説明

緊結構造

【課題】既製の緊結具は部品点数が多く、構成が複雑で、高価である。
【解決手段】本発明に係る緊結構造は、スタッド(1a,1b)と、筒ボルト(2a,2b)と、緊結部材(3)を有している。該スタッドは軸部(11a,11b)と頭部(12a,12b)を備え、該軸部(11a,11b)の一端部は被緊結体(51a,51b)に埋設され、該頭部(12a,12b)、該軸部(11a,11b)及び該筒ボルト(2a,2b)と共に該被緊結体(51a,51b)に形成された連結溝(52a,52b)に臨出している。該筒ボルト(2a,2b)は外周面に互いに逆の雄ねじ(22a,22b)が切られている。該緊結部材(3)はターンバックル形式で、両端部の逆向きの雌ねじ(31a,31b)で各別の筒ボルト(2a,2b)に螺合し、自身の回転で両筒ボルト(2a,2b)を接近させることにより、該緊結部材(3)内での筒ボルト(2a,2b)の最近接状態で該被緊結体(51a,51b)相互が緊結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被緊結体、例えばコンクリート製品、相互を緊密に結合する緊結構造に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
コンクリート製品相互を連結するための連結金具は種々開発されている。例えば特開2000−179053では、符号100で連結金具が示されており、第1締結部材10、第2締結部材20、係止ナット30及び2つの保持ナット40が採用されている。
【特許文献1】特開2000−179053
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この特許文献に記載された発明は、部品点数が多く、構成が複雑で簡便な使用ができず、高価となり、単価の低いコンクリート製品には向かない。そこで、本発明は被緊結体相互を簡単にかつ緊密に結合する緊結構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(請求項1)本発明に係る緊結構造は、一対のスタッドと、一対の筒ボルトと、緊結部材を有している。該一対のスタッドはそれぞれ軸部と頭部を備え、該軸部の一端部は各別の被緊結体に埋設され、該頭部は該軸部の他端部と共に該被緊結体に形成された各別の連結溝に臨出している。該一対の筒ボルトはそれぞれ回転用部を有し、かつ外面に互いに逆向きの雄ねじが切られ、該スタッドの該軸部に各別に緩合している。該緊結部材は筒状で両端部に該一対の筒ボルトの逆向きの雄ねじに各別に螺合する逆向きの雌ねじが切られている。そして、該緊結部材内での両筒ボルトの最接近状態で被緊結体が緊結されている。
【0005】
スタッドは被緊結体同士の緊結に際し大きな軸力がかかるので、軸部の一端部は被緊結体中に抜け出ないように埋設されており、抜け抵抗を大きくするため、異形棒鋼を採用したり、軸部端を曲げてL型やU型としたり、端部を圧縮して平板状のアンカーを形成したり、更には軸部にこれと直角方向の透孔を穿って抵抗棒を嵌合したりしている。そして、この軸部の他端部は被緊結体に形成された連結溝に頭部及び筒ボルトと共に臨出している。
【0006】
各筒ボルトに形成された回転用部は、各筒ボルトを緊結部材と螺合する際、各筒ボルトを軸部上で自由に回転させるためのものである。
【0007】
緊結部材はねじ孔が貫通した筒状体で、このねじ孔は両端部で互いに逆向きとなる雌ねじが切られ、ターンバックルの機能を果たす。一方の雌ねじは前記の筒ボルトの雄ねじに螺合する。他方の雌ねじは、連結される相手側の被緊結体から突き出たスタッドの軸部に緩合した同様の筒ボルトの反対向きの雄ねじに、螺合するようになっている。
【0008】
緊結するべき一対の被緊結体の連結溝を対向させ、それぞれのスタッドの軸部に緩合した筒ボルトに緊結部材の各端部をそれぞれ螺合し、この緊結部材を一方へ回転して行く。緊結部材の回転に伴い、両筒ボルトが互いに引き寄せられ、遂に被緊結体同士が密接する。更に緊結部材を回転すれば両被緊結体同士が緊結される。
部品点数はスタッド2本、筒ボルト2個、緊結部材1個の5点で済み、極めて少ない点数となる。
【0009】
(請求項2)該連結溝は、それぞれ緊結用の接続面及び該接続面と角度をなして続く操作面で、外部に開口していてもよい。
こうすると、スタッドが該連結溝に臨出するので、筒ボルトに対する緊結部材の螺合操作が接続面を通して行える。
【0010】
(請求項3)該スタッドの該頭部の端面は該連結溝の該接続面の近傍に届いていてもよい。
こうすると、緊結する相手方との頭部間の間隔が狭くなり、緊結部材の軸長を短くできるので、締結力の作用線を一直線上に近づけることができ、確実な締結を果たせる。
【0011】
(請求項4)該スタッドの該軸部の該他端部はテーパー面を介して該頭部に続いていてもよい。
こうすると、筒ボルトは緊結部材による締め付け力を受けると、軸孔の端縁がこのテーパー面に当接し、締め付け力の作用線が筒ボルトの軸線と多少ずれてもこのテーパー面上を移動して調節し、円滑な伝達を果たす。
【0012】
(請求項5)該筒ボルトは該頭部と当接する面が、該テーパー面に適合するテーパー面となっていてもよい。
こうすると、筒ボルトに締め付け力が作用したとき、筒ボルトとスタッドの頭部はテーパー面で接触するので、応力の分散ができ、頭部の損傷を防げる。
【0013】
(請求項6)該筒ボルトの該回転用部は周壁面に開口する放射状孔であってもよい。
こうすると、安価な円筒を採用し、これに孔を開けるだけで回転用部を形成でき、放射状孔に棒材を差し込んでこの棒材を該筒ボルトの軸線の回りに回動させれば、筒ボルトを簡単に回転でき、レンチ等の特別な工具は不要となる。
【0014】
(請求項7)該一対の筒ボルトは、それぞれの全長にわたる軸線と平行の割溝でその軸孔が側面にも開放し、該割溝を通して該スタッドの該軸部に各別に嵌合自在となっていてもよい。
こうすると、筒ボルトをスタッドの軸部に、その側面から割溝を通して緩合することができ、緩合状態で筒ボルトを軸部の周りに自由に回転することができ、緊結作業を円滑にできる。
【0015】
(請求項8)該割溝の溝幅は該スタッドの該軸部の外径より大きく、該軸孔の内径より小さくなっていてもよい。
こうすると、筒ボルトをスタッドの軸部に、その側面から割溝を通して緩合することができ、嵌合状態で筒ボルトを軸部の周りに自由に回転することができ、緊結作業を円滑にできる。
【0016】
(請求項9)該緊結部材は円筒体で、回転用部を備えていてもよい。
こうすると、価格の安い円筒体を採用でき、この回転用部に回転力を加えることにより回転操作ができる。
【0017】
(請求項10)該緊結部材の該回転用部は周壁面に穿った透孔であってもよい。
こうすると、円筒体に孔を開ける単純な作業だけで回転用部としての透孔が形成でき、この透孔に棒材を差し込んで緊結部材をその軸線の周りに回転して筒ボルトとの螺合ができ、レンチ等の格別な工具を必要とせず、両筒ボルトの接近作業を簡単に行える。
【0018】
(請求項11)該緊結部材は角筒体であってもよい。
こうすると、そのままでも回転操作ができ、余計な加工を必要としない。
【発明の効果】
【0019】
(請求項1)本発明によれば、一対のスタッドと、一対の筒ボルトと、単一の緊結部材を採用し、被緊結体に形成した連結溝にスタッドの軸部と頭部が臨出し、この軸部に筒ボルトが緩合しており、両筒ボルトに螺合した緊結部材内で両筒ボルトが最も接近した状態で被緊結体が緊結されているので、少ない部品点数ながら、確実な緊結構造を提供できる。
【0020】
請求項2によれば、スタッドの頭部とそれに続く軸部が該連結溝に臨出し、この臨出した軸部に筒ボルトが緩合しているので、筒ボルトに対する緊結部材の螺合操作が接続面を通して行える。
【0021】
請求項3によれば、緊結する相手方との頭部間の間隔が狭くなり、緊結部材の軸長を短くできるので、緊結力の作用線を一直線上に近づけることができ、確実な緊結を果たせる。
【0022】
請求項4によれば、筒ボルトは緊結部材による締め付け力を受けると、軸孔の端縁がこのテーパー面に当接し、締め付け力の作用線が筒ボルトの軸線と多少ずれてもこのテーパー面上を移動して調節し、円滑な伝達を果たす。
【0023】
請求項5によれば、筒ボルトに締め付け力が作用したとき、筒ボルトとスタッドの頭部はテーパー面で接触するので、応力の分散ができ、頭部の損傷を防げる。
【0024】
請求項6によれば、筒ボルトの該回転用部は周壁面に開口する放射状孔なので、廉価な筒材を採用でき、棒材をこの放射状孔に差し込んで筒ボルトの軸線の周りに回転させれば、筒ボルトを簡単に回転でき、緊結部材との螺合も容易にできる。
【0025】
請求項7によれば、筒ボルトをスタッドの軸部に、その側面から割溝を通して緩合することができ、緩合状態で筒ボルトを軸部の周りに自由に回転することができ、緊結作業を円滑にできる。
【0026】
請求項8によれば、筒ボルトを軸部に緩合するのが容易で、一端緩合してしまえば簡単に外れることがない。
【0027】
請求項9によれば、該緊結部材は円筒体で、回転用部を備えているので、価格の安い円筒体を採用でき、この回転用部に回転力を加えることにより回転操作ができる。
【0028】
請求項10によれば、円筒体に孔を開ける単純な作業だけで回転用部としての透孔が形成でき、この透孔に棒材を差し込んで緊結部材をその軸線の周りに回転して筒ボルトとの螺合ができ、レンチ等の格別な工具を必要とせず、両筒ボルトの接近作業を簡単に行える。
【0029】
請求項11によれば、そのままでも回転操作ができ、余計な加工を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明にかかる緊結構造の具体例を示す断面図である。
【図2】スタッドの頭部及びそれに続く軸部の側面図である。
【図3】筒ボルトの半分切断側面図である。
【図4】別の形式の筒ボルトの半分切断側面図である。
【図5】図4の筒ボルトの割溝を正面にして見た側面図である。
【図6】緊結部材の半分切断側面図である。
【図7】スタッド、筒ボルト及び六角筒型緊結部材の締結時の位置関係を示す切断斜面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下に本発明に係る緊結構造の具体例を、図面を参照して、説明する。なお、以下の図面中で、スタッドや筒ボルトのように同様構成の一対の部品については、その一方だけ図示し、他方を省略したものがあり、この場合、説明文の頭書に図面番号を記載する。
図1は緊結構造を示す一部切断正面図、図2はスタッドの頭部部分の側面図、図3筒ボルトの半分断面図、図4は別の態様の筒ボルトの半分断面図、図5はこの筒ボルトを割溝側から見た側面図、図6は緊結部材の半分断面図、図7はスタッド、筒ボルト及び緊結部材の結合状態を示す切断斜面図である。
【0032】
(請求項1)本発明に係る緊結構造は緊結用の部材として一対のスタッド1aと1b、一対の筒ボルト2aと2b及び緊結部材3を有している。一対のスタッド1aと1bはそれぞれ軸部11a、11bと頭部12a、12bを備え、軸部11a、11bの一端部は例えばコンクリート製品である被緊結体51a、51bに各別に埋設され、頭部12a、12bは軸部11a、11bの他端部と及び筒ボルトと共に被緊結体51a、51bに形成された各別の連結溝52a、52bに臨出している。
【0033】
スタッド1aと1bはそれぞれ被緊結体51aや51bからの抜け抵抗を大きくする必要がある。そのため、異形鉄筋を用いたり、図示は省略したが、被緊結体51aや51bに埋設される部分をL型やU型に屈曲させたり、プレスによりプレート状のアンカーを形成したり、軸直角の透孔を穿って串を挿通したりしている。
【0034】
一対の筒ボルト2a、2bはそれぞれ回転用部21a、21bを有し、かつ外面に互いに逆向きの雄ねじ22a、22bが切られている。
【0035】
緊結部材3は筒状で両端部に、一対の筒ボルト2a、2bの逆向きの雄ねじ22a、22bに各別に螺合する逆向きの雌ねじ31a、31bが切られている。
【0036】
そして、緊結部材3を一対のスタッド1a、1bの軸部11a、11bに緩合している一対の筒ボルト2a、2bに螺合して回転することにより両スタッド1a、1bを近づけて被緊結体51a、51bを緊結するようになっている。
【0037】
緊結するべき1対の被緊結体51aと51bの連結溝52aと52bを対向させる。それぞれのスタッド1aと1bの軸部11aと11bの各他端部に、それぞれ反対向きの雄ねじ22aと22bの切られた筒ボルト2aと2bが、各別に緩合している。
【0038】
緊結部材3の各端部をそれぞれの筒ボルト2aと2bに螺合し、この緊結部材3を一方へ回転して行く。緊結部材3の回転に伴い、両筒ボルト2aと2bが互いに引き寄せられ、遂に被緊結体51aと51b同士が密接する。更に緊結部材3を回転すれば、両筒ボルト2aと2bが最も接近した状態で両被緊結体51aと51b同士が緊結される。
部品点数はスタッド1a及び1bの2本、筒ボルト2a及び2bの2個、緊結部材3が1個の5点で済み、極めて少ない点数となる。
【0039】
(請求項2)連結溝52aと52bは、それぞれ緊結用の接触面53aと53b及び、それぞれの接触面と角度をなして続く操作面54aと54bで、外部に開口している。
この場合、スタッド1aの頭部12a、それに続く軸部11a及び筒ボルト2aが連結溝52aに臨出し、またスタッド1bの頭部12b、それに続く軸部11b及び筒ボルト2bが連結溝52bに臨出するので、筒ボルト2aや2bに対する緊結部材3の螺合操作が操作面54a及び54bを通して行え、作業がし易い。
【0040】
(請求項3)スタッド1a及び1bの頭部12aや12bの端面はそれぞれ、連結溝52aや52bの接触面53aや53bの近傍に届いている。
この場合、緊結する相手方との頭部12aと12b間の間隔が狭くなり、緊結部材3の軸長を短くできるので、緊結力の作用線を一直線上に近づけることができ、確実な緊結を果たせる。
【0041】
(請求項4)スタッド1a及び1bの軸部11aや11bの他端部は、それぞれテーパー面13aや13bを介して頭部12aや12bに続いている。
この場合、筒ボルト2aや2bは緊結部材3による締め付け力を受けると、軸孔24aや24bの端縁がテーパー面13aや13bに当接し、締め付け力の作用線が筒ボルト2aや2bの軸線と多少ずれてもこのテーパー面13aや13b上を移動して調節し、円滑な伝達を果たす。
【0042】
(請求項5)図3で、筒ボルト2aは頭部12aと当接する面が、テーパー面13aに適合するテーパー面25aとなっている。
この場合、筒ボルト2aに締め付け力が作用したとき、筒ボルト2aとスタッド1aの頭部12aはテーパー面25aで接触するので、応力の分散ができ、頭部12aの損傷を防げる。
【0043】
(請求項6)筒ボルト2aや2bの回転用部21aや21bは周壁面に開口する放射状孔である。
この場合、廉価な筒材を採用でき、棒材をこの放射状孔に差し込んで筒ボルト2aや2bの軸線の周りに回転させれば、筒ボルト2aや2bを簡単に回転でき、緊結部材3との螺合も容易にできる。
【0044】
(請求項7)図4で、筒ボルト2aはその軸線Xと平行の、かつこの筒ボルト2aの全長にわたる割溝23aでその軸孔24aが側面にも開放し、この割溝23aを通してスタッド1aの軸部11aに、側方から緩合自在となっている。
この場合、筒ボルト2aをスタッド1aの軸部11aに、その側面から割溝23aを通して緩合することができ、緩合状態で筒ボルト2aを軸部11aの周りに自由に回転することができ、緊結作業を円滑にできる。
【0045】
(請求項8)割溝23aの溝幅wはスタッド1aの軸部11aの外径Dより大きく、軸孔24aの内径dより小さくなっている。
この場合、筒ボルト2aをスタッド1aの軸部11aに、それぞれの側面から割溝23aを通して緩合することができ、緩合状態で筒ボルト2aを軸部11aの周りに自由に回転することができ、緊結作業を円滑にできる。
【0046】
(請求項9) 緊結部材3は円筒体で、回転用部32を備えている。
この場合、価格の安い円筒体を採用でき、この回転用部32に回転力を加えることにより回転操作ができる。
【0047】
(請求項10)緊結部材3の回転用部32は周壁面に穿った透孔である。
この場合、円筒体に孔を開ける単純な作業だけで回転用部32としての透孔が形成でき、この透孔に棒材を差し込んで緊結部材3をその軸線の周りに回転して筒ボルト2aや2bとの螺合ができ、レンチ等の格別な工具を必要としない。
【0048】
(請求項11)図7に示すように、緊結部材3は角筒体であってもよい。
この場合、そのままでも回転操作ができるので、余計な加工を必要としない。
【符号の説明】
【0049】
1a、1b スタッド
2a、2b 筒ボルト
3 緊結部材
11a、11b 軸部
12a、12b 頭部
13a、13b テーパー面
21a、21b 回転用部
22a、22b 雄ねじ
23a、23b 割溝
24a、24b 軸孔
25a、25b テーパー面
31a、31b 雌ねじ
51a、51b 被緊結体
52a、52b 連結溝
53a、53b 接触面
54a、54b 操作面



【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のスタッド(1a,1b)と、一対の筒ボルト(2a,2b)と、緊結部材(3)を有し、
該一対のスタッド(1a,1b)はそれぞれ軸部(11a,11b)と頭部(12a,12b)を備え、該軸部(11a,11b)の一端部は各別の被緊結体(51a,51b)に埋設され、該頭部(12a,12b)は該軸部(11a,11b)の他端部と共に該被緊結体(51a,51b)に形成された各別の連結溝(52a,52b)に臨出しており、
該一対の筒ボルト(2a,2b)はそれぞれ回転用部(21a,21b)を有し、かつ外面に互いに逆向きの雄ねじ(22a,22b)が切られ、該スタッド(1a,1b)の該軸部(11a,11b)に各別に緩合しており、
該緊結部材(3)は筒状で両端部に該一対の筒ボルト(2a,2b)の逆向きの雄ねじ(22a,22b)に各別に螺合する逆向きの雌ねじ(31a,31b)が切られており、
該緊結部材(3)内での両筒ボルト(2a,2b)の最接近状態で被緊結体(51a,51b)が緊結されている
ことを特徴とする緊結構造。
【請求項2】
該連結溝(52a,52b)は、それぞれ緊結用の接続面(53a,53b)及び該接続面と角度をなして続く操作面(54a,54b)で、外部に開口している請求項1に記載の緊結構造。
【請求項3】
該スタッド(1a,1b)の該頭部(12a,12b)の端面は該連結溝(52a,52b)の該接触面(53a,53b)の近傍に届いている請求項1又は2に記載の緊結構造。
【請求項4】
該スタッド(1a,1b)の該軸部(11a,11b)の該他端部はテーパー面(13a,13b)を介して該頭部(12a,12b)に続いている請求項1、2又は3に記載の緊結構造。
【請求項5】
該筒ボルト(2a,2b)は該頭部(12a,12b)と当接する面が、該テーパー面(13a,13b)に適合するテーパー面(25a,25b)となっている請求項1、2、3又は4に記載の緊結構造。
【請求項6】
該筒ボルト(2a,2b)の該回転用部(21a,21b)は周壁面に開口する放射状孔である請求項1から5の一つの項に記載の緊結構造。
【請求項7】
該一対の筒ボルト(2a,2b)は、それぞれの全長にわたる軸線(X)と平行の割溝(23a,23b)でその軸孔(24a,24b)が側面にも開放し、該割溝(23a,23b)を通して該スタッド(1a,1b)の該軸部(11a,11b)に各別に緩合自在となっている請求項1から6の一つの項に記載の緊結構造。
【請求項8】
該割溝(23a,23b)の溝幅(W)は該スタッド(1a,1b)の該軸部(11a,11b)の外径(D)より大きく、該軸孔(24a,24b)の内径(d)より小さくなっている請求項7に記載の緊結構造。
【請求項9】
該緊結部材(3)は円筒体で、回転用部(32)を備えている請求項1に記載の緊結構造。
【請求項10】
該緊結部材(3)の該回転用部(32)は周壁面に穿った透孔である請求項9に記載の緊結構造。
【請求項11】
該緊結部材(3)は角筒体である請求項1に記載の緊結構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−209562(P2010−209562A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−55796(P2009−55796)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【出願人】(591116885)ジャパンライフ株式会社 (28)
【Fターム(参考)】