画像形成装置、画像形成方法およびプログラム
【課題】印刷中にエラーが発生する場合であっても、印刷処理の操作性および画像の視認性を低下させることなく印刷を継続することができる画像形成装置、画像形成方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】RIP前データと、RIP後データとを記憶する記憶部110と、RIP後データを印刷する場合のエラーを検知する検知部104と、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定部105と、RIP前データを、決定された解消印刷条件を反映したRIP後データに変換する変換部106と、変換されたRIP後データを印刷する印刷制御部107と、を備えた。
【解決手段】RIP前データと、RIP後データとを記憶する記憶部110と、RIP後データを印刷する場合のエラーを検知する検知部104と、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定部105と、RIP前データを、決定された解消印刷条件を反映したRIP後データに変換する変換部106と、変換されたRIP後データを印刷する印刷制御部107と、を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ページ記述言語等の言語で記述された印刷データを、RIP(Raster Image Processor)により印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換した変換データに変換する技術が知られている。また、従来、RIPにより変換された変換データを用いることにより再印刷時に印刷処理を高速化する方法が開発されている。
【0003】
例えば、ユーザが印刷した際の印刷データを蓄積し、当該ユーザが蓄積した印刷データを再印刷する場合や、他のユーザが蓄積された印刷データを印刷する場合に、効率的に印刷することを目的として、過去の印刷要求の内容に対応付けて印刷データ実体を管理する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
しかし、特許文献1の方法では、蓄積文書の印刷時に蓄積時から変更された印刷に影響する条件を反映することができなかった。例えば、送信されたジョブの変換データがA4サイズであるのに、トレイにはA3しかなかったり、印刷中にトレイが用紙切れになったりした場合に、印刷途中で印刷条件を変更できないため、印刷を継続することができなかった。
【0005】
そこで、印刷用紙切れ、ホッチキスの芯切れ、インク切れ等によりエラーが発生し、印刷できなかった印刷ジョブをエラー解消後に再印刷可能にすることを目的として、補給品の品切れを検知した場合に、印刷ジョブを保留ジョブとして管理する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
しかし、特許文献2の方法でも、印刷が保留された印刷ジョブのリトライ時に印刷に影響する条件の変更を反映することができなかった。このため、印刷中のエラーで印刷が停止してしまった場合、ユーザによるトナー補充等のエラー原因を解消する操作が必要であり、自動で印刷を継続できず操作性および効率が悪かった。
【0007】
また、印刷中のエラーで印刷が停止してしまった際に、別のトレイを指定して強制的に印刷を継続する強制印刷の技術も既に知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の強制印刷の技術では、既に生成された変換データを強制的に別のトレイに給紙されている用紙に印刷するため、例えば、プリンタに送信されたA3のジョブをA4の用紙に印刷すると、画像が用紙からはみ出し、画像切れが発生する。また、逆に、A4サイズのジョブをA3の用紙に印刷すると無駄な空白ができてしまい、バランスの悪い印刷物が仕上がることとなる。このように、従来の強制印刷の技術により印刷が継続された場合、画像の視認性が低下するという問題があった。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、印刷中にエラーが発生する場合であっても、印刷処理の操作性および画像の視認性を低下させることなく印刷を継続することができる画像形成装置、画像形成方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる画像形成装置は、印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知部と、エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定部と、前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換部と、前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる画像形成方法は、印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶部に保存する保存ステップと、前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知ステップと、エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定ステップと、前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換ステップと、前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかるプログラムは、コンピュータを、印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶部に保存する保存ステップと、前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知ステップと、エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定ステップと、前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換ステップと、前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御ステップ、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、印刷中にエラーが発生する場合であっても、印刷処理の操作性および画像の視認性を低下させることなく印刷を継続することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本実施の形態にかかる画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、変換部106によるRIP前データをRIP後データに変換するイメージ図である。
【図3】図3は、本実施の形態にかかる記憶部の記憶領域の詳細の一例を示す図である。
【図4】図4は、従来の記憶部の記憶領域の詳細の一例を示す図である。
【図5】図5は、画像形成装置による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は、画像形成装置による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】図7は、他の例1にかかる画像形成装置による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、他の例2にかかる画像形成装置による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、制限枚数テーブルの一例を示す図である。
【図10】図10は、他の例3にかかる画像形成装置による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置、画像形成方法およびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
図1は、本実施の形態にかかる画像形成システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、画像形成システムは、PC(Personal Computer)やServerであるHOST200と、HOST200と接続されたMFP(Multifunction Printer)やLP(Laser Printer)等の画像形成装置100を備える。
【0017】
また、図1に示すように、画像形成装置100は、表示制御部101と、入力制御部102と、受信部103と、検知部104と、決定部105と、変換部106と、印刷制御部107と、通知部108と、操作表示部120と、記憶部110と、エンジン130とを主に備える。
【0018】
受信部103は、HOST200から印刷データを受信し、受信した印刷データを記憶部110に保存する。ここで、印刷データとは、印刷対象となる画像データのことであり、画像データには画像もテキストも含まれる。
【0019】
表示制御部101は、各種表示事項を操作表示部120に表示する。表示制御部101は、例えば、印刷完了通知や、エラー通知や、限界枚数の警告を操作表示部120に表示する。ここで、限界枚数の警告とは、印刷済みの枚数が、ユーザごとにあらかじめ設定された限界枚数のうち所定の限界枚数を超過した場合に、印刷用紙の節約設定をユーザに促すための警告のことである。また、限界枚数とは、印刷用紙の節約により全ての変換データを印刷可能な枚数のことである。また、節約設定とは、集約印刷や両面印刷のことである。
【0020】
入力制御部102は、本発明におけるエラーが検知された場合に印刷条件の変更を受け付ける変更受付部としての機能を有する。ここで、入力制御部102は、操作表示部120からユーザによる変更の入力を受け付けてもよいし、画像形成装置100とネットワークにより接続された情報処理装置(不図示)から受け付けてもよい。
【0021】
また、入力制御部102は、エラーが検知された場合に、印刷を中止するか、エラーを解消する印刷条件(以下、解消印刷条件という。)を反映した変換データを用いて印刷を継続するかの選択を受け付ける受付部としての機能を有する。ここで、印刷条件とは、印刷データを印刷するために定められる条件であり、カラー、集約印刷、部数、両面印刷等がある。
【0022】
検知部104は、印刷データを印刷する前、または印刷中に発生したエラーを検知する。例えば、検知部104は、変換データに反映された印刷条件がA3サイズであるのに、ユーザにより指定された用紙トレイがA4である場合、印刷データを印刷する前にトレイ選択ミスを検知する。また、検知部104は、変換データに反映された印刷条件がカラーである場合に、印刷中にカラーのトナー切れが発生した場合、印刷中に発生したトナー切れを検知する。
【0023】
また、検知部104は、発生したエラーの解消を検知する。例えば、検知部104は、トナー切れのエラー通知に対してユーザによりトナー補給された場合、トナー補給をエラーの解消として検知する。
【0024】
通知部108は、検知部104により検知されたエラーを、表示制御部101を介して操作表示部120に表示する。また、通知部108は、限界枚数が制限されている場合に、表示制御部101を介して操作表示部120に限界枚数の警告を通知する。
【0025】
決定部105は、エラーが検知された場合に、検知されたエラー内容から画像形成装置100におけるエラーの発生箇所を特定し、特定した発生箇所の機器状態から解消印刷条件を決定する。
【0026】
例えば、決定部105は、カラーのトナー切れが検知された場合に、画像形成装置100におけるトナータンクの設置箇所を特定し、設置箇所に設置されている他のトナータンクの状態、ここではモノクロのトナータンクの残量により解消印刷条件を決定する。決定部105は、モノクロのトナータンクに残量があるか否かを判断し、残量があると判断した場合に、モノクロを解消印刷条件として決定する。
【0027】
また、決定部105は、A3のトレイ選択ミスのエラーが検知された場合に、画像形成装置100におけるトレイの設置箇所を特定し、トレイ設置箇所に配置されている他のトレイに給紙されている用紙サイズ、例えばA4の用紙有無により解消条件を決定する。
【0028】
変換部106は、印刷データを、決定部105により決定された解消印刷条件、または入力制御部102により変更された印刷条件を反映して変換データに変換する。例えば、変換データとは、ページ記述言語等の言語で記述された印刷データに、印刷条件を反映して印刷可能な形式であるビットマップデータ形式に変換されたデータのことである。
【0029】
例えば、変換部106は、RIPにより、ページ記述言語の1つであるPDL(Page Description Language)で記述された印刷データ(以下、RIP前データという。)を、ビットマップ形式で描画された変換データ(以下、RIP後データという。)に変換し、記憶部110に保存する。
【0030】
図2は、変換部106によるRIP前データをRIP後データに変換するイメージ図である。図2では、変換部106は、左側の3つの矢印が示すように、ページ記述言語の1つであるPCL(Printer Control Language)、画像フォーマットの1つであるAdobe(登録商標)等のフォーマットにより生成された印刷データを、中央に示すようにRIPする。図2の右側に示すように、変換部106は、RIPによりRIP前データを変換し、ラスターイメージ(ビットマップ画像)を生成する。なお、PCL、Adobe(登録商標)等は例示であり、印刷データを生成可能な言語またはフォーマットであればいずれであってもよい。
【0031】
また、変換部106は、記憶部110にRIP後データがある場合であっても、決定部105により解消印刷条件が決定された場合、再度、RIP前データを、決定部105により決定された印刷条件を反映した再RIPデータに変換する。なお、再RIPデータは、RIP前データが変換されたデータであるのでRIP後データであるが、特に明示する場合は、既にRIP後データが存在する場合に、再度RIP前データが変換された変換データを再RIPデータと称する。
【0032】
記憶部110は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部110は、受信部103から受信した印刷データや、スキャナ(不図示)により読み取られたRIP前データを記憶する。また、記憶部110は、変換部106により変換されたRIP後データを記憶する。
【0033】
図3は、本実施の形態にかかる記憶部110の記憶領域の詳細の一例を示す図である。図3に示すように、記憶部110は、記憶領域の一部をデータ蓄積領域111に割り当てる。ここで、データ蓄積領域は、図3に示すように、印刷ジョブ管理領域112と、蓄積ジョブ管理領域113とを含む領域であり、RIP前データおよびRIP後データを蓄積する領域である。
【0034】
印刷ジョブ管理領域112は、印刷されていないRIP後データをRIP前データと対応付けて管理する領域である。また、蓄積ジョブ管理領域113は、印刷済みのRIP後データをRIP前データと対応付け、これらを再印刷対象となる蓄積ジョブとして記憶する。図3の蓄積ジョブ管理領域113において、矢印が示すように、ジョブAの管理領域とジョブBの管理領域とが分けられている。また、破線で囲まれたジョブAの管理領域には、破線内の左側に図示されたRIP後データが右側に図示されたRIP前データと並べて配置されている。
【0035】
図4は、従来の記憶部の記憶領域の詳細の一例を示す図である。図4に示すように、従来の記憶部は、印刷ジョブ管理領域、蓄積管理領域ともに、RIP後データとRIP前データとを別個に記憶している。例えば、蓄積ジョブ管理領域では、RIP前ジョブの管理領域と、RIP後のジョブ管理領域とがそれぞれ破線で囲まれている。つまり、従来の記憶部は、RIP後データとRIP前データとを対応付けて記憶していなかった。
【0036】
また、記憶部110は、許可印刷条件等を記憶する。記憶部110は、許可印刷条件に対応する印刷条件を記憶する。例えば、記憶部110は、許可印刷条件として、モノクロの利用が許可されている場合に利用できるカラーモードとして、モノクロを対応付けて記憶する。また、カラーの利用が許可されている場合は、記憶部110は、利用できるカラーモードとして、モノクロとカラーを対応付けて記憶する。
【0037】
さらに、記憶部110は、制限枚数テーブルを記憶する。ここで、制限枚数テーブルとは、後述するユーザごとに設定された制限枚数の詳細を登録したテーブルのことである。例えば、詳細は後述するが、制限枚数テーブルは、ユーザごとに制限枚数と、印刷済みの枚数とを対応付けて記憶する。
【0038】
印刷制御部107は、RIP前データ、または変換部106により変換されたRIP後データを記憶部110から取得し、取得したRIP後データをエンジン130に送信し印刷させる。また、印刷制御部107は、検知部104によりエラーの解消が検知された場合に、RIP後データを印刷する。例えば、印刷制御部107は、検知部104により、トナー補給や、印刷条件の変更をエラーの解消として検知された場合に、RIP後データを印刷する。
【0039】
エンジン130は、印刷制御部107から変換データを受け取り、受け取った変換データを印刷し、排紙する。
【0040】
次に、以上のように構成された画像形成装置100による印刷処理の手順について説明する。図5は、画像形成装置100による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【0041】
受信部103は、ジョブAのRIP前データを受信する(ステップS1)。受信部103は、ジョブAを複製し、複製したRIP前データを記憶部110の蓄積ジョブ管理領域113のジョブAの管理領域に蓄積する(ステップS2)。
【0042】
変換部106は、ジョブAのRIP前データをRIP後データに変換する(ステップS3)。印刷制御部107は、変換部106により変換されたRIP後データを、エンジン130により紙に印刷し、排紙する(ステップS4)。
【0043】
変換部106は、RIP後データを記憶部110の蓄積ジョブ管理領域113のジョブAの管理領域に蓄積する(ステップS5)。
【0044】
次に、印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理の手順について説明する。図6は、印刷中にエラーが発生した際の画像形性装置100によるジョブ印刷処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、印刷中に発生したエラーが用紙切れ、またはトレイ選択ミスである場合を例に説明する。
【0045】
検知部104は、用紙切れ、またはトレイ選択ミスをエラーとして検知する。検知部104は、表示制御部120にエラー発生を通知する(ステップS11)。
【0046】
印刷制御部107は、検知部104によりエラー要因の解除が検知されたか否かを判断する(ステップS12)。印刷制御部107は、検知部104によりエラー要因の解除が検知されたと判断した場合(ステップS12:Yes)、エンジン130によりRIP後データを紙へ印刷し、排紙する(ステップS13)。印刷制御部107は、記憶部110の蓄積ジョブ管理領域113から蓄積データを破棄する(ステップS19)。
【0047】
印刷制御部107は、検知部104によりエラー要因の解除が検知されなかったと判断した場合(ステップS12:No)、決定部105により別のトレイを選択させる(ステップS14)。
【0048】
印刷制御部107は、決定部105により選択されたトレイとRIP後データに反映された用紙サイズが同一であるか否かを判断する(ステップS15)。印刷制御部107は、決定部105により選択されたトレイとRIP後データに反映された用紙サイズが同一であると判断した場合(ステップS15:Yes)、ステップS13およびステップS19の処理を行う。
【0049】
一方、印刷制御部107により、決定部105により選択されたトレイとRIP後データに反映された用紙サイズが同一でないと判断された場合(ステップS15:No)、変換部106は、記憶部110の蓄積ジョブ管理領域113からRIP前データを取り出す(ステップS16)。
【0050】
ここで、決定部105は、選択したトレイに給紙されている用紙サイズと、RIP後データに反映されている印刷条件に含まれる用紙サイズとが異なる場合、RIP前データを選択したトレイに給紙されている用紙サイズに縮小または拡大する値を解消印刷条件として決定する。例えば、選択したトレイがA3で、RIP後データに反映されていた印刷条件がA4である場合、解消印刷条件を、A4サイズをA3サイズに拡大する条件に決定する。
【0051】
逆に、決定部105は、選択したトレイがA4で、RIP後データに反映されていた印刷条件がA3である場合は、解消印刷条件を、A3サイズをA4サイズに縮小する条件に決定する。
【0052】
また、ここで、決定部105は、ユーザから入力制御部102により印刷条件の変更が受け付けられた場合、当該印刷条件を解消印刷条件として決定する。この際、検知部105は、ユーザにより変更された印刷条件がエラーでないかをさらに判断し、検知することとしてもよい。
【0053】
変換部106は、取り出したRIP前データを再RIPする(ステップS17)。例えば、変換部106は、決定部105により決定された解消印刷条件がA4サイズをA3サイズに拡大する条件であった場合、RIP前データを、A3サイズを反映した再RIPデータに変換する。
【0054】
印刷制御部107は、エンジン130により再RIPデータを紙へ印刷し、排紙する(ステップS18)。続いて、印刷制御部107は、ステップS19の処理を行う。
【0055】
次に、3つの他の例(他の例1、他の例2、他の例3)にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理の手順について説明する。図7は、他の例1にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形性装置100による印刷処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、印刷中に発生したエラーがシアンのトナー切れである場合を例に説明する。
【0056】
検知部104は、シアンのトナー切れをエラーとして検知する。また、ステップS21からステップS23までの処理は図6の印刷処理のステップS11からステップS13の処理と同様である。
【0057】
ステップS22において、決定部105は、検知部104によりエラー要因の解除が検知されなかったと判断した場合(ステップS22:No)、トナー切れになったカラー以外のカラー又はモノクロを選択する(ステップS24)。ここで、決定部105は、トナー切れになったカラー(シアン)以外のカラー又はモノクロを解消印刷条件として決定する。
【0058】
例えば、決定部105は、RIP後データに反映されている印刷条件がカラーであり、機器状態としてトナータンクにシアン以外のカラートナーの残量がある場合、シアン以外のカラーによるカラー印刷を解除印刷条件として決定する。また、決定部105は、機器状態としてシアン以外のカラートナーの残量もない場合であって、ブラックのトナーの残量がある場合、モノクロ印刷を解除印刷条件として決定する。
【0059】
この際、印刷制御部107は、決定部105によりトナー切れになったカラー(シアン)以外のカラーが解消印刷条件として決定された場合、トナー切れになったカラー(シアン)以外のトナーを用いて色みが自然になるように最適に色調整し、印刷することとなる。
【0060】
ステップS25からステップS28までの処理については、図6の印刷処理のステップS16からステップS19までの処理と同様である。
【0061】
次に、他の例2にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理の手順について説明する。図8は、他の例2にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【0062】
ここでは、印刷中に許可印刷条件を満たさない印刷条件がエラーとして発生した場合を例に説明する。具体的には、モノクロ印刷しか許可されていないユーザによるRIP後データの印刷中に、RIP後データの途中にカラーページが存在したことにより印刷条件がカラー印刷に切り替わった場合を例に説明する。
【0063】
検知部104は、許可印刷条件に含まれない印刷条件(カラー印刷)への切り替わりをエラーとして検知する。また、ステップS31の処理は図6の印刷処理のステップS11の処理と同様である。
【0064】
決定部105は、ジョブがリセットされたか否かを判断する(ステップS32)。印刷制御部107は、決定部105によりジョブがリセットされたと判断した場合(ステップS32:Yes)、記憶部110の蓄積ジョブ管理領域から蓄積データを破棄する(ステップS37)。ここで、印刷制御部107は、エラーが検知されたページ以降のページを破棄してジョブをキャンセルし終了する。
【0065】
一方、決定部105は、ジョブがリセットされなかったと判断した場合(ステップS32:No)、モノクロ印刷を選択する(ステップS33)。ここで、決定部105は、モノクロ印刷を解消印刷条件として決定する。
【0066】
ステップS34からステップS37までの処理については、図6の印刷処理のステップS16からステップS19までの処理と同様である。
【0067】
次に、他の例3にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理について説明する。ここでは、印刷中に制限枚数テーブルに登録された警告閾値の超過をエラーとして検知された場合を例に説明する。
【0068】
まず、制限枚数テーブルについて説明する。図9は、制限枚数テーブルの一例を示す図である。記憶部110は、図9に示すような制限枚数テーブルを記憶する。
【0069】
図9では、ユーザ名に、カラー権限と、1ヵ月あたりの限界枚数と、警告閾値と、印刷済み枚数とが対応付けられている。ここで、カラー権限は、ユーザの許可印刷条件のうちカラーについて利用が許可されたカラーの種類(カラー、モノクロ)を示す。また、1ヵ月あたりの印刷可能枚数とは、1ヵ月間に印刷可能な用紙の枚数を示す。
【0070】
また、警告閾値とは、印刷済みの枚数が所定の閾値を超過した場合に、制限枚数に達するまであと僅かであることをユーザに警告するために設定されるものである。例えば、警告閾値は、1ヵ月あたりの制限枚数と印刷済みの枚数の差分が所定枚数に達した場合に、節約設定に切り替えることにより残りの印刷枚数を印刷できる値を目安に設定される。
【0071】
例えば、図9のユーザ名「山田」は、カラー権限は「フルカラー」であり、1ヵ月あたりの印刷可能枚数は「1000」枚である。また、警告閾値は「印刷可能枚数の80%」、つまり800枚であり、印刷済み枚数は「586」枚である。
【0072】
そこで、限界枚数の閾値(800枚)から印刷済み枚数を減算すると214枚であるので、あと214枚印刷した時点で通知部108により制限枚数の警告が通知されることとなる。
【0073】
次に、他の例3にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理の手順について説明する。図10は、他の例3にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形性装置100による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【0074】
ここでは、印刷中に制限枚数テーブルに登録された警告閾値の超過がエラーとして発生した場合を例に説明する。
【0075】
検知部104は、制限枚数テーブルに登録されているユーザによる印刷済みの枚数が警告閾値を超過したか否かを判断する(ステップS41)。決定部105は、検知部104により、印刷済みの枚数が警告閾値を超過したと判断された場合(ステップS41:Yes)、節約設定で印刷するか否かを決定する(ステップS42)。
【0076】
ここで、決定部105は、制限枚数テーブルに登録されている制限枚数と印刷済みの枚数と印刷中のRIP後データの残りの印刷枚数とから、具体的な節約設定の詳細を決定してもよいし、ユーザから受け付けた節約設定の有無により節約設定の詳細を決定してもよい。例えば、決定部105は、制限枚数と印刷済みの枚数と印刷中のRIP後データの残りの印刷枚数とから、1枚あたりに印刷するページ数を2ページとする集約印刷や、両面印刷や、これらを組み合わせた設定を解消印刷条件として決定してもよい。
【0077】
また、決定部105は、制限枚数の警告に対して入力制御部102によりユーザから節約設定を受け付け、受け付けた内容を解消印刷条件として決定してもよい。ここで、決定部105は、表示制御部101により節約設定の設定画面を操作表示部120に表示するが、一度ユーザにより設定された後は、再度設定画面を表示しないようにしてもよい。なお、この際、検知部107は、ユーザから受け付けた節約設定により印刷中のRIP後データの残りを、全て印刷可能か否かを判断することとしてもよい。
【0078】
印刷制御部107は、決定部105により節約設定で印刷すると決定された場合(ステップS42:Yes)、ステップS43の処理に移る。なお、ステップS43からステップS45までの処理については、図6の印刷処理の手順を示すフローチャートのステップS16からステップS18の処理と同様である。また、ステップS45の次は、ステップS47の処理に進む。
【0079】
ステップS41において、検知部104により警告閾値を超過していないと判断された場合(ステップS41:No)、およびステップS42において決定部105により節約設定で印刷できないと判断された場合(ステップS42:No)、印刷制御部107は、RIP後データをエンジン130により紙へ印刷し、排紙する(ステップS46)。
【0080】
なお、ステップS42において決定部105により節約設定で印刷できないと判断された場合(ステップS42:No)は、印刷中のRIP後データの残りのデータのうち、残りの制限枚数分だけのページが印刷されることとなる。
【0081】
検知部104は、最終ページの印刷を終了したか否かを判断する(ステップS47)。検知部104は、最終ページの印刷を終了していないと判断した場合(ステップS47:No)、ステップS41に戻りステップS41からステップS47までの処理を繰り返す。なお、この判断はページ毎に行われる。
【0082】
一方、検知部104は、最終ページの印刷を終了したと判断した場合(ステップS47:Yes)、処理を終了する。
【0083】
このように、本実施の形態によれば、印刷中にエラーが発生した場合であっても、決定部105は、エラーを解消できる印刷条件を解消印刷条件として決定し、解消印刷条件により印刷中の残りの変換データを印刷するので、印刷中にエラーが発生する場合であっても、印刷処理の操作性および画像の視認性を低下させることなく印刷を継続することができる。
【0084】
図11は、本実施の形態にかかる画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。本図では、画像形成装置100の一例として複合機100として説明する。この複合機100は、コントローラ10とエンジン部(Engine)60とをPCI(Peripheral Component Interface)バスで接続した構成となる。コントローラ10は、複合機100全体の制御と描画、通信、図示しない操作部からの入力を制御するコントローラである。エンジン部60は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部60には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0085】
コントローラ10は、CPU11と、ノースブリッジ(NB)13と、システムメモリ(MEM−P)12と、サウスブリッジ(SB)14と、ローカルメモリ(MEM−C)17と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)16と、ハードディスクドライブ(HDD)110とを有し、ノースブリッジ(NB)13とASIC16との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス15で接続した構成となる。また、MEM−P12は、ROM(Read Only Memory)12aと、RAM(Random Access Memory)12bと、をさらに有する。
【0086】
CPU11は、複合機100の全体制御をおこなうものであり、NB13、MEM−P12およびSB14からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0087】
NB13は、CPU11とMEM−P12、SB14、AGPバス15とを接続するためのブリッジであり、MEM−P12に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0088】
MEM−P12は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM12aとRAM12bとからなる。ROM12aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM12bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0089】
SB14は、NB13とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB14は、PCIバスを介してNB13と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインターフェース(I/F)部なども接続される。
【0090】
ASIC16は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス15、PCIバス、HDD110およびMEM−C17をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC16は、PCIマスタおよびAGPターゲットと、ASIC16の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C17を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部60との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC16には、PCIバスを介してFCU(Facsimile Control Unit)30、USB(Universal Serial Bus)40、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インターフェース50が接続される。操作表示部120はASIC16に直接接続されている。
【0091】
MEM−C17は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD(Hard Disk Drive)110は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
【0092】
AGP15は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P12に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
【0093】
なお、本実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
【0094】
本実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0095】
さらに、本実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0096】
本実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムは、上述した各部(表示制御部、入力制御部、受信部、検知部、決定部、変換部、印刷制御部、通知部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから画像形成プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、表示制御部、入力制御部、受信部、検知部、決定部、変換部、印刷制御部、通知部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0097】
なお、上記実施の形態では、本発明の画像形成装置を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用した例を挙げて説明するが、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
【符号の説明】
【0098】
100 画像形成装置
101 表示制御部
102 入力制御部
103 受信部
104 検知部
105 決定部
106 変換部
107 印刷制御部
108 通知部
110 記憶部
120 操作表示部
130 エンジン
200 HOST
【先行技術文献】
【特許文献】
【0099】
【特許文献1】特開2009−037409号公報
【特許文献2】特開2004−288032号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ページ記述言語等の言語で記述された印刷データを、RIP(Raster Image Processor)により印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換した変換データに変換する技術が知られている。また、従来、RIPにより変換された変換データを用いることにより再印刷時に印刷処理を高速化する方法が開発されている。
【0003】
例えば、ユーザが印刷した際の印刷データを蓄積し、当該ユーザが蓄積した印刷データを再印刷する場合や、他のユーザが蓄積された印刷データを印刷する場合に、効率的に印刷することを目的として、過去の印刷要求の内容に対応付けて印刷データ実体を管理する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
しかし、特許文献1の方法では、蓄積文書の印刷時に蓄積時から変更された印刷に影響する条件を反映することができなかった。例えば、送信されたジョブの変換データがA4サイズであるのに、トレイにはA3しかなかったり、印刷中にトレイが用紙切れになったりした場合に、印刷途中で印刷条件を変更できないため、印刷を継続することができなかった。
【0005】
そこで、印刷用紙切れ、ホッチキスの芯切れ、インク切れ等によりエラーが発生し、印刷できなかった印刷ジョブをエラー解消後に再印刷可能にすることを目的として、補給品の品切れを検知した場合に、印刷ジョブを保留ジョブとして管理する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
しかし、特許文献2の方法でも、印刷が保留された印刷ジョブのリトライ時に印刷に影響する条件の変更を反映することができなかった。このため、印刷中のエラーで印刷が停止してしまった場合、ユーザによるトナー補充等のエラー原因を解消する操作が必要であり、自動で印刷を継続できず操作性および効率が悪かった。
【0007】
また、印刷中のエラーで印刷が停止してしまった際に、別のトレイを指定して強制的に印刷を継続する強制印刷の技術も既に知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の強制印刷の技術では、既に生成された変換データを強制的に別のトレイに給紙されている用紙に印刷するため、例えば、プリンタに送信されたA3のジョブをA4の用紙に印刷すると、画像が用紙からはみ出し、画像切れが発生する。また、逆に、A4サイズのジョブをA3の用紙に印刷すると無駄な空白ができてしまい、バランスの悪い印刷物が仕上がることとなる。このように、従来の強制印刷の技術により印刷が継続された場合、画像の視認性が低下するという問題があった。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、印刷中にエラーが発生する場合であっても、印刷処理の操作性および画像の視認性を低下させることなく印刷を継続することができる画像形成装置、画像形成方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる画像形成装置は、印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知部と、エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定部と、前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換部と、前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる画像形成方法は、印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶部に保存する保存ステップと、前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知ステップと、エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定ステップと、前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換ステップと、前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかるプログラムは、コンピュータを、印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶部に保存する保存ステップと、前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知ステップと、エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定ステップと、前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換ステップと、前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御ステップ、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、印刷中にエラーが発生する場合であっても、印刷処理の操作性および画像の視認性を低下させることなく印刷を継続することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本実施の形態にかかる画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、変換部106によるRIP前データをRIP後データに変換するイメージ図である。
【図3】図3は、本実施の形態にかかる記憶部の記憶領域の詳細の一例を示す図である。
【図4】図4は、従来の記憶部の記憶領域の詳細の一例を示す図である。
【図5】図5は、画像形成装置による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は、画像形成装置による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】図7は、他の例1にかかる画像形成装置による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、他の例2にかかる画像形成装置による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、制限枚数テーブルの一例を示す図である。
【図10】図10は、他の例3にかかる画像形成装置による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置、画像形成方法およびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
図1は、本実施の形態にかかる画像形成システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、画像形成システムは、PC(Personal Computer)やServerであるHOST200と、HOST200と接続されたMFP(Multifunction Printer)やLP(Laser Printer)等の画像形成装置100を備える。
【0017】
また、図1に示すように、画像形成装置100は、表示制御部101と、入力制御部102と、受信部103と、検知部104と、決定部105と、変換部106と、印刷制御部107と、通知部108と、操作表示部120と、記憶部110と、エンジン130とを主に備える。
【0018】
受信部103は、HOST200から印刷データを受信し、受信した印刷データを記憶部110に保存する。ここで、印刷データとは、印刷対象となる画像データのことであり、画像データには画像もテキストも含まれる。
【0019】
表示制御部101は、各種表示事項を操作表示部120に表示する。表示制御部101は、例えば、印刷完了通知や、エラー通知や、限界枚数の警告を操作表示部120に表示する。ここで、限界枚数の警告とは、印刷済みの枚数が、ユーザごとにあらかじめ設定された限界枚数のうち所定の限界枚数を超過した場合に、印刷用紙の節約設定をユーザに促すための警告のことである。また、限界枚数とは、印刷用紙の節約により全ての変換データを印刷可能な枚数のことである。また、節約設定とは、集約印刷や両面印刷のことである。
【0020】
入力制御部102は、本発明におけるエラーが検知された場合に印刷条件の変更を受け付ける変更受付部としての機能を有する。ここで、入力制御部102は、操作表示部120からユーザによる変更の入力を受け付けてもよいし、画像形成装置100とネットワークにより接続された情報処理装置(不図示)から受け付けてもよい。
【0021】
また、入力制御部102は、エラーが検知された場合に、印刷を中止するか、エラーを解消する印刷条件(以下、解消印刷条件という。)を反映した変換データを用いて印刷を継続するかの選択を受け付ける受付部としての機能を有する。ここで、印刷条件とは、印刷データを印刷するために定められる条件であり、カラー、集約印刷、部数、両面印刷等がある。
【0022】
検知部104は、印刷データを印刷する前、または印刷中に発生したエラーを検知する。例えば、検知部104は、変換データに反映された印刷条件がA3サイズであるのに、ユーザにより指定された用紙トレイがA4である場合、印刷データを印刷する前にトレイ選択ミスを検知する。また、検知部104は、変換データに反映された印刷条件がカラーである場合に、印刷中にカラーのトナー切れが発生した場合、印刷中に発生したトナー切れを検知する。
【0023】
また、検知部104は、発生したエラーの解消を検知する。例えば、検知部104は、トナー切れのエラー通知に対してユーザによりトナー補給された場合、トナー補給をエラーの解消として検知する。
【0024】
通知部108は、検知部104により検知されたエラーを、表示制御部101を介して操作表示部120に表示する。また、通知部108は、限界枚数が制限されている場合に、表示制御部101を介して操作表示部120に限界枚数の警告を通知する。
【0025】
決定部105は、エラーが検知された場合に、検知されたエラー内容から画像形成装置100におけるエラーの発生箇所を特定し、特定した発生箇所の機器状態から解消印刷条件を決定する。
【0026】
例えば、決定部105は、カラーのトナー切れが検知された場合に、画像形成装置100におけるトナータンクの設置箇所を特定し、設置箇所に設置されている他のトナータンクの状態、ここではモノクロのトナータンクの残量により解消印刷条件を決定する。決定部105は、モノクロのトナータンクに残量があるか否かを判断し、残量があると判断した場合に、モノクロを解消印刷条件として決定する。
【0027】
また、決定部105は、A3のトレイ選択ミスのエラーが検知された場合に、画像形成装置100におけるトレイの設置箇所を特定し、トレイ設置箇所に配置されている他のトレイに給紙されている用紙サイズ、例えばA4の用紙有無により解消条件を決定する。
【0028】
変換部106は、印刷データを、決定部105により決定された解消印刷条件、または入力制御部102により変更された印刷条件を反映して変換データに変換する。例えば、変換データとは、ページ記述言語等の言語で記述された印刷データに、印刷条件を反映して印刷可能な形式であるビットマップデータ形式に変換されたデータのことである。
【0029】
例えば、変換部106は、RIPにより、ページ記述言語の1つであるPDL(Page Description Language)で記述された印刷データ(以下、RIP前データという。)を、ビットマップ形式で描画された変換データ(以下、RIP後データという。)に変換し、記憶部110に保存する。
【0030】
図2は、変換部106によるRIP前データをRIP後データに変換するイメージ図である。図2では、変換部106は、左側の3つの矢印が示すように、ページ記述言語の1つであるPCL(Printer Control Language)、画像フォーマットの1つであるAdobe(登録商標)等のフォーマットにより生成された印刷データを、中央に示すようにRIPする。図2の右側に示すように、変換部106は、RIPによりRIP前データを変換し、ラスターイメージ(ビットマップ画像)を生成する。なお、PCL、Adobe(登録商標)等は例示であり、印刷データを生成可能な言語またはフォーマットであればいずれであってもよい。
【0031】
また、変換部106は、記憶部110にRIP後データがある場合であっても、決定部105により解消印刷条件が決定された場合、再度、RIP前データを、決定部105により決定された印刷条件を反映した再RIPデータに変換する。なお、再RIPデータは、RIP前データが変換されたデータであるのでRIP後データであるが、特に明示する場合は、既にRIP後データが存在する場合に、再度RIP前データが変換された変換データを再RIPデータと称する。
【0032】
記憶部110は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部110は、受信部103から受信した印刷データや、スキャナ(不図示)により読み取られたRIP前データを記憶する。また、記憶部110は、変換部106により変換されたRIP後データを記憶する。
【0033】
図3は、本実施の形態にかかる記憶部110の記憶領域の詳細の一例を示す図である。図3に示すように、記憶部110は、記憶領域の一部をデータ蓄積領域111に割り当てる。ここで、データ蓄積領域は、図3に示すように、印刷ジョブ管理領域112と、蓄積ジョブ管理領域113とを含む領域であり、RIP前データおよびRIP後データを蓄積する領域である。
【0034】
印刷ジョブ管理領域112は、印刷されていないRIP後データをRIP前データと対応付けて管理する領域である。また、蓄積ジョブ管理領域113は、印刷済みのRIP後データをRIP前データと対応付け、これらを再印刷対象となる蓄積ジョブとして記憶する。図3の蓄積ジョブ管理領域113において、矢印が示すように、ジョブAの管理領域とジョブBの管理領域とが分けられている。また、破線で囲まれたジョブAの管理領域には、破線内の左側に図示されたRIP後データが右側に図示されたRIP前データと並べて配置されている。
【0035】
図4は、従来の記憶部の記憶領域の詳細の一例を示す図である。図4に示すように、従来の記憶部は、印刷ジョブ管理領域、蓄積管理領域ともに、RIP後データとRIP前データとを別個に記憶している。例えば、蓄積ジョブ管理領域では、RIP前ジョブの管理領域と、RIP後のジョブ管理領域とがそれぞれ破線で囲まれている。つまり、従来の記憶部は、RIP後データとRIP前データとを対応付けて記憶していなかった。
【0036】
また、記憶部110は、許可印刷条件等を記憶する。記憶部110は、許可印刷条件に対応する印刷条件を記憶する。例えば、記憶部110は、許可印刷条件として、モノクロの利用が許可されている場合に利用できるカラーモードとして、モノクロを対応付けて記憶する。また、カラーの利用が許可されている場合は、記憶部110は、利用できるカラーモードとして、モノクロとカラーを対応付けて記憶する。
【0037】
さらに、記憶部110は、制限枚数テーブルを記憶する。ここで、制限枚数テーブルとは、後述するユーザごとに設定された制限枚数の詳細を登録したテーブルのことである。例えば、詳細は後述するが、制限枚数テーブルは、ユーザごとに制限枚数と、印刷済みの枚数とを対応付けて記憶する。
【0038】
印刷制御部107は、RIP前データ、または変換部106により変換されたRIP後データを記憶部110から取得し、取得したRIP後データをエンジン130に送信し印刷させる。また、印刷制御部107は、検知部104によりエラーの解消が検知された場合に、RIP後データを印刷する。例えば、印刷制御部107は、検知部104により、トナー補給や、印刷条件の変更をエラーの解消として検知された場合に、RIP後データを印刷する。
【0039】
エンジン130は、印刷制御部107から変換データを受け取り、受け取った変換データを印刷し、排紙する。
【0040】
次に、以上のように構成された画像形成装置100による印刷処理の手順について説明する。図5は、画像形成装置100による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【0041】
受信部103は、ジョブAのRIP前データを受信する(ステップS1)。受信部103は、ジョブAを複製し、複製したRIP前データを記憶部110の蓄積ジョブ管理領域113のジョブAの管理領域に蓄積する(ステップS2)。
【0042】
変換部106は、ジョブAのRIP前データをRIP後データに変換する(ステップS3)。印刷制御部107は、変換部106により変換されたRIP後データを、エンジン130により紙に印刷し、排紙する(ステップS4)。
【0043】
変換部106は、RIP後データを記憶部110の蓄積ジョブ管理領域113のジョブAの管理領域に蓄積する(ステップS5)。
【0044】
次に、印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理の手順について説明する。図6は、印刷中にエラーが発生した際の画像形性装置100によるジョブ印刷処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、印刷中に発生したエラーが用紙切れ、またはトレイ選択ミスである場合を例に説明する。
【0045】
検知部104は、用紙切れ、またはトレイ選択ミスをエラーとして検知する。検知部104は、表示制御部120にエラー発生を通知する(ステップS11)。
【0046】
印刷制御部107は、検知部104によりエラー要因の解除が検知されたか否かを判断する(ステップS12)。印刷制御部107は、検知部104によりエラー要因の解除が検知されたと判断した場合(ステップS12:Yes)、エンジン130によりRIP後データを紙へ印刷し、排紙する(ステップS13)。印刷制御部107は、記憶部110の蓄積ジョブ管理領域113から蓄積データを破棄する(ステップS19)。
【0047】
印刷制御部107は、検知部104によりエラー要因の解除が検知されなかったと判断した場合(ステップS12:No)、決定部105により別のトレイを選択させる(ステップS14)。
【0048】
印刷制御部107は、決定部105により選択されたトレイとRIP後データに反映された用紙サイズが同一であるか否かを判断する(ステップS15)。印刷制御部107は、決定部105により選択されたトレイとRIP後データに反映された用紙サイズが同一であると判断した場合(ステップS15:Yes)、ステップS13およびステップS19の処理を行う。
【0049】
一方、印刷制御部107により、決定部105により選択されたトレイとRIP後データに反映された用紙サイズが同一でないと判断された場合(ステップS15:No)、変換部106は、記憶部110の蓄積ジョブ管理領域113からRIP前データを取り出す(ステップS16)。
【0050】
ここで、決定部105は、選択したトレイに給紙されている用紙サイズと、RIP後データに反映されている印刷条件に含まれる用紙サイズとが異なる場合、RIP前データを選択したトレイに給紙されている用紙サイズに縮小または拡大する値を解消印刷条件として決定する。例えば、選択したトレイがA3で、RIP後データに反映されていた印刷条件がA4である場合、解消印刷条件を、A4サイズをA3サイズに拡大する条件に決定する。
【0051】
逆に、決定部105は、選択したトレイがA4で、RIP後データに反映されていた印刷条件がA3である場合は、解消印刷条件を、A3サイズをA4サイズに縮小する条件に決定する。
【0052】
また、ここで、決定部105は、ユーザから入力制御部102により印刷条件の変更が受け付けられた場合、当該印刷条件を解消印刷条件として決定する。この際、検知部105は、ユーザにより変更された印刷条件がエラーでないかをさらに判断し、検知することとしてもよい。
【0053】
変換部106は、取り出したRIP前データを再RIPする(ステップS17)。例えば、変換部106は、決定部105により決定された解消印刷条件がA4サイズをA3サイズに拡大する条件であった場合、RIP前データを、A3サイズを反映した再RIPデータに変換する。
【0054】
印刷制御部107は、エンジン130により再RIPデータを紙へ印刷し、排紙する(ステップS18)。続いて、印刷制御部107は、ステップS19の処理を行う。
【0055】
次に、3つの他の例(他の例1、他の例2、他の例3)にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理の手順について説明する。図7は、他の例1にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形性装置100による印刷処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、印刷中に発生したエラーがシアンのトナー切れである場合を例に説明する。
【0056】
検知部104は、シアンのトナー切れをエラーとして検知する。また、ステップS21からステップS23までの処理は図6の印刷処理のステップS11からステップS13の処理と同様である。
【0057】
ステップS22において、決定部105は、検知部104によりエラー要因の解除が検知されなかったと判断した場合(ステップS22:No)、トナー切れになったカラー以外のカラー又はモノクロを選択する(ステップS24)。ここで、決定部105は、トナー切れになったカラー(シアン)以外のカラー又はモノクロを解消印刷条件として決定する。
【0058】
例えば、決定部105は、RIP後データに反映されている印刷条件がカラーであり、機器状態としてトナータンクにシアン以外のカラートナーの残量がある場合、シアン以外のカラーによるカラー印刷を解除印刷条件として決定する。また、決定部105は、機器状態としてシアン以外のカラートナーの残量もない場合であって、ブラックのトナーの残量がある場合、モノクロ印刷を解除印刷条件として決定する。
【0059】
この際、印刷制御部107は、決定部105によりトナー切れになったカラー(シアン)以外のカラーが解消印刷条件として決定された場合、トナー切れになったカラー(シアン)以外のトナーを用いて色みが自然になるように最適に色調整し、印刷することとなる。
【0060】
ステップS25からステップS28までの処理については、図6の印刷処理のステップS16からステップS19までの処理と同様である。
【0061】
次に、他の例2にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理の手順について説明する。図8は、他の例2にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【0062】
ここでは、印刷中に許可印刷条件を満たさない印刷条件がエラーとして発生した場合を例に説明する。具体的には、モノクロ印刷しか許可されていないユーザによるRIP後データの印刷中に、RIP後データの途中にカラーページが存在したことにより印刷条件がカラー印刷に切り替わった場合を例に説明する。
【0063】
検知部104は、許可印刷条件に含まれない印刷条件(カラー印刷)への切り替わりをエラーとして検知する。また、ステップS31の処理は図6の印刷処理のステップS11の処理と同様である。
【0064】
決定部105は、ジョブがリセットされたか否かを判断する(ステップS32)。印刷制御部107は、決定部105によりジョブがリセットされたと判断した場合(ステップS32:Yes)、記憶部110の蓄積ジョブ管理領域から蓄積データを破棄する(ステップS37)。ここで、印刷制御部107は、エラーが検知されたページ以降のページを破棄してジョブをキャンセルし終了する。
【0065】
一方、決定部105は、ジョブがリセットされなかったと判断した場合(ステップS32:No)、モノクロ印刷を選択する(ステップS33)。ここで、決定部105は、モノクロ印刷を解消印刷条件として決定する。
【0066】
ステップS34からステップS37までの処理については、図6の印刷処理のステップS16からステップS19までの処理と同様である。
【0067】
次に、他の例3にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理について説明する。ここでは、印刷中に制限枚数テーブルに登録された警告閾値の超過をエラーとして検知された場合を例に説明する。
【0068】
まず、制限枚数テーブルについて説明する。図9は、制限枚数テーブルの一例を示す図である。記憶部110は、図9に示すような制限枚数テーブルを記憶する。
【0069】
図9では、ユーザ名に、カラー権限と、1ヵ月あたりの限界枚数と、警告閾値と、印刷済み枚数とが対応付けられている。ここで、カラー権限は、ユーザの許可印刷条件のうちカラーについて利用が許可されたカラーの種類(カラー、モノクロ)を示す。また、1ヵ月あたりの印刷可能枚数とは、1ヵ月間に印刷可能な用紙の枚数を示す。
【0070】
また、警告閾値とは、印刷済みの枚数が所定の閾値を超過した場合に、制限枚数に達するまであと僅かであることをユーザに警告するために設定されるものである。例えば、警告閾値は、1ヵ月あたりの制限枚数と印刷済みの枚数の差分が所定枚数に達した場合に、節約設定に切り替えることにより残りの印刷枚数を印刷できる値を目安に設定される。
【0071】
例えば、図9のユーザ名「山田」は、カラー権限は「フルカラー」であり、1ヵ月あたりの印刷可能枚数は「1000」枚である。また、警告閾値は「印刷可能枚数の80%」、つまり800枚であり、印刷済み枚数は「586」枚である。
【0072】
そこで、限界枚数の閾値(800枚)から印刷済み枚数を減算すると214枚であるので、あと214枚印刷した時点で通知部108により制限枚数の警告が通知されることとなる。
【0073】
次に、他の例3にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形成装置100による印刷処理の手順について説明する。図10は、他の例3にかかる印刷中にエラーが発生した際の画像形性装置100による印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【0074】
ここでは、印刷中に制限枚数テーブルに登録された警告閾値の超過がエラーとして発生した場合を例に説明する。
【0075】
検知部104は、制限枚数テーブルに登録されているユーザによる印刷済みの枚数が警告閾値を超過したか否かを判断する(ステップS41)。決定部105は、検知部104により、印刷済みの枚数が警告閾値を超過したと判断された場合(ステップS41:Yes)、節約設定で印刷するか否かを決定する(ステップS42)。
【0076】
ここで、決定部105は、制限枚数テーブルに登録されている制限枚数と印刷済みの枚数と印刷中のRIP後データの残りの印刷枚数とから、具体的な節約設定の詳細を決定してもよいし、ユーザから受け付けた節約設定の有無により節約設定の詳細を決定してもよい。例えば、決定部105は、制限枚数と印刷済みの枚数と印刷中のRIP後データの残りの印刷枚数とから、1枚あたりに印刷するページ数を2ページとする集約印刷や、両面印刷や、これらを組み合わせた設定を解消印刷条件として決定してもよい。
【0077】
また、決定部105は、制限枚数の警告に対して入力制御部102によりユーザから節約設定を受け付け、受け付けた内容を解消印刷条件として決定してもよい。ここで、決定部105は、表示制御部101により節約設定の設定画面を操作表示部120に表示するが、一度ユーザにより設定された後は、再度設定画面を表示しないようにしてもよい。なお、この際、検知部107は、ユーザから受け付けた節約設定により印刷中のRIP後データの残りを、全て印刷可能か否かを判断することとしてもよい。
【0078】
印刷制御部107は、決定部105により節約設定で印刷すると決定された場合(ステップS42:Yes)、ステップS43の処理に移る。なお、ステップS43からステップS45までの処理については、図6の印刷処理の手順を示すフローチャートのステップS16からステップS18の処理と同様である。また、ステップS45の次は、ステップS47の処理に進む。
【0079】
ステップS41において、検知部104により警告閾値を超過していないと判断された場合(ステップS41:No)、およびステップS42において決定部105により節約設定で印刷できないと判断された場合(ステップS42:No)、印刷制御部107は、RIP後データをエンジン130により紙へ印刷し、排紙する(ステップS46)。
【0080】
なお、ステップS42において決定部105により節約設定で印刷できないと判断された場合(ステップS42:No)は、印刷中のRIP後データの残りのデータのうち、残りの制限枚数分だけのページが印刷されることとなる。
【0081】
検知部104は、最終ページの印刷を終了したか否かを判断する(ステップS47)。検知部104は、最終ページの印刷を終了していないと判断した場合(ステップS47:No)、ステップS41に戻りステップS41からステップS47までの処理を繰り返す。なお、この判断はページ毎に行われる。
【0082】
一方、検知部104は、最終ページの印刷を終了したと判断した場合(ステップS47:Yes)、処理を終了する。
【0083】
このように、本実施の形態によれば、印刷中にエラーが発生した場合であっても、決定部105は、エラーを解消できる印刷条件を解消印刷条件として決定し、解消印刷条件により印刷中の残りの変換データを印刷するので、印刷中にエラーが発生する場合であっても、印刷処理の操作性および画像の視認性を低下させることなく印刷を継続することができる。
【0084】
図11は、本実施の形態にかかる画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。本図では、画像形成装置100の一例として複合機100として説明する。この複合機100は、コントローラ10とエンジン部(Engine)60とをPCI(Peripheral Component Interface)バスで接続した構成となる。コントローラ10は、複合機100全体の制御と描画、通信、図示しない操作部からの入力を制御するコントローラである。エンジン部60は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部60には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0085】
コントローラ10は、CPU11と、ノースブリッジ(NB)13と、システムメモリ(MEM−P)12と、サウスブリッジ(SB)14と、ローカルメモリ(MEM−C)17と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)16と、ハードディスクドライブ(HDD)110とを有し、ノースブリッジ(NB)13とASIC16との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス15で接続した構成となる。また、MEM−P12は、ROM(Read Only Memory)12aと、RAM(Random Access Memory)12bと、をさらに有する。
【0086】
CPU11は、複合機100の全体制御をおこなうものであり、NB13、MEM−P12およびSB14からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0087】
NB13は、CPU11とMEM−P12、SB14、AGPバス15とを接続するためのブリッジであり、MEM−P12に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0088】
MEM−P12は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM12aとRAM12bとからなる。ROM12aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM12bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0089】
SB14は、NB13とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB14は、PCIバスを介してNB13と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインターフェース(I/F)部なども接続される。
【0090】
ASIC16は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス15、PCIバス、HDD110およびMEM−C17をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC16は、PCIマスタおよびAGPターゲットと、ASIC16の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C17を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部60との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC16には、PCIバスを介してFCU(Facsimile Control Unit)30、USB(Universal Serial Bus)40、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インターフェース50が接続される。操作表示部120はASIC16に直接接続されている。
【0091】
MEM−C17は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD(Hard Disk Drive)110は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
【0092】
AGP15は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P12に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
【0093】
なお、本実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
【0094】
本実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0095】
さらに、本実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0096】
本実施の形態の画像形成装置で実行される画像形成プログラムは、上述した各部(表示制御部、入力制御部、受信部、検知部、決定部、変換部、印刷制御部、通知部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから画像形成プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、表示制御部、入力制御部、受信部、検知部、決定部、変換部、印刷制御部、通知部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0097】
なお、上記実施の形態では、本発明の画像形成装置を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用した例を挙げて説明するが、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
【符号の説明】
【0098】
100 画像形成装置
101 表示制御部
102 入力制御部
103 受信部
104 検知部
105 決定部
106 変換部
107 印刷制御部
108 通知部
110 記憶部
120 操作表示部
130 エンジン
200 HOST
【先行技術文献】
【特許文献】
【0099】
【特許文献1】特開2009−037409号公報
【特許文献2】特開2004−288032号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知部と、
エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定部と、
前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換部と、
前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記記憶部は、さらに、利用者に利用が許可された印刷条件である許可印刷条件を記憶し、
前記検知部は、前記印刷条件が、前記許可印刷条件に含まれるか否かを判断し、前記印刷条件が前記許可印刷条件に含まれないと判断した場合に、前記印刷条件をエラーとして検知し、
前記決定部は、前記許可印刷条件を前記解消印刷条件として決定すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記許可印刷条件は、モノクロ印刷であって、前記印刷条件は、カラー印刷であること、
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
エラーが検知された場合に、前記印刷条件の変更の入力を受け付ける変更受付部、をさらに備え、
前記決定部は、変更の入力が受け付けられた前記印刷条件を前記解消印刷条件として決定すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
エラーが検知された場合に、印刷を中止するか、前記解消印刷条件を反映した変換データを用いて印刷を継続するかの選択を受け付ける選択受付部、をさらに備え、
前記決定部は、前記解消印刷条件を反映した変換データを用いて印刷を継続する選択が受け付けられた場合に、前記解消印刷条件を決定すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記記憶部は、さらに、所定期間内における利用者に利用が許可された印刷枚数を示す限界枚数を記憶し、
前記検知部は、前記限界枚数と、印刷済みの枚数の差分が、印刷用紙の節約により全ての変換データを印刷可能な枚数として定められた閾値を超過した場合に、エラーを検知し、
前記決定部は、前記印刷済みの枚数が前記閾値を超過した場合に、前記印刷済みの枚数と前記閾値とに基づいて、印刷用紙1枚当たりに配置するページ数を増やした印刷条件を前記解消印刷条件として決定すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記節約は、集約印刷または両面印刷であること、
を特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶部に保存する保存ステップと、
前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知ステップと、
エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定ステップと、
前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換ステップと、
前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御ステップと、
を含むことを特徴とする画像形成方法。
【請求項9】
コンピュータを、
印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶部に保存する保存ステップと、
前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知ステップと、
エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定ステップと、
前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換ステップと、
前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御ステップ、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知部と、
エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定部と、
前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換部と、
前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記記憶部は、さらに、利用者に利用が許可された印刷条件である許可印刷条件を記憶し、
前記検知部は、前記印刷条件が、前記許可印刷条件に含まれるか否かを判断し、前記印刷条件が前記許可印刷条件に含まれないと判断した場合に、前記印刷条件をエラーとして検知し、
前記決定部は、前記許可印刷条件を前記解消印刷条件として決定すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記許可印刷条件は、モノクロ印刷であって、前記印刷条件は、カラー印刷であること、
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
エラーが検知された場合に、前記印刷条件の変更の入力を受け付ける変更受付部、をさらに備え、
前記決定部は、変更の入力が受け付けられた前記印刷条件を前記解消印刷条件として決定すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
エラーが検知された場合に、印刷を中止するか、前記解消印刷条件を反映した変換データを用いて印刷を継続するかの選択を受け付ける選択受付部、をさらに備え、
前記決定部は、前記解消印刷条件を反映した変換データを用いて印刷を継続する選択が受け付けられた場合に、前記解消印刷条件を決定すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記記憶部は、さらに、所定期間内における利用者に利用が許可された印刷枚数を示す限界枚数を記憶し、
前記検知部は、前記限界枚数と、印刷済みの枚数の差分が、印刷用紙の節約により全ての変換データを印刷可能な枚数として定められた閾値を超過した場合に、エラーを検知し、
前記決定部は、前記印刷済みの枚数が前記閾値を超過した場合に、前記印刷済みの枚数と前記閾値とに基づいて、印刷用紙1枚当たりに配置するページ数を増やした印刷条件を前記解消印刷条件として決定すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記節約は、集約印刷または両面印刷であること、
を特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶部に保存する保存ステップと、
前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知ステップと、
エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定ステップと、
前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換ステップと、
前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御ステップと、
を含むことを特徴とする画像形成方法。
【請求項9】
コンピュータを、
印刷データと、前記印刷データに印刷条件を反映して印刷可能な形式に変換された変換データとを記憶部に保存する保存ステップと、
前記記憶部に記憶された変換データを印刷する場合のエラーを検知する検知ステップと、
エラーが検知された場合に、検知されたエラーの内容と、機器状態とに基づいて、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件を決定する決定ステップと、
前記記憶部から前記印刷データを取得し、取得した前記印刷データを、決定された前記解消印刷条件を反映した変換データに変換する変換ステップと、
前記変換部により変換された変換データを印刷する印刷制御ステップ、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−61759(P2012−61759A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208407(P2010−208407)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]