移動テーブル及び移動テーブルシステム
【課題】他の家具との組み合わせの機会の多いテーブル側を改良工夫することで、他の家具と併用した際の家具同士の干渉や損傷等の不都合を未然に防止する。
【解決手段】下端を接地部であるキャスタ21を介して移動可能とされた前後左右4本の脚柱22F,22Rを有する脚22と、脚柱22F,22Rで支持される天板24とを具備し、脚柱22F、22Rに前後方向をガイド方向とするガイド部25を左右方向に張り出して設け、ガイド部25の張り出し量δが脚柱22F、22Rのキャスタ21の左右方向の専有範囲AEよりも大きくなるように構成した。
【解決手段】下端を接地部であるキャスタ21を介して移動可能とされた前後左右4本の脚柱22F,22Rを有する脚22と、脚柱22F,22Rで支持される天板24とを具備し、脚柱22F、22Rに前後方向をガイド方向とするガイド部25を左右方向に張り出して設け、ガイド部25の張り出し量δが脚柱22F、22Rのキャスタ21の左右方向の専有範囲AEよりも大きくなるように構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、他の家具と組み合わせて使用する際の使い勝手を向上させた移動テーブルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
オフィスを始めとして広く一般に利用されるテーブルは、前後左右4本の脚柱を有する脚と、前記脚柱で支持される天板とを具備しているものが最も代表的な形態の一つであり、下端を接地部を介して移動可能とされたものも少なくない(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このようなテーブルは、椅子や収納棚、ワゴン等と組み合わせて使用することが多く、これらの家具をテーブルの下肢空間に対して出し入れしたり、逆にこれらの家具を動かさずにテーブルの方を移動させるなど、目的、用途に応じて多種多様な使い方がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−072425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、このような他の家具と併用されることの多いテーブルの場合、下肢空間に対して椅子や収納棚、ワゴン等を出し入れしようとする際に椅子の脚羽根や収納棚、ワゴンの筐体がテーブルの脚に引っ掛かったり、逆にテーブルを移動させようとする際にテーブルの脚が椅子のキャスタや収納棚、ワゴン等の筐体に衝突したりして、出し入れ時の円滑性が損なわれ易いものであり、さらに衝突時にテーブルや椅子の脚やキャスター、収納棚やワゴン等の筐体が傷つき易いという問題がある。
【0006】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、他の家具との組み合わせの機会の多いテーブル側を改良工夫することで、他の家具と併用した際の不都合を極力回避できるようにした移動テーブル及び移動テーブルシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0008】
すなわち、本発明の移動テーブルは、下端を接地部を介して移動可能とされた前後左右4本の脚柱を有する脚と、前記脚柱で支持される天板とを具備するものであって、前記脚柱に対し、前後方向をガイド方向とするガイド部を左右方向に偏位させて設け、前記ガイド部の前記脚柱に対する偏位量が前記脚柱の接地部の左右専有範囲よりも大きいことを特徴とする。
【0009】
このような構成により、ガイド部が偏した側にワゴンや椅子等の他の家具を位置づけて配置する場合を考えると、先ず家具の方を動かした際、テーブルの脚に近づき過ぎてこれらの家具の一部がガイド部に接触したときには、当該家具の下端部が大きく張り出していない限り脚柱の接地部の左右専有範囲への進入や激しい衝突が規制される。逆にテーブル側を移動させた場合でも、接地部が椅子の脚羽根、収納棚やワゴンの筐体に近づき過ぎ、ガイド部がこれらの家具の一部に接触したときには、当該家具の下端部が大きく張り出していない限り脚柱の接地部がこれらの家具に激しく衝突ことが規制される。このように、テーブルの天板よりも低い家具と当該テーブルとを無造作に組み合わせて使用しても、ガイド部を設けておくだけでテーブルと他の家具との衝突による損傷や破損を未然に防止する効果を期待することができる。
【0010】
ガイド部を適切に支持させて前後方向のガイド機能を構成するためには、前記ガイド部の前後部が各々前脚および後脚に接続され、これらの前後部の間が一体的につながって、左右で一対のガイド部を形成していることが好ましい。
【0011】
多少位置のずれた方向から移動テーブルと他の家具とが接近しても適切なガイド作用を得るためには、前記ガイド部の前後両端が、前後脚柱に向かって屈曲または湾曲し、前脚および後脚に接続されていることが望ましい。
【0012】
この場合、テーブルの機能を妨げずにガイド部を適切に取り付けるためには、脚柱の上端部に天板中央に向かって延びる斜片を設け、この斜片にガイド部の屈曲または湾曲した前後部を取り付けることが望ましい。
【0013】
特に、適切なガイド機能と良好な外観を確保するためには、各々の脚柱に斜片を介してガイド部の屈曲または湾曲した前後部が剛接され、これら斜片および前後部を含むガイド部を覆う位置に樹脂カバーを設けていることが好適である。
【0014】
接地部の少なくとも奥行き方向一端側が首振り自在のキャスタによって移動自在に構成されている場合には、キャスタ間の最小距離よりもガイド部間の対向距離を小さくすることで上記の効果を適切に充足させることができる。
【0015】
移動テーブルおよび当該移動テーブルの天板下に配置可能な高さの収納家具を組み合わせる場合には、前記収納家具を前記移動テーブルの左右の脚柱が跨いだ状態で、当該移動テーブルのガイド部が収納家具の収納方向と平行な左右の縁部にガイドされてほぼ真っ直ぐに出入り可能に構成することが望ましい。
【0016】
収納家具が収納空間を開閉する開閉部材を有する場合に、収納機能を適切に担保するためには、この開閉部材が前記移動テーブルの左右の脚柱間を通過して開閉可能とされていることが好ましい。
【0017】
移動テーブルの天板下面と収納家具の頂板上面との間が狭い場合には、指が入る程度の隙間を確保し、前記天板の奥行き方向前端となる縁辺側の下面に、指を引っ掛けて天板を手前に引くことのできる手掛け部を設けていることが望ましい。
【0018】
このテーブルシステムを一層充実させるためには、収納家具も下端部を移動可能な接地部に支持されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、以上説明した構成であるから、この移動テーブルを他の家具と無造作に組み合わせて使用しても、移動テーブルと他の家具とが干渉して出し入れに不都合を来たし、ひいては一部に損傷、破損を来たす事態を未然に回避できるようにした、新規有用な移動テーブル及び移動テーブルシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る移動テーブルを用いたテーブルシステムを示す正面図。
【図2】図1の主テーブル全体および補助テーブルの天板を想像線にして示す平面図。
【図3】図1に対応した右側面図
【図4】同移動テーブルを示す斜視図。
【図5】図4の要部分解図。
【図6】同移動テーブルの底面図。
【図7】同テーブルシステムの利用形態の一つを示す模式的な説明図。
【図8】同テーブルシステムの利用形態の一つを示す模式的な説明図
【図9】同テーブルシステムの利用形態の一つを示す模式的な説明図
【図10】同テーブルシステムの利用形態の一つを示す模式的な説明図
【図11】本発明の変形例を示す模式図。
【図12】本発明の他の変形例を示す斜視図。
【図13】本発明のさらに他の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0022】
図1〜図3は、本実施形態に係るテーブルシステムを示している。
【0023】
このテーブルシステムは、主テーブル1と、この主テーブル1よりも高さの低い移動テーブルとして用いられる補助テーブル2と、この補助テーブル2よりも更に高さの低い収納家具であるワゴン3とを組み合わせて構成される。
【0024】
主テーブル1は、複数人が着座して使用可能な大型のもので、天板11の幅方向に沿った一方の端部がエンド脚12に支持され、天板11の幅方向(図1における矢印X方向)に沿った中間部が中間脚13に支持され、天板11の幅方向に沿った他方の端部(図示省略)も前記一方の端部と同様、エンド脚に支持されている。この実施形態では、エンド脚12に側板タイプのものが用いられ、中間脚13に図1に示すようにステー13aと脚支柱13bとを逆L型につないで下肢空間Sを確保したものが用いられている。中間脚13のステー13aには左右に隣接する天板11、11が同時に載置され、必要な枚数だけ天板11を幅方向に継ぎ足していくことができるものである。このため、天板下の下肢空間Sに挿入されるワゴン3や図7に示す椅子4等は中間脚13と干渉することなく天板幅方向のどの位置にも挿入することが可能である。主テーブル1の接地部にはアジャスタ14が採用されている。また、図1及び図3等に示されるように、天板11の背面側において下肢空間Sを目隠しする位置には背板15が取り付けられ、背板15の前面には底板16aと立板16bからなるL字状の配線ダクト16が取り付けられている。
【0025】
一方、補助テーブル2は、図1、図2、図4〜図6に示すように、下端部を移動可能な接地部であるキャスタ21に支持されて脚を構成する前脚22Fおよび後脚22Rと、これらの脚22F、22Rの上端部にブラケット23を介して固定した天板24と、左右の前脚21Fと後脚22Rの間にそれぞれ奥行き方向(図2における符号Y方向)に沿って延設された内向きのガイド部25とを具備している。図4においてブラケット23は省略してあり、天板4の4辺には軟質樹脂等によるエッジ部材4aが周回して設けてある。
【0026】
脚22は、上記のように2本の前脚22Fおよび2本の後脚22Rの計4本の脚柱から構成され、各脚柱22F,22F,22R,22Rの下端に支軸回りに首振り旋回可能なキャスタ21が取り付けられている。
【0027】
ガイド部25は、脚柱22F、22Rから左右方向内側に張り出すように偏位して設けられ、前脚22Fと後脚22Rの間に延びている。具体的に説明すると、左右のガイド部25は、前脚22Fと後脚22Rの間に位置し内側に向かって張り出す中央部25aが内向きに対向しているとともに、中央部25aの前後端側に前脚22Fおよび後脚22Rに向かって対向隙間が広がる方向に屈曲して延びる前後部25f、25rが中央部25aに一体に連続している。これに対し、各脚柱22F、22Rの上端部には図5等に示されるようにブラケット23が溶接等により剛接され、天板中央に向かって延びる斜片23aが2辺を脚柱22Fとブラケット23の入隅部(或いは脚柱22Rとブラケット23の入隅部)に配置されて溶接等により剛接してある。この斜片23aの角度は、前後端25f、25rの屈曲した傾斜角度に対応している。そして、この斜片23aにガイド部25の屈曲した前後部25f、25rをボルトVにより取り付けることで、ガイド部25を左右それぞれ前脚22Fと後脚22Rの間に架設している。ガイド部25の中央部25aの上縁には取付片25bが折り曲げて形成してあり、この取付片25bもブラケット23の下面にねじ止めされる。
【0028】
そして、前記ガイド部25を覆う位置に図5に示す樹脂カバー26を取り付けるようにしている。この樹脂カバー26は、上端および前後端が開口した断面コ字形のもので、その内空は前記ガイド部25と前記斜片23aを緊密に収容可能な形状を有し、これらガイド部25と斜片23aに下方から被せるように装着して、前記ボルトVによってガイド部25とともに斜片23aに共締めされるようにしている。勿論、カバー26の立面の適宜箇所に突起を設け、対応するガイド部25の張り出し方向とは反対側の面に凹部を設けて、カバー26を弾性変形させつつ突部をガイド部25の凹部に嵌め合わせるように構成することもできる。
【0029】
このような取付状態において、図1に示すように、ガイド部25の脚柱22F,22Rからの偏位量すなわち張り出し量δが前記脚柱22F,22Rの接地部であるキャスタ21の左右方向の専有範囲AEよりも大きくなるように、換言すれば、左右のガイド部25、25の対向隙間dが前記左右のキャスタ21、21間の最小距離Wよりも小さくなるように設定されている。首振り式のキャスタ21にあっては、左右専有範囲AEとは首振り範囲のことをいう。また、本明細書に言う「ガイド部25の脚柱22F,22Rからの張り出し量δ」、「ガイド部25、25間の対向隙間d」は、樹脂カバー26を取り付けた状態では当該樹脂カバー26の肉厚を含んだ寸法を指す。
【0030】
一方、図1〜図3に示す本実施形態のワゴン3は、前方に収納空間を開放する開口を有した筐体31と、この筐体31の開口に装着されて前後方向に出し入れ自在な引き出し32a、32b、32cとを具備するもので、下端が移動自在な接地部、例えば扁平キャスタ33によって支持されている。そして、筐体31の頂板31aは、補助テーブル2の天板24の下面24aよりも低く、かつ補助テーブル2の天板24から垂下した状態にある前記ガイド部25と一部において上下方向に重なる高さ(ラップ量rp)関係に設定され、補助テーブル2の左右のガイド部25、25の中央部25a、25a間の対向隙間dは、ワゴン3の筐体31を挿入できる範囲で当該筐体31の左右の縁部31p、31p間の外法寸法Lに極力近い寸法関係に設定されている。すなわち、左右の脚柱22F、22F(22R、22R)間にワゴン3が、所定の奥行き方向位置に存した状態で、ガイド部25とワゴン3の筐体31の左右の縁部とが前後方向に所定領域p(図2参照)に亘って当接ないし極近接した状態にあるように構成されている。
【0031】
以上のように構成される本実施形態のテーブルシステムは、図1に示すように補助テーブル2の天板24を前記主テーブル1の天板11と前記ワゴン3の頂板31aとの高さ方向の隙間Δに収めることができる関係にあり、かつ、補助テーブル2の左右の脚22がワゴン3の筐体31の左右の縁部31p、31pを跨げる程度の内法寸法Tに設定されていて、補助テーブル2は主テーブル1ともワゴン3とも独立して移動可能なものである。このため、図1及び図2に示すように前記主テーブル1の天板11下に前記補助テーブル2および前記ワゴン3を順次重畳させて収納することができるほか、この状態から図7、図8(a)に示すように前記ワゴン3を静止させたまま当該ワゴン3の左右の縁部31p、31pに前記補助テーブル2のガイド部25をガイドさせつつ当該補助テーブル3を奥行き方向に沿って前記主テーブル1の天板11下からほぼ真っ直ぐに引き出すことも可能である。逆に、図8(b)に示すように、主テーブル1と補助テーブル2とワゴン3が重合した状態からワゴン3の引出32a〜32cのみを補助テーブル2の左右の脚柱22F、22F間を通過して前後方向に開閉することも支障なく行なうことができる。
【0032】
さらに、補助テーブル2は、主テーブル1の天板11とワゴン3の間から引き出して独立に回転および移動可能であるため、図9に示すように隣人同士が90°向きを変えて引き出した補助テーブル2越しにミーティングを行なったり、図10に示すように背合わせに主テーブル1に着座している者が主テーブル1、1間に補助テーブル2を単一または複数個移動させ、振り向いて補助テーブル2越しにミーティングを行なう態様も可能となっている。補助テーブル2,2同士を複数突き合せて天板面を拡張する際の便のために、補助テーブル2.2同士が接近した際に天板24,24同士を突き合せた状態に導く連結機構を、補助テーブル2の一部の縁辺2pおよび当該縁辺2pに対向する他の縁辺2qに設けておいてもよい。この連結機構の一態様としては、図1に示すように、天板24の一部の縁辺2pと他の縁辺2qに、天板24を他の天板24と隙間なく面一に突き合せた際に互いに磁力によって吸着し合う磁気的係合部20p、201qを設けるようにしたものが挙げられる。
【0033】
なお、図1に示すように、主テーブル1の天板11と補助テーブル2の天板24との間、および、補助テーブル2の天板24とワゴン3の頂板31aとの間は、指が入る程度のギャップg12、g23を介して上下に対向している。このため、ワゴン3の頂板31aの上面に手を掛けてワゴン3を引くことのできる手掛け部3s(図2参照)を頂板31aの上面に凹設するとともに、補助テーブル2の天板24の奥行き方向前端となる縁辺2r側の下面(図4参照)に、指を引っ掛けて天板を手前に引くことのできる手掛け部2sが凹設してある。
【0034】
以上のように、本実施形態の移動テーブルたる補助テーブル2は、下端を接地部であるキャスタ21を介して移動可能とされた前後左右4本の脚柱22F,22Rを有する脚22と、前記脚柱22F,22Rで支持される天板24とを具備し、前記脚柱22F、22Rに対し、前後方向をガイド方向とするガイド部25を左右方向に偏位させて設け、前記ガイド部25の前記脚柱22F,22Rに対する偏位量すなわち張り出し量δが前記脚柱22F、22Rのキャスタ21の左右方向の専有範囲AEよりも大きくなるように構成したものである。
【0035】
このような構成により、張り出した側にワゴン3が位置する状態から、先ず補助テーブル2側を移動させた場合を考えると、キャスタ21がワゴン3の筐体31に近づき過ぎ、ガイド部25がワゴン3の筐体31の左右縁部31p、31pに先に接触することによって、脚柱22F,22Rのキャスタ21がワゴン3の筐体31に激しく衝突することが回避される。逆に、ワゴン3の方を動かした場合にも、ワゴン3の筐体31がテーブル2の脚22に近づき過ぎて筐体31の左右縁部31p、31pがガイド部25に先に接触することによって、筐体31がそれ以上補助テーブル2のキャスタ21に近づくことが回避され、筐体31とキャスタ21の衝突が避けられる。このような作用効果は、ワゴン以外の家具として例えば収納棚も該当し、或いは直方体状の形状をなさない椅子等であっても先に肘掛がガイド部25に接触すれば椅子の脚(或いは脚羽根)と補助テーブルの脚22F,22R(或いはキャスタ21)との衝突が避けられる。このように、テーブル2の天板24よりも低い家具と当該テーブル2とを無造作に組み合わせて使用しても、ガイド部25を設けておくだけで、テーブル2と他の家具との衝突による損傷や破損を未然に防止する効果を期待することができる。
【0036】
また、前記ガイド部25の前後部25f、25rが各々前脚22Fおよび後脚22Rに接続され、これらの前後部25f、25rの間が一体的につながって、左右で一対のガイド部25を形成しているので、棒状の形態をなす脚柱22のようなものに対しても、ガイド部25を適切に支持させて前後方向のガイド機能を構成することができる。
【0037】
また、前記ガイド部25の前後両端に位置する前後部25f、25rが前後脚柱25F,25Rに向かって屈曲して、前脚25Fおよび後脚25Rに接続されており、ガイド部25の張り出した中央部25aから前後脚柱25F,25Rに向かってガイド部25が傾斜した状態となるので、この傾斜したガイド部25に接触したワゴン3や他の家具の一部が補助テーブル2の脚柱22F、22Rから離れる方向に相対的に誘導されることになり、多少位置のずれた方向から互いが接近しても適切なガイド作用を得ることができる。
【0038】
特に本実施形態は、脚柱22の上端部に天板中央に向かって延びる斜片23aを設け、この斜片23aにガイド部25の屈曲した前後部25f、25rを取り付けている。このように、ガイド部25の取付位置が脚22の上端部であれば、補助テーブル2を引き出して通常のテーブルとして使用する際の下肢空間を十分に確保することができる。そして、斜片23aが天板24の中央に向かって延びた状態になるため、着座時に斜片23aが邪魔になることも回避できる。移動時にワゴン3等の他の家具とガイド部25が接触した場合にも、ガイド部25が脚柱22の上端部に形成されることで、ガイド部25とワゴン22等とが衝突した際の脚柱22の倒れモーメントが小さくて済み、強度も確保し易いものとなる。
【0039】
さらに、各々の脚柱22に斜片23aを介してガイド部25の屈曲した前後部25f、25rが剛接され、これら斜片23aおよびガイド部25を覆う位置に樹脂カバー26を設けたものであれば、棒状の脚22に傾斜した前後部25f、25rを介してガイド部25を適切に取り付けることができるとともに、樹脂カバーを採用することによって樹脂カバーを斜片23aやガイド部25に適切にフィットさせることができ、見栄えも向上させることができる。そして、移動時にカバーがワゴン3の縁部31p等に接触することによって摺動抵抗を小さく抑えることができるので、ワゴン3が傷付くことも有効に防止することができる。
【0040】
また、補助テーブル2の接地部として少なくとも奥行き方向一端側が首振り自在のキャスタ21によって移動自在に構成され、キャスタ21、21間の最小距離Wよりもガイド部25、25間の対向距離dを小さくしているので、キャスタ21が本来有する移動自在性を生かして出し入れの便を向上させつつ、移動自在であるがゆえの衝突の危険性を有効に回避することができる。
【0041】
そして、上記移動テーブルたる補助テーブル2と、この補助テーブル2の天板24の下に配置可能な高さの収納家具であるワゴン3とを組み合わせて構成される本実施形態の移動テーブルシステムは、前記ワゴン3を前記補助テーブル2の左右の脚柱22F,22F(22R、22R)が跨いだ状態で、当該補助テーブル2のガイド部25が収納家具であるワゴン3の収納方向と平行な筐体31の左右の縁部31p、31pにガイドされてほぼ真っ直ぐに出入り可能となるため、最小限の移動で補助テーブル2をワゴン3と干渉せずに出し入れできる配置が実現可能となる。
【0042】
さらに、収納家具であるワゴン3が収納空間を開閉する開閉部材たる引出32a〜32cを有し、これらの引出32a〜32cが前記補助テーブル2の左右の脚柱22F,22F間(或いは22R,22R間)を通過して開閉可能であるため、補助テーブル2でワゴン3を跨いだ状態でも、ワゴン3の収納機能の適切な利用状態を確保することができる。
【0043】
さらにまた、補助テーブル2の天板24の下面と収納家具であるワゴン3の頂板31aの上面との間を、指が入る程度の隙間を介して対向させ、前記天板24の奥行き方向前端となる縁辺2r側の下面に、指を引っ掛けて天板24を手前に引くことのできる手掛け部2sを設けた場合には、補助テーブル2とワゴン3の隙間がほぼ詰まっている状態であっても、補助テーブル2を適切に引き出すことが可能となる。
【0044】
以上において、本実施形態は、収納家具であるワゴン3も下端部を移動可能な接地部である扁平キャスタ33に支持されているので、ワゴン3も補助テーブル2と同様に同じ位置に出し入れすることができ、テーブルシステムとしての利便性をより一層高めることが可能となる。
【0045】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0046】
例えば、ガイド部の張り出し量が前記脚柱の接地部の左右専有範囲よりも大きく設定する限りにおいては、接地部はキャスタ以外に、ローラ式のものやボール式のものであってもよい。また、移動自在な接地部を採用する場合にも、奥行き方向一端側のみに移動自在な接地部を採用し、他端側は固定キャスタ等を採用しても構わない。勿論、移動性に支障がなければ、全ての接地部を固定キャスタ等を用いて構成することも可能である。
【0047】
また、ガイド部の前後部は、湾曲していてもよいし、ガイド部の前後部はつながってなくてもよい。例えば、図11に示すように脚柱22F,22Rの上端に大径部22zを設けて一部に前後方向に延びる直線状の中央部125aおよびこの中央部125aに通ずるR状の前後部125f、125rを連続して形成しておけば、上記実施形態に準じた作用効果を奏することが可能である。
【0048】
さらに、図12に示すように、ガイド部225は脚柱22F,22Rから左右方向外側に張り出して設けられていてもよい。例えば、ガイド部225の上方に補助テーブル2の天板24がオーバーハングした状態で補助テーブル2の一部を天板24の下に収納できる構造にした場合にも、ガイド部225が補助テーブル2とワゴン3の干渉を有効に防止することとなる。
【0049】
さらにまた、ガイド部は必ずしも脚の上端部に構成することも必須ではなく、基本的な作用効果を奏する範囲でガイド部は下端部もしくは上下方向の中間部に設ける構成を妨げない。
【0050】
さらに言えば、ガイド部は必ずしも脚に設けることも必須ではない。例えば、図13に示すように、移動テーブル2の天板24の下面に前記ブラケット23にねじ孔を形成する等してガイド部25の取付部20を設け、天板24の下面にもインサートナットを埋設する等してガイド部25の取付部20を設け、これらの取付部20にガイド部25を取付片25b等を介して取り付けるようにすれば、左右の脚柱22F,22F(22R,22R)間よりも左右方向内側へ大きく偏位する位置にガイド部25を配置することができる。ブラケット23が天板24の下面から突出している場合には、ブラケット23に当接する取付片25bと天板24の下面に当接する取付部25bとで高さ位置を異ならせておけば足りる。そして、このように構成することで、左右の脚柱22F,22F(22R,22R)間の距離よりもワゴン等の収納家具の外法寸法が遥かに小さい場合等に、収納家具が移動テーブル2の天板24の下で左右に大きく遊動することを有効に規制することができ、また、移動テーブル2が収納家具に適切にガイドされる関係を容易に成立させることができる。この場合、幅寸法の異なる複数の収納家具に対してこのような効果を得るために、同図に示すようにガイド部25の取付部20を左右方向に複数個所設け、ガイド部25の位置を必要に応じてずらして取り付けることでガイド部間の対向距離を変更できるようにしておくことが望ましい。
【0051】
上記のガイド取付構造において、強度的に問題がない場合等には、ガイド部25はブラケット23の取付部20のみを利用して取り付けてもよいし、天板24の取付部20のみを利用して取り付けてもよい。これらの場合には、取付部20は少なくともブラケット23又は天板24の何れか一方にのみ設けておいてもよい。
【0052】
逆に、強度的に補強を要する場合には、前記実施形態と同様に脚柱22に斜片23aを設けておき、ガイド部25を図示の位置からずらしてブラケット23や天板24の取付部20に取り付けると同時に斜片23aにも取り付けるようにすれば、ガイド部25の強度を有効に向上させることが可能となる。
【0053】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0054】
2…移動テーブル
3…収納家具(ワゴン)
21…接地部(キャスタ)
22…脚
22F…脚柱(前脚)
22R…脚柱(後脚)
23a…斜片
25…ガイド部
25f、25r…前後端
26…樹脂カバー
32a、32b、32c…開閉部材(引出)
33…接地部(扁平キャスタ)
AE…左右専有範囲
d…ガイド間の対向距離
w…キャスタ間の最小距離
δ…張り出し量
【技術分野】
【0001】
本発明は、他の家具と組み合わせて使用する際の使い勝手を向上させた移動テーブルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
オフィスを始めとして広く一般に利用されるテーブルは、前後左右4本の脚柱を有する脚と、前記脚柱で支持される天板とを具備しているものが最も代表的な形態の一つであり、下端を接地部を介して移動可能とされたものも少なくない(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このようなテーブルは、椅子や収納棚、ワゴン等と組み合わせて使用することが多く、これらの家具をテーブルの下肢空間に対して出し入れしたり、逆にこれらの家具を動かさずにテーブルの方を移動させるなど、目的、用途に応じて多種多様な使い方がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−072425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、このような他の家具と併用されることの多いテーブルの場合、下肢空間に対して椅子や収納棚、ワゴン等を出し入れしようとする際に椅子の脚羽根や収納棚、ワゴンの筐体がテーブルの脚に引っ掛かったり、逆にテーブルを移動させようとする際にテーブルの脚が椅子のキャスタや収納棚、ワゴン等の筐体に衝突したりして、出し入れ時の円滑性が損なわれ易いものであり、さらに衝突時にテーブルや椅子の脚やキャスター、収納棚やワゴン等の筐体が傷つき易いという問題がある。
【0006】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、他の家具との組み合わせの機会の多いテーブル側を改良工夫することで、他の家具と併用した際の不都合を極力回避できるようにした移動テーブル及び移動テーブルシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0008】
すなわち、本発明の移動テーブルは、下端を接地部を介して移動可能とされた前後左右4本の脚柱を有する脚と、前記脚柱で支持される天板とを具備するものであって、前記脚柱に対し、前後方向をガイド方向とするガイド部を左右方向に偏位させて設け、前記ガイド部の前記脚柱に対する偏位量が前記脚柱の接地部の左右専有範囲よりも大きいことを特徴とする。
【0009】
このような構成により、ガイド部が偏した側にワゴンや椅子等の他の家具を位置づけて配置する場合を考えると、先ず家具の方を動かした際、テーブルの脚に近づき過ぎてこれらの家具の一部がガイド部に接触したときには、当該家具の下端部が大きく張り出していない限り脚柱の接地部の左右専有範囲への進入や激しい衝突が規制される。逆にテーブル側を移動させた場合でも、接地部が椅子の脚羽根、収納棚やワゴンの筐体に近づき過ぎ、ガイド部がこれらの家具の一部に接触したときには、当該家具の下端部が大きく張り出していない限り脚柱の接地部がこれらの家具に激しく衝突ことが規制される。このように、テーブルの天板よりも低い家具と当該テーブルとを無造作に組み合わせて使用しても、ガイド部を設けておくだけでテーブルと他の家具との衝突による損傷や破損を未然に防止する効果を期待することができる。
【0010】
ガイド部を適切に支持させて前後方向のガイド機能を構成するためには、前記ガイド部の前後部が各々前脚および後脚に接続され、これらの前後部の間が一体的につながって、左右で一対のガイド部を形成していることが好ましい。
【0011】
多少位置のずれた方向から移動テーブルと他の家具とが接近しても適切なガイド作用を得るためには、前記ガイド部の前後両端が、前後脚柱に向かって屈曲または湾曲し、前脚および後脚に接続されていることが望ましい。
【0012】
この場合、テーブルの機能を妨げずにガイド部を適切に取り付けるためには、脚柱の上端部に天板中央に向かって延びる斜片を設け、この斜片にガイド部の屈曲または湾曲した前後部を取り付けることが望ましい。
【0013】
特に、適切なガイド機能と良好な外観を確保するためには、各々の脚柱に斜片を介してガイド部の屈曲または湾曲した前後部が剛接され、これら斜片および前後部を含むガイド部を覆う位置に樹脂カバーを設けていることが好適である。
【0014】
接地部の少なくとも奥行き方向一端側が首振り自在のキャスタによって移動自在に構成されている場合には、キャスタ間の最小距離よりもガイド部間の対向距離を小さくすることで上記の効果を適切に充足させることができる。
【0015】
移動テーブルおよび当該移動テーブルの天板下に配置可能な高さの収納家具を組み合わせる場合には、前記収納家具を前記移動テーブルの左右の脚柱が跨いだ状態で、当該移動テーブルのガイド部が収納家具の収納方向と平行な左右の縁部にガイドされてほぼ真っ直ぐに出入り可能に構成することが望ましい。
【0016】
収納家具が収納空間を開閉する開閉部材を有する場合に、収納機能を適切に担保するためには、この開閉部材が前記移動テーブルの左右の脚柱間を通過して開閉可能とされていることが好ましい。
【0017】
移動テーブルの天板下面と収納家具の頂板上面との間が狭い場合には、指が入る程度の隙間を確保し、前記天板の奥行き方向前端となる縁辺側の下面に、指を引っ掛けて天板を手前に引くことのできる手掛け部を設けていることが望ましい。
【0018】
このテーブルシステムを一層充実させるためには、収納家具も下端部を移動可能な接地部に支持されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、以上説明した構成であるから、この移動テーブルを他の家具と無造作に組み合わせて使用しても、移動テーブルと他の家具とが干渉して出し入れに不都合を来たし、ひいては一部に損傷、破損を来たす事態を未然に回避できるようにした、新規有用な移動テーブル及び移動テーブルシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る移動テーブルを用いたテーブルシステムを示す正面図。
【図2】図1の主テーブル全体および補助テーブルの天板を想像線にして示す平面図。
【図3】図1に対応した右側面図
【図4】同移動テーブルを示す斜視図。
【図5】図4の要部分解図。
【図6】同移動テーブルの底面図。
【図7】同テーブルシステムの利用形態の一つを示す模式的な説明図。
【図8】同テーブルシステムの利用形態の一つを示す模式的な説明図
【図9】同テーブルシステムの利用形態の一つを示す模式的な説明図
【図10】同テーブルシステムの利用形態の一つを示す模式的な説明図
【図11】本発明の変形例を示す模式図。
【図12】本発明の他の変形例を示す斜視図。
【図13】本発明のさらに他の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0022】
図1〜図3は、本実施形態に係るテーブルシステムを示している。
【0023】
このテーブルシステムは、主テーブル1と、この主テーブル1よりも高さの低い移動テーブルとして用いられる補助テーブル2と、この補助テーブル2よりも更に高さの低い収納家具であるワゴン3とを組み合わせて構成される。
【0024】
主テーブル1は、複数人が着座して使用可能な大型のもので、天板11の幅方向に沿った一方の端部がエンド脚12に支持され、天板11の幅方向(図1における矢印X方向)に沿った中間部が中間脚13に支持され、天板11の幅方向に沿った他方の端部(図示省略)も前記一方の端部と同様、エンド脚に支持されている。この実施形態では、エンド脚12に側板タイプのものが用いられ、中間脚13に図1に示すようにステー13aと脚支柱13bとを逆L型につないで下肢空間Sを確保したものが用いられている。中間脚13のステー13aには左右に隣接する天板11、11が同時に載置され、必要な枚数だけ天板11を幅方向に継ぎ足していくことができるものである。このため、天板下の下肢空間Sに挿入されるワゴン3や図7に示す椅子4等は中間脚13と干渉することなく天板幅方向のどの位置にも挿入することが可能である。主テーブル1の接地部にはアジャスタ14が採用されている。また、図1及び図3等に示されるように、天板11の背面側において下肢空間Sを目隠しする位置には背板15が取り付けられ、背板15の前面には底板16aと立板16bからなるL字状の配線ダクト16が取り付けられている。
【0025】
一方、補助テーブル2は、図1、図2、図4〜図6に示すように、下端部を移動可能な接地部であるキャスタ21に支持されて脚を構成する前脚22Fおよび後脚22Rと、これらの脚22F、22Rの上端部にブラケット23を介して固定した天板24と、左右の前脚21Fと後脚22Rの間にそれぞれ奥行き方向(図2における符号Y方向)に沿って延設された内向きのガイド部25とを具備している。図4においてブラケット23は省略してあり、天板4の4辺には軟質樹脂等によるエッジ部材4aが周回して設けてある。
【0026】
脚22は、上記のように2本の前脚22Fおよび2本の後脚22Rの計4本の脚柱から構成され、各脚柱22F,22F,22R,22Rの下端に支軸回りに首振り旋回可能なキャスタ21が取り付けられている。
【0027】
ガイド部25は、脚柱22F、22Rから左右方向内側に張り出すように偏位して設けられ、前脚22Fと後脚22Rの間に延びている。具体的に説明すると、左右のガイド部25は、前脚22Fと後脚22Rの間に位置し内側に向かって張り出す中央部25aが内向きに対向しているとともに、中央部25aの前後端側に前脚22Fおよび後脚22Rに向かって対向隙間が広がる方向に屈曲して延びる前後部25f、25rが中央部25aに一体に連続している。これに対し、各脚柱22F、22Rの上端部には図5等に示されるようにブラケット23が溶接等により剛接され、天板中央に向かって延びる斜片23aが2辺を脚柱22Fとブラケット23の入隅部(或いは脚柱22Rとブラケット23の入隅部)に配置されて溶接等により剛接してある。この斜片23aの角度は、前後端25f、25rの屈曲した傾斜角度に対応している。そして、この斜片23aにガイド部25の屈曲した前後部25f、25rをボルトVにより取り付けることで、ガイド部25を左右それぞれ前脚22Fと後脚22Rの間に架設している。ガイド部25の中央部25aの上縁には取付片25bが折り曲げて形成してあり、この取付片25bもブラケット23の下面にねじ止めされる。
【0028】
そして、前記ガイド部25を覆う位置に図5に示す樹脂カバー26を取り付けるようにしている。この樹脂カバー26は、上端および前後端が開口した断面コ字形のもので、その内空は前記ガイド部25と前記斜片23aを緊密に収容可能な形状を有し、これらガイド部25と斜片23aに下方から被せるように装着して、前記ボルトVによってガイド部25とともに斜片23aに共締めされるようにしている。勿論、カバー26の立面の適宜箇所に突起を設け、対応するガイド部25の張り出し方向とは反対側の面に凹部を設けて、カバー26を弾性変形させつつ突部をガイド部25の凹部に嵌め合わせるように構成することもできる。
【0029】
このような取付状態において、図1に示すように、ガイド部25の脚柱22F,22Rからの偏位量すなわち張り出し量δが前記脚柱22F,22Rの接地部であるキャスタ21の左右方向の専有範囲AEよりも大きくなるように、換言すれば、左右のガイド部25、25の対向隙間dが前記左右のキャスタ21、21間の最小距離Wよりも小さくなるように設定されている。首振り式のキャスタ21にあっては、左右専有範囲AEとは首振り範囲のことをいう。また、本明細書に言う「ガイド部25の脚柱22F,22Rからの張り出し量δ」、「ガイド部25、25間の対向隙間d」は、樹脂カバー26を取り付けた状態では当該樹脂カバー26の肉厚を含んだ寸法を指す。
【0030】
一方、図1〜図3に示す本実施形態のワゴン3は、前方に収納空間を開放する開口を有した筐体31と、この筐体31の開口に装着されて前後方向に出し入れ自在な引き出し32a、32b、32cとを具備するもので、下端が移動自在な接地部、例えば扁平キャスタ33によって支持されている。そして、筐体31の頂板31aは、補助テーブル2の天板24の下面24aよりも低く、かつ補助テーブル2の天板24から垂下した状態にある前記ガイド部25と一部において上下方向に重なる高さ(ラップ量rp)関係に設定され、補助テーブル2の左右のガイド部25、25の中央部25a、25a間の対向隙間dは、ワゴン3の筐体31を挿入できる範囲で当該筐体31の左右の縁部31p、31p間の外法寸法Lに極力近い寸法関係に設定されている。すなわち、左右の脚柱22F、22F(22R、22R)間にワゴン3が、所定の奥行き方向位置に存した状態で、ガイド部25とワゴン3の筐体31の左右の縁部とが前後方向に所定領域p(図2参照)に亘って当接ないし極近接した状態にあるように構成されている。
【0031】
以上のように構成される本実施形態のテーブルシステムは、図1に示すように補助テーブル2の天板24を前記主テーブル1の天板11と前記ワゴン3の頂板31aとの高さ方向の隙間Δに収めることができる関係にあり、かつ、補助テーブル2の左右の脚22がワゴン3の筐体31の左右の縁部31p、31pを跨げる程度の内法寸法Tに設定されていて、補助テーブル2は主テーブル1ともワゴン3とも独立して移動可能なものである。このため、図1及び図2に示すように前記主テーブル1の天板11下に前記補助テーブル2および前記ワゴン3を順次重畳させて収納することができるほか、この状態から図7、図8(a)に示すように前記ワゴン3を静止させたまま当該ワゴン3の左右の縁部31p、31pに前記補助テーブル2のガイド部25をガイドさせつつ当該補助テーブル3を奥行き方向に沿って前記主テーブル1の天板11下からほぼ真っ直ぐに引き出すことも可能である。逆に、図8(b)に示すように、主テーブル1と補助テーブル2とワゴン3が重合した状態からワゴン3の引出32a〜32cのみを補助テーブル2の左右の脚柱22F、22F間を通過して前後方向に開閉することも支障なく行なうことができる。
【0032】
さらに、補助テーブル2は、主テーブル1の天板11とワゴン3の間から引き出して独立に回転および移動可能であるため、図9に示すように隣人同士が90°向きを変えて引き出した補助テーブル2越しにミーティングを行なったり、図10に示すように背合わせに主テーブル1に着座している者が主テーブル1、1間に補助テーブル2を単一または複数個移動させ、振り向いて補助テーブル2越しにミーティングを行なう態様も可能となっている。補助テーブル2,2同士を複数突き合せて天板面を拡張する際の便のために、補助テーブル2.2同士が接近した際に天板24,24同士を突き合せた状態に導く連結機構を、補助テーブル2の一部の縁辺2pおよび当該縁辺2pに対向する他の縁辺2qに設けておいてもよい。この連結機構の一態様としては、図1に示すように、天板24の一部の縁辺2pと他の縁辺2qに、天板24を他の天板24と隙間なく面一に突き合せた際に互いに磁力によって吸着し合う磁気的係合部20p、201qを設けるようにしたものが挙げられる。
【0033】
なお、図1に示すように、主テーブル1の天板11と補助テーブル2の天板24との間、および、補助テーブル2の天板24とワゴン3の頂板31aとの間は、指が入る程度のギャップg12、g23を介して上下に対向している。このため、ワゴン3の頂板31aの上面に手を掛けてワゴン3を引くことのできる手掛け部3s(図2参照)を頂板31aの上面に凹設するとともに、補助テーブル2の天板24の奥行き方向前端となる縁辺2r側の下面(図4参照)に、指を引っ掛けて天板を手前に引くことのできる手掛け部2sが凹設してある。
【0034】
以上のように、本実施形態の移動テーブルたる補助テーブル2は、下端を接地部であるキャスタ21を介して移動可能とされた前後左右4本の脚柱22F,22Rを有する脚22と、前記脚柱22F,22Rで支持される天板24とを具備し、前記脚柱22F、22Rに対し、前後方向をガイド方向とするガイド部25を左右方向に偏位させて設け、前記ガイド部25の前記脚柱22F,22Rに対する偏位量すなわち張り出し量δが前記脚柱22F、22Rのキャスタ21の左右方向の専有範囲AEよりも大きくなるように構成したものである。
【0035】
このような構成により、張り出した側にワゴン3が位置する状態から、先ず補助テーブル2側を移動させた場合を考えると、キャスタ21がワゴン3の筐体31に近づき過ぎ、ガイド部25がワゴン3の筐体31の左右縁部31p、31pに先に接触することによって、脚柱22F,22Rのキャスタ21がワゴン3の筐体31に激しく衝突することが回避される。逆に、ワゴン3の方を動かした場合にも、ワゴン3の筐体31がテーブル2の脚22に近づき過ぎて筐体31の左右縁部31p、31pがガイド部25に先に接触することによって、筐体31がそれ以上補助テーブル2のキャスタ21に近づくことが回避され、筐体31とキャスタ21の衝突が避けられる。このような作用効果は、ワゴン以外の家具として例えば収納棚も該当し、或いは直方体状の形状をなさない椅子等であっても先に肘掛がガイド部25に接触すれば椅子の脚(或いは脚羽根)と補助テーブルの脚22F,22R(或いはキャスタ21)との衝突が避けられる。このように、テーブル2の天板24よりも低い家具と当該テーブル2とを無造作に組み合わせて使用しても、ガイド部25を設けておくだけで、テーブル2と他の家具との衝突による損傷や破損を未然に防止する効果を期待することができる。
【0036】
また、前記ガイド部25の前後部25f、25rが各々前脚22Fおよび後脚22Rに接続され、これらの前後部25f、25rの間が一体的につながって、左右で一対のガイド部25を形成しているので、棒状の形態をなす脚柱22のようなものに対しても、ガイド部25を適切に支持させて前後方向のガイド機能を構成することができる。
【0037】
また、前記ガイド部25の前後両端に位置する前後部25f、25rが前後脚柱25F,25Rに向かって屈曲して、前脚25Fおよび後脚25Rに接続されており、ガイド部25の張り出した中央部25aから前後脚柱25F,25Rに向かってガイド部25が傾斜した状態となるので、この傾斜したガイド部25に接触したワゴン3や他の家具の一部が補助テーブル2の脚柱22F、22Rから離れる方向に相対的に誘導されることになり、多少位置のずれた方向から互いが接近しても適切なガイド作用を得ることができる。
【0038】
特に本実施形態は、脚柱22の上端部に天板中央に向かって延びる斜片23aを設け、この斜片23aにガイド部25の屈曲した前後部25f、25rを取り付けている。このように、ガイド部25の取付位置が脚22の上端部であれば、補助テーブル2を引き出して通常のテーブルとして使用する際の下肢空間を十分に確保することができる。そして、斜片23aが天板24の中央に向かって延びた状態になるため、着座時に斜片23aが邪魔になることも回避できる。移動時にワゴン3等の他の家具とガイド部25が接触した場合にも、ガイド部25が脚柱22の上端部に形成されることで、ガイド部25とワゴン22等とが衝突した際の脚柱22の倒れモーメントが小さくて済み、強度も確保し易いものとなる。
【0039】
さらに、各々の脚柱22に斜片23aを介してガイド部25の屈曲した前後部25f、25rが剛接され、これら斜片23aおよびガイド部25を覆う位置に樹脂カバー26を設けたものであれば、棒状の脚22に傾斜した前後部25f、25rを介してガイド部25を適切に取り付けることができるとともに、樹脂カバーを採用することによって樹脂カバーを斜片23aやガイド部25に適切にフィットさせることができ、見栄えも向上させることができる。そして、移動時にカバーがワゴン3の縁部31p等に接触することによって摺動抵抗を小さく抑えることができるので、ワゴン3が傷付くことも有効に防止することができる。
【0040】
また、補助テーブル2の接地部として少なくとも奥行き方向一端側が首振り自在のキャスタ21によって移動自在に構成され、キャスタ21、21間の最小距離Wよりもガイド部25、25間の対向距離dを小さくしているので、キャスタ21が本来有する移動自在性を生かして出し入れの便を向上させつつ、移動自在であるがゆえの衝突の危険性を有効に回避することができる。
【0041】
そして、上記移動テーブルたる補助テーブル2と、この補助テーブル2の天板24の下に配置可能な高さの収納家具であるワゴン3とを組み合わせて構成される本実施形態の移動テーブルシステムは、前記ワゴン3を前記補助テーブル2の左右の脚柱22F,22F(22R、22R)が跨いだ状態で、当該補助テーブル2のガイド部25が収納家具であるワゴン3の収納方向と平行な筐体31の左右の縁部31p、31pにガイドされてほぼ真っ直ぐに出入り可能となるため、最小限の移動で補助テーブル2をワゴン3と干渉せずに出し入れできる配置が実現可能となる。
【0042】
さらに、収納家具であるワゴン3が収納空間を開閉する開閉部材たる引出32a〜32cを有し、これらの引出32a〜32cが前記補助テーブル2の左右の脚柱22F,22F間(或いは22R,22R間)を通過して開閉可能であるため、補助テーブル2でワゴン3を跨いだ状態でも、ワゴン3の収納機能の適切な利用状態を確保することができる。
【0043】
さらにまた、補助テーブル2の天板24の下面と収納家具であるワゴン3の頂板31aの上面との間を、指が入る程度の隙間を介して対向させ、前記天板24の奥行き方向前端となる縁辺2r側の下面に、指を引っ掛けて天板24を手前に引くことのできる手掛け部2sを設けた場合には、補助テーブル2とワゴン3の隙間がほぼ詰まっている状態であっても、補助テーブル2を適切に引き出すことが可能となる。
【0044】
以上において、本実施形態は、収納家具であるワゴン3も下端部を移動可能な接地部である扁平キャスタ33に支持されているので、ワゴン3も補助テーブル2と同様に同じ位置に出し入れすることができ、テーブルシステムとしての利便性をより一層高めることが可能となる。
【0045】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0046】
例えば、ガイド部の張り出し量が前記脚柱の接地部の左右専有範囲よりも大きく設定する限りにおいては、接地部はキャスタ以外に、ローラ式のものやボール式のものであってもよい。また、移動自在な接地部を採用する場合にも、奥行き方向一端側のみに移動自在な接地部を採用し、他端側は固定キャスタ等を採用しても構わない。勿論、移動性に支障がなければ、全ての接地部を固定キャスタ等を用いて構成することも可能である。
【0047】
また、ガイド部の前後部は、湾曲していてもよいし、ガイド部の前後部はつながってなくてもよい。例えば、図11に示すように脚柱22F,22Rの上端に大径部22zを設けて一部に前後方向に延びる直線状の中央部125aおよびこの中央部125aに通ずるR状の前後部125f、125rを連続して形成しておけば、上記実施形態に準じた作用効果を奏することが可能である。
【0048】
さらに、図12に示すように、ガイド部225は脚柱22F,22Rから左右方向外側に張り出して設けられていてもよい。例えば、ガイド部225の上方に補助テーブル2の天板24がオーバーハングした状態で補助テーブル2の一部を天板24の下に収納できる構造にした場合にも、ガイド部225が補助テーブル2とワゴン3の干渉を有効に防止することとなる。
【0049】
さらにまた、ガイド部は必ずしも脚の上端部に構成することも必須ではなく、基本的な作用効果を奏する範囲でガイド部は下端部もしくは上下方向の中間部に設ける構成を妨げない。
【0050】
さらに言えば、ガイド部は必ずしも脚に設けることも必須ではない。例えば、図13に示すように、移動テーブル2の天板24の下面に前記ブラケット23にねじ孔を形成する等してガイド部25の取付部20を設け、天板24の下面にもインサートナットを埋設する等してガイド部25の取付部20を設け、これらの取付部20にガイド部25を取付片25b等を介して取り付けるようにすれば、左右の脚柱22F,22F(22R,22R)間よりも左右方向内側へ大きく偏位する位置にガイド部25を配置することができる。ブラケット23が天板24の下面から突出している場合には、ブラケット23に当接する取付片25bと天板24の下面に当接する取付部25bとで高さ位置を異ならせておけば足りる。そして、このように構成することで、左右の脚柱22F,22F(22R,22R)間の距離よりもワゴン等の収納家具の外法寸法が遥かに小さい場合等に、収納家具が移動テーブル2の天板24の下で左右に大きく遊動することを有効に規制することができ、また、移動テーブル2が収納家具に適切にガイドされる関係を容易に成立させることができる。この場合、幅寸法の異なる複数の収納家具に対してこのような効果を得るために、同図に示すようにガイド部25の取付部20を左右方向に複数個所設け、ガイド部25の位置を必要に応じてずらして取り付けることでガイド部間の対向距離を変更できるようにしておくことが望ましい。
【0051】
上記のガイド取付構造において、強度的に問題がない場合等には、ガイド部25はブラケット23の取付部20のみを利用して取り付けてもよいし、天板24の取付部20のみを利用して取り付けてもよい。これらの場合には、取付部20は少なくともブラケット23又は天板24の何れか一方にのみ設けておいてもよい。
【0052】
逆に、強度的に補強を要する場合には、前記実施形態と同様に脚柱22に斜片23aを設けておき、ガイド部25を図示の位置からずらしてブラケット23や天板24の取付部20に取り付けると同時に斜片23aにも取り付けるようにすれば、ガイド部25の強度を有効に向上させることが可能となる。
【0053】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0054】
2…移動テーブル
3…収納家具(ワゴン)
21…接地部(キャスタ)
22…脚
22F…脚柱(前脚)
22R…脚柱(後脚)
23a…斜片
25…ガイド部
25f、25r…前後端
26…樹脂カバー
32a、32b、32c…開閉部材(引出)
33…接地部(扁平キャスタ)
AE…左右専有範囲
d…ガイド間の対向距離
w…キャスタ間の最小距離
δ…張り出し量
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端を接地部を介して移動可能とされた前後左右4本の脚柱を有する脚と、前記脚柱で支持される天板とを具備するテーブルであって、
前記脚柱に対し、前後方向をガイド方向とするガイド部を左右方向に偏位させて設け、
前記ガイド部の前記脚柱に対する偏位量が前記脚柱の接地部の左右専有範囲よりも大きいことを特徴とする移動テーブル。
【請求項2】
前記ガイド部の前後部が各々前脚および後脚に接続され、これらの前後部の間が一体的につながって、左右で一対のガイド部を形成している請求項1記載の移動テーブル。
【請求項3】
前記ガイド部の前後両端が、前後脚柱に向かって屈曲または湾曲し、前脚および後脚に接続されている請求項1又は2記載の移動テーブル。
【請求項4】
脚柱の上端部に天板中央に向かって延びる斜片を設け、この斜片にガイド部の屈曲または湾曲した前後部を取り付けている請求項3記載の移動テーブル。
【請求項5】
各々の脚柱に斜片を介してガイド部の屈曲または湾曲した前後部が剛接され、これら斜片および前後部を含むガイド部を覆う位置に樹脂カバーを設けている請求項4記載の移動テーブル。
【請求項6】
接地部の少なくとも奥行き方向一端側が首振り自在のキャスタによって移動自在に構成されており、キャスタ間の最小距離よりもガイド部間の対向距離を小さくしている請求項1〜5何れかに記載の移動テーブル。
【請求項7】
請求項1〜6記載の移動テーブルと、この移動テーブルの天板下に配置可能な高さの収納家具とを組み合わせてなるものであって、前記収納家具を前記移動テーブルの左右の脚柱が跨いだ状態で、当該移動テーブルのガイド部が収納家具の収納方向に平行な左右の縁部にガイドされてほぼ真っ直ぐに出入り可能とされることを特徴とする移動テーブルシステム。
【請求項8】
収納家具が収納空間を開閉する開閉部材を有し、この開閉部材が前記移動テーブルの左右の脚柱間を通過して開閉可能とされている請求項7記載の移動テーブルシステム。
【請求項9】
移動テーブルの天板下面と収納家具の頂板上面との間を、指が入る程度の隙間を介して対向させ、前記天板の奥行き方向前端となる縁辺側の下面に、指を引っ掛けて天板を手前に引くことのできる手掛け部を設けている請求項7又は8記載の移動テーブルシステム。
【請求項10】
収納家具も下端部を移動可能な接地部に支持されている請求項9記載の移動テーブルシステム。
【請求項1】
下端を接地部を介して移動可能とされた前後左右4本の脚柱を有する脚と、前記脚柱で支持される天板とを具備するテーブルであって、
前記脚柱に対し、前後方向をガイド方向とするガイド部を左右方向に偏位させて設け、
前記ガイド部の前記脚柱に対する偏位量が前記脚柱の接地部の左右専有範囲よりも大きいことを特徴とする移動テーブル。
【請求項2】
前記ガイド部の前後部が各々前脚および後脚に接続され、これらの前後部の間が一体的につながって、左右で一対のガイド部を形成している請求項1記載の移動テーブル。
【請求項3】
前記ガイド部の前後両端が、前後脚柱に向かって屈曲または湾曲し、前脚および後脚に接続されている請求項1又は2記載の移動テーブル。
【請求項4】
脚柱の上端部に天板中央に向かって延びる斜片を設け、この斜片にガイド部の屈曲または湾曲した前後部を取り付けている請求項3記載の移動テーブル。
【請求項5】
各々の脚柱に斜片を介してガイド部の屈曲または湾曲した前後部が剛接され、これら斜片および前後部を含むガイド部を覆う位置に樹脂カバーを設けている請求項4記載の移動テーブル。
【請求項6】
接地部の少なくとも奥行き方向一端側が首振り自在のキャスタによって移動自在に構成されており、キャスタ間の最小距離よりもガイド部間の対向距離を小さくしている請求項1〜5何れかに記載の移動テーブル。
【請求項7】
請求項1〜6記載の移動テーブルと、この移動テーブルの天板下に配置可能な高さの収納家具とを組み合わせてなるものであって、前記収納家具を前記移動テーブルの左右の脚柱が跨いだ状態で、当該移動テーブルのガイド部が収納家具の収納方向に平行な左右の縁部にガイドされてほぼ真っ直ぐに出入り可能とされることを特徴とする移動テーブルシステム。
【請求項8】
収納家具が収納空間を開閉する開閉部材を有し、この開閉部材が前記移動テーブルの左右の脚柱間を通過して開閉可能とされている請求項7記載の移動テーブルシステム。
【請求項9】
移動テーブルの天板下面と収納家具の頂板上面との間を、指が入る程度の隙間を介して対向させ、前記天板の奥行き方向前端となる縁辺側の下面に、指を引っ掛けて天板を手前に引くことのできる手掛け部を設けている請求項7又は8記載の移動テーブルシステム。
【請求項10】
収納家具も下端部を移動可能な接地部に支持されている請求項9記載の移動テーブルシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
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【図11】
【図12】
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【公開番号】特開2012−228484(P2012−228484A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100160(P2011−100160)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)
【Fターム(参考)】
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