説明

熱可塑性樹脂粒子発泡成形体

【課題】 高温下において寸法安定性と高い圧縮強度を発現する熱可塑性樹脂粒子発泡成形体を提供すること。
【解決手段】 発泡性熱可塑性樹脂粒子から得られる、密度が50kg/m以上250kg/m以下の発泡成形体であって、耐熱性を有し、かつ、80℃での圧縮強度が5kgf/cm以上である熱可塑性樹脂粒子発泡成形体及び該発泡成形体からなる支持体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温下における寸法安定性、圧縮強度に優れた熱可塑性樹脂粒子発泡成形体に関する。
【背景技術】
【0002】
内容物が高温になることがある容器やタンク、配管などの構造物の支持台、屋外で高温に曝されることがある枕木、自動車や建築物などの天井材、床材、壁材などのいわゆる支持体には、高温下で高い圧縮強度を発現する素材が使用され、一般的には成形加工のし易さ、コストの観点から、コンクリート、金属などが広く用いられている。
【0003】
ところが、近年、この様な分野においても、省エネルギー化、軽量化が要求されるようになり、これらの観点から、断熱性・保熱性を備えた軽量な素材が望まれるようになってきている。
【0004】
一般的な断熱素材としては、グラスウール、ロックウール、珪酸カルシウムなどがあげられるが、吸水性が高いために、屋外での使用を想定した用途に対しては、雨水等を吸水することで断熱性能が著しく低下するという欠点があった。さらに、グラスウールやロックウールなどの繊維系断熱材は、単独では自立性が無く、構造体としての強度が得られないため、特許文献1の様な特殊な構造を持った支持装置が必要となる。
【0005】
これらの欠点を補う素材として、熱硬化性樹脂からなる発泡ウレタン製成形体があげられる。発泡ウレタン製成形体は、グラスウール、ロックウールと比べて成形体強度が高く、広い分野で用いられている。ところが、発泡ウレタン製成形体を上記用途に供するためには、300kg/m以上の高密度で使用する必要があり、十分な断熱性能を得られない上に、靱性が乏しくなるため取扱が悪いと角部が欠けるという欠点があった。また、遊離する塩素やアミン系触媒によって、接触するステンレス等の金属を腐食させる場合があり、使用期間が長期にわたり、金属と接触した状態で使用されることの多いこの様な分野での部材としては不充分なものであった。このような、腐食を防止するため特許文献2では金属との接触面にバイヤー性フィルムを貼付する方法が、また特許文献3にはノボラック樹脂で改質されたフェノールウレタン発泡断熱材が開示されている。さらには熱可塑性樹脂を材料とするブロー成形品による断熱支持装置が特許文献4に開示されているが、いずれもより高価なものになってしまう。
【0006】
一方、熱可塑性樹脂粒子発泡成形体は、緩衝性能、断熱性能に優れ、利用価値の高い素材として広く認知されている。これらの成形体は熱可塑性樹脂からなる為に、水蒸気等の熱源により容易に発泡ができ、型内発泡成形により特殊な形状に成形加工が可能であり、食品容器、保温材、緩衝材など幅広い分野に使用されている。
【0007】
例えば、熱可塑性樹脂粒子発泡成形体の一つであるスチレン系発泡成形体は、水蒸気等の熱源により容易に成形加工が可能であり、型内発泡成形により用途に応じた形状に成形加工が可能であることから幅広い用途に使用されている。ところが、熱可塑性樹脂発泡体の特性上、高温下での寸法安定性が悪く、積載荷重に対して充分な圧縮強度が得がたい場合があるという欠点があるため、非特許文献1ではその使用温度を高くても80℃以下としている。特許文献5には、重合体を構成する単量体が、αメチルスチレン10〜80重量%、アクリロニトリル5〜50重量%、スチレン、クロルスチレン、パラメチルスチレン、t−ブチルスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルから選ばれた少なくとも1種の化合物が0〜70重量%である発泡性熱可塑性共重合体粒子から得られる発泡成形体が、100℃で168時間放置した際に優れた寸法安定性を示すことが開示されているが、当該文献に具体的に示されている発泡成形体を構成する発泡性熱可塑性粒子は、例えば、実施例1においては、易揮発性発泡剤を10重量部含んでおり、重合転化率が99.4%であるため残存単量体量が多く、かつトルエンを1.0重量部含んでいるため、高温下では良好な圧縮強度を示さない。
【特許文献1】特開平9−14511号公報
【特許文献2】特開平7−293786号公報
【特許文献3】実用新案登録第3082734号公報
【特許文献4】特開平11−63302号公報
【特許文献5】特開昭60−206850号公報
【非特許文献1】JISA9511:2003
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上のような状況に鑑み、本発明は、断熱性、加工性を有し、かつ高温下において寸法安定性と高い圧縮強度を発現する熱可塑性樹脂粒子発泡成形体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題を解決すべく鋭意検討したところ、発泡性熱塑性樹脂粒子が、易揮発性発泡剤2重量%以上5重量%以下を含有し、かつ、有機軟化剤の含有量を0.7重量%以下とすることで、断熱性、高温での寸法安定性と圧縮強度に優れた成形体となりえることを見出し、本発明に至った。
【0010】
即ち、本発明は、発泡性熱可塑性樹脂粒子から得られる発泡成形体であって、密度が50kg/m以上250kg/m以下であり、耐熱性を有し、かつ、80℃での圧縮強度が5kgf/cm以上である熱可塑性樹脂粒子発泡成形体に関する。
【0011】
好ましい実施態様としては、
(1)発泡性熱可塑性樹脂粒子が、易揮発性発泡剤2重量%以上5重量%以下を含有し、発泡性熱可塑性樹脂粒子を可塑化しうる有機軟化剤の含有量が0.7重量%以下である、
(2)発泡性熱可塑性樹脂粒子が、アルファメチルスチレン10重量%以上80重量%以下、アクリロニトリル5重量%以上50重量%以下、更に85重量%以下のスチレン系単量体組成で構成される、
(3)自己消火性を有する、
前記記載の熱可塑性樹脂粒子発泡成形体に関する。
【0012】
本発明の第2は、前記記載の熱可塑性樹脂粒子発泡成形体からなる支持体に関する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の発泡成形体は、耐熱性を有し、かつ80℃での圧縮強度が5kgf/cm以上である。そのため、従来コンクリート、金属等が用いられてきた容器やタンク、配管などの構造物の支持台、温風の吹き出し口近傍の各種部材、空気調和機の架台、野外で高温に曝される枕木、自動車や建築物などの天井材、床材、壁材などの重量物の支持具、特に温度差の大きい環境にさらされる様な場所に設置されうる支持具に好適に使用することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の熱可塑性樹脂粒子発泡成形体(以下、単に発泡成形体と称する場合がある)は、発泡性熱可塑性樹脂粒子から得られる発泡成形体であって、密度が50kg/m以上250kg/m以下であり、耐熱性を有し、かつ、80℃での圧縮強度が5kgf/cm以上である。
【0015】
本発明における耐熱性とは、高温時の寸法安定性を言い、具体的には、80℃で168時間での寸法変化率が±0.5%以内であることを言う。寸法変化率が±0.5%以内であれば、形状保持能力が高い支持具等に好適に使用できる。
【0016】
本発明における発泡成形体の密度とは、熱可塑性樹脂粒子発泡成形体の見掛け体積当たりの重量で表されるものであって、50kg/m以上250kg/m以下である。好ましくは、80kg/m以上200kg/m以下、更に好ましくは、80kg/m以上100kg/m以下である。当該範囲内で、対象となる荷重によって適宜密度を選択しうる。50kg/m以上であると、重量物を支えるための強度が得られ、250kg/m以下であれば優れた断熱性能が発現するため、充分な断熱・保温効果が得られる。
【0017】
本発明において80℃での圧縮強度は、成形体を80℃の温度下で1時間以上養生した後に測定した5%歪時の圧縮強度をいい、本発明の熱可塑性樹脂粒子発泡成形体は5kgf/cm以上であり、好ましくは、5kgf/cm以上50kgf/cm以下である。5kgf/cm以上であれば、重量物を支えるための充分な強度であると言える。
【0018】
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子を構成する熱可塑性樹脂は、特に限定はなく、例えば、ポリスチレンを主成分とする樹脂、ポリプロピレンを主成分とする樹脂、ポリメタクリル酸エステルを主成分とする樹脂、ポリ塩化ビニルを主成分とする樹脂等が挙げられるが、中でも、熱可塑性樹脂を構成する単量体組成が、アルファメチルスチレン10重量%以上80重量%以下、アクリロニトリル5重量%以上50重量%、更に85重量%以下のスチレン系単量体から構成されることが好ましく、さらに好ましくはアルファメチルスチレン10重量%以上50重量%以下、アクリロニトリル5重量%以上35重量%以下、80重量%以下のスチレン系単量体から構成されていることが好ましい。当該範囲内の組成であれば、耐熱性を有する発泡成形体が得られる傾向にある。
【0019】
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、易揮発性発泡剤を発泡性熱可塑性樹脂粒子中2重量%以上5重量%以下含有し、かつ、発泡性熱可塑性樹脂粒子を可塑化しうる有機軟化剤の含有量が発泡性熱可塑性樹脂粒子中0.7重量%以下であることが好ましい。易揮発性発泡剤が2重量%以上であれば発泡に必要な発泡力が得られ、5重量%以下であれば余分な発泡力が残存せず高温下で良好な圧縮強度を示す傾向にある。
【0020】
本発明における可塑化しうる有機軟化剤としては、例えば、発泡力を補うことを目的に使用されるトルエン、キシレン、エチルベンゼン等の溶剤、または、フタル酸エステル類、アジピン酸エステル類等の可塑剤、あるいは、熱可塑性樹脂粒子を得る際に使用したアルファメチルスチレン、アクリロニトリル、スチレン系単量体等の重合未反応物を言う。有機軟化剤の含有量は0.7重量%以下であれば高温下で良好な圧縮強度を示す傾向にある。
【0021】
有機軟化剤を0.7重量%以下にするための方法としては、重合転化率を上げることによって発泡性熱可塑性粒子中に残存する単量体量を低減させる方法や溶剤や可塑剤の添加量を低減させる等の方法が挙げられる。
【0022】
有機軟化剤は、一般的に知られている分析方法により求めることができ、例えば、樹脂粒子を溶解し、ガス・クロマトグラフィ−(GC)により内部標準物質を基準に求めることができる。
【0023】
本発明における易揮発性発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素及びトリクロルフルオロメタン、ジクロルフルオロメタン、ジクロルジフルオロメタン、メチルクロライド、ジクロルテトラフルオロエタン、エチルクロライド等のハロゲン化炭化水素があげられ、これらは単独もしくは2種以上を混合して用いることができる。
【0024】
本発明の支持体とは、重量物の下部に敷設され、重量物の全重量あるいは一部を支える構造を有するものであり、具体的には、給湯設備の温水タンクや熱水槽、醗酵槽など内容物が高温になることがある容器、タンクなどの構造物の断熱支持台や床、温水や熱水、蒸気等の配管を支える断熱支持具があげられるが、用いる場所は構造物の下部に限らず、取付金具などの締め付けや地震時の横揺れで荷重が掛かる側壁面および天面にも好適に使用することができる。また、断熱性に優れた発泡成形体であるので、内容物が高温である場合だけではなく、適宜内容物を冷却水やブラインに切り替えて使用する冷暖房兼用の蓄熱槽やタンク、配管などにも好適で、熱エネルギーのロスばかりではなく結露を効果的に防ぐことができる。用いられる形状は平板であっても良いが、特に本発明では通常発泡ポリスチレンで使用される型内成形機で局面や凹凸に合わせた形状の成形体が安価かつ容易に得られるため、接触する部位が曲面や凹凸や溝を有する形状の場合には利用価値が高い。
【0025】
また、直射日光に曝されることで環境温度が高温になる建築物の屋根断熱下地材、屋上断熱下地材として用いた場合、太陽電池パネルや太陽温水器、空調設備の室外機などの重量物を大がかりな補強工事を施すことなく設置することができる。トラックや貨車などの車両の天井、船舶の甲板の下地などにも好適に使用できる。
【0026】
この他、温風の吹き出し口近傍など高い温度で使用される各種部材、野外で高温に曝されることがある枕木、空気調和機の架台やドレンパン、建築物など壁材等が例示されるが、これに限定されるものではない。また、その実施形態は、表面を保護するため金属板や箔、樹脂などで覆っても良い。
【0027】
本発明の発泡成形体は、組立施工もしくは使用中に火気と接触する可能性がある環境下で使用することがあるため、自己消火性を有することが好ましい。本発明における自己消火性とは、JISA9511:2003燃焼性試験において消炎時間が3秒以内であることを言う。
【0028】
本発明における支持体が自己消火性を有するためには、例えば、難燃剤を使用する方法があげられる。難燃剤としては融点が80℃以上のものが好ましい。このような難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤が挙げられ、具体的には、ヘキサブロムシクロドデカン、テトラブロムビスフェノールA及びジアリルエーテル、モノクロルペンタブロムシクロヘキサン等があげられる。このような難燃剤を、発泡性熱可塑性粒子を製造する際に添加しておく等の方法により、発泡成形体に良好な自己消火性を付与することができる。
【0029】
本発明における熱可塑性樹脂粒子発泡成形体とする発泡性熱可塑性樹脂粒子を得る為の方法の一例としては、乳化重合法、塊状重合法などの重合方法により得られた重合物をペレット形状に造粒した後、更に発泡剤含浸を行う方法があげられる。また、懸濁重合法により得た造粒された重合体粒子に発泡剤を含浸する方法などがあげられる。製造方法および発泡剤の含浸方法には特に制約は無いが、プロセスの簡便さから、懸濁重合法が好ましい。
【0030】
このようにして得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子は、必要に応じて所望する密度の予備発泡粒子に発泡し、所望の形状を有する金型内に充填し、加熱融着せしめることで熱可塑性樹脂粒子発泡成形体とする。得られた発泡成形体は、その密度が50kg/m以上250kg/m以下の発泡成形体であって、耐熱性を有し、かつ、80℃での圧縮強度が5kgf/cm以上である。
【実施例】
【0031】
以下に実施例及び比較例をあげるが、これによって本発明は制限されるものではない。尚、測定評価法のうち、上記に記載した以外の項目については以下の通り実施した。
<耐熱性>
発泡成形体を150×150×20(t)mmに切り出したサンプル片を、JIS K 6767(高温時の寸法安定性:B法)に準拠し、80℃で168時間後の加熱寸法変化率を測定した。また、測定終了後の成形体形状の状態を目視にて観察、評価した。
<80℃での圧縮強度>
発泡成形体を50×50×20(t)mmに切り出したサンプル片を、80℃で1時間保持した後、オートグラフを用いて5%歪時の圧縮強度を測定した。
<自己消火性>
発泡成形体を25×200×10(t)mmに切り出したサンプル片にて、JIS A 9511(燃焼性)に準拠し、炎が消えるまでの時間を測定した。3秒以内に炎が消えて残じんがなく、燃焼限界指示線を越えて燃焼しないものを合格とした。
<高温下での形状保持性>
発泡成形体を50×50×20(t)mmに切り出したサンプル片に、80℃で1kg/cmの荷重をかけ168時間後の発泡成形体の外観を観察した。
【0032】
(実施例1〜3)
撹拌機を具備した反応器に、純水100重量部、第三リン酸カルシウム0.1重量部、α−オレフィンスルフォン酸ソーダ0.004重量部を入れ、撹拌下、アルファメチルスチレン30重量部、アクリロニトリル20重量部、スチレン50重量部からなる単量体にヘキサブロムシクロドデカン7重量部、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン0.5重量部、ジクミルパ−オキサイド0.5重量部及び重合開始剤を混合してオートクレーブ中に加え、100℃で8時間の重合を行った。次いで、ブタン5重量部を加え、100℃で8時間の発泡剤含浸を行った(アルファメチルスチレン、アクリロニトリル、スチレン単量体の重合未反応物の総量は0.4重量%で、その他の有機軟化剤は検出されなかった)。得られた熱可塑性発泡樹脂粒子を洗浄、脱水した後に、水蒸気で加熱することにより表1に示す密度に予備発泡し、常温下で1日放置し養生乾燥を行った。次いで、得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子を、ダイセン製KR−57成形機を用いて、300×450×20(t)mmサイズの金型にて発泡成形品を得た。得られた熱可塑性樹脂粒子発泡成形体を用いて評価を行い表1に示す結果を得た。
【表1】

【0033】
(比較例1)
実施例1と同様に熱可塑性樹脂発泡粒子を得た後、同様の操作で表1に示す密度の成形体を得て、評価を行い表1に示す結果を得た。
【0034】
(比較例2)
攪拌機を具備した反応器に、純水100重量部、第三リン酸カルシウム0.2重量部、α−オレフィンスルフォン酸ソーダ0.004重量部を入れ、攪拌下、スチレン100重量部及び重合開始剤を混合してオートクレーブ中に加え、100℃で4時間の重合を行った。次いで、ブタン5重量部を加え、115℃で3時間の発泡剤含浸を行った(スチレン単量体の重合未反応物の総量は0.4重量%で、その他の有機軟化剤は検出されなかった)。その後、得られた熱可塑性樹脂発泡粒子を、実施例1と同様の操作で処理を行い、表1に示す密度の成形体を得て、評価を行い表1に示す結果を得た。
【0035】
(比較例3)
特開昭60−206850号公報の実施例2記載と同様にして得られた発泡性熱可塑性重合体粒子を用いて、発泡倍率を表1に示す密度とした成形体を得て、評価を行い表1に示す結果を得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡性熱可塑性樹脂粒子から得られる発泡成形体であって、密度が50kg/m以上250kg/m以下であり、耐熱性を有し、かつ、80℃での圧縮強度が5kgf/cm以上である熱可塑性樹脂粒子発泡成形体。
【請求項2】
発泡性熱可塑性樹脂粒子が、易揮発性発泡剤2重量%以上5重量%以下を含有し、発泡性熱可塑性樹脂粒子を可塑化しうる有機軟化剤の含有量が0.7重量%以下である請求項1記載の熱可塑性樹脂粒子発泡成形体。
【請求項3】
発泡性熱可塑性樹脂粒子が、アルファメチルスチレン10重量%以上80重量%以下、アクリロニトリル5重量%以上50重量%以下、更に85重量%以下のスチレン系単量体組成で構成される請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂粒子発泡成形体。
【請求項4】
自己消火性を有する請求項1〜3何れか一項に記載の熱可塑性樹脂粒子発泡成形体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂粒子発泡成形体からなる支持体。

【公開番号】特開2007−191518(P2007−191518A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−9019(P2006−9019)
【出願日】平成18年1月17日(2006.1.17)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】