説明

粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置

【課題】乾式研磨/研削作業によって発生する粉塵を、周囲に撒き散らすことなく回収できる粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置を提供すること。
【解決手段】ローラーテーブル式作業台21に、粉塵回収ホッパー22と、第一のブロア23と、バグフィルタ装置24と、第二のブロア25とを備えた。粉塵回収ホッパー22のパンチングプレート22cを備えた上端大開口部22aを作業台21の下面に対向させ、粉塵回収ホッパー22の小開口部に連通した第一のブロア23の吐出口と第二のブロア25の吸引口とをバグフィルタ装置24を介して連通し、第二のブロア25の吸引圧を第一のブロア23の吐出圧よりも大きく設定し、バグフィルタの捕塵機能を有効に働かせ、第一のブロア23による定格吸引が有効に保持し、パンチングプレート22cによって粉塵回収ホッパー22の上端大開口部22aの全域に平坦化した強い吸引力が作用するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾式研磨/研削作業が必要なワークを載置し該ワークの上面及び側面を研磨/研削ツールによって乾式研磨/研削作業を行うための粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より実施している粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置の概略の正面図を図3に示す(特許公報なし)。この研磨作業用テーブル装置10は、乾式研磨/研削作業が必要なワーク(例えばバリがあるアルミダイキャスト品)Wを載置し該ワークWの上面をエアモータ駆動式の研磨/研削ツールTによって乾式研磨/研削作業(例えばバリ取り作業)を行うためのローラーテーブル式作業台11と、作業台11の下面に備えられローラー間の隙間を落下する粉塵を受ける粉塵受け皿12と、作業台11の下側で二股に分かれて両側に立ち上がり粉塵吸い込み口13aをテーブル側に向けて配置された対向一対の粉塵吸引口用二股ホッパー13と、各ホッパー13の出口に連通された粉塵回収装置(袋状フィルタ+ファン)14を備えてなる。
【0003】
この研磨作業用テーブル装置10によれば、粉塵回収装置14を稼働してワークWの上面をエアモータ駆動式の研磨/研削ツールTによって乾式研磨/研削作業を行うと、研磨/研削により排出する粉塵を両側のホッパー粉塵吸引口用ホッパー13にて吸引し、粉塵回収用フィルタ装置(不図示)に回収すると共に、作業台11のローラー間の隙間を落下する粉塵を粉塵受け皿12で受けて回収するものである。
【0004】
他方従来において、作業用テーブル装置のテーブルの下側よりテーブル上面の空気を吸い込むことで粉塵を回収することが特許文献1に開示されている。
【0005】
また従来において、自動車部品、家電部品等に対する塗膜の剥離、表面加工、その他の作業の自動化を可能とし、作業者を、粉塵等による汚れから解放し、作業能率および精度を大きく向上させる技術として、特許文献2に示すブラスト装置が提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−156321号公報
【特許文献2】特開2001−179637号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図3に示す研磨作業用テーブル装置10によれば、ツールTの作業位置がいずれかの粉塵吸い込み口13aに近い状態にあるときは、粉塵がホッパー13に吸引されるが、粉塵吸い込み口13aの吸引力は、吸い口から少し離れるとが急激に弱くなる。加えて、ツールTには、駆動源にエアモータを採用するので、ツールTから放出する高圧エアによって粉塵が撒き散らかされる状態になる。このため、粉塵の大半を吸引することができず、粉塵は作業台11の周囲に広がって撒き散らかされ、作業空間は粉塵まみれとなる。従って、作業者が保護眼鏡と保護マスクをするも、作業者にとって作業環境が極めて劣悪となっており、窮迫の改善が必要であった。
【0008】
特許文献2に示すブラスト装置は、ブラストと粉塵とを一緒に回収し、その後、ブラストと粉塵とを分離し、ブラストとを再利用するもので、図3の粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置に適用することはできない。
【0009】
本発明は、上述した点に鑑み案出したもので、ローラーテーブル式作業台上で行う乾式研磨/研削作業によって発生する粉塵を、周囲に撒き散らすことなく、ローラー間の隙間を通して回収できる粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、乾式研磨/研削作業が必要なワークを載置し該ワークの上面を研磨/研削ツールによって乾式研磨/研削作業を行うためのローラーテーブル式作業台と、上端大開口部を有し該上端大開口部にパンチングプレートを備え該上端大開口部を前記作業台の下面に対向させた粉塵回収ホッパーと、吸引口を前記粉塵回収ホッパーの小開口部に連通された第一のブロアと、ボックスチャンバと該ボックスチャンバ内を上流側空間と下流側空間とに区画する中仕切りパネルと該中仕切りパネルに設けた開口にフィルタ吸込み口を合わせて取り付けられ上流側空間内に収容されたバグフィルタとを有し上流側空間に連通してチャンバ壁面に開口されたボックスチャンバの粉塵流入口を前記第一のブロアの吐出口と連通されたバグフィルタ装置と、前記バグフィルタ装置の下流側空間に連通してチャンバ壁面に開口された濾過空気吸引口にブロア吸引口を連通された第二のブロアと、を備え、前記第二のブロアの吸引圧が前記第一のブロアの吐出圧よりも大きく設定された粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置としたことを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、第一のブロアと第二のブロアを稼働すると、第二のブロアの吸引圧が第一のブロアの吐出圧よりも大きく設定されているので、バグフィルタの捕塵機能が有効に働くと共に、第一のブロアによる定格吸引が有効に保持される。このため、パンチングプレートによって粉塵回収ホッパーの上端大開口部の全域に平坦化した強い吸引力が作用する。従って、乾式研磨/研削作業によって発生する粉塵は、第一のブロアの吸引によってローラー間の隙間を通って粉塵回収ホッパー内に吸引され、さらに第二のブロアの吸引圧と第一のブロアの吐出圧との共同作用によりバグフィルタ装置に流入され、バグフィルタにおいて捕捉される。空気はバグフィルタを通過し、第二のブロアによって吐出される。
【0012】
本発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記第一のブロアと前記第二のブロアの稼働停止時に、前記バグフィルタ装置の上流側空間よりフィルタ吸込口を通して粉塵払落し用空気を吹き込む逆流空気吹込み手段を、前記バグフィルタ装置の上流側空間内に備えた構成とすることが好ましい。また、前記粉塵回収ホッパーは、上半部が前記ローラーテーブル式作業台に対応して大きく、下半部が片側に偏寄して上半部のほぼ半分の大きさのチャンバとされ、該チャンバに、該チャンバの底部に重力落下して溜まる粒子径の大きい粉塵を回収する回収口を備えた構成とすることが好ましい。さらに、前記第二のブロアをインバータ駆動とする構成が好ましい。さらに、前記ローラーテーブル式作業台は、載置面が傾斜して設置され重力落下搬送機能を備えた構成とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、第二のブロアの吸引圧が第一のブロアの吐出圧よりも大きく設定されているから、バグフィルタの捕塵機能が有効に働くと共に、第一のブロアによる定格吸引が有効に保持され、またパンチングプレートが粉塵回収ホッパーの上端大開口部の全域に平坦化した吸引力を作用させるから、ローラーテーブル式作業台において全面下方へ平坦化した強い吸引が得られる。このため、ローラーテーブル式作業台上で行う乾式研磨/研削作業によって発生する粉塵を、周囲に撒き散らすことなく、ローラー間の隙間を通して粉塵回収ホッパー内に取り込み、バグフィルタで捕捉できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0015】
〔実施の形態1〕
図1は、実施の形態1に係る粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置のローラーテーブル式作業台の概略平面図である。図2は、図1の粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置の概略の全体正面図である。
【0016】
まず、構成を説明する。この実施の形態1の粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置20は、図2に示すように、ローラーテーブル式作業台(以下単に、作業台という)21と、粉塵回収ホッパー22と、第一のブロア23と、バグフィルタ装置24と、第二のブロア25とを備えている。この粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置20は、作業台21にワークWを載置し、作業員が研磨/研削ツールTを把持し、該研磨/研削ツールTで、ワークWの上面を乾式研磨/研削作業を行うことができ、その際発生する粉塵を第一のブロア23と第二のブロア25とが共同して吸引し、バグフィルタ装置24において捕集し、作業空間に粉塵が浮遊することを解消する構成である。
【0017】
対象となるワークWは、研磨作業が必要な品物、例えば、バリが発生するアルミダイキャスト品や鋳鉄品である。この実施の形態では、フリーアクセスフロアを構成するアルミダイキャスト製の床パネルを対象としている。このワーク(床パネル)Wは、例えば、上面部と二重の周壁部とリブ壁部を有してなり、二重の周壁部の下面を機械加工により平坦にしてから上面及び側面に発生するバリを取り除き、さらに型抜き時の地肌を取り除かないように表面を軽く磨いて奇麗にする必要がある。図1は、このワーク(床パネル)Wの上面に対して乾式研磨/研削作業を行うところを示す。研磨/研削ツールTは、例えば、エアモータを回転駆動手段とする軽量なディスク型ツールを用いることが好ましいが、これに限定されない。モータ駆動式の研磨/研削ツールでも良い。なお、研磨/研削ツールTは、本発明の構成要素ではない。
【0018】
作業台21は、複数本のローラー21a,21a,21a,…を数mmの粉塵落下用隙間を開けかつ一平面上に並列しそれぞれ回転フリーとなるように枠21bに両端支持した構成である。作業台21は、搬送載置面が傾斜して設置され重力落下搬送機能を備え、ガイド26と直動型電磁アクチュエータ27とストッパ28とを備えている。
ガイド26は、枠21bの上面一側に支持されテーブル上面に張り出していて、重力落下により搬送されるワークWの側面に係合しワークWをテーブル幅中央に位置するように案内する。アクチュエータ27は、枠21bの一側に付設されたスイッチSをONにすると、伸長作動し、該アクチュエータ27の伸縮杆に支持された薄板状のストッパ28をローラー間よりテーブル上面に立ち上げる。ストッパ28は、ガイド26により案内されるワークWの傾斜方向下側の側端縁を係止するように構成されている。
なお、図2には、作業台21の傾斜方向下流に隣接して、他のローラーコンベア40の一部を示している。作業台21上へのワークWの供給は、産業用ロボットによるハンドリング或いは、ライン上流側に設置されるコンベアにより行われる。
【0019】
粉塵回収ホッパー22は、上端大開口部を有し該上端大開口部22aにパンチングプレート22cを備え該上端大開口部22aを作業台21の下面に対向させて設置されている。粉塵回収ホッパー22は、上半部の角錐部22bの上端大開口部が作業台21に対応して大きく広がっていて、下半部のチャンバ部22dが片側に偏寄して上半部のほぼ半分の大きさとされ、該チャンバ部22dの一の側面に小開口の流出口22eを有し、さらに他の側面に該チャンバ部22dの底部に重力落下して溜まる粒子径の大きい粉塵を回収する粉塵回収口22fを備え、蓋22gで閉じられている。パンチングプレート22cは、空気の吸い込みを均一にする機能を有し、チャンバ部22dは、第一のブロア23に吸引されないで重力落下する大きな粒子(研磨屑)を分離回収する機能を有する。粉塵回収ホッパー22は、上部が大きく下部が小さい角錐形状であり、チャンバ部22dが片側に寄っている形状であり、これによって、作業台21の下側に粉塵回収ホッパー22と第一のブロア23を設置できる。
【0020】
第一のブロア23は、吸引口を粉塵回収ホッパー22の小開口の流出口22eに連通されている。
【0021】
バグフィルタ装置24は、筐体24aと中仕切りパネル24bとバグフィルタ24cとを有する。筐体24aは縦長の直方体である。中仕切りパネル24bは、筐体24a内を容積が小さい下流側空間(上側空間)と容積が大きい上流側空間(下側空間)とに区画している。中仕切りパネル24bには、複数のフィルタ吸込み口が開口されていて、各フィルタ吸込み口にバグフィルタ24cの開口端が固定され、該バグフィルタ24cが中仕切りパネル24bより垂下している状態に上流側空間(下側空間)内に収容されている。筐体24aには、上流側空間(下側空間)の一側を大きく開放する点検口を有し、この点検口を密閉する点検蓋24dを備え、また、下流側空間(上側空間)の一側を大きく開放する点検口を有し、この点検口を密閉する点検蓋24eを備えている。バグフィルタ24cの取付・交換、捕集した粉塵は、バグフィルタ24cに逆流空気を送り込むことでバグフィルタ24cから離れて落下させることができ、該落下する粉塵を回収皿24gに受けるようになっている。この回収皿24gは、この点検蓋24dを開いて取り出すことができる。この点検蓋24eは、バグフィルタ24cの点検・交換、下流側空間(上側空間)の清掃に際し開閉される。
【0022】
筐体24aには、上流側空間(下側空間)に対応する適宜のレベルの側面下部に、粉塵流入口24fを有し、この粉塵流入口24fと第一のブロア23の吐出口とが連通ダクト29を介して接続・連通されている。また、筐体24aの上面には、濾過空気吸引口24hが開口され、この濾過空気吸引口24hに第二のブロア25の吸引口が接続・連通されている。従って、バグフィルタ装置24は、上流側空間(下側空間)が第一のブロア23の吐出口と連通していると共に、下流側空間(上側空間)が第二のブロア25の吐出口と連通している。そして、第二のブロア25の吸引圧が第一のブロア23の吐出圧よりも大きく設定されバグフィルタ24cの捕塵機能が保たれるようになっている。
【0023】
さらに、バグフィルタ装置24には、バグフィルタ24cに粉塵払落し用空気を逆流に吹き込む逆流空気吹込み手段30を備えている。この逆流空気吹込み手段30は、第三のブロア30aと逆流空気吹込み管30bを備えてなる。逆流空気吹込み管30bは、吹込み口を中仕切りパネル24bに開けたフィルタ吸込み口に一致し対向している。
この逆流空気吹込み手段30は、第一のブロア23と第二のブロア25の稼働停止時に、第三のブロア30aを稼働することにより、逆流空気吹込み管30bからフィルタ吸込口を通してバグフィルタ24c内へ粉塵払落し用空気を吹き込むことができる構成である。
【0024】
第二のブロア25の空気吐出口には排気ダクト31が接続され、この排気ダクト31を介して適宜の放出位置より除塵された空気が放出される。第二のブロア25は、インバータによる駆動される構成とされている。
【0025】
続いて作用を説明する。第一のブロア23と第二のブロア25を稼働し、作業台21上にワークWを供給して該ワークWの上面を研磨/研削ツールTによって乾式研磨/研削作業を行う。第一のブロア23と第二のブロア25を稼働すると、第二のブロア25の吸引圧が第一のブロア23の吐出圧よりも大きく設定されているので、バグフィルタ24cの捕塵機能が有効に働くと共に、第一のブロア23による定格吸引が有効に保持される。粉塵回収ホッパー22の上端大開口部のパンチングプレート22cは、上端大開口部の全域においてほぼ均一な吸引が行われるように吸引力を平坦化させる機能を果たす。乾式研磨/研削作業によって発生する粉塵は、ローラー間の隙間を通って粉塵回収ホッパー22内に吸引され、第一のブロア23によって空気と共に吸引・吐出され連通ダクト29を介してバグフィルタ24c装置の上流側空間に流入し、バグフィルタ24cに捕捉され、空気はバグフィルタ24cを通過し、第二のブロア25によって吸引・吐出される。バグフィルタ24cが目詰まりしてきた場合は、第一のブロア23と第二のブロア25の稼働を停止し、第三のブロア30aを稼働してバグフィルタ24cに逆流空気を送り込み、バグフィルタ24cに捕塵された粉塵を落下させ、回収皿24gを取り出して回収することができる。
【0026】
上述した実施の形態によれば、第一のブロア23と第二のブロア25を稼働すると、第二のブロア25の吸引圧が第一のブロア23の吐出圧よりも大きく設定されているので、バグフィルタ24cの捕塵機能が有効に働くと共に、第一のブロア23による定格吸引が有効に保持される。このため、パンチングプレート22cによって粉塵回収ホッパー22の上端大開口部22aの全域に平坦化した強い吸引力が作用する。これにより、作業台21上で行う乾式研磨/研削作業によって発生する粉塵を、周囲に撒き散らすことなく、ローラー間の隙間を通して粉塵回収ホッパー22内に取り込み、バグフィルタ24cで捕捉できる。
【0027】
上述した実施の形態によれば、第一のブロア23と第二のブロア25の稼働停止時に、前記バグフィルタ24c装置の上流側空間よりフィルタ吸込口を通して粉塵払落し用空気を吹き込む逆流空気吹込み手段を、前記バグフィルタ24c装置の上流側空間内に備えたので、バグフィルタ24cが目詰まりしてきたとき、第一のブロア23と第二のブロア25の稼働を停止し、逆流空気吹込み手段を作動してバグフィルタ24cに逆流空気を送り込み、バグフィルタ24cに捕塵された粉塵を落下させ、回収することができる。
【0028】
上述した実施の形態によれば、粉塵回収ホッパー22は、上半部が作業台21に対応して大きく、下半部が片側に偏寄して上半部のほぼ半分の大きさのチャンバとされ、該チャンバに、該チャンバの底部に重力落下して溜まる粒子径の大きい粉塵を回収する回収口を備えたので、第一のブロア23に重力作用が大きい粒子が当たることを回避して、カンカンとなる騒音を抑制しできるだけ静かな作業環境の保持に寄与すると共に、ブロアの羽を損傷を回避することができる。
【0029】
上述した実施の形態によれば、第二のブロア25は、インバータによる駆動され第二のブロア25の吸引圧を可変としたので、第二のブロア25の吸引圧と第一のブロア23の吐出圧の差圧を可変設定できるから、バグフィルタ24cの例えば80%の面積が粉塵を捕捉し目詰まりしたときにもなお、パンチングプレート22cの孔から有効な吸引が行われるように設定できる。
【0030】
上述した実施の形態によれば、作業台21は、載置面が傾斜して設置され重力落下搬送機能を備えたので、コンベアラインの一部に設置して作業を行うことができ、ラインシステムを組み込み可能になる。
【0031】
〔その他の実施の形態〕
本発明は上記実施の形態にこれに限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載された発明の要旨を逸脱しない範囲内での種々、設計変更した形態を技術的範囲に含むものである。粉塵回収ホッパー22を角錐部22bとチャンバ部22dとに分離して設けても良い。さらに、粉塵回収ホッパー22を複数にパンチングプレート22cの孔の大きさ、配列、分布は、適宜であって良い。第二のブロア25は、インバータによる駆動であることに限定されない。
上端大開口部を有し該上端大開口部にパンチングプレートを備え該上端大開口部を前記作業台の下面に対向させた粉塵回収ホッパーと、
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施の形態1に係る粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置の作業台の概略平面図である。
【図2】図1の粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置の概略の全体正面図である。
【図3】従来の粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置の概略正面図である。
【符号の説明】
【0033】
20 粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置
21 ローラーテーブル式作業台
22 粉塵回収ホッパー
22a 上端大開口部
22b 角錐部
22c パンチングプレート
22d チャンバ部
22e 流出口
22f 粉塵回収口
23 第一のブロア
24 バグフィルタ装置
24b 中仕切りパネル
24c バグフィルタ
24e 粉塵流入口
25 第二のブロア
30 逆流空気吹込み手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾式研磨/研削作業が必要なワークを載置し該ワークの上面を研磨/研削ツールによって乾式研磨/研削作業を行うためのローラーテーブル式作業台と、
上端大開口部を有し該上端大開口部にパンチングプレートを備え該上端大開口部を前記作業台の下面に対向させた粉塵回収ホッパーと、
吸引口を前記粉塵回収ホッパーの小開口部に連通された第一のブロアと、
ボックスチャンバと該ボックスチャンバ内を上流側空間と下流側空間とに区画する中仕切りパネルと該中仕切りパネルに設けた開口にフィルタ吸込み口を合わせて取り付けられ上流側空間内に収容されたバグフィルタとを有し上流側空間に連通してチャンバ壁面に開口されたボックスチャンバの粉塵流入口を前記第一のブロアの吐出口と連通されたバグフィルタ装置と、
前記バグフィルタ装置の下流側空間に連通してチャンバ壁面に開口された濾過空気吸引口にブロア吸引口を連通された第二のブロアと、を備え、
前記第二のブロアの吸引圧が前記第一のブロアの吐出圧よりも大きく設定された、
ことを特徴とする粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置。
【請求項2】
前記第一のブロアと前記第二のブロアの稼働停止時に、前記バグフィルタ装置の上流側空間よりフィルタ吸込口を通して粉塵払落し用空気を吹き込む空気吹込み手段を、前記バグフィルタ装置の上流側空間内に備えた、
ことを特徴とする請求項1に記載の粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置。
【請求項3】
前記粉塵回収ホッパーは、上半部が前記ローラーテーブル式作業台に対応して大きく、下半部が片側に偏寄して上半部のほぼ半分の大きさのチャンバとされ、該チャンバに、該チャンバの底部に重力落下して溜まる粒子径の大きい粉塵を回収する回収口を備えた、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置。
【請求項4】
前記第二のブロアをインバータ駆動とする、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置。
【請求項5】
前記ローラーテーブル式作業台は、載置面が傾斜して設置され重力落下搬送機能を備えている、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の粉塵回収装置付き研磨作業用テーブル装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2009−78307(P2009−78307A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−247325(P2007−247325)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(000005256)株式会社アーレスティ (44)
【Fターム(参考)】