説明

湯沸器における電動式止水弁装置

【課題】主弁44とパイロット弁49とで構成される湯沸器用の止水弁4を電動モータ7により開閉するようにした電動式止水弁装置であって、電動モータにより回転されるカム82とカムに連動するレバー83とを備え、レバーの一端のカムフォロア832がカムの大リフト部822の外周面に当接するようにカムを回転させることでパイロット弁が開弁され、カムフォロアがカムの小リフト部821の外周面に当接するようにカムを回転させることでパイロット弁が閉弁されるようにしたものにおいて、パイロット弁をその弁棒のこじりを生じても確実に閉弁できるようにする。
【解決手段】カム82と一体に回転する押圧カム部823が設けられる。カム82を開弁回転位置から閉弁回転位置に回転させる際に、押圧カム部823によりカムフォロア832をカム82の外周面に当接する方向に押圧する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湯沸器の熱交換器を通る通水路に介設した止水弁を電動モータにより連動機構を介して開閉するようにした湯沸器における電動式止水弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の止水弁は、水が流入する弁室内に設けられた弁座と、弁座に対向し、弁座に開設した弁孔を弁座に着座して閉塞するダイヤフラムから成る主弁と、主弁の背面にダイヤフラムカバーにより画成される、弁室にオリフィスを介して連通する背圧室と、背圧室に収納され、弁孔と背圧室とを連通するように主弁に形成したパイロット孔を開閉するパイロット弁とを備えている(例えば、特許文献1参照)。このものでは、パイロット弁を閉弁すると、オリフィスを介しての弁室から背圧室への水の流入により背圧室の内圧が上昇し、主弁が背圧室の内圧に押されて弁座に着座して通水が停止される。また、パイロット弁を開弁すると、背圧室から弁孔にパイロット孔を介して水が流出して背圧室の内圧が低下し、弁室と背圧室との圧力差により主弁が弁座から離れて弁孔が開かれ、熱交換器に通水される。尚、パイロット弁は、パイロット孔を閉塞する閉弁方向にばねで付勢されると共に、ダイヤフラムカバーを貫通して該カバーの外方に突出する弁棒を有する。そして、弁棒をばねの付勢力に抗して引張ることによりパイロット弁が開弁されるようにしている。
【0003】
また、このような止水弁を電動モータにより連動機構を介して開閉するようにした電動式止水弁装置も従来知られている(例えば、特許文献2参照)。このもので連動機構は、電動モータにより回転されるカムと、一端にカムの外周面に当接するカムフォロアを有し、他端にパイロット弁の弁棒に係合してパイロット弁を閉弁方向と開弁方向とに押し引き可能な係合部とを有するレバーとを備えている。カムは径方向寸法の小さな小リフト部と径方向寸法の大きな大リフト部とを有し、カムフォロアが大リフト部の外周面に当接するようにカムを回転させたとき、レバーが開弁方向(係合部がパイロット弁用のばねの付勢方向と反対側に動く方向)に揺動され、係合部により弁棒がばねの付勢力に抗して引張られてパイロット弁が開弁される。また、カムフォロアが小リフト部の外周面に当接するようにカムを回転させると、レバーが閉弁方向に揺動され、ばねの付勢力によりパイロット弁が閉弁される。
【0004】
ところで、弁棒には、ダイヤフラムカバーに対してスムーズに摺動するようにグリースが塗布されているが、経年劣化によるグリースの硬化等で長期間使用するとダイヤフラムカバーに対し弁棒のこじりを生ずることがある。ここで、上記従来例のものでは、カムをカムフォロアが小リフト部の外周面に当接する閉弁回転位置からカムフォロアが大リフト部の外周面に当接する開弁回転位置に回転させる際は、レバーがカムに押されて開弁方向に強制的に揺動されるが、カムを開弁回転位置から閉弁回転位置に回転させる際は、カムフォロアに当接するカムの部分の径が次第に減少するため、レバーにはカムからの力は作用しない。そのため、パイロット弁の開弁状態で弁棒のこじりを生ずると、カムを開弁回転位置から閉弁回転位置に回転させても、レバーは閉弁方向に揺動せず、パイロット弁が開弁されたままになって、止水できなくなる。
【特許文献1】実新―02572263号公報
【特許文献2】特開平9−60754号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、パイロット弁をその弁棒のこじりを生じても確実に閉弁できるようにした湯沸器における電動式止水弁装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、湯沸器の熱交換器を通る通水路に介設した止水弁を電動モータにより連動機構を介して開閉するようにした湯沸器における電動式止水弁装置であって、止水弁は、水が流入する弁室内に設けられた弁座と、弁座に対向し、弁座に開設した弁孔を弁座に着座して閉塞するダイヤフラムから成る主弁と、主弁の背面にダイヤフラムカバーにより画成される、弁室にオリフィスを介して連通する背圧室と、背圧室に収納され、弁孔と背圧室とを連通するように主弁に形成したパイロット孔を開閉するパイロット弁とを備え、パイロット弁は、パイロット孔を閉塞する閉弁方向にばねで付勢されると共に、ダイヤフラムカバーを貫通して該カバーの外方に突出する弁棒を有し、連動機構は、電動モータにより回転されるカムと、一端にカムの外周面に当接するカムフォロアを有し、他端にパイロット弁の弁棒に係合してパイロット弁を閉弁方向と開弁方向とに押し引き可能な係合部を有するレバーとを備え、カムは径方向寸法の小さな小リフト部と径方向寸法の大きな大リフト部とを有し、カムフォロアが大リフト部の外周面に当接するようにカムを回転させることでパイロット弁が開弁され、カムフォロアが小リフト部の外周面に当接するようにカムを回転させることでパイロット弁が閉弁されるようにしたものにおいて、上記課題を解決するために、カムと一体に回転する押圧カム部が設けられ、押圧カム部は、カムをカムフォロアが大リフト部の外周面に当接する開弁回転位置からカムフォロアが小リフト部の外周面に当接する閉弁回転位置に回転させる際に、カムフォロアをカムの外周面に当接する方向に押圧することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、カムを開弁回転位置から閉弁回転位置に回転させる際、押圧カム部によりカムフォロアがカムの外周面に当接する方向に押圧されるため、レバーが閉弁方向に強制的に揺動される。従って、パイロット弁の開弁状態で弁棒のこじりを生じても、押圧カム部によるレバーの強制的な揺動で弁棒が閉弁方向に押され、パイロット弁は確実に閉弁される。
【0008】
ところで、止水弁の設置位置やレバーの設置位置の累積公差により、カムが閉弁回転位置に到達する前に主弁がパイロット弁に押されて弁座に当接してしまうことがある。この状態からパイロット弁が更に閉弁方向に押されると、主弁及びパイロット弁に過大な応力が作用し、耐久性を損なう。そのため、押圧カム部は、カムの開弁回転位置から閉弁回転位置への回転途中でカムフォロアに対する押圧を解除するように構成されていることが望ましい。これによれば、カムが閉弁回転位置に到達する前に押圧カム部によるレバーの強制的な揺動が停止され、カムが閉弁回転位置に到達したとき、パイロット弁はばねの付勢力だけで主弁に当接する。従って、主弁やパイロット弁に過大な応力が作用することを回避できる。また、押圧カム部によるレバーの強制的な揺動でパイロット弁が閉弁方向に動き始めたところでこじりが解消されるため、以後パイロット弁はばねの付勢力によりレバーに追従して閉弁方向に動く。従って、カムの開弁回転位置から閉弁回転位置への回転途中で押圧カム部によるレバーの強制的な揺動を停止しても、パイロット弁は確実に閉弁する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、バーナ1で加熱される熱交換器2を備える湯沸器を示している。熱交換器2を通る通水路3には、上流側から順に、止水弁4と水ガバナ5と手動式の水量調節弁6とが介設されている。止水弁4は、電動モータ7により後述する連動機構8を介して開閉される。通水路3の下流端には、熱交換器2で加熱された温水を出湯する出湯ヘッド9が接続されている。バーナ1に対するガス供給路10には、上流側から順に、電磁ガス弁11と水圧応動弁12とガスガバナ13と手動式のガス量調節弁14とが介設されている。水圧応動弁12は、熱交換器2への通水時に水ガバナ5に内蔵するダイヤフラムの動きに連動して開弁される。
【0010】
バーナ1には、点火電極15とフレームロッド16と熱電対17とが付設されている。また、湯沸器には、熱交換器2への通水時に水ガバナ5に内蔵するダイヤフラムの動きに連動してオンする水流スイッチ18と、出湯時及び出湯停止時に操作される操作スイッチ19と、フレームロッド16、熱電対17、水流スイッチ18及び操作スイッチ19からの信号を入力するコントローラ20とが設けられている。
【0011】
コントローラ20は、操作スイッチ19からのオン信号が入力されると、電動モータ7を駆動して止水弁4を開弁すると共に、電磁ガス弁11に通電してこれを開弁する。そして、止水弁4の開弁による熱交換器2への通水で水流スイッチ18がオンしたとき、点火電極15での火花放電を行ってバーナ1に点火する。これにより熱交換器2で加熱された温水が出湯ヘッド9から出湯される。また、コントローラ20は、バーナ1の点火をフレームロッド16からの信号で確認すると、火花放電を停止し、その後一定時間経過するまで電磁ガス弁11に通電してこれを開弁状態に保持する。一定時間経過後は、熱電対17の起電力で電磁ガス弁11を開弁状態に保持する。不完全燃焼でバーナ2の炎がリフトすると、熱電対17の起電力が低下して、電磁ガス弁11が閉弁される。
【0012】
出湯中に操作スイッチ19が再度オンされると、コントローラ20は電動モータ7を駆動して止水弁4を閉弁する。これにより熱交換器2への通水が停止され、この通水停止で水圧応動弁12が閉弁してバーナ2が消火される。
【0013】
次に、図2を参照して止水弁4について詳述する。止水弁4は、水が流入する弁室41内に設けられた弁座42と、弁座42に対向し、弁座42に開設した弁孔43を弁座に着座して閉塞するダイヤフラムから成る主弁44と、主弁44の背面にダイヤフラムカバー45により画成される、主弁44に形成したオリフィス46を介して弁室41に連通する背圧室47と、背圧室47に収納され、弁孔43と背圧室47とを連通するように主弁44に形成したパイロット孔48を開閉するパイロット弁49とを備える。パイロット弁49を閉弁すると、オリフィス46を介しての弁室41から背圧室47への水の流入により背圧室47の内圧が上昇し、主弁44が背圧室47の内圧に押されて弁座42に着座して通水が停止される。また、パイロット弁49を開弁すると、背圧室47から弁孔43にパイロット孔48を介して水が流出して背圧室47の内圧が低下し、弁室41と背圧室47との圧力差により主弁44が弁座42から離れて、弁孔43が弁室41に連通し、熱交換器2に通水される。
【0014】
ここで、パイロット弁49は、パイロット孔48を閉塞する閉弁方向にばね491で付勢される。また、パイロット弁49は、ダイヤフラムカバー45を貫通して該カバー45の外方に突出する弁棒492を有する。そして、電動モータ7により連動機構8を介して弁棒492をばね491の付勢力に抗して引張ることでパイロット弁49が開弁されるようにしている。尚、ダイヤフラムカバー45には、弁棒492を摺動自在に挿通支持するバルブガイド45aが内装されている。
【0015】
連動機構8は、電動モータ7により減速機7aを介して一方向(図2の反時計方向)に回転される回転体81に形成したカム82と、カム82に連動するレバー83とを備える。カム82は、径方向寸法の小さな小リフト部821と径方向寸法の大きな大リフト部822とを有する非円形に形成されている。レバー83は、図示省略したブラケットに中間部で軸831により揺動自在に軸支されている。また、レバー83の一端には、カム82の外周面に当接するピン形状のカムフォロア832が設けられ、レバー83の他端には、弁棒492に係合してパイロット弁49を閉弁方向と開弁方向とに押し引き可能な係合部833が設けられている。尚、係合部833は、弁棒492の端部に取付けた駒492aを軸方向両側から挟む一対の係合片833a,833bで構成されている。また、レバー83は、カムフォロア832がカム82の外周面に当接する方向(図2の反時計方向)に捩じりコイルばね84により揺動付勢されている。
【0016】
出湯開始時は、カム82をカムフォロア832が小リフト部821の外周面に当接する閉弁回転位置(図2(a)の位置)からカムフォロア832が大リフト部822の外周面に当接する開弁回転位置(図2(b)の位置)まで回転させる。尚、カム82が開弁回転位置に到達すると、図外のリミットスイッチがこれを検出し、コントローラ20がこのリミットスイッチからの信号を受けて電動モータ7を停止させる。このようにカム82を開弁回転位置に回転させると、レバー83がカム82に押されて開弁方向(係合部833がパイロット弁49用のばね491の付勢方向と反対側に動く方向)に強制的に揺動され、係合部833により弁棒492がばね491の付勢力に抗して引張られてパイロット弁49が開弁される。
【0017】
また、出湯停止時は、カム82を開弁回転位置から閉弁回転位置まで回転させる。尚、カム82が閉弁回転位置に到達すると、図外のリミットスイッチがこれを検出し、コントローラ20がこのリミットスイッチからの信号を受けて電動モータ7を停止させる。このようにカム82を閉弁回転位置に回転させると、カムフォロア832が当接するカム82の部分の径が次第に減少し、これに伴いレバー83が捩じりコイルばね84の付勢力で閉弁方向に揺動して、パイロット弁49がばね491の付勢力で閉弁される。
【0018】
ここで、弁棒492には、バルブガイド45aに対してスムーズに摺動するようにグリースが塗布されているが、経年劣化によるグリースの硬化等で長期間使用するとバルブガイド45aに対し弁棒492のこじりを生ずることがある。そして、レバー83を閉弁方向に揺動させる力が捩じりコイルばね84の付勢力だけである場合、パイロット弁49の開弁状態で弁棒492のこじりを生ずると、カム82を開弁回転位置から閉弁回転位置に回転させても、レバー83は閉弁方向に揺動せず、パイロット弁49が開弁されたままになって、止水できなくなる。
【0019】
そこで、本実施形態では、カム82を開弁回転位置から閉弁回転位置に回転させる際に、カムフォロア832をカム82の外周面に当接する方向に押圧する押圧カム部823を設けている。押圧カム部823は、回転体81に形成されており、カム82と一体に回転する。また、押圧カム部823は、カム82の開弁回転位置から閉弁回転位置への回転途中でカムフォロア832に対する押圧を解除するように構成されている。尚、回転体81の外周部には、カム82が開弁回転位置に存するときにカムフォロア832に外接する円筒部81aが設けられており、この円筒部81aの内周面から内方に膨出するように押圧カム部832が形成されている。
【0020】
これによれば、カム82を開弁回転位置から閉弁回転位置に回転させる際、図2(c)に示す如く、押圧カム部823によりカムフォロア832が押圧されて、レバー83が閉弁方向に強制的に揺動される。従って、パイロット弁49の開弁状態で弁棒492のこじりを生じても、押圧カム部823によるレバー83の強制的な揺動で弁棒492が閉弁方向に押され、パイロット弁49は確実に閉弁される。
【0021】
ところで、止水弁4の設置位置やレバー83の設置位置の累積公差により、カム82が閉弁回転位置に到達する前に主弁44がパイロット弁49に押されて弁座42に当接してしまうことがある。そして、押圧カム部823が閉弁回転位置に亘ってカムフォロア832を押圧するように構成されていると、主弁44が弁座42に当接した後もパイロット弁49は閉弁方向に押動されることになる。その結果、主弁44及びパイロット弁49に過大な応力が作用し、耐久性を損なう。
【0022】
一方、本実施形態では、カム82が閉弁回転位置に到達する前に押圧カム部823によるレバー83の強制的な揺動が停止され、カム82が閉弁回転位置に到達したとき、パイロット弁49はばね491の付勢力だけで主弁44に当接する。従って、主弁44やパイロット弁49に過大な応力が作用することを回避できる。尚、押圧カム部823によるレバー83の強制的な揺動でパイロット弁49が閉弁方向に動き始めた時点においてバルブガイド45aに対する弁棒492のこじりは解消されるため、以後パイロット弁49はばね491の付勢力によりレバー83に追従して閉弁方向に動く。従って、カム82の開弁回転位置から閉弁回転位置への回転途中で押圧カム部823によるレバー83の強制的な揺動を停止しても、パイロット弁49は確実に閉弁する。
【0023】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態では、パイロット弁49の弁棒492に対するレバー83の係合部833が、弁棒492の端部に取付けた駒492aを軸方向両側から挟むように構成されているが、弁棒492に軸方向の間隔を存して一対の駒を取付け、両駒間に挿入されるように係合部833を構成することも可能である。要するに、係合部833はパイロット弁49を閉弁方向と開弁方向とに押し引き可能となるように構成されていれば良い。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明装置を具備する湯沸器の全体構成を示す説明図。
【図2】本発明装置の実施形態を示す説明図。
【符号の説明】
【0025】
1…バーナ、2…熱交換器、3…通水路、4…止水弁、41…弁室、42…弁座、43…弁孔、44…主弁、45…ダイヤフラムカバー、46…オリフィス、47…背圧室、48…パイロット孔、49…パイロット弁、491…ばね、492…弁棒、7…電動モータ、8…連動機構、82…カム、821…小リフト部、822…大リフト部、823…押圧カム部、83…レバー、832…カムフォロア、833…係合部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
湯沸器の熱交換器を通る通水路に介設した止水弁を電動モータにより連動機構を介して開閉するようにした湯沸器における電動式止水弁装置であって、
止水弁は、水が流入する弁室内に設けられた弁座と、弁座に対向し、弁座に開設した弁孔を弁座に着座して閉塞するダイヤフラムから成る主弁と、主弁の背面にダイヤフラムカバーにより画成される、弁室にオリフィスを介して連通する背圧室と、背圧室に収納され、弁孔と背圧室とを連通するように主弁に形成したパイロット孔を開閉するパイロット弁とを備え、パイロット弁は、パイロット孔を閉塞する閉弁方向にばねで付勢されると共に、ダイヤフラムカバーを貫通して該カバーの外方に突出する弁棒を有し、
連動機構は、電動モータにより回転されるカムと、一端にカムの外周面に当接するカムフォロアを有し、他端にパイロット弁の弁棒に係合してパイロット弁を閉弁方向と開弁方向とに押し引き可能な係合部を有するレバーとを備え、カムは径方向寸法の小さな小リフト部と径方向寸法の大きな大リフト部とを有し、カムフォロアが大リフト部の外周面に当接するようにカムを回転させることでパイロット弁が開弁され、カムフォロアが小リフト部の外周面に当接するようにカムを回転させることでパイロット弁が閉弁されるようにしたものにおいて、
カムと一体に回転する押圧カム部が設けられ、押圧カム部は、カムをカムフォロアが大リフト部の外周面に当接する開弁回転位置からカムフォロアが小リフト部の外周面に当接する閉弁回転位置に回転させる際に、カムフォロアをカムの外周面に当接する方向に押圧することを特徴とする湯沸器における電動式止水弁装置。
【請求項2】
前記押圧カム部は、前記カムの前記開弁回転位置から前記閉弁回転位置への回転途中で前記カムフォロアに対する押圧を解除するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の湯沸器における電動式止水弁装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−24751(P2009−24751A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−187130(P2007−187130)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(000115854)リンナイ株式会社 (1,534)
【Fターム(参考)】