説明

玩具

【課題】興趣性を向上できる玩具を提供する。
【解決手段】矩形状のピース2の一側部から一端部に亘って突起部を設ける。ピース2の他側部から他端部に亘って嵌合凹部を設ける。表示部3に配設したピース2の一つを収容して表示部3内のピース2を摺動可能にする収容部を表示部3に隣接して設ける。ピース2を摺動させてピース2の位置を表示部3内で変化させることで興趣性を得ることができる。表示部3の周囲に係合突出部44と嵌合突出部を設ける。ケース体4を起こした際に各ピース2が表示部3から脱落することを防止する。玩具1を室内の装飾用として展示して視覚的に興趣性を得ることも可能になるので、興趣性を向上できる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の図案を矩形状に略等分割して形成された複数の要素片を備えた玩具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の玩具としては、平板状のケース体に窪んで設けられた表示部に、1ないし8の相異なるいずれか一つの数字がそれぞれ記入された要素片としての矩形板状の8つのピースを配設し、表示部に隣接して設けた収容部にて各ピースを上下左右方向に摺動可能にする構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−236767号公報(第2−3頁、図1および図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の玩具では、ピースを上下左右方向に摺動させて直接的に興趣を得るだけであるので、興趣性が充分ではないという問題点を有している。
【0005】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、興趣性を向上できる玩具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の玩具は、所定の図案を矩形状に略等分割して形成され、一側部から直交する一端部に亘って設けられた突起部、および、他側部から直交する他端部に亘って設けられ前記突起部の少なくとも一部が嵌合可能な嵌合凹部を備えた複数の要素片と、これら要素片同士の前記突起部と前記嵌合凹部とを互いに嵌合した状態で、前記各要素片が配設されて閉塞される矩形状の表示部を備えた枠状のケース体と、このケース体の前記表示部に隣接して設けられ、前記要素片の少なくとも一つを収容して前記表示部内の前記要素片を摺動可能にする収容部と、前記ケース体の前記表示部の周囲に突設され、この表示部の一側部および一端部に位置した前記各要素片の前記突起部が係合される係合突出部と、前記ケース体の前記表示部の周囲に突設され、この表示部の他側部および他端部に位置した前記各要素片の前記嵌合凹部に嵌合する嵌合突出部とを具備したものである。
【0007】
そして、一側部から直交する一端部に亘って設けられた突起部、および、他側部から直交する他端部に亘って設けられ前記突起部の少なくとも一部が嵌合可能な嵌合凹部を備えた複数の要素片を、ケース体の矩形状の表示部に配設し、この表示部に配設された要素片の少なくとも一つを収容して表示部内の要素片を摺動可能にする収容部を表示部に隣接して設けることにより、要素片を摺動させて要素片の位置を表示部内で変化させることで興趣性が得られるとともに、表示部の周囲に、表示部の一側部および一端部に位置した各要素片の突起部が係合される係合突出部と、表示部の他側部および他端部に位置した各要素片の嵌合凹部に嵌合する嵌合突出部とを設けることにより、例えばケース体を起こした際などに各要素片が表示部から脱落することがなく、室内などの装飾用として展示して視覚的に興趣性を得ることも可能になるので、興趣性が向上する。
【0008】
請求項2記載の玩具は、請求項1記載の玩具において、係合突出部および嵌合突出部の少なくともいずれか一方は、収容部を被覆し、かつ少なくとも一部がケース体に対して摺動して前記収容部を開閉するものである。
【0009】
そして、係合突出部および嵌合突出部の少なくともいずれか一方にて収容部を被覆し、かつ係合突出部および嵌合突出部の少なくともいずれか一方の少なくとも一部をケース体に対して摺動させることで収容部が開閉するので、通常は収容部を被覆した状態で使用でき、見栄えが向上するとともに、収容部を設けるスペースを余分に取る必要がなく、大型化を防止できる。
【0010】
請求項3記載の玩具は、請求項1または2記載の玩具において、所定の図案は、カレンダであり、各要素片は、少なくとも各日付をそれぞれ表示するものである。
【0011】
そして、各要素片に各日付を表示したカレンダを所定の図案とすることにより、各月に応じて各要素片を摺動させて日付の位置を変更することが可能になり、カレンダとして常時使用可能になる。
【0012】
請求項4記載の玩具は、請求項1ないし3いずれか一記載の玩具においてケース体は、被嵌着物を着脱可能な嵌着部を表示部の周囲に少なくとも一つ備えているものである。
【0013】
そして、被嵌着物を着脱可能な嵌着部をケース体に少なくとも一つ設けることにより、例えば所定のキャラクタなどを模した被嵌着物などをケース体に取り付けて展示することなども可能になり、興趣性がより向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の玩具の一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0015】
図1において、1は例えば平面パズルであるいわゆるスライディングブロックパズル状の玩具であり、この玩具1は、複数の要素片としてのピース2と、これらピース2が配設される横長矩形状の表示部3を備えた横長の略矩形箱状のケース体4とを備えている。
【0016】
ピース2は、例えば合成樹脂などで成形されており、本実施の形態では、表示部3に、ケース体4の幅方向に例えば7列、ケース体4の上下方向に例えば6列、計42個配設されている。また、各ピース2は、図2ないし図4に示すように、例えば合成樹脂などにて横長の略矩形状に成形された要素本体部としてのピース本体部5を備えている。さらに、一部のピース2の各ピース本体部5の一主面には、図1に示すように、所定の図案、例えばカレンダを略矩形状に略等分割して得られた1ないし31の各日付Dなどの図案がそれぞれ印刷された印刷シール6が貼着されている。言い換えると、ピース2は、表示部3の所定の位置に配設された際に、所定の図案を表示部3に構成する。
【0017】
また、各ピース本体部5には、このピース本体部5の一側部から直交する一端部、すなわち図2に示す各ピース2の上辺部と右辺部とに亘って連続した平面視逆L字状の突起部7が一体に設けられている。これら突起部7は、図3および図4に示すように、ピース本体部5の厚さ方向の中心域に凸字状に突出している。
【0018】
さらに、各ピース本体部5には、ピース本体部5の他側部から直交する他端部、すなわち図2に示す各ピース2の下辺部と左辺部とに亘って連続した平面視L字状の嵌合凹部8が設けられている。これら嵌合凹部8は、図3および図4に示すように、突起部7の厚さ寸法よりも若干大きい幅寸法を有しており、一つのピース2の突起部7が他のピース2の嵌合凹部8に嵌合可能となっている。
【0019】
そして、本実施の形態においては、これら嵌合凹部8は、突起部7の突出寸法以上の窪み寸法をそれぞれ有している。したがって、一つのピース2の突起部7を他のピース2の嵌合凹部8に嵌合させた際に、両ピース2のピース本体部5が互いに略隙間なく隣接して配置される。
【0020】
一方、ケース体4は、例えば合成樹脂などにて成形されており、図5ないし図7に示すように、厚さ方向の上側に位置する上蓋部11と、この上蓋部11に例えば螺子などにて嵌着されてこの上蓋部11の厚さ方向下側の開口を閉塞する下蓋部12を有している。
【0021】
上蓋部11は、略矩形状の蓋板部13と、この蓋板部13の外周縁部全体に連続して設けられた側板部14とを備えている。
【0022】
蓋板部13には、矩形状の凹部21が窪んで設けられ、この凹部21の外周縁部全体には、矩形枠状の額縁部22が形成されている。
【0023】
凹部21は、矩形板状の底面部23を有している。この底面部23には、図5に示す幅方向左側部における上下方向の上端部寄りの位置から、凹部21の幅方向に沿って直線状のリブ24が厚さ方向に向けて突出して一体に設けられている。このリブ24の先端部は、凹部21の幅方向右側部の近傍に亘って設けられている。したがって、リブ24の先端部と凹部21の幅方向右側部との間には、ピース2の幅寸法よりも大きい幅寸法を有する開口部25が形成されている。そして、リブ24により、凹部21内には、図5に示す下側および上側に、それぞれ表示部3および摺動空間部26が区画形成されている。
【0024】
表示部3の周囲である幅方向の一側部、すなわち表示部3の図5に示す左側部には、矩形リブ状の側部嵌合突出部31が設けられている。この側部嵌合突出部31は、表示部3の図5に示す下端部近傍から上端部近傍に亘って図5に示す上下方向に沿って連続して設けられている。そして、この側部嵌合突出部31は、表示部3に配設されたピース2の嵌合凹部8の左辺部に嵌合可能な位置に設けられている。
【0025】
また、表示部3の周囲である幅方向の他側部、すなわち表示部3の図5に示す右側部には、矩形リブ状の側部係合突出部32が設けられている。この側部係合突出部32は、表示部3の図5に示す下端部近傍から凹部21の上端部近傍に亘って図5に示す上下方向に沿って連続して設けられている。すなわち、この側部係合突出部32は、側部嵌合突出部31よりも図5に示す上下方向の寸法が大きく形成されている。さらに、この側部係合突出部32は、表示部3に配設されたピース2の突起部7の上面側、すなわち底面部23に対向しない側の側面に当接する位置に設けられている。
【0026】
表示部3の周囲である上下方向の一端部、すなわち表示部3の図5に示す下端部には、矩形リブ状の一対の端部嵌合突出部33,33が設けられている。これら端部嵌合突出部33,33は、それぞれ表示部3の幅方向の各側部近傍から、表示部3の幅方向の中心域に亘って設けられている。したがって、これら端部嵌合突出部33,33は、表示部3の幅方向に互いに離間され、かつ表示部3の幅方向について互いに対称な位置に設けられている。また、これら端部嵌合突出部33,33は、表示部3に配設されたピース2の嵌合凹部8の下辺部に嵌合可能な位置に設けられている。そして、側部嵌合突出部31および端部嵌合突出部33,33により、嵌合突出部34が構成されている。
【0027】
さらに、摺動空間部26に位置した底面部23には、長孔状の一対の貫通孔35,35が穿設されている。これら貫通孔35,35は、摺動空間部26の図5に示す左側寄り、かつリブ24の近傍の位置に、凹部21の幅方向に沿ってそれぞれ設けられている。また、貫通孔35,35は、凹部21の幅方向に互いに離間されている。そして、摺動空間部26の貫通孔35の側方には、ピース2を一つ収容可能な収容部36が形成されている。したがって、この収容部36は、表示部3に隣接し、かつ開口部25により表示部3と連通している。
【0028】
そして、額縁部22の幅方向の一側部である図5に示す左側部には、切欠部37が切り欠き形成されている。この切欠部37は、凹部21の摺動空間部26の幅方向の一側部である図5に示す左側部に、ケース体4の側部に亘って切り欠き形成されている。
【0029】
また、図1に示すように、表示部3の周囲である上下方向の他端部、すなわち上端部には、矩形板状の端部係合突出部41が設けられている。この端部係合突出部41は、幅方向の一側部が切欠部37に嵌合し、かつ幅方向の他側部が凹部21の幅方向の他側部に位置している。このため、端部係合突出部41は、収容部36のケース体4の厚さ方向の上方を閉塞している。さらに、端部係合突出部41の裏面側、すなわち凹部21の底面部23に対向する主面には、図示しない摺動用リブが一対設けられており、これら摺動用リブは、貫通孔35,35にそれぞれ挿通されている。そして、これら摺動用リブの先端部には、図7に示すように、円環状の座板42,42がねじ43,43にてそれぞれ固定されている。これら座板42,42により、端部係合突出部41がケース体4から抜け止めされ、かつ摺動用リブが貫通孔35,35内を移動することにより、端部係合突出部41が幅方向に摺動すなわちスライド可能にケース体4に取り付けられている。また、端部係合突出部41の摺動により、収容部36が開閉される。そして、側部係合突出部32および端部係合突出部41により、図1に示すように、係合突出部44が構成されている。
【0030】
さらに、端部係合突出部41の表面、すなわち凹部21の底面部23に対向する面と反対側の面には、例えばシール45が貼着されている。このシール45には、ケース体4の幅方向のピース2の列に対応した位置に、それぞれ曜日Wが印刷されている。
【0031】
ケース体4の上下に位置した側板部14には、図6および図7に示すように、矩形状の嵌着部46が複数、例えば3箇所ずつ、計6箇所に設けられている。これら嵌着部46は、側板部14の蓋板部13と反対側の端部、すなわち側板部14の下端部から、蓋板部13に向けてこの蓋板部13の近傍まで略垂直に切り欠き形成されている。また、これら嵌着部46は、ケース体4の幅方向に互いに略等間隔に離間されている。これら嵌着部46には、図8に示すように、被嵌着物としてのキャンディケースである菓子ケース51、あるいは被嵌着物としての足部52などが着脱可能に取り付けられる。
【0032】
ここで、菓子ケース51は、例えばキャンディなどの菓子を内部に収容可能な有底筒状の胴体部53を備えている。この胴体部53の下端部の外周面には、嵌着部46に摺動されて嵌着される図示しない取付部がフランジ状に突出して一体に設けられている。また、胴体部53の上端部には、例えば動物などのキャラクタを模した頭部54が取り付けられている。この頭部54は、例えば胴体部53に対して回動させることで、胴体部53内に収容された菓子を外部に取り出し可能となっている。
【0033】
また、足部52は、筒状の足部本体55を備えており、この足部本体55の軸方向の両端部には、菓子ケース51の胴体部53のフランジ部の外形と略等しい形状の外形を有する足取付部56がそれぞれ線対称に設けられている。そして、この足取付部56の一方を嵌着部46に摺動させて嵌着することで足部52がケース体4に取り付けられる。
【0034】
次に、上記一実施の形態の作用を説明する。
【0035】
まず、玩具1にてパズルをする際には、端部係合突出部41を、図9に示すようにケース体4の側方に摺動させ、使用しないピース2のいずれか一つを二点鎖線に示すように開口部25から収容部36内に移動させて、端部係合突出部41を元通りに摺動させる。
【0036】
この結果、表示部3内のピース2がこの表示部3内で上下左右方向に摺動可能となる。
【0037】
そして、各ピース2を表示部3内で摺動させると、各ピース2の突起部7が他のピース2の嵌合凹部8に嵌合することで各ピース2が上下左右方向に滑らかに摺動する。
【0038】
遊戯者は、例えば表示部3内の図案を一旦ばらばらにするなどした後、各ピース2を摺動させて日付Dと曜日Wとが所望の対応となるようにする。
【0039】
この後、再び端部係合突出部41をケース体4の側方に摺動させ、収容部36内に収容していたピース2を開口部25から表示部3の右上部に移動させて、端部係合突出部41を元通りに摺動させることで、パズルを完成する。
【0040】
そして、パズルが完成した状態などでは、菓子ケース51の取付部および足部52の足取付部56を所望の嵌着部46に嵌着させたり、図10および図11に示すように、足部52を介して複数の玩具1を上下方向、あるいは左右方向に立体的に組み合わせて連結したりして室内の装飾、すなわちインテリアなどとして展示して使用する。
【0041】
このとき、各ピース2の突起部7が他のピース2の嵌合凹部8に嵌合するとともに、嵌合突出部34が表示部3の図1に示す左側部および下端部に位置した各ピース2の嵌合凹部8に嵌合し、かつ係合突出部44に表示部3の図1に示す右側部および上端部に位置した各ピース2の突起部7が係合して各ピース2のケース体4の表示部3からの脱落を防止する。
【0042】
上述したように、上記一実施の形態によれば、右側部から上端部に亘って設けられた突起部7、および、左側部から下端部に亘って設けられた嵌合凹部8を備えた複数の矩形状のピース2を、表示部3に配設し、この表示部3に配設されたピース2の一つを表示部3に隣接して設けた収容部36に収容して表示部3内のピース2を摺動可能にすることで、ピース2を摺動させてピース2の位置を表示部3内で変化させて興趣性を得ることができる。
【0043】
同時に、表示部3の左側部および下端部に亘って係合突出部44を設け、表示部3の右側部および上側部に亘って嵌合突出部34を設けることにより、ケース体4を起こした際などに各ピース2が表示部3から脱落することがなく、室内などの装飾用として展示して視覚的に興趣性を得ることもできる。
【0044】
この結果、スライディングブロックパズルとしての興趣と、展示品としての視覚的な興趣との両方を玩具1で得ることができ、興趣性をより向上できる。
【0045】
また、嵌着部46をケース体4に設けることにより、所定のキャラクタなどを模した菓子ケース51、あるいは足部52などをケース体4に取り付けて玩具1を展示することなども可能になり、興趣性をより向上できる。
【0046】
さらに、係合突出部44の端部係合突出部41で収容部36を被覆し、かつこの端部係合突出部41をケース体4に対して摺動させることで収容部36が開閉するため、通常は収容部36を被覆した状態で使用でき、ピース2が配設されない空間が外部から見えなくなるので、展示品として使用する際などに見栄えを向上できるとともに、収容部36を設けるスペースを余分に取る必要がなく、玩具1の大型化を防止できる。
【0047】
そして、各ピース2に各日付Dを表示したカレンダを所定の図案とすることにより、各月に応じて各ピース2を摺動させて日付Dの位置を変更することが可能になり、玩具1を、カレンダとして常時使用可能な、いわゆる万年カレンダとすることができる。
【0048】
また、側部嵌合突出部31、側部係合突出部32および端部嵌合突出部33,33をケース体4と一体に設けることにより、これら側部嵌合突出部31、側部係合突出部32および端部嵌合突出部33,33ケース体4と別個に設ける場合と比較して、製造性をより向上できる。
【0049】
なお、上記一実施の形態において、所定の図案としては、カレンダ以外にも、他の様々な図案が可能である。したがって、ピース2の上下方向および左右方向の列数も、様々な数にすることが可能であり、シール45の印刷も図案に合わせて変更することが可能である。
【0050】
また、嵌着部46の位置および箇所数は、他の様々な形態が可能である。
【0051】
さらに、ピース2の突起部7と嵌合凹部8とは、ピース2の一側部と一端部および他側部と他端部であれば、上記一実施の形態以外の位置に設けることも可能である。すなわち、上記一実施の形態のピース2を上下、あるいは左右に反転させたピース2を構成することも可能である。この場合には、このピース2の突起部7および嵌合凹部8の位置に応じて、嵌合突出部34および係合突出部44の位置を変更する。
【0052】
そして、被嵌着物としては、菓子ケース51および足部52以外にも、他の様々なものを使用することが可能である。
【0053】
【発明の効果】
請求項1記載の玩具によれば、一側部から直交する一端部に亘って設けられた突起部、および、他側部から直交する他端部に亘って設けられ前記突起部の少なくとも一部が嵌合可能な嵌合凹部を備えた複数の要素片を、ケース体の矩形状の表示部に配設し、この表示部に配設された要素片の少なくとも一つを収容して表示部内の要素片を摺動可能にする収容部を表示部に隣接して設けることにより、要素片を摺動させて要素片の位置を表示部内で変化させることで興趣性を得ることができるとともに、表示部の周囲に、表示部の一側部および一端部に位置した各要素片の突起部が係合される係合突出部と、表示部の他側部および他端部に位置した各要素片の嵌合凹部に嵌合する嵌合突出部とを設けることにより、例えばケース体を起こした際などに各要素片が表示部から脱落することがなく、室内などの装飾用として展示して視覚的に興趣性を得ることも可能になるので、興趣性を向上できる。
【0054】
請求項2記載の玩具によれば、係合突出部および嵌合突出部の少なくともいずれか一方にて収容部を被覆し、かつ係合突出部および嵌合突出部の少なくともいずれか一方の少なくとも一部をケース体に対して摺動させることで収容部が開閉するので、通常は収容部を被覆した状態で使用でき、見栄えを向上できるとともに、収容部を設けるスペースを余分に取る必要がなく、大型化を防止できる。
【0055】
請求項3記載の玩具によれば、各要素片に各日付を表示したカレンダを所定の図案とすることにより、各月に応じて各要素片を摺動させて日付の位置を変更でき、カレンダとして常時使用できる。
【0056】
請求項4記載の玩具によれば、被嵌着物を着脱可能な嵌着部をケース体に少なくとも一つ設けることにより、例えば所定のキャラクタなどを模した被嵌着物などをケース体に取り付けて展示することなども可能になり、興趣性をより向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の玩具の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】同上玩具の要素片を示す正面図である。
【図3】同上要素片を示す平面図である。
【図4】同上要素片を示す側面図である。
【図5】同上玩具のケース体を示す正面図である。
【図6】同上ケース体を示す平面図である。
【図7】同上ケース体を示す裏面図である。
【図8】同上玩具の被嵌着物の取り付け状態を示す正面図である。
【図9】同上玩具による遊び方の一例を示す正面図である。
【図10】同上玩具による遊び方の他の一例を示す正面図である。
【図11】同上玩具による遊び方のさらに他の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 玩具
2 要素片としてのピース
3 表示部
4 ケース体
7 突起部
8 嵌合凹部
34 嵌合突出部
35 収容部
44 係合突出部
46 嵌着部
51 被嵌着部としてのキャンディケース
52 被嵌着部としての足部
D 日付

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の図案を矩形状に略等分割して形成され、一側部から直交する一端部に亘って設けられた突起部、および、他側部から直交する他端部に亘って設けられ前記突起部の少なくとも一部が嵌合可能な嵌合凹部を備えた複数の要素片と、
これら要素片同士の前記突起部と前記嵌合凹部とを互いに嵌合した状態で、前記各要素片が配設されて閉塞される矩形状の表示部を備えた枠状のケース体と、
このケース体の前記表示部に隣接して設けられ、前記要素片の少なくとも一つを収容して前記表示部内の前記要素片を摺動可能にする収容部と、
前記ケース体の前記表示部の周囲に突設され、この表示部の一側部および一端部に位置した前記各要素片の前記突起部が係合される係合突出部と、
前記ケース体の前記表示部の周囲に突設され、この表示部の他側部および他端部に位置した前記各要素片の前記嵌合凹部に嵌合する嵌合突出部と
を具備したことを特徴とした玩具。
【請求項2】
係合突出部および嵌合突出部の少なくともいずれか一方は、収容部を被覆し、かつ少なくとも一部がケース体に対して摺動して前記収容部を開閉する
ことを特徴とした請求項1記載の玩具。
【請求項3】
所定の図案は、カレンダであり、
各要素片は、少なくとも各日付をそれぞれ表示する
ことを特徴とした請求項1または2記載の玩具。
【請求項4】
ケース体は、被嵌着物を着脱可能な嵌着部を表示部の周囲に少なくとも一つ備えている
ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか一記載の玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2004−313366(P2004−313366A)
【公開日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−109916(P2003−109916)
【出願日】平成15年4月15日(2003.4.15)
【出願人】(000102108)イワヤ株式会社 (10)
【Fターム(参考)】