説明

消毒用バッグ

【課題】電子レンジでの加熱処理中にバッグ内部で生じる気泡を小さくし、沸騰時に大きな気泡が弾けたり、突沸が生じることを抑制してバッグ内部に過大な圧力負荷が生じることを抑制できる消毒用バッグを提供する。
【解決手段】合成樹脂シートにより形成され、開閉自在な開口部を備えた消毒用バッグ1において、バッグ内部に設けた隔壁シート8により、バッグ内部を第一室4と第二室9に区画した構成である。第一室4は開口部3を介して消毒用対象物Sを収容可能であり、第二室9は隔壁シート8に設けた多数の通水孔7を介して第一室4に連通している。そして開口部3を介してバッグ内部に投入される水によって浸水状態となる多孔質部材10を第二室9に設けた点に特徴を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、哺乳瓶や乳首等の消毒対象物を収容して電子レンジで消毒するための消毒用バッグに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、袋体に哺乳瓶を収容して水を入れ、袋体の開口部を閉めた状態として電子レンジで加熱処理することにより、袋体の内部で水蒸気を発生させて哺乳瓶を消毒する消毒用バッグが公知である(例えば特許文献1)。このような消毒用バッグを用いれば、家庭用電子レンジで所定時間加熱することにより哺乳瓶等を消毒できるので、使い勝手が良い。
【0003】
【特許文献1】特開平11−152150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の消毒用バッグは、電子レンジでバッグ内部の水を加熱するため、沸騰時にバッグ内で大きな気泡が生じることがあり、その大きな気泡が弾けるのに伴って開口部が開いてしまったり、バッグ自体が破裂するという問題がある。また電子レンジによる加熱はバッグ内部で突沸を生じさせることもあり、この場合にもバッグ自体が破裂するという問題がある。このようなバッグの破裂を抑制するため、消毒用バッグにはバッグ内の蒸気を外部に放出して、バッグの内圧が過大にならないようにするための蒸気放出孔が設けられている。しかし、近年の家庭用電子レンジの出力パワーの上昇に伴い、500〜700Wを超える出力の電子レンジも市販されるようになり、蒸気放出孔を設けただけではバッグ内部の瞬間的な圧力負荷を外部に放出することができず、バッグ内で大きな気泡が生じた場合や突沸が生じた場合には依然としてバッグ自体が破裂するという問題が生じている。
【0005】
ここで蒸気放出孔を大きくすることも考えられるが、この種の消毒用バッグは加熱処理中に蒸気をバッグ内に充満させることにより哺乳瓶等の消毒を行うので、蒸気が過剰にバッグ外に放出されてしまうことは消毒効果の低減を招き、好ましくない。そのため蒸気放出孔は従来の一般的な家庭用電子レンジ(出力パワーが500〜700W程度)であっても十分な消毒効果が得られるように必要最小限の大きさに留めておくことが望まれる。
【0006】
そこで本発明は、上記問題を解決することを目的としてなされたものであり、電子レンジでの加熱処理中にバッグ内部で生じる気泡を小さくし、沸騰時に大きな気泡が弾けたり、突沸が生じることを抑制してバッグ内部に過大な圧力負荷が生じることを抑制した消毒用バッグを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明が解決手段として採用したところは、合成樹脂シートにより形成され、開閉自在な開口部を備えた消毒用バッグであって、バッグ内部に設けた隔壁シートによってバッグ内部を第一室と第二室に区画しており、前記第一室は前記開口部を介して消毒用対象物を収容可能であり、前記第二室は前記隔壁シートに設けた多数の通水孔を介して前記第一室に連通しており、前記開口部を介してバッグ内部に投入される水を収容することとした点にある。第二室に収容した水は電子レンジで加熱すると沸騰するが、隔壁には多数の通水孔が設けられているので、沸騰による気泡は通水孔において破壊、あるいは小さくなり、突沸を抑制する。また、第二室に親水性の多孔質部材をさらに加えた構成も選択的に採用するが、この場合には多孔質部材が沸騰による大きい気泡の生を抑制し、通水孔による気泡の第一室への沸きあがりをさらに抑制する。なお、多孔質部材が突沸を抑制する現象は、多孔質部材に含まれる多数の気泡孔によるものである。そのため、多孔質部材としては沸騰時の気泡を小さく抑制できるものであれば良く、材質は特に限定されない。ただし、非親水性の素材であれば本発明に期待する多孔質の機能は十分に発揮できないので、親水性であることが要求される。
【0008】
また上記構成の消毒用バッグにおいて、第二室に収容する多孔質部材は隔壁シートに設けた通水孔よりも大径の球状体であり、第二室に複数個収容した構成とすることが好ましい。多孔質部材を隔壁シートの通水孔よりも大径とすることにより、多孔質部材が消毒対象物を収容する第一室に流出することがなく、多孔質部材を第二室内に保持しておくことができる。また多孔質部材を球状体とすることにより、所定量の水を入れた浸水状態において多孔質部材と水との接触面積を大きくでき、沸騰時に効率良く小さな気泡を発生させることができる。
【0009】
また上記構成の消毒用バッグにおいては、第二室に設けた多孔質部材は沸騰石として機能する。沸騰石は、沸騰時の気泡を小さくして突沸などを防ぐ作用がある。
【0010】
更に、上記構成の消毒用バッグは、第一室の外壁シートに蒸気放出部を設けた構成とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る消毒用バッグによれば、バッグ内部に多数の通水孔を有する隔壁シートを設け、該隔壁シートによりバッグ内部を第一室と第二室に区画しており、所定量の水を第二室に収容するように構成されているので、電子レンジにより加熱処理を行うと、沸騰によって大きい気泡ができた場合でも通水孔がその気泡が第一室にそのまま噴きあがることを抑制する。また、第二室に親水性の多孔質部材をさらに収容した構成では、多孔質部材の作用によって水中に小さな気泡を発生させながら沸騰し、バッグ内を蒸気で充満させる。このとき水中に発生する気泡は常に小さく抑制されており、バッグ内で大きな気泡が弾けることはない。また多孔質部材によって沸騰が誘発されるので、バッグ内で突沸が生じることもない。従って、電子レンジによる加熱処理中にバッグ内部に過大な圧力負荷が生じることはなく、電子レンジの庫内で開口部が開いたり、消毒用バッグ自体が破裂することを防止できるという利点がある。その結果、電子レンジの出力に関係なく、安心して使用することのできる消毒用バッグを提供できる。
【0012】
また多孔質部材が通水孔よりも大径の球状体であり、隔壁シートによって区成された第二室に複数個収容した構成の場合には、多孔質部材が第二室内に保持されるので、水を捨てる際にバッグを傾けても多孔質部材がバッグから流出することはなく、使い勝手の良い構造となる。加えて、多孔質部材が球状体であると、水との接触面積が大きくなるので沸騰時に効率良く小さな気泡を発生させることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。図1及び図2は本実施形態における消毒用バッグを示す図であり、図1はその平面図、図2は図1のA−A断面図である。この消毒用バッグ1は、例えば哺乳瓶や哺乳瓶に装着する乳首若しくはキャップなどの消毒対象物を内部に収容し、更に所定量(例えば70ml程度)の水を入れた状態で電子レンジにて所定時間加熱処理することによってバッグ内部を高温の蒸気で充満させ、消毒対象物を消毒できるようにしたバッグである。図示の如く、この消毒用バッグ1はポリプロピレンなどの合成樹脂シート5を用いて形成された柔軟な袋体から成り、バッグ上部にはジッパー2をスライドさせることにより開閉自在な開口部3が設けられると共に、開口部3を除くバッグ周縁部は合成樹脂シートが熱融着により水密状にシールされており、開口部3を介して消毒対象物をバッグ内部に収容可能とした構成である。
【0014】
図2に示す如く、消毒用バッグ1は表裏に配置された一対の外壁シート5a,5bが左右両側縁に沿って熱融着されると共に、消毒用バッグ1の底部は外壁シート5cをバッグ内側に向けて山形に折曲させてガゼット部6を形成しており、消毒対象物を収容したときにガゼット部6が展開して消毒用バッグ1の底部に一定の巾が生じるように構成されている。また消毒用バッグ1の上部は裏面側に配置した外壁シート5bを外側に向けて折曲させており、この折曲させた外壁シート5bの周縁に無折曲で平らな外壁シート5dを融着すると共に、外壁シート5bの折曲部よりも更に上側では外壁シート5dを外壁シート5aの左右両側縁に融着させており、消毒対象物を収容したときには外壁シート5bの折曲部の袋中央部分がほぼ真っ直ぐな状態に伸びて、平らな外壁シート5dにより消毒用バッグ1の上部にも底部と同程度の巾が生じるように構成されている。尚、外壁シート5aと外壁シート5dの上端縁は融着されずに開口部3を構成し、その内側には開口縁に沿って開口部3を開閉するためのファスナー部材2aが設けられる。
【0015】
また消毒用バッグ1の表面側の外壁シート5aには蒸気放出部12が設けられる。蒸気放出部12は、弓形のスリット13が環状に配置された構成であり、消毒時にバッグ内部の圧力が上昇すると、弓形スリット13の一片が捲れ上がり、バッグ内部に充満した蒸気を外部に放出してバッグ内部の圧力をほぼ一定の状態に保持する。
【0016】
本実施形態においては消毒用バッグ1の裏面側の外壁シート5bの内側に、多数の通水孔7を有する隔壁シート8を設けており、この隔壁シート8によってバッグ内部を第一室4と第二室9の2室に区画している。第一室4は開口部3を介して外部に通じており、消毒用対象物を収容可能な収容室である。隔壁シート8は外壁シート5a,5bなどと同様に合成樹脂シート5で構成され、隔壁シート8の周縁が外壁シート5bの周縁内側に融着されており、隔壁シート8と外壁シート5bとの間に、第一室4に隣接した別の空間として第二室9を形成する。第二室9は隔壁シート8に設けた多数の通水孔7を介して第一室4に連通している。すなわち、この第二室9は第一室4を介して間接的に外部に連通する構成である。隔壁シート8に設けた通水孔7は円形、楕円形、矩形或いはスリット状の孔として設けられる。
【0017】
隔壁シート8によって区成された第二室9には複数の多孔質部材10が収納される。この多孔質部材10は、開口部3を介してバッグ内部に水が投入されると、その水が通水孔7を介して第二室9に流入して浸水状態となる。多孔質部材10は例えば表面から内部にかけて微小な気泡孔が多数形成された多孔質の球状体であり、その直径は隔壁シート8に設けた通水孔7よりも大きく、第二室9内に留まって消毒対象物を収容する第一室4には流出しないように構成されている。多孔質部材10の形態は板状体やブロック体であっても良いが、消毒用バッグに入れる水との接触面積が大きくなるという点で球状体とすることが好ましい。また多孔質部材10を比較的小さな球状体として構成することにより、消毒用バッグ自体の柔軟性を損なわず、例えば折り畳んだ状態で保管したり、鞄などに入れて携帯することもできるので利便性が向上する。
【0018】
また多孔質部材10は、多数の気泡孔がそれぞれ独立しており、隣接する気泡孔どうしが互いに連通していない単泡体(独泡体)であっても良いが、より好ましくは多数の気泡孔が互いに連通して内部に微小な通気路が多数形成された連泡体とする。このような多孔質部材10としては、例えば沸騰石やセラミック炭などを用いることができる。特に沸騰石は水に入れて加熱したとき、水中に発生する気泡を微細化して沸騰を促進させる機能を有しており、沸騰時に大きな気泡が生じたり、突沸が起こることを抑制するので好ましい。
【0019】
図3及び図4は消毒用バッグの使用時の状態を示しており、図3はその斜視図、図4は断面図である。上記構成の消毒用バッグ1は、使用する際、裏面側の外壁シート5bを下にし、表面側の外壁シート5aを上にする。ジッパー2を操作して開口部3を開放し、第一室4に哺乳瓶などの消毒対象物Sを入れると共に、消毒用バッグ1の内部に所定量の水Wを入れる。水Wは隔壁シート8に設けた多数の通水孔7を介して消毒用バッグ1の下部の第二室9に流入し、図4に示す如く第二室9に収容した複数の多孔質部材10が浸水状態となる。この状態でジッパー2を操作して開口部3を閉塞し、消毒用バッグ1を電子レンジの庫内に入れる。そして電子レンジを作動させ、所定時間加熱処理を行う。
【0020】
電子レンジによる加熱で消毒用バッグ1に入れた水Wが沸点まで昇温すると、第二室9において浸水状態の多孔質部材10の作用によって、消毒用バッグ1内では水中に小さな気泡を生じさせて沸騰する。すなわち、沸騰時に多孔質部材10の表層部或いは内部で発生する気泡は多孔質部材10に設けた微小な気泡孔に入り込んで、大きな気泡に成長することが抑制され、小さな気泡はそのままの状態で多孔質部材10の表面から出て水面に向かって上昇し、水面付近で弾ける。これが繰り返されることにより消毒用バッグ1の内部では小さな気泡による沸騰が生じるのである。そして多孔質部材10から放出される小さな気泡は、隔壁シート8に設けた多数の通水孔7を介して第一室4内に進入して弾け、第一室4の内部に蒸気を充満させて消毒対象物Sを消毒する。また第一室4に充満した蒸気の一部は、第一室4の上部に位置する外壁シート5aに設けた蒸気放出部12から外部に放出され、バッグ内部の圧力調整が行われる。
【0021】
このように消毒用バッグ1の内部の第二室9に多孔質部材10を収納しておき、所定量の水を入れて多孔質部材10を浸水状態として電子レンジによる加熱処理を行うことにより、消毒用バッグ1の内部では小さな気泡による沸騰が誘発され、沸騰時に大きな気泡が生じることを抑制できると共に、突沸が生じることも抑制できる。そして本実施形態では、沸騰時に生じる気泡が小さく抑制されるため、水面付近で気泡が弾けても消毒用バッグ1の内部に瞬間的に過大な圧力負荷がかかることはなく、加熱処理中に消毒用バッグが破裂するといった問題は解消される。
【0022】
そして消毒が終了すると、開口部3を開放してバッグ内部の水を捨て、消毒対象物Sを取り出す。多孔質部材10は隔壁シート8で区成された第二室9に収納されているので、バッグ内部の水を捨てる際に消毒用バッグ1を傾けた場合であっても隔壁シート8が多孔質部材10を第二室9内に保持する。仮に隔壁シート8を設けていない場合には、水を捨てる際に消毒用バッグ1を傾けると水と共に多孔質部材10が消毒用バッグ1から排出され、紛失する可能性があるが、本実施形態では隔壁シート8を設けることにより多孔質部材10を消毒用バッグ1の内部に保持しておくことができる構成となっており、消毒用バッグとして繰り返し使用可能である。そのため消毒後の消毒用バッグ1の取扱いにおいて従来と何ら変わるところはなく、使い勝手の良い構造となっている。
【0023】
次に第2の実施形態について説明する。図5及び図6は消毒用バッグの第2実施形態を示しており、図5はその斜視図、図6はその断面図である。図中、上述した部材と同様の部材については同一符号を付している。
【0024】
本実施形態の消毒用バッグ1は図5に示す如く消毒用バッグ1を起立させた状態で電子レンジに入れ、消毒対象物Sを消毒するように構成される。そして本実施形態においては消毒用バッグ1の底部の外壁シート5cの内側に、多数の通水孔7を有する隔壁シート8を設けており、隔壁シート8と外壁シート5cとの間に、第一室4の下部に隣接して別の空間として第二室9を形成している。この第二室9は多数の通水孔7を介して上の第一室4に連通する。そして隔壁シート8によって区成された第二室9に、沸騰石などで構成された複数の多孔質部材10が収納される。尚、本実施形態では蒸気放出部12は消毒用バッグ1の上部の平らな外壁シート5dに設けられる。
【0025】
本実施形態の消毒用バッグを使用する際には、消毒用バッグ1を起立状態とし、第一室4に消毒対象物Sを入れると共に、所定量の水Wを入れる。水Wは隔壁シート8に設けた多数の通水孔7を介して消毒用バッグ1の下部の第二室9に流入し、図6に示す如く第二室9に収容した複数の多孔質部材10が浸水状態となる。この状態でジッパー2を操作して開口部3を閉塞し、消毒用バッグ1を電子レンジの庫内に入れ、所定時間加熱処理を行う。このとき消毒用バッグ1の多孔質部材10は水中に位置するので、上述した多孔質部材10の作用により消毒用バッグ1の内部では小さな気泡による沸騰が生じて消毒用バッグが破裂するといった問題が解消される。
【0026】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の構成に限定されるものではない。上記実施形態では消毒用バッグ1の裏面側の外壁シート5bの内側全体或いは底部の外壁シート5cの内側全体に隔壁シート8を設ける場合を例示したが、このような態様に限定するものではない。すなわち、本発明では、消毒用バッグの内部に所定量の水を入れたとき、多孔質部材が浸水状態となれば良い。そのため消毒用バッグの外壁内側の一部分に対して隔壁シートを配置して小空間を形成し、そこに多孔質部材を収容した態様としても良い。
【0027】
また上述した実施形態では、バッグ内部を2室構成とする場合を例示したが、多孔質部材を収容する空間を2つ以上設け、バッグ内部を3室以上の構成としても良い。
【0028】
なお、上記実施形態では、説明の順として第二室に親水性の多孔質部材、すなわち沸騰石を収容した例を説明したが、本発明の基本的な構成として、沸騰石を第二室に収容しない構成があることはもちろんである。この場合には、沸騰石による気泡の小径化という作用はないが、例え突沸によって大きい気泡が発生しても通水孔によって大きい気泡が第一室にそのままの状態で沸き上がることはなく、通水孔に接触したときに気泡が破壊され、小型の気泡になるので、安全性は確保される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態である消毒用バッグを示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態である消毒用バッグを示す図であり、図1のA−A断面図である。
【図3】消毒用バッグの使用時の状態を示す斜視図である。
【図4】消毒用バッグの使用時の状態を示す断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態である消毒用バッグの使用状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施形態である消毒用バッグの使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 消毒用バッグ
3 開口部
4 第一室
5 合成樹脂シート
5a,5b,5c,5d 外壁シート
7 通水孔
8 隔壁シート
9 第二室
10 多孔質部材
S 消毒対象物
W 水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂シートにより形成され、開閉自在な開口部を備えた消毒用バッグであって、バッグ内部に設けた隔壁シートによってバッグ内部を第一室と第二室に区画しており、前記第一室は前記開口部を介して消毒用対象物を収容可能であり、前記第二室は前記隔壁シートに設けた多数の通水孔を介して前記第一室に連通しており、前記開口部を介してバッグ内部に投入される水を収容することを特徴とする消毒用バッグ。
【請求項2】
前記第二室には、親水性の多孔質部材を有する請求項1記載の消毒用バッグ。
【請求項3】
前記多孔質部材は前記通水孔よりも大径の複数の球状体であり、前記第二室に収容されて成る請求項1記載の消毒用バッグ。
【請求項4】
前記多孔質部材は沸騰石である請求項1又は2記載の消毒用バッグ。
【請求項5】
前記第一室の外壁シートには蒸気放出部を設けた請求項1乃至3のいずれかに記載の消毒用バッグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−95553(P2009−95553A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−271444(P2007−271444)
【出願日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(000107284)ジェクス株式会社 (26)
【Fターム(参考)】