説明

突起及び溝を具備する結合システムブロック

【課題】パネル組立システムは複雑,且つ,多くの構成部品で構成され,多種多様な組立工法が存在し,多人数による組立工数を必要とし,組立構造部材を主要構造物として,パネルは単なる隔壁板として,パネルの持っている強度面の合理的活用が不十分で,防犯性に富み,塵埃を嫌い,簡易簡便で,止水性能,気密性能を満し,風荷重,積載荷重に耐えうる適切な,完結するパネル組立システムが無かった
【解決手段】結合システムブロックを使用することにより,パネル組立システムが簡素化され,主要組立構造部材が無くとも,パネルの持っている強度面の合理的活用が十分に発揮され,防犯性に富み,塵埃を嫌い,止水性能,気密性能を満し,風荷重,積載荷重,に耐えうる適切で,パネルのみで完結するパネル組立システムとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は少人数で簡易・簡便にパネル組立が出来,再利用目的での解体移送が簡易・簡便に出来,組立パネル相互間における結合システムブロックの強度が補完増強され,防犯機能を確保し,美観が発現し,止水機能,気密機能を包含した組立パネルに結合システムブロックを具備したパネル結合システム及びブロック結合システムを具備するパネルである。
【0002】
突起及び溝を具備する結合システムブロックの形状形成は金属,木,石,陶器,コンクリート,樹脂でも相似形を形成でき,突起及び溝を具備する結合システムブロックのブロック結合システムが発現できる。
【0003】
突起及び溝を具備する結合システムブロックを具備したパネル結合システム及びブロック結合システムを具備するパネルは直線状及び一般的なL字形接合,T字形接合を含む自由曲線連続接合,自由曲線にT字形接合,円曲線連続接合,円曲線にT字形接合,鈍角接合,鋭角接合に利用可能な形状に形成できる。
【背景技術】
【0004】
組立パネルシステムは多種類存在するがパネル特性を十分に発揮し,少ない部材で完結する組立パネルシステムが存在しなかった。下記に例を記す。
【0005】
特開平6−117081では突起及び溝を具備したパネルであるが,パネル相互の結合は溝部に突起部を挿入後,接着剤で接合し,突起及び溝以外の部位にて建物と固定していると考えられる。同出願人によるカナダ特許第914,370号及び米国特許第4,807,416号の改善特許であり,挿入部の形状改善を請求項としている。
【0006】
特開2000−129801ではパネル接合時の高さを一定に確保する施工・組立の省力化を目的とした出願であり,パネル接合は他付属金物を使用している為,組立システムとしては完結できない。
【0007】
特開2001−55787では部屋ボックスの組立構造が提案されているが,L字形接合金具を介してのピン接合であり,止水性能は別の仕上げ材に依存し,全体壁厚が厚くなり有効内容積を減少させている。部屋ボックスの組み合わせのみで耐えうる構造体の完成とは成らず,構造梁及び小屋梁を主要構造体とした部屋ボックス積み工法の出願である。
【0008】
実開平7−32024では壁パネルの縦側端部3点にて壁パネルを連結接合する工法で,壁パネルを保持する方法は既存工法を利用し,天井及床と接合されていると推測され,パネルの自立は図られていない。
【0009】
実開平7−40920では屋根パネルと壁パネルとの接合を偏心位置にて特殊な構造材を介しての接合方法で有る。構造が煩雑となり,ボルト等の突起が内部側に突出する為,全体壁厚が厚くなり有効内容積を減少させている。
【特許文献1】特開平6―117081
【特許文献2】特開2000−129801
【特許文献3】特開2001−55787
【特許文献4】実開平7−32024
【特許文献5】実開平7−40920
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
現在使用されているパネル組立システムは複雑,且つ,多くの構成部品で構成され,多種多様な組立工法が存在し,多人数による組立工数を必要とし,組立構造部材を主要構造物として,パネルは単なる間仕切材,仕上材としての位置付けとなり,パネルの持っている強度面の合理的活用が十分に発揮されていない。防犯性に富み,塵埃を嫌い,厳重な空調管理を必要とする特殊な空間を事務所内に設置する場合,要求事項を満足し簡易簡便で且つ空間利用を最大限に確保するパネル組立システム及び方法が無かった。又,風雨に晒される外部に設置する組立パネルシステムで止水性能,気密性能を満し簡易簡便で風荷重,積載荷重,に耐えうる適切で,パネルのみで完結するパネル組立システム,方法が無かった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
少人数で簡易・簡便にパネル組立が出来,且つ,再利用目的での解体移送が簡易・簡便に出来,パネル相互間における強度が補完増強され,防犯機能を確保し,美観が発現し,止水機能,気密機能を得る組立パネルに具備される結合システムブロックを形成し,組立パネルに具備したパネルを製作する。連続連結,T字形連結,L字形連結,六面体形連結,多面体形連結,自由曲線連続接合,自由曲線にT字形接合,円曲線連続接合,円曲線にT字形接合,鈍角接合,鋭角接合等に利用可能な形状に結合システムブロックを変化形成することにより,パネル連結システムは完結できる。突起及び溝を具備する結合システムブロックの形状形成は金属,木,石,陶器,コンクリート,樹脂でも相似形を形成でき,突起及び溝を具備する結合システムブロックを具備する組立パネルシステムを発現できる。
【0012】
従来技術及び課題を解決するために,突起及び溝を具備する結合システムブロックを目的に合致する方向に,多辺縁パネルの多辺縁又は多辺縁に囲まれた内側の何れか片方及び両方に,1以上の突起及び溝を具備する結合システムブロックを具備したパネル結合システム及びブロック結合システムを具備するパネルを作成し,従来方法に比べ組立部品点数を大幅に低減し,少人数で簡易・簡便に組立が出来,強度,防犯,美観,止水,気密性に富む結合システム及び組立パネルを提供する。
【0013】
多辺縁パネルの多辺縁又は多辺縁に囲まれた内側の何れか片方及び両方に,1以上の突起及び溝を具備する結合システムブロックを具備したパネル結合システム及びブロック結合システムを具備するパネルを緊結金物で結合することで,結合システムブロックの傾斜面が密実に接触し,外的荷重が作用したとき,パネル面の接合耐力が発現され,外的荷重の移送が均等に生じ,パネル変形を最小にし,パネル構造の優位性が発揮され,全体コストが低減される。
【0014】
多辺縁パネルの多辺縁又は多辺縁に囲まれた内側の何れか片方及び両方に,1以上の突起及び溝を具備する結合システムブロックを具備したパネル結合システム及びブロック結合システムを具備するパネルを緊結金物で結合することで,結合システムブロックの傾斜面が密実に接触し,当該システム工法のみで組立精度,止水性及び気密性が確保出来,通常使用される止水及び機密目的材(通常シール材),組立用構造材等が不要となる。
【0015】
多辺縁パネルの多辺縁又は多辺縁に囲まれた内側の何れか片方及び両方に,1以上の突起及び溝を具備する結合システムブロックを具備したパネル結合システム及びブロック結合システムを具備するパネルを緊結金物で結合することで,組立後パネル外部側にパネル面材以外の組立部材が発現せず防犯に有効である。当該突起及び溝を具備するブロック結合システムは,ボルト等の緊結金物を外部側又は内部側の選択する一方向より挿入・締め付ける為,挿入・締め付ける側の反対側からの工具等を使用しての,当該突起及び溝を具備する結合システムブロックを緊結金物で結合するパネル結合システムを使用した構造物全壊以外の侵入目的の解体は不可能である。
【0016】
多辺縁パネルの多辺縁又は多辺縁に囲まれた内側の何れか片方及び両方に,1以上の突起及び溝を具備する結合システムブロックを具備したパネル結合システム及びブロック結合システムを具備するパネルを緊結金物で結合することで,パネル厚み内で完結し,内外部の不要な突起物が無くなり,使用有効内寸法・容積が他の組立システムより大きく確保できる。外部側の不要な突起物が無くなり,壁側では密着させることも可能となり,又,既存天井下端との天井パネル上端部との設置後の最低必要隙間は突起の高さ+10ミリメートル程度でも施工が可能となる。このことで使用可能な内容積が他のパネル組立方式に比べ大幅に増加する。
【発明の効果】
【0017】
少人数で簡易・簡便にパネル組立が出来,且つ,再利用目的での解体移送が簡易・簡便に出来,パネル相互間における強度が補完増強され,防犯機能を確保し,美観が発現し,止水機能,気密機能を得る組立パネルに具備される結合システムブロックを形成し,組立パネルに具備したパネルを製作する。連続連結,T字形連結,L字形連結,六面体形連結,多面体形連結,自由曲線連続接合,自由曲線にT字形接合,円曲線連続接合,円曲線にT字形接合,鈍角接合,鋭角接合等に利用可能な形状に結合システムブロックを変化形成することにより,パネル連結システムは完結できる。突起及び溝を具備する結合システムブロックの形状形成は金属,木,石,陶器,コンクリート,樹脂でも相似形を形成でき,突起及び溝を具備する結合システムブロックを具備する組立パネルシステムを発現できる。パネルの多辺縁及び多辺縁に囲まれた内側にも結合システムブロックが配置可能であり,モニュメントへも結合システムブロックを具備したパネル使用が可能となる。パネルの多辺縁とは,パネルは3辺縁以上にて形を成すので,3辺縁以上で製作可能な辺数を指すと定義する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
多辺縁パネルの多辺縁又は多辺縁に囲まれた内側の何れか片方及び両方に,1以上の突起及び溝を具備する結合システムブロックを具備したパネル結合システム及びブロック結合システムを具備するパネルを提供する。
【実施例1】
【0019】
以下,この考案に係る組立式室内恒温・密閉室のパネル組立システムについて図面を参照して詳細に説明する。各図は表記上割愛している部分がある。図1は突起及び溝を具備する結合システムブロックの基本断面図である。当該実施例の結合システムブロックの外形寸法は第1面から延出している突起部を含まない状態で60mmX30mmである。図2はD方向から見た第2面の状態を表現している。図1及び図2の突起及び溝を具備する結合システムブロック緊結金物挿入欠損部11は図6に表現している緊結金物類の一例であるボルト14を挿入するための部材欠損部である。図3はA方向から見た第1面の状態を表現している。第1面から延出している突起部が形成されている。図4はB方向から見た第4面の状態を表現している。使用状態によっては緊結金物類の一例であるボルト14を挿入するための部材欠損部11加工を実施することもある。図5はC方向から見た第3面の状態を表現している。図7の梯形棒15は溝部で凹部を埋める必要がある時に使用する部材を表現している。図8の皿ビス16は前記梯形棒15を留めつける時に使用する皿ビスを表現している。第1面の突起部緊結用孔,第2,3,4面の溝部緊結用孔, 緊結金物挿入欠損部は系合する以外の時は不要であるが,加工も可である。
【0020】
図9は図10の平面切断位置B-B‘での高さの平面図を表現している。実施例設置場所の概要を記す。床上使用可能な有効天井高は2400mmで,設置するパネルの仕上がり寸法は奥行き1130mm,正面巾は2075mmで,高さは2380mmである。高さ方向の床上使用可能な有効天井面との隙間は20mmである。内外皮材の厚みは1.6mmで,材質は鉄であった。各図中の寸法は図面表示のため割愛,未表記とした。図10はH方向から見た外観状態を表現している。図11はE方向から見た外観状態を表現している。図12はF方向から見た外観状態を表現している。図13はG方向から見た外観状態を表現している。図14は天空から床方向を見た天井板の上部側の外観状態を表現している。図15は図10のB-b‘の位置から床板を見た床板の上部側の内観状態を表現している。
【0021】
図16のア,イおよび図17のウ,エ,オは図10の平面切断位置B-b‘で図9の平面図を平面切断したときの標準的な断面状態を拡大表現している。図16のアは壁パネルwp1とwp4が出隅状態で接合した状態を表現している。壁パネルが入隅接合した状態でも同様な断面形状で納まる。図16のイは壁パネルwp1とwp2を平面接合したときの接合状態を表現している。図17のウは壁パネルwP2とWP3及び壁パネルWP5をT字形接合したときの納まり状態を表現している。図17のエは壁パネルwp3と扉dp4の納まり状態で,ガスケット受け材20,ガスケット21及び丁番19を含めた一般的な納まり状態を表現している。図17のオは壁パネルwp5,WP6と扉dp2の納まり状態で,ガスケット部材20,ガスケット21及び丁番19を含めた一般的な納まり状態を表現している。
【0022】
図18のE-E‘断面図は図9中で垂直切断位置E-E‘にて表現している部分を切断,拡大表現したものである。図18のカは天井板rp1と扉DP1との閉鎖接触状態で,ガスケット受け材20,ガスケット21を含めた一般的な納まり状態を表現している。図18のキは天井板rp1と壁パネルwp1との接合状態を表現している。図18のケは床板fp1と壁パネルwp1との接合状態を表現している。図18のキ及びケは図16のアと同形の接合状態である。図18のクは床板fp1と扉DP1との閉鎖したときの接触状態を表現している。
【0023】
図19のd-d‘断面図は図9中で垂直切断位置d-d‘にて表現している部分を切断,拡大表現したものである。図19のコは天井板rp2と壁パネルwP6との接合状態を表現している。図19のサは天井板rp2と壁パネルwP3との接合状態を表現している。図19のスは床板Fp2と壁パネルwP3との接合状態を表現している。図19のシは床板Fp2と壁パネルwP6との接合状態を表現している。図19のコ,サ,シ,スは図16のアと同形の接合状態である。
【0024】
図20のc-c‘断面図は図9中で垂直切断位置c-c‘にて表現している部分を切断,拡大表現したものである。図20のセは天井板rp1と壁パネルwP4との接合状態を表現している。図20のチは床板Fp1と壁パネルwP4との接合状態を表現している。図20のセ,チは図16のアと同形の接合状態である。図20のソは天井パネルrp1とrp2及び壁パネルWP5をT字形接合したときの接合状態を表現している。図20のツは床板パネルFp1とFp2及び壁パネルWP5をT字形接合したときの接合状態を表現している。図20のソ,ツは図17のウと同形の接合状態である。図20のタは天井板rp2と扉DP4との閉鎖接触状態で,ガスケット部材20,21を含めた一般的な納まり状態を表現している。図20のタは図18のカと同形の接合状態である。図20のテは床板fp2と扉DP4との閉鎖したときの接触状態を表現している。図20のテは図18のクと同形の接合状態である。
【0025】
標準的な組立方法を述べる。図20のツ参照。先ず平坦,平滑な床の上に床板Fp1,FP2を置き,床板Fp1の溝部に床板fp2の突起部を挿入し,緊結金物の一例であるボルト14を部材欠損部11に挿入し,突起及び溝を具備する結合システムブロック1の第3面に穿孔・タップ加工している6にあてがい突起部と溝部が密実に接触するよう締め付ける。
【0026】
図20のチ参照。床板Fp1の上部・溝部に,壁パネルWp4を乗せ,突起部を挿入し,緊結金物の一例であるボルト14を部材欠損部11に挿入し,突起及び溝を具備する結合システムブロック1の第2又は4面に穿孔・タップ加工している6にあてがい突起部と溝部が密実に接触するよう締め付ける。
【0027】
図18のケ,図16のア参照。床板Fp1の上部・溝部に,壁パネルWp1を乗せ,突起部を挿入し,且つ壁パネルWp4の突起部と壁パネルWp1の溝部が合致する位置にて壁パネルWp1を壁パネルWp4に引き付ける。緊結金物の一例であるボルト14を部材欠損部11に挿入し,突起及び溝を具備する結合システムブロック1の第2又は4面に穿孔・タップ加工している6にあてがい突起部と溝部が密実に接触するよう締め付ける。
【0028】
図18のケ,図16のイ参照。床板Fp1の上部・溝部に,壁パネルWp2を乗せ,突起部を挿入し,且つ壁パネルWp2の突起部と壁パネルWp1の溝部が合致する位置にて壁パネルWp2を壁パネルWp1に引き付ける。緊結金物の一例であるボルト14を部材欠損部11に挿入し,突起及び溝を具備する結合システムブロック1の第2又は4及び3面に穿孔・タップ加工している6にあてがい突起部と溝部が密実に接触するよう締め付ける。
【0029】
図19のス,図17のウ参照。床板Fp2の上部・溝部に,壁パネルWp3を乗せ,突起部を挿入し,且つ壁パネルWp3の突起部と壁パネルWp2の溝部が合致する位置にて壁パネルWp3を壁パネルWp2に引き付ける。緊結金物の一例であるボルト14を部材欠損部11に挿入し,突起及び溝を具備する結合システムブロック1の第2又は4及び3面に穿孔・タップ加工している6にあてがい突起部と溝部が密実に接触するよう締め付ける。
【0030】
図20のツ,図17のウ参照。床板Fp1の上部・溝部に,壁パネルWp5乗せ,突起部を挿入し,且つ壁パネルWp5の突起部と壁パネルWp2の溝部が合致する位置にて壁パネルWp2及びwp3を壁パネルWp5に引き付ける。緊結金物の一例であるボルト14を部材欠損部11に挿入し,突起及び溝を具備する結合システムブロック1の第2又は4面に穿孔・タップ加工している6にあてがい突起部と溝部が密実に接触するよう締め付ける。
【0031】
図19のシ,図17図のオ参照。床板Fp2の上部・溝部に,壁パネルWp6を乗せ,突起部を挿入し,且つ壁パネルWp6の突起部と壁パネルWp5の溝部が合致する位置にて壁パネルWp6を壁パネルWp5に引き付ける。緊結金物の一例であるボルト14を部材欠損部11に挿入し突起及び溝を具備する結合システムブロック1の第第2又は4面に穿孔・タップ加工している6にあてがい突起部と溝部が密実に接触するよう締め付ける。
【0032】
図9,図18のキ,図20のセ及びソ参照。天井板rp1を既存天井と平行で且つ接触する付近まで押し上げ後,水平移動し,壁パネルwp4,wp1,wp2,wp4の上部突起部と天井板rp1の溝が合致する位置で,壁パネル4枚の上部側突起部と天井板rp1の溝部を嵌め合せる。緊結金物の一例であるボルト14を部材欠損部11に挿入し,突起及び溝を具備する結合システムブロック1の第第2又は4面に穿孔・タップ加工している6にあてがい突起部と溝部が密実に接触するよう締め付ける。
【0033】
図9,図19のコ及びサ,図20のソ参照。天井板rp2を既存天井と平行で且つ接触する付近まで押し上げ後,水平移動し,パネルwp3,wp6の突起部と天井板rp2の溝が合致する位置で,壁パネル2枚の上部側突起部と天井板rp2の溝部を嵌め合せる。その後天井板rp1の溝部に天井板rp2の突起部を挿入する。緊結金物の一例であるボルト14を部材欠損部11に挿入し,突起及び溝を具備する結合システムブロック1の第2又は4及び3面に穿孔・タップ加工している6にあてがい突起部と溝部が密実に接触するよう締め付ける。
【0034】
図9,図17のエ及びオ,図18のカ及びク,図20のタ及びテ参照。先ず天井板rp1,rp2及び壁パネルWP3,WP6,wp5,wp4の結合システムブロックの第2,4面の溝部に図7の梯形棒15を図8の皿ビス16で留めつける。その後ガスケット受け材20,ガスケット21及び丁番19を図8の皿ビス16で留めつける。丁番19を図8の皿ビス16で留めつけた扉dp1,DP2,DP3,DP4を吊り込み,建て付けを調整する。
【0035】
なお,本考案は実施例,結合システムブロック寸法,組み立てパネルの大きさ及び形,パネル構成材及び材質,内外皮材の材質及び厚みに限定されることなく,さまざまな目的に展開,使用できる。例えば,パネル組立式物置,パネル組立式建築物,パネル組立式筐体,パネル組立式精密機器収納筐体,パネル組立式災害現地本部,円柱形屋外便所など,目的及び設置場所は屋内外を問わずある。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】結合システムブロックの断面図
【図2】結合システムブロックのD面図
【図3】結合システムブロックのA面図
【図4】結合システムブロックのB面図
【図5】結合システムブロックのC面図
【図6】一般緊結ボルトの例
【図7】梯形棒断面図
【図8】一般緊結皿ビスの例
【図9】実施例の平断面図
【図10】実施例のH面図
【図11】実施例のE面図
【図12】実施例のF面図
【図13】実施例のG面図
【図14】実施例の屋根伏図
【図15】実施例の床図
【図16】実施例のア,イ部拡大図
【図17】実施例のウ,エ,オ部拡大図
【図18】実施例のE-E‘断面図及びカ,キ,ク,ケ部拡大図
【図19】実施例のD-D‘断面図及びコ,サ,シ,ス部拡大図
【図20】実施例のC-C‘断面図及びセ,ソ,タ,チ,ツ,テ部拡大図
【符号の説明】
【0037】
1 突起及び溝を具備する結合システムブロック
2 接着剤逃げ溝
3 突起及び溝を具備する結合システムブロック端部蓋等取り付け用下穴
4 溝部及び突起部穿孔位置決め溝
5 突起部緊結用孔加工
6 溝部緊結用孔加工
7 突起部傾斜面
8 突起部先端面
9 溝部底面
10 溝部傾斜面
11 緊結金物類挿入欠損部
12 溝部緊結用孔加工中心線
13 溝部緊結用孔加工及び突起部緊結用孔加工中心線
14 緊結ボルトの一例
15 梯形棒,溝部で凹部を埋める必要がある時に使用する部材
16 15と1を緊結する皿ビスの一例
17 面材・外皮 鉄材 厚み1.6mm
18 面材・内皮 鉄材 厚み1.6mm
19 丁番
20 ガスケット受け材
21 ガスケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
突起及び溝を具備する結合システムブロックにおいて,突起は,ブロックの第1面より延出した突出部を指し,この突出部は狭い先端部からブロックの第1面まで傾斜面を形成し,溝はブロックの第2,第3,第4面に形成されていて,外部から内部へ向け傾斜面を形成し,突起部の傾斜及び溝部の傾斜は同一な傾斜角度を有し,溝部に突起部を挿入し,組み付けたときに突起部の傾斜面と溝部の傾斜面が密着することを特徴とする突起及び溝を具備する結合システムブロック。
【請求項2】
突起及び溝を具備する結合システムブロックの指定要求位置に有用な孔を穿孔した結合システムブロックの溝に,突起部の指定要求位置に有用な孔を穿孔した別の結合システムブロックの突起を挿入し,緊結金物類で結合することを特徴とする突起及び溝を具備するブロック結合システム及びブロック結合システムを具備するパネル。
【請求項3】
突起及び溝を具備する結合システムブロックの指定要求位置に有用な孔を穿孔した結合システムブロックの溝に,突起部の指定要求位置に有用な孔を穿孔した別の結合システムブロックの突起を挿入し,緊結金物類で結合することでパネルが自立し,連結パネルの平行性,建て込み希望角度が確保されることを特徴とする突起及び溝を具備するブロック結合システム及びブロック結合システムを具備するパネル。
【請求項4】
突起及び溝を具備する結合システムブロックの指定要求位置に有用な孔を穿孔した結合システムブロックの溝に,突起部の指定要求位置に有用な孔を穿孔した別の結合システムブロックの突起を挿入し,緊結金物類で結合することでパネル相互間における強度が補完増強され,防犯機能が確保され,美観が発現し,止水機能,気密機能が得られることを特徴とする突起及び溝を具備するブロック結合システム及びブロック結合システムを具備するパネル。
【請求項5】
突起及び溝を具備する結合システムブロックの指定要求位置に有用な孔を穿孔した結合システムブロックの溝に,突起部の指定要求位置に有用な孔を穿孔した別の結合システムブロックの突起を挿入し,緊結金物類で結合することで突起部の先端部と溝部の底部との間に隙間が形成維持され,突起を有する面と溝部を形成している面との間に空隙が得られることを特徴とする突起及び溝を具備する結合システム及びブロック結合システムを具備するパネル。
【請求項6】
多辺縁パネルの多辺縁又は多辺縁に囲まれた内側の何れか片方及び両方に,1以上の突起及び溝を具備する結合システムブロックを具備したパネル結合システム及びブロック結合システムを具備するパネル

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−37621(P2006−37621A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−221855(P2004−221855)
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(304037429)
【Fターム(参考)】