照明装置
【課題】地震に由来する振動のみを高精度に検出し、装置の誤動作を防止する小型で軽量な照明装置を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る照明装置は、電源部と、振動を検出して検出信号を出力する半導体加速度センサと、前記検出信号を受信して演算処理する信号処理部と、前記信号処理部から出力される点灯信号に応じて、前記電源部により点灯する光源を有する照明部と、を備えることを特徴とする。この特徴により、高精度で地震を検出することが可能となる。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る照明装置は、電源部と、振動を検出して検出信号を出力する半導体加速度センサと、前記検出信号を受信して演算処理する信号処理部と、前記信号処理部から出力される点灯信号に応じて、前記電源部により点灯する光源を有する照明部と、を備えることを特徴とする。この特徴により、高精度で地震を検出することが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震の振動を検知して自動点灯する照明装置に関し、特に、地震以外の振動による誤動作を防止する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
夜間又は自然光が入らない場所に人がいる場合、地震によって停電が起こると、照明が無いために暗闇の中で二次災害が起きる可能性がある。こうした地震が発生した際に停電する場合に備えて、地震の振動を検知して自動的に点灯する照明装置が開発されている。例えば、振動センサといった振動を検知する検知手段を内蔵し、検知手段からの出力に応じて照明を自動的に点灯させる照明装置がある。
【0003】
以下の特許文献1には、振動センサを備えて、地震発生時に自動的に一定時間ランプを点灯させてその所在を知らせる警報機能付き地震照明具兼懐中電灯が開示されており、特許文献2にも、振動センサで地震を感知して自動点灯する携帯用照明装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−21701号公報
【特許文献2】特開平9−102202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示された照明装置における地震を検出するために備えられた振動センサは、いずれも振り子(錘)と固定端子との機械的な接触によって地震の振動を検出する振り子型のセンサを採用している。この振り子型のセンサは、振動の全てを検出してしまうため、地震に由来する振動と地震に由来する振動以外の振動とを識別することができず、結果的に地震に由来する振動以外の振動を検出したときにも照明を自動的に点灯させてしまうという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、前述の問題に鑑み、高精度で地震を検出し、装置の誤動作を防止する照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る照明装置は、電源部と、振動を検出して検出信号を出力する半導体加速度センサと、前記検出信号を受信して演算処理する信号処理部と、前記信号処理部から出力される点灯信号に応じて、前記電源部により点灯する光源を有する照明部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、高精度で地震を検出し、装置の誤動作を防止する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】(a)本発明の一実施形態に係る照明装置の外観図である。(b)(a)に示した照明装置のA−A´に沿った断面図の一部である。
【図2】(a)本発明の一実施形態に係る別の照明装置の外観図である。(b)(a)に示した照明装置のB−B´に沿った断面図の一部である。
【図3】本発明の一実施形態に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の処理の一例を示すフロー図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の処理の別の一例を示すフロー図である。
【図7】本発明の別の一実施形態に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の別の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の別の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の処理の一例を示すフロー図である。
【図10】(a)本発明のさらに別の一実施形態に係る照明装置の外観図である。(b)(a)に示した照明装置のC−C´に沿った断面図の一部である。
【図11】本発明のさらに別の一実施形態に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明のさらに別の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明のさらに別の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の処理の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図1乃至図6を参照して本発明の一実施形態に係る照明装置について説明する。図1乃至図6において、同一又は類似の構成要素には同一の参照符号を付与する。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100を示す。図1(a)は照明装置100の外観図であり、図1(b)は照明装置100を(a)のA−A´に沿った断面図の一部である。
【0012】
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100は、携帯用の照明装置であり、胴体ケース102、光を出射する光源(図示せず)を備える照明部104、及び照明部104を覆い、胴体ケース102と接合するキャップ106を含む。照明装置100は、どのような状態で配置されていてもよい。照明部104に用いられる光源は特に限定されず、例えばLEDが光源として使用されてもよい。キャップ106は照明部104を覆って、光源を外部からの衝撃などから保護する。
【0013】
胴体ケース102の内部には、電源部108、半導体加速度センサ112、及び信号処理部114が内蔵される。ここで、半導体加速度センサ112及び信号処理部114は、配線基板110上に配置されているが、それぞれ別の基板上に配置されてもよい。図示はしないが、半導体加速度センサ112及び信号処理部114は、それぞれパッケージ化されている。
【0014】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る別の照明装置100´を示す。図2(a)は照明装置100´の外観図であり、図2(b)は照明装置100´を(a)のB−B´に沿った断面図の一部である。図2に示す照明装置100´において、図1に示した照明装置100と同一又は類似の構成には、図1に示した照明装置100の構成と同一の参照番号を付与する。
【0015】
図2を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100´は、据置型の照明装置であり、胴体ケース102、光を出射する光源104a、104bからなる照明部104、及び照明部104を覆い、胴体ケース102と接合するカバー106´を含む。照明部104に用いられる光源は特に限定されず、例えばLEDや蛍光灯が光源として使用されてもよい。カバー106´は照明部104を覆って、光源104a、104bを外部の衝撃などから保護する。
【0016】
胴体ケース102の内部には、電源部108、加速度センサ112、及び信号処理部114が内蔵される。ここで、加速度センサ112及び信号処理部114は、配線基板110上に配置されているが、それぞれ別の基板上に配置されてもよい。図示はしないが、加速度センサ112及び信号処理部114は、それぞれパッケージ化されている。
【0017】
図1及び図3を参照して、照明装置100の構成について説明する。尚、この構成は照明装置100´にも適用される。
【0018】
図3は、照明装置100の構成を示すブロック図である。電源部108は、基板110に接続され、半導体加速度センサ112及び信号処理部114に電源を供給する。また、電源部108は照明部104の光源にも接続されて、光源に電源を供給する(図示せず)。電源部108に使用される電源としては、マンガン電池やアルカリ電池のような一次電池を使用してもよく、Liイオン電池のような二次電池を使用してもよい。
【0019】
加速度センサ112は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子であり、半導体加速度センサである。半導体加速度センサは小型であり、照明装置への実装に適している。加速度センサ112は、ピエゾ抵抗素子を用いたピエゾ抵抗型の加速度センサであってもよい。また、加速度センサ112は、静電容量型加速度センサ、圧電型加速度センサ、熱検知型加速度センサであってもよい。加速度センサ112は、複数の軸方向の加速度を検出できることが好ましく、なかでも3軸方向の加速度が検出することが可能であることが更に好ましい。後述する加速度センサ112は、互いに直交する3軸(x軸、y軸、z軸)方向の振動を検知し、検出信号を信号処理部114に出力する。
【0020】
信号処理部114は、加速度センサ112から出力された検出信号を受信して演算処理し、演算処理した信号に応じて点灯信号を照明部104に出力する。信号処理部114は、例えば、CPUであってもよく、受信した検出信号に対して数学的な演算を施したり、受信した検出信号を時間分解したり、種々の演算処理を行うものである。照明部104は、信号処理部114からの点灯信号に応答して、人の手によりスイッチが押されなくても自動的に点灯する。
【0021】
本発明の第1の実施形態に係る照明装置100において、3軸の加速度センサ112を使用することにより、x軸、y軸、z軸方向への振動を検知することが可能となり、従来の振動センサよりも高精度な振動の検出が可能となる。また、従来の振り子型の振動センサでは振動をデジタル量で検出していたが、加速度センサ112は、振動をアナログ量で検出することが可能であり、振動の大きさをより細かく検出することが可能となる。また、加速度センサ112は、振動の時間分解が可能であることから、地震以外の原因による照明装置100の転倒、落下、人が与える衝撃などのような瞬間的な力(撃力)と、地震の振動とを区別することが可能となる。
【0022】
図4は、照明装置100の信号処理部114の構成を示すブロック図である。信号処理部114は、振動を検知した加速度センサ112から出力された検出信号を受信する受信部301と、受信した検出信号を演算処理して、演算処理した信号に応じて点灯信号を照明部104に出力する演算部303とを備える。
【0023】
図5は、照明装置100における信号処理部114の処理の一例を示すフロー図である。図4及び図5を参照して、照明装置100における信号処理部114の信号処理の一例について説明する。
【0024】
照明装置100は、電源部108から加速度センサ112、信号処理部114に電源を供給した状態でスタンバイしている(S501)。受信部301は、振動を検知した加速度センサ112から検出信号を受信して(S502)、演算部303に伝達する。演算部303は、検出信号に基づいて、検知された振動の3軸(x軸、y軸、z軸)方向への大きさを求める(S503)。ここで、演算部303は、加速度センサ112から出力される検出信号の値を演算する演算式が格納しており、加速度センサ112からの検出信号に基づいて、前記演算式によって加速度センサ112が検知した3軸方向への振動の大きさを求めることが可能である。演算部303は、求めた3軸方向への振動の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定する(S504)。前記判定の結果、少なくとも1軸方向の振動の大きさが所定の閾値を1回でも上回っている場合は、演算部303は、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断し、光源を点灯させるための点灯信号を照明部104に出力する(S505)。照明部104は、受信した点灯信号に応答して自動的に点灯する。前記判定の結果、3軸方向の全ての振動の大きさが所定の閾値を下回っている場合は、信号処理部114は元のスタンバイ状態(S501)に戻る。尚、ここで、所定の閾値とは、検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判断するための基準となる振動の大きさであり、予め演算部303に記憶されている。また、この所定の閾値は、検出すべき地震の震度に応じて適宜調整可能である。
【0025】
図5に示した信号処理部114の信号処理の一例において、信号処理部114は、振動を検知した加速度センサ112によって出力された検出信号に基づいて、3軸方向への振動の大きさを求めて、3軸のうち少なくとも1軸方向の振動の大きさが所定の閾値を上回った場合に、検知された振動が地震に由来する振動であると判断する。本発明の第1の実施形態における照明装置100においては、従来の振り子型センサに代わって、3軸の加速度センサ112によって、検知された振動の大きさを3軸方向それぞれについてアナログ量で検出することができるため、検知された振動の大きさをより細かく検出することができる。また、3軸の加速度センサ112によって、振動の大きさをより細かく検出することができるため、信号処理部114は高精度で地震を検出することができる。
【0026】
図5に示した信号処理部114の信号処理の一例においては、加速度センサ112によって検知された3軸方向、即ち、x軸、y軸、z軸方向への振動の大きさをそれぞれ所定の閾値と比較したが、x軸、y軸、z軸方向への振動の大きさから振動の全体的な大きさを算出し、所定の閾値と比較してもよい。この場合、3軸の方向に対する振動の大きさを別々に演算するよりも、ノイズによる判定ミスを防ぐことが可能になり、振動検出を高感度に行うことができる。また、振動の全体的な大きさを算出するため、照明装置100が転倒、落下などで姿勢変形した場合であっても、振動を検出することができる。
【0027】
また、図5に示した信号処理部114の信号処理の一例においては、信号処理部114は、3軸方向への振動の大きさのうち少なくとも1軸方向の振動の大きさが1回でも所定の閾値を上回った場合に、検知された振動が地震に由来するものと判断する例を記載したが、この回数は1回に限定されず、適宜設定されてもよい。
【0028】
図6は、照明装置100における信号処理部114の処理の別の一例を示すフロー図である。図4及び図6を参照して、信号処理部114の信号処理の別の一例について説明する。ここで、信号処理部114は、照明装置100が設置されている通常の環境において照明装置100が受ける振動の連続的な大きさ(以下、時間スペクトルともいう)を取得し、取得した時間スペクトルをフーリエ変換することにより、照明装置100が設置されている前記通常の環境における周波数スペクトルを算出し、得られた周波数スペクトルを記憶している。照明装置100が設置されている通常状態(地震が起きていない状態)における振動の周波数スペクトルは、ユーザが照明装置100を特定の場所に設置した際に取得されてもよい。
【0029】
照明装置100は、電源部108から加速度センサ112、信号処理部114に電源を供給した状態でスタンバイしている(S601)。受信部301は、振動を検知した加速度センサ112から検出信号を受信して(S602)、演算部303に伝達する。演算部303は、検出信号に基づいて、検知された振動の3軸方向への時間スペクトルを求める(S603)。3軸方向への時間スペクトルを求める方法は、上述の振動の大きさを求める方法と同様であるため、ここでは省略する。演算部303は、求めた振動の時間スペクトルを3軸方向についてそれぞれフーリエ変換を行い(S604)、振動の周波数スペクトルを算出する。演算部303は、通常状態において照明装置100が受ける振動の周波数スペクトルを記憶している。演算部303は、記憶している通常時の周波数スペクトルと加速度センサ112からの検出信号に基づき算出した周波数スペクトルとを3軸方向についてそれぞれ比較し、差分を算出する。演算部303は、通常時の周波数スペクトルにおける各周波数帯の強度と該各周波数帯に対応する加速度センサ112からの検出信号に基づき算出した周波数スペクトルにおける周波数帯の強度との差分が少なくとも1軸方向について所定の閾値を超えているか否かを判定する(S605)。演算部303は、通常時の周波数スペクトルにおける各周波数帯の強度と加速度センサ112からの検出信号に基づき算出した周波数スペクトルにおける各周波数帯の強度との差分が、少なくとも1軸について所定の閾値を超えていた場合、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断する。演算部303は、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断した場合、光源を点灯させるための点灯信号を照明部104に出力する(S606)。照明部104は、受信した点灯信号に応答して自動的に点灯する。前記判定の結果、通常時の周波数スペクトルと加速度センサ112からの検出信号に基づき算出した周波数スペクトルとの周波数帯の強度の差分が所定の閾値を超えていない場合は、信号処理部114は元のスタンバイ状態(S601)に戻る。尚、ここで、振動の強度とは、所定の周波数帯における振動の強度を表し、所定の閾値とは、検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判断するための閾値であり、予め演算部303に記憶されている。
【0030】
図6に示した信号処理部114の信号処理の一例において、信号処理部114は、振動を検知した加速度センサ112によって出力された検出信号に基づいて、3軸方向についての振動の時間スペクトルを求めて、時間スペクトルをフーリエ変換して周波数スペクトルを求めて、求めた周波数スペクトルと予め記憶されていた通常状態における振動の周波数スペクトルとを比較することにより、地震に由来する振動と地震に由来する振動以外の振動とを高精度に識別することが可能である。
【0031】
また、図示はしないが、信号処理部114は、3軸方向への振動の時間スペクトルのうち少なくとも1軸方向の振動の所定期間における時間スペクトルの特徴、例えば振動の周期などに基づいて、検知された振動が地震に由来するものと判断してもよい。この場合、例えば、検知された振動の時間スペクトルにおいて、複数の周波数の振動が混在している場合、又は振動の大きさが一定でない場合に、信号処理部114は検知された振動が地震に由来するものと判断してもよい。
【0032】
(第2の実施形態)
以下、図7乃至図9を参照して本発明の別の一実施形態に係る照明装置について説明する。図7及び図8に示す構成において、図1乃至図6を参照して説明した第1の実施形態に係る照明装置100と同一又は類似の構成要素には、図1乃至図6に記載した照明装置100の構成と同一の参照符号を付与する。
【0033】
本発明の第2の実施形態に係る照明装置200の外観及び断面は、図1及び図2を参照して説明した本発明の第1の実施形態に係る照明装置100、100´の外観及び断面と略同一であるため、ここでは省略する。
【0034】
図7は、照明装置200の構成を示すブロック図である。電源部108は、基板110に接続され、加速度センサ112及び信号処理部114に電源を供給する。また、電源部108は照明部104の光源にも接続されて、光源に電源を供給する。加速度センサ112は、3軸方向の加速度センサであることが好ましく、ピエゾ抵抗型加速度センサ、静電容量型加速度センサ、圧電型加速度センサ、熱検知型加速度センサであってもよい。ここでは、加速度センサ112が3軸方向のピエゾ抵抗型加速度センサである例を説明する。加速度センサ112は、3軸方向の振動を検知し、検出信号を信号処理部114に出力する。
【0035】
データベース701には、地震に由来する振動の時間スペクトル、車など交通機関に由来する振動の時間スペクトル、人の歩行時の振動の時間スペクトルなどを含む所定の振動の時間スペクトルが格納されている。データベース701は、基板110上に配置されてもよく、別の基板に配置されてもよい。また、ここでは、データベース701は、信号処理部114とは別途の構成として説明するが、信号処理部114内に含まれていてもよい。
【0036】
信号処理部114は、加速度センサ112から出力された検出信号を受信して、受信した検出信号に対して数学的な演算を施したり、受信した検出信号を時間分解したりするなど種々の演算処理を行い、演算処理した信号とデータベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルとを比較して、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定し、検知した振動が地震に由来する振動であると判断した場合に点灯信号を照明部104に出力する。信号処理部114は、例えば、CPUである。照明部104は、点灯信号に応答して、人の手によりスイッチが押されなくても自動的に点灯する。
【0037】
図8は、照明装置200の信号処理部114の構成を示すブロック図である。信号処理部114は、振動を検知した加速度センサ112から出力された検出信号を受信する受信部801と、受信した検出信号を演算処理する演算部803と、演算部803で演算処理された信号とデータベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルとを比較して、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定し、判定の結果に応じて点灯信号を照明部104に出力する比較決定部805とを備える。
【0038】
図9は、照明装置200における信号処理部114の処理の一例を示すフロー図である。図8及び図9を参照して、照明装置200における信号処理部114の信号処理の一例について説明する。
【0039】
照明装置200は、電源部108から加速度センサ112、信号処理部114に電源を供給した状態でスタンバイしている(S901)。受信部801は、振動を検知した加速度センサ112から検出信号を受信して(S902)、演算部803に伝達する。演算部803は、検出信号に基づいて、検知された振動の時間スペクトルを3軸方向に対してそれぞれ求める(S903)。3軸方向への振動の時間スペクトルを求める方法は、実施形態1に記載した3軸方向への振動の大きさを求めると同一であるため、ここでは省略する。演算部803は、求めた振動の時間スペクトルを比較決定部805に伝達する。比較決定部805は、求めた3軸方向への振動の時間スペクトルとデータベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルとをそれぞれ比較し、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定する。ここでは、3軸それぞれの振動の時間スペクトルのうち、少なくとも1軸の振動の時間スペクトルがデータベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルのうち地震に由来する振動の時間スペクトルと同一であるか、又は類似していれば、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断される(S904)。ここで、類似しているということは、データベース701に記憶された地震に由来する振動の時間スペクトルの特徴点の相似性が、検出した振動の時間スペクトルにどの程度の割合で見られるかによって判断されてもよい。類似しているか否かの判定の基準となる相似性の割合は、初期の検出精度に基づいて適宜設定される。ここで、検知された振動における極端に小さな振動は、前記比較の対象から外されてもよい。加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断されると、比較決定部805は、光源を点灯させるための点灯信号を照明部104に出力する(S905)。照明部104は、受信した点灯信号に応答して自動的に点灯する。前記判定の結果、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動ではないと判断された場合は、信号処理部114は元のスタンバイ状態(S901)に戻る。
【0040】
図9に示した信号処理部114の信号処理の一例において、信号処理部114は、振動を検知した加速度センサ112によって出力された検出信号に基づいて、検知された振動の3軸方向への時間スペクトルを求めて、3軸のうち少なくとも1軸の振動の時間スペクトルがデータベース701に格納された地震に由来する振動の時間スペクトルと同一又は類似している場合に、検知された振動が地震に由来するものと判断する。本発明の第2の実施形態における照明装置200においては、3軸の加速度センサ112によって、検知された振動の大きさを3軸方向についてそれぞれアナログ量で求めることができるため、振動の大きさをより細かく検出することができる。また、信号処理部114は、3軸方向への振動の大きさとデータベース701に格納された時間スペクトルとを比較し、少なくとも1軸の振動の時間スペクトルが地震に由来する振動の時間スペクトルと同一又は類似している場合に、検知された振動が地震に由来するものと判断することから、地震に由来する振動と地震に由来する振動以外の振動とを高精度に識別することが可能となる。従って、照明装置200が地震に由来する振動以外の振動によって自動点灯してしまうことを防止することができる。
【0041】
また、本実施形態に係る照明装置200においては、データベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルと加速度センサ112によって検知された振動の時間スペクトルとを比較することにより、前記検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定できるため、実施形態1に係る照明装置100の信号処理部114で行うフーリエ変換などの複雑な演算を用いる必要がない。そのため、本実施形態に係る信号処理部114における演算部803の構成は、第1の実施形態に係る照明装置100における信号処理部114の演算部303に比べて簡素化することが可能となる。
【0042】
図示はしないが、本実施形態に係る照明装置200においては、データベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルと加速度センサ112によって検知された振動の時間スペクトルとを比較するとともに、信号処理部114によって、検知された振動の時間スペクトルをフーリエ変換することにより、周波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルと通常時の周波数スペクトルとを比較して差分を求めた差分が所定の閾値を超えているか否かを判断することによって、検出した振動が地震に由来するものであるか否かを判断してもよい。検知した振動の時間スペクトルのフーリエ変換により得た信号が地震に由来するものであるか否かの判定は、実施形態1で述べたものと同一であるため、ここでの詳しい説明は省略する。加速度センサ112によって検知された振動の時間スペクトルを求めて、データベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルと比較して検知した振動が地震に由来するものであるか否かを判定し、さらに、求めた時間スペクトルをフーリエ変換して周波数スペクトルを求めて、信号処理部114に予め記憶された通常時の周波数スペクトルと比較し差分を求めることにより検知した振動が地震に由来するものであるか否かを判定するという二段階の判定によって、地震に由来する振動と地震に由来する振動以外の振動とをさらに高精度に識別することが可能となる。
【0043】
また、加速素センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動か、又は地震に由来する振動以外の振動かをさらに高精度に識別するために、本実施形態の照明装置200の信号処理部114における処理に第1の実施形態に係る照明装置100の信号処理部114の処理を組み合わせてもよい。例えば、本実施形態に係る照明装置200の信号処理部114において、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断された場合、信号処理部114は、前記検知された振動の3軸方向の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定してもよい。ここで、所定の閾値は、検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判断するための基準となる振動の大きさであり、予め信号処理部114に記憶されているものとする。信号処理部114は、前記判定の結果、少なくとも1軸の振動の大きさが所定の閾値を1回でも上回っている場合は、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると最終的に判断し、光源を点灯させるための点灯信号を照明部104に出力してもよい。
【0044】
以上のように、検知された振動が地震に由来するか否かの判定に、第1の段階として、検知された振動の大きさとデータベース701に格納された所定の時間スペクトルとを比較して、前記検知された振動が地震に由来する振動であるかを判断し、さらに、第2の段階として、前記検知された振動の3軸方向への大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定して、少なくとも1軸方向の振動の大きさが所定の閾値を上回っている場合に前記検知された振動が地震に由来する振動であると最終的に判断する、という2つの段階を踏むことにより、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動か、又は地震に由来する振動以外の振動かをさらに高精度に識別することが可能となる。
【0045】
(第3の実施形態)
図10乃至図13を参照して本発明のさらに別の一実施形態に係る照明装置について説明する。図10乃至図13において、同一又は類似の構成要素には同一の参照符号を付与する。以下に説明する第3の実施形態に係る照明装置においては、振動を検知する加速度センサとともに、他のセンサが併用されている。ここでは、一例として、該他のセンサとして光センサを搭載する照明装置について説明する。加速度センサとともに用いる他のセンサとしては、光センサ以外に、地磁気センサ、圧力センサ、温度センサ、湿度センサなどが採用されてもよい。
【0046】
図10は、本発明の第3の実施形態に係る照明装置1000を示す。図10(a)は照明装置1000の外観図であり、図10(b)は照明装置1000を(a)のC−C´に沿った断面図の一部である。
【0047】
図10を参照すると、本発明の第3の実施形態に係る照明装置1000は、携帯用の照明装置であり、胴体ケース1002、光を出射する光源(図示せず)を備える照明部1004、及び照明部1004を覆い、胴体ケース1002と接合するキャップ1006を含む。照明装置1000は、どのような状態で配置されていてもよい。照明部1004に用いられる光源は特に限定されず、例えばLEDが光源として使用されてもよい。キャップ1006は照明部1004を覆って、光源を外部からの衝撃などから保護する。ここでは、照明装置1000が携帯用の照明装置である例を説明するが、照明装置1000は据置型の照明装置であってもよい。
【0048】
胴体ケース1002の内部には、電源部1008、加速度センサ1012、信号処理部1014、及び光センサ1016が内蔵される。ここで、加速度センサ1012及び信号処理部1014は、配線基板1010上に配置されているが、それぞれ別の基板上に配置されてもよい。図示はしないが、加速度センサ1012及び信号処理部1014は、それぞれパッケージ化されている。
【0049】
図10及び図11を参照して、照明装置1000の構成について説明する。図11は、照明装置1000の構成を示すブロック図である。電源部1008は、配線基板1010に接続され、加速度センサ1012及び信号処理部1014に電源を供給する。また、電源部1008は照明部1004の光源及び光センサ1016にも接続されて、光源及び光センサ1016に電源を供給する。電源部1008に使用される電源としては、マンガン電池やアルカリ電池のような一次電池を使用してもよく、Liイオン電池のような二次電池を使用してもよい。
【0050】
加速度センサ1012は、第1の実施形態及び第2の実施形態で説明した加速度センサ112と同一であるため、重複する説明は省略する。加速度センサ1012は、互いに直交する3軸(x軸、y軸、z軸)方向の振動を検知し、検出信号を信号処理部1014に出力する。
【0051】
光センサ1016は、照明装置1000の外部の明るさを検知するセンサであり、フォトダイオードなどの公知のセンサを用いることができ、検出信号を配線基板1010を介して信号処理部1014に出力する。
【0052】
信号処理部1014は、加速度センサ1012から出力された検出信号を受信して、受信した検出信号に対して数学的な演算を施したり、受信した検出信号を時間分解したりするなど種々の演算処理を行い、演算処理された信号と光センサ1016からの検出信号とに応じて点灯信号を照明部1004に出力する。信号処理部1014は、例えば、CPUである。照明部1004は、信号処理部1014からの点灯信号に応答して、人の手によりスイッチが押されなくても自動的に点灯する。
【0053】
図12は、照明装置1000の信号処理部1014の構成を示すブロック図である。信号処理部1014は、振動を検知した加速度センサ1012から出力された検出信号を受信する加速度センサ信号受信部1201と、光センサ1016からの検出信号を受信する光センサ信号受信部1205と、受信した加速度センサからの検出信号を演算処理して、演算処理した信号と光センサ1016からの信号とに応じて点灯信号を照明部1004に出力する演算部1203とを備える。
【0054】
図13は、照明装置1000における信号処理部1014の処理の一例を示すフロー図である。図12及び図13を参照して、照明装置1000における信号処理部1014の信号処理の一例について説明する。
【0055】
照明装置1000は、電源部1008から加速度センサ1012、信号処理部1014に電源を供給した状態でスタンバイしている(S1301)。加速度センサ受信部1201は、振動を検知した加速度センサ1012から検出信号を受信して(S1302)、演算部1203に伝達する。演算部1203は、検出信号に基づいて検知された振動の3軸方向への大きさを求める(S1303)。3軸方向への振動の大きさを求める方法は、上述の方法の同一であるため、ここでは省略する。演算部1203は、求めた3軸方向への振動の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定する(S1304)。前記判定の結果、少なくとも1軸の振動の大きさが所定の閾値を1回でも上回っている場合は、演算部1203は、加速度センサ1012によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断する。検知された振動が地震に由来する振動であると判断されると、演算部1203は、光センサ1016から検出信号を受信し(S1305)、受信した光センサ1016からの検出信号に基づいて、光センサ1016が照明装置1000の外部において光を検知しているか否か、即ち、照明装置1000の外部が暗いか否かを判定し(S1306)、光センサ1016が照明装置1000の外部において光を検知していない場合は、光源を点灯させるための点灯信号を照明部1004に出力する(S1307)。照明部1004は、受信した点灯信号に応答して自動的に点灯する。
【0056】
加速度センサ1012によって検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定した際、3軸方向の全ての振動の大きさが所定の閾値を下回っている場合は、信号処理部1014は元のスタンバイ状態(S1301)に戻る。尚、ここで、所定の閾値とは、検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判断するための基準となる振動の大きさであり、予め演算部1203に記憶されている。この所定の閾値は、検出すべき地震の震度に応じて適宜調整可能である。また、光センサ1016が照明装置1000の外部において光を検知しているか否かを判定した際、光センサ1016が光を検知している場合も、信号処理部1014は元のスタンバイ状態(S1301)に戻る。尚、ここでは、演算部1203は、検出信号に基づいて検知された振動の3軸方向への大きさを求め(S1303)、3軸方向への振動の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定(S1304)した後に、光センサ1016が照明装置1000の外部において光を検知しているか否か、即ち、照明装置1000の外部が暗いか否かを判定(S1306)したが、先に照明装置1000の外部が暗いか否かを判定した後に、検出信号に基づいて検知された振動の3軸方向への大きさを求めて、3軸方向への振動の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定してもよい。
【0057】
図13に示した信号処理部1014の信号処理の一例において、信号処理部1014は、振動を検知した加速度センサ1012によって出力された検出信号に基づいて、3軸方向への振動の大きさを求めて、3軸のうち少なくとも1軸方向の振動の大きさが所定の閾値を上回った場合に、検知された振動が地震に由来する振動であると判断する。このとき、検出信号はアナログ量であるため、検知された振動の大きさをより細かく検出することができる。さらに、信号処理部1014は、光センサ1016からの検出信号の基づき、照明装置1000の外部の環境が暗いか否かを判断し、検知した振動が地震に由来するものであり、且つ照明装置1000の外部の環境が暗い場合に、点灯信号を照明部1004に出力する。これにより、地震に由来する振動と地震に由来する振動以外の振動とを高精度に識別することが可能となり、照明装置1000が地震に由来する振動以外の振動によって自動点灯してしまうことを防止することができる。また、地震に由来する振動が加速度センサ1012に検知された場合であっても、照明装置1000の外部が明るい場合、即ち、停電が発生していない場合、或いは自然光が入る場所に照明装置1000が配置されている場合においては、照明装置1000が自動点灯してしまうことを防止し、余分な電力消費を低減することができる。
【0058】
ここでは、加速度センサ1012によって検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定する方法として、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100の信号処理部114で行われる処理と同じ方法で判定を行う例を記載した。しかしながら、検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定する方法はこれに限定されず、第1の実施形態に別の処理の一例として記載したように、検知された振動の大きさ(時間スペクトル)をフーリエ変換することにより、振動の周波数スペクトルを求めて、通常状態の周波数スペクトルと求めた周波数スペクトルを比較することにより、検知された振動が地震に由来するものであるのか否かを判定する方法を採用してもよい。また、第2の実施形態に記載したように、地震に由来する振動の時間スペクトル、車など交通機関に由来する振動の時間スペクトル、人の歩行時の振動の時間スペクトルなどを含む所定の時間スペクトルが格納したデータベースを照明装置1000に設け、検知した振動の大きさとデータベースに格納された時間スペクトルとを比較して、検知された振動が地震に由来するものであるのか否かを判定する方法を採用してもよい。また、第1の実施形態及び第2の実施形態における処理を組み合わせた判定方法を採用してもよい。
【符号の説明】
【0059】
100 照明装置
102 胴体ケース
104 照明部
106 キャップ
108 電源部
110 配線基板
112 加速度センサ
114 信号処理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震の振動を検知して自動点灯する照明装置に関し、特に、地震以外の振動による誤動作を防止する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
夜間又は自然光が入らない場所に人がいる場合、地震によって停電が起こると、照明が無いために暗闇の中で二次災害が起きる可能性がある。こうした地震が発生した際に停電する場合に備えて、地震の振動を検知して自動的に点灯する照明装置が開発されている。例えば、振動センサといった振動を検知する検知手段を内蔵し、検知手段からの出力に応じて照明を自動的に点灯させる照明装置がある。
【0003】
以下の特許文献1には、振動センサを備えて、地震発生時に自動的に一定時間ランプを点灯させてその所在を知らせる警報機能付き地震照明具兼懐中電灯が開示されており、特許文献2にも、振動センサで地震を感知して自動点灯する携帯用照明装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−21701号公報
【特許文献2】特開平9−102202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示された照明装置における地震を検出するために備えられた振動センサは、いずれも振り子(錘)と固定端子との機械的な接触によって地震の振動を検出する振り子型のセンサを採用している。この振り子型のセンサは、振動の全てを検出してしまうため、地震に由来する振動と地震に由来する振動以外の振動とを識別することができず、結果的に地震に由来する振動以外の振動を検出したときにも照明を自動的に点灯させてしまうという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、前述の問題に鑑み、高精度で地震を検出し、装置の誤動作を防止する照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る照明装置は、電源部と、振動を検出して検出信号を出力する半導体加速度センサと、前記検出信号を受信して演算処理する信号処理部と、前記信号処理部から出力される点灯信号に応じて、前記電源部により点灯する光源を有する照明部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、高精度で地震を検出し、装置の誤動作を防止する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】(a)本発明の一実施形態に係る照明装置の外観図である。(b)(a)に示した照明装置のA−A´に沿った断面図の一部である。
【図2】(a)本発明の一実施形態に係る別の照明装置の外観図である。(b)(a)に示した照明装置のB−B´に沿った断面図の一部である。
【図3】本発明の一実施形態に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の処理の一例を示すフロー図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の処理の別の一例を示すフロー図である。
【図7】本発明の別の一実施形態に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の別の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の別の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の処理の一例を示すフロー図である。
【図10】(a)本発明のさらに別の一実施形態に係る照明装置の外観図である。(b)(a)に示した照明装置のC−C´に沿った断面図の一部である。
【図11】本発明のさらに別の一実施形態に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明のさらに別の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明のさらに別の一実施形態に係る照明装置の信号処理部の処理の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図1乃至図6を参照して本発明の一実施形態に係る照明装置について説明する。図1乃至図6において、同一又は類似の構成要素には同一の参照符号を付与する。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100を示す。図1(a)は照明装置100の外観図であり、図1(b)は照明装置100を(a)のA−A´に沿った断面図の一部である。
【0012】
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100は、携帯用の照明装置であり、胴体ケース102、光を出射する光源(図示せず)を備える照明部104、及び照明部104を覆い、胴体ケース102と接合するキャップ106を含む。照明装置100は、どのような状態で配置されていてもよい。照明部104に用いられる光源は特に限定されず、例えばLEDが光源として使用されてもよい。キャップ106は照明部104を覆って、光源を外部からの衝撃などから保護する。
【0013】
胴体ケース102の内部には、電源部108、半導体加速度センサ112、及び信号処理部114が内蔵される。ここで、半導体加速度センサ112及び信号処理部114は、配線基板110上に配置されているが、それぞれ別の基板上に配置されてもよい。図示はしないが、半導体加速度センサ112及び信号処理部114は、それぞれパッケージ化されている。
【0014】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る別の照明装置100´を示す。図2(a)は照明装置100´の外観図であり、図2(b)は照明装置100´を(a)のB−B´に沿った断面図の一部である。図2に示す照明装置100´において、図1に示した照明装置100と同一又は類似の構成には、図1に示した照明装置100の構成と同一の参照番号を付与する。
【0015】
図2を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100´は、据置型の照明装置であり、胴体ケース102、光を出射する光源104a、104bからなる照明部104、及び照明部104を覆い、胴体ケース102と接合するカバー106´を含む。照明部104に用いられる光源は特に限定されず、例えばLEDや蛍光灯が光源として使用されてもよい。カバー106´は照明部104を覆って、光源104a、104bを外部の衝撃などから保護する。
【0016】
胴体ケース102の内部には、電源部108、加速度センサ112、及び信号処理部114が内蔵される。ここで、加速度センサ112及び信号処理部114は、配線基板110上に配置されているが、それぞれ別の基板上に配置されてもよい。図示はしないが、加速度センサ112及び信号処理部114は、それぞれパッケージ化されている。
【0017】
図1及び図3を参照して、照明装置100の構成について説明する。尚、この構成は照明装置100´にも適用される。
【0018】
図3は、照明装置100の構成を示すブロック図である。電源部108は、基板110に接続され、半導体加速度センサ112及び信号処理部114に電源を供給する。また、電源部108は照明部104の光源にも接続されて、光源に電源を供給する(図示せず)。電源部108に使用される電源としては、マンガン電池やアルカリ電池のような一次電池を使用してもよく、Liイオン電池のような二次電池を使用してもよい。
【0019】
加速度センサ112は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子であり、半導体加速度センサである。半導体加速度センサは小型であり、照明装置への実装に適している。加速度センサ112は、ピエゾ抵抗素子を用いたピエゾ抵抗型の加速度センサであってもよい。また、加速度センサ112は、静電容量型加速度センサ、圧電型加速度センサ、熱検知型加速度センサであってもよい。加速度センサ112は、複数の軸方向の加速度を検出できることが好ましく、なかでも3軸方向の加速度が検出することが可能であることが更に好ましい。後述する加速度センサ112は、互いに直交する3軸(x軸、y軸、z軸)方向の振動を検知し、検出信号を信号処理部114に出力する。
【0020】
信号処理部114は、加速度センサ112から出力された検出信号を受信して演算処理し、演算処理した信号に応じて点灯信号を照明部104に出力する。信号処理部114は、例えば、CPUであってもよく、受信した検出信号に対して数学的な演算を施したり、受信した検出信号を時間分解したり、種々の演算処理を行うものである。照明部104は、信号処理部114からの点灯信号に応答して、人の手によりスイッチが押されなくても自動的に点灯する。
【0021】
本発明の第1の実施形態に係る照明装置100において、3軸の加速度センサ112を使用することにより、x軸、y軸、z軸方向への振動を検知することが可能となり、従来の振動センサよりも高精度な振動の検出が可能となる。また、従来の振り子型の振動センサでは振動をデジタル量で検出していたが、加速度センサ112は、振動をアナログ量で検出することが可能であり、振動の大きさをより細かく検出することが可能となる。また、加速度センサ112は、振動の時間分解が可能であることから、地震以外の原因による照明装置100の転倒、落下、人が与える衝撃などのような瞬間的な力(撃力)と、地震の振動とを区別することが可能となる。
【0022】
図4は、照明装置100の信号処理部114の構成を示すブロック図である。信号処理部114は、振動を検知した加速度センサ112から出力された検出信号を受信する受信部301と、受信した検出信号を演算処理して、演算処理した信号に応じて点灯信号を照明部104に出力する演算部303とを備える。
【0023】
図5は、照明装置100における信号処理部114の処理の一例を示すフロー図である。図4及び図5を参照して、照明装置100における信号処理部114の信号処理の一例について説明する。
【0024】
照明装置100は、電源部108から加速度センサ112、信号処理部114に電源を供給した状態でスタンバイしている(S501)。受信部301は、振動を検知した加速度センサ112から検出信号を受信して(S502)、演算部303に伝達する。演算部303は、検出信号に基づいて、検知された振動の3軸(x軸、y軸、z軸)方向への大きさを求める(S503)。ここで、演算部303は、加速度センサ112から出力される検出信号の値を演算する演算式が格納しており、加速度センサ112からの検出信号に基づいて、前記演算式によって加速度センサ112が検知した3軸方向への振動の大きさを求めることが可能である。演算部303は、求めた3軸方向への振動の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定する(S504)。前記判定の結果、少なくとも1軸方向の振動の大きさが所定の閾値を1回でも上回っている場合は、演算部303は、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断し、光源を点灯させるための点灯信号を照明部104に出力する(S505)。照明部104は、受信した点灯信号に応答して自動的に点灯する。前記判定の結果、3軸方向の全ての振動の大きさが所定の閾値を下回っている場合は、信号処理部114は元のスタンバイ状態(S501)に戻る。尚、ここで、所定の閾値とは、検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判断するための基準となる振動の大きさであり、予め演算部303に記憶されている。また、この所定の閾値は、検出すべき地震の震度に応じて適宜調整可能である。
【0025】
図5に示した信号処理部114の信号処理の一例において、信号処理部114は、振動を検知した加速度センサ112によって出力された検出信号に基づいて、3軸方向への振動の大きさを求めて、3軸のうち少なくとも1軸方向の振動の大きさが所定の閾値を上回った場合に、検知された振動が地震に由来する振動であると判断する。本発明の第1の実施形態における照明装置100においては、従来の振り子型センサに代わって、3軸の加速度センサ112によって、検知された振動の大きさを3軸方向それぞれについてアナログ量で検出することができるため、検知された振動の大きさをより細かく検出することができる。また、3軸の加速度センサ112によって、振動の大きさをより細かく検出することができるため、信号処理部114は高精度で地震を検出することができる。
【0026】
図5に示した信号処理部114の信号処理の一例においては、加速度センサ112によって検知された3軸方向、即ち、x軸、y軸、z軸方向への振動の大きさをそれぞれ所定の閾値と比較したが、x軸、y軸、z軸方向への振動の大きさから振動の全体的な大きさを算出し、所定の閾値と比較してもよい。この場合、3軸の方向に対する振動の大きさを別々に演算するよりも、ノイズによる判定ミスを防ぐことが可能になり、振動検出を高感度に行うことができる。また、振動の全体的な大きさを算出するため、照明装置100が転倒、落下などで姿勢変形した場合であっても、振動を検出することができる。
【0027】
また、図5に示した信号処理部114の信号処理の一例においては、信号処理部114は、3軸方向への振動の大きさのうち少なくとも1軸方向の振動の大きさが1回でも所定の閾値を上回った場合に、検知された振動が地震に由来するものと判断する例を記載したが、この回数は1回に限定されず、適宜設定されてもよい。
【0028】
図6は、照明装置100における信号処理部114の処理の別の一例を示すフロー図である。図4及び図6を参照して、信号処理部114の信号処理の別の一例について説明する。ここで、信号処理部114は、照明装置100が設置されている通常の環境において照明装置100が受ける振動の連続的な大きさ(以下、時間スペクトルともいう)を取得し、取得した時間スペクトルをフーリエ変換することにより、照明装置100が設置されている前記通常の環境における周波数スペクトルを算出し、得られた周波数スペクトルを記憶している。照明装置100が設置されている通常状態(地震が起きていない状態)における振動の周波数スペクトルは、ユーザが照明装置100を特定の場所に設置した際に取得されてもよい。
【0029】
照明装置100は、電源部108から加速度センサ112、信号処理部114に電源を供給した状態でスタンバイしている(S601)。受信部301は、振動を検知した加速度センサ112から検出信号を受信して(S602)、演算部303に伝達する。演算部303は、検出信号に基づいて、検知された振動の3軸方向への時間スペクトルを求める(S603)。3軸方向への時間スペクトルを求める方法は、上述の振動の大きさを求める方法と同様であるため、ここでは省略する。演算部303は、求めた振動の時間スペクトルを3軸方向についてそれぞれフーリエ変換を行い(S604)、振動の周波数スペクトルを算出する。演算部303は、通常状態において照明装置100が受ける振動の周波数スペクトルを記憶している。演算部303は、記憶している通常時の周波数スペクトルと加速度センサ112からの検出信号に基づき算出した周波数スペクトルとを3軸方向についてそれぞれ比較し、差分を算出する。演算部303は、通常時の周波数スペクトルにおける各周波数帯の強度と該各周波数帯に対応する加速度センサ112からの検出信号に基づき算出した周波数スペクトルにおける周波数帯の強度との差分が少なくとも1軸方向について所定の閾値を超えているか否かを判定する(S605)。演算部303は、通常時の周波数スペクトルにおける各周波数帯の強度と加速度センサ112からの検出信号に基づき算出した周波数スペクトルにおける各周波数帯の強度との差分が、少なくとも1軸について所定の閾値を超えていた場合、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断する。演算部303は、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断した場合、光源を点灯させるための点灯信号を照明部104に出力する(S606)。照明部104は、受信した点灯信号に応答して自動的に点灯する。前記判定の結果、通常時の周波数スペクトルと加速度センサ112からの検出信号に基づき算出した周波数スペクトルとの周波数帯の強度の差分が所定の閾値を超えていない場合は、信号処理部114は元のスタンバイ状態(S601)に戻る。尚、ここで、振動の強度とは、所定の周波数帯における振動の強度を表し、所定の閾値とは、検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判断するための閾値であり、予め演算部303に記憶されている。
【0030】
図6に示した信号処理部114の信号処理の一例において、信号処理部114は、振動を検知した加速度センサ112によって出力された検出信号に基づいて、3軸方向についての振動の時間スペクトルを求めて、時間スペクトルをフーリエ変換して周波数スペクトルを求めて、求めた周波数スペクトルと予め記憶されていた通常状態における振動の周波数スペクトルとを比較することにより、地震に由来する振動と地震に由来する振動以外の振動とを高精度に識別することが可能である。
【0031】
また、図示はしないが、信号処理部114は、3軸方向への振動の時間スペクトルのうち少なくとも1軸方向の振動の所定期間における時間スペクトルの特徴、例えば振動の周期などに基づいて、検知された振動が地震に由来するものと判断してもよい。この場合、例えば、検知された振動の時間スペクトルにおいて、複数の周波数の振動が混在している場合、又は振動の大きさが一定でない場合に、信号処理部114は検知された振動が地震に由来するものと判断してもよい。
【0032】
(第2の実施形態)
以下、図7乃至図9を参照して本発明の別の一実施形態に係る照明装置について説明する。図7及び図8に示す構成において、図1乃至図6を参照して説明した第1の実施形態に係る照明装置100と同一又は類似の構成要素には、図1乃至図6に記載した照明装置100の構成と同一の参照符号を付与する。
【0033】
本発明の第2の実施形態に係る照明装置200の外観及び断面は、図1及び図2を参照して説明した本発明の第1の実施形態に係る照明装置100、100´の外観及び断面と略同一であるため、ここでは省略する。
【0034】
図7は、照明装置200の構成を示すブロック図である。電源部108は、基板110に接続され、加速度センサ112及び信号処理部114に電源を供給する。また、電源部108は照明部104の光源にも接続されて、光源に電源を供給する。加速度センサ112は、3軸方向の加速度センサであることが好ましく、ピエゾ抵抗型加速度センサ、静電容量型加速度センサ、圧電型加速度センサ、熱検知型加速度センサであってもよい。ここでは、加速度センサ112が3軸方向のピエゾ抵抗型加速度センサである例を説明する。加速度センサ112は、3軸方向の振動を検知し、検出信号を信号処理部114に出力する。
【0035】
データベース701には、地震に由来する振動の時間スペクトル、車など交通機関に由来する振動の時間スペクトル、人の歩行時の振動の時間スペクトルなどを含む所定の振動の時間スペクトルが格納されている。データベース701は、基板110上に配置されてもよく、別の基板に配置されてもよい。また、ここでは、データベース701は、信号処理部114とは別途の構成として説明するが、信号処理部114内に含まれていてもよい。
【0036】
信号処理部114は、加速度センサ112から出力された検出信号を受信して、受信した検出信号に対して数学的な演算を施したり、受信した検出信号を時間分解したりするなど種々の演算処理を行い、演算処理した信号とデータベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルとを比較して、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定し、検知した振動が地震に由来する振動であると判断した場合に点灯信号を照明部104に出力する。信号処理部114は、例えば、CPUである。照明部104は、点灯信号に応答して、人の手によりスイッチが押されなくても自動的に点灯する。
【0037】
図8は、照明装置200の信号処理部114の構成を示すブロック図である。信号処理部114は、振動を検知した加速度センサ112から出力された検出信号を受信する受信部801と、受信した検出信号を演算処理する演算部803と、演算部803で演算処理された信号とデータベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルとを比較して、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定し、判定の結果に応じて点灯信号を照明部104に出力する比較決定部805とを備える。
【0038】
図9は、照明装置200における信号処理部114の処理の一例を示すフロー図である。図8及び図9を参照して、照明装置200における信号処理部114の信号処理の一例について説明する。
【0039】
照明装置200は、電源部108から加速度センサ112、信号処理部114に電源を供給した状態でスタンバイしている(S901)。受信部801は、振動を検知した加速度センサ112から検出信号を受信して(S902)、演算部803に伝達する。演算部803は、検出信号に基づいて、検知された振動の時間スペクトルを3軸方向に対してそれぞれ求める(S903)。3軸方向への振動の時間スペクトルを求める方法は、実施形態1に記載した3軸方向への振動の大きさを求めると同一であるため、ここでは省略する。演算部803は、求めた振動の時間スペクトルを比較決定部805に伝達する。比較決定部805は、求めた3軸方向への振動の時間スペクトルとデータベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルとをそれぞれ比較し、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定する。ここでは、3軸それぞれの振動の時間スペクトルのうち、少なくとも1軸の振動の時間スペクトルがデータベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルのうち地震に由来する振動の時間スペクトルと同一であるか、又は類似していれば、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断される(S904)。ここで、類似しているということは、データベース701に記憶された地震に由来する振動の時間スペクトルの特徴点の相似性が、検出した振動の時間スペクトルにどの程度の割合で見られるかによって判断されてもよい。類似しているか否かの判定の基準となる相似性の割合は、初期の検出精度に基づいて適宜設定される。ここで、検知された振動における極端に小さな振動は、前記比較の対象から外されてもよい。加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断されると、比較決定部805は、光源を点灯させるための点灯信号を照明部104に出力する(S905)。照明部104は、受信した点灯信号に応答して自動的に点灯する。前記判定の結果、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動ではないと判断された場合は、信号処理部114は元のスタンバイ状態(S901)に戻る。
【0040】
図9に示した信号処理部114の信号処理の一例において、信号処理部114は、振動を検知した加速度センサ112によって出力された検出信号に基づいて、検知された振動の3軸方向への時間スペクトルを求めて、3軸のうち少なくとも1軸の振動の時間スペクトルがデータベース701に格納された地震に由来する振動の時間スペクトルと同一又は類似している場合に、検知された振動が地震に由来するものと判断する。本発明の第2の実施形態における照明装置200においては、3軸の加速度センサ112によって、検知された振動の大きさを3軸方向についてそれぞれアナログ量で求めることができるため、振動の大きさをより細かく検出することができる。また、信号処理部114は、3軸方向への振動の大きさとデータベース701に格納された時間スペクトルとを比較し、少なくとも1軸の振動の時間スペクトルが地震に由来する振動の時間スペクトルと同一又は類似している場合に、検知された振動が地震に由来するものと判断することから、地震に由来する振動と地震に由来する振動以外の振動とを高精度に識別することが可能となる。従って、照明装置200が地震に由来する振動以外の振動によって自動点灯してしまうことを防止することができる。
【0041】
また、本実施形態に係る照明装置200においては、データベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルと加速度センサ112によって検知された振動の時間スペクトルとを比較することにより、前記検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定できるため、実施形態1に係る照明装置100の信号処理部114で行うフーリエ変換などの複雑な演算を用いる必要がない。そのため、本実施形態に係る信号処理部114における演算部803の構成は、第1の実施形態に係る照明装置100における信号処理部114の演算部303に比べて簡素化することが可能となる。
【0042】
図示はしないが、本実施形態に係る照明装置200においては、データベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルと加速度センサ112によって検知された振動の時間スペクトルとを比較するとともに、信号処理部114によって、検知された振動の時間スペクトルをフーリエ変換することにより、周波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルと通常時の周波数スペクトルとを比較して差分を求めた差分が所定の閾値を超えているか否かを判断することによって、検出した振動が地震に由来するものであるか否かを判断してもよい。検知した振動の時間スペクトルのフーリエ変換により得た信号が地震に由来するものであるか否かの判定は、実施形態1で述べたものと同一であるため、ここでの詳しい説明は省略する。加速度センサ112によって検知された振動の時間スペクトルを求めて、データベース701に格納された所定の振動の時間スペクトルと比較して検知した振動が地震に由来するものであるか否かを判定し、さらに、求めた時間スペクトルをフーリエ変換して周波数スペクトルを求めて、信号処理部114に予め記憶された通常時の周波数スペクトルと比較し差分を求めることにより検知した振動が地震に由来するものであるか否かを判定するという二段階の判定によって、地震に由来する振動と地震に由来する振動以外の振動とをさらに高精度に識別することが可能となる。
【0043】
また、加速素センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動か、又は地震に由来する振動以外の振動かをさらに高精度に識別するために、本実施形態の照明装置200の信号処理部114における処理に第1の実施形態に係る照明装置100の信号処理部114の処理を組み合わせてもよい。例えば、本実施形態に係る照明装置200の信号処理部114において、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断された場合、信号処理部114は、前記検知された振動の3軸方向の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定してもよい。ここで、所定の閾値は、検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判断するための基準となる振動の大きさであり、予め信号処理部114に記憶されているものとする。信号処理部114は、前記判定の結果、少なくとも1軸の振動の大きさが所定の閾値を1回でも上回っている場合は、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動であると最終的に判断し、光源を点灯させるための点灯信号を照明部104に出力してもよい。
【0044】
以上のように、検知された振動が地震に由来するか否かの判定に、第1の段階として、検知された振動の大きさとデータベース701に格納された所定の時間スペクトルとを比較して、前記検知された振動が地震に由来する振動であるかを判断し、さらに、第2の段階として、前記検知された振動の3軸方向への大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定して、少なくとも1軸方向の振動の大きさが所定の閾値を上回っている場合に前記検知された振動が地震に由来する振動であると最終的に判断する、という2つの段階を踏むことにより、加速度センサ112によって検知された振動が地震に由来する振動か、又は地震に由来する振動以外の振動かをさらに高精度に識別することが可能となる。
【0045】
(第3の実施形態)
図10乃至図13を参照して本発明のさらに別の一実施形態に係る照明装置について説明する。図10乃至図13において、同一又は類似の構成要素には同一の参照符号を付与する。以下に説明する第3の実施形態に係る照明装置においては、振動を検知する加速度センサとともに、他のセンサが併用されている。ここでは、一例として、該他のセンサとして光センサを搭載する照明装置について説明する。加速度センサとともに用いる他のセンサとしては、光センサ以外に、地磁気センサ、圧力センサ、温度センサ、湿度センサなどが採用されてもよい。
【0046】
図10は、本発明の第3の実施形態に係る照明装置1000を示す。図10(a)は照明装置1000の外観図であり、図10(b)は照明装置1000を(a)のC−C´に沿った断面図の一部である。
【0047】
図10を参照すると、本発明の第3の実施形態に係る照明装置1000は、携帯用の照明装置であり、胴体ケース1002、光を出射する光源(図示せず)を備える照明部1004、及び照明部1004を覆い、胴体ケース1002と接合するキャップ1006を含む。照明装置1000は、どのような状態で配置されていてもよい。照明部1004に用いられる光源は特に限定されず、例えばLEDが光源として使用されてもよい。キャップ1006は照明部1004を覆って、光源を外部からの衝撃などから保護する。ここでは、照明装置1000が携帯用の照明装置である例を説明するが、照明装置1000は据置型の照明装置であってもよい。
【0048】
胴体ケース1002の内部には、電源部1008、加速度センサ1012、信号処理部1014、及び光センサ1016が内蔵される。ここで、加速度センサ1012及び信号処理部1014は、配線基板1010上に配置されているが、それぞれ別の基板上に配置されてもよい。図示はしないが、加速度センサ1012及び信号処理部1014は、それぞれパッケージ化されている。
【0049】
図10及び図11を参照して、照明装置1000の構成について説明する。図11は、照明装置1000の構成を示すブロック図である。電源部1008は、配線基板1010に接続され、加速度センサ1012及び信号処理部1014に電源を供給する。また、電源部1008は照明部1004の光源及び光センサ1016にも接続されて、光源及び光センサ1016に電源を供給する。電源部1008に使用される電源としては、マンガン電池やアルカリ電池のような一次電池を使用してもよく、Liイオン電池のような二次電池を使用してもよい。
【0050】
加速度センサ1012は、第1の実施形態及び第2の実施形態で説明した加速度センサ112と同一であるため、重複する説明は省略する。加速度センサ1012は、互いに直交する3軸(x軸、y軸、z軸)方向の振動を検知し、検出信号を信号処理部1014に出力する。
【0051】
光センサ1016は、照明装置1000の外部の明るさを検知するセンサであり、フォトダイオードなどの公知のセンサを用いることができ、検出信号を配線基板1010を介して信号処理部1014に出力する。
【0052】
信号処理部1014は、加速度センサ1012から出力された検出信号を受信して、受信した検出信号に対して数学的な演算を施したり、受信した検出信号を時間分解したりするなど種々の演算処理を行い、演算処理された信号と光センサ1016からの検出信号とに応じて点灯信号を照明部1004に出力する。信号処理部1014は、例えば、CPUである。照明部1004は、信号処理部1014からの点灯信号に応答して、人の手によりスイッチが押されなくても自動的に点灯する。
【0053】
図12は、照明装置1000の信号処理部1014の構成を示すブロック図である。信号処理部1014は、振動を検知した加速度センサ1012から出力された検出信号を受信する加速度センサ信号受信部1201と、光センサ1016からの検出信号を受信する光センサ信号受信部1205と、受信した加速度センサからの検出信号を演算処理して、演算処理した信号と光センサ1016からの信号とに応じて点灯信号を照明部1004に出力する演算部1203とを備える。
【0054】
図13は、照明装置1000における信号処理部1014の処理の一例を示すフロー図である。図12及び図13を参照して、照明装置1000における信号処理部1014の信号処理の一例について説明する。
【0055】
照明装置1000は、電源部1008から加速度センサ1012、信号処理部1014に電源を供給した状態でスタンバイしている(S1301)。加速度センサ受信部1201は、振動を検知した加速度センサ1012から検出信号を受信して(S1302)、演算部1203に伝達する。演算部1203は、検出信号に基づいて検知された振動の3軸方向への大きさを求める(S1303)。3軸方向への振動の大きさを求める方法は、上述の方法の同一であるため、ここでは省略する。演算部1203は、求めた3軸方向への振動の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定する(S1304)。前記判定の結果、少なくとも1軸の振動の大きさが所定の閾値を1回でも上回っている場合は、演算部1203は、加速度センサ1012によって検知された振動が地震に由来する振動であると判断する。検知された振動が地震に由来する振動であると判断されると、演算部1203は、光センサ1016から検出信号を受信し(S1305)、受信した光センサ1016からの検出信号に基づいて、光センサ1016が照明装置1000の外部において光を検知しているか否か、即ち、照明装置1000の外部が暗いか否かを判定し(S1306)、光センサ1016が照明装置1000の外部において光を検知していない場合は、光源を点灯させるための点灯信号を照明部1004に出力する(S1307)。照明部1004は、受信した点灯信号に応答して自動的に点灯する。
【0056】
加速度センサ1012によって検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定した際、3軸方向の全ての振動の大きさが所定の閾値を下回っている場合は、信号処理部1014は元のスタンバイ状態(S1301)に戻る。尚、ここで、所定の閾値とは、検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判断するための基準となる振動の大きさであり、予め演算部1203に記憶されている。この所定の閾値は、検出すべき地震の震度に応じて適宜調整可能である。また、光センサ1016が照明装置1000の外部において光を検知しているか否かを判定した際、光センサ1016が光を検知している場合も、信号処理部1014は元のスタンバイ状態(S1301)に戻る。尚、ここでは、演算部1203は、検出信号に基づいて検知された振動の3軸方向への大きさを求め(S1303)、3軸方向への振動の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定(S1304)した後に、光センサ1016が照明装置1000の外部において光を検知しているか否か、即ち、照明装置1000の外部が暗いか否かを判定(S1306)したが、先に照明装置1000の外部が暗いか否かを判定した後に、検出信号に基づいて検知された振動の3軸方向への大きさを求めて、3軸方向への振動の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っているか否かを判定してもよい。
【0057】
図13に示した信号処理部1014の信号処理の一例において、信号処理部1014は、振動を検知した加速度センサ1012によって出力された検出信号に基づいて、3軸方向への振動の大きさを求めて、3軸のうち少なくとも1軸方向の振動の大きさが所定の閾値を上回った場合に、検知された振動が地震に由来する振動であると判断する。このとき、検出信号はアナログ量であるため、検知された振動の大きさをより細かく検出することができる。さらに、信号処理部1014は、光センサ1016からの検出信号の基づき、照明装置1000の外部の環境が暗いか否かを判断し、検知した振動が地震に由来するものであり、且つ照明装置1000の外部の環境が暗い場合に、点灯信号を照明部1004に出力する。これにより、地震に由来する振動と地震に由来する振動以外の振動とを高精度に識別することが可能となり、照明装置1000が地震に由来する振動以外の振動によって自動点灯してしまうことを防止することができる。また、地震に由来する振動が加速度センサ1012に検知された場合であっても、照明装置1000の外部が明るい場合、即ち、停電が発生していない場合、或いは自然光が入る場所に照明装置1000が配置されている場合においては、照明装置1000が自動点灯してしまうことを防止し、余分な電力消費を低減することができる。
【0058】
ここでは、加速度センサ1012によって検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定する方法として、本発明の第1の実施形態に係る照明装置100の信号処理部114で行われる処理と同じ方法で判定を行う例を記載した。しかしながら、検知された振動が地震に由来する振動であるか否かを判定する方法はこれに限定されず、第1の実施形態に別の処理の一例として記載したように、検知された振動の大きさ(時間スペクトル)をフーリエ変換することにより、振動の周波数スペクトルを求めて、通常状態の周波数スペクトルと求めた周波数スペクトルを比較することにより、検知された振動が地震に由来するものであるのか否かを判定する方法を採用してもよい。また、第2の実施形態に記載したように、地震に由来する振動の時間スペクトル、車など交通機関に由来する振動の時間スペクトル、人の歩行時の振動の時間スペクトルなどを含む所定の時間スペクトルが格納したデータベースを照明装置1000に設け、検知した振動の大きさとデータベースに格納された時間スペクトルとを比較して、検知された振動が地震に由来するものであるのか否かを判定する方法を採用してもよい。また、第1の実施形態及び第2の実施形態における処理を組み合わせた判定方法を採用してもよい。
【符号の説明】
【0059】
100 照明装置
102 胴体ケース
104 照明部
106 キャップ
108 電源部
110 配線基板
112 加速度センサ
114 信号処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源部と、
振動を検出して検出信号を出力する半導体加速度センサと、
前記検出信号を受信して演算処理する信号処理部と、
前記信号処理部から出力される点灯信号に応じて、前記電源部により点灯する光源を有する照明部と、
を備える照明装置。
【請求項2】
前記半導体加速度センサは、互いに直交する3軸方向の振動を検出する3軸加速度センサであることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記信号処理部は、前記検出信号を受信する受信部と前記検出信号を演算処理する演算部とを備え、
前記演算部は、
前記受信部で受信した前記検出信号に基づいて前記3軸方向のそれぞれについて振動の大きさを求め、
前記3軸方向の振動の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っている否かを判定し、
前記3軸方向のうち少なくとも1軸方向の振動の大きさが前記所定の閾値を上回っている場合に前記点灯信号を出力することを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記信号処理部は、
前記検出信号を受信する受信部と、
通常状態の振動の周波数スペクトルを記憶し、前記受信部で受信した前記検出信号に基づいて前記3軸方向のそれぞれについて振動の時間スペクトルを求め、前記時間スペクトルをそれぞれフーリエ変換して周波数スペクトルを求め、求めた前記周波数スペクトルと記憶されている前記通常状態の振動の周波数スペクトルとを比較し、比較結果に応じて前記点灯信号を出力する演算部と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記演算部は、前記求めた周波数スペクトルと前記記憶されている通常状態の振動の周波数スペクトルとを比較し、前記求めた周波数スペクトルの強度と前記通常状態の振動の周波数スペクトルの強度との差分が所定の閾値を上回っている場合に前記点灯信号を出力することを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
地震の振動の時間スペクトルが記憶された地震情報記憶部をさらに備え、
前記信号処理部は、前記地震の振動の時間スペクトルに基づいて前記振動が地震による振動であるか否かを判定し、前記振動が地震に由来する振動である場合に点灯信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項7】
前記半導体加速度センサは、互いに直交する3軸方向の振動を検出する3軸加速度センサであることを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記信号処理部は、
前記検出信号を受信する受信部と、
前記受信部で受信した前記検出信号に基づいて前記3軸方向のそれぞれについて振動の時間スペクトルを求める演算部と、
前記3軸方向のそれぞれの振動の時間スペクトルと前記地震の振動の時間スペクトルとを比較し、前記3軸方向のうち少なくとも1軸方向の振動の時間スペクトルが前記地震の振動の時間スペクトルと実質的に同一であるか否か又は類似しているか否かを判定し、前記少なくとも1軸方向の振動の時間スペクトルが前記地震の振動の時間スペクトルと実質的に同一又は類似である場合に前記点灯信号を出力する比較決定部と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
明るさを検知して、検出信号を出力する光センサをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記信号処理部は、前記光センサからの検出信号を受信し、前記半導体加速度センサからの検出信号と前記光センサからの検出信号とに応じて、前記点灯信号を出力することを特徴とする請求項9に記載の照明装置。
【請求項1】
電源部と、
振動を検出して検出信号を出力する半導体加速度センサと、
前記検出信号を受信して演算処理する信号処理部と、
前記信号処理部から出力される点灯信号に応じて、前記電源部により点灯する光源を有する照明部と、
を備える照明装置。
【請求項2】
前記半導体加速度センサは、互いに直交する3軸方向の振動を検出する3軸加速度センサであることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記信号処理部は、前記検出信号を受信する受信部と前記検出信号を演算処理する演算部とを備え、
前記演算部は、
前記受信部で受信した前記検出信号に基づいて前記3軸方向のそれぞれについて振動の大きさを求め、
前記3軸方向の振動の大きさがそれぞれ所定の閾値を上回っている否かを判定し、
前記3軸方向のうち少なくとも1軸方向の振動の大きさが前記所定の閾値を上回っている場合に前記点灯信号を出力することを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記信号処理部は、
前記検出信号を受信する受信部と、
通常状態の振動の周波数スペクトルを記憶し、前記受信部で受信した前記検出信号に基づいて前記3軸方向のそれぞれについて振動の時間スペクトルを求め、前記時間スペクトルをそれぞれフーリエ変換して周波数スペクトルを求め、求めた前記周波数スペクトルと記憶されている前記通常状態の振動の周波数スペクトルとを比較し、比較結果に応じて前記点灯信号を出力する演算部と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記演算部は、前記求めた周波数スペクトルと前記記憶されている通常状態の振動の周波数スペクトルとを比較し、前記求めた周波数スペクトルの強度と前記通常状態の振動の周波数スペクトルの強度との差分が所定の閾値を上回っている場合に前記点灯信号を出力することを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
地震の振動の時間スペクトルが記憶された地震情報記憶部をさらに備え、
前記信号処理部は、前記地震の振動の時間スペクトルに基づいて前記振動が地震による振動であるか否かを判定し、前記振動が地震に由来する振動である場合に点灯信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項7】
前記半導体加速度センサは、互いに直交する3軸方向の振動を検出する3軸加速度センサであることを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記信号処理部は、
前記検出信号を受信する受信部と、
前記受信部で受信した前記検出信号に基づいて前記3軸方向のそれぞれについて振動の時間スペクトルを求める演算部と、
前記3軸方向のそれぞれの振動の時間スペクトルと前記地震の振動の時間スペクトルとを比較し、前記3軸方向のうち少なくとも1軸方向の振動の時間スペクトルが前記地震の振動の時間スペクトルと実質的に同一であるか否か又は類似しているか否かを判定し、前記少なくとも1軸方向の振動の時間スペクトルが前記地震の振動の時間スペクトルと実質的に同一又は類似である場合に前記点灯信号を出力する比較決定部と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
明るさを検知して、検出信号を出力する光センサをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記信号処理部は、前記光センサからの検出信号を受信し、前記半導体加速度センサからの検出信号と前記光センサからの検出信号とに応じて、前記点灯信号を出力することを特徴とする請求項9に記載の照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−77499(P2013−77499A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217467(P2011−217467)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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