説明

画像形成装置

【解決課題】 コストアップを招くことなく、複数のクロック信号が同時に発生することに起因する電磁放射ノイズのピークの強度レベルの上昇を抑えることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 4個の感光体40Y、40M、40K、40C)と中間転写体(こ
ROS22により、各感光体40にレーザ光を走査させて静電潜像を形成しており、パッチパターン生成部28により、各感光体40に所定の濃度のパッチ画像を示す静電潜像を形成するためのレーザ光の出力タイミングを示す所定周波数のクロック信号がROS22へ出力される。パッチパターン生成部28は、パッチ画像を形成する際に、ROS22が少なくとも2つの感光体40に対してレーザ光を同時に走査させる場合にパッチパターン生成部28より出力される当該同時に走査されるレーザ光の出力タイミングを示す少なくとも2つのクロック信号のうちの少なくとも1つのクロック信号の周波数を所定範囲内で変更している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置に係り、特に、複数の像担持体と中間転写体を備え、各像担持体に形成対象となる画像を示す静電潜像を形成し、当該静電潜像にトナーを付着させて現像したトナー像を前記中間転写体に転写して前記形成対象となる画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカラー複写機やカラープリンタ等の電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成する画像形成装置が知られている。
【0003】
このような画像形成装置には、例えば、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色に対応して4個のドラム状の感光体40Y、40M、40K、40Cと、ドラム状の2個の1次中間転写体42A、42Bと、ドラム状の1個の2次中間転写体44と、を備えているものがある。なお、図2では、符号の末尾に対応する色を示すアルファベット(Y/M/K/C)を付与して示すが、以下、特に色を区別しない場合、この符号末尾のアルファベットを省略して説明する。
【0004】
各感光体40には、感光体40の表面を一様に帯電させる帯電ロール46と、各々対応する色のトナーが充填された現像器48と、が配設されている。感光体40Y、40Mは、1次中間転写体42Aと接触し、感光体40K、40Cは、1次中間転写体42Bと接触し、1次中間転写体42A、42Bは、2次中間転写体44と接触している。
【0005】
この種の画像形成装置では、各色の感光体40を同一方向(矢印A方向)に一定の回転速度で回転させながら帯電ロール46で感光体40の表面を一様に帯電させ、図示しない光走査装置により、形成される画像のYMKCの各色に応じたレーザ光L(Y)、L(M)、L(K)、L(C)を走査させて、YMKCの各色に対応する静電潜像を形成し、静電潜像に対して現像器48により対応する色のトナーを付着させてYMKCの各色のトナー像を形成している。
【0006】
1次中間転写体42Aは、感光体40M及び感光体40Yと同期して回転し、感光体40M上に形成されたM色のトナー像が転写され、その後、転写されたM色のトナー像に重畳されるように感光体40Y上に形成されたY色のトナー像が転写される。また、1次中間転写体42Bは、感光体40C及び感光体40Kと共に回転し、感光体40C上に形成されたC色のトナー像が転写され、その後、転写されたC色のトナー像に重畳されるように感光体40K上に形成されたK色のトナー像が転写される。
【0007】
2次中間転写体44は、1次中間転写体42A及び1次中間転写体42Bと同期して回転し、1次中間転写体42A上のYM色のトナー像が転写され、その後、転写されたYM色のトナー像に重畳されるように1次中間転写体42B上のKC色のトナー像が転写される。これにより、2次中間転写体44には、YMKC色のトナー像が重畳されてフルカラーのトナー像が形成される。
【0008】
この種の画像形成装置は、各感光体40のレーザ光Lの走査位置から各々で形成された各色のトナー像が重畳されてフルカラーのトナー像とされる2次中間転写体44と1次中間転写体42Bとの接触位置Bまでの移動距離が異なっている。このため、各感光体40にレーザ光L(Y)、L(M)、L(K)、L(C)を走査させるタイミングは、各感光体40、1次中間転写体42A、42B、及び2次中間転写体44の回転に伴う移動距離に応じて異なる。なお、図2に示す画像形成装置では、感光体40Yのレーザ光L(Y)の走査位置から接触位置Bまでの移動距離と、感光体40Cのレーザ光L(C)の走査位置から接触位置Bまでの移動距離が略同一とされている。このため、レーザ光L(Y)とL(C)は、ほぼ同時に照射されて感光体40Y、40Cを各々走査することとなる。
【0009】
ところで、この画像形成装置では、各感光体40にレーザ光Lを走査させて、形成対象の画像と共に各感光体40表面の画像領域以外の回転軸方向端部領域に所定濃度のパッチ画像の静電潜像を形成し、現像器48から各色のトナーを付着させて形成対象の画像と共にパッチ画像のトナー像を形成し、形成した当該トナー像を1次中間転写体42を介して2次中間転写体44に転写し、2次中間転写体44に対向するように配置された濃度センサ50でパッチ画像のトナー像の濃度を検出して濃度調整処理を行っている。
【0010】
そして。この画像形成装置では、各色のパッチ画像の濃度を個別に検出するため、2次中間転写体44上で各色のパッチ画像が重畳されずに2次中間転写体44の回転方向に連続して並ぶようなタイミングを逆算して各感光体40にレーザ光L(Y)、L(M)、L(K)、L(C)を走査させており、濃度センサ50で各色のパッチ画像のトナー像の濃度を各々検出し、対応する色のレーザ光Lの強度にフィードバック制御を行っている。
【0011】
ところで、パッチ画像を複数のラインが等間隔に並んで構成されているものとした場合、例えば、50%の中間調濃度のパッチ画像は、図6に示すように、パッチ画像のライン幅とラインの間の間隔を同じ幅とすることにより形成することができる。このようなパッチ画像の静電潜像を形成する際、レーザ光Lは、オンとオフの期間が同一の状態でオン/オフを繰り替えして走査を行うため、レーザ光Lの出力を指示する出力指示信号は、クロック信号となる。画像形成装置では、このようなクロック信号が発生すると電磁放射ノイズが発生する。
【0012】
特に、上述したような、感光体に静電潜像を形成する際に複数のレーザ光が同時に照射される構成の画像形成装置では、同時に複数のクロック信号が発生する期間がある。
【0013】
電磁放射ノイズは、クロック信号の周波数の整数倍となる周波数で高調波が発生して強度レベルがピークとなる。よって、例えば、クロック信号が2つ同時に発生した場合、高調波が重なり合ってピークの強度レベルが情報処理装置等電波障害自主規制協議会(VCCI(Voluntary Control Council for Information Technology Equipment))や、米国のFCC(Federal Communications Commission)で定められたEMI(Electro Magnetic Interference)の規制値を超えてしまう場合がある。
【0014】
この電磁放射ノイズを低減する技術として、従来から信号線にノイズ対策用のフィルタ素子を追加したり、画像形成装置の筐体の内側にシールド部材を貼り付けることが行われている。
【0015】
また、特許文献1には、ピクセル毎の多値の画像データを処理する画像処理装置において、オン・オフに交互に繰り返すフラグ信号を発生させ、当該フラグ信号に同期してピクセル毎の多値の画像データを順に複数ビットの濃度データに変換する多値データ変換回路を設け、当該変換回路により、フラッグ信号がオンの場合はピクセルの値に応じて濃度データの上位ビット側からビットを‘1’に変換し、フラッグ信号がオフの場合はピクセルの値に応じて濃度データの下位ビット側からビットを‘1’に変換して、濃度データの‘1’となるビットの位置をまとめることでスイッチング回数を低減させる技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−309174公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、出力指示信号線にノイズ対策用のフィルタ素子を追加したり、画像形成装置の筐体の内側にシールド部材を貼り付ける技術では、コストアップとなる、という問題点があった。
【0017】
一方、特許文献1の技術は、多値の画像データを複数ビットの濃度データに変換する技術であるため、クロック信号のような2値の信号の変換に単純に適用できず、また、多値データ変換回路を追加して設ける必要があるため、コストアップとなる、という問題点があった。
【0018】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、コストアップを招くことなく、複数のクロック信号が同時に発生することに起因する電磁放射ノイズのピークの強度レベルの上昇を抑えることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、複数の像担持体と中間転写体を備え、各像担持体に形成対象となる画像を示す静電潜像を形成し、当該静電潜像にトナーを付着させて現像したトナー像を前記中間転写体に転写して前記形成対象となる画像を形成する画像形成装置であって、前記各像担持体にレーザ光を走査させて前記静電潜像を形成するレーザ走査手段と、前記各像担持体に所定の濃度のパッチ画像を示す予め定められたパターンの静電潜像を形成するための前記レーザ光の出力タイミングを示す所定周波数のクロック信号を前記レーザ走査手段へ出力する信号出力手段と、前記パッチ画像を形成する際に、前記レーザ走査手段が少なくとも2つの像担持体に対してレーザ光を同時に走査させる場合に前記信号出力手段より出力される当該同時に走査されるレーザ光の出力タイミングを示す少なくとも2つのクロック信号のうちの少なくとも1つのクロック信号の周波数を所定範囲内で変更する変更手段と、を備えている。
【0020】
請求項1記載の発明によれば、レーザ走査手段は、各像担持体にレーザ光を走査させて静電潜像を形成しており、信号出力手段は、各像担持体に所定の濃度のパッチ画像を示す予め定められたパターンの静電潜像を形成するためのレーザ光の出力タイミングを示す所定周波数のクロック信号をレーザ走査手段へ出力している。
【0021】
そして、変更手段は、パッチ画像を形成する際に、レーザ走査手段が少なくとも2つの像担持体に対してレーザ光を同時に走査させる場合に、信号出力手段より出力される当該同時に走査されるレーザ光の出力タイミングを示す少なくとも2つのクロック信号のうちの少なくとも1つのクロック信号の周波数を所定範囲内で変更している。
【0022】
このように請求項1記載の発明によれば、2つの像担持体に対してレーザ光を同時に走査させる場合に、当該同時に走査されるレーザ光の出力タイミングを示す少なくとも2つのクロック信号のうちの少なくとも1つのクロック信号の周波数を所定範囲内で変更しているので、各々のクロック信号により発生する電磁放射ノイズの高調波となる周波数が重ならなくなり、ノイズのピークが重ならなくなる。よって、クロック信号の周波数を変更することにより、コストアップを招くことなく、複数のクロック信号が同時に発生することに起因する電磁放射ノイズのピークの強度レベルの上昇を抑えることができる。また、周波数を変化させる範囲を所定範囲内としているため、周波数の変化による形成される画像への影響を小さく抑えることができる。
【0023】
なお、請求項1記載の発明は、請求項2記載の発明のように、前記パッチ画像を、複数のラインが等間隔に並んで構成され、ラインの幅の領域とライン間の領域の比率が前記所定の濃度に応じた比率のものとし、前記変更手段は、前記少なくとも1つのクロック信号の周波数を所定範囲内で変更すると共に、前記レーザ走査手段がレーザ光を走査する走査ライン毎に位相を所定量ずつずらすように変更するものとしてもよい。
【0024】
また、請求項2記載の発明は、請求項3記載の発明のように、前記変更手段は、前記パッチ画像の前記複数のラインの前記走査ラインに対する角度をθとし、前記走査ラインの間隔をYとしたとき、前記少なくとも1つのクロック信号の周波数を(所定周波数×sinθ)に変更すると共に、前記走査ライン毎に位相を(Y/tanθ)ずつずらすように変更することが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように、本発明によれば、コストアップを招くことなく、複数のクロック信号が同時に発生することに起因する電磁放射ノイズのピークの強度レベルの上昇を抑えることができる、という優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1には、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置10の概要が示されている。
【0027】
同図に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色のトナーを用いてフルカラーの画像を形成する画像形成エンジン部20と、画像形成エンジン部20に備えられた4個の感光体40に各々4本のレーザ光L(Y)、L(M)、L(K)、L(C)を出力する光走査装置(以下、「ROS」(Raster Output Scanner)という。)22と、形成対象画像の画像形成タイミングを示す同期信号、及びパッチ画像の画像形成タイミングを示す同期信号を生成する同期信号生成部24と、を備えている。
【0028】
さらに、本実施の形態に係る画像形成装置10は、パーソナル・コンピュータ等の外部装置12から入力した画像データを変換してYMKCの色毎のイメージデータを生成し、同期信号生成部24から入力する形成対象画像の画像形成タイミングを示す同期信号に同期して前記イメージデータに基づいてレーザ光Lの出力を指示するYMKCの色毎の出力指示信号をROS22へ出力するイメージ生成部26と、同期信号生成部24から入力するパッチ画像の画像形成タイミングを示す同期信号に同期してパッチ画像の濃度に応じたYMKCの色毎の出力指示信号をROS22へ出力するパッチパターン生成部28と、画像形成エンジン部20に備えられた濃度センサ50と接続され、パッチ画像の濃度を検出してROS22から出力される各色に対応したレーザ光Lの強度を調整する濃度調整部30と、を備えている。
【0029】
同期信号生成部24は、イメージ生成部26へYMKCの色毎に形成対象画像の画像形成タイミングを示す同期信号として、走査ライン単位の同期信号であるライン同期信号LSYNC(Line Sync)及びイメージデータの1ページ単位の同期信号であるページ同期信号PSYNC(Page Sync)を出力する。また、同期信号生成部24は、パッチパターン生成部28へYMKCの色毎のパッチ画像の画像形成タイミングを示す同期信号として、ライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCを出力する。
【0030】
イメージ生成部26は、外部装置12より入力した、例えば、RGB色の多階調の画像データの色空間をCMY色空間に変換し、変換したCMY色の階調値に基づいてK色のデータを生成してYMKC色のイメージデータを生成する。そして、イメージ生成部26は、同期信号生成部24より入力するYMKCの色毎のライン同期信号LSYNC及び同期信号PSYNCに同期して、対応する色のイメージデータを1ラインずつ読み出し、当該ラインを構成する画素の階調値に応じてレーザ光Lのオン・オフを示すデータに変換して出力指示信号として出力する。
【0031】
パッチパターン生成部28は、同期信号生成部24より入力したYMKCの色毎のライン同期信号LSYNC及び同期信号PSYNCに同期して、オン・オフのデューティ比をパッチ画像の濃度値に応じた比率とした所定周波数の出力指示信号を出力する。
【0032】
ROS22は、4つのレーザ光L(Y)、L(M)、L(K)、L(C)を出力する光源部(図示なし)と、レーザー光L(Y)、L(M)、L(K)、L(C)を走査させるためのポリゴンミラー(図示なし)と、レーザー光L(Y)、L(M)、L(K)、L(C)を画像形成エンジン部20に備えられた対応する感光体40Y、40M、40C、40Kに案内する光学系(図示なし)と、を含んで構成されている。
【0033】
ROS22は、イメージ生成部26及びパッチパターン生成部28より入力するYMKCの色毎の出力指示信号により示されるオン・オフのタイミングに応じて、対応する色のレーザ光Lを出力し、画像形成エンジン部20に備えられた対応する感光体40上をレーザー光Lで走査露光させる。
【0034】
図2には、本実施の形態に係る画像形成エンジン部20の詳細な構成が示されている。なお、図2に示す画像形成エンジン部20の構成は、上述の従来の技術において説明したものと同じであるため重複する説明を省略する。
【0035】
帯電ロール46は、負極性の電圧(例えば、−950V)が印加されて感光体40を負極性に一様に帯電(例えば、−420V)させる。一様に帯電した感光体40には、レーザ光Lの走査露光が行われて静電潜像が形成され、現像器48から負極性のトナーが付着されてトナー像が形成される。
【0036】
1次中間転写体42A、42Bには負極性のトナーを転写させるため正極性の電圧(例えば、+400V)が印加されており、感光体40Y、40M上の各トナー像が1次中間転写体42Aに転写され、感光体40K、40C上の各トナー像が1次中間転写体42Bにそれぞれ転写される。また、2次中間転写体44は、1次中間転写体42A、42B上の負極性のトナーを転写するために1次中間転写体42A、42Bに印加されている電圧より高い正極性の電圧(例えば、+900V)が印加され、1次中間転写体42A、42B上の各2色のトナー像が2次中間転写体44上への転写によって重畳されてフルカラーのトナー像となる。
【0037】
画像形成エンジン部20の下部には、給紙トレイ52が設けられており、記録用紙56が積載されている。
【0038】
給紙トレイ52に積載された記録用紙56は、2次中間転写体44上にフルカラーのトナー像が形成されるのと同期して、給紙ロール58により送り出され、1対の搬送ロール60A、60Bを経て転写ロール62へ搬送され、転写ロール62によりフルカラーのトナー像が記録用紙56に転写される。
【0039】
フルカラーのトナー像が転写された記録用紙56は、定着ユニット64に搬送されて加熱定着が行われ、排出ロール66により、画像形成装置10の上部に設けられた排出トレイ68へ排出される。
【0040】
2次中間転写体44の記録用紙56への転写位置より回転方向下流側には、クリーニングユニット70が配置されており、記録用紙56へ転写されなかった残トナーやパッチ画像を示すトナー像が当該クリーニングユニット70により回収される。
【0041】
ところで、本実施の形態に係る画像形成装置10は、2次中間転写体44上に、図3に示すように、各色の100%濃度のパッチ画像80Aと50%濃度のパッチ画像80Bの静電潜像を形成し、濃度センサ50で各色のパッチ画像のトナー像の濃度を各々検出して対応する色のレーザ光Lの強度のフィードバック制御を行っている。
【0042】
パッチパターン生成部28(図1参照)は、図示しない装置制御部からの指示により、出力する出力指示信号のオン・オフのデューティ比を変更することで形成するパッチ画像の濃度を変更できるものとされており、100%濃度のパッチ画像80Aの静電潜像を形成する場合は、図4に示すように、オン状態とした出力指示信号を出力する。また、50%濃度のパッチ画像80Bの静電潜像を形成する場合は、オンとオフの各期間のデューティ比が50%の所定周波数(本実施の形態では、10MkHz)の出力指示信号を出力する。
【0043】
また、パッチパターン生成部28は、オン・オフを繰り返えす出力指示信号を同時に2つ出力する場合、デューティ比を変えることなく一方の周波数を変更を行っている。
【0044】
次に、第1の実施の形態の係る画像形成装置10の作用を説明する。
【0045】
外部装置12から印刷を依頼する画像データを受信すると、画像形成装置10は、イメージ生成部26により画像データを変換してYMKCの色毎のイメージデータを生成する。
【0046】
画像形成装置10は、各色の感光体40を同一方向(矢印A方向)に一定の回転速度で回転させ、帯電ロール46により感光体40の表面を一様に帯電させる。
【0047】
同期信号生成部24は、イメージ生成部26へ感光体40の回転に同期して形成対象画像の画像形成タイミングを示す同期信号として、YMKCの色毎に各々ライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCを出力し、また、パッチパターン生成部28へパッチ画像の画像形成タイミングを示す同期信号として、YMKCの色毎に各々ライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCを出力する。
【0048】
イメージ生成部26は、入力するYMKCの色毎のライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCの信号レベルを監視しており、いずれかの色のライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCが共にオンとなると、当該色の対応する色のイメージデータを1ラインずつ読み出し、当該ラインを構成する画素の階調値に応じてレーザ光Lのオン・オフを示すデータに変換して出力指示信号として出力する。
【0049】
一方、パッチパターン生成部28は、画像形成を開始すると後述する周波数変更処理を行って、入力するYMKCの色毎のライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCの信号レベルを監視し、いずれかの色のライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCが共にオンとなるタイミングで当該色の出力指示信号を出力する。
【0050】
図5には、パッチパターン生成部28に入力するYMKCの色毎のライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCを示す模式図が示されている。
【0051】
同図に示すように、同色のライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCが共にオンとなる期間がパッチ画像が形成されるタイミングを表しており、各タイミングで対応する色の出力指示信号がパッチパターン生成部28から出力される。
【0052】
本実施の形態に係る画像形成装置10は、従来の技術で述べたように、感光体40Yのレーザ光L(Y)の走査位置から2次中間転写体44と1次中間転写体42Bでのトナーの転写位置までの移動距離と、感光体40Cのレーザ光L(C)の走査位置から2次中間転写体44と1次中間転写体42Bでのトナーの転写位置までの移動距離が略同一であるため、レーザ光L(Y)とL(C)は、ほぼ同時に照射される。
【0053】
図8には、パッチパターン生成部28により実行される周波数変更処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、パッチパターン生成部28では、YMKCの各色毎にライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCの状態を監視する周波数変更処理を個別に実行している。以下では、Y色のライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCの状態を監視する周波数変更処理を実行している場合について説明する。
【0054】
同図のステップ100では、Y色のライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCが共にオンであるか否かを判定し、肯定判定である場合はステップ104へ移行し、否定判定である場合はステップ102へ移行する。
【0055】
ステップ102では、画像形成が終了したか否かを判定しており、肯定判定である場合は処理終了となり、否定判定である場合は再度ステップ100へ移行してパッチ画像を形成するタイミング待ちとなる。
【0056】
一方、ステップ104では、図示しない装置制御部からの指示によりパッチ画像の濃度として100%が指定されたか否かを判定し、肯定判定である場合はステップ106へ移行し、否定判定である場合はステップ108へ移行する。
【0057】
本実施の形態に係る画像形成装置10は、図3に示すように、1回目に100%の濃度のパッチ画像が形成され、2回目に50%の濃度のパッチ画像が形成される。図示しない装置制御部は、1回目のパッチ画像の形成で100%の濃度を指定し、2回目のパッチ画像の形成で50%の濃度を指定する。よって、本実施の形態では、1回目のパッチ画像の形成でステップ106へ移行し、2回目のパッチ画像の形成でステップ108へ移行する。
【0058】
ステップ106では、100%の濃度のパッチ画像を形成するため、オン状態とした出力指示信号を出力する。
【0059】
一方、ステップ108では、既に他の色で出力指示信号が出力されているか否かを判定し、肯定判定である場合はステップ112へ移行し、否定判定である場合はステップ110へ移行する。
【0060】
すなわち、図5に示すように、Y色の場合は、C色でパッチ画像を形成するタイミングと重なる期間があり、当該期間では、先にC色でライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCが共にオンとなって出力指示信号が出力されているため、ステップ112へ移行する。なお、例えば、M色、C色、K色の場合は、ライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCが共にオンなったタイミングで他の色で出力指示信号が出力されていないため、ステップ110へ移行する。
【0061】
ステップ110では、出力周波数Fを所定周波数と設定する。
【0062】
一方、ステップ112では、出力周波数を所定周波数に所定値(本実施の形態では、0.8)を乗算した値を出力周波数Fと設定する。
【0063】
次のステップ114では、オン・オフのデューティ比が図示しない装置制御部から指示された濃度の比率と同じ比率であり且つ周波数が出力周波数Fの出力指示信号を出力する。
【0064】
これにより、図5に示される、Y色とC色で共に50%のパッチ画像を形成する期間では、ROS22から同時にレーザ光L(Y)、L(C)を走査させる際に、C色のパッチ画像を形成するための出力指示信号として図6に示すような所定周波数の出力指示信号がROS22へ出力され、また、Y色のパッチ画像を形成するため出力指示信号として図7に示すような周波数が変更された出力指示信号がROS22へ出力される。
【0065】
次のステップ116では、ライン同期信号LSYNCがオフとなったか否かを判定し、肯定判定である場合は、出力指示信号の出力を停止し、ステップ100へ移行して次の走査ラインでのライン同期信号LSYNCがオンとなるタイミングを待ちとなり、否定判定である場合はステップ118移行する。
【0066】
ステップ118では、出力指示信号の出力を継続する。本実施の形態に係る周波数変更処理では、ライン同期信号LSYNCがオフとなるまでステップ116からステップ118の処理が繰り返される。
【0067】
このように、本実施の形態に係る周波数変更処理によれば、2つの出力指示信号が同時に出力される場合、一方の出力指示信号に周波数を変更しているため、各々の出力指示信号によって発生する電磁放射ノイズの高調波となる周波数が重ならなくなり、ノイズのピークが重ならなくなる。すなわち、クロック信号の周波数の整数倍となる周波数で高調波が発生するため、一方の周波数を変更することよりノイズの強度レベルがピークとなる周波数が異なるようになるため、所定周波数の出力指示信号が複数同時に出力された場合よりも電磁放射ノイズのピークの強度レベルの上昇を抑えることができる。
【0068】
なお、第1の実施の形態に係る周波数変更処理では、既に他の出力指示信号が出力されている場合、上述した所定値を0.8として、出力周波数Fを所定周波数から20%変更したが、周波数を変更する範囲は±30%(所定値、0.7〜1.3)以内とすることが好ましい。周波数の変更幅が大きくすると、パッチ画像のライン幅及びラインの間隔が広くなるため、濃度センサ50によりパッチ画像の濃度を適切に検出することができなくなる。
【0069】
以上のように第1の実施の形態によれば、複数の像担持体(ここでは、感光体40Y、40M、40K、40C)と中間転写体(ここでは、1次中間転写体42A、42B、2次中間転写体44)を備え、各像担持体に形成対象となる画像を示す静電潜像を形成し、当該静電潜像にトナーを付着させて現像したトナー像を中間転写体に転写して形成対象となる画像を形成する画像形成装置において、レーザ走査手段(ここでは、ROS22)により、各像担持体にレーザ光を走査させて静電潜像を形成しており、信号出力手段(ここでは、パッチパターン生成部28)により、各像担持体に所定の濃度のパッチ画像を示す予め定められたパターンの静電潜像を形成するためのレーザ光の出力タイミングを示す所定周波数のクロック信号がレーザ走査手段へ出力される。
【0070】
そして、変更手段(ここでは、パッチパターン生成部28)は、パッチ画像を形成する際に、レーザ走査手段が少なくとも2つの像担持体に対してレーザ光を同時に走査させる場合に信号出力手段より出力される当該同時に走査されるレーザ光の出力タイミングを示す少なくとも2つのクロック信号のうちの少なくとも1つのクロック信号の周波数を所定範囲内で変更しているので、所定周波数のクロック信号が複数同時に出力された場合よりも電磁放射ノイズのピークの強度レベルの上昇を抑えることができ、コストアップを招くことなく、複数のクロック信号が同時に発生することに起因する電磁放射ノイズのピークの強度レベルの上昇を抑えることができる。
【0071】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、形成するパッチ画像のラインを傾けることによりラインの幅を変更することなく出力指示信号の周波数を変更する場合について説明する。
【0072】
第2の実施の形態に係る画像形成装置10の構成は、図1、図2と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0073】
第2の実施の形態に係るパッチパターン生成部28は、オン・オフを繰り返えす出力指示信号を同時に2つ出力する場合、図9に示すように、一方の周波数を少なくする変更を行うと共に出力指示信号を出力させる位相を所定量ずつずらすことによりパッチ画像のライン90の幅を保ちつつライン90を傾けている。
【0074】
ここで、図9に示すように、パッチ画像の1つのライン90の幅をX、走査露光される走査ラインの副走査方向の間隔をYとし、ライン90の走査ラインに対する角度をθ(図9では、θ=45°)とした場合、図10に示すように、パッチ画像のライン90の幅をXに保つためには、走査ラインでX/sinθの距離だけ走査露光を行い、かつ、走査ラインが1ラインずれる毎に、Y/tanθだけずらすように位相を変えればよい。
【0075】
所定周波数の出力指示信号でライン90の幅がXであった場合、ライン90の幅をX/sinθとする走査露光を行うには、出力周波数Fを所定周波数にsinθを掛けた周波数とすれば出力指示信号の1つパルスにより露光される距離が1/sinθ倍されるため、所定周波数をsinθ倍すればよい。
【0076】
一方、位相は、走査ラインの副走査方向の間隔Yを予め求めておくことにより、走査ラインが1ラインずれる毎にずらす位相を求めることができる。なお、走査ラインの副走査方向の間隔Yは、ROS22により走査ラインを走査露光する周期と感光体40の回転速度から求めることができる。
【0077】
よって、本実施の形態に係るパッチパターン生成部28は、オン・オフを繰り返えす出力指示信号を同時に2つ出力する場合、一方の出力指示信号の周波数をsinθ倍すると共に、走査ラインが1ラインずれる毎に走査方向へY/tanθだけ位相をずらす変更を行っている。
【0078】
次に、第2の実施の形態の係る画像形成装置10の作用を説明する。
【0079】
図11には、第2の実施の形態に係る周波数変更処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、以下では、Y色のライン同期信号LSYNC及びページ同期信号PSYNCの状態を監視する周波数変更処理を実行している場合について説明する。
【0080】
同図のステップ200では、ライン数カウンタAを‘0’に初期化する。
【0081】
次のステップ202では、Y色のページ同期信号PSYNCがオンであるか否かを判定し、肯定判定である場合はステップ204へ移行し、否定判定である場合はステップステップ206へ移行する。
【0082】
ステップ204では、Y色のライン同期信号LSYNCがオンであるか否かを判定し、肯定判定である場合はステップ210へ移行し、否定判定である場合はステップ208へ移行する。
【0083】
ステップ206では、ライン数カウンタAを‘0’に初期化する。
【0084】
次のステップ208では、画像形成が終了したか否かを判定しており、肯定判定である場合は処理終了となり、否定判定である場合は再度ステップ200へ移行してパッチ画像を形成するタイミング待ちとなる。
【0085】
一方、ステップ210では、ライン数カウンタAをインクリメントする。
【0086】
次のステップ212では、図示しない装置制御部からの指示によりパッチ画像の濃度として100%が指定されたか否かを判定し、肯定判定である場合はステップ214へ出力し、否定判定である場合はステップ216へ移行する。
【0087】
ステップ214では、100%の濃度のパッチ画像を形成するため、オン状態とした出力指示信号を出力する。
【0088】
一方、ステップ216では、既に他の色で出力指示信号が出力されているか否かを判定し、肯定判定である場合はステップ220へ移行し、否定判定である場合はステップ218へ移行する。
【0089】
ステップ218では、出力周波数Fを所定周波数と設定すると共に、位相Pを‘0’と設定する。
【0090】
一方、ステップ220では、出力周波数を所定周波数×sinθと設定し、位相Pに走査ラインの副走査方向の間隔Y/tanθ×ライン数カウンタAと設定する。
【0091】
次のステップ222では、オン・オフのデューティ比が図示しない装置制御部から指示された濃度比率であり、周波数が出力周波数F且つ位相Pの出力指示信号を出力する。
【0092】
これにより、図5に示されるY色とC色の50%のパッチ画像を形成するクロックが重なる期間では、C色のパッチ画像を形成するために図6に示すような所定周波数の出力指示信号がROS22へ出力され、また、Y色のパッチ画像を形成するため図9に示すような周波数及び位相が変更された出力指示信号がROS22へ出力される。これにより、Y色のパッチ画像では、ライン90の幅がXに保たれたままライン90が傾斜したパッチ画像が形成される。
【0093】
次のステップ224では、ライン同期信号LSYNCがオフとなったか否かを判定し、肯定判定である場合は、出力指示信号の出力を停止し、ステップ202へ移行して次の走査ラインでライン同期信号LSYNCがオンとなるタイミングを待ちとなり、否定判定である場合はステップ226へ移行する。
【0094】
ステップ226では、出力指示信号の出力を継続する。そして、本実施の形態に係る周波数変更処理では、ライン同期信号LSYNCがオフとなるまでステップ224からステップ226の処理が繰り返される。
【0095】
このように、本実施の形態に係る周波数変更処理によれば、パッチ画像のライン90の幅を保ちつつ傾斜させることで、出力指示信号の周波数を変えることができ、電磁放射ノイズの高調波となる周波数が重ならなくなるため、ピークの強度の上昇を抑えることができる。
【0096】
また、パッチ画像のライン90の幅が変化しないため、濃度センサ50により濃度を検出する際に、ライン90の幅が変化したことによる測定値の誤差を小さくすることができる。
【0097】
以上のように第2の実施の形態によれば、パッチ画像を、複数のライン(ここでは、ライン90)が等間隔に並んで構成され、ラインの幅の領域とライン間の領域の比率が前記所定の濃度に応じた比率のものとし、変更手段(ここでは、パッチパターン生成部28)は、少なくとも1つのクロック信号の周波数を所定範囲内で変更すると共に、前記レーザ走査手段がレーザ光を走査する走査ライン毎に位相を所定量ずつずらすように変更しているので、形成するパッチ画像のラインの走査ラインに対する角度をθを変化させることができる。
【0098】
また、変更手段は、パッチ画像の複数のラインの走査ラインに対する角度をθとし、前記走査ラインの間隔をYとしたとき、少なくとも1つのクロック信号の周波数を(所定周波数×sinθ)に変更すると共に、走査ライン毎に位相を(Y/tanθ)ずつずらすように変更しているので、形成するパッチ画像のラインの幅を保ったまま、走査ラインに対する角度をθを変化させることができる。
【0099】
なお、上記各実施の形態では、ROS22から同時に2つのレーザ光L(Y)、L(C)を感光体40Y、40Cに走査させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上の感光体40に対して同時にレーザ光を走査させる場合にいずれかの出力指示信号の周波数を変更するものとしてもよい。この場合も本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0100】
また、上記各実施の形態では、CMYKの各色のトナーを用いてフルカラーの画像を形成する画像形成装置の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、同じ色のトナー像を形成するものでもよく、複数の感光体40に対して同時にレーザ光を走査させる構成のものであれば何れの構成でもよい。この場合も本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0101】
また、第2の実施の形態では、ライン90の走査ラインに対する角度をθを45°とした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変更する周波数に応じて適宜角度θを定めればよい。角度をθを0°又は180°に近くするほど同じライン90の幅であっても周波数を低くすることができる。この場合も本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0102】
また、第2の実施の形態では、パッチ画像のライン90の幅を変えることなく傾ける場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ライン90の幅が変わってもよい場合は、ライン90の幅を変化を許容できる範囲内で周波数と位相との関係を適宜定めればよい。
【0103】
その他、本実施の形態で説明した画像形成装置10の構成(図1、図2参照)の構成は、一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に係る画像形成エンジン部の詳細な構成を示す構成図である。
【図3】第1の実施の形態に係る2次中間転写に形成される各色のパッチ画像を示す図である。
【図4】第1実施の形態に係る出力指示信号の波形を示す波形図である。
【図5】第1実施の形態に係るパッチ画像の画像形成タイミングを示す模式図である。
【図6】第1実施の形態に係る50%の濃度のパッチ画像を形成する際の所定周波数の出力指示信号の波形を示す波形図である。
【図7】第1実施の形態に係る50%の濃度のパッチ画像を形成する際の変更後の周波数の出力指示信号の波形を示す波形図である。
【図8】第1実施の形態に係る周波数変更処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】第2実施の形態に係る50%の濃度のパッチ画像を形成する際の変更後の周波数の出力指示信号の波形を示す波形図である。
【図10】第2実施の形態に係るパッチ画像のラインの傾きと位相及び周波数の変化の説明に供する図である。
【図11】第2実施の形態に係る周波数変更処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0105】
10 画像形成装置
22 ROS(レーザ走査手段)
28 パッチパターン生成部(信号出力手段、変更手段)
40 感光体(像担持体)
42A、42B 1次中間転写体
44 2次中間転写体
80A、80B パッチ画像
90 ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の像担持体と中間転写体を備え、各像担持体に形成対象となる画像を示す静電潜像を形成し、当該静電潜像にトナーを付着させて現像したトナー像を前記中間転写体に転写して前記形成対象となる画像を形成する画像形成装置であって、
前記各像担持体にレーザ光を走査させて前記静電潜像を形成するレーザ走査手段と、
前記各像担持体に所定の濃度のパッチ画像を示す予め定められたパターンの静電潜像を形成するための前記レーザ光の出力タイミングを示す所定周波数のクロック信号を前記レーザ走査手段へ出力する信号出力手段と、
前記パッチ画像を形成する際に、前記レーザ走査手段が少なくとも2つの像担持体に対してレーザ光を同時に走査させる場合に前記信号出力手段より出力される当該同時に走査されるレーザ光の出力タイミングを示す少なくとも2つのクロック信号のうちの少なくとも1つのクロック信号の周波数を所定範囲内で変更する変更手段と、
を備えた画像形成装置。
【請求項2】
前記パッチ画像を、複数のラインが等間隔に並んで構成され、ラインの幅の領域とライン間の領域の比率が前記所定の濃度に応じた比率のものとし、
前記変更手段は、前記少なくとも1つのクロック信号の周波数を所定範囲内で変更すると共に、前記レーザ走査手段がレーザ光を走査する走査ライン毎に位相を所定量ずつずらすように変更する
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記変更手段は、前記パッチ画像の前記複数のラインの前記走査ラインに対する角度をθとし、前記走査ラインの間隔をYとしたとき、前記少なくとも1つのクロック信号の周波数を(所定周波数×sinθ)に変更すると共に、前記走査ライン毎に位相を(Y/tanθ)ずつずらすように変更する
請求項2記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−45072(P2007−45072A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−233589(P2005−233589)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】