説明

照明システム

【課題】紫外光照射により人体内でのビタミンD3の生成を促進する。紫外光の人への過剰照射を防止する。また、人に対して負担を掛けることなく紫外光照射制御を行う。
【解決手段】主に280nm〜315nmの波長域の紫外光を放射する紫外線ランプ3を使用した照明器具4,5を壁2に配置し、主に315nm以上の波長域の光を放射する蛍光ランプ13を使用した照明器具14,15を天井12に配置し、紫外線ランプの下方に位置してベッド8,9を配置し、このベッドの先端部の脇に280nm〜315nmの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段16,17を配置する。そして、紫外放射量測定手段が測定した紫外放射量が所定量に達したとき紫外線ランプを消灯する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外光を制御する照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
紫外光は、波長によってUV−A、UV−B、UV−Cの3つに区分される。このうち、UV−Bは280nm〜315nm前後の波長域の紫外光を示し、ビタミンD3などの生成作用があることが知られている。このため、人にとってUV−Bを適度に照射されることは健康を維持するために必要であるが、病気で入院している患者や地下空間や屋内で長時間働いている人は、UV−Bの照射が不足するという問題が生じる。一方、紫外光は必要以上に照射されると様々な障害が発生するという問題もある。
【0003】
このため、従来は、腕などに紅斑検出器に付されているバンドを巻き付けて人体の皮膚の紅斑の濃さを検出し、最初の検出値を初期値として記憶し、その後、紫外線の照射によって皮膚に発生する紅斑の濃さを同検出器で検出して初期値からの増加量が所定量を超えると紫外線ランプを消灯させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実公昭61−33964号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献のように腕など人体に紅斑検出器に付されているバンドを巻き付けて人体の皮膚の紅斑の濃さを検出するものでは、人体への負担が大きく、毎日、長時間にわたって室内のUV−Bの放射量を測定する場合には適用できなかった。
本発明は、紫外光照射により人体内でのビタミンD3の生成を促進できるとともに屋外環境下における紫外光照射に対する皮膚の抵抗性を向上でき、しかも、紫外光の人への過剰照射を防止でき、また、人に対して負担を全く掛けることなく紫外光照射制御ができる照明システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、主に280nm〜315nmの波長域の紫外光を放射する、例えば紫外線ランプや紫外線LEDなどの光源と、室内の所定位置に照射される280nm〜315nmの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段と、紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が所定量に達したとき光源を消灯制御する制御手段を具備した照明システムにある。
【0006】
この照明システムでは、光源からの紫外光が、例えば、入院患者の顔などに間接的に照射される。そして、紫外放射量測定手段を、例えば、入院患者が寝ているベッドの脇に配置し、光源からの280nm〜315nmの波長域の紫外光や窓から入射する光に含まれる280nm〜315nmの波長域の紫外光による放射量を測定する。そして、紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が人体に悪影響を与えない所定量、例えば、30J/mに達したとき光源を消灯制御して紫外光の照射を停止させる。
【0007】
請求項2記載の発明は、280nm〜315nmの波長域の紫外光を含む光を放射する、例えば、蛍光ランプやLEDなどの光源と、室内の所定位置に照射される280nm〜315nmの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段と、紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が所定量に達したとき光源が放射する光のうち、315nm以下の波長の紫外光をカットする制御手段を具備した照明システムにある。
【0008】
この照明システムでは、例えば、光源からの紫外光が入院患者の顔などに照射される。そして、紫外放射量測定手段を、例えば、入院患者が寝ているベッドの脇に配置して光源からの光に含まれる280nm〜315nmの波長域の紫外光や窓から入射する光に含まれる280nm〜315nmの波長域の紫外光による放射量を測定する。そして、紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が人体に悪影響を与えない所定量、例えば、30J/mに達したとき光源からの315nm以下の波長域の紫外光を、フィルタ等を使用してカットする。
【0009】
請求項3記載の発明は、主に280nm〜315nmの波長域の紫外光を放射する、例えば紫外線ランプや紫外線LEDなどの第1光源と、主に315nm以上の波長域の光を放射する、例えば、蛍光ランプやLEDや電球などの第2光源と、室内の所定位置に照射される280nm〜315nmの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段と、紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が所定量に達したとき第1光源を消灯制御する制御手段を具備した照明システムにある。
【0010】
この照明システムでは、第2光源によって室内の照明が行われる。また、第1光源からの紫外光が、例えば、入院患者の顔などに間接的に照射される。そして、紫外放射量測定手段を、例えば、入院患者が寝ているベッドの脇に配置し、第1光源からの280nm〜315nmの波長域の紫外光や窓から入射する光に含まれる280nm〜315nmの波長域の紫外光による放射量を測定する。そして、紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が人体に悪影響を与えない所定量、例えば、30J/mに達したとき第1光源を消灯制御して紫外光の照射を停止させる。
【0011】
請求項4記載の発明は、主に280nm〜315nmの波長域の紫外光を放射する連続調光が可能な、例えば紫外線ランプや紫外線LEDなどの第1光源と、屋外環境における280nm〜315nmの波長域の紫外光の一日の変動に応じて紫外光が変化するように第1光源を調光制御する調光手段と、主に315nm以上の波長域の光を放射する、例えば、蛍光ランプやLEDや電球などの第2光源と、室内の所定位置に照射される280nm〜315nmの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段と、紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が所定量に達したとき第1光源を消灯制御する制御手段を具備した照明システムにある。
【0012】
この照明システムでは、第2光源によって室内の照明が行われる。また、第1光源からの紫外光が、例えば、入院患者の顔などに間接的に照射される。そして、第1光源からの紫外光は調光制御によって屋外環境下における280nm〜315nmの波長域の紫外光の、一日の変動と同じように変化する。すなわち、昼間に放射量が大きくなり、朝夕に放射量が小さくなるように変化する。これにより、屋内の一日の紫外光照射環境を屋外と同様に設定できる。そして、紫外放射量測定手段を、例えば、入院患者が寝ているベッドの脇に配置し、第1光源からの280nm〜315nmの波長域の紫外光や窓から入射する光に含まれる280nm〜315nmの波長域の紫外光による放射量を測定する。そして、紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が人体に悪影響を与えない所定量、例えば、30J/mに達したとき第1光源を消灯制御して紫外光の照射を停止させる。
【0013】
請求項5記載の発明は、主に280nm〜315nmの波長域の紫外光を放射する連続調光が可能な、例えば紫外線ランプや紫外線LEDなどの第1光源と、屋外環境における280nm〜315nmの波長域の紫外光の季節変動に応じて紫外光が変化するように第1光源を調光制御する調光手段と、主に315nm以上の波長域の光を放射する、例えば、蛍光ランプやLEDや電球などの第2光源と、室内の所定位置に照射される280nm〜315nmの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段と、紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が所定量に達したとき第1光源を消灯制御する制御手段を具備した照明システムにある。
【0014】
この照明システムでは、第2光源によって室内の照明が行われる。また、第1光源からの紫外光が、例えば、入院患者の顔などに間接的に照射される。そして、第1光源からの紫外光は調光制御によって屋外環境下における280nm〜315nmの波長域の紫外光の季節変動と同じように変化する。すなわち、夏に放射量が大きくなり、冬に放射量が小さくなるように変化する。これにより、屋内の季節における紫外光照射環境を屋外と同様に設定できる。そして、紫外放射量測定手段を、例えば、入院患者が寝ているベッドの脇に配置し、第1光源からの280nm〜315nmの波長域の紫外光や窓から入射する光に含まれる280nm〜315nmの波長域の紫外光による放射量を測定する。そして、紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が人体に悪影響を与えない所定量、例えば、30J/mに達したとき第1光源を消灯制御して紫外光の照射を停止させる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1乃至5記載の発明によれば、紫外光照射により人体内でのビタミンD3の生成を促進できるとともに屋外環境下における紫外光照射に対する皮膚の抵抗性を向上でき、しかも、紫外光の人への過剰照射を防止でき、また、人に対して負担を全く掛けることなく紫外光照射制御ができる照明システムを提供できる。
また、請求項2及び3記載の発明によれば、さらに、室内の照明ができる照明システムを提供できる。
また、請求項4記載の発明によれば、さらに、室内の照明ができるとともに紫外光の放射量を一日の屋外環境変動に合わせることができる照明システムを提供できる。
また、請求項5記載の発明によれば、さらに、室内の照明ができるとともに紫外光の放射量を季節における屋外環境変動に合わせることができる照明システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は照明システムの構成を示す室内斜視図で、この部屋1の一つの壁2の上部には、紫外光を放射する連続調光が可能な第1光源として紫外線ランプ3を使用した照明器具4,5を所定の間隔を隔てて取り付けている。
【0017】
前記紫外線ランプ3としては、図3に示すように、主に280nm〜315nmの波長域の紫外光を放射する分光分布を示し、人体に有害とされるUV−C(280nm以下)の波長域の紫外光はほとんど放射しないランプを使用している。
そして、前記各照明器具4,5には紫外線ランプ3からの紫外光が部屋の下部に直接照射されないように上側に開口部を形成したカバー6,7が配置されている。
【0018】
前記各紫外線ランプ3の下方に位置してそれぞれベッド8,9が設置されている。このベッド8,9には、ほとんど外出ができない状態の人、例えば、入院患者や介護者などが寝ている。
部屋1の壁2とは直交したもう一つの壁10には窓11が設けられ、外光が差し込むようになっている。前記部屋1の天井12には、主に315nm以上の波長域の光を放射する第2光源として蛍光ランプ13を使用した照明器具14,15が取り付けられている。なお、第2光源としては、その他LEDランプや電球などを使用したものであってもよい。
【0019】
前記各ベッド8,9の先端部の脇には、所定位置における、280nm〜315nm、すなわち、UV−Bの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段16,17を配置した台18,19が設置されている。
【0020】
図2は、この照明システムの制御部構成を示すブロック図で、前記照明器具4は、紫外線ランプ3を点灯制御部21によって点灯動作するとともに調光部22から調光信号を点灯制御部21に供給することで紫外線ランプ3を調光制御するようになっている。前記照明器具5は紫外線ランプ3を点灯制御部23によって点灯動作するとともに調光部24から調光信号を点灯制御部23に供給することで紫外線ランプ3を調光制御するようになっている。
【0021】
前記照明器具14は、蛍光ランプ13を点灯制御部25によって点灯動作するとともに調光部26から調光信号を点灯制御部25に供給することで蛍光ランプ13を調光制御するようになっている。前記照明器具15は蛍光ランプ13を点灯制御部27によって点灯動作するとともに調光部28から調光信号を点灯制御部27に供給することで蛍光ランプ13を調光制御するようになっている。
【0022】
前記紫外放射量測定手段16,17は、前記紫外線ランプ3から放出されるUV−B紫外光は勿論、窓11から入射する外光に含まれるUV−B紫外光、前記蛍光ランプ13に含まれるUV−B紫外光によって照射される紫外放射量を測定するようになっている。
【0023】
前記各点灯制御部21,23,25,27、各調光部22,24,26,28及び各紫外放射量測定手段16,17を制御手段30によって制御するようになっている。前記制御手段30には操作部31が接続されており、この操作部31を操作することで紫外線ランプ3の照明器具4,5は調光部22,24を介して調光制御ができ、また、蛍光ランプ13の照明器具14,15は調光部26,28を介して調光制御ができるようになっている。
【0024】
このような照明システムでは、点灯制御部21、23によってそれぞれ紫外線ランプ3を点灯動作すると共に点灯制御部25,27によってそれぞれ蛍光ランプ13を点灯動作する。部屋1の明るさは、調光部26,28にて蛍光ランプ13を調光点灯することで変更できる。
【0025】
ベッド8,9に寝ている人に対しては、紫外線ランプ3からのUV−B紫外光が間接照明として照射される。また、窓11から外光に含まれるUV−B紫外光も照射される。さらには、量は少ないが蛍光ランプ13に含まれるUV−B紫外光も照射される。
【0026】
これらによってベッド8,9に寝ている人には適度のUV−B紫外光が照射される。特に、紫外線ランプ3からは、図3に示すように、ビタミンD3の光合成における紫外光照射の最適波長である295nm付近にピーク値を持つ紫外光が放射されるので、ビタミンD3の生成が促進される。そして、ビタミンD3が光合成され、小腸でのカルシウムの吸収と骨の代謝の逐次的増進が図られる。また、UV−B紫外光が皮膚に吸収されることで新陳代謝を高め、交換神経の緊張を解き、血糖値や血中コレステロールを下げるという効果が得られる。さらに、紫外光の照射が少なくなると紫外光の照射量に対する皮膚の抵抗力が低下するが、このように適度のUV−B紫外光が照射されることで、外出して自然光に当たる機会が少ない人であっても紫外光の照射量に対する皮膚の抵抗性を向上させることができる。これにより、オゾン層の破壊により増大の傾向にある屋外環境下のUV−B紫外光の照射量に対して皮膚の抵抗力を高めることができる。
【0027】
また、身体に良いとされるUV−B紫外光であっても過度に照射されると様々な障害を引き起こす原因となる。このため、寝ている人の顔のそばに配置されている紫外放射量測定手段16,17によりUV−B紫外光の放射量を測定する。
【0028】
ところで、人はUV−B紫外光においても一定の放射量以上の放射を受けると紅斑と呼ばれる現象が皮膚に生じることが知られている。例えば、照射距離の違いによるUV−B照射エネルギーと照射時間と紅斑域との関係を示すと図3に示す結果が得られる。図3のグラフは、例えば、20cmの照射距離では40mJ/cmのUV−B照射エネルギーを5分程度照射すると最小紅斑値に達することを示している。また、55cmの照射距離では40mJ/cmのUV−B照射エネルギーを30分程度照射すると最小紅斑値に達することを示している。
【0029】
そこで、この照明システムでは、紫外放射量測定手段16,17が測定するUV−B紫外放射量が人体に悪影響を与えない範囲で設定された所定量に達すると、例えば、30J/mに達すると、制御手段30が点灯制御部21,23を制御して紫外線ランプ3を消灯させる。また、UV−B紫外光を長時間連続して照射させても様々な障害を引き起こす原因となる。このため、人体に悪影響を与えない時間内で設定された所定時間、例えば、8時間連続して照射されている場合には、たとえ30J/mに達していなくても制御手段30が点灯制御部21,23を制御して紫外線ランプ3を消灯させる。
紫外線ランプ3の照明器具4,5をこのように制御することにより、人体に悪影響を与えない範囲でUV−B紫外光を照射させることができる。
【0030】
ところで、屋外環境下では、一日におけるUV−B紫外光の照射量は、日の出時、日中、日の入り時で異なる。すなわち、日の出時や日の入り時は最も少なくほとんどゼロに等しい。また、昼間に最も多くなる。また、夏、秋、冬、春の季節によっても異なる。すなわち、夏に最も多くなり、冬に最も少なくなる。
【0031】
図5のグラフg1は放射量が最も多くなる夏季の一日のUV−B紫外光の照射量の変化を示し、グラフg2は放射量が最も少なくなる冬季の一日のUV−B紫外光の照射量の変化を示している。この図5によれば、夏季でも冬季でも正午付近で一日におけるUV−B紫外光の照射量が最も多くなる。なお、このグラフは夏季における正午付近の放射量を100として放射照度の相対値で表している。
【0032】
そこで、制御手段30は、予め設定されたプログラムに基づいて夏季における部屋1内の一日のUV−B紫外光の放射量の変動が、グラフg1の変化に合うように紫外線ランプ3の照明器具4,5を調光制御する。また、制御手段30は、冬季における部屋1内の一日の放射量の変動が、グラフg2の変化に合うように紫外線ランプ3の照明器具4,5を調光制御する。そして、夏季と冬季の間になる春や秋では予め設定されたプログラムに基づいて、部屋1内の一日の放射量の変動が、グラフg1とグラフg2の間に位置するグラフの変化に合うように紫外線ランプ3の照明器具4,5を調光制御する。なお、季節変動に関しては、3ヶ月単位や1ヶ月単位で変化させても、あるいは1週間単位のように細かく変化させても良い。
【0033】
このような制御を行うことによって、紫外放射量測定手段16,17が配置されている所定位置に照射される紫外放射量を、屋外環境における一日の紫外放射量の変動に合わせて変化させることができ、また、屋外環境における季節変化に応じて変動する紫外放射量に合わせて変化させることができる。すなわち、部屋1内においても、夏には一日の紫外放射量が全体的に多くなり、しかも、日の出時、日の入り時において紫外放射量が最も少なく、正午付近において紫外放射量が最も多くなる制御が行われ、また、冬には一日の紫外放射量が全体的に少なくなり、しかも、日の出時、日の入り時において紫外放射量が最も少なく、正午付近において紫外放射量が最も多くなる制御が行われる。そして、春や秋には一日の紫外放射量が全体的に夏と冬の間になるように制御される。
【0034】
このような制御が行われることで、ベッド8,9に長期間寝た状態であっても、健康な人が屋外で受ける紫外線の照射の変化と同じような変化を受けることができ、生活リズムに対応した紫外線の照射が受けられる。
【0035】
なお、この実施の形態では、蛍光ランプ13とは別に、UV−B波長域の紫外光を放射する紫外線ランプ3を使用したが必ずしもこれに限定するものではなく、紫外線ランプ3を使用せずにUV−B波長域の紫外光を含む光を放射する、蛍光ランプやLEDなどの光源を蛍光ランプ13の代わりに使用し、この光源からのUV−B紫外光を照射するようにしても良い。そして、この光源の照明器具に波長315nm以下の波長域の紫外光をカットするフィルタを可動自在に設け、紫外放射量測定手段16,17において紫外放射量の測定値が所定量に達したときには、フィルタを可動して光源から放射される光から、波長315nm以下の波長域の紫外光をカットする構成にすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施の形態に係る照明システムの構成を示す室内斜視図。
【図2】同実施の形態に係る照明システムの制御部構成を示すブロック図。
【図3】同照明システムで使用する紫外線ランプの分光分布を示す図。
【図4】UV−B紫外光の照射による紅斑反応曲線を示すグラフ。
【図5】夏季及び冬季における一日のUV−B紫外放射量の変動パターンを示すグラフ。
【符号の説明】
【0037】
3…紫外線ランプ、4,5…照明器具、13…蛍光ランプ、14,15…照明器具、16,17…紫外放射量測定手段、21,23…点灯制御部、22,24…調光部、25,26…点灯制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主に280nm〜315nmの波長域の紫外光を放射する光源と、
室内の所定位置に照射される280nm〜315nmの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段と、
前記紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が所定量に達したとき前記光源を消灯制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする照明システム。
【請求項2】
280nm〜315nmの波長域の紫外光を含む光を放射する光源と、
室内の所定位置に照射される280nm〜315nmの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段と、
前記紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が所定量に達したとき前記光源が放射する光のうち、315nm以下の波長の紫外光をカットする制御手段と、
を具備したことを特徴とする照明システム。
【請求項3】
主に280nm〜315nmの波長域の紫外光を放射する第1光源と、
主に315nm以上の波長域の光を放射する第2光源と、
室内の所定位置に照射される280nm〜315nmの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段と、
前記紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が所定量に達したとき前記第1光源を消灯制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする照明システム。
【請求項4】
主に280nm〜315nmの波長域の紫外光を放射する連続調光が可能な第1光源と、
屋外環境における280nm〜315nmの波長域の紫外光の一日の変動に応じて紫外光が変化するように前記第1光源を調光制御する調光手段と、
主に315nm以上の波長域の光を放射する第2光源と、
室内の所定位置に照射される280nm〜315nmの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段と、
前記紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が所定量に達したとき前記第1光源を消灯制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする照明システム。
【請求項5】
主に280nm〜315nmの波長域の紫外光を放射する連続調光が可能な第1光源と、
屋外環境における280nm〜315nmの波長域の紫外光の季節変動に応じて紫外光が変化するように前記第1光源を調光制御する調光手段と、
主に315nm以上の波長域の光を放射する第2光源と、
室内の所定位置に照射される280nm〜315nmの波長域の紫外光の放射量を測定する紫外放射量測定手段と、
前記紫外放射量測定手段により測定した紫外放射量が所定量に達したとき前記第1光源を消灯制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする照明システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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