滑り材付き履き物

【課題】股関節の柔軟性を鍛える運動として、股を大きく開くことによって行う開脚運動があるが、履き物の底面と床との摩擦力の影響で円滑に開脚できないという問題があった。
【解決手段】滑り材付き履き物は、開脚時の素足や履き物と床面との摩擦を減少させ、滑りやすくするため、履き物の底に滑り材を貼着したことで円滑に開脚が行えるようにした。更に、履き物の底に滑り止め材を貼着したことで、開脚のしすぎによる脱臼等の事故を防ぐ事ができるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、股関節の柔軟性のトレーニングをすることを目指すため、開脚しやすいように底部を改良した履き物に関する物である。
【背景技術】
【０００２】
従来、股関節の柔軟性を高めるために開脚運動をする際は、素足或いは靴或いは靴下等の履き物を履いて床の上に立ち、例えば、図３のように床の上を前後或いは左右に足を滑らせ、股関節を可能な限り開くことで柔軟性を鍛えていた。
【０００３】
履き物とは、歩行し易いように、或いは足下を守るために靴・靴下のように足に履く物である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
股関節の柔軟性を高めるために開脚運動をする際は、股関節を大きく広げる必要があるが、尻を床に付けて行う方式では、特に体が硬い者には力が入れづらいといった問題があった。
【０００５】
また、立った状態で足を前後或いは左右に広げる図３のような方式で行い、股関節を大きく広げて股関節の柔軟性を鍛えるという方法では、前後或いは左右に両足を広げる際に床との摩擦で足下が滑りにくく開脚しづらいといった問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
請求項１の発明は、開脚時に床と履き物との摩擦による抵抗を少なくし、滑りやすくするため、履き物の底部に滑り材を貼着した。
【０００７】
請求項２の発明は、開脚時に股の開きすぎによる股関節の脱臼などの事故を防ぐため、制動を容易にするために、滑り止め材を貼着した。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、従来足下の滑りが悪く非効率的だった股関節の柔軟体操が、本発明である滑り材付き履き物を使用することで、足下の滑りが良くなる事で、効率良く行えるようになり、柔軟体操の効果を飛躍的に上げることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
履き物本体Ａの部分は従来の履き物と同等であるが、履き物本体Ａの底部の先端部分或いは、底部のかかと部分、或いは底部の何れかに滑り材Ｂを貼着した。これによって、開脚時に滑り材Ｂを貼着した部分に力を入れる事により、滑りやすくなった。
【００１０】
また、履き物Ａの底部に滑り材Ｂを貼着した物に滑り止め材Ｃを履き物Ａの底部の先端部分或いは、底部のかかと部分、或いは底部の何れかの滑り材Ｂが無い部分に貼着した。これによって、滑り止め材Ｃを貼着した部分に力を入れる事により、制動を容易にできるようになった。
【００１１】
滑り材Ｂ及び、滑り止め材Ｃは履き物底面の何れかに配置される。力の入れやすい箇所に配置することによって最大の効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【００１２】
以上のように、本発明によると、従来開脚運動による股関節の柔軟体操では、足の裏と床面との摩擦により滑りが悪かった状況でも、本発明である滑り材付き履き物を利用すれば、滑らかに開脚することができ、また、股関節の開き過ぎによる脱臼などの事故を防ぐこともでき、これにより、安全で効率的な健康増進が見込める。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明である滑り材付き履き物を示す断面図である。
【図２】本発明である滑り材付き履き物を示す斜視図である。
【図３】開脚運動の例である。
【符号の説明】
【００１４】
Ａ履き物本体部。
Ｂ履き物底部に貼着された滑り材。
Ｃ履き物底部に貼着された滑り止め材。
Ｄ開脚運動時に両足を広げる方向。

【特許請求の範囲】
【請求項１】
スリッパ及び、サンダル及び靴下などの履き物の底部の先端部分或いは、底部のかかと部分或いは底部の何処かに滑り材を貼着した、滑り材付き履き物。
【請求項２】
請求項１に加えて、スリッパ及び、サンダル及び、靴下などの履き物の底部の滑り材の無い部分に滑り止め材を貼着した、滑り材及び滑り止め材付き履き物。

【図１】