羽根車と、送風機と、冷蔵庫
【課題】風路抵抗の高い条件下で、羽根の圧力面側の後縁からの軸方向の吐出気流速度が増加すると、羽根の吸込側の先端部に大きな循環渦が発生して吸い込まれる気流が乱れて負圧面に沿った気流が剥離を生じ、後縁における圧力面側と負圧面側との気流が合流する際に乱れが大きくなり羽根車の送風性能が劣化して発生する乱流音が増加するため、気流の剥離を防ぎ、合流の乱れを抑制する。
【解決手段】羽根8の圧力面5側に一端を羽根8の後縁部近傍まで延ばした凹部(気流方向変換手段)8bを、羽根8の後縁部に凸部8a(気流付着手段)を設けることにより、羽根車9を通る半径方向速度成分の大きい気流が凹部8bにより軸方向に変換され軸方向の気流速度が増加し、凸部8aにより負圧面側の気流の剥離を抑制できるため、負圧面側の気流と圧力面側の気流との合流時の乱れが抑制でき、羽根車の送風性能劣化と送風騒音の増加の抑制を果たす。
【解決手段】羽根8の圧力面5側に一端を羽根8の後縁部近傍まで延ばした凹部(気流方向変換手段)8bを、羽根8の後縁部に凸部8a(気流付着手段)を設けることにより、羽根車9を通る半径方向速度成分の大きい気流が凹部8bにより軸方向に変換され軸方向の気流速度が増加し、凸部8aにより負圧面側の気流の剥離を抑制できるため、負圧面側の気流と圧力面側の気流との合流時の乱れが抑制でき、羽根車の送風性能劣化と送風騒音の増加の抑制を果たす。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫、空気調和機、OA機器等で使用されている送風機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、軸流送風機は、冷蔵庫、空気調和機、OA機器などに搭載され、幅広く使用されており、機器の小型高密度化、小型高性能化、低騒音化が望まれる傾向にある。
【0003】
従来の軸流送風機としては、たとえば特許文献1に示されているものが知られている。
【0004】
以下、図面を参照しながら、上述した従来の軸流送風機について説明する。
【0005】
図22〜図25は従来の軸流式の羽根車で、図22は羽根車の正面図、図23は図22のx−x線の断面図、図24は羽根車の作用を示す要部正面図、図25は図24のy−y線の断面図である。
【0006】
図22,図23において、1は羽根車で、モーター2に取り付けられたハブ3と、ハブ3の周囲に設けられた複数の羽根4とからなる。羽根4の前縁4aから後縁4bにかけて圧力面5側に突出する突出部6は曲率をもって外周側に位置する。また、図22において、羽根4の前縁4aは後縁4bより図面手前に位置しており、羽根車1は矢印で示す左回転で、空気が裏側に吹き出す構造を有している。
【0007】
以上のように構成された羽根車について以下その動作を説明する。まず、モーター2より羽根車1が所定の回転数に回転すると、空気が羽根車1内に流入し、羽根4の作用で静圧と動圧が付加されて羽根車1外に吐出されて送風作用を為す。羽根4の圧力面5側に突出部6を設けることにより圧力面5から負圧面7への漏れ流れをまず突出開始部で増速し、軸心側から羽根外周へ羽根の圧力面に沿って流れる主流に含まれる変動流成分を減少させることによって、騒音発生要因を低減させるものである。すなわち、圧力面から負圧面へ漏れ流れを作ることにより外周端での圧力変動(圧力面と負圧面の圧力差)を低減し、騒音増加を抑制するものである。
【特許文献1】特開平11−44432号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記のような構成では、羽根車1を冷蔵庫内のような風路抵抗の高い条件下で使用した場合、羽根4の圧力面5側を通る気流は図24に示すように半径方向成分の強い気流Aとなる。この半径方向成分の強い気流は、羽根4の圧力面5側に設けた突出部6に、堰き止められて軸方向へ変換され、羽根4の後縁より吐出される。そのため、圧力面5側の後縁からの軸方向の吐出気流速度が増加する。また、風路抵抗の高い条件下では羽根4の吸い込み側の先端部に大きな循環渦(図示せず)が発生するため、羽根車1に吸い込まれる気流が乱れるとともに、負圧面7に沿った気流は剥離を生じる。すなわち、後縁における圧力面5側と負圧面7側との気流が合流する際に速度差が大きくなり乱れが大きくなる。従って、羽根車1の送風性能が劣化し、発生する乱流音が増加するという課題を有していた。
【0009】
本発明は、羽根車とこの羽根車を用いた送風機とこの送風機を用いた冷凍冷蔵庫において、風路抵抗の高い条件下での羽根車を通る半径方向成分の大きい気流を圧力面側に設けられた凹部などの気流方向変換手段により軸方向へ変換し、羽根の後縁部に気流付着手段として凸部を設け、部分的に翼弦長を長くするなどして、気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が気流付着手段近傍に流れることにより負圧面側の気流の剥離を抑制し、後縁における圧力面側の気流と負圧面側の気流との合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1記載の羽根車の発明は、モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有したことを特徴としたものであり、羽根車が設置される状態や製品風路の構成上、風路抵抗の高い条件下となった場合など、羽根車を通る半径方向速度成分の大きい気流が圧力面側に設けられた気流方向変換手段により軸方向に変換され圧力面側から吐出される軸方向の気流速度が増加するとともに、羽根の後縁部に気流付着手段を設け、気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が気流付着手段近傍に流れることにより負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と圧力面側から吐出される気流との合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制するという作用を有する。
【0011】
請求項2記載の羽根車の発明は、請求項1記載の発明において、気流方向変換手段の位置が気流付着手段の位置にまで延びていることを特徴としたものであり、気流方向変換手段によって軸方向に変換され圧力面から吐出される軸方向の気流と、羽根の後縁部に設けた気流付着手段により負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と、を同じ位置で合流させ、より合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【0012】
請求項3記載の送風機の発明は、請求項1記載の発明の羽根車において、また、請求項4記載の送風機の発明は、請求項2記載の発明の羽根車において、各々前記羽根車の外周を囲むオリフィスの構成を吸込側と吐出側を区画する第1,第2の板状のマウスリングと、前記第1,第2の板状のマウスリングの外周を囲う外壁と、前記第1,第2の板状のマウスリング間に前記羽根車の羽根に対向した開口部を有する旋回流循環空間とを設け、前記第1,第2の板状のマウスリングの開口縁から前記羽根車の略半径方向に延ばして設けられた複数の柱があることを特徴とするものであり、羽根車を通る半径方向速度成分の大きい気流の一部が羽根の圧力面側から羽根車の外周に設けられた旋回流循環空間に吸い込まれ、旋回流循環空間内で羽根の作用で周方向成分が強い回転方向に旋回する旋回流となるが、前記開口縁から前記羽根車の略半径方向に延びて設けられた複数の柱で旋回流の旋回が阻止され、旋回流循環空間内から羽根の負圧面側の低圧部分に吐出することにより、負圧面側に沿って流れる気流の速度を増速するため、圧力面側からの吐出気流との合流時に発生する乱れを抑制できる。また、羽根車を通過する気流の一部が旋回流循環空間で吸排気され、吐出側に再び吐出することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制するという作用を有する。
【0013】
請求項5記載の冷蔵庫の発明は、請求項3記載の発明の送風機を冷蔵庫内の貯蔵室へ冷却空気を供給する風路内に用いたものであり、送風機としての送風性能の劣化を抑制することにより、冷却能力が向上するという作用を有する。
【0014】
請求項6記載の冷蔵庫の発明は、請求項3記載の発明の送風機を冷蔵庫の機械室内へ空気を供給する風路内に用いたものであり、送風機としての送風性能の劣化を抑制することにより、凝縮能力が向上するという作用を有する。
【0015】
請求項7記載の冷蔵庫の発明は、請求項5または請求項6記載の冷凍冷蔵庫において請求項4記載の発明の送風機を用いたもので、気流方向変換手段によって軸方向に変換され圧力面から吐出される軸方向の気流と、羽根の後縁部に設けた気流付着手段により負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と、を同じ位置で合流させ、より合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制するという作用を有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1記載の発明は、モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有したことを特徴としたものであり、羽根車が設置される状態や製品風路の構成上、風路抵抗の高い条件下となった場合など、羽根車を通る半径方向速度成分の大きい気流が圧力面側に設けられた気流方向変換手段により軸方向に変換され圧力面側から吐出される軸方向の気流速度が増加するとともに、羽根の後縁部に気流付着手段を設け、気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が気流付着手段近傍に流れることにより負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と圧力面側から吐出される気流との合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制するという効果が得られる。
【0017】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に加えて、気流方向変換手段の位置が気流付着手段の位置にまで延びていることを特徴としたものであり、気流方向変換手段によって軸方向に変換され圧力面から吐出される軸方向の気流と、羽根の後縁部に設けた気流付着手段により負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と、を同じ位置で合流させ、より合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1項記載の発明に加えて、また、請求項4記載の発明は請求項2記載の発明に加えて、前記羽根の外周を囲むオリフィスの構成を吸込側と吐出側を区画する第1,第2の板状のマウスリングと、前記第1,第2の板状のマウスリングの外周を囲う外壁と、前記第1,第2の板状のマウスリング間に前記羽根車の羽根に対向した開口部を有する旋回流循環空間とを設け、前記第1,第2の板状のマウスリングの開口縁から前記羽根車の略半径方向に延ばして設けられた複数の柱があること特徴とする本発明の羽根車を用いた送風機とすることにより、羽根車を通る半径方向速度成分の大きい気流の一部が羽根の圧力面側から羽根車の外周に設けられた旋回流循環空間に吸い込まれ、旋回流循環空間内で羽根の作用で周方向成分が強い回転方向に旋回する旋回流となるが、前記開口縁から前記羽根車の略半径方向に延びて設けられた複数の柱で旋回流の旋回が阻止され、旋回流循環空間内から羽根の負圧面側の低圧部分に吐出することにより、負圧面側に沿って流れる気流の速度を増速するため、圧力面側からの吐出気流との合流時に発生する乱れを抑制できる。また、羽根車を通過する気流の一部が旋回流循環空間で吸排気され、吐出側に再び吐出することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制するという効果が得られる。
【0019】
また、請求項5記載の発明は、冷蔵庫内の貯蔵室へ冷却空気を供給する風路内に本発明の送風機を用いた冷蔵庫とすることにより、送風機としての送風性能の劣化を抑えるため、冷却能力が向上するという効果が得られる。
【0020】
また、請求項6記載の発明は、冷蔵庫の機械室内へ空気を供給する風路内に本発明の送風機を用いた冷蔵庫とすることにより、送風機としての空力性能の劣化を抑えるため、凝縮能力が向上するという効果が得られる。
【0021】
さらに、請求項7記載の発明は、請求項5または6に記載の発明に加えて、気流方向変換手段によって軸方向に変換され圧力面から吐出される軸方向の気流と、羽根の後縁部に設けた気流付着手段により負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と、を同じ位置で合流させ、より合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図21を用いて説明する。
【0023】
尚、従来と同一構成の部分については、同一符号をつけて説明を省略する。
【0024】
(実施の形態1)
図1〜図15は本発明の実施の形態1の羽根車を示すものである。図1,図2において、8は、ハブ3の周囲に設けられた複数の羽根であり、凸部(気流付着手段)8aは羽根8の後縁部に設けられており、凹部(気流方向変換手段)8bは羽根8の圧力面5側に設けられており、凹部8bの一端が羽根8の後縁部近傍まで延びている。図1において、矢印に示す方向への回転により、空気は裏側に吹き出す構造を有している。
【0025】
この構成により、羽根車9が設置される状態や製品風路の構成上、冷蔵庫の庫内のように風路抵抗の高い条件下となった場合に、図3に示すように羽根8を通る半径方向速度成分の大きい気流Bが凹部8bにより堰き止められ軸方向(図4の紙面下方向)に変換される。そのため圧力面5側から吐出される軸方向の気流速度が増加する。また、図6に示すように従来負圧面7側で剥離していた気流Cは、羽根8の後縁部に凸部8aを設け、部分的に翼弦長を長くすることにより、羽根8の後縁付近で気流Dのごとく付着し、気流の剥離を抑制することができる。そのため、負圧面7側から吹き出される気流Dと圧力面5側から吐出される気流Eとの合流時に発生する乱れを抑制することができ、羽根車9の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【0026】
したがって、図8に本実施の形態の羽根車と従来の羽根車の空力(P−Q)特性の比較で示すように、本実施の形態の羽根車は従来の羽根車に比べ、高静圧条件での風量低下の抑制を十分に果たすことができる。
【0027】
ここで、気流の剥離の抑制のために羽根8の後縁部全体を延ばすことも考えられるが、その場合は、羽根車全体の重量が増加し、モーターへの負荷も増加するため入力が増加するという問題が生じるが、本発明のように、後縁部の一部に凸部8aを設ければ羽根車の重量増加とモーターへの負荷増加をすることなく気流の剥離の抑制を行うことができる。
【0028】
尚、本実施の形態では圧力面5側に凹部8bを設けているが、図5に示すように、羽根8の肉厚を均一にするため圧力面5側に設けた凹部8bにあわせて負圧面7側に凸部8dを設けても同様の効果が得られる。
【0029】
また、本実施の形態では羽根8の後縁に設けた凸部8aの形状を略円弧状としているが、図9〜図11に示すように略三角形状の凸部、略三角形状の頂点が円弧状である凸部、頂点を有した2つの略円弧状の凸部としても同様の効果が得られる。
【0030】
また、本実施の形態では圧力面5側に設けた凹部8bと羽根8の後縁部に設けた凸部8aの位置を限定していないが、図12に示すようにハブ3の外周端と羽根8の外周端との距離をDZとした場合、図13に示すように凸部8aの中心の位置DMが0.5DZ付近から外周近傍0.9Zの時、羽根8の外周近傍の大きい回転エネルギーにより、凹部8bにより変換される軸方向の気流速度も大きくなり、また、外周近傍の羽根8の周速も速いことから羽根8の凸部8aによる後縁付近で付着する気流Dの速度も速くなることで、より大きな効果を得ることができる。
【0031】
また、本実施の形態では羽根8の後縁に設けた凸部8aの大きさを限定していないが、図14に示すように凸部8aの底辺DTが0.1DZ付近から0.9DZ付近の範囲において大きな効果を得ることができる。また、図15に示すように凸部8aの高さHが0.2DZ付近からDZ付近の範囲において大きな効果を得ることができる。さらに、例えば凸部8aの中心の位置DMが0.7DZ付近から0.8DZ付近で、凸部8aの底辺DTが0.4DZ付近から0.8DZ付近の範囲において、凸部8aの高さHが0.1付近から0.35付近の時、一番効果が大きく得られることを確認している。また、凸部8aの中心の位置DMが他の範囲の時、凸部8aの底辺の長さDTと凸部8aの高さHを適宜考慮に入れて設計すれば同様の効果が得られる。
【0032】
(実施の形態2)
図16は本発明の実施の形態2の羽根車を示す。尚、実施の形態1と同一構成の部分については同一符号を付け説明を省略する。
【0033】
図16において、羽根8に設けられた凹部8bの一端が羽根8に設けられた凸部8aの先端まで延びていることを特徴としたものとなっている。
【0034】
この構成により、羽根車9を通る半径方向速度成分の大きい気流Fが圧力面5側に設けられた凹部8bにより堰き止められ軸方向に変換され圧力面5側から吐出される軸方向の気流と、羽根8の後縁部に凸部8aを設け、部分的に翼弦長を長くすることにより負圧面7側の気流Dの剥離を抑制し、負圧面7側から吹き出される気流と、を同じ位置で合流させ、より合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車9の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【0035】
(実施の形態3)
図17〜図20は本発明の実施の形態3の送風機を示す。尚、実施の形態1,実施の形態2と同一構成の部分については同一符号を付け説明を省略する。
【0036】
図17,図18において、16は送風機全体で、12は外壁であり、羽根8の外周に吸込側と吐出側を区画する2つの板状のマウスリング、第1のマウスリング10,第2のマウスリング11の外周縁を囲っている。14は旋回流循環空間であり、第1のマウスリング10と第2のマウスリング11の間に羽根8に対向した開口部13を有している。15a,15bは旋回流循環空間内に設けられた複数の柱であり、第1のマウスリング10と第2のマウスリング11の開口縁から羽根8の略半径方向に延びて設けられている。
【0037】
この構成により、送風機16が設置される状態や製品風路の構成上、冷蔵庫の庫内のように風路抵抗の高い条件下となった場合に、図18に示すように羽根8を通る半径方向速度成分の大きい気流Gの一部が開口部13を介して旋回流循環空間14内に流入する。
【0038】
ここで、図19で示すように、まず、羽根8が一つの柱15aを通過した直後、柱15aの羽根8が遠ざかる側で気流Hが、また、柱15aと次の柱15bとの周方向の中間付近で気流Iが、そして羽根8が近づく次の柱15bの羽根8が近づく側で気流Jが羽根8の圧力面5側から旋回流循環空間14内に流入する。その際、回転する羽根8により羽根8の周方向に流れる旋回流となり旋回流循環空間14内を流れる。
【0039】
そして、図20で示すように、羽根8が回転方向に移動し、次の柱15bを通過する際、気流H,I,Jは共に柱15bで旋回するのを阻止され、流れの方向が羽根8方向に偏向され、羽根8の負圧面7側から羽根8側に再び吐出する。
【0040】
以上のように、旋回流循環空間14内から羽根8の負圧面7側の低圧部分に吐出することにより、負圧面7側に沿って流れる気流の速度を増速するため、圧力面5側からの吐出気流との合流時に発生する乱れをより効果的に抑制できる。また、羽根車を通過する気流の一部が旋回流循環空間14で吸排気され、吐出側に再び吐出することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【0041】
(実施の形態4)
図21は本発明の実施の形態4の冷凍冷蔵庫を示す。尚、実施の形態1から実施の形態3と同一構成の部分については同一符号を付け説明を省略する。
【0042】
図21において、150は冷凍冷蔵庫全体で、101は貯蔵室であり、送風機16により貯蔵室空気吸い込み口102から吸い込んだ空気が風路を通り蒸発器103で熱交換され貯蔵室空気吐出口104より吐出され、貯蔵室101に冷却された空気を供給する。送風機16は冷蔵庫内の貯蔵室101へ冷却空気を供給する風路内に用いられている。本実施の形態では、これらは上段と下段にそれぞれ構成されている。
【0043】
また、105は機械室であり、圧縮機106、蒸発皿107、凝縮器108から構成されている。送風機16aにより機械室空気吸い込み口109から吸い込んだ空気が風路を通り凝縮器108で熱交換され機械室空気吐出口110より吐出される。送風機16aは冷蔵庫の機械室105内へ空気を供給する風路内に用いられている。
【0044】
この構成により、冷凍冷蔵庫150のような風路抵抗の高い条件下において、送風機16,16aとしての送風性能の劣化を抑えることができる。
【0045】
従って、蒸発器103を通る空気の量が増えるため熱交換の効率がよくなり、冷凍冷蔵庫150としての冷却能力が向上する。また、凝縮器108と圧縮機106を通る空気の量が増えるため圧縮機106を冷却できるとともに凝縮器108の熱交換の効率がよくなり、冷凍冷蔵庫150としての凝縮能力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態1における羽根車の正面図
【図2】図1のa−a線の断面図
【図3】本発明の実施の形態1における羽根車の作用を示す要部正面図
【図4】本発明の実施の形態1における羽根車の作用を示す、図3のb−b線の断面図
【図5】本発明の実施の形態1における羽根車の他の作用を示す、図3のb−b線の断面図
【図6】従来例における羽根車の作用を示す、図3のc−c線の断面図
【図7】本発明の実施の形態1における羽根車の作用を示す、図3のd−d線の断面図
【図8】本発明の実施の形態1における送風機と従来例の羽根車の空力(P−Q)特性の比較を示す特性図
【図9】本発明の実施の形態1におけるその他の羽根車の要部正面図
【図10】本発明の実施の形態1におけるその他の羽根車の要部正面図
【図11】本発明の実施の形態1におけるその他の羽根車の要部正面図
【図12】本発明の実施の形態1における羽根車の要部正面図
【図13】本発明の実施の形態1における凸部の中心の位置DMと運転動作点の静圧Pの関係を表す特性図
【図14】本発明の実施の形態1における凸部の底辺の長さDTと運転動作点の静圧Pの関係を表す特性図
【図15】本発明の実施の形態1における凸部の高さHと運転動作点の静圧Pの関係を表す特性図
【図16】本発明の実施の形態2における羽根車の作用を示す要部正面図
【図17】本発明の実施の形態3における送風機の正面図
【図18】図17のe−e線の断面図
【図19】本発明の実施の形態3における送風機の作用を示す、図18のf−f線の断面図
【図20】図19の羽根が回転方向に移動した断面図
【図21】本発明の実施の形態4における冷凍冷蔵庫の側面縦断面図
【図22】従来例における羽根車の正面図
【図23】図22のx−x線の断面図
【図24】従来例における羽根車の作用を示す要部正面図
【図25】図24のy−y線の断面図
【符号の説明】
【0047】
2 モーター
3 ハブ
5 圧力面
8 羽根
8a 凸部(気流付着手段)
8b 凹部(気流方向変換手段)
9 羽根車
10 第1のマウスリング
11 第2のマウスリング
12 外壁
13 開口部
14 旋回流循環空間
15a,15b 柱
16,16a 送風機
101 貯蔵室
105 機械室
150 冷凍冷蔵庫
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫、空気調和機、OA機器等で使用されている送風機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、軸流送風機は、冷蔵庫、空気調和機、OA機器などに搭載され、幅広く使用されており、機器の小型高密度化、小型高性能化、低騒音化が望まれる傾向にある。
【0003】
従来の軸流送風機としては、たとえば特許文献1に示されているものが知られている。
【0004】
以下、図面を参照しながら、上述した従来の軸流送風機について説明する。
【0005】
図22〜図25は従来の軸流式の羽根車で、図22は羽根車の正面図、図23は図22のx−x線の断面図、図24は羽根車の作用を示す要部正面図、図25は図24のy−y線の断面図である。
【0006】
図22,図23において、1は羽根車で、モーター2に取り付けられたハブ3と、ハブ3の周囲に設けられた複数の羽根4とからなる。羽根4の前縁4aから後縁4bにかけて圧力面5側に突出する突出部6は曲率をもって外周側に位置する。また、図22において、羽根4の前縁4aは後縁4bより図面手前に位置しており、羽根車1は矢印で示す左回転で、空気が裏側に吹き出す構造を有している。
【0007】
以上のように構成された羽根車について以下その動作を説明する。まず、モーター2より羽根車1が所定の回転数に回転すると、空気が羽根車1内に流入し、羽根4の作用で静圧と動圧が付加されて羽根車1外に吐出されて送風作用を為す。羽根4の圧力面5側に突出部6を設けることにより圧力面5から負圧面7への漏れ流れをまず突出開始部で増速し、軸心側から羽根外周へ羽根の圧力面に沿って流れる主流に含まれる変動流成分を減少させることによって、騒音発生要因を低減させるものである。すなわち、圧力面から負圧面へ漏れ流れを作ることにより外周端での圧力変動(圧力面と負圧面の圧力差)を低減し、騒音増加を抑制するものである。
【特許文献1】特開平11−44432号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記のような構成では、羽根車1を冷蔵庫内のような風路抵抗の高い条件下で使用した場合、羽根4の圧力面5側を通る気流は図24に示すように半径方向成分の強い気流Aとなる。この半径方向成分の強い気流は、羽根4の圧力面5側に設けた突出部6に、堰き止められて軸方向へ変換され、羽根4の後縁より吐出される。そのため、圧力面5側の後縁からの軸方向の吐出気流速度が増加する。また、風路抵抗の高い条件下では羽根4の吸い込み側の先端部に大きな循環渦(図示せず)が発生するため、羽根車1に吸い込まれる気流が乱れるとともに、負圧面7に沿った気流は剥離を生じる。すなわち、後縁における圧力面5側と負圧面7側との気流が合流する際に速度差が大きくなり乱れが大きくなる。従って、羽根車1の送風性能が劣化し、発生する乱流音が増加するという課題を有していた。
【0009】
本発明は、羽根車とこの羽根車を用いた送風機とこの送風機を用いた冷凍冷蔵庫において、風路抵抗の高い条件下での羽根車を通る半径方向成分の大きい気流を圧力面側に設けられた凹部などの気流方向変換手段により軸方向へ変換し、羽根の後縁部に気流付着手段として凸部を設け、部分的に翼弦長を長くするなどして、気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が気流付着手段近傍に流れることにより負圧面側の気流の剥離を抑制し、後縁における圧力面側の気流と負圧面側の気流との合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1記載の羽根車の発明は、モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有したことを特徴としたものであり、羽根車が設置される状態や製品風路の構成上、風路抵抗の高い条件下となった場合など、羽根車を通る半径方向速度成分の大きい気流が圧力面側に設けられた気流方向変換手段により軸方向に変換され圧力面側から吐出される軸方向の気流速度が増加するとともに、羽根の後縁部に気流付着手段を設け、気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が気流付着手段近傍に流れることにより負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と圧力面側から吐出される気流との合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制するという作用を有する。
【0011】
請求項2記載の羽根車の発明は、請求項1記載の発明において、気流方向変換手段の位置が気流付着手段の位置にまで延びていることを特徴としたものであり、気流方向変換手段によって軸方向に変換され圧力面から吐出される軸方向の気流と、羽根の後縁部に設けた気流付着手段により負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と、を同じ位置で合流させ、より合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【0012】
請求項3記載の送風機の発明は、請求項1記載の発明の羽根車において、また、請求項4記載の送風機の発明は、請求項2記載の発明の羽根車において、各々前記羽根車の外周を囲むオリフィスの構成を吸込側と吐出側を区画する第1,第2の板状のマウスリングと、前記第1,第2の板状のマウスリングの外周を囲う外壁と、前記第1,第2の板状のマウスリング間に前記羽根車の羽根に対向した開口部を有する旋回流循環空間とを設け、前記第1,第2の板状のマウスリングの開口縁から前記羽根車の略半径方向に延ばして設けられた複数の柱があることを特徴とするものであり、羽根車を通る半径方向速度成分の大きい気流の一部が羽根の圧力面側から羽根車の外周に設けられた旋回流循環空間に吸い込まれ、旋回流循環空間内で羽根の作用で周方向成分が強い回転方向に旋回する旋回流となるが、前記開口縁から前記羽根車の略半径方向に延びて設けられた複数の柱で旋回流の旋回が阻止され、旋回流循環空間内から羽根の負圧面側の低圧部分に吐出することにより、負圧面側に沿って流れる気流の速度を増速するため、圧力面側からの吐出気流との合流時に発生する乱れを抑制できる。また、羽根車を通過する気流の一部が旋回流循環空間で吸排気され、吐出側に再び吐出することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制するという作用を有する。
【0013】
請求項5記載の冷蔵庫の発明は、請求項3記載の発明の送風機を冷蔵庫内の貯蔵室へ冷却空気を供給する風路内に用いたものであり、送風機としての送風性能の劣化を抑制することにより、冷却能力が向上するという作用を有する。
【0014】
請求項6記載の冷蔵庫の発明は、請求項3記載の発明の送風機を冷蔵庫の機械室内へ空気を供給する風路内に用いたものであり、送風機としての送風性能の劣化を抑制することにより、凝縮能力が向上するという作用を有する。
【0015】
請求項7記載の冷蔵庫の発明は、請求項5または請求項6記載の冷凍冷蔵庫において請求項4記載の発明の送風機を用いたもので、気流方向変換手段によって軸方向に変換され圧力面から吐出される軸方向の気流と、羽根の後縁部に設けた気流付着手段により負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と、を同じ位置で合流させ、より合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制するという作用を有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1記載の発明は、モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有したことを特徴としたものであり、羽根車が設置される状態や製品風路の構成上、風路抵抗の高い条件下となった場合など、羽根車を通る半径方向速度成分の大きい気流が圧力面側に設けられた気流方向変換手段により軸方向に変換され圧力面側から吐出される軸方向の気流速度が増加するとともに、羽根の後縁部に気流付着手段を設け、気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が気流付着手段近傍に流れることにより負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と圧力面側から吐出される気流との合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制するという効果が得られる。
【0017】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に加えて、気流方向変換手段の位置が気流付着手段の位置にまで延びていることを特徴としたものであり、気流方向変換手段によって軸方向に変換され圧力面から吐出される軸方向の気流と、羽根の後縁部に設けた気流付着手段により負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と、を同じ位置で合流させ、より合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1項記載の発明に加えて、また、請求項4記載の発明は請求項2記載の発明に加えて、前記羽根の外周を囲むオリフィスの構成を吸込側と吐出側を区画する第1,第2の板状のマウスリングと、前記第1,第2の板状のマウスリングの外周を囲う外壁と、前記第1,第2の板状のマウスリング間に前記羽根車の羽根に対向した開口部を有する旋回流循環空間とを設け、前記第1,第2の板状のマウスリングの開口縁から前記羽根車の略半径方向に延ばして設けられた複数の柱があること特徴とする本発明の羽根車を用いた送風機とすることにより、羽根車を通る半径方向速度成分の大きい気流の一部が羽根の圧力面側から羽根車の外周に設けられた旋回流循環空間に吸い込まれ、旋回流循環空間内で羽根の作用で周方向成分が強い回転方向に旋回する旋回流となるが、前記開口縁から前記羽根車の略半径方向に延びて設けられた複数の柱で旋回流の旋回が阻止され、旋回流循環空間内から羽根の負圧面側の低圧部分に吐出することにより、負圧面側に沿って流れる気流の速度を増速するため、圧力面側からの吐出気流との合流時に発生する乱れを抑制できる。また、羽根車を通過する気流の一部が旋回流循環空間で吸排気され、吐出側に再び吐出することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制するという効果が得られる。
【0019】
また、請求項5記載の発明は、冷蔵庫内の貯蔵室へ冷却空気を供給する風路内に本発明の送風機を用いた冷蔵庫とすることにより、送風機としての送風性能の劣化を抑えるため、冷却能力が向上するという効果が得られる。
【0020】
また、請求項6記載の発明は、冷蔵庫の機械室内へ空気を供給する風路内に本発明の送風機を用いた冷蔵庫とすることにより、送風機としての空力性能の劣化を抑えるため、凝縮能力が向上するという効果が得られる。
【0021】
さらに、請求項7記載の発明は、請求項5または6に記載の発明に加えて、気流方向変換手段によって軸方向に変換され圧力面から吐出される軸方向の気流と、羽根の後縁部に設けた気流付着手段により負圧面側の気流の剥離を抑制し、負圧面側から吹き出される気流と、を同じ位置で合流させ、より合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図21を用いて説明する。
【0023】
尚、従来と同一構成の部分については、同一符号をつけて説明を省略する。
【0024】
(実施の形態1)
図1〜図15は本発明の実施の形態1の羽根車を示すものである。図1,図2において、8は、ハブ3の周囲に設けられた複数の羽根であり、凸部(気流付着手段)8aは羽根8の後縁部に設けられており、凹部(気流方向変換手段)8bは羽根8の圧力面5側に設けられており、凹部8bの一端が羽根8の後縁部近傍まで延びている。図1において、矢印に示す方向への回転により、空気は裏側に吹き出す構造を有している。
【0025】
この構成により、羽根車9が設置される状態や製品風路の構成上、冷蔵庫の庫内のように風路抵抗の高い条件下となった場合に、図3に示すように羽根8を通る半径方向速度成分の大きい気流Bが凹部8bにより堰き止められ軸方向(図4の紙面下方向)に変換される。そのため圧力面5側から吐出される軸方向の気流速度が増加する。また、図6に示すように従来負圧面7側で剥離していた気流Cは、羽根8の後縁部に凸部8aを設け、部分的に翼弦長を長くすることにより、羽根8の後縁付近で気流Dのごとく付着し、気流の剥離を抑制することができる。そのため、負圧面7側から吹き出される気流Dと圧力面5側から吐出される気流Eとの合流時に発生する乱れを抑制することができ、羽根車9の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【0026】
したがって、図8に本実施の形態の羽根車と従来の羽根車の空力(P−Q)特性の比較で示すように、本実施の形態の羽根車は従来の羽根車に比べ、高静圧条件での風量低下の抑制を十分に果たすことができる。
【0027】
ここで、気流の剥離の抑制のために羽根8の後縁部全体を延ばすことも考えられるが、その場合は、羽根車全体の重量が増加し、モーターへの負荷も増加するため入力が増加するという問題が生じるが、本発明のように、後縁部の一部に凸部8aを設ければ羽根車の重量増加とモーターへの負荷増加をすることなく気流の剥離の抑制を行うことができる。
【0028】
尚、本実施の形態では圧力面5側に凹部8bを設けているが、図5に示すように、羽根8の肉厚を均一にするため圧力面5側に設けた凹部8bにあわせて負圧面7側に凸部8dを設けても同様の効果が得られる。
【0029】
また、本実施の形態では羽根8の後縁に設けた凸部8aの形状を略円弧状としているが、図9〜図11に示すように略三角形状の凸部、略三角形状の頂点が円弧状である凸部、頂点を有した2つの略円弧状の凸部としても同様の効果が得られる。
【0030】
また、本実施の形態では圧力面5側に設けた凹部8bと羽根8の後縁部に設けた凸部8aの位置を限定していないが、図12に示すようにハブ3の外周端と羽根8の外周端との距離をDZとした場合、図13に示すように凸部8aの中心の位置DMが0.5DZ付近から外周近傍0.9Zの時、羽根8の外周近傍の大きい回転エネルギーにより、凹部8bにより変換される軸方向の気流速度も大きくなり、また、外周近傍の羽根8の周速も速いことから羽根8の凸部8aによる後縁付近で付着する気流Dの速度も速くなることで、より大きな効果を得ることができる。
【0031】
また、本実施の形態では羽根8の後縁に設けた凸部8aの大きさを限定していないが、図14に示すように凸部8aの底辺DTが0.1DZ付近から0.9DZ付近の範囲において大きな効果を得ることができる。また、図15に示すように凸部8aの高さHが0.2DZ付近からDZ付近の範囲において大きな効果を得ることができる。さらに、例えば凸部8aの中心の位置DMが0.7DZ付近から0.8DZ付近で、凸部8aの底辺DTが0.4DZ付近から0.8DZ付近の範囲において、凸部8aの高さHが0.1付近から0.35付近の時、一番効果が大きく得られることを確認している。また、凸部8aの中心の位置DMが他の範囲の時、凸部8aの底辺の長さDTと凸部8aの高さHを適宜考慮に入れて設計すれば同様の効果が得られる。
【0032】
(実施の形態2)
図16は本発明の実施の形態2の羽根車を示す。尚、実施の形態1と同一構成の部分については同一符号を付け説明を省略する。
【0033】
図16において、羽根8に設けられた凹部8bの一端が羽根8に設けられた凸部8aの先端まで延びていることを特徴としたものとなっている。
【0034】
この構成により、羽根車9を通る半径方向速度成分の大きい気流Fが圧力面5側に設けられた凹部8bにより堰き止められ軸方向に変換され圧力面5側から吐出される軸方向の気流と、羽根8の後縁部に凸部8aを設け、部分的に翼弦長を長くすることにより負圧面7側の気流Dの剥離を抑制し、負圧面7側から吹き出される気流と、を同じ位置で合流させ、より合流時に発生する乱れを抑制することにより、羽根車9の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【0035】
(実施の形態3)
図17〜図20は本発明の実施の形態3の送風機を示す。尚、実施の形態1,実施の形態2と同一構成の部分については同一符号を付け説明を省略する。
【0036】
図17,図18において、16は送風機全体で、12は外壁であり、羽根8の外周に吸込側と吐出側を区画する2つの板状のマウスリング、第1のマウスリング10,第2のマウスリング11の外周縁を囲っている。14は旋回流循環空間であり、第1のマウスリング10と第2のマウスリング11の間に羽根8に対向した開口部13を有している。15a,15bは旋回流循環空間内に設けられた複数の柱であり、第1のマウスリング10と第2のマウスリング11の開口縁から羽根8の略半径方向に延びて設けられている。
【0037】
この構成により、送風機16が設置される状態や製品風路の構成上、冷蔵庫の庫内のように風路抵抗の高い条件下となった場合に、図18に示すように羽根8を通る半径方向速度成分の大きい気流Gの一部が開口部13を介して旋回流循環空間14内に流入する。
【0038】
ここで、図19で示すように、まず、羽根8が一つの柱15aを通過した直後、柱15aの羽根8が遠ざかる側で気流Hが、また、柱15aと次の柱15bとの周方向の中間付近で気流Iが、そして羽根8が近づく次の柱15bの羽根8が近づく側で気流Jが羽根8の圧力面5側から旋回流循環空間14内に流入する。その際、回転する羽根8により羽根8の周方向に流れる旋回流となり旋回流循環空間14内を流れる。
【0039】
そして、図20で示すように、羽根8が回転方向に移動し、次の柱15bを通過する際、気流H,I,Jは共に柱15bで旋回するのを阻止され、流れの方向が羽根8方向に偏向され、羽根8の負圧面7側から羽根8側に再び吐出する。
【0040】
以上のように、旋回流循環空間14内から羽根8の負圧面7側の低圧部分に吐出することにより、負圧面7側に沿って流れる気流の速度を増速するため、圧力面5側からの吐出気流との合流時に発生する乱れをより効果的に抑制できる。また、羽根車を通過する気流の一部が旋回流循環空間14で吸排気され、吐出側に再び吐出することにより、羽根車の送風性能の劣化を抑制し、送風騒音の増加を抑制することができる。
【0041】
(実施の形態4)
図21は本発明の実施の形態4の冷凍冷蔵庫を示す。尚、実施の形態1から実施の形態3と同一構成の部分については同一符号を付け説明を省略する。
【0042】
図21において、150は冷凍冷蔵庫全体で、101は貯蔵室であり、送風機16により貯蔵室空気吸い込み口102から吸い込んだ空気が風路を通り蒸発器103で熱交換され貯蔵室空気吐出口104より吐出され、貯蔵室101に冷却された空気を供給する。送風機16は冷蔵庫内の貯蔵室101へ冷却空気を供給する風路内に用いられている。本実施の形態では、これらは上段と下段にそれぞれ構成されている。
【0043】
また、105は機械室であり、圧縮機106、蒸発皿107、凝縮器108から構成されている。送風機16aにより機械室空気吸い込み口109から吸い込んだ空気が風路を通り凝縮器108で熱交換され機械室空気吐出口110より吐出される。送風機16aは冷蔵庫の機械室105内へ空気を供給する風路内に用いられている。
【0044】
この構成により、冷凍冷蔵庫150のような風路抵抗の高い条件下において、送風機16,16aとしての送風性能の劣化を抑えることができる。
【0045】
従って、蒸発器103を通る空気の量が増えるため熱交換の効率がよくなり、冷凍冷蔵庫150としての冷却能力が向上する。また、凝縮器108と圧縮機106を通る空気の量が増えるため圧縮機106を冷却できるとともに凝縮器108の熱交換の効率がよくなり、冷凍冷蔵庫150としての凝縮能力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態1における羽根車の正面図
【図2】図1のa−a線の断面図
【図3】本発明の実施の形態1における羽根車の作用を示す要部正面図
【図4】本発明の実施の形態1における羽根車の作用を示す、図3のb−b線の断面図
【図5】本発明の実施の形態1における羽根車の他の作用を示す、図3のb−b線の断面図
【図6】従来例における羽根車の作用を示す、図3のc−c線の断面図
【図7】本発明の実施の形態1における羽根車の作用を示す、図3のd−d線の断面図
【図8】本発明の実施の形態1における送風機と従来例の羽根車の空力(P−Q)特性の比較を示す特性図
【図9】本発明の実施の形態1におけるその他の羽根車の要部正面図
【図10】本発明の実施の形態1におけるその他の羽根車の要部正面図
【図11】本発明の実施の形態1におけるその他の羽根車の要部正面図
【図12】本発明の実施の形態1における羽根車の要部正面図
【図13】本発明の実施の形態1における凸部の中心の位置DMと運転動作点の静圧Pの関係を表す特性図
【図14】本発明の実施の形態1における凸部の底辺の長さDTと運転動作点の静圧Pの関係を表す特性図
【図15】本発明の実施の形態1における凸部の高さHと運転動作点の静圧Pの関係を表す特性図
【図16】本発明の実施の形態2における羽根車の作用を示す要部正面図
【図17】本発明の実施の形態3における送風機の正面図
【図18】図17のe−e線の断面図
【図19】本発明の実施の形態3における送風機の作用を示す、図18のf−f線の断面図
【図20】図19の羽根が回転方向に移動した断面図
【図21】本発明の実施の形態4における冷凍冷蔵庫の側面縦断面図
【図22】従来例における羽根車の正面図
【図23】図22のx−x線の断面図
【図24】従来例における羽根車の作用を示す要部正面図
【図25】図24のy−y線の断面図
【符号の説明】
【0047】
2 モーター
3 ハブ
5 圧力面
8 羽根
8a 凸部(気流付着手段)
8b 凹部(気流方向変換手段)
9 羽根車
10 第1のマウスリング
11 第2のマウスリング
12 外壁
13 開口部
14 旋回流循環空間
15a,15b 柱
16,16a 送風機
101 貯蔵室
105 機械室
150 冷凍冷蔵庫
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有したことを特徴とする羽根車。
【請求項2】
気流方向変換手段の位置が気流付着手段の位置にまで延びていることを特徴とする請求項1記載の羽根車。
【請求項3】
モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有した羽根車と、前記羽根車の外周を囲むオリフィスの構成を吸込側と吐出側を区画する第1,第2の板状のマウスリングと、前記第1,第2の板状のマウスリングの外周を囲う外壁と、前記第1,第2の板状のマウスリング間に前記羽根車の羽根に対向した開口部を有する旋回流循環空間とを設け、前記第1,第2の板状のマウスリングの開口縁から前記羽根車の略半径方向に延ばして設けられた複数の柱があることを特徴とする送風機。
【請求項4】
羽根車の気流方向変換手段の位置が気流付着手段の位置にまで延びていることを特徴とする請求項3記載の送風機。
【請求項5】
モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有した羽根車と、前記羽根車の外周を囲むオリフィスの構成を吸込側と吐出側を区画する第1,第2の板状のマウスリングと、前記第1,第2の板状のマウスリングの外周を囲う外壁と、前記第1,第2の板状のマウスリング間に前記羽根車の羽根に対向した開口部を有する旋回流循環空間とを設け、前記第1,第2の板状のマウスリングの開口縁から前記羽根車の略半径方向に延ばして設けられた複数の柱があることを特徴とする送風機を、冷蔵庫内の貯蔵室へ冷却空気を供給する風路内に用いた冷蔵庫。
【請求項6】
モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有した羽根車と、前記羽根車の外周を囲むオリフィスの構成を吸込側と吐出側を区画する第1,第2の板状のマウスリングと、前記第1,第2の板状のマウスリングの外周を囲う外壁と、前記第1,第2の板状のマウスリング間に前記羽根車の羽根に対向した開口部を有する旋回流循環空間とを設け、前記第1,第2の板状のマウスリングの開口縁から前記羽根車の略半径方向に延ばして設けられた複数の柱があることを特徴とする送風機を、冷蔵庫の機械室内へ空気を供給する風路内に用いた冷蔵庫。
【請求項7】
送風機における羽根車の気流方向変換手段の位置が気流付着手段の位置にまで延びていることを特徴とする請求項5または6記載の冷蔵庫。
【請求項1】
モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有したことを特徴とする羽根車。
【請求項2】
気流方向変換手段の位置が気流付着手段の位置にまで延びていることを特徴とする請求項1記載の羽根車。
【請求項3】
モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有した羽根車と、前記羽根車の外周を囲むオリフィスの構成を吸込側と吐出側を区画する第1,第2の板状のマウスリングと、前記第1,第2の板状のマウスリングの外周を囲う外壁と、前記第1,第2の板状のマウスリング間に前記羽根車の羽根に対向した開口部を有する旋回流循環空間とを設け、前記第1,第2の板状のマウスリングの開口縁から前記羽根車の略半径方向に延ばして設けられた複数の柱があることを特徴とする送風機。
【請求項4】
羽根車の気流方向変換手段の位置が気流付着手段の位置にまで延びていることを特徴とする請求項3記載の送風機。
【請求項5】
モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有した羽根車と、前記羽根車の外周を囲むオリフィスの構成を吸込側と吐出側を区画する第1,第2の板状のマウスリングと、前記第1,第2の板状のマウスリングの外周を囲う外壁と、前記第1,第2の板状のマウスリング間に前記羽根車の羽根に対向した開口部を有する旋回流循環空間とを設け、前記第1,第2の板状のマウスリングの開口縁から前記羽根車の略半径方向に延ばして設けられた複数の柱があることを特徴とする送風機を、冷蔵庫内の貯蔵室へ冷却空気を供給する風路内に用いた冷蔵庫。
【請求項6】
モーターに取り付けられるハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とを備え、前記羽根の圧力面側に設けられた前記羽根に吸い込まれた気流を軸方向に変換する気流方向変換手段と、前記気流方向変換手段により軸方向に変換された気流が流れる近傍であって前記羽根の後縁部に設けられた剥離流を付着させる気流付着手段とを複数の前記羽根毎に有した羽根車と、前記羽根車の外周を囲むオリフィスの構成を吸込側と吐出側を区画する第1,第2の板状のマウスリングと、前記第1,第2の板状のマウスリングの外周を囲う外壁と、前記第1,第2の板状のマウスリング間に前記羽根車の羽根に対向した開口部を有する旋回流循環空間とを設け、前記第1,第2の板状のマウスリングの開口縁から前記羽根車の略半径方向に延ばして設けられた複数の柱があることを特徴とする送風機を、冷蔵庫の機械室内へ空気を供給する風路内に用いた冷蔵庫。
【請求項7】
送風機における羽根車の気流方向変換手段の位置が気流付着手段の位置にまで延びていることを特徴とする請求項5または6記載の冷蔵庫。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
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【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2006−105156(P2006−105156A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−321980(P2005−321980)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【分割の表示】特願2001−164501(P2001−164501)の分割
【原出願日】平成13年5月31日(2001.5.31)
【出願人】(000004488)松下冷機株式会社 (25)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【分割の表示】特願2001−164501(P2001−164501)の分割
【原出願日】平成13年5月31日(2001.5.31)
【出願人】(000004488)松下冷機株式会社 (25)
【Fターム(参考)】
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