説明

滑り止め組立品

【課題】 グリップを確実にでき、また土塊が詰まりにくい滑り止めを提供する。
【解決手段】 運動靴の受け口と係合する着脱式の4要素滑り止め組立体の内側回転要素が外側静止要素の内部で往復方向に旋回するようになっている。この外側静止要素は、芝生をしっかりと掴むために伸びる複数の柱部を具備する。内側回転要素は、径方向に外側に伸びて芝生を掴む弾性脚部を具備し、これら脚部が外側静止要素との関係で時計回り方向および反時計回り方向の各々の方向に約15°旋回する。滑り止め組立体のロック要素は、靴の受け口に第1の方向に強い力で回して挿入され、下側に伸びる舌部の幾何形状により、取り外し時により大きな力が必要なようになっている。連結要素は滑り止め組立体の全体を貫通して各要素を固着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、全般的には運動靴に関し、より具体的には、運動靴およびゴルフシューズのアウトソール(本底)に使用される着脱式の滑り止めに関する。より詳細には、4つの要素からなるデザインで、内側の回転要素が外側の静止要素の内部で旋回するようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
ゴルフ場のグリーン、ゴルフ場のクラブハウスの木の床やカーペットが、ゴルファの運動靴の金属スパイクにより損傷を受けることが広く報告されている。芝生面との摩擦を向上させることが好ましいが、ゴルフコースの芝生とくにパットのグリーン表面に大きな金属性スパイクが悪影響を与えることとなり、そのままその要請に応えることができない。ゴルフシューズに共通した突出した金属製スパイクは、ゴルフコースにダメージを与えることがより少ない、代替的なスパイクおよび摩擦滑り止めに、一貫して代替されてきている。実際、多くのゴルフコースでは金属製スパイクの使用が完全に禁止さえている。パット面に残されたスパイクの痕跡を抜けるようにパットを行なわなければならないときにゴルファが苛立ちを感じるのはもちろんであるが、グランド整備要員もその日の最後にパットグリーンを修復するのに多くの時間を費やさねばならず、問題である。
【0003】
金属製のスパイクに特有のそのような問題を緩和するために、ゴルフシューズメーカは非金属製の滑り止め(プラスチックスパイク)のゴルフシューズを提供している。芝生面との摩擦を向上させるという要請は広く知られており、多くのユーザは、プラスチック製の滑り止めが金属製のスパイクに較べて地面を把持する上で万能ではないと認識している。プラスチック製の滑り止めについては、ゴルフコースで優れた摩擦力を実現することのみでなく、ゴルファが横切らなくてはならない草や砂のない地形、例えば、階段、アスファルト、タイルオークや他の種類のフローリングの上でも安全な摩擦力を実現することが強く望まれている。プラスチック製の滑り止めは、一般に、通常の金属製のスパイクより短い突出部を有しており、そのような滑り止めが地面からの衝撃をある程度吸収するため、その履き心地が改善されている。プラスチック製の滑り止めは、また、通常の金属製スパイクの靴に較べて短くて接触点も多いので、安定性の上でも優れている。ただし、上述のとおり、従来のプラスチック製滑り止めは、金属製スパイクとは違って、一般的に草や芝生をがっちりとつかむことができない。滑り止めやスパイクに望まれる点は草をがっちりと掴むことであるから、この点は重要である。とくに、従来のプラスチック製滑り止めは、金属製スパイクに較べて、ぬれた草、枯れた草、スロープにおいてグリップがおちる。プラスチック製滑り止めは、汚れないようにすることがとても難しいということも良く知られており、この点は悪天候でプレーするゴルファにとって深刻である。いくつかの製造業者は、この問題をよく認識しており、スパイクから土塊を取り除く特殊な清掃道具を提供している。この発明はこれらの問題を解決する改善されたプラスチック製滑り止めを提供するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、以上の事情を考慮してなされたものであり、上述の問題を解決する改善されたプラスチック製滑り止めを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の一側面によれば、4要素滑り止め組立体が提供される。この組立体は、ロック要素、静止要素、回転要素および連結要素を含む。ロック要素は運動靴、より詳細にはゴルフシューズのソールに設けられた開口受け口と係合する。回転要素は静止要素と連結され、静止要素内部で、時計回り方向および反時計回り方向の双方に予め定められた距離(約15°)回転できる。これにより土塊が滑り止めに詰まらないようにできる。
【0006】
この発明は、静止要素から伸びて強く芝生を掴む固く堅固な柱部を含み、また、回転要素から径方向外側に伸び、芝生を掴む複数の弾性脚部を含む。各脚部は、回転要素が静止要素にフィットすることにより決定される距離だけ回転(旋回)し、靴の並進動作の範囲が向上し、それでいて地面との強固な摩擦が維持される。
【0007】
この発明の他の側面は、回転要素、静止要素およびロック要素の各々に形成された中央開口を絞り込んで適合して、それらすべての要素を結合して1つの実効的な滑り止めを形成する大きさの長尺の円筒体を具備する連結要素である。連結要素は、回転要素に形成されたカム形状のオリフィスに適合する寸法のカムエッジを具備する。連結要素の他端のスロット溝により、連結要素が他の要素中に絞り込むのが容易となる。
【0008】
この発明の他の側面によれば、ロック要素から伸びる挿入部材により、滑り止め組立体が靴の開口受け口と係合する。この挿入部材は、受け口に錐揉みされていき、複数の離間した柔軟で壊れやすいロック舌部(ディスクの裏面エッジ周囲を下方に伸びる)が、靴の開口受け口と圧縮フィットする。ロック要素が開口受け口の内部で第1の方向に回転させられると、ロック舌部の各々が開口受け口に対して後退位置にバイアスされ、そののち、ロック要素が第1の方向に約60°回転させられると、元の長さに戻る。ロック舌部はカム面を有し、これにより滑り止めを受け口に錐揉みさせるのが容易となる。また舌部は垂直面を有し、これにより、滑り止め部を取り外すためには取り付けるよりもかなり大きな力が必要なようにしている。
【0009】
この発明の上述の側面および他の側面は特許請求の範囲に記載され以下実施例を用いて詳述される。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、グリップを確実にでき、また土塊が詰まりにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図面を参照して説明する。改良された滑り止め組立体(単に「滑り止め」とも呼ぶ)は全体として参照番号100で示される。滑り止め組立体100は4つの要素を含む。すなわち、ロック要素101、外側静止要素102、内側回転要素103、および連結要素104を含む。ロック要素101は、運動靴、典型的にはゴルフシューズの開口受け口に係合するように構成されている。(靴の連結機構は図示しないが、靴の例や受け口のパターンの例は例えば米国特許第6708426号および米国特許第6474003号に示されている。)外側静止要素102は、芝生と係合する手段を具備している。これについては後述する。内側回転要素103は、静止要素102の要素の間を双方向に回転する。連結要素104は、他の要素を貫通して固着して1つの滑り止め組立体100を構成する。外側静止要素102および内側回転要素103は、80〜100のショアA硬度、好ましくは98のショアA硬度の柔軟な熱可塑性ウレタンから製造される。ロック要素101は、好ましくは、約70Dの硬度の熱可塑性材料またはナイロンから製造され、連結要素104は好ましくはより堅固なプラスチック例えばナイロン70Dから製造される。
【0012】
図1〜図7に示されるように、滑り止め組立体100のロック要素101は運動靴のソールに設けられた複数の開口受け口の1つに係合されてよい。便宜上、以下では運動靴をゴルフシューズとして説明する。ゴルフシューズの開口受け靴の数は色々であるが、爪先側に約5〜7個、踵側に約2〜4個である。わかりやすくするために、以下の説明では、靴の底に連結される、滑り止めの部分を「底」と呼び、芝生に係合する部分を「頂部」と呼ぶ。
【0013】
ロック要素101は、全体として円形のディスク106を有している。このディスク106は裏面107、平坦の表面108および円形開口109を有している。円形開口109は、ディスク106のほぼ中央に設けられ、連結要素104を摩擦係合状態で受けるようになっている。ロック要素101は、さらに、円筒形上の内挿要素110を有している。この内挿要素110は、ゴルフシューズの開口受け口の1つに錐揉みするように螺旋状のスレッドを有している。内挿要素110は、その中心位置に、全体として円形の内室112を有し、連結要素104を収容する。内室112の直径は、連結要素104を挿入する頂部表面の、円形の開口109とほぼ同じ大きさである。滑り止め組立体100を靴の受け口に取り付けまたは取り外すためにゴルフ滑り止めツール(この業界では周知であるので図示しない)を用いることが好ましい。滑り止め組立体100は、一旦、受け口に取り付けられると、内挿要素110の中心線の周りを時計回り方向に約60度回転させられ、そこでロックされる。ロック要素101は、また、複数の柔軟なロック舌部105を有し、これら舌部105は、ディスク106の裏面107の外側エッジあたりを外側に離間して配置される。各ロック舌部105の元々の形状は、カム面105aと非カム垂直面105bを含む。滑り止め100が当初に靴の受け口にきり揉まれていくときに、ロック舌部105の形状および寸法は、靴の受け口(図示しない)中の側面リブから若干離れたものとなっている。滑り止め100がすこし錐揉まれると、ロック要素101の下側エッジが靴の受け口の上側リムの少し上になり、ロック舌部105は、靴の受け口の突起部上に「乗る」ロック舌部カム面105aにより与えられるカム動作により変形する。さらに回転が加わると、ロック舌部105は受け口の突起部を超えて強固な連結がなされる。ロック舌部105はこののち元の形状に(ある程度)復帰する。消耗性の舌部105は多くの突起を変形しつつ乗り上げ、乗り越えていく。受け口の突起部の間の干渉領域およびロック舌部105は、靴の利用時に、滑り止め100を固定する。内挿要素110が十分に回転すると、これらロック舌部105は靴の受け口の適宜のくぼみの中で復元して伸びる。これら受け口の構造はロック舌部105の寸法に適合させられている。この幾何学構造およびこの相互作用によるロック動作では、滑り止め組立体100を取り付けるより取り外すために、より大きなトルクを要する。
【0014】
静止要素102は、全体として矩形の基部114を有し、この基部114の中央位置にほぼ矩形のスロット115が設けられている。そして、基部114の中心を貫通する小さな円形開口116が設けられている。ロック要素101の場合と同様に、小さな円形の開口116は連結要素104と摩擦係合するようになっている。他方、大きな矩形スロット115は回転要素103を収容する大きさになっている。複数の離間された環状のだぼ部119が基部114の底側117から垂直に伸びている。これらだぼ部は、ロック要素101の表面108のエッジ周りに配された円形窪み113と同数で、同形状となっており、これにより摩擦係合する。これにより、ロック要素101および静止要素102の間で横方向にずれなくなる。基部114は、さらに複数の、好ましくは、4つの柱部を有する。これら柱部は基部114の角に配置され、表面118から伸びて芝生と堅固な接触点を形成するようになっている。柱部は2つの大きな柱部120aと2つの小さな柱部120bとを含む。小さな柱部120bはより鋭い先端を有し、この先端は基部114の位置から傾き開始している。大きな柱部120aは、表面118から垂直に伸びる外側形状を有し、より大面積で芝生と接触する。大きな柱部120aの各々は、滑り止めツールの爪部と嵌合するための開口135を有している。柱部120a、120bの最も外側の境界も基部114の領域を超えない。また柱部は著しく堅固であり、概して撓まない。
【0015】
この発明により実現される主たる改良は、内側回転要素103の構造である。この要素は、一対の踵形状の板部121を有する。これら板部121は、外側静止要素102の矩形スロット115に適合するような大きさおよび形状の平坦な底表面123を有し、内側回転要素103が、外側静止要素102との関係でいえば、時計回り方向および反時計回り方向の双方に各々15°の角度まで回転するようになっている。板部121の中央位置に開口122が設けられ、連結要素104と摩擦係合するような大きさとなっている。板部121の表面126にカム形状のオリフィス125が設けられ連結要素104を収容し固定する。複数、好ましくは4つのアーチ状の弾性脚部124が表面126から径方向外側に伸びて、芝生と接触するようになっている。脚部124は自由端を有し、外側静止要素102内部で約15°の距離で往復並進するようになっている。また、時計回り方向および反時計回り方向の双方に回動できるようになっている。各脚部124は、翼状のスポイラ127を有し、土塊を除去しやすくなっている。往復動により、ゴルファーは動きやすくなり、また滑り止め組立体100に芝生が詰まりにくくする。
【0016】
連結要素104は長尺の円筒体130を有し、その大きさおよび形状は、回転要素103、静止要素102、ロック要素101と摩擦係合して、全体で1つの滑り止め組立体として固着できるようなものとなっている。連結要素104の上端部128は、カム形状のエッジ131を有し、このエッジ131が回転要素103のカム形状のオリフィス125に双方する寸法となっている。ただし、回転要素103の往復動を何等妨げないようになっている。また、上端部128には、複数の、好ましくは4つのスロット133が設けられ、さらなる摩擦手段を構成する。連結要素104の上部中央132には、ロゴや他の表示の領域が設けられている。スロット溝134が連結要素104の挿入端部に形成され、他の要素103、102、101との摩擦係合を助長するようになっている。また唇部129が連結要素104の挿入端部に形成され、連結要素104が滑り止め組立体100を十分に押し込められたときにこれら要素を固着するようになっている。
【0017】
なお、この発明の滑り止め組立体100が取り付けられた靴の例を図8および図9に示す。これは上述の米国特許第6708426号に対応するものであるが、これに限定されない。図8および図9においては、靴10(例えばゴルフシューズ)が上側部分12およびソール14からなり、7個の開口受け口16(1つだけ示す。他は、滑り止め組立体100を装着しているため隠れている)がソールに設けられ、これらに滑り止め組立体100が取り付けられる。
【0018】
なお、この発明は上述の実施例に限定されるものではなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。この発明の技術的な範囲は特許請求の範囲に記載のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】ゴルフシューズの4要素滑り止め組立体を、上下方向を反転させた状態で示す分解斜視図である。
【図2】図1と逆の方向から示す分解斜視図である。
【図3】図1の滑り止め組立体の側面図(上下逆)である。
【図4】組立済みの状態で示す上述の4要素滑り止め組立体の芝生把持側の平面図である。
【図5】図3の滑り止め組立体の斜視図である。
【図6】図1の滑り止め組立体の連結側の平面図である。
【図7】図6の滑り止め組立体の斜視図である。
【図8】この実施例の滑り止め組立体が取り付け可能な運動靴の例を示す図である。
【図9】図8の運動靴のソールに設けられた開口受け口の配置例を示す図である。
【符号の説明】
【0020】
100 滑り止め組立体
101 ロック要素
102 外側静止要素
103 内側回転要素
104 連結要素
105 ロック舌部
105a カム面
105b 非カム垂直面
106 ディスク
107 裏面
108 表面
109 円形開口
110 内挿要素
112 内室
114 基部
115 矩形スロット
116 円形開口
116 開口
117 底側
118 表面
119 だぼ部
120a 柱部
120b 柱部
121 板部
122 開口
124 弾性脚部
125 オリフィス
127 スポイラ
130 円筒体
131 エッジ
133 スロット
134 スロット溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフシューズの開口受け口と係合するように適合化された着脱式滑り止め組立体において、
上記開口受け口と係合する手段と、
内側回転要素を外側静止要素に連結する手段とを有し、
上記内側回転要素は上記外側静止要素に対して時計回り方向および反時計回り方向の双方に回動することを特徴とする着脱式滑り止め組立体。
【請求項2】
上記係合する手段は、ロック要素を有し、
上記ロック要素は、
中心位置に設けられた丸い開口を具備する全体として円形のディスクと、
上記ディスクの底面から下方に垂直に伸び、上記ゴルフシューズの開口受け口に錐揉んでいくスパイラル状スレッドを具備する挿入部材と、
上記ディスクの底面のエッジのあたりで離間した態様で下方に伸び、上記ゴルフシューズの開口受け口内で圧縮フィットし、カム面および垂直面を具備する、複数の柔軟なロック舌部とを有し、
上記ロック要素が上記開口受け口内で第1の方向に回転するときに、上記ロック舌部の各々が上記開口受け口に対して後退位置にバイアスされ、上記ロック要素が約60°回転すると、上記ロック舌部が復元し、上記滑り止め組立体を取り除くために取り付けるときよりも大きな力が必要になるようにした請求項1記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項3】
上記ロック要素は約70Dの硬度を有する固い熱可塑性材料またはナイロンから製造される請求項2記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項4】
上記外側静止要素は、
中心位置に設けられた丸い開口を具備する基部と、
上記基部の頭部に設けられたスロットと、
上記基部の底部から離れるように垂直に伸び、上記ロック要素の頂部表面の外側エッジあたりに離間して配置された複数のくぼみと摩擦フィットするような大きさ、形状および個数とされた、上記ロック要素および上記静止要素の間で横方向移動がないようにする、複数のたぼ部と、
上記基部の上記頭部から外側に伸び、その外側寸法が上記基部の周囲からはみ出ないようにされた、複数の堅固な柱部とを有し、
上記柱部が芝生に確実に接触する、請求項2記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項5】
上記複数の柱部は、2つの大きな柱部と2つの小さな柱部とからなり、各柱部が上記基部の角に配置される請求項4記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項6】
上記内側回転要素は、
全体として四角な平坦底面を有し、上記外側静止要素の上記スロットに回転可能に収容されて上記内側回転要素が時計回り方向および反時計回り方向の双方向に旋回する一対の踵形状の板部と、
上記板部の中心位置に設けられた丸い開口と、
上記板部の頭部表面に設けられた、カム形状輪郭のオリフィスと、
上記頭部表面から径方向外側に伸び、芝生と旋回接触するようにされた、複数の弾性脚部とを有し、
上記脚部の各々が、上記静止要素に対して、時計回り方向および反時計回り方向の各々の方向に約15°旋回できるようにした請求項4記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項7】
上記複数の弾性脚部はアーチ形状である請求項6記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項8】
上記複数の弾性脚部は4本ある請求項6記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項9】
上記弾性脚部の各々は隣接する柱部の間に配置される請求項6記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項10】
上記弾性脚部の各々は、滑り止め組立体から土塊を除去しやすくする翼形状のスポイラを有する請求項6記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項11】
上記内側回転要素は、ショアA硬度が約80から100の範囲の柔軟な熱可塑性ウレタンから製造される請求項6記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項12】
上記連結する手段は、連結要素を含み、
上記連結要素は、
上記ロック要素、外側静止要素および内側回転要素の中心位置の開口に摩擦フィットして上記ロック要素、外側静止要素および内側回転要素を相互連結するのに適した大きさおよび形状の長尺本体と、
上記回転要素のオリフィスのカム形状の輪郭とフィットする寸法のカム形状端部を有する頂部とを有する請求項6記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項13】
上記連結要素の底部にスロット溝を設け、上記内側回転要素、外側静止要素およびロック要素に摩擦フィットが容易になるようにした請求項12記載の着脱式滑り止め組立体。
【請求項14】
つぎの要素を有する4要素滑り止め組立体。
(a)ロック要素
このロック要素は、
その中心位置に設けられた開口を具備するディスクと、
運動靴の開口受け口内に当該ロック要素を挿入する手段とを有する。
(b)外側静止要素
この外側静止要素は、
その中心位置に設けられた開口を具備する基部と、
上記基部の頭部に設けられたスロットと、
離間した態様で上記基部の底部から離れるように垂直に伸び、上記ロック要素の複数のくぼみと摩擦フィットするような大きさおよび構造とされ、上記ロック要素および上記静止要素の間で横方向の運動がないようにする、複数のたぼ部と、
上記基部の上記頭部表面から上方に伸びて芝生に確実に接触する複数の堅固な柱部とを有する。
(c)内側回転要素
この内側回転要素は、
離間して対向配置されて中心に位置する開口を規定する一対の踵形状の板部であって、上記外側静止要素の上記スロットに回転可能に収容される形状および離間距離とされているものと、
上記板部の頭部表面に設けられた、カム形状のオリフィスと、
上記板部の頭部表面から径方向外側に伸び、それぞれ一対の柱部の間に配置された複数の弾性脚部とを有し、
上記脚部の各々が、上記静止要素の上記スロットに対して、時計回り方向および反時計回り方向の各々の方向に約15°回転できるようになっている。
(d)連結要素
この連結要素は、
上記ロック要素、外側静止要素および内側回転要素の中心位置の開口に摩擦フィットする大きさの長尺本体と、
上記回転要素のオリフィスのカム形状の輪郭とフィットする寸法の端部を有する頂部とを有し、
地面を確実につかみながら並進運動を可能にする。
【請求項15】
上記挿入する手段は、
上記ディスクの底面から下方に垂直に伸び、上記運動靴の開口受け口に錐揉んでいくスパイラル状スレッドを具備する挿入部材と、
上記ディスクの底面のエッジのあたりで下方に伸び、上記運動靴の開口受け口内で圧縮フィットする、複数の離間した柔軟なロック舌部とを有し、
上記ロック要素が上記開口受け口内で第1の方向に回転するときに、上記ロック舌部の各々が上記開口受け口に対して後退位置にバイアスされ、上記ロック要素が約60°回転すると、上記ロック舌部が復元し、上記滑り止め組立体を取り除くために取り付けるときよりも大きな力が必要になるようにした請求項14記載の滑り止め組立体。
【請求項16】
上記複数の柱部は、2つの大きな柱部と2つの小さな柱部とからなり、各柱部が上記基部の角に配置される請求項14記載の滑り止め組立体。
【請求項17】
上記複数の弾性脚部は4つであり、その各々が隣接する柱部の間に配置される請求項14記載の滑り止め組立体。
【請求項18】
上記運動靴はゴルフシューズである請求項14記載の滑り止め組立体。
【請求項19】
上側部分と、
上記上側部分と結合され、複数の開口受け口を具備するソールと、
それぞれ受け口の1つと適合化された、複数の着脱式の滑り止めとを有し、
上記滑り止めの各々は、
上記開口受け口と係合する手段と、
内側回転要素を外側静止要素に連結する手段とを有し、
上記内側回転要素は上記外側静止要素に対して時計回り方向および反時計回り方向の相応に回転することを特徴とするゴルフシューズ。
【請求項20】
上記係合する手段は、ロック要素を有し、
上記ロック要素は、
中心位置に設けられた丸い開口を具備する全体として円形のディスクと、
上記ディスクの底面から下方に垂直に伸び、上記ゴルフシューズの開口受け口に錐揉んでいくスパイラル状スレッドを具備する挿入部材と、
上記ディスクの底面のエッジのあたりで離間した態様で下方に伸び、上記ゴルフシューズの開口受け口内で圧縮フィットし、カム面および垂直面を具備する、複数の柔軟なロック舌部とを有し、
上記ロック要素が上記開口受け口内で第1の方向に回転するときに、上記ロック舌部の各々が上記開口受け口に対して後退位置にバイアスされ、上記ロック要素が約60°回転すると、上記ロック舌部が復元し、上記滑り止め組立体を取り除くために取り付けるときよりも大きな力が必要になるようにした請求項19記載のゴルフシューズ。
【請求項21】
上記外側静止要素は、
中心位置に設けられた丸い開口を具備する基部と、
上記基部の頭部に設けられたスロットと、
上記基部の底部から離れるように垂直に伸び、上記ロック要素の頂部表面の外側エッジあたりに離間して配置された複数のくぼみと摩擦フィットするような大きさ、形状および個数とされた、上記ロック要素および上記静止要素の間の横方向移動しないようにする、複数のたぼ部と、
上記基部の上記頭部から外側に伸び、その外側寸法が上記基部の周囲からはみ出ないようにされた、複数の堅固な柱部とを有し、
上記柱部が芝生に確実に接触する、請求項20記載のゴルフシューズ。
【請求項22】
上記複数の柱部は、2つの大きな柱部と2つの小さな柱部とからなり、各柱部が上記基部の角に配置される請求項21記載のゴルフシューズ。
【請求項23】
上記内側回転要素は、
全体として四角な平坦底面表面を有し、上記外側静止要素の上記スロットに回転可能に収容されて上記内側回転要素が時計回り方向および反時計回り方向の双方向に旋回する一対の踵形状の板部と、
上記板部に中心位置に設けられた丸い開口と、
上記板部の頭部表面に設けられた、カム形状輪郭のオリフィスと、
上記頭部表面から径方向外側に伸び、芝生と旋回接触するようにされた、複数の弾性脚部とを有し、
上記脚部の各々が、上記静止要素に対して、時計回り方向および反時計回り方向の各々の方向に約15°旋回できるようにした請求項22記載のゴルフシューズ。
【請求項24】
上記連結する手段は、連結要素を含み、
上記連結要素は、
上記ロック要素、外側静止要素および内側回転要素の中心位置の開口に摩擦フィットして上記ロック要素、外側静止要素および内側回転要素を相互連結するのに適した大きさおよび形状の長尺本体と、
上記回転要素のオリフィスのカム形状の輪郭とフィットする寸法のカム形状反歩を有する頂部とを有する請求項23記載のゴルフシューズ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−81911(P2006−81911A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−269976(P2005−269976)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(390023593)アクシュネット カンパニー (155)
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY
【Fターム(参考)】