説明

糖尿病合併症予防薬又は治療薬

【課題】
本発明は、NIDDMモデルラットの腎症、高脂血症及び高血圧症のいずれに
対しても、優れた抑制効果を有する糖尿病合併症の予防薬又は治療薬を提供する

【解決手段】
一般式


[式中、R1 :C1 −C4 アルキル基;R2 ,R3 :H、C1 −C4 アルキル
基;R4 :H、C1 −C4 アルキル基;R5 :H;R6 :COOH、テトラゾー
ル−5−イル基]を有するイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩
又はその薬理上許容されるエステル。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその
薬理上許容されるエステルを有効成分として含有する糖尿病合併症予防薬又は治
療薬、或はイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬
理上許容されるエステルを有効成分として含有する腎疾患予防薬又は治療薬に関
する。
【背景技術】
【0002】
食生活の欧米化や人口の高齢化に伴い、高血圧症や心臓病等の循環器系疾患、
糖尿病や高脂血症の代謝性疾患の患者数は増加の一途を辿っている。特に、肥満
、糖尿病[特に、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)]、高血圧症及び高
脂血症を同時に合併するシンドロームX(Syndrome X)[ダイアビーティス、第37
巻、第1595頁乃至第1607頁 (1988年) :Diabetes, 37, 1595-1607 (1988)] と呼
ばれる患者の増加が問題となっている。このような患者では、冠動脈疾患を発症
する危険性が非常に高く、有用な予防又は治療の手段が模索されてきた。シンド
ロームXでは、その病態に、インスリン作用不全、即ち、インスリン抵抗性[ダ
イアベトロジア、第21巻、第165 頁乃至第171 頁 (1981年) :Diabetologia, 21
, 165-171 (1981)] が大きくかかわっており、近年開発されつつあるトログリタ
ゾン、ピオグリタゾンのようなインスリン抵抗性改善薬の有用性が期待されてい
る。しかし、患者の多様性を考えると、インスリン抵抗性改善薬単独でシンドロ
ームXやその他糖尿病合併症のすべてを治療できるとは考えにくく、糖尿病合併
症を有効に治療するための別の手段も必要とされる。又、糖尿病患者が腎症を併
発すると、腎障害が原因で高血圧症や高脂血症が悪化し、患者の予後は更に悪化
する。従って、糖尿病合併症の中でも、特に腎症の予防や治療が重要である。
【0003】
近年、降圧剤として用いられてきたアンジオテンシン変換酵素(ACE) 阻害剤の
糖尿病性腎症への有効性[ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディス
ン、第313 巻、第1617頁乃至第1620頁 (1985年) :New. Eng. J. Med., 313,
1617-1620 (1985)]が明らかとなっているが、本剤は、又、インスリン抵抗性を
も改善させるとされており、その機序にはキニン系の増強が考えられている[ハ
イパーテンション、第23巻、第450 頁乃至第455 頁 (1992年) :Hypertension,
23, 450-455 (1992)]。また、同じレニン・アンジオテンシ系抑制剤であるアン
ジオテンシ II 受容体拮抗薬についても腎保護効果が期待でき、実際、ストレプ
トゾトシンで誘発したインスリン依存性糖尿病(IDDM)ラットにおいて、ロ
サルタンが腎症を抑制することが報告されている[ジャーナル・オブ・アメリカ
ン・ソサエティー・オブ・ネフロロジー、第4 巻、第40頁乃至第49頁 (1993年)
:J. Am. Soc. Nephrol., 4 , 40-49 (1993)]。キニン系増強作用がないアンジ
オテンシ II 受容体拮抗薬は、空咳等の副作用が少ない一方、インスリン抵抗性
を改善させるか否かは議論が分かれている。又、NIDDMでは、血中及び腎組
織中のレニン活性は低く[ジャーナル・オブ・アメリカン・ソサエティー・オブ
・ネフロロジー、第4 巻、第1354頁乃至第1361頁 (1993年) :J. Am. Soc.
Nephrol., 4 , 1354-1361 (1993)]、NIDDM合併症に対するアンジオテンシ
II 受容体拮抗薬の有効性は必ずしも明らかでない。実際、自然発症NIDDM
モデル動物の肥満ズッカー(Obese Zucker)ラットにおいて、アンジオテンシン
II 拮抗薬であるロサルタンは降圧作用を示すのに、尿蛋白の減少や血中脂質(
コレステロール、トリグリセライド等)の低下はいずれも観察されないとの報告
もされている[ジャーナル・オブ・アメリカン・ソサエティー・オブ・ネフロロ
ジー、第6 巻、第1295頁乃至第1299頁 (1995年) :J. Am. Soc. Nephrol., 6 ,
1295-1299 (1995)]。
【0004】
一方、腎疾患、例えば、アイ・ジー・エイ(IgA) 腎症[バージャー(Berger)病
]、膜性腎症、増殖性糸球体腎炎、硬化性糸球体腎炎、巣状糸球体硬化症、微小
変化型ネフローゼ症候群等の病型に分類される糸球体腎炎は、そのいずれの病型
についても、発症機序、進展機序が今日まで明らかにされていない。糸球体腎炎
の中で最も患者が多いとされるIgA 腎症を例に取ると、IgA 主体の免疫複合体が
腎糸球体に沈着することにより発症し、様々な過程を経て最終的に糸球体硬化に
至り進行すると考えられている[アメリカン・ジャーナル・オブ・キドゥニー・
ディズィーズ、第12巻、第388 頁乃至第392 頁(1988 年) :Am. J. Kid. Dis.,
12, 388-392 (1988)、クリニカル・ネフロロジー、第38巻、第245 頁乃至第253
頁 (1992年) :Clin. Nephrol., 38, 245-253 (1992)]。しかし、本疾患でIgA
抗体産生を刺激する抗原についてはいまだ不明であり、又、免疫複合体沈着後の
腎炎進行メカニズムについては、補体活性化、白血球の浸潤、各種サイトカイン
の増殖因子の産生亢進、活性酸素の産生、血液凝固異常等の関与が示唆されてい
るが、詳細は明らかでない[綜合臨牀、第45巻、第228 頁乃至第233 頁 (1996年
)]。
【0005】
糸球体腎炎等の治療剤としては、現在、副腎皮質ステロイドを中心に、免疫抑
制剤、抗血小板薬、抗凝固薬等が用いられている。しかし、副腎皮質ステロイド
や免疫抑制剤は、副作用のため、長期投与に問題があり、また、いずれの薬剤も
、その効果については議論が分かれ、有効率は高くない。実際、日本国内におい
て、人工透析を受ける腎臓病患者は増加の一途をたどっているが、その原因の約
40% は糸球体腎炎である。
【0006】
近年、降圧剤のうち、特にアンジオテンシン変換酵素(ACE) 阻害薬に腎保護作
用が有ることが示唆されている[アメリカン・ジャーナル・オブ・ハイパーテン
ション、第10巻(第2部)、第53S 頁乃至第58S 頁 (1995年) :Am. J.
Hypertens., 10 (Pt.2), 53S-58S (1995)]。しかし、現時点で有用性が確立し
ているのは、糖尿病性腎炎に対するACE 阻害薬の使用のみである[ニュー・イン
グランド・ジャーナル・オブ・メディスン、第329 巻、第1456頁乃至第1462頁
(1993年) :New. Eng. J. Med., 329, 1456-1462 (1993)]。ACE 阻害薬の腎保
護メカニズムには、腎糸球体内圧の低下[ハイパーフィルトレイション
(hyperfiltration) の是正]や間質細胞の増殖・線維化の抑制等が関与すると考
えられている[ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン、第307
巻、第652 頁乃至第659 頁(1982 年) :New. Eng. J. Med., 307, 652-659
(1982)、アチーブズ・オブ・インターナショナル・メディスン、第153 巻、
第1749頁乃至第1759頁 (1993年) :Arch. Intern. Med., 153, 1749-1759 (1993
) ]。糸球体腎炎のうちIgA 腎症の患者に対して、ACE 阻害薬の有用性を示す報
告がなされている[コントリビューション・トウ・ネフロロジー、第90巻、第
161 頁乃至第165 頁(1991 年) :Contrib. Nephrol., 90, 161-165 (1991) ]。
しかし、高血圧を伴わないような患者にどれだけ有効であるかは今後の課題であ
る。また、これまで開発されたACE 阻害薬は一部のものを除いて、その排泄経路
が腎臓であり、その面で腎疾患を有する患者への投与は慎重を余儀なくされる。
【0007】
また、最近開発が進んでいるアンジオテンシ II 拮抗薬も腎保護効果が期待で
きると考えられるが、腎疾患、特に、糸球体腎炎への有効性は明らかでない。例
えば、膜性腎症のモデル[ヘイマン(Heymann) 腎炎]において、ACE 阻害薬であ
るエナラプリルは明らかな蛋白尿抑制作用を示すが、アンジオテンシン II 拮抗
薬であるロサルタンは蛋白尿抑制作用を示さないことが報告されている[アメリ
カン・ジャーナル・オブ・フィジオロジー、第263 巻、第F311頁乃至第F318頁
(1992 年) :Am. J. Physiol., 263 , F311-F318 (1992) ]。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者等は、糖尿病合併症、特に、NIDDMに合併する腎症、高脂血症及
び高血圧症の予防と治療の重要性に鑑みて種々研究を重ねた結果、特定のアンジ
オテンシンII受容体拮抗薬が、NIDDMモデルラットの腎症、高脂血症及び高
血圧症のいずれに対しても、優れた抑制効果を有し、副作用も少なく、糖尿病合
併症、特に、腎症、高脂血症及び/又は高血圧症の予防薬又は治療薬となること
を見い出すに至った。
【0009】
また、本発明者等は、腎疾患、特に、糸球体腎炎の予防と治療の重要性に鑑み
て種々研究を重ねた結果、特定のアンジオテンシンII受容体拮抗薬が、ラットに
人為的に作成した糸球体腎炎に対して、優れた抑制効果を有し、副作用も少なく
、腎疾患、特に、糸球体腎炎の予防薬又は治療薬となることを見い出すに至った

【0010】
本発明は、特定のアンジオテンシンII受容体拮抗薬を有効成分として含有する
糖尿病合併症の予防薬又は治療薬、或は特定のアンジオテンシンII受容体拮抗薬
を有効成分として含有する腎疾患の予防薬又は治療薬を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の有効成分であるイミダゾールカルボン酸類は、
一般式
【0012】
【化1】

【0013】
を有する。
【0014】
上記式中、
1 は、C1 −C4 アルキル基を示し、
2 及びR3 は、同一又は異なって、水素原子又はC1 −C4 アルキル基を示
し、
4 は、水素原子又はC1 −C4 アルキル基を示し、
5 は、水素原子を示し、
6 は、カルボキシ基又はテトラゾール−5−イル基を示す。
【0015】
1 、R2 、R3 及びR4 のC1 −C4 アルキル基は、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル基であり得、R1 のC1
4 アルキル基は、好適には、エチル、プロピル又はブチル基であり、更に好適
には、プロピル又はブチル基であり、特に好適には、プロピル基であり、R2
3 及びR4 のC1 −C4 アルキル基は、好適には、メチル又はエチル基であり
、特に好適には、メチル基である。
【0016】
化合物(I)の薬理上許容されるエステルのエステル殘基(R5a) は、例えば
、上述のC1 −C4 アルキル基、C2 −C5 アルカノイルオキシメチル若しくは
1−(C2 −C5 アルカノイルオキシ)エチル基(該C2 −C5 アルカノイル部
分は、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、
イソバレリル、ピバロイルであり得、好適には、アセチル又はピバロイルであり
、特に好適には、ピバロイルである。)、C1 −C4 アルコキシカルボニルオキ
シメチル若しくは1−(C1 −C4 アルコキシカルボニルオキシ)エチル基(該
1 −C4 アルコキシ部分は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ
プロポキシ、ブトキシ、イソブトキシであり得、好適には、メトキシ、エトキシ
、プロポキシ又はイソプロポキシであり、特に好適には、エトキシ又はイソプロ
ポキシである。)、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イ
ル)メチル基、(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル
)メチル基又はフタリジル基であり得、好適には、メチル基、エチル基、アセト
キシメチル基、1−(アセトキシ)エチル基、ピバロイルオキシメチル基、1−
(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキシカルボニルオキシメチル基、1−(メ
トキシカルボニルオキシ)エチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−
(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、プロポキシカルボニルオキシメチル基
、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオ
キシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、(5−メチ
ル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又はフタリジル基
であり、特に好適には、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニルオキシ
メチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカルボ
ニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、(5
−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又はフタリ
ジル基であり、最も好適には、ピバロイルオキシメチル基又は(5−メチル−2
−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基である。また、イミダゾ
ール環の5位のカルボキシ基のエステルが好適である。
【0017】
本発明の化合物(I)は、所望により、常法に従って酸または塩基で処理する
ことにより、それぞれ相当する薬理上許容し得る塩に変えることができる。この
ような酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸、マ
レイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸等による付加塩があげられ、
塩基による塩としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水
酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物
、グアニジン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の有機塩基による
塩があげられる。
【0018】
更に、化合物(I)の分子内に不斉炭炭素が存在する場合は、ラセミ体および
光学活性体を包含し、また、化合物(I)又はその塩の水和物も包含する。
【0019】
又、化合物(I)は、好適には、
(1)R1 がエチル基、プロピル基又はブチル基である化合物、
(2)R1 がプロピル基又はブチル基である化合物、
(3)R1 がプロピル基である化合物、
(4)R2 及びR3 が、同一又は異なって、水素原子又はメチル基である化合物

(5)R2 及びR3 が、同一で、メチル基である化合物、
(6)R4 が水素原子又はメチル基である化合物、
(7)R4 が水素原子である化合物、
(8)R5 が水素原子又は式 R5aを有する基(式中、R5aは、メチル基、エチ
ル基、アセトキシメチル基、1−(アセトキシ)エチル基、ピバロイルオキシメ
チル基、1−(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキシカルボニルオキシメチル
基、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル基、エトキシカルボニルオキシメ
チル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、プロポキシカルボニルオ
キシメチル基、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシ
カルボニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基
、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又は
フタリジル基である。)である化合物、
(9)R5 が水素原子又は式 R5aを有する基(式中、R5aは、ピバロイルオキ
シメチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エトキシカルボニルオ
キシ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(イソプロポ
キシカルボニルオキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキ
ソレン−4−イル)メチル基又はフタリジル基である。)である化合物、
(10)R5 が式 R5aを有する基(式中、R5aは、ピバロイルオキシメチル基
又は(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基で
ある。)である化合物、
(11)R6 がテトラゾール−5−イル基である化合物
をあげることができる。尚、同一の基を示すグループ間では、グループ番号が大
きくなるに従って、好適の程度が増すことを示す(例えば、R1 グループ間では
、(1)が更に好適であり、(2)が更により好適であり、(3)が特に好適で
あることを示す。)。
【0020】
また、(1)−(3)からなる群からR1 を選択し、(4)−(5)からなる
群からR2 及びR3 を選択し、(6)−(7)からなる群からR4 を選択し、
(8)−(10)からなる群からR5 を選択し、これらを組み合わせて、又はこ
れらと(11)のR6 を組み合わせて得られる化合物も好適であり、例えば、以
下のものがあげられる。
(12)R1 がエチル基、プロピル基又はブチル基であり、
2 及びR3 が、同一又は異なって、水素原子又はメチル基であり、
4 が水素原子又はメチル基であり、
5 が水素原子又は式 R5aを有する基(式中、R5aは、メチル基、エチル基
、アセトキシメチル基、1−(アセトキシ)エチル基、ピバロイルオキシメチル
基、1−(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキシカルボニルオキシメチル基、
1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル基、エトキシカルボニルオキシメチル
基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、プロポキシカルボニルオキシ
メチル基、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカル
ボニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、(
5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又はフタ
リジル基である。)である化合物、
(13)R1 がプロピル基又はブチル基であり、
2 及びR3 が、同一で、メチル基であり、
4 が水素原子であり、
5 が水素原子又は式 R5aを有する基(式中、R5aは、ピバロイルオキシメ
チル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ
)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシ
カルボニルオキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレ
ン−4−イル)メチル基又はフタリジル基である。)であり、
6 がテトラゾール−5−イル基である化合物、
(14)R1 がプロピル基であり、
2 及びR3 が、同一で、メチル基であり、
4 が水素原子であり、
5 が式 R5aを有する基(式中、R5aは、ピバロイルオキシメチル基又は(
5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基である。
)であり、
6 がテトラゾール−5−イル基である化合物。
【0021】
一般式(I)における好適な化合物として、次の表1に示す化合物を具体的に
例示することができる。
【0022】
【化2】

【0023】
(表1)
──────────────────────────────────
化合物 R123456
番号(No.)
──────────────────────────────────
1 Et Me Me H H CO2H
2 Et Me Me H Pom CO2H
3 Et Me Me H Mod CO2H
4 Et Me Me H H Tz
5 Et Me Me H Pom Tz
6 Et Me Me H Mod Tz
7 Pr H H H H CO2H
8 Pr H H H Pom CO2H
9 Pr H H H Mod CO2H
10 Pr H H H H Tz
11 Pr H H H Pom Tz
12 Pr H H H Mod Tz
13 Pr H Me H H CO2H
14 Pr H Me H Pom CO2H
15 Pr H Me H Mod CO2H
16 Pr H Me H H Tz
17 Pr H Me H Pom Tz
18 Pr H Me H Mod Tz
19 Pr Me Me H H CO2H
20 Pr Me Me H Me CO2H
21 Pr Me Me H Et CO2H
22 Pr Me Me H Pom CO2H
23 Pr Me Me H CH2OCO2Et CO2H
24 Pr Me Me H CH(Me)OCO2Et CO2H
25 Pr Me Me H CH2OCO2Pri CO2H
26 Pr Me Me H CH(Me)OCO2Pri CO2H
27 Pr Me Me H Mod CO2H
28 Pr Me Me H Phth CO2H
29 Pr Me Me H H Tz
30 Pr Me Me H Me Tz
31 Pr Me Me H Et Tz
32 Pr Me Me H Pom Tz
33 Pr Me Me H CH2OCO2Et Tz
34 Pr Me Me H CH(Me)OCO2Et Tz
35 Pr Me Me H CH2OCO2Pri Tz
36 Pr Me Me H CH(Me)OCO2Pri Tz
37 Pr Me Me H Mod Tz
38 Pr Me Me H Phth Tz
39 Pr Me Me Me H CO2H
40 Pr Me Me Me Pom CO2H
41 Pr Me Me Me Mod CO2H
42 Pr Me Me Me H Tz
43 Pr Me Me Me Pom Tz
44 Pr Me Me Me Mod Tz
45 Bu H H H H CO2H
46 Bu H H H Pom CO2H
47 Bu H H H Mod CO2H
48 Bu H H H H Tz
49 Bu H H H Pom Tz
50 Bu H H H Mod Tz
51 Bu H Me H H CO2H
52 Bu H Me H Pom CO2H
53 Bu H Me H Mod CO2H
54 Bu H Me H H Tz
55 Bu H Me H Pom Tz
56 Bu H Me H Mod Tz
57 Bu Me Me H H CO2H
58 Bu Me Me H Pom CO2H
59 Bu Me Me H CH2OCO2Et CO2H
60 Bu Me Me H CH(Me)OCO2Et CO2H
61 Bu Me Me H CH2OCO2Pri CO2H
62 Bu Me Me H CH(Me)OCO2Pri CO2H
63 Bu Me Me H Mod CO2H
64 Bu Me Me H Phth CO2H
65 Bu Me Me H H Tz
66 Bu Me Me H Me Tz
67 Bu Me Me H Et Tz
68 Bu Me Me H Pom Tz
69 Bu Me Me H CH2OCO2Et Tz
70 Bu Me Me H CH(Me)OCO2Et Tz
71 Bu Me Me H CH2OCO2Pri Tz
72 Bu Me Me H CH(Me)OCO2Pri Tz
73 Bu Me Me H Mod Tz
74 Bu Me Me H Phth Tz
75 Bu Me Me Me H CO2H
76 Bu Me Me Me Pom CO2H
77 Bu Me Me Me Mod CO2H
78 Bu Me Me Me H Tz
79 Bu Me Me Me Pom Tz
80 Bu Me Me Me Mod Tz
───────────────────────────────────
上記表において、略号は以下の基を示す。
【0024】
Bu :ブチル基
Et :エチル基
Me :メチル基
Mod :(5- メチル-2- オキソ-1,3- ジオキソレン-4- イル)メチル基
Phth:フタリジル基
Pom :ピバロイルオキシメチル基
Pr :プロピル基
Pri :イソプロピル基
Tz:テトラゾール−5−イル基。
【0025】
また、上記表において、好適には、例示化合物番号No.2、3、4、5、6
、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19
、22、23、24、25、26、27、28、29、32、33、34、35
、36、37、38、43、44、45、46、47、48、49、50、51
、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63
、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、76
、77、79及び80の化合物であり、
さらに好適には、例示化合物番号No.5、6、8、9、10、11、12、
14、15、16、17、18、19、22、23、24、25、26、27、
28、29、32、33、34、35、36、37、38、46、47、48、
49、50、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、
62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73及
び74の化合物であり、
さらにより好適には、例示化合物番号No.5、6、8、9、10、11、
12、14、15、17、18、22、23、24、25、26、27、29、
32、33、34、35、36、37、38、49、50、55、56、58、
63、65、68、69、70、71、72、73及び74の化合物であり、
特に好適には、
例示化合物番号No.11:ピバロイルオキシメチル 4−ヒドロキシメチル
−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェ
ニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
例示化合物番号No.12:(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレ
ン−4−イル)メチル 4−ヒドロキシメチル−2−プロピル−1−[4−[2
−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−
カルボキシレート、
例示化合物番号No.17:ピバロイルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシ
エチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニ
ル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
例示化合物番号No.18:(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレ
ン−4−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシエチル)−2−プロピル−1−[
4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾー
ル−5−カルボキシレート、
例示化合物番号No.32:ピバロイルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシ
−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−
イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
例示化合物番号No.33:エトキシカルボニルオキシメチル 4−(1−ヒ
ドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾー
ル−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレー
ト、
例示化合物番号No.34:1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル 4−
(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テ
トラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボ
キシレート、
例示化合物番号No.35:イソプロポキシカルボニルオキシメチル 4−(
1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テト
ラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキ
シレート、
例示化合物番号No.36:1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル
4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2
−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−
カルボキシレート、
例示化合物番号No.37:(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレ
ン−4−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロ
ピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチ
ルイミダゾール−5−カルボキシレート、
例示化合物番号No.68:ピバロイルオキシメチル 2−ブチル−4−(1
−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イ
ル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
例示化合物番号No.69:エトキシカルボニルオキシメチル 2−ブチル−
4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール
−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート

例示化合物番号No.70:1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル 2−
ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テト
ラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキ
シレート、
例示化合物番号No.71:イソプロポキシカルボニルオキシメチル 2−ブ
チル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラ
ゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシ
レート、
例示化合物番号No.72:1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル
2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−
(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カ
ルボキシレート及び
例示化合物番号No.73:(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレ
ン−4−イル)メチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル
)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル
イミダゾール−5−カルボキシレート
の化合物であり、
最も好適には、
例示化合物番号No.32:ピバロイルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシ
−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−
イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート及び
例示化合物番号No.37:(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレ
ン−4−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロ
ピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチ
ルイミダゾール−5−カルボキシレート
の化合物である。
【発明の効果】
【0026】
本発明の有効成分である前記一般式(I)を有する化合物、その薬理上許容さ
れる塩又はその薬理上許容されるエステルは、NIDDMモデルラットの腎症、
高脂血症及び高血圧症のいずれに対しても、優れた抑制効果を有し、副作用も少
なく、糖尿病合併症、特に、腎症、高脂血症及び/又は高血圧症の予防薬又は治
療薬(特に、治療薬)として有用である。
【0027】
また、本発明の有効成分である前記一般式(I)を有する化合物、その薬理上
許容される塩又はその薬理上許容されるエステルは、優れた腎炎抑制作用等を有
し、毒性も弱いため、腎疾患、特に、アイ・ジー・エイ(IgA) 腎症[バーシャー
(Berger)病]、膜性腎症、増殖性糸球体腎炎、硬化性糸球体腎炎、巣状糸球体硬
化症、微小変化型ネフローゼ症候群等病型等の糸球体腎炎の予防薬又は治療薬(
特に、治療薬)として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の有効成分である化合物(I)、その薬理上許容される塩又はその薬理
上許容されるエステルは、公知であるか(例えば、特開平5-78328 号公報等)又
は公知の方法(例えば、特開平5-78328 号公報等)に従って容易に製造され
る。
【0029】
本発明の有効成分である化合物(I)、その薬理上許容される塩又はその薬理
上許容されるエステルは、優れたNIDDM合併症抑制作用を有し、毒性も弱い
ため、糖尿病合併症、特に、NIDDMに合併する腎症、高脂血症、高血圧症等
の予防薬又は治療薬として有用である。
【0030】
また、本発明の有効成分である化合物(I)、その薬理上許容される塩又はそ
の薬理上許容されるエステルは、優れた腎炎抑制作用等を有し、毒性も弱いため
、腎疾患、特に、アイ・ジー・エイ(IgA) 腎症[バージャー(Berger)病]、膜性
腎症、増殖性糸球体腎炎、硬化性糸球体腎炎、巣状糸球体硬化症、微小変化型ネ
フローゼ症候群等病型等の糸球体腎炎の予防薬又は治療薬として有用である。
【0031】
本発明有効成分である化合物(I)、その薬理上許容される塩又はその薬理上
許容されるエステルを上記疾患の治療剤又は予防剤として使用する場合には、そ
れ自体あるいは適宜の薬理学的に許容される、賦形剤、希釈剤等と混合し、錠剤
、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等による経口的又は注射剤等に
よる非経口的(特に、経口的)に投与することができる。
【0032】
これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニット、ソル
ビットのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α−デンプ
ン、デキストリン、カルボキシメチルデンプンのようなデンプン誘導体;結晶セ
ルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシ
ウム、内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導
体;アラビアゴム;デキストラン;プルラン;軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニ
ウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;リン酸カルシウ
ムのようなリン酸塩誘導体;炭酸カルシウムのような炭酸塩誘導体;硫酸カルシ
ウムのような硫酸塩誘導体等)、結合剤(例えば、前記の賦形剤;ゼラチン;ポ
リビニルピロリドン;マグロゴール等)、崩壊剤(例えば、前記の賦形剤;クロ
スカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビ
ニルピロリドンのような化学修飾された、デンプン、セルロース誘導体等)、滑
沢剤(例えば、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;コロイドシリカ;ビーガム、ゲイロ
ウのようなラックス類;硼酸;グリコール;フマル酸、アジピン酸のようなカル
ボン酸類;安息香酸ナトリウムのようなカルボン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウ
ムのような硫酸類塩;ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネ
シウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;前記の
賦形剤におけるデンプン誘導体等)、安定剤(例えば、メチルパラベン、プロピ
ルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジ
ルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザル
コニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;無水
酢酸;ソルビン酸等)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘味料、酸味料
、香料等)、希釈剤、注射剤用溶剤(例えば、水、エタノール、グリセリン等)
等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。その使用量は症状、年齢等により
異なるが、経口投与の場合には、1回当り下限1mg(好適には、10mg)、
上限1000mg(好適には、500mg)を、静脈内投与の場合には、1回当
り下限0.5 mg(好適には、5mg)、上限500mg(好適には、250mg
)を成人に対して、1日当り1乃至6回症状に応じて投与することが望ましい。
【実施例】
【0033】
以下に実施例及び製剤例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の
範囲は、これらに限定されるものではない。
【0034】
実施例1
糖尿病ラットにおける降圧作用、脂質低下作用及び蛋白尿抑制作用
自然発症NIDDMモデルであるズッカー・ダイアベティック・ファッティ
(Zucker Diabetic Fatty:ZDF) ラットにその12週齢から31週齢までの19週間、試
験化合物を混餌投与した (なお、飼料中の試験化合物の濃度は0.001%又は0.01%
である。) 。対照群には、薬物を含まない飼料を与えた。又、正常動物群として
、同週齢のリーン(Lean)ラットを用い、このラットにも、薬物を含まない飼料を
与えた。
【0035】
30週齢乃至31週齢の時点で、以下の測定を行った。即ち、収縮期血圧は、無麻
酔下にテイル・カフ(Tail-Cuff) 法で測定した。又、代謝ケージを用いて、24時
間採尿し、尿中の蛋白濃度をピロガロールレッド・モリブデン錯体法により測定
した。更に、血糖値はグルコースオキシダーゼ法で測定し、血漿中の脂質(総コ
レステロール、トリグリセライド及び非エステル型遊離脂肪酸)は自動分析計(
Hitachi 7250型、(株)日立製作所製)により測定した。統計的有意性は、ダネ
ット(Dunnett) の多重比較試験により検定し、危険率(P)<0.05を有意とみな
した。収縮期血圧及び尿中の蛋白濃度の測定結果を表2に示し、血糖値及び血漿
中の脂質(総コレステロール、トリグリセライド及び非エステル型遊離脂肪酸)
の測定結果を表3に示す。
(表2)
──────────────────────────────────
実験 試験化合物 投与量 動物 体重 収縮期血圧 尿中蛋白排泄量
番号 (%) 数 (g) (mmHg) (mg/day/100g体重)
──────────────────────────────────
1 例示化合物番号 0.001*) 9 471±15 142±4 65.0±6.2**)
37の化合物
2 例示化合物番号 0.01*) 10 468±16 121±3**) 22.9±4.2**)
37の化合物
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
対照群 0 10 482±19 150±4 92.1±7.2
正常群 0 10 446±15 123±3**) 3.2±0.5**)
──────────────────────────────────
*) 飼料中の試験化合物の濃度。
**) 対照群に比べて有意差がある(P <0.05)。
【0036】
(表3)
──────────────────────────────────
実験 血糖値 総コレステロール トリグリセライド 遊離脂肪酸
番号 (mg/dl) (mg/dl) (mg/dl) (mEq/l)
──────────────────────────────────
1 521±22 212±15**) 460± 81**) 1.37±0.12**)
2 526±23 135± 9**) 240± 27**) 1.16±0.07**)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
対照群 501±27 277±14 907±118 1.84±0.12
正常群 161± 3**) 94± 3**) 79± 7**) 1.00±0.08**)
──────────────────────────────────
**) 対照群に比べて有意差がある(P <0.05)。
【0037】
上記結果から、分かるように、本願発明の有効成分である化合物は、体重及び
血糖値には影響を与えないが、NIDDMモデルラットが有する高血圧、尿中蛋
白排泄量の増加及び血漿中の脂質の増加を顕著に抑制している。
【0038】
実施例2
ラットの腎炎抑制効果
やまもととウィルソン(T. Yamamoto & C. B. Wilson) の方法[キドゥニー・
インターナショナル、第32巻、第514頁乃至第525頁(1987年):
Kid. Int., 32, 514-525 (1987) ]に従って、7週齢のウィスター京都ラットに
抗ラットThy-1.1 モノクローナル抗体を1回尾静注することにより、糸球体腎炎
モデルを作成した。
【0039】
また、試験化合物は、0.5%カルボキシメチルセルロース水溶液(CMC溶
液)に懸濁させ、腎炎惹起後から、10mg/kg/日を実験終了まで、経口投与した。
【0040】
腎炎惹起7日目に、ピロガロールレッド・モリブデン錯体法及びエリサ法
(ELISA : Enzyme-Linked Immunosorbent Assay)を用いて、尿中の蛋白及びアル
ブミンを測定すると共に、糸球体硬化度を測定した。糸球体硬化度の測定は、腎
皮質パラフィン切片をパム(PAM: Periodic Acid-Methenamine silver) 染色した
後、動物当たり50個の糸球体を顕微鏡で観察し、レイジら(L. Raiji et. al.)の
方法[キドゥニー・インターナショナル、第26巻、第137頁乃至第143頁
(1984年):Kid. Int., 26, 137-143 (1984) ]を用いて指数化した。尿中
蛋白排泄量及び尿中アルブミン排泄量の結果を表4に示し、糸珠体硬化指数の結
果を表5に示す。
(表4)
──────────────────────────────────
実験 試験化合物 動物 尿中蛋白排泄量 尿中アルブミン排泄量
番号 数 (mg/day/100g体重) (μg/day/100g体重)
──────────────────────────────────
1 例示化合物番号 7 2.4±0.2 744±112
37の化合物
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
対照群 7*) 6.0±1.1 3960±796
正常群 7 1.6±0.1 159± 13
──────────────────────────────────
*) 溶剤(CMC溶液)を投与した。
(表5)
──────────────────────────────────
実験 試験化合物 動物 糸珠体硬化指数
番号 数
──────────────────────────────────
1 例示化合物番号 7 236.9±13.1
37の化合物
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
対照群 7*) 296.6± 9.3
正常群 7 96.0± 8.3
──────────────────────────────────
*) 溶剤(CMC溶液)を投与した。
【0041】
上記結果から、分かるように、本願発明の有効成分である化合物は、尿中蛋白
排泄量及び尿中アルブミン排泄量の増加を顕著に抑制し、糸珠体硬化を有意に改
善している。
【0042】
製剤例1
カプセル剤
例示化合物番号37の化合物 50.0 mg
乳糖 128.7
トウモロコシデンプン 70.0
ステアリン酸マグネシウム 1.3
250 mg
上記処方の粉末を混合し、60メッシュのふるいを通した後、この粉末を
250mgの3号ゼラチンカプセルに入れ、カプセル剤とする。
【0043】
製剤例2
錠剤
例示化合物番号37の化合物 50.0 mg
乳糖 124.0
トウモロコシデンプン 25.0
ステアリン酸マグネシウム 1.0
200 mg
上記処方の粉末を混合し、打錠機により打錠して、1錠200mgの錠剤とす
る。
【0044】
この錠剤は必要に応じて糖衣を施すことができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式
【化1】


(式中、R1 は、C1 −C4 アルキル基を示し、
2 及びR3 は、同一又は異なって、水素原子又はC1 −C4 アルキル基を示し、
4 は、水素原子又はC1 −C4 アルキル基を示し、
5 は、水素原子を示し、
6 は、カルボキシ基又はテトラゾール−5−イル基を示す。)
を有するイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルを有効成分として含有する糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項2】
有効成分が、
1 がエチル基、プロピル基又はブチル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルである請求項1の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項3】
有効成分が、
1 がプロピル基又はブチル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルである請求項1の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項4】
有効成分が、
1 がプロピル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルである請求項1の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項5】
有効成分が、
2 及びR3 が、同一又は異なって、水素原子又はメチル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルである請求項1乃至4の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項6】
有効成分が、
2 及びR3 が、同一で、メチル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルである請求項1乃至4の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項7】
有効成分が、
4 が水素原子又はメチル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルである請求項1乃至6の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項8】
有効成分が、
4 が水素原子であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルである請求項1乃至6の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項9】
有効成分が、
薬理上許容されるエステルのエステル殘基が、メチル基、エチル基、アセトキシメチル基、1−(アセトキシ)エチル基、ピバロイルオキシメチル基、1−(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキシカルボニルオキシメチル基、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、プロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又はフタリジル基である請求項1乃至8の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項10】
有効成分が、
薬理上許容されるエステルのエステル殘基が、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又はフタリジル基である請求項1乃至8の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項11】
有効成分が、
薬理上許容されるエステルのエステル殘基が、ピバロイルオキシメチル基又は(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基である請求項1乃至8の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項12】
有効成分が、
6 がテトラゾール−5−イル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルである請求項1乃至11の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項13】
有効成分が、
ピバロイルオキシメチル 4−ヒドロキシメチル−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−ヒドロキシメチル−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
ピバロイルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
ピバロイルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
エトキシカルボニルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
イソプロポキシカルボニルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
ピバロイルオキシメチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
エトキシカルボニルオキシメチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
イソプロポキシカルボニルオキシメチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート及び
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレートからなる群から選択されるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステルである請求項1の糖尿病性高脂血症予防薬又は治療薬。
【請求項14】
一般式
【化2】


(式中、R1 は、C1 −C4 アルキル基を示し、
2 及びR3 は、同一又は異なって、水素原子又はC1 −C4 アルキル基を示し、
4 は、水素原子又はC1 −C4 アルキル基を示し、
5 は、水素原子を示し、
6 は、カルボキシ基又はテトラゾール−5−イル基を示す。)
を有するイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステルを有効成分として含有する糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項15】
有効成分が、
1 がエチル基、プロピル基又はブチル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステルである請求項14の糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項16】
有効成分が、
1 がプロピル基又はブチル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステルである請求項14の糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項17】
有効成分が、
1 がプロピル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステルである請求項14の糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項18】
有効成分が、
2 及びR3 が、同一又は異なって、水素原子又はメチル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステルである請求項14乃至17の糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項19】
有効成分が、
2 及びR3 が、同一で、メチル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステルである請求項14乃至17の糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項20】
有効成分が、
4 が水素原子又はメチル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステルである請求項14乃至19の糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項21】
有効成分が、
4 が水素原子であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステルである請求項14乃至19の糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項22】
有効成分が、
薬理上許容されるエステルのエステル殘基が、メチル基、エチル基、アセトキシメチル基、1−(アセトキシ)エチル基、ピバロイルオキシメチル基、1−(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキシカルボニルオキシメチル基、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、プロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又はフタリジル基である請求項14乃至21の糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項23】
有効成分が、
薬理上許容されるエステルのエステル殘基が、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ
)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又はフタリジル基である請求項14乃至21の糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項24】
有効成分が、
薬理上許容されるエステルのエステル殘基が、ピバロイルオキシメチル基又は(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基である請求項14乃至21の糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項25】
有効成分が、
6 がテトラゾール−5−イル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステルである請求項14乃至24の糸球体腎炎予防薬または治療薬。
【請求項26】
有効成分が、
ピバロイルオキシメチル 4−ヒドロキシメチル−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−ヒドロキシメチル−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
ピバロイルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
ピバロイルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
エトキシカルボニルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
イソプロポキシカルボニルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
ピバロイルオキシメチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
エトキシカルボニルオキシメチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
イソプロポキシカルボニルオキシメチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、
1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート及び
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレートからなる群から選択されるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステルである請求項14の糸球体腎炎予防薬または治療薬。

【公開番号】特開2006−36792(P2006−36792A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−304279(P2005−304279)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【分割の表示】特願平10−16632の分割
【原出願日】平成10年1月29日(1998.1.29)
【出願人】(000001856)三共株式会社 (98)
【Fターム(参考)】