説明

現像装置、画像形成装置及びプロセスユニット

【課題】互いに異なる電圧が印加される複数種類の電極部材を現像剤担持体の外周面法線方向で互いに異なる位置に配置し、各電極部材間に絶縁層を介在させた現像装置において、現像剤担持体の電極部材と現像剤担持体の表面に接触する導電性部材との間でリークが発生することを抑制できる現像装置、並びにこれを備えた画像形成装置及びプロセスユニットを提供する。
【解決手段】2種類の電極部材のうち最も外周面側に配置された最外周電極部材である外側電極34aと同じ電圧をトナー担持ローラ103の表面に接触する導電性部材(104、105及び109)に印加することで、外側電極34aと導電性部材との電位差が、2種類の電極部材のうちの最外周電極部材以外の電極部材である内側電極33aと導電性部材との電位差よりも小さくなるように設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに異なる電圧が印加される複数種類の電極部材を備え、現像剤を担持して現像領域へ搬送する現像剤担持体を有する現像装置、この現像装置を備えた画像形成装置及びプロセスユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、互いに異なる電圧が印加される複数の電極を備えた現像剤担持体を有する現像装置が知られている。
例えば、現像剤担持体上の現像剤を感光体等の潜像担持体に直接接触させないで、現像剤を潜像担持体上の潜像に供給して現像を行う現像装置がある。そして、この現像装置の一例としては、現像剤担持体上の一成分現像剤(トナー)をクラウド化させることによってトナーを潜像担持体上に供給する方式を採用するものがある。この方式に使用される現像剤担持体は、外周面に沿って複数種類の電極が所定のピッチで配置され、その複数種類の電極の外周面側を保護層で覆ったものである。この複数種類の電極に対し、時間的に変化する互いに異なる電圧をそれぞれ印加して、時間的に変化する電界を互いに近接する複数種類の電極間に形成すると、この電界により現像剤担持体上のトナーを互いに近接する複数種類の電極間で飛翔させることができる(このようにトナーが飛翔する現象を、以下「フレア」と呼ぶ。)。これにより、現像剤担持体の外周面近傍の空間でトナーがクラウド化した状況となる。
【0003】
この方式の現像装置において、トナーが現像剤担持体の外周面に付着することなくフレアするためには、現像剤担持体の外周面において、互いに近接する複数種類の電極間に形成されるフレア用電界からトナーが受ける力F1と、トナーと現像剤担持体の外周面との間の付着力F2との大小関係が重要となってくる。F1よりF2の方が大きいと、トナーは現像剤担持体外周面との付着力から逃れることができず、フレアしない。F2よりF1の方が大きければ、トナーはフレアすることができ、このときのF2とF1との差が大きいほど、安定したフレアを実現できる。F1を大きくすればこの差を大きくできるので安定したフレアを実現できるが、F1を大きくするためには現像剤担持体の外周面上に形成されるフレア用電界を大きくすることが必要となる。
【0004】
特許文献1には、フレア用電界を形成するための2種類の電極がローラ状の現像剤担持体における同心円上に設けられている現像装置が開示されている。この現像装置で使用する現像剤担持体は、2種類の櫛歯状の電極を、互いの櫛歯部分が相手の櫛歯部分の間に入り込むように外周面に沿って配置したものである。そして、各種類の電極に上述した電圧をそれぞれ印加することにより、櫛歯部分間でトナーを飛翔させ、フレアさせることができる。
【0005】
また、特許文献2には、フレア用電界を形成するために3種類の電極を備えたローラ状の現像剤担持体が開示されている。この現像剤担持体は、3種類の電極のうちの2種類の電極は同心円上に設けられているが、残りの1種類の電極は上記2種類の電極よりも外周面側に配置されている。この現像剤担持体を用いた現像装置でも、各種類の電極に互いに位相が異なる3相の電圧をそれぞれ印加することにより、各種電極間でトナーを飛翔させ、フレアさせることができる。
【0006】
また、互いに異なる電圧が印加される複数の電極を備えた現像剤担持体を有する現像装置の他の例としては、例えば、特許文献3に記載されたものが知られている。この特許文献3には、現像剤担持体上のトナーを振動させて帯電させる交番電界(帯電用電界)を形成するための2種類の電極が現像剤担持体に設けられている。この現像装置で使用される現像剤担持体は、2種類の電極間に空気を介在させることで、これらの電極間は空気による絶縁がなされている。ただし、電極間を絶縁材で覆うような処理は施されていない。
【0007】
上記特許文献1〜3に記載された現像装置のようにローラ同心円上に複数種類の電極を備えた構成でフレア用電界や帯電用電界を大きくするためには、種類の異なる電極間に大きな電圧を印加する必要がある。この場合、種類の異なる電極間におけるリークを有効に防止することが必要となる。
従来の構成においても、電極間には樹脂等の絶縁材や空気が充填されるので、比較的小さい電圧を印加する場合には電極間の絶縁性を十分に確保することができた。しかし、より大きな電界を形成するために比較的大きな電圧を印加しようとすると、従来の構成では、電極間の絶縁性を十分に確保することが困難となる。これは次の理由による。
【0008】
上記特許文献1に記載の構成においては、表面に櫛歯状の溝が形成された樹脂製ローラに対し、その表面に金属メッキを行い、その後にローラ表面を削ることによって2種類の櫛歯状の電極を作成する。また、この方法以外にも、ローラ同心円上に2種類の櫛歯状の電極を作成する方法としては、例えば、表面を金属メッキしたローラをエッチングによって櫛歯状に形成する方法、インクジェット方式によって導電インクを吐出して櫛歯状の電極を形成する方法なども考えられる。しかし、いずれの方法を採用する場合であっても、2種類の電極間に充填する絶縁材を櫛歯状の電極が作成されたローラ表面にコーティングすることにより電極間の絶縁性を得ることになる。この場合、2種類の電極間には、ローラの樹脂表面とコーティングされた絶縁材との界面が形成される。そのため、この界面を通じたリークが生じやすく、比較的大きな電圧を印加すると、電極間の絶縁性を十分に確保することが困難である。
【0009】
また、上記特許文献2に記載された構成においては、3種類の電極のうち2種類の電極が同心円上に設けられている。この2種類の電極の形成方法も上記特許文献1の場合と同様であり、したがってこの界面を通じたリークが生じやすい。よって、この2種類の電極間の絶縁性については、上記特許文献1に記載の構成と同様の理由で、絶縁性を十分に確保することが困難である。なお、3種類の電極のうちの2種類の電極と残りの1種類の電極との間には絶縁層が設けられているため、これらの間では界面を通じたリークが生じることはない。しかし、2種類の電極間でリークが生じてしまえば、この2種類の電極と残りの1種類の電極との間でリークが生じなくても、適正なフレア電界が形成することはできない。
【0010】
また、上記特許文献3に記載の構成においては、2種類の電極間に空気を介在させることで絶縁を行っており、2種類の電極間を絶縁材で覆うような処理が施されていないため、2種類の電極間の空気で絶縁すべき領域にトナーが充満された場合にはトナーを介してリークが発生してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本出願人は、電極間の絶縁性を十分に確保することが出来る現像装置として、特願2008−317920号(以下、「先願」という)に記載の現像装置を提案している。
この先願に記載の現像装置は、同時期に互いに異なる電圧が印加される複数種類の電極部材を、現像剤担持体の外周面法線方向で互いに異なる位置に配置し、各電極部材間に絶縁層を介在させている。このような現像装置では、現像剤担持体上に設けられる全種類の電極部材間が絶縁層で分断されるため、各電極部材間をつなぐような界面が存在したり、各電極部材間にトナーが介在したりするようなことがない。よって、現像剤担持体上に設けられる電極部材間で界面やトナーを通じたリークが生じることを防止できる。
【0012】
しかしながら、上記先願に記載の現像装置では、比較的大きな電圧を印加しても現像剤担持体内でリークが生じることを防止することができるが、現像剤担持体上の現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材が現像剤担持体の表面に接触する構成の場合、現像剤担持体の最も外周面側にある電極部材と現像剤規制部材との間でリークが発生するおそれがあった。また、現像剤担持体の最も外周面側にある電極部材との間でリークが発生するおそれがあるのは、現像剤規制部材に限るものではない。現像剤担持体の表面に現像剤を供給する現像剤供給部材や現像領域を通過した現像剤を除電する除電部材など、導電性材料からなり、現像剤担持体の表面に接触する部材であれば、現像剤担持体の最も外周面側にある電極部材との間でリークが発生するおそれがある。
【0013】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、互いに異なる電圧が印加される複数種類の電極部材を現像剤担持体の外周面法線方向で互いに異なる位置に配置し、各電極部材間に絶縁層を介在させた現像装置において、現像剤担持体の電極部材と現像剤担持体の表面に接触する導電性部材との間でリークが発生することを抑制できる現像装置、並びにこれを備えた画像形成装置及びプロセスユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、互いに異なる電圧が印加される複数種類の電極部材を備え、外周面に担持された現像剤を潜像担持体との対向部である現像領域へ搬送するための現像剤担持体と、該複数種類の電極部材に対して互いに異なる電圧を印加することにより、種類の異なる電極部材の間に電界を形成し、この電界によって該現像剤担持体の外周面上で現像剤を飛翔させる電界形成手段とを備え、上記現像領域で上記現像剤担持体の外周面上で飛翔する現像剤を用いて上記潜像担持体上の静電潜像を現像する現像装置において、上記現像剤担持体は、上記複数種類の電極部材を外周面法線方向で互いに異なる位置に配置し、各電極部材間に絶縁層を介在させた構成であり、該複数種類の電極部材のうち最も外周面側に配置された最外周電極部材と該現像剤担持体の表面に接触する導電性部材との電位差が、該複数種類の電極部材のうちの最外周電極部材以外の電極部材と該導電性部材との電位差よりも小さくなるように設定したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記導電性部材に上記最外周電極部材に印加される電圧と同じ位相の電圧を印加することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の現像装置において、上記最外周電極部材に印加される電圧と同じ電位の電圧を上記導電性部材に印加することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置において、上記導電性部材が、上記現像剤担持体の外周面に接触し、その外周面上の現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置において、上記導電性部材が、上記現像剤担持体の外周面に接触し、その外周面上に現像剤を供給する現像剤供給部材であることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の現像装置において、上記導電性部材が、上記現像剤担持体の外周面に接触し、その外周面上の現像剤を除電する現像剤除電部材であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、潜像担持体上に形成された静電潜像に対して現像手段によって現像剤を供給することにより該静電潜像を現像して得られる画像を、最終的に記録材上に転移させて、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記現像手段として、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体上に形成される静電潜像を現像剤で現像する現像手段とを、1つのユニットとして共通の保持体に保持させて画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に構成したプロセスカートリッジにおいて、上記現像手段として、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
【0015】
互いに異なる電圧が印加される複数種類の電極部材を現像剤担持体の外周面法線方向で互いに異なる位置に配置し、各電極部材間に絶縁層を介在させた現像装置では、最外周電極部材以外の電極部材と最外周電極部材との間に絶縁層を介在させているため、最外周電極部材以外の電極部材と導電性部材との間には絶縁層が存在し、リークが発生することを防止できる。よって、最外周電極部材と導電性部材との間でリークが発生することを抑制することができれば、現像剤担持体の電極部材と現像剤担持体の表面に接触する導電性部材との間でリークが発生することを抑制できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明においては、最外周電極部材と現像剤担持体の表面に接触する導電性部材との電位差が、最外周電極部材以外の電極部材と導電性部材との電位差よりも小さくなるように設定しているため、最外周電極部材と導電性部材との間でリークが発生することを抑制することができ、現像剤担持体の電極部材と現像剤担持体の表面に接触する導電性部材との間でリークが発生することを抑制できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態に係るプリンタの要部を示す概略断面図。
【図2】上記プリンタが備える4つのプロセスカートリッジのうちの一つの拡大断面図。
【図3】上記プロセスカートリッジが備える現像装置の軸線方向に沿った断面図。
【図4】同現像装置のトナー担持ローラの電極配置を説明するためにトナー担持ローラを回転軸に対して直交する方向から見たときの模式図。
【図5】同トナー担持ローラを、その回転軸に対して直交する面に沿って切断したときの断面を模式的に表した部分断面図。
【図6】同トナー担持ローラの内側電極及び外側電極にそれぞれ印加する内側電圧と外側電圧の一例を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を、電子写真方式の画像形成装置であるプリンタ(以下、単にプリンタ100という)に適用した実施形態について説明する。
図1は、プリンタ100の要部の概略断面図である。図1に示すようにプリンタ100は、4つのプロセスカートリッジ1、複数の張架ローラに張架されて図1中の矢印A方向に移動する中間転写ベルト7、露光手段である露光装置6、及び、定着装置12等を備えている。
図2は、4つのプロセスカートリッジ1のうちの一つの拡大断面図である。
【0019】
各プロセスカートリッジ1は、ドラム状の感光体2、帯電部材3、現像装置4、及び、感光体クリーニング部材5を一体的に支持してユニット状とした構成となっている。各プロセスカートリッジ1は、それぞれの不図示のストッパーを解除することにより、プリンタ100本体に対して着脱可能となっている。
感光体2は、図中の矢印で示すように、図中の時計周り方向に回転する。帯電部材3は、ローラ状の帯電ローラであり、感光体2の表面に圧接されており、感光体2の回転により従動回転する。作像時には、帯電部材3には図示しない高圧電源により所定のバイアスが印加され、感光体2の表面を帯電する。
プロセスカートリッジ1は、帯電手段である帯電部材3として、感光体2の表面に接触するローラ状の部材を用いているが、帯電手段としてはこれに限るものではなく、コロナ帯電などの非接触帯電方式を用いても良い。
【0020】
露光装置6は、感光体2の表面に対して画像情報に基づいて露光し、感光体2の表面に静電潜像を形成する。プリンタ100が備える露光装置6は、レーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナ方式を用いているが、露光手段としてはLEDアレイを用いるものなど他の構成でも良い。
感光体クリーニング部材5は、中間転写ベルト7と対向する位置を通過した感光体2の表面上に残留する転写残トナーのクリーニングを行なう。
【0021】
4つのプロセスカートリッジ1は、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色ごとのトナー像を感光体2上に形成する。4つのプロセスカートリッジ1は、中間転写ベルト7の表面移動方向に並列に配設され、それぞれの感光体2上に形成されたトナー像を中間転写ベルト7に順に重ね合わせるように転写し、中間転写ベルト7上に可視像を形成する。
各感光体2に対して中間転写ベルト7を挟んで対向する位置には一次転写ローラ8が配置されており、一次転写ローラ8には不図示の高圧電源により一次転写バイアスが印加され、感光体2との間で一次転写電界を形成する。感光体2と一次転写ローラ8との間で一次転写電界が形成されることにより、感光体2の表面上に形成されたトナー像が中間転写ベルト7の表面に転写される。中間転写ベルト7を張架する複数の張架ローラのうちの一つが不図示の駆動モータによって回転することによって中間転写ベルト7が図中の矢印方向に表面移動する。表面移動する中間転写ベルト7の表面上に各色のトナー像が順次重ねて転写されることによって、中間転写ベルト7の表面上にフルカラー画像が形成される。
【0022】
4つのプロセスカートリッジ1が中間転写ベルト7と対向する位置に対して、中間転写ベルト7の表面移動方向下流側には、張架ローラの一つである二次転写対向ローラ9aに対して中間転写ベルト7を挟んで対向する位置に二次転写ローラ9が配置され、中間転写ベルト7との間で二次転写ニップを形成する。二次転写ローラ9と二次転写対向ローラ9aとの間に所定の電圧を印加して二次転写電界を形成することにより、図1中の矢印B方向に搬送される転写材である転写紙Pが二次転写ニップを通過する際に、中間転写ベルト7の表面上に形成されたフルカラー画像が転写紙Pに転写される。
二次転写ニップに対して転写紙Pの搬送方向下流側に、定着装置12が配置されている。二次転写ニップを通過した転写紙Pは定着装置12に到達し、定着装置12における加熱及び加圧によって転写紙P上に転写されたフルカラー画像が定着され、画像が定着された転写紙Pはプリンタ100の装置外に出力される。
一方、二次転写ニップで転写紙Pに転写されず中間転写ベルト7の表面上に残留したトナーは、転写ベルトクリーニング装置11によって回収される。
【0023】
次に、図2及び図3を用いて、プロセスカートリッジ1が備える現像装置4について説明する。
図3は、現像装置4において、鉛直方向に略直線状に配置された、搬送するトナー搬送部材106、トナー撹拌部材108及びトナー供給ローラ105の回転軸近傍の断面説明図である。
現像装置4は、現像剤であるトナーを収容するトナー収容室101と、トナー収容室101の下方に設けられたトナー供給室102とから構成され、トナー収容室101とトナー供給室102とを仕切るように仕切り部材110が設けられている。
仕切り部材110には、図3に示すように、複数の開口部が設けられている。仕切り部材110の複数の開口部は、トナー収容室101内のトナーをトナー供給室102へ供給する供給口111と、トナー供給室102内のトナーをトナー収容室101に戻す返送口107とが設けられている。
【0024】
トナー供給室102の下部には、現像剤担持体であるトナー担持ローラ103が設けられている。また、トナー供給室102には、トナー担持ローラ103の表面にトナーを供給する現像剤供給部材であるトナー供給ローラ105がトナー担持ローラ103の表面に当接して設けられている。さらに、トナー供給室102には、トナー供給ローラ105によってトナー担持ローラ103の表面上に供給され、感光体2とトナー担持ローラ103との対向部に向かうトナーの層厚を規制するトナー層規制部材104がトナー担持ローラ103の表面に当接して設けられている。
トナー担持ローラ103は、感光体2に対して非接触で配置されており、図示しない高圧電源から所定のバイアスが印加される。
【0025】
トナー収容室101内にはトナー収容室101内のトナーを感光体2の回転軸に平行な方向(図2中の紙面に直行する方向)に搬送するトナー搬送部材106が設けられている。
また、トナー収容室101に収容するトナーは、重合法で作成したものを用い、平均粒径が6.5[μm]で、円形度が0.98、安息角33[°]、外添剤としてチタン酸ストロンチュームを含有しているトナーである。本発明を適用したプリンタ100に用いるトナーとしては、これに限るものではない。
【0026】
トナー収容室101内に設けられたトナー搬送部材106は、図3に示すように搬送スクリュ形状106aと搬送板形状106bとを組み合わせた回転軸を有した部材である。トナー搬送部材106は、搬送スクリュ形状106aの回転動作によりトナー収容室101内のトナーをトナー搬送部材106の回転軸に平行な略水平方向(図3中の矢印C方向)に搬送できる構成となっている。現像装置4では、トナー搬送部材106の回転軸に平行な方向にトナーを搬送する搬送スクリュ形状106aを備えた構成であるが、現像剤搬送部材としてはこれに限ったものでなく、搬送ベルトやコイル状の回転体等の搬送機能を有するものを用いることができる。さらにこれらの搬送機能を有するものと、羽根のような板部材や針金を曲げて構成したパドルのようなもの等のほぐし機能を有するものを組み合わせたものでも良い。
また、本実施形態の現像装置4では、トナー収容室101からトナー供給ローラ105に向けて、トナーをトナー搬送部材106の回転軸に直交し、且つ、略鉛直下方にトナーを搬送する構成となっている。トナーの搬送方向としては、トナー搬送部材106の回転軸に直交し、且つ、略水平方向に搬送する構成としてもよい。
【0027】
仕切り部材110の鉛直下方のトナー供給室102内にはトナー撹拌部材108が配置されている。
トナー撹拌部材108は、図3に示すように撹拌スクリュ形状108aと撹拌板形状108bとを組み合わせた回転軸を有した部材である。トナー撹拌部材108は、撹拌スクリュ形状108aの回転動作によりトナー供給室102内のトナーをトナー撹拌部材108の回転軸に平行な略水平方向(図3中の矢印DまたはE方向)に搬送できる構成となっている。
【0028】
図3に示すように、トナー撹拌部材108の撹拌スクリュ形状108aは、軸方向について供給口111を挟んで外側に向かう方向(図3中の矢印D方向)にトナーを搬送するように螺旋状の羽部が設けられている。さらに、トナー撹拌部材108の撹拌スクリュ形状108aは、軸方向について2つの返送口107よりも外側と内側とは螺旋状の羽部が逆巻きになっている。このため、供給口111からトナー供給室102に供給されたトナーはトナー撹拌部材108の撹拌スクリュ形状108aの回転によって軸方向外側(矢印D方向)に搬送され、返送口107よりも外側に到達したトナーは羽部が逆巻きの撹拌スクリュ形状108aによって返送口107に向かって搬送される。
返送口107を挟んで軸方向の外側と内側とでは、撹拌スクリュ形状108aによるトナーの搬送方向が逆であり、返送口107に向かうようにトナーに搬送力を付与するため、返送口107の下方ではトナーが軸方向両側から集められ、山状に押し上げられる。これにより、トナー収容室101から供給口111または返送口107を通過してトナー供給室102に供給されたトナーが過剰である場合は、返送口107で山状に押し上げられたトナーがトナー供給室102から返送口107を通ってトナー収容室101に戻される。
また、トナー攪拌部材108は、トナー供給室102にあるトナーを攪拌し、さらに下部にあるトナー担持ローラ103、トナー供給ローラ105へトナーを供給する役割を持つ。
【0029】
トナー供給ローラ105の表面には空孔(セル)を有した構造の発泡材料が被覆されており、トナー供給室102内に供給されたトナーを効率よく付着させて取り込むと共に、トナー担持ローラ103との当接部での圧力集中によるトナーの劣化を防止している。
なお、この発泡材料は10〜1014[Ω]の電気抵抗値に設定される。
トナー供給ローラ105には、供給バイアスが印加され、トナー担持ローラ103との当接部で予備帯電されたトナーをトナー担持ローラ103に押し付ける作用を補助する。トナー供給ローラ105は図2中の矢印で示すように図2中の反時計回りの方向に回転し、表面に付着させたトナーをトナー担持ローラ103の表面に塗布するように供給する。
【0030】
トナー供給ローラ105が当接する位置からトナー担持ローラ103の表面移動方向下流側のトナー担持ローラ103の表面に接触するように、現像剤規制部材であるトナー層規制部材104が配置されている。トナー供給ローラ105からトナー担持ローラ103の表面に供給されたトナーは、トナー担持ローラ103の回転によってトナー層規制部材104が接触する位置に搬送される。
トナー層規制部材104としては、SUS304CSPやSUS301CSPまたはリン青銅等の金属板バネ材料を用いることができ、その自由端側をトナー担持ローラ103の表面に10〜100[N/m]の押圧力で当接させたもので、トナー担持ローラ103上のトナーに対してその押圧力下を通過させることで、トナー層を薄層化すると共に、摩擦帯電によってトナーに電荷を付与する。
また、トナー層規制部材104には、トナーの摩擦帯電を補助する為に、バイアスが印加される。
【0031】
感光体2はトナー担持ローラ103と非接触であり、図2中の時計回りの方向に回転している。このため、トナー担持ローラ103と感光体2とが対向する現像領域においては、トナー担持ローラ103の表面移動方向と感光体2の表面移動方向とが同方向となる。
トナー担持ローラ103上の薄層化されたトナー層は、トナー担持ローラ103の回転によって現像領域へ搬送され、トナー担持ローラ103に印加されたバイアスと感光体2上の静電潜像によって形成される潜像電界に応じて、感光体2の表面に移動して感光体2の表面上の静電潜像が現像される。
【0032】
現像領域で現像に用いられず、トナー担持ローラ103上に残されたトナーが再びトナー供給室102内へと戻る箇所には、現像剤除電部材である除電シール109がトナー担持ローラ103に当接して設けられ、トナーが現像装置4の外部に漏れ出ないように封止される。除電シール109には、除電能力を補助するためバイアスが印加される。
【0033】
次に、本実施形態でのトナー担持ローラ103上のトナーを感光体2に現像する方法についてを詳しく説明する。
トナー供給位置でトナー担持ローラ103の表面上に供給されたトナーは、後述する理由により、トナー担持ローラ103の表面上でホッピングしながら、トナー担持ローラ103の回転に伴って、トナー供給位置から現像領域に向けて搬送される。現像領域まで搬送されたトナーは、トナー担持ローラ103と感光体2上の静電潜像との間の現像電界によって、感光体2の表面上の静電潜像部分に付着し、これにより現像が行われる。現像に寄与しなかったトナーは、ホッピングしながらトナー担持ローラ103の回転によってさらに搬送され、繰り返し利用される。
【0034】
次に、本実施形態におけるトナー担持ローラ103の具体的構成について説明する。
図4は、本実施形態におけるトナー担持ローラ103の電極配置を説明するためにトナー担持ローラ103を回転軸に対して直交する方向から見たときの模式図である。なお、説明の都合上、表層36や絶縁層35は図示していない。
図5は、本実施形態におけるトナー担持ローラ103を、その回転軸に対して直交する面に沿って切断したときの断面を模式的に表した部分断面図である。
本実施形態のトナー担持ローラ103は、中空状のローラ部材で構成されており、その最内周に位置する最内周電極部材又は内周側電極部材としての内側電極33aと、最外周側に位置していて内側電極33aへ印加される電圧(内側電圧)とは異なる電圧(外側電圧)が印加される最外周電極部材としての櫛歯状の外側電極34aとを備えている。また、内側電極33aと外側電極34aとの間にはこれらの間を絶縁するための絶縁層35が設けられている。また、外側電極34aの外周面側を覆う保護層としての表層36も設けられている。すなわち、本実施形態のトナー担持ローラ103は、内周側から順に、内側電極33a、絶縁層35、外側電極34a、表層36の4層構造となっている。
【0035】
内側電極33aは、トナー担持ローラ103の基体としても機能しており、SUSやアルミニウム等の導電性材料を円筒状に成型した金属ローラである。このほか、内側電極33aの構成としては、ポリアセタール(POM)やポリカーボネート(PC)等からなる樹脂ローラの表面にアルミニウムや銅などの金属層等からなる導電層を形成したものが挙げられる。この導電層の形成方法としては、金属メッキ、蒸着等により形成する方法や、ローラ表面に金属膜を接着する方法などが考えられる。
【0036】
内側電極33aの外周面側は絶縁層35に覆われている。本実施形態において、この絶縁層35は、ポリカーボネートやアルキッドメラミン等で形成されている。また、本実施形態において、絶縁層35の厚みは、3[μm]以上50[μm]以下の範囲内が好ましい。3[μm]よりも小さくなると、内側電極33aと外側電極34aとの間の絶縁性が十分に保てなくなり、内側電極33aと外側電極34aとの間でリークが発生してしまう可能性が高くなる。一方、50[μm]よりも大きくなると、内側電極33aと外側電極34aとの間で作られる電界が表層36よりも外側に形成されにくくなり、表層36の外側に強いフレア用電界(外部電界)を形成することが困難となる。本実施形態では、メラミン樹脂からなる絶縁層35の厚みを20[μm]としている。絶縁層35はスプレー法やディップ法等によって内側電極33a上に均一な膜厚で形成することができる。
【0037】
絶縁層35の上には外側電極34aが形成される。本実施形態において、この外側電極34aは、アルミニウム、銅、銀などの金属で形成されている。櫛歯状の外側電極34aの形成方法としては、種々の方法が考えられる。例えば、絶縁層35の上にメッキや蒸着によって金属膜を形成し、フォトレジスト・エッチングによって櫛歯状の電極を形成するという方法が挙げられる。また、インクジェット方式やスクリーン印刷によって導電ペーストを絶縁層35の上に付着させて櫛歯状の電極を形成するという方法も考えられる。
【0038】
外側電極34a及び絶縁層35の外周面側は、表層36により覆われている。トナーは、表層36上でホッピングを繰り返す際、この表層36との接触摩擦によって帯電する。トナーに正規帯電極性(本実施形態ではマイナス極性)を与えるため、本実施形態では、表層36の材料として、シリコーン、ナイロン(登録商標)、ウレタン、アルキッドメラミン、ポリカーボネート等が使用される。本実施形態ではポリカーボネートを採用している。また、表層36は、外側電極34aを保護する役割も持ち合わせているので、表層36の膜厚としては、3[μm]以上40[μm]以下の範囲内が好ましい。3[μm]よりも小さいと、経時使用による膜削れ等で外側電極34aが露出してしまうおそれがある。一方、40[μm]よりも大きいと、内側電極33aと外側電極34aとの間で作られる電界が表層36よりも外側に形成されにくくなり、表層36の外側に強いフレア用電界を形成することが困難となる。本実施形態では、表層の膜厚は20[μm]としている。表層36は、絶縁層35と同様にスプレー法やディッピング法等によって形成することができる。
【0039】
本実施形態では、内側電極33aと外側電極34aとの間で作られる電界、より詳しくは、内側電極33aの外側電極34aとは対向していない部分(外側電極34aの櫛歯間に位置する内側電極33aの部分)と外側電極34aの櫛歯部分との間で作られる電界が、表層36の外側に形成されることで、トナー担持ローラ103上のトナーをホッピングさせ、これによりトナーをクラウド化させる。このとき、トナー担持ローラ103上のトナーは、内側電極33aに絶縁層35を介して対向した表層部分と、これに隣接する外側電極34aに対向した表層部分との間を、飛翔しながら往復移動するように、ホッピングすることになる。
【0040】
トナーを安定してクラウド化させるためには、相応する大きさのフレア用電界を形成することが重要となるが、このような大きなフレア用電界を形成するためには内側電極33aと外側電極34aとの間に大きな電位差を形成する必要がある。しかし、このような大きな電位差を安定して形成するためには、内側電極33aと外側電極34aとの間を安定かつ有効に絶縁し、リークを防止することが重要である。従来のように、フレア用電界を形成するための2種類の電極をそれぞれ櫛歯状に形成して同心円上に配置し、互いの櫛歯部分が相手の櫛歯間に入り込むように構成した場合、その櫛歯状電極の形成品質が悪いと、2種類の電極間の絶縁性が著しく低下し、リークが起きやすい。具体的には、例えば、エッチングで電極形成する場合には除去すべき金属膜の一部が残存していたり、インクジェット法やスクリーン印刷法で電極形成する場合には電極間に導電ペーストが付着してしまったりする事態が起こり得る。このような事態が生じると、2種類の電極間でリークが起きやすいなり、適正なフレア用電界を形成することができなくなる。また、従来構成においては、ローラの樹脂表面上に櫛歯状電極を高い品質で形成したとしても、2種類の櫛歯状電極を形成した後にその外周面側を絶縁材で覆うことにより電極間に絶縁材を充填して電極間の絶縁性を得るため、電極間にはローラの樹脂表面と絶縁材との界面が形成され、この界面を通じたリークが生じやすく、比較的大きな電圧を印加すると電極間の絶縁性が著しく低下する。
【0041】
本実施形態のトナー担持ローラ103は、内側電極33aの上に絶縁層35を設け、その絶縁層上に櫛歯状の外側電極34aを形成した構成であるため、これらの電極間にリークの原因となり得るような界面は存在しない。また、トナー担持ローラ103の製造段階において、リークの原因となり得る導電材が電極間に介在する可能性も非常に少なくできる。したがって、本実施形態によれば、内側電極33aと外側電極34aとの間を安定かつ有効に絶縁することができ、比較的大きな電圧を印加する場合でもリークを効果的に防止することができる。
【0042】
また、本実施形態において、外側電極34aの電極幅(各櫛歯部分の幅)は、10[μm]以上120[μm]以下であるのが好ましい。10[μm]よりも小さいと、細すぎて電極が途中で断線してしまうおそれがある。一方、120[μm]より大きいと、外側電極34aの被給電部34bからの距離が遠い箇所の電圧が低くなり、その箇所でトナーを安定かつ有効にホッピングさせることが困難となる。本実施形態の被給電部34bは、図4に示すように、トナー担持ローラ103の外周面上における軸方向両端に設けられている。よって、本実施形態では、外側電極34aの電極幅が120[μm]より大きいと、トナー担持ローラ103の軸方向中央部におけるフレア用電界が軸方向両端部のフレア用電界よりも相対的に低くなり、軸方向中央部に担持されているトナーを安定かつ有効にホッピングさせることが困難となる。
【0043】
また、本実施形態では、外側電極34aの電極ピッチ(櫛歯部分間の距離)は、電極幅と同じか広いのが好ましい。電極幅よりも小さいと、内側電極33aからの電気力線の多くが表層36の外側に出る前に外側電極34aへ収束してしまい、表層36の外側に形成されるフレア用電界が弱くなってしまうからである。一方、電極ピッチが大きいと、電極間中央のフレア用電界が弱くなってしまう。本実施形態において、電極ピッチは、電極幅以上であって電極幅の5倍以下の範囲内であるのが好ましい。
本実施形態では、電極幅及び電極ピッチをいずれも80[μm]に設定している。
【0044】
また、本実施形態では、外側電極34aの電極ピッチを、トナー担持ローラ103の周方向にわたって一定となるように設定されている。電極ピッチを一定とすることで、内側電極33aと外側電極34aとの間で作られるフレア用電界がトナー担持ローラ103上の周方向にわたってほぼ均一となる。よって、現像位置で周方向に均一なトナーのホッピングを実現することが可能となり、均一な現像が可能となる。
【0045】
次に、内側電極33a及び外側電極34aに印加する電圧について説明する。
トナー担持ローラ103上の内側電極33a及び外側電極34aには、それぞれ第一パルス電源25A及び第二パルス電源25Bから第一電圧である内側電圧及び第二電圧である外側電圧が印加される。第一パルス電源25A及び第二パルス電源25Bが印加する内側電圧及び外側電圧は、矩形波が最も適している。ただし、これに限らず、例えばサイン波で三角波でもよい。また、本実施形態では、フレア用電極を形成するための電極が内側電極33a及び外側電極34aの2相構成であり、各電極(33a,34a)には互いに位相差πをもった電圧がそれぞれ印加される。
【0046】
図6は、内側電極33a及び外側電極34aにそれぞれ印加する内側電圧と外側電圧の一例を示すグラフである。
本実施形態において、各電圧は矩形波であり、内側電極33aと外側電極34aにそれぞれ印加される内側電圧と外側電圧は、互いに位相がπだけズレた同じ大きさ(ピークトゥピーク電圧Vpp)の電圧である。よって、内側電極33aと外側電極34aとの間には、常にVppだけの電位差が生じる。この電位差によって電極間に電界が発生し、この電界のうち表層36の外側に形成されるフレア用電界によって表層36上をトナーがホッピングする。本実施形態において、Vppは100[V]以上2000[V]以下の範囲内であるのが好ましい。Vppが100[V]より小さいと、十分なフレア用電界を表層36上に形成できず、トナーを安定してホッピングさせるのが困難となる。一方、Vppが2000[V]より大きいと、経時使用により電極間でリークが発生する可能性が高くなる。本実施形態では、Vppを500[V]に設定している。
また、本実施形態において、内側電圧と外側電圧の中心値V0は、画像部電位(静電潜像部分の電位)と非画像部電位(地肌部分の電位)との間に設定され、現像条件によって適宜変動する。
【0047】
本実施形態において、内側電圧と外側電圧の周波数fは、0.1[kHz]以上10[kHz]以下であるのが好ましい。0.1[kHz]より小さいと、トナーのホッピングが現像速度に追いつかなくなるおそれがある。一方、10[kHz]より大きいと、トナーの移動が電界の切り替わりに追従できなくなり、トナーを安定してホッピングさせるのが困難となる。本実施形態では、周波数fを500[Hz]に設定している。
【0048】
図4に示すように現像装置4は、第一パルス電源25Aがトナー担持ローラ103の担持ローラ回転軸33bに電圧を印加する構成である。この担持ローラ回転軸33bは、内側電極33aへの給電部として機能している。また、第二パルス電源25Bは、不図示の導電性ローラに接続されており、この導電性ローラがトナー担持ローラ103の外周面上における軸方向両端に設けられた被給電部34bに接触し、外側電極34aに対して電圧を印加する。
【0049】
次に、本実施形態の現像装置4の特徴部について説明する。
現像装置4は、図2に示すように、トナー担持ローラ103の表面に接触する導電性部材である、トナー供給ローラ105、トナー層規制部材104及び除電シール109に対して、第二パルス電源25Bから外側電極34aと同じ電圧が印加されている。
内側電極33aと外側電極34aとの間に絶縁層35を備えるトナー担持ローラ103では、内側電極33aと外側電極34aとの間に比較的大きな電圧を印加する場合でもリークを効果的に防止することができる。しかし、内側電極33aと外側電極34aとの間に比較的大きな電圧を印加すると、外側電極34aとトナー担持ローラ103に接触する導電性部材との間の電位差が大きくなり、リークが発生するおそれがある。
これに対して、本実施形態の現像装置4では、トナー供給ローラ105、トナー層規制部材104及び除電シール109に対して、外側電極34aと同じ電圧が印加されている。このため、外側電極34aとトナー担持ローラ103に接触する導電性部材との間の電位差が無く、リークの発生を防止することができる。
【0050】
なお、本実施形態の現像装置4では、トナー担持ローラ103に接触する導電性部材に対して、外側電極34aと同じ電圧を印加している。これらの導電性部材に印加する電圧としては、外側電極34aと同じ電圧に限るものではなく、外側電極34aとの電位差を抑制することが出来る電圧であればよい。ここで、外側電極34aに印加される電圧は矩形波であり、その電位は経時で変化する。このため、トナー担持ローラ103に接触する導電性部材に印加する電圧が一定であると、経時で変化する外側電極34aに印加される電圧との電位差が大きくなったときにリークが生じるおそれがある。よって、トナー担持ローラ103に接触する導電性部材に印加する電圧が外側電極34aに印加する電圧とは異なる電圧であっても、外側電極34aに印加する電圧と同じ位相で変位し、電位差が一定に保たれる構成とすることが望ましい。
また、本実施形態の現像装置4では、トナー担持ローラ103に接触する導電性部材として、トナー供給ローラ105、トナー層規制部材104及び除電シール109に対して、外側電極34aと同じ電圧を印加している。外側電極34aと同じ電圧を印加する構成として、これら3つの部材、すべてに外側電極34aと同じ電圧を印加する構成に限るものではない。また、外側電極34aとの電位差を低減する電圧を印加する部材としては、これら3つの部材に限るものではなく、トナー担持ローラ103の表面に接触する導電性材料からなる部材であれば、外側電極34aとの電位差を低減する電圧を印加することが望ましい。
【0051】
〔実験1〕
実験1として、トナー層規制部材104に外側電極34aと同じ電圧を印加した構成(実施例1)と、トナー層規制部材104に内側電極33aと同じ電圧を印加した構成(比較例1)とで、リークの発生と現像性を比較する実験を行った。なお、実施例1及び比較例1の何れの場合も、トナー供給ローラ105と除電シール109とには外側電極34aと同じ電圧を印加した。
実験1では、内側電極33aと外側電極34aに印加する電圧の大きさを変化させ、図6を用いて説明したピークトゥピーク電圧Vppの値をAからE(A<B<C<D<E)まで順番に大きくしていった。そして、各電圧における、トナー層規制部材104と電極部材との間のリークの有無を確認し、現像性(ベタ濃度)を測定した。
実験1の結果を表1に示す。
【0052】
【表1】

【0053】
表1では、トナー層規制部材104にリーク電流が測定された場合にリークの項目を「×」と評価し、現像性の項目は、ベタ濃度がID=1.4以下の場合を「×」とした。
表1に示すように、比較例1では、現像性が満たされるVpp=D〜Eの領域では、トナー層規制部材104と電極部材との間にリークが発生してしまうことがわかる。また、逆にトナー層規制部材104と電極部材との間ブレードにリークが発生しないVpp=A〜Bの領域では現像性が満たされないことがわかる。
一方、実施例1では、現像性が満たされるVpp=D〜Eの領域でも、トナー層規制部材104と電極部材との間ブレードにリークが発生しない。
【0054】
このように、本実施形態の現像装置4では、トナー層規制部材104との間で絶縁する層(表層36)が薄い電極部材の外側電極34aとトナー層規制部材104との間で電位差が無いため、リークが発生しない。また、トナー層規制部材104と内側電極33aとの間では大きな電位差が生じるが、トナー層規制部材104と内側電極33aとの間には表層36及び絶縁層35が存在し、絶縁する層が厚くなっている。このため、トナー層規制部材104と内側電極33aとの間では大きな電位差が生じていても、リークの発生を防止することができる。そして、絶縁層35によって比較的大きな電圧を印加しても外側電極34aと内側電極33aとの間ではリークが発生しないため、トナーをホッピングさせるために十分な電位差をかけることができる。これにより、トナー担持ローラ103上のトナーが感光体2の静電潜像に対して十分に供給されるため、静電潜像の現像性が向上する。よって、十分なベタ濃度を確保でき、トナー層規制部材104と電極部材との間でリークが発生することなく、良好な画像形成を行うことが出来る。また、本実施形態の現像装置4では、トナー層規制部材104に印加するバイアスを外側電極34aと同電位に設定できるため、第一パルス電源25A及び第二パルス電源25Bとは別に新たな電源を設ける必要が無く、低コストも実現できる。
【0055】
〔実験2〕
実験2として、トナー供給ローラ105に外側電極34aと同じ電圧を印加した構成(実施例2)と、トナー供給ローラ105に内側電極33aと同じ電圧を印加した構成(比較例2)とで、リークの発生と現像性を比較する実験を行った。なお、実施例2及び比較例2の何れの場合も、トナー層規制部材104と除電シール109とには外側電極34aと同じ電圧を印加した。
実験2でも実験1と同様に、ピークトゥピーク電圧Vppの値をAからE(A<B<C<D<E)まで順番に大きくしていった。そして、各電圧における、トナー供給ローラ105と電極部材との間のリークの有無を確認し、現像性(ベタ濃度)を測定した。
実験2の結果を表2に示す。
【0056】
【表2】

【0057】
表2では、トナー供給ローラ105にリーク電流が測定された場合にリークの項目を「×」と評価し、現像性の項目は、ベタ濃度がID=1.4以下の場合を「×」とした。
表2に示すように、比較例2では、現像性が満たされるVpp=D〜Eの領域では、トナー供給ローラ105と電極部材との間にリークが発生してしまうことがわかる。また、逆にトナー供給ローラ105と電極部材との間ブレードにリークが発生しないVpp=A〜Cの領域では現像性が満たされないことがわかる。
一方、実施例2では、現像性が満たされるVpp=D〜Eの領域でも、トナー供給ローラ105と電極部材との間ブレードにリークが発生しない。
【0058】
このように、本実施形態の現像装置4では、トナー供給ローラ105との間で絶縁する層(表層36)が薄い電極部材の外側電極34aとトナー供給ローラ105との間で電位差が無いため、リークが発生しない。また、トナー供給ローラ105と内側電極33aとの間では大きな電位差が生じるが、トナー供給ローラ105と内側電極33aとの間には表層36及び絶縁層35が存在し、絶縁する層が厚くなっている。このため、トナー供給ローラ105と内側電極33aとの間では大きな電位差が生じていても、リークの発生を防止することができる。そして、絶縁層35によって比較的大きな電圧を印加しても外側電極34aと内側電極33aとの間ではリークが発生しないため、トナーをホッピングさせるために十分な電位差をかけることができる。これにより、トナー担持ローラ103上のトナーが感光体2の静電潜像に対して十分に供給されるため、静電潜像の現像性が向上する。よって、十分なベタ濃度を確保でき、トナー供給ローラ105と電極部材との間でリークが発生することなく、良好な画像形成を行うことが出来る。本実施形態の現像装置4では、トナー供給ローラ105に印加するバイアスを外側電極34aと同電位に設定できるため、第一パルス電源25A及び第二パルス電源25Bとは別に新たな電源を設ける必要が無く、低コストも実現できる。
【0059】
〔実験3〕
実験3として、除電シール109に外側電極34aと同じ電圧を印加した構成(実施例3)と、除電シール109に内側電極33aと同じ電圧を印加した構成(比較例3)とで、リークの発生と現像性を比較する実験を行った。なお、実施例3及び比較例3の何れの場合も、トナー層規制部材104とトナー供給ローラ105とには外側電極34aと同じ電圧を印加した。
実験3でも実験1と同様に、ピークトゥピーク電圧Vppの値をAからE(A<B<C<D<E)まで順番に大きくしていった。そして、各電圧における、除電シール109と電極部材との間のリークの有無を確認し、現像性(ベタ濃度)を測定した。
実験3の結果を表3に示す。
【0060】
【表3】

【0061】
表3では、除電シール109にリーク電流が測定された場合にリークの項目を「×」と評価し、現像性の項目は、ベタ濃度がID=1.4以下の場合を「×」とした。
表3に示すように、比較例3では、現像性が満たされるVpp=D〜Eの領域では、除電シール109と電極部材との間にリークが発生してしまうことがわかる。また、逆に除電シール109と電極部材との間ブレードにリークが発生しないVpp=A〜Cの領域では現像性が満たされないことがわかる。
一方、実施例3では、現像性が満たされるVpp=D〜Eの領域でも、除電シール109と電極部材との間ブレードにリークが発生しない。
【0062】
このように、本実施形態の現像装置4では、除電シール109との間で絶縁する層(表層36)が薄い電極部材の外側電極34aと除電シール109との間で電位差が無いため、リークが発生しない。また、除電シール109と内側電極33aとの間では大きな電位差が生じるが、除電シール109と内側電極33aとの間には表層36及び絶縁層35が存在し、絶縁する層が厚くなっている。このため、除電シール109と内側電極33aとの間では大きな電位差が生じていても、リークの発生を防止することができる。そして、絶縁層35によって比較的大きな電圧を印加しても外側電極34aと内側電極33aとの間ではリークが発生しないため、トナーをホッピングさせるために十分な電位差をかけることができる。これにより、トナー担持ローラ103上のトナーが感光体2の静電潜像に対して十分に供給されるため、静電潜像の現像性が向上する。よって、十分なベタ濃度を確保でき、除電シール109と電極部材との間でリークが発生することなく、良好な画像形成を行うことが出来る。また、本実施形態の現像装置4では、除電シール109に印加するバイアスを外側電極34aと同電位に設定できるため、第一パルス電源25A及び第二パルス電源25Bとは別に新たな電源を設ける必要が無く、低コストも実現できる。
【0063】
以上、本実施形態の現像装置4は、互いに異なる電圧が印加される複数種類の電極部材として内側電極33a及び外側電極34aを備え、外周面に担持された現像剤であるトナーを潜像担持体である感光体2との対向部である現像領域へ搬送するための現像剤担持体であるトナー担持ローラ103と、内側電極33a及び外側電極34aに対して互いに異なる電圧を印加することにより、内側電極33aと外側電極34aとの間に電界を形成し、この電界によってトナー担持ローラ103の外周面上でトナーを飛翔させる電界形成手段を構成する第一パルス電源25A及び第二パルス電源25Bとを備え、現像領域でトナー担持ローラ103の外周面上で飛翔するトナーを用いて感光体2上の静電潜像に現像する現像装置である。この現像装置4が備えるトナー担持ローラ103は、内側電極33a及び外側電極34aを外周面法線方向で互いに異なる位置に配置し、内側電極33aと外側電極34aとの間に絶縁層35を介在させた構成である。そして、2種類の電極部材のうち最も外周面側に配置された最外周電極部材である外側電極34aと同じ電圧をトナー担持ローラ103の表面に接触する導電性部材(104、105及び109)に印加することで、外側電極34aと導電性部材との電位差が、2種類の電極部材のうちの最外周電極部材以外の電極部材である内側電極33aと導電性部材との電位差よりも小さくなるように設定している。
本実施形態の現像装置4では、内側電極33aと外側電極34aとをトナー担持ローラ103の外周面法線方向で互いに異なる位置に配置し、内側電極33aと外側電極34aとの間に絶縁層35を介在させている。このため、内側電極33aと外側電極34aとの間に絶縁層35を介在させているため、内側電極33aとトナー担持ローラ103の表面に接触する導電性部材との間には絶縁層35が存在し、リークが発生することを防止できる。よって、外側電極34aと導電性部材との間でリークが発生することを抑制することができれば、トナー担持ローラ103の電極部材と導電性部材との間でリークが発生することを抑制できる。
そして、現像装置4では、外側電極34aと導電性部材との電位差が、内側電極33aと導電性部材との電位差よりも小さくなるように設定しているため、外側電極34aと導電性部材との間でリークが発生することを抑制することができる。よって、現像装置4では、トナー担持ローラ103の電極部材と導電性部材との間でリークが発生することを抑制できる。比較的大きな電圧を印加しても、トナー担持ローラ103の電極部材と導電性部材との間、及び、外側電極34aと内側電極33aとの間で、リークが発生することを抑制できるため、トナーをホッピングさせるために十分な電位差をかけることができ、トナー層規制部材104と電極部材との間でリークが発生することなく、感光体2の静電潜像の現像性を向上することが出来る。
【0064】
また、現像装置4のように、トナー担持ローラ103に接触する導電性部材に外側電極34aに印加される電圧と同じ位相の電圧を印加することにより、導電性部材と外側電極34aとの電位差を一定に保つことができる。よって、外側電極34aに印加される電圧が経時で変化したとしても、導電性部材に印加される電圧との電位差が一時的に大きくなることがなくリークの発生を防止することができる。
【0065】
また、現像装置4のように、トナー担持ローラ103に接触する導電性部材に対して第二パルス電源25Bから外側電極34aと同じ電圧を印加することで、外側電極34aと導電性部材との間に電位差が無くなり、リークが生じることを防止できる。また、導電性部材に印加するバイアスを外側電極34aと同電位に設定できるため、第一パルス電源25A及び第二パルス電源25Bとは別に新たな電源を設ける必要が無く、低コストも実現できる。
【0066】
また、現像装置4では、トナー担持ローラ103に接触する導電性部材として、トナー担持ローラ103の外周面に接触し、その外周面上のトナーの層厚を規制する現像剤規制部材であるトナー層規制部材104と外側電極34aとの電位差が、トナー層規制部材104と内側電極33aとの電位差よりも小さくなるように設定している。このため、トナー層規制部材104と外側電極34aとの間でリークが発生することを抑制することができる。よって、現像装置4では、トナー担持ローラ103の電極部材とトナー層規制部材104との間でリークが発生することを抑制できる。
【0067】
また、現像装置4では、トナー担持ローラ103に接触する導電性部材として、トナー担持ローラ103の外周面に接触し、その外周面上にトナーを供給する現像剤供給部材であるトナー供給ローラ105と外側電極34aとの電位差が、トナー供給ローラ105と内側電極33aとの電位差よりも小さくなるように設定している。このため、トナー供給ローラ105と外側電極34aとの間でリークが発生することを抑制することができる。よって、現像装置4では、トナー担持ローラ103の電極部材とトナー供給ローラ105との間でリークが発生することを抑制できる。
【0068】
また、現像装置4では、トナー担持ローラ103に接触する導電性部材として、トナー担持ローラ103の外周面に接触し、その外周面上のトナーを除電する現像剤除電部材である除電シール109と外側電極34aとの電位差が、除電シール109と内側電極33aとの電位差よりも小さくなるように設定している。このため、除電シール109と外側電極34aとの間でリークが発生することを抑制することができる。よって、現像装置4では、トナー担持ローラ103の電極部材と除電シール109との間でリークが発生することを抑制できる。
【0069】
また、本実施形態のプリンタ100は、潜像担持体である感光体2上に形成された潜像に対して現像手段によって現像剤であるトナーを供給することにより静電潜像を現像して得られる画像を、最終的に記録材である転写紙P上に転移させて、転写紙P上に画像を形成する画像形成装置である。そして、プリンタ100は現像手段として、上述した現像装置4用いるため、トナー層規制部材104と電極部材との間でリークが発生することなく、感光体2の静電潜像の現像性を向上することが出来るため、良好な画像形成を行うことが出来る。
【符号の説明】
【0070】
1 プロセスカートリッジ
2 感光体
3 帯電部材
4 現像装置
5 感光体クリーニング部材
6 露光装置
7 中間転写ベルト
8 一次転写ローラ
9 二次転写ローラ
9a 二次転写対向ローラ
11 転写ベルトクリーニング装置
12 定着装置
25A 第一パルス電源
25B 第二パルス電源
33a 内側電極
33b 担持ローラ回転軸
34a 外側電極
34b 被給電部
35 絶縁層
36 表層
100 プリンタ
101 トナー収容室
102 トナー供給室
103 トナー担持ローラ
104 トナー層規制部材
105 トナー供給ローラ
106 トナー搬送部材
106a 搬送スクリュ形状
106b 搬送板形状
107 返送口
108 トナー撹拌部材
108a 撹拌スクリュ形状
108b 撹拌板形状
109 除電シール
110 仕切り部材
111 供給口
P 転写紙
【先行技術文献】
【特許文献】
【0071】
【特許文献1】特開2007−133388号公報
【特許文献2】特開2008−116599号公報
【特許文献3】特公平1−31611号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに異なる電圧が印加される複数種類の電極部材を備え、外周面に担持された現像剤を潜像担持体との対向部である現像領域へ搬送するための現像剤担持体と、
該複数種類の電極部材に対して互いに異なる電圧を印加することにより、種類の異なる電極部材の間に電界を形成し、この電界によって該現像剤担持体の外周面上で現像剤を飛翔させる電界形成手段とを備え、
上記現像領域で上記現像剤担持体の外周面上で飛翔する現像剤を用いて上記潜像担持体上の静電潜像を現像する現像装置において、
上記現像剤担持体は、上記複数種類の電極部材を外周面法線方向で互いに異なる位置に配置し、各電極部材間に絶縁層を介在させた構成であり、
該複数種類の電極部材のうち最も外周面側に配置された最外周電極部材と該現像剤担持体の表面に接触する導電性部材との電位差が、
該複数種類の電極部材のうちの最外周電極部材以外の電極部材と該導電性部材との電位差よりも小さくなるように設定したことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
請求項1の現像装置において、
上記導電性部材に上記最外周電極部材に印加される電圧と同じ位相の電圧を印加することを特徴とする現像装置。
【請求項3】
請求項1または2の現像装置において、
上記最外周電極部材に印加される電圧と同じ電位の電圧を上記導電性部材に印加することを特徴とする現像装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置において、
上記導電性部材が、上記現像剤担持体の外周面に接触し、その外周面上の現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材であることを特徴とする現像装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置において、
上記導電性部材が、上記現像剤担持体の外周面に接触し、その外周面上に現像剤を供給する現像剤供給部材であることを特徴とする現像装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の現像装置において、
上記導電性部材が、上記現像剤担持体の外周面に接触し、その外周面上の現像剤を除電する現像剤除電部材であることを特徴とする現像装置。
【請求項7】
潜像担持体上に形成された静電潜像に対して現像手段によって現像剤を供給することにより該静電潜像を現像して得られる画像を、最終的に記録材上に転移させて、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
上記現像手段として、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
潜像担持体と、該潜像担持体上に形成される静電潜像を現像剤で現像する現像手段とを、1つのユニットとして共通の保持体に保持させて画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に構成したプロセスカートリッジにおいて、
上記現像手段として、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−64719(P2011−64719A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212693(P2009−212693)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】