説明

照明器具用センサブロック

【課題】 対応する照明器具に何ら、特有の取付部位の増設を要求しない照明器具用センサブロックを提供する。
【解決手段】 照明器具用センサブロックA−1は、人の在、不在を検知する人感センサ部1を内蔵する照明器具用センサブロックであって、既存照明器具B−1の既存部位2aに装着可能であり、且つ、この既存照明器具B−1に付加することにより、人感センサ部1における検知信号に基づいて、既存照明器具B−1の点滅制御をなし得るので、一種類の照明器具用センサブロックA−1のみを使用して、センサ付照明器具における点灯制御用センサの役割を担うようにすることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具の点灯制御用センサ等を有する照明器具用センサブロックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、人感センサ等を使用した点灯制御用センサを、照明器具に搭載し、人の在、不在を検知して、当該照明器具を自動的に点灯、消灯させること等が行われている(例えば、特開2001−345013号公報等参照)。この場合、点灯制御用センサの外観形状、取付構造、取付方法等に関しては、取り付けられる照明器具の種類、用途等に応じて、種々のものが知られているが、大別すれば、センサブロックと制御ブロックが一体となった一体型、または、センサブロック(下記図7では、照明器具用センサブロックA)と制御ブロック(下記図7では、照明器具B)とが分離した分離型に分類することができる。ここで、図7は、かかる点灯制御用センサ搭載照明器具の構成例を示すもので、(a)は、センサブロックと制御ブロックが一体となった一体型を模式的に示すブロック図、(b)は、センサブロックと制御ブロックとが分離した分離型を模式的に示すブロック図である(但し、図7中、照明負荷部7は、ランプ8を含むものとする。)。
【0003】
この場合において、照明器具の配置等を設計する際の検知範囲やランプとの干渉等の問題を考慮するならば、分離型が有利であると考えられる。しかし、かかる分離型を採用した場合には、現状、センサブロックの取付構造が一様でないため、センサブロックを照明器具本体に取り付けるためには、各照明器具毎に専用の取付治具、取付部位等が必要となり、結果的に部品点数の増加にもつながり易いという問題に直面する。一方、かかる問題に対する対応策としては、例えば、照明器具の対応するセンサブロックの取付構造を標準化すること等が有効であるとも考えられるが、仮に、センサブロックの取付構造を標準化しても、その標準化したセンサブロックの取付構造が、そのセンサブロックに対応する照明器具に、特有の外観形状を有する特有の取付部位等を必要とする場合等には、依然として上記部品点数の増加の問題は完全には解消されないこととなる。
【特許文献1】特開2001−345013号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記背景技術に鑑みて発明されたものであり、その課題は、対応する照明器具に何ら、特有の取付部位の増設を要求しない照明器具用センサブロックを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の照明器具用センサブロックにあっては、人の在、不在を検知する人感センサ部を内蔵する照明器具用センサブロックにおいて、既存照明器具の既存部位に装着可能であり、且つ、前記既存照明器具に付加することにより、前記人感センサ部における検知信号に基づいて、前記既存照明器具の点滅制御をなし得ることを特徴とするものである。
【0006】
請求項2に係る発明の照明器具用センサブロックにあっては、請求項1記載の照明器具用センサブロックにおいて、前記既存部位が、電源穴であることを特徴とするものである。
【0007】
請求項3に係る発明の照明器具用センサブロックにあっては、請求項1記載の照明器具用センサブロックにおいて、前記既存部位が、ルーバであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の照明器具用センサブロックでは、人の在、不在を検知する人感センサ部を内蔵する照明器具用センサブロックにおいて、既存照明器具の既存部位に装着可能であり、且つ、前記既存照明器具に付加することにより、前記人感センサ部における検知信号に基づいて、前記既存照明器具の点滅制御をなし得るので、本発明に係る一種類の照明器具用センサブロックのみを使用して、現行のセンサ付照明器具における点灯制御用センサの役割を担うようにすることが可能となり、また、この際、当該照明器具用センサブロックを対応する照明器具に取り付けるための取付金具等、当該照明器具用センサブロックに特有の取付部位等の補助部材を必要としないこととなる。さらに、この際の取付において、工具等を一切必要とせず、さらには、通常のセンサ機能を有していない既存の照明器具にも取付可能とすることも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき、具体的に説明する。
【0010】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態である照明器具用センサブロックA−1の外観の概略を示す斜視図である。一方、図2は、照明器具用センサブロックA−1の照明器具B−1への取付けの様子を概略的に示すもので、(a)は、取付け前の様子を概略的に示す斜視図、(b)は、取付け後の様子を概略的に示す斜視図である。
【0011】
すなわち、図1、図2に示すように、本発明の第1の実施形態である照明器具用センサブロックA−1は、人の在、不在を検知する人感センサ部1を内蔵する照明器具用センサブロックであり、既存照明器具B−1の既存部位2である電源穴2aに装着可能であり、且つ、この既存照明器具B−1に付加することにより、人感センサ部1における検知信号に基づいて、既存照明器具B−1の点滅制御をなし得るので、本発明に係る一種類の照明器具用センサブロックA−1のみを使用して、現行のセンサ付照明器具B−1における点灯制御用センサの役割を担うようにすることが可能となるというものである。
【0012】
また、この際、照明器具用センサブロックA−1は、照明器具B−1の既存部位2である電源穴2aに装着するための取付け部位3aを有するものの、既存照明器具B−1の側には、照明器具用センサブロックA−1を取り付けるための取付金具等、この照明器具用センサブロックA−1に特有の取付部位等の補助部材を必要としないこととなる。また、本実施形態においては、照明器具用センサブロックA−1と照明器具B−1との通信は、信号線4(図1参照)を介して行なわれるが、赤外線通信方式、無線方式等による実施形態も可能であることは勿論である。
【0013】
[第2及び第3の実施形態]
図3は、本発明の第2の実施形態である照明器具用センサブロックA−2の照明器具B−2への取付けの様子を概略的に示すもので、(a)は、取付け前の様子を概略的に示す斜視図、(b)は、取付け後の様子を概略的に示す斜視図である。一方、図4は、本発明の第3の実施形態である照明器具用センサブロックA−3の照明器具B−2への取付けの様子を概略的に示すもので、(a)は、取付け前の様子を概略的に示す斜視図、(b)は、取付け後の様子を概略的に示す斜視図である。
【0014】
すなわち、図3に示すように、本発明の第2の実施形態である照明器具用センサブロックA−2は、人の在、不在を検知する人感センサ部1を内蔵する照明器具用センサブロックであり、既存照明器具B−2の既存部位2である電源穴2bに装着可能であり、且つ、この既存照明器具B−2に付加することにより、人感センサ部1における検知信号に基づいて、既存照明器具B−2の点滅制御をなし得るので、本発明に係る一種類の照明器具用センサブロックA−2のみを使用して、現行のセンサ付照明器具B−2における点灯制御用センサの役割を担うようにすることが可能となるというものである。
【0015】
また、この際、照明器具用センサブロックA−2は、照明器具B−2の既存部位2である電源穴2bに装着するための取付け部位3bを有するものの、既存照明器具B−2の側には、照明器具用センサブロックA−2を取り付けるための取付金具等、この照明器具用センサブロックA−2に特有の取付部位等の補助部材を必要としないこととなる。
【0016】
一方、図4に示すように、本発明の第3の実施形態である本実施形態の照明器具用センサブロックA−3は、人の在、不在を検知する人感センサ部1を内蔵する照明器具用センサブロックであり、既存照明器具B−2の既存部位2である電源穴2bに装着可能であり、且つ、この既存照明器具B−2に付加することにより、人感センサ部1における検知信号に基づいて、既存照明器具B−2の点滅制御をなし得るので、本発明に係る一種類の照明器具用センサブロックA−3のみを使用して、現行のセンサ付照明器具B−2における点灯制御用センサの役割を担うようにすることが可能となるというものである。
【0017】
また、この際、照明器具用センサブロックA−3は、照明器具B−2の既存部位2である電源穴2bに装着するための取付け部位3cを有するものの、既存照明器具B−2の側には、照明器具用センサブロックA−3を取り付けるための取付金具等、この照明器具用センサブロックA−3に特有の取付部位等の補助部材を必要としないこととなる。
【0018】
[第4及び第5の実施形態]
図5は、本発明の第4の実施形態である照明器具用センサブロックA−4の照明器具B−3への取付けの様子を概略的に示すもので、(a)は、取付け前の様子を概略的に示す斜視図、(b)は、取付け後の様子を概略的に示す斜視図である。一方、図6は、本発明の第5の実施形態である照明器具用センサブロックA−5の照明器具B−3への取付けの様子を概略的に示すもので、(a)は、取付け前の様子を概略的に示す斜視図、(b)は、取付け後の様子を概略的に示す斜視図である。
【0019】
すなわち、図5に示すように、本発明の第4の実施形態である照明器具用センサブロックA−4は、人の在、不在を検知する人感センサ部1を内蔵する照明器具用センサブロックであり、既存照明器具B−3の既存部位2であるルーバ2cに装着可能であり、且つ、この既存照明器具B−3に付加することにより、人感センサ部1における検知信号に基づいて、既存照明器具B−3の点滅制御をなし得るので、本発明に係る一種類の照明器具用センサブロックA−5のみを使用して、現行のセンサ付照明器具B−3における点灯制御用センサの役割を担うようにすることが可能となるというものである。
【0020】
また、この際、照明器具用センサブロックA−4は、照明器具B−3の既存部位2であるルーバ2cに装着するための取付け部位3dを有するものの、既存照明器具B−3の側には、照明器具用センサブロックA−4を取り付けるための取付金具等、この照明器具用センサブロックA−4に特有の取付部位等の補助部材を必要としないこととなる。
【0021】
一方、図6に示すように、本発明の第5の実施形態である本実施形態の照明器具用センサブロックA−5は、人の在、不在を検知する人感センサ部1を内蔵する照明器具用センサブロックであり、既存照明器具B−3の既存部位2であるルーバ2cに装着可能であり、且つ、この既存照明器具B−3に付加することにより、人感センサ部1における検知信号に基づいて、既存照明器具B−3の点滅制御をなし得るので、本発明に係る一種類の照明器具用センサブロックA−5のみを使用して、現行のセンサ付照明器具B−3における点灯制御用センサの役割を担うようにすることが可能となるというものである。
【0022】
また、この際、照明器具用センサブロックA−5は、照明器具B−3の既存部位2であるルーバ2cに装着するための取付け部位3eを有するものの、既存照明器具B−3の側には、照明器具用センサブロックA−5を取り付けるための取付金具等、この照明器具用センサブロックA−5に特有の取付部位等の補助部材を必要としないこととなる。
【0023】
以上のように、本発明の照明器具用センサブロックAは、人の在、不在を検知する人感センサ部1を内蔵する照明器具用センサブロックにおいて、既存照明器具Bの既存部位2に装着可能であり、且つ、この既存照明器具Bに付加することにより、人感センサ部1における検知信号に基づいて、既存照明器具Bの点滅制御をなし得るので、本発明に係る一種類の照明器具用センサブロックAのみを使用して、現行のセンサ付照明器具における点灯制御用センサの役割を担うようにすることが可能となるというものである。さらに、上記既存部位2を照明器具Bに既存の電源穴、或いは、ルーバとすることにより、既存照明器具Bの側には、照明器具用センサブロックAを取り付けるための取付金具等、特有の取付部位等の補助部材を必要としない照明器具用センサブロックAの既存照明器具Bへの装着が可能となることとなる。
【0024】
また、上記照明器具用センサブロックAの取付において、工具等を一切必要とせず、さらには、センサ機能を有していない通常の既存照明器具に対しても取付可能とすることもできる。一方、上記第1の実施形態で説明したように、照明器具用センサブロックA(A−1〜A−5)と照明器具B(B−1〜B−3)との通信は、上記実施形態においては、信号線4(図1参照)を介して行なわれるが、無線方式等による実施形態も可能であることは上記した通りである。
【0025】
なお、本発明の照明器具用センサブロックは、上記の実施形態の照明器具用センサブロックA(A−1〜A−5)にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記の実施形態の照明器具用センサブロックAは、上記図7に示した構成例と同様、主として、人感センサ部1のみの機能を有するものであるが、例えば、人感センサ部1と制御部5の機能を有する構成等でもよく、上記課題解決に寄与する限りにおいて何ら制約のないことはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1の実施形態である照明器具用センサブロックA−1の外観の概略を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態である照明器具用センサブロックA−1の照明器具B−1への取付けの様子を概略的に示すもので、(a)は、取付け前の様子を概略的に示す斜視図、(b)は、取付け後の様子を概略的に示す斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施形態である照明器具用センサブロックA−2の照明器具B−2への取付けの様子を概略的に示すもので、(a)は、取付け前の様子を概略的に示す斜視図、(b)は、取付け後の様子を概略的に示す斜視図である。
【図4】本発明の第3の実施形態である照明器具用センサブロックA−3の照明器具B−2への取付けの様子を概略的に示すもので、(a)は、取付け前の様子を概略的に示す斜視図、(b)は、取付け後の様子を概略的に示す斜視図である。
【図5】本発明の第4の実施形態である照明器具用センサブロックA−4の照明器具B−3への取付けの様子を概略的に示すもので、(a)は、取付け前の様子を概略的に示す斜視図、(b)は、取付け後の様子を概略的に示す斜視図である。
【図6】本発明の第5の実施形態である照明器具用センサブロックA−5の照明器具B−3への取付けの様子を概略的に示すもので、(a)は、取付け前の様子を概略的に示す斜視図、(b)は、取付け後の様子を概略的に示す斜視図である。
【図7】点灯制御用センサ搭載照明器具の構成例を示すもので、(a)は、センサブロックと制御ブロックが一体となった一体型を模式的に示すブロック図、(b)は、センサブロックと制御ブロックとが分離した分離型を模式的に示すブロック図である。
【符号の説明】
【0027】
1 人感センサ部
2 既存部位(照明器具B)
2a 電源穴(照明器具B−1)
2b 電源穴(照明器具B−2)
2c ルーバ(照明器具B−3)
3 取付け部位(照明器具用センサブロックA)
3a 取付け部位(照明器具用センサブロックA−1)
3b 取付け部位(照明器具用センサブロックA−2)
3c 取付け部位(照明器具用センサブロックA−3)
3d 取付け部位(照明器具用センサブロックA−4)
3e 取付け部位(照明器具用センサブロックA−5)
4 信号線
5 制御部
6 設定切替手段
7 照明負荷部
8 ランプ(照明負荷部7)
A 照明器具用センサブロック
A−1 照明器具用センサブロック
A−2 照明器具用センサブロック
A−3 照明器具用センサブロック
A−4 照明器具用センサブロック
A−5 照明器具用センサブロック
B 照明器具
B−1 照明器具
B−2 照明器具
B−3 照明器具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の在、不在を検知する人感センサ部を内蔵する照明器具用センサブロックにおいて、既存照明器具の既存部位に装着可能であり、且つ、前記既存照明器具に付加することにより、前記人感センサ部における検知信号に基づいて、前記既存照明器具の点滅制御をなし得ることを特徴とする照明器具用センサブロック。
【請求項2】
前記既存部位が、電源穴であることを特徴とする請求項1記載の照明器具用センサブロック。
【請求項3】
前記既存部位が、ルーバであることを特徴とする請求項1記載の照明器具用センサブロック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−12566(P2006−12566A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−187161(P2004−187161)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】