説明

田植機

【課題】植付作業を中断させることなく効率良く植付作業を行なうことができる田植機を提供する。
【解決手段】作業者が着座する座席を備えた運転部が設けられた自走可能な走行部と、この走行部の後方に連結した植付部とを備えた田植機において、植付部には、苗マットを縦送りする複数の苗縦送りベルトごとに動力伝達を接続・切断する複数の苗縦送りベルトクラッチと、苗マットから苗ブロックを切削して圃場に植付ける複数の植付爪ごとに動力伝達を接続・切断する複数の植付クラッチとを設けて複数条の植付けを可能とするとともに、苗縦送りベルトクラッチと植付クラッチを駆動させる駆動部を操作する操作スイッチを、運転部の座席の前方位置に設けたハンドルコラムの上面のダッシュボード上に設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、田植機に関するものであり、特に走行部の後方に連結した植付部により複数条の植付けを可能とした田植機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、田植機の一形態として、自走可能な走行部の後方に、複数条の苗植付けが可能な植付部を連結し、走行部に設けた運転部に作業者が着座して、走行部を自走させながら植付部を牽引すると共に、同植付部により苗植付け作業を行なう田植機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特に、植付部には、複数条の苗マットを載置する苗載台を設け、同苗載台には各条毎に苗マットを下方へ縦送りする苗縦送りベルトを設ける一方、苗載台の下方に複数の植付伝動ケースを配設すると共に、各植付伝動ケースに植付爪を取付けて、各植付爪により各苗マットの下端縁部より苗ブロックを切削して圃場に植付け可能としている。
【0004】
このような植付部において、苗載台には、各条の苗縦送りベルトへの動力伝達を接続・切断する苗縦送りベルトクラッチを設け、また、植付伝動ケースには、植付爪の動力伝達を接続・切断する植付クラッチを設けて、これらクラッチを苗載台の前面上部に設けたクラッチ操作レバーにより操作可能としている。
【特許文献1】特開平09−224433号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記した田植機では、クラッチ操作レバーを操作する際に、走行部の運転部に着座している作業者が、逐一、後方の苗載台側に振り向き、さらに、手を伸してクラッチ操作レバーを操作しなければならないという煩わしさがある。
【0006】
しかも、後方へ振り向いてクラッチ操作レバーを操作している間は、前方の視認が疎かになるために、一旦、植付作業を中断して操作する必要があり、その分植付作業能率が低下するという不具合がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明の田植機では、作業者が着座する座席を備えた運転部が設けられた自走可能な走行部と、この走行部の後方に連結した植付部とを備えた田植機において、植付部には、苗マットを縦送りする複数の苗縦送りベルトごとに動力伝達を接続・切断する複数の苗縦送りベルトクラッチと、苗マットから苗ブロックを切削して圃場に植付ける複数の植付爪ごとに動力伝達を接続・切断する複数の植付クラッチとを設けて複数条の植付けを可能とするとともに、苗縦送りベルトクラッチと植付クラッチを駆動させる駆動部を操作する操作スイッチを、運転部の座席の前方位置に設けたハンドルコラムの上面のダッシュボード上に設けた。
【0008】
さらに、本発明の田植機では、以下の点にも特徴を有する。すなわち、
(1)駆動部は、植付クラッチの動力伝達を接続・切断する際に苗縦送りベルトクラッチの動力伝達も接続・切断可能とし、植付クラッチと苗縦送りベルトクラッチごとに操作スイッチを設けることにより複数の操作スイッチを設け、これらの操作スイッチをダッシュボード上に左右方向に間隔を開けて配置したこと。
(2)ダッシュボード上には、複数条の内の左側部の条の植付けを行う植付爪への動力伝達を接続・切断する植付クラッチを操作する第1操作スイッチと、複数条の内の中央部の条の植付けを行う植付爪への動力伝達を接続・切断する植付クラッチを操作する第2操作スイッチと、複数条の内の右側部の条の植付けを行う植付爪への動力伝達を接続・切断する植付クラッチを操作する第3操作スイッチを左から並べて配置したこと。
(3)第1〜3操作スイッチの操作に基づいて駆動部を制御する制御部を備え、この制御部は、第1操作スイッチと第3操作スイッチがともにオン状態であって第2操作スイッチがオフ状態となっている場合に駆動部を作動させないこと。
(4)第1〜3操作スイッチの操作に基づいて駆動部を制御する制御部を備え、この制御部は、第1操作スイッチと第3操作スイッチがともにオフ状態であって第2操作スイッチがオン状態となっている場合に駆動部を作動させないこと。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、作業者が着座する座席を備えた運転部が設けられた自走可能な走行部と、この走行部の後方に連結した植付部とを備えた田植機において、植付部には、苗マットを縦送りする複数の苗縦送りベルトごとに動力伝達を接続・切断する複数の苗縦送りベルトクラッチと、苗マットから苗ブロックを切削して圃場に植付ける複数の植付爪ごとに動力伝達を接続・切断する複数の植付クラッチとを設けて複数条の植付けを可能とするとともに、苗縦送りベルトクラッチと植付クラッチを駆動させる駆動部を操作する操作スイッチを、運転部の座席の前方位置に設けたハンドルコラムの上面のダッシュボード上に設けたことにより、同駆動部の操作を作業者が前方を視認したまま行なえるようにすることができ、植付作業を中断させることなく効率良く植付作業を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の田植機は、作業者が着座する座席を備えた運転部が設けられた自走可能な走行部と、この走行部の後方に連結した植付部とを備えた田植機において、植付部には、苗マットを縦送りする複数の苗縦送りベルトごとに動力伝達を接続・切断する複数の苗縦送りベルトクラッチと、苗マットから苗ブロックを切削して圃場に植付ける複数の植付爪ごとに動力伝達を接続・切断する複数の植付クラッチとを設けて複数条の植付けを可能としているものである。
【0011】
特に、運転部の座席の前方位置に設けたハンドルコラムの上面のダッシュボード上には、苗縦送りベルトクラッチと植付クラッチを駆動させる駆動部を操作する操作スイッチを設けているものである。
【0012】
しかも、駆動部は、植付クラッチの動力伝達を接続・切断する際に苗縦送りベルトクラッチの動力伝達も接続・切断可能とし、植付クラッチと苗縦送りベルトクラッチごとに操作スイッチを設けることにより複数の操作スイッチを設けている。
【0013】
具体的には、複数条の内の左側部の条の植付けを行う植付爪への動力伝達を接続・切断する植付クラッチを操作する第1操作スイッチと、複数条の内の中央部の条の植付けを行う植付爪への動力伝達を接続・切断する植付クラッチを操作する第2操作スイッチと、複数条の内の右側部の条の植付けを行う植付爪への動力伝達を接続・切断する植付クラッチを操作する第3操作スイッチを設けている。
【0014】
そして、第1〜3操作スイッチは、ダッシュボード上に左右方向に間隔を開けて左から並べて配置している。
【0015】
さらに、本発明の田植機には、第1〜3操作スイッチの操作に基づいて駆動部を制御する制御部を設けており、この制御部では、第1操作スイッチと第3操作スイッチがともにオン状態であって第2操作スイッチがオフ状態となっている場合に駆動部を作動させないこととし、第1操作スイッチと第3操作スイッチがともにオフ状態であって第2操作スイッチがオン状態となっている場合にも駆動部を作動させないこととしている。
【0016】
以下において、図面に基づいて本発明の実施形態を詳説する。
【0017】
図1に示すAは、本発明に係る田植機である。同田植機Aは、自走可能な走行部1の後方に、六条の苗植付けが可能な植付部2を昇降機構3を介して連結し、走行部1の後部には施肥装置4を載設している。
【0018】
走行部1は、機体フレーム10の前部に原動機部11を設け、その後方位置に運転部12を設け、同運転部12の後下方位置にミッション部13を配設し、機体フレーム10の下方前後部には、それぞれ前後車輪14,14,15,15を取付けている。16はフロントアクスルケース、17はリヤアクスルケースである。
【0019】
運転部12は、原動機部11の背後にハンドルコラム20を立設し、同ハンドルコラム20の上面にダッシュボード21を張設し、同ダッシュボード21より上方へハンドル支軸22を突出させて、同ハンドル支軸22の上端部にハンドル23を取付け、同ハンドル23の直後方位置に座席24を配設している。
【0020】
植付部2は、図2にも示すように、昇降機構3の後端に連結した植付フレーム30に苗載台31を載設し、同苗載台31の下方位置に植付ミッション部32を配設し、同植付ミッション部32より後方へ中央部植付伝動ケース33を延設すると共に、植付ミッション部32より左右側方へそれぞれ左右側伝動軸ケース34,34を延設し、両伝動軸ケース34,34の先端部に左右側部植付伝動ケース35,35を連動連設して、各植付伝動ケース33,35,35の後端部にそれぞれ左右一対のロータリ式の植付爪36,36を取付けている。
【0021】
苗載台31は、図1及び図2に示すように、苗載台本体37に六条分の第1〜第6苗縦送りベルト38,39,40,41,42,43を左右方向に間隔を開けて配設しており、これら第1〜第6苗縦送りベルト38,39,40,41,42,43を駆動するベルト駆動軸44に第1・第2苗縦送りベルト38,39への動力伝達を接続・切断する第1苗縦送りベルトクラッチ45と、第3・第4苗縦送りベルト40,41への動力伝達を接続・切断する第2苗縦送りベルトクラッチ46と、第5・第6苗縦送りベルト42,43への動力伝達を接続・切断する第3苗縦送りベルトクラッチ47を設けている。48はセンターフロート、49はサイドフロートである。
【0022】
また、左側部植付伝動ケース35の後端部に取付けた植付爪36,36は、第1・第2苗縦送りベルト38,39により縦送りされる苗マット(図示せず)の下端縁部より苗ブロックを切削して圃場に植付け可能としており、左側部植付伝動ケース35の後端部には、植付爪36,36への動力伝達を接続・切断する第1植付クラッチ50を設けている。
【0023】
そして、中央部植付伝動ケース33の後端部と、右側部植付伝動ケース35の後端部にも、左側部植付伝動ケース35と同様に、第2植付クラッチ51と第3植付クラッチ52とをそれぞれ設けている。
【0024】
施肥装置4は、図1及び図2に示すように、運転部12の座席24の背後に配設しており、機体フレーム10上に立設した装置支持フレーム53に第1〜第6繰出し部54,55,56,57,58,59を左右方向に間隔を開けて取付け、各繰出し部54,55,56,57,58,59の上端に施肥ホッパー60,61,62,63,64,65を連通連設する一方、各繰出し部54,55,56,57,58,59の下端に第1〜第6シュート66,66,66,66,66,66の基端を連通連結すると共に、各シュート66,66,66,66,66,66の先端部をセンターフロート48の左右側後部位置と左右側サイドフロート49,49の左右側中途部位置に作溝体72,72,72,72,72,72を介して取付けている。
【0025】
そして、各繰出し部54,55,56,57,58,59を駆動する繰出し駆動軸(図示せず)には、各繰出し部への動力伝達を接続・切断する第1〜第6施肥クラッチ73,74,75,76,77,78を設けており、第1施肥クラッチ73と第2施肥クラッチ74とを第1連結体79を介して連動連結し、また、第3施肥クラッチ75と第4施肥クラッチ76とを第2連結体80を介して連動連結し、また、第5施肥クラッチ77と第6施肥クラッチ78とを第3連結体81を介して連動連結している。
【0026】
このようにして、上記した田植機Aでは、六条の苗植付け作業と施肥作業とが行なえるようにすると共に、左側二条分と中央二条分と右側二条分の苗縦送りベルトと植付爪と繰出し部の作動を、適宜各クラッチにより作動停止させることができるようにしている。ただし、中央二条分については、後述するように単独で作動若しくは作動停止を行なえないようにしている。
【0027】
以下に同クラッチ装置Mについて図2〜図10を参照しながら説明する。
【0028】
クラッチ作動装置Kは、クラッチ部としての第1・第2・第3苗縦送りベルトクラッチ45,46,47と第1・第2・第3植付クラッチ50,51,52と第1〜第6施肥クラッチ73,74,75,76,77,78を接続・切断作動させるクラッチ作動部90と、同クラッチ作動部90を駆動する駆動部91と、同駆動部91を制御する制御部92と、同制御部92を介して駆動部91を操作する駆動操作部93とを具備しており、クラッチ作動部90の一部と駆動部91は、ユニットケース94内に収容して、同ユニットケース94を右側の伝動軸ケース34の右側端部に取付けている。
【0029】
クラッチ作動部90は、図5〜図8に示すように、駆動部91に連動連設した1個のカム体95と、同カム体95の回転動作に連動してクラッチ部を接続・切断作動させる三個の第1・第2・第3クラッチ作動体96,97,98とを具備している。
【0030】
カム体95は、図8に示すように、ユニットケース94内に設けた支持体99の立上り壁99aの上部に、前後方向に軸線を向けた回転支軸100を介して取付けており、同カム体95は、回転支軸100を中心とする円板状に形成すると共に、略半部の周面を同一半径の円弧面にて形成した作用面95aとなし、また、残りの略半部の周面を上記作用面95aより小径の曲面に形成した非作用面95bとなしている。132は軸支持体である。
【0031】
第1・第2・第3クラッチ作動体96,97,98は、図5〜図8に示すように、カム体95に当接する第1・第2・第3当接ローラ101,102,103と、各当接ローラ101,102,103を支持する第1・第2・第3ローラ支持アーム104,105,106と、各ローラ支持アーム104,105,106の基端部を枢支する第1・第2・第3回動支軸107,108,109と、各回動支軸107,108,109に基端部を上記各ローラ支持アーム104,105,106と一体的に枢支される第1・第2・第3クラッチ作動アーム110,111,112と、各クラッチ作動アーム110,111,112とクラッチ部としての第1・第2・第3植付クラッチ50,51,52とを連動連結する第1・第2・第3植付クラッチワイヤ113,114,115と、各クラッチ作動アーム110,111,112とクラッチ部としての第1・第2・第3苗縦送りベルトクラッチ45,46,47とを連動連結する第1・第2・第3苗縦送りベルトクラッチワイヤ116,117,118と、各クラッチ作動アーム110,111,112と第1〜第6施肥クラッチ73,74,75,76,77,78とを第1・第2・第3連結体79,80,81を介して連動連結する第1・第2・第3施肥クラッチワイヤ119,120,121とを具備している。
【0032】
このようにして、回転するカム体95の作用面95aが、各当接ローラ101,102,103を介して各クラッチ作動アーム110,111,112を上方へ回動作動させて、各ワイヤを上方へ引張作動させることによって、第1・第2・第3苗縦送りベルトクラッチ45,46,47と第1・第2・第3植付クラッチ50,51,52と第1〜第6施肥クラッチ73,74,75,76,77,78を連続的に接続・切断作動させることができる。
【0033】
しかも、各苗縦送りベルトクラッチワイヤ116,117,118の各クラッチ作動アーム110,111,112への連結部122,123,124は、各回動支軸107,108,109と各植付クラッチワイヤ113,114,115の各クラッチ作動アーム110,111,112への連結部125,126,127との間に配置している。
【0034】
このようにして、各苗縦送りベルトクラッチワイヤ116,117,118は、各植付クラッチワイヤ113,114,115よりも少ない引き量で各苗縦送りベルトクラッチ45,46,47を接続・切断作動させることができる。
【0035】
そして、各クラッチ作動アーム110,111,112の第1・第2・第3回動支軸107,108,109は、カム体95の周囲で、かつ、同カム体95の回転支軸100を中心とする略同一円周上に配置すべく支持体99の立上り壁99aに取付けている。
【0036】
このようにして、コンパクトな構造にて、複数のクラッチ部を連続的に接続・切断作動することができる。
【0037】
さらに、カム体95の位相を変えるだけで、複数のクラッチ部を接続・切断させるタイミングに変化をもたせることができると共に、同タイミングの変化量も任意に設定できる。
【0038】
また、各クラッチ作動アーム110,111,112は、上下方向への各回動作動範囲が、回動軸線方向、すなわち、図8の正面視において、相互に一部重合すべく配置している。
【0039】
このようにして、三個の第1・第2・第3クラッチ作動アーム110,111,112を各回動範囲を確保したまま、コンパクトに配設することができる。
【0040】
しかも、第1クラッチ作動アーム110と第3クラッチ作動アーム112は、図6及び図7に示すように、回動軸線方向(前後方向)と直交する略同一平面上に配置している。
【0041】
このようにして、三個の第1・第2・第3クラッチ作動アーム110,111,112を、各回動作動範囲を確保したまま、さらに、コンパクトに配設することができる。
【0042】
ここで、各ワイヤ113 〜121は、それぞれアウタワイヤ113a〜121a中にインナワイヤ113b〜121bを挿通して形成しており、支持体99の立上り壁99aの下端縁より前方へ延設して形成したアウタ受け片99bに、上記アウタワイヤ113a〜121aをそれぞれアウタワイヤ係合孔129…を介して係合させている。
【0043】
駆動部91は、図5〜図8に示すように、ユニットケース94内において立上り壁99aの背後に配設しており、同駆動部91としては電動モータを使用して、駆動軸(図示せず)に取付けた駆動ギヤ130に、カム体95の回転支軸100の後端部に取付けた入力ギヤ131を噛合させている。
【0044】
このようにして、電動モータを正・逆回転駆動させることにより、カム体95を正・逆回転させることができ、しかも、カム体95の回転角度を安定させることができて、精度良く条止めが行なえる。
【0045】
また、カム体95には、図5〜図8に示すように、ポテンショメータ等の回転角検出センサ133 を連動連結片134を介して連動連結して、同回転角検出センサ133によりカム体95の回転方向と回転量を検出可能としている。135はセンサステーである。
【0046】
制御部92は、図1に示すように、座席24の下方に配設しており、同制御部92は、図2及び図9に示すように、入力側に駆動操作部93と回転角検出センサ133とを接続する一方、出力側に駆動部91を正・逆回転駆動用リレー136,137を介して接続している。
【0047】
駆動操作部93は、図10に示すように、運転部12のダッシュボード21上に設けており、同駆動操作部93は、押しボタン式スイッチである第1・第2・第3操作スイッチ140,141,142を左右方向に間隔を開けて配置して構成している。
【0048】
そして、第1・第2・第3操作スイッチ140,141,142は、通常はON状態で、六条分全てのクラッチ部が接続状態となっており、各スイッチ140,141,142を操作すると、次のような作動がなされる。
【0049】
(1)第1操作スイッチ140を押してOFFにすると、六条分のクラッチ部の内の左側部の二条、すなわち第一条と、第二条のクラッチ部である第1苗縦送りベルトクラッチ45と第1植付クラッチ50と第1・第2施肥クラッチ73,74を切断作動させることができる。
【0050】
(2)第2操作スイッチ141を押してOFFにすると、六条分のクラッチ部の内の中央部の二条、すなわち、第三条と第四条のクラッチ部である第2苗縦送りベルトクラッチ46と第2植付クラッチ51と第3・第4施肥クラッチ75,76を切断作動させることができる。
【0051】
(3)第3操作スイッチ142を押してOFFにすると、六条分のクラッチ部の内の右側部の二条、すなわち、第五条と第六条のクラッチ部である第三苗縦送りベルトクラッチ47と第3植付クラッチ52と第5・第6施肥クラッチ77,78を切断作動させることができる。
【0052】
ただし、特定条件として、第三条と第四条を単独で作動又は作動停止させる形態は、通常の作業としてはあり得ないものとして、第2操作スイッチ141を単独で操作しても駆動部91は作動しないように制御部92により制御している。
【0053】
すなわち、表1に示すように、第1操作スイッチ140がオン(ON)状態で第2操作スイッチ142がオフ(OFF)状態で第3操作スイッチ142がオン(ON)状態である形態と、第1操作スイッチ140がオフ(OFF)状態で第2操作スイッチ142がオン(ON)状態で第3操作スイッチ142がオフ(OFF)状態である形態では、駆動部91が作動しないようにしている。
【0054】
【表1】

【0055】
次に、上記した駆動操作部93を操作した際のクラッチ作動部90の動作説明を、図11〜図16を参照しながら説明する。
【0056】
(1)図11に示すように、駆動操作部93の第1・第2・第3操作スイッチ140,141,142を操作しない状態では、第1・第2・第3当接ローラ101,102,103は、全てカム体95の非作用面95bに当接していて、全てのクラッチ部は接続状態に保持されている。
【0057】
(2)第1操作スイッチ140を押してOFFにすると、図12に示すように、制御部92を介して駆動部91の駆動ギヤ130が正回転して、カム体95も入力ギヤ131を介して一定量だけ正回転(図中、反時計廻り)して、同カム体95の作用面95aが第1当接ローラ101を押圧して、第1ローラ支持アーム104を第1回動支軸107を中心に時計廻りに回動させる。
【0058】
そして、第1ローラ支持アーム104の回動作動に連動して第1クラッチ作動アーム110も時計廻りに回動して、第1植付クラッチワイヤ113と第1苗縦送りベルトクラッチワイヤ116と第1施肥クラッチワイヤ119を上方へ引張して、各ワイヤ113,116,119に連動連結した第1植付クラッチ50と第1苗縦送りベルトクラッチ45と第1・第2施肥クラッチ73,74を切断作動させる。
【0059】
(3)第1・第2操作スイッチ140,141を押してOFFにすると、図13に示すように、制御部92を介して駆動部91の駆動ギヤ130が正回転して、カム体95も入力ギヤ131を介して一定量だけ正回転(図中、反時計廻り)して、同カム体95の作用面95aが第1・第2当接ローラ101,102の両方を押圧して、第1・第2ローラ支持アーム104,105の両方をそれぞれ第1・第2回動支軸107,108を中心に時計廻りに回動させる。
【0060】
そして、第1・第2ローラ支持アーム104,105の回動作動に連動して第1・第2クラッチ作動アーム110,111も時計廻りに回動して、第1・第2植付クラッチワイヤ113,114と第1・第2苗縦送りベルトクラッチワイヤ116,117と第1・第2施肥クラッチワイヤ119,120を上方へ引張して、各ワイヤ113,114,116,117,119,120に連動連結した第1・第2植付クラッチ50,51と第1・第2苗縦送りベルトクラッチ45,46と第1・第2・第3・第4施肥クラッチ73,74,75,76を切断作動させる。
【0061】
(4)第1・第2・第3操作スイッチ140,141,142を全て押してOFFにすると、図14に示すように、制御部92を介して駆動部91の駆動ギヤ130が正回転して、カム体95も入力ギヤ131を介して一定量だけ正回転(図中、反時計廻り)して、同カム体95の作用面95aが第1・第2・第3当接ローラ101,102,103の全てを押圧して、第1・第2・第3ローラ支持アーム104,105,106の全てをそれぞれ第1・第2・第3回動支軸107,108,109を中心に時計廻りに回動させる。
【0062】
そして、第1・第2・第3ローラ支持アーム104,105,106の回動作動に連動して第1・第2・第3クラッチ作動アーム110,111,112も時計廻りに回動して、第1・第2・第3植付クラッチワイヤ113,114,115と第1・第2・第3苗縦送りベルトクラッチワイヤ116,117,118と第1・第2・第3施肥クラッチワイヤ119,120,121を上方へ引張して、各ワイヤ113〜121に連動連結した第1・第2・第3植付クラッチ50,51,52と第1・第2・第3苗縦送りベルトクラッチ45,46,47と第1〜第6施肥クラッチ73〜78を切断作動させる。
【0063】
(5)第3操作スイッチ142を押してOFFにすると、図15に示すように、制御部92を介して駆動部91の駆動ギヤ130が逆回転して、カム体95も入力ギヤ131を介して一定量だけ逆回転(図中、時計廻り)して、同カム体95の作用面95aが第3当接ローラ103を押圧して、第3ローラ支持アーム106を第3回動支軸109を中心に時計廻りに回動させる。
【0064】
そして、第3ローラ支持アーム106の回動作動に連動して第3クラッチ作動アーム112も時計廻りに回動して、第3植付クラッチワイヤ115と第3苗縦送りベルトクラッチワイヤ118と第3施肥クラッチワイヤ121を上方へ引張して、各ワイヤ115,118,121に連動連結した第3植付クラッチ52と第3苗縦送りベルトクラッチ47と第5・第6施肥クラッチ77,78を切断作動させる。
【0065】
(6)第2・第3操作スイッチ141,142を押してOFFにすると、図16に示すように、制御部92を介して駆動部91の駆動ギヤ130が正回転して、カム体95も入力ギヤ131を介して一定量だけ逆回転(図中、時計廻り)して、同カム体95の作用面95aが第2・第3当接ローラ102,103の両方を押圧して、第2・第3ローラ支持アーム105,106の両方をそれぞれ第2・第3回動支軸108,109を中心に時計廻りに回動させる。
【0066】
そして、第2・第3ローラ支持アーム105,106の回動作動に連動して第2・第3クラッチ作動アーム111,112も時計廻りに回動して、第2・第3植付クラッチワイヤ114,115と第2・第3苗縦送りベルトクラッチワイヤ117,118と第2・第3施肥クラッチワイヤ120,121を上方へ引張して、各ワイヤ114,115,117,118,120,121に連動連結した第2・第3植付クラッチ51,52と第2・第3苗縦送りベルトクラッチ46,47と第3・第4・第5・第6施肥クラッチ75,76,77,78を切断作動させる。
【0067】
(7)上記(6)の状態より、第3操作スイッチ142を押してOFFにすると、図14に示す状態となり、結果的に前記(4)と同一の作動がなされる。
【0068】
ここで、カム体95の回転角は、回転角検出センサ133により検出されて、制御部92に入力されていることより、同制御部92の出力側にブザーやランプ等の報知手段を接続して、同報知手段により各クラッチ作動アーム110,111,112によるクラッチ部の接続・切断状態を報知するようにすることもできる。
【0069】
また、駆動操作部93の操作開始時点から駆動部91の駆動開始時点までの間に、一定のタイムラグを設けている。
【0070】
すなわち、各操作スイッチ140,141,142を押しても、一定時間(例えば、1秒間)は、正・逆回転駆動用リレー136,137が駆動部91に出力しないように、制御部92により制御している。
【0071】
このようにして、作業者が各操作スイッチ140,141,142を誤操作した場合にも、タイムラグの間であれば修正操作が可能となり、人為的誤作動の防止が図れる。
【0072】
そして、各操作スイッチ140,141,142が順次押された場合にも、1番目の操作スイッチを押して、次の2番目の操作スイッチを押すまでの間に、駆動部91が駆動してしまうという不具合を防止することができる。
【0073】
次に、ユニットケース94の配設構造について説明すると、同ユニットケース94は、図3、図4、及び図8に示すように、植付部2の固定側部である右側伝動軸ケース34の右側部に取付けている。
【0074】
すなわち、ユニットケース94は、左右側壁にそれぞれ左・右側取付けブラケット180,181を取付けており、左側取付けブラケット180は、下端部を内側方へ略直角に折曲して取付け片182を形成している。
【0075】
また、右側伝動軸ケース34には、左右側ステー183,184を前上方へ向けて突設しており、左側ステー183は、上端部を外側方へ略直角に折曲して支持片185を形成している。
【0076】
そして、左側ステー183の支持片185 に左側取付けブラケット180の取付け片182を上下方向より面接触させて重合させると共に、取付けボルト186,186により取付ける一方、右側ステー184の上端部に右側取付けブラケット181の下端部を内外側に面接触させて重合させると共に、取付けボルト187,187により取付けている。
【0077】
しかも、ユニットケース94の軽量化とコンパクト化と配設位置の低位置化が図れて、機体の安定性を良好に確保することができる。
【0078】
このようにして、ユニットケース94を植付部2に取付けると共に、同植付部2の固定側である右側伝動軸ケース34に取付けることにより、クラッチワイヤの配線を容易にすることができ、特に、比較的大きなクラッチ接続・切断操作力を要する植付クラッチに近接配置して、同植付クラッチの操作力を可及的に小さくすることができる。
【0079】
これは、従来、植付部2の可動側である苗載台31の上部にユニットクラッチレバーを取付けて、同ユニットクラッチレバーにより植付クラッチと苗縦送りベルトクラッチと施肥クラッチを接続・切断操作していたことに比べると、クラッチワイヤの配線の容易性や植付クラッチの操作性に格段に優れる。
【0080】
図17は、各クラッチ作動アーム110,111,112のクラッチ部の切断動作を検出する第1・第2・第3クラッチ切断検出センサ145,146,147を、それぞれ第1クラッチ作動アーム110と第2・第3ローラ支持アーム105,106の近傍に配設した他実施例を示している。
【0081】
そして、第1・第2・第3クラッチ切断検出センサ145,146,147は、制御部92の入力側に接続して、同制御部92の出力側に報知手段(図示せず)を接続している。
【0082】
このようにして、クラッチ部の切断状態を報知手段によるオペレータに報知させることにより、オペレータの誤操作による欠株等の防止が図れる。
【0083】
図18及び図19は、クラッチ作動部90の他実施例を示しており、同クラッチ作動部90は、前記クラッチ作動部90と基本的構造を同じくしているが、回転支軸100に同一形状に形成した三個のカム体95,95,95を同軸的に取付けると共に、各カム体95,95,95を円周方向に少しずつ位相をずらして配置し、各カム体95,95,95の回転動作に、植付クラッチ作動用のクラッチ作動体150と、苗縦送りベルトクラッチ作動用のクラッチ作動体151と、施肥クラッチ作動用のクラッチ作動体152とを連動させ、各クラッチ作動体150,151,152のクラッチ作動アーム153,154,155を、回動支軸156に同軸的に取付けている点において異なる。157,158,159はクラッチワイヤである。
【0084】
このようにして、ユニットケース94内に、二条分のクラッチを接続・切断するクラッチ作動部90の一部と駆動部91とをコンパクトに収容している。
【0085】
また、上記した他実施例としてのクラッチ作動部90では、各カム体95に単数のクラッチ作動体が連動するようにしているが、複数のカム体95の一個一個に複数のクラッチ作動体が連動するようにすることもできる。
【0086】
この場合、六条よりも多い条数のクラッチ部の接続・切断制御が行なえる。
【0087】
図20は、他の実施例としてのクラッチ作動装置Kを示しており、同クラッチ作動装置Kでは、油圧シリンダ160によりクラッチワイヤ161を引張可能として、同クラッチワイヤ161を介してクラッチ部を接続・切断作動するようにしている。
【0088】
そして、油圧シリンダ160のピストンロッド162にはセンサ当接体163を取付け、同センサ当接体163の前後部にはピストンロッド162の伸長位置と短縮位置とを検出する第1・第2位置センサ164,165を配設して、両センサ164,165と駆動操作部(図示せず)を制御部(図示せず)の入力側に接続する一方、同制御部の出力側に油圧シリンダ160を電磁バルブ(図示せず)を介して接続している。166は支持ケースである。
【0089】
なお、油圧シリンダ160に代えて電磁ソレノイドや油圧モータを使用してクラッチワイヤ161を引張するようにすることもできる。
【0090】
図21は、もう一つの他の実施例としてのクラッチ作動装置Kを示しており、同クラッチ作動装置Kでは、第1・第2・第3苗縦送りベルトクラッチ45,46,47と第1・第2・第3植付クラッチ50,51,52とを接続・切断作動するクラッチ作動部90の一部と駆動部91とを収容するユニットケース170と、第1〜第6施肥クラッチ73,74,75,76,77,78を接続・切断作動するクラッチ作動部90の一部と駆動部91とを収容するユニットケース171とを別体として設け、各ユニットケース170,171内の駆動部91を制御部92によりそれぞれ制御するようにしている。
【0091】
そして、ユニットケース171は、施肥装置4の近傍に配設している。
【0092】
このように、二個のユニットケース170,171をそれぞれ作動させるクラッチの近傍に配設することにより、クラッチワイヤの短縮化が図れ、メンテナンス作業も効率良く行なうことができる。
【0093】
しかも、施肥クラッチを接続・切断作動させる駆動部91は、苗縦送りベルトクラッチと植付クラッチを接続・切断作動させる駆動部91に比べて、接続・切断作動させるタイミングを早目に設定している。
【0094】
このようにして、施肥装置4では、施肥クラッチが接続・切断されてから、シュートを通して施肥の供給・停止がなされるまでにタイムラグがあるが、前記したように苗縦送りベルトクラッチや植付クラッチよりも早目に施肥クラッチを接続・切断作動させることにより、機体回行時における枕地での肥料の重ね播きを減らすことで、施肥むらをなくすことができると共に、肥料の播きはじめの遅れをなくすことができる。
【0095】
図22は、他の実施例としての駆動操作部93を示しており、同駆動操作部93では、ダイヤル式スイッチ172を採用しており、同ダイヤル式スイッチ172を正・逆回転操作することにより、全「入」←→1・2条「切」←→1・2・3・4条「切」←→「切」3・4・5・6条「切」←→5・6条「切」←→全「入」に操作切替えが行なえるようにしている。173,174,175,176,177,178,179はそれぞれ報知手段としての点灯ランプである。
【0096】
この場合も、特定条件として3・4条「切」と1・2・5・6条「切」の二つの操作は行なえないようにして、誤操作の防止を図っている。
【0097】
しかも、ダイヤル式スイッチ172 の回転操作により決定される駆動部91の目標電圧値Vaと、回転角検出センサ133 により検出されるカム体95の現在位置の検出電圧値Vbと、駆動部91を作動させないようにあらかじめ設定した不感帯値Vc(例えば、100mV)との関係によって、次の表2に示すように、制御部92が、正・逆回転駆動用リレー136,137を介して、駆動部91を正・逆回転又は停止するように制御している(図9参照)。
【0098】
【表2】

【0099】
従って、検出電圧値Vbが目標電圧値Vaの近傍で変化した際にも、不感帯値Vcの範囲内であれば、駆動部91が停止状態を保ち、同駆動部91が敏感に正・逆回転を繰返す、いわゆるハンチングを起こすのを防止することができて、精度良く安定した制御が行なえる。
【0100】
また、駆動操作部93としては、前記三個の押しボタン式スイッチに代えて、三個のトグル式スイッチを設けることもできる。
【0101】
なお、上記したダイヤル式スイッチ172やトグル式スイッチの場合も、操作開始時点から駆動部91の駆動用開始時点までの間に、一定のタイムラグを設けている。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明に係るクラッチ作動装置を具備する田植機の側面図。
【図2】クラッチ作動装置の概念説明図。
【図3】ユニットケースの側面図。
【図4】同ユニットケースの平面図。
【図5】クラッチ作動部の斜視図。
【図6】同クラッチ作動部の側面図。
【図7】同クラッチ作動部の平面図。
【図8】同クラッチ作動部の正面図。
【図9】制御ブロック図。
【図10】駆動操作部の斜視図。
【図11】クラッチ作動部の動作説明図。
【図12】クラッチ作動部の動作説明図。
【図13】クラッチ作動部の動作説明図。
【図14】クラッチ作動部の動作説明図。
【図15】クラッチ作動部の動作説明図。
【図16】クラッチ作動部の動作説明図。
【図17】他の実施例としてのクラッチ作動部の側面図。
【図18】もう一つの他の実施例としてのクラッチ作動部の側面図。
【図19】同クラッチ作動部の正面図。
【図20】更にもう一つの他の実施例としてのクラッチ作動部の側面図。
【図21】他の実施例としてのクラッチ作動装置の概念説明図。
【図22】他の実施例としての駆動操作部の平面図。
【符号の説明】
【0103】
A 田植機
K クラッチ作動装置
1 走行部
2 植付部
3 昇降機構
4 施肥装置
21 ダッシュボード
93 駆動操作部
140 第1操作スイッチ
141 第2操作スイッチ
142 第3操作スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者が着座する座席を備えた運転部が設けられた自走可能な走行部と、
この走行部の後方に連結した植付部と
を備えた田植機において、
前記植付部には、苗マットを縦送りする複数の苗縦送りベルトごとに動力伝達を接続・切断する複数の苗縦送りベルトクラッチと、前記苗マットから苗ブロックを切削して圃場に植付ける複数の植付爪ごとに動力伝達を接続・切断する複数の植付クラッチとを設けて複数条の植付けを可能とするとともに、
前記苗縦送りベルトクラッチと前記植付クラッチを駆動させる駆動部を操作する操作スイッチを、前記運転部の前記座席の前方位置に設けたハンドルコラムの上面のダッシュボード上に設けた
ことを特徴とする田植機。
【請求項2】
前記駆動部は、前記植付クラッチの動力伝達を接続・切断する際に前記苗縦送りベルトクラッチの動力伝達も接続・切断可能とし、
前記植付クラッチと前記苗縦送りベルトクラッチごとに前記操作スイッチを設けることにより複数の前記操作スイッチを設け、これらの前記操作スイッチを前記ダッシュボード上に左右方向に間隔を開けて配置した
ことを特徴とする請求項1記載の田植機。
【請求項3】
前記ダッシュボード上には、
複数条の内の左側部の条の植付けを行う植付爪への動力伝達を接続・切断する植付クラッチを操作する第1操作スイッチと、
複数条の内の中央部の条の植付けを行う植付爪への動力伝達を接続・切断する植付クラッチを操作する第2操作スイッチと、
複数条の内の右側部の条の植付けを行う植付爪への動力伝達を接続・切断する植付クラッチを操作する第3操作スイッチを
左から並べて配置したことを特徴とする請求項2記載の田植機。
【請求項4】
前記第1〜3操作スイッチの操作に基づいて駆動部を制御する制御部を備え、
この制御部は、前記第1操作スイッチと前記第3操作スイッチがともにオン状態であって前記第2操作スイッチがオフ状態となっている場合に前記駆動部を作動させない
ことを特徴とする請求項3記載の田植機。
【請求項5】
前記第1〜3操作スイッチの操作に基づいて駆動部を制御する制御部を備え、
この制御部は、前記第1操作スイッチと前記第3操作スイッチがともにオフ状態であって前記第2操作スイッチがオン状態となっている場合に前記駆動部を作動させない
ことを特徴とする請求項3記載の田植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2007−267754(P2007−267754A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−159394(P2007−159394)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【分割の表示】特願平10−313460の分割
【原出願日】平成10年11月4日(1998.11.4)
【出願人】(000006851)ヤンマー農機株式会社 (132)
【Fターム(参考)】