説明

用紙処理装置、画像形成システム

【課題】搬送されてきた冊子の枚数によって傾き補正や冊子押圧のモードを切り替え、異なるモードの利点を発揮させ得る用紙処理装置を提供する。
【解決手段】膨らみのある冊子Sに断裁等の処理を行う際に、冊子Sの位置を整合させ、冊子を押圧して固定する機構を持つ。スキュー補正モードを2つ以上持ち、冊子情報によってモードを変更するモード変更手段を有し、冊子情報は枚数情報と紙厚情報のうち少なくても1つを基に制御する。モード1は、冊子Sを突き当てる位置決めストッパ117に搬送ベルト110、112をスリップさせながら突き当てる動作、モード2はジョガー119で押し込み突き当てる動作である。少数枚時はモード1、多数枚時はモード2にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙処理装置、及びこれを用いた画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機等の画像成形装置と組み合わせて画像形成システムを構成して使用する後処理装置においては、1枚あるいは複数枚からなるシートに対し、シート中央部を綴じ、さらに2つ折りにすることでシート束を製本可能とするものがある。また、製本処理後に、製本した冊子の端部を断裁しているものがある。
【0003】
このような断裁装置では、断裁処理を行う過程で、冊子はベルト等搬送手段にて搬送され、冊子のサイズ、断裁量等に合わせて設置された突き当てストッパに当接させることにより位置を合わせる。そして、押圧手段により押圧することで冊子を固定し、その後、断裁ユニットにより冊子の端部を断裁し、製本された冊子の端部を切り揃えた状態とする。
【0004】
特許文献1には、冊子の小口部を断裁する前に、冊子にしわやたるみを残存させないように位置決めでき押圧できる押圧手段を備えた、簡易な構造の冊子断裁装置を提供するものとして、折り処理を行った後のシートを押さえて固定する前に、シートの背表紙側(例えば折り処理を施された側の端部)から、板、またはローラ等により、徐々に押圧力を掛けつつ端面方向に移動する構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載の発明は、冊子押圧時に撓みを生じさせないための発明であり、冊子の撓みを矯正する効果があると考えられるが、冊子枚数が多くなると押圧力を掛ける時間が長くなり、同一制御では少数枚の生産性が下がるとも考えられる。
【0006】
従来の断裁装置は、既述のように、断裁時に冊子の位置決めを行う際に、ベルト等搬送手段で冊子を搬送し、冊子を位置決めストッパに当接させて位置決めを行い搬送時のスキュー補正を行い、押圧手段にて冊子の膨らみをつぶし、固定している。しかし、冊子枚数が多い時はスキュー補正や冊子押圧時の必要な時間が多いため、同一制御では少数枚の生産性が低下してしまう。
【0007】
従来の技術について図5を用いて説明する。
図5(A)の例では、冊子搬送部の上部に設けられたガイド部材517により冊子Sを押圧し、冊子搬送部の下部に設けられた搬送ベルト510により冊子Sを搬送する構成である。ガイド部材517を下降させることで加圧して搬送を行う構成であるが、搬送ベルト510と冊子Sとの摩擦力が、ガイド部材517と冊子Sとの摩擦力より大きいため、冊子Sを搬送して位置決めストッパ516に当接させて整合を行う際に、冊子Sが位置決めストッパ516に当接した後も搬送ベルト510が回転してしまう。そのため、図中に示した矢印の方向に冊子Sが動き、冊子Sの小口部(図5において冊子Sの右端の部位)にズレが生じてしまう。
【0008】
また、冊子Sの位置決め後、押圧して固定する際にも、冊子Sの上下のガイド部材であるガイド部材517と搬送ベルト510の摩擦係数が異なると、冊子Sの整合時と同様に冊子Sにズレが生じてしまうことがある。
【0009】
図5(B)の例は、冊子Sの搬送部の上下に一対のベルト510、512を備えた構成である。ベルト510、512の間隔を狭めて冊子Sを狭み持ち、ベルト510、512を回転させることで冊子Sを移動させる。しかし、冊子Sを位置決めストッパ516に当接させて整合を行う際に、冊子Sが位置決めストッパ516に当接した状態でベルト510、512が回転するため、冊子Sの表紙を構成する用紙に搬送力が働き、冊子Sの背表紙を構成する用紙の中綴じ部位の近傍などに撓み520が生じてしまうことがある。この状態で冊子Sを固定して断裁を行うと、処理後の小口部にズレが生じてしまう。また、冊子Sの位置決め後、押圧して固定する際にも、冊子Sの上下にあるガイド部材の摩擦係数が高い材質(例えばゴムベルト等)であると、冊子Sの膨らみをつぶす際に、ガイド部材と接触する表面の用紙が動くことができず、整合時と同様に冊子にズレが生じてしまうことがある。
【0010】
図5(C)は、冊子Sの小口部を押し出すジョガー540を備えた構成例である。冊子Sは搬送方向の上流側(図中右側)より、一対の搬送ベルト531、536で挟まれて搬送され、下流側(図中左側)に位置する同じく一対の搬送ベルト510、512に受け渡され、搬送される。冊子Sを位置決めストッパ516に当接させて整合を行う際に、当接前に搬送は停止させる。この構成では、ジョガー540により冊子Sを押して位置決めストッパ516に当接するまで搬送することで小口部にズレが生じないが、少数枚の冊子やコシの弱い用紙からなる冊子では座屈しやすく、スキュー補正の不良が出やすい。
【0011】
すなわち、冊子の位置決めを行う際に、搬送しながら突き当て板にベルトをスリップさせつつ突き当てる方式だと、少数枚では問題ないが、多数枚冊子だと表紙にズレが生じてしまう。一方、小口をジョガーで押し込み、冊子を突き当て板に突き当てる方式では、多数枚冊子時に表紙がズレないが、少数枚では冊子が座屈しやすくスキュー補正不良がでやすい。また、処理に時間掛かり生産性が落ちてしまう。
【0012】
そこで本発明においては、搬送されてきた冊子の枚数によって傾き補正や冊子押圧のモードを切り替え、異なるモードそれぞれの利点をできるだけ発揮できるようにし、また不利な点をできるだけ無くした用紙処理装置と、これを用いた画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、冊子の処理を行う用紙処理装置であって、突き当てストッパ、搬送ベルト、後端ジョガー、位置決め用のガイド手段を備えるものにおいて、スキュー補正モードを2つ以上有し、冊子情報によって該スキュー補正モードを変更するモード変更手段を有し、前記冊子情報は、冊子を構成する用紙の枚数情報と用紙の紙厚情報のうち少なくても1つであり、前記モード変更手段は、該情報を基に制御するものであり、前記スキュー補正モードのモード1は、前記冊子を前記突き当てストッパに前記搬送ベルトをスリップさせながら突き当てて位置決めする動作であり、前記スキュー補正モードのモード2は、前記冊子を前記突き当てストッパに前記後端ジョガーで押し込んで突き当てて位置決めする動作であり、前記冊子が少数枚の時は前記モード1を、前記冊子が多数枚の時は前記モード2とする、ことを特徴とする用紙処理装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、冊子枚数によって適正なモードに切り替えることで、異なるモードそれぞれの利点をできるだけ発揮できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成システムを示す概念図
【図2】図1に示した中綴じ製本装置について説明するための図
【図3】断裁処理装置について説明するための図
【図4】断裁処理装置3による断裁処理動作について説明するための図
【図5】従来の用紙処理装置を示す概念図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施の形態を説明する。本実施形態は、膨らみのある冊子に断裁等の処理を行う際に、冊子の位置を整合し、冊子を押圧して固定する機構に対して、以下の特徴を有する。
すなわち、スキュー補正モードが2つ以上あって、冊子情報によってモードを変更するモード変更手段を有し、かつ、冊子情報は枚数情報と紙厚情報のうち少なくても1つを基に制御する。モード1は、冊子を突き当てストッパに搬送ベルトをスリップさせながら突き当てる動作で、モード2は冊子を突き当てストッパに後端ジョガーで押し込み突き当てる動作である。少数枚時はモード1、多数枚時はモード2にする。前記ガイド手段は上下方向に移動可能であり、用紙を送る過程においてその間隔を相対的に変更可能である。
【0017】
本実施形態の用紙処理装置は、搬送手段にて搬送した用紙に対し、前記ガイド手段の間隔を変化させながら用紙の搬送、整合、固定を行い、その後断裁等の処理を行う。
【0018】
本発明の実施形態について、以下、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態について説明する図である。画像形成部(図示を省略)を有する画像形成装置500からシートを1枚ずつ受け取り、順次重ね合わせ、整合することでシート束を作成するスタック部を有し、そのシート束を搬送する搬送手段により下流に搬送し、シート束排紙ローラ10により排出するシート処理装置1と、シート束を受け取り、中綴じ、中折りを施す中綴じ製本装置2と、断裁処理を行う用紙処理装置3が連結された画像形成システムとなっている。
【0019】
図2は、図1に示した中綴じ製本装置2について説明するための図である。
本装置では、入口ローラ201によって整合されたシート束sを装置内に搬入する。その下流にある分岐爪202は、下方へ伸びる中綴じ中折り処理をする経路と、スルーする経路に切り替えを行う。スルー経路を通るシートは上排紙ローラ203によって排紙トレイまたは図示しない下流の処理装置へ搬出される。
【0020】
中綴じ中折りを選択されたシート束sは、図2(B)の位置まで束搬送ローラ上205と束搬送ローラ下206によって搬送される。その時、各シート束sの搬送方向のサイズに応じて可動フェンス210の停止位置が異なって待機している。待機している可動フェンス210に用紙束先端が当接してスタックされた時、図2(C)のように束搬送ローラ下206の圧が解除され、後端叩き爪221によりシート束の後端を叩きいて搬送方向の最終的な揃えを行う。そして、中綴じジョガーフェンス225によって幅方向、可動フェンス210と後端叩き爪221により搬送方向を揃える整合動作を行う。
【0021】
この時、冊子Sとなる中綴じ中折りを選択されたシート束sのサイズ情報、枚数情報、束厚み情報によって、後端叩き爪221や中綴じジョガーフェンス225の押し込み量を最適の値に変更し、整合する。また、束の厚みがあると搬送路内の空間が減少するため、一度の整合動作では整合しきれないケースが多いので、整合回数を増加させることでより良い整合状態を実現可能とする。
【0022】
さらに、シート搬送方向の上流側でシートを順次重ね合わせる時間は、シート枚数が多ければ多いほど増加する。そのため次の束を受け入れるまでの時間が多くなり、その結果、整合回数を増加させてもシステムとして時間の損失が無い。そのため、効率的に良い整合状態が実現可能となる。このことからシート搬送方向の上流側での処理時間に応じ、整合回数を制御することでも可能であると言える。そして、シート束sの中央を中綴じスティプラS1により綴じ処理する。
【0023】
ここで、可動フェンス210は可動フェンスHP(ホームポジション:以下同じ)センサ292からのパルス制御により位置決めされていて、後端叩き爪221は後端叩き爪HPセンサ294からのパルス制御により位置決めされている。
【0024】
図2(D)に示すように、中綴じされたシート束sは束搬送ローラ下206の加圧が解除されたまま、可動フェンス210の移動に伴って上方に運ばれ、その後、図2(E)に示すように、綴じられた針部近傍は略直角方向に折りプレート215により押され、その対向する折りローラ230のニップへと導かれる。予め回転していた折りローラ230はそのシート束sを加圧搬送することで、中央に折りを施す。
【0025】
図2(F)に示すように、折りを施されたシート束sは下排紙ローラ231により排出される。このとき、シート束s後端が折り部通過センサ293に検知されると、折りプレート215、可動フェンス210はホームポジションに復帰し、束搬送ローラ下206の加圧が復帰し、次のシート束sの処理に備える。また、次のジョブが同サイズ同枚数であれば、可動フェンス210は再び図2(B)の位置に移動して待機するようにしても良い。
【0026】
図3、図4は、図1の説明では用紙処理装置と記載した断裁処理装置3について説明するための図である。
まず図3を用いて構成の説明をすると、中綴じ製本装置2より排出された冊子を、断裁処理装置3の入口にあたる搬送部で受け入れる。搬送部は、一対の搬送コロ102、103により冊子を挟み持って搬送する構成となっている。図示の実施形態ではコロ対としているが、ベルト対などの搬送手段により挟んで搬送する構成でも良い。
【0027】
搬送部下流側には断裁部104、及び用紙の位置決め、固定を行う整合部101がある。断裁部104には断裁刃105と、断裁刃105の近傍で冊子を押圧して押さえる押圧部材106を備える。
【0028】
整合部101には冊子移動部の上下に一対のベルト110、112を備え、これらのベルト110、112は、冊子の搬送機能を持つと共に、用紙整合時のガイド手段としての機能も兼ねる。ベルト110、112は、冊子整合時のガイドとしての機能も兼ねるため、冊子と接する面の、用紙との摩擦係数が低くなるような材質を使用し、かつ、上下のベルト110、112の摩擦係数を同じか同程度に設定している。これにより、押圧時に冊子上部、下部に掛かる力が低く、かつ、上部と下部で同程度となるので、押圧時のシートのズレを低減できる。なお本実施形態では、ベルト110、112にガイド手段としての機能も持たせているが、ガイド手段にガイド板を使用し、用紙の搬送は別途搬送手段を用いても良い。
【0029】
上部のベルト112を有するユニットは、ガイド軸115に沿って昇降可能で、2つのベルト110、112の間隔は相対的に変更可能な構成となっている。2つのベルト110、112で用紙を狭み持つ際には、加圧プレート116をさらに下降させることで、ばね114により加圧し、挟む力を変更することができる。なお本実施形態では、上部のベルト112が昇降することで2つのベルト110、112の間隔を変更するようにしているが、下部のベルト110が移動、あるいは、上下のベルト110、112が共に移動する構成としても良い。
【0030】
整合部には、移動可能な位置決めストッパ117を備え、冊子のサイズ、断裁量等の情報を基に前記位置決めストッパ117を移動させ、冊子の背側を当接させることで位置決めを行うようになっている。
【0031】
図4は、断裁処理装置3による断裁処理動作について説明するための図である。
図4(A)〜(D)を用いて冊子Sの背面形成動作を説明する。図4(A)で示すように、図示しない装置入口センサまたは搬送方向上流側に接続される装置の信号により、各部は用紙受け入れ準備の動作をする。ベルト112を含む上部ユニットは、ベルト110、112の間隔が用紙搬入時の第1の間隔d1となるように移動する。この第1の間隔d1の設定距離は、使用するシートの紙厚、サイズ、綴じ、枚数、特殊紙等の冊子情報に対応して予め設定する。位置決めストッパ117は、冊子Sのサイズ、断裁量等の情報により用紙の位置決めを行う位置まで移動する。搬送コロ102、103及び、上側の搬送ベルト112と下側の搬送ベルト110は回転を開始し、冊子Sを受け入れる。上下のベルト110、112は、回転の位相を合わせるため、上側のベルト112の駆動プーリ111と下側のベルト110の駆動プーリ109は駆動を連結してある。冊子情報により設定された枚数未満の場合、位置決めストッパ117に当接するまで冊子Sを搬送する。前記移動距離は、紙厚、サイズ、綴じ、枚数、特殊紙等の冊子情報に対応して予め設定しておく。冊子情報により設定された枚数以上の場合、搬入された冊子Sは、図示しないセンサの検知により位置決めストッパ117の手前で停止する。
【0032】
図4(B)で示すように、冊子Sが図4(A)の状態で停止した後、上部ユニットは整合時の第2の間隔d2を取るように移動する。ここで厚みのある冊子Sを一定の高さまで絞り込む。前記設定距離は、紙厚、サイズ、綴じ、枚数、特殊紙等の冊子情報に対応して予め設定しておく。図4(C)は、ベルトの間隔をd2に維持した状態を示す。ジョガー119にて冊子Sの小口側をジョギングし、冊子Sの背側を位置決めストッパに当接させることで位置決めを行う。
【0033】
図4(D)は、冊子Sの位置決め終了後、上部ユニットをさらに下降させ、第3の間隔d3となるに移動させることで、冊子Sを押圧して固定する。2つのベルト110、112が冊子Sに当接した後に、加圧プレート116をさらに下降させることで、ばね114による加圧力が加わる。この下降量により押圧力を変更することができる。前記移動距離は、紙厚、サイズ、綴じ、枚数、特殊紙等の冊子情報に対応して予め設定する。
【0034】
図4(E)は、冊子Sの位置を整合させ、押圧して固定した後、断裁刃105の近傍に設けた押圧部材106にて冊子Sの断裁位置近傍を押さえ、断裁刃105を下降させることで断裁を行う状態を示す。
【0035】
図4(F)は、断裁終了後、断裁刃105、押圧部材106が待避する。加圧プレート116は上昇し、冊子搬送可能程度の加圧力になるまで除圧する。前記移動距離は、紙厚、サイズ、綴じ、枚数、特殊紙等の冊子情報に対応して予め設定する。そしてベルト110、112を回転させて断裁された冊子Sを機外に排出することで一連の動作が完了する。
【0036】
なお以上説明してきた実施形態は、本発明を、小口断裁を行う断裁処理装置に適用した例であるが、本発明はこれに限定されず、例えば天地断裁、スクウェアホールドなどを行う用紙処理を行う装置においても適用可能である。
【符号の説明】
【0037】
1:シート処理装置
2:中綴じ製本装置
3:用紙処理装置(断裁処理装置)
10:シート束排紙ローラ
102、103:搬送コロ
101:整合部
104:断裁部
105:断裁刃
106:押圧部材
109:駆動プーリ
110、112:ベルト
111:駆動プーリ
115:ガイド軸
116:加圧プレート
114:ばね
117:位置決めストッパ
119:ジョガー
201:入口ローラ
202:分岐爪
203:上排紙ローラ
205:束搬送ローラ上
206:束搬送ローラ下
210:可動フェンス
215:折りプレート
221:後端叩き爪
225:中綴じジョガーフェンス
230:折りローラ
231:下排紙ローラ
292:可動フェンスHPセンサ
293:折り部通過センサ
294:後端叩き爪HPセンサ
500:画像形成装置
s:シート束
S1:中綴じスティプラ
S:冊子
d1〜d3:上下のベルトの間隔
【先行技術文献】
【特許文献】
【0038】
【特許文献1】特開2010−173004号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冊子の処理を行う用紙処理装置であって、突き当てストッパ、搬送ベルト、後端ジョガー、位置決め用のガイド手段を備えるものにおいて、
スキュー補正モードを2つ以上有し、冊子情報によって該スキュー補正モードを変更するモード変更手段を有し、
前記冊子情報は、冊子を構成する用紙の枚数情報と用紙の紙厚情報のうち少なくても1つであり、
前記モード変更手段は、該情報を基に制御するものであり、
前記スキュー補正モードのモード1は、前記冊子を前記突き当てストッパに前記搬送ベルトをスリップさせながら突き当てて位置決めする動作であり、
前記スキュー補正モードのモード2は、前記冊子を前記突き当てストッパに前記後端ジョガーで押し込んで突き当てて位置決めする動作であり、
前記冊子が少数枚の時は前記モード1を、前記冊子が多数枚の時は前記モード2とする、
ことを特徴とする用紙処理装置。
【請求項2】
請求項1の用紙処理装置において、
前記ガイド手段を、処理しようとする冊子の処理を行うための所要の位置の上下にそれぞれ備え、
これら上下のガイド手段は、前記冊子をなす用紙と接する面に、該用紙との摩擦係数が低い材質を使用し、かつ、これら上下のガイド手段の前記摩擦係数を同一あるいは同程度に設定してなるを特徴とする用紙処理装置。
【請求項3】
請求項2の用紙処理装置において、
前記ガイド手段は、前記冊子を挟むためのガイド板、または前記冊子を搬送する機能を持つベルトであることを特徴とする用紙処理装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかの用紙処理装置において、
前記ガイド手段は、上側、下側のいずれかまたは両方が移動して間隔を可変としたものであることを特徴とする用紙処理装置。
【請求項5】
請求項4の用紙処理装置において、
処理しようとする前記冊子の用紙枚数、重さ、厚さ、用紙の紙種などの情報に応じて、前記冊子を前記所要の位置へ受け入れる際の前記上下のガイド手段の間隔を可変としたことを特徴とする用紙処理装置。
【請求項6】
請求項5の用紙処理装置において、
冊子搬入時の第1の間隔d1、
冊子整合時の第2の間隔d2、
冊子押圧時の第3の間隔d3、
を予め設定しておき、
前記ガイド手段を前記第2の間隔d2に移動させて冊子を整合する際に、冊子の小口側から前記後端ジョガーまたは前記搬送ベルトで前記冊子を移動させ、該冊子の背側を前記突き当てストッパに当接させて該冊子の位置合わせを行うことを特徴とする用紙処理装置。
【請求項7】
請求項5の用紙処理装置において、
冊子搬入時の第1の間隔d1、
冊子整合時の第2の間隔d2、
冊子押圧時の第3の間隔d3、
を予め設定しておき、
前記第3の間隔d3に前記ガイド手段が移動したとき、前記冊紙の情報に応じて、押圧力を可変としてなることを特徴とする用紙処理装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかの用紙処理装置において、
前記ガイド手段の冊子搬送方向で上流側に、前記冊子の断裁手段を配してなることを特徴とする用紙処理装置。
【請求項9】
請求項8の用紙処理装置において、
前記断裁手段の近傍に前記冊子を押圧する押圧部材を備え、
前記ガイド手段で前記冊子を固定する際に、さらにその上流側で前記押圧部材により前記固定しようとする冊子を押さえることを特徴とする用紙処理装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかの用紙処理装置と、画像形成部とを備えてなることを特徴とする画像成形装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−39998(P2013−39998A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177037(P2011−177037)
【出願日】平成23年8月12日(2011.8.12)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】