説明

自動就活方法及び自動就活システム

【課題】 より実効性の高い就業力育成及び起業力育成の支援を行うと共に、体験的に環境問題に関する知識を習得して就活に役立て得る自動就活方法及び自動就活システムを提供する。
【解決手段】 環境ビジネスに関わる会社での活動により就業力を育成して就職活動を支援する就業力育成コースにおいて、環境学の基礎知識及び就業に必要な一般常識を習得する基礎知識習得ステップ(ステージS1及びステージS2)と、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる商品並びにその周辺知識を習得する商品習得ステップ(ステージS2及びステージS3)と、提示される商品について販売展開のプランニングを行うプランニングステップ(ステージS4)と、提示された商品の販売活動を行うトレーニングステップ(ステージS5)と、を持つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動就活方法及び自動就活システムに係り、特に、より実効性の高い就業力育成及び起業力育成の支援を行うと共に、体験的に環境問題に関する知識を習得して就活(就職活動)に役立て得る自動就活方法及び自動就活システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化の防止、循環型社会の形成、自然環境の保全・再生など、現在、環境問題について課題が山積しており、環境教育の重要性が高まってきている。そのような環境教育の取組の一例として、例えば、特開2002−352001号公報に開示の「環境教育支援方法」がある。この従来技術は、特定地域に対応した内容の環境教育を学校単位で容易に且つ充実して実行するもので、テーマ毎に調査、体験、考察および実行の各フェーズより成る循環型の環境教育によりフェーズ毎に木目細かに学習し、また段階的に各フェーズを学習して、多様な環境教育アプローチを可能とし、幅広い知識習得と体験により充実した環境教育を実現したものである。
【0003】
このような環境教育は、大学教育においても取り入れられてきており、環境学講座の開設や、理学、工学、社会学等の他の関連する講座においても環境問題等が組み込まれるなど、種々多様な展開がなされている。
【0004】
他方で、大学教育においては、学生の資質能力の向上に対する社会からの要請や、地域・社会の変化を踏まえた就業への移行支援の要請に応えるため、就業力育成の取組を強化する必要性が高まっており、大学生の就業力育成を支援する各種事業が行われている。さらに、近年では、社会の要請から、起業力育成を目的とする教育も多くの大学で導入されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−352001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、就業力の育成では、基本的なビジネスマナー等の基礎的素養について習得を支援する例は少なく、また、起業力の育成では、実際の起業に密接に関連する内容の演習(例えば事業計画作成・錬磨など)が実施されている例が少なく、必ずしも学生の就職活動(いわゆる「就活」)支援の要請に応えていないという事情があり、より実効性の高い就業力育成及び起業力育成の支援、さらには就職活動の支援を行い得る手法の提案が望まれていた。
【0007】
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、就業力の基礎的素養を習得可能とし、実際の就業及び起業に密接に関連する内容の演習を行ってより実効性の高い就業力育成及び起業力育成の支援、および、就職活動の支援を行い得る自動就活方法及び自動就活システムを提供することを目的としている。
【0008】
また、本発明の他の目的は、環境問題の課題を解決する一助となる商品企画や販売を行って、体験的に環境問題に関する知識を習得でき、且つこの活動を通じて就職活動の支援をなし得る自動就活方法及び自動就活システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る自動就活方法は、環境ビジネスに関わる会社での活動により就業力を育成する自動就活方法であって、環境学の基礎知識及び就業に必要な一般常識を習得する基礎知識習得ステップと、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる商品並びにその周辺知識を習得する商品習得ステップと、提示される商品について販売展開のプランニングを行うプランニングステップと、前記提示された商品の販売活動を行うトレーニングステップと、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る自動就活方法は、環境ビジネスに関わる会社の起業活動により起業力を育成する自動就活方法であって、環境学の基礎知識及び就業に必要な一般常識を習得する基礎知識習得ステップと、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる技法並びにその周辺知識を習得する解決技法習得ステップと、前記解決技法に基づく商品企画及び該企画商品の販売展開のプランニングを行うプランニングステップと、前記企画商品の販売活動を行うトレーニングステップと、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記記載の自動就活方法において、前記トレーニングステップは、提示された商品の販売活動を行うことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記記載の自動就活方法において、前記環境問題の課題は二酸化炭素濃度削減であり、前記企画商品または前記提供される商品は二酸化炭素濃度削減効果を持つ代替商品であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記記載の自動就活方法において、前記提供される商品は二酸化炭素濃度測定器であり、前記プランニングは二酸化炭素濃度マップに基づく二酸化炭素濃度測定ポイントの設置計画を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る自動就活システムは、環境学の基礎知識及び就業に必要な一般常識を習得する基礎知識習得段階と、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる商品並びにその周辺知識を習得する商品習得段階と、提示される商品について販売展開のプランニングを行うプランニング段階と、前記提示された商品の販売活動を行うトレーニング段階と、を備えて、環境ビジネスに関わる会社での活動により就業力を育成する自動就活システムであって、前記環境学に関する情報及び問題群を備えた環境学データベースと、環境問題に関わる商品情報並びに商品学に関する情報及び問題群を備えた商品学データベースと、会社経営及び運営に関する情報、並びに該情報のバックグラウンドとなる法学、商学または経営学に関する情報を備えた経営ノウハウデータベースと、就業に必要な一般常識に関する情報及び問題群を備えた一般常識データベースと、前記環境学データベース、前記商品学データベース、前記経営ノウハウデータベース及び前記一般常識データベースを参照する検索・閲覧を制御する検索・閲覧制御手段と、前記基礎知識習得段階で前記環境学データベース及び前記一般常識データベースを、前記商品習得段階で前記商品学データベースを、それぞれ参照し、各データベース内の問題群を順次提示して知識を習得させるCAL制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る自動就活システムは、環境学の基礎知識及び就業に必要な一般常識を習得する基礎知識習得段階と、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる技法並びにその周辺知識を習得する解決技法習得段階と、前記解決技法に基づく商品企画及び該企画商品の販売展開のプランニングを行うプランニング段階と、前記企画商品の販売活動を行うトレーニング段階と、を備えて、環境ビジネスに関わる会社の起業活動により起業力を育成する自動就活システムであって、前記環境学に関する情報及び問題群を備えた環境学データベースと、環境問題に関わる商品情報並びに商品学に関する情報及び問題群を備えた商品学データベースと、会社経営及び運営に関する情報、並びに該情報のバックグラウンドとなる法学、商学及び経営学に関する情報を備えた経営ノウハウデータベースと、就業に必要な一般常識に関する情報及び問題群を備えた一般常識データベースと、前記環境学データベース、前記商品学データベース、前記経営ノウハウデータベース及び前記一般常識データベースを参照する検索・閲覧を制御する検索・閲覧制御手段と、前記基礎知識習得段階で前記環境学データベース及び前記一般常識データベースを、前記商品習得段階で前記商品学データベースを、それぞれ参照し、各データベース内の問題群を順次提示して知識を習得させるCAL制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記記載の自動就活システムにおいて、前記トレーニング段階は、提示された商品の販売活動を行うことを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、上記記載の自動就活システムにおいて、前記環境問題の課題は二酸化炭素濃度削減であり、前記企画商品または前記提供される商品は二酸化炭素濃度削減効果を持つ代替商品であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、上記記載の自動就活システムにおいて、前記提供される商品は二酸化炭素濃度測定器であり、前記プランニングは二酸化炭素濃度マップに基づく二酸化炭素濃度測定ポイントの設置計画を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、就業力の基礎的素養を習得することができ、また、実際の就業及び起業に密接に関連する内容の演習を行うことにより、より実効性の高い就業力育成及び起業力育成の支援を行い得る自動就活方法及び自動就活システムを実現することができる。また、環境問題の課題を解決する一助となる商品企画や販売を行って、体験的に環境問題に関する知識を習得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動就活システムの構成図である。
【図2】本発明の自動就活方法及び自動就活システムを適用した運営形態を説明する説明図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る自動就活方法を適用した履修工程を例示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の自動就活方法及び自動就活システムの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明の一実施形態に係る自動就活システムの構成図であり、また図2は、本発明の自動就活方法及び自動就活システムを大学グリーン・ソーシャルビジネスに適用したときの運営形態を説明する説明図である。
【0023】
本発明の自動就活方法及び自動就活システムは、図2に示すように、大学内に設立された会社「大学グリーン・ソーシャルビジネス」を中心に展開されるものである。この大学グリーン・ソーシャルビジネスは、その特徴として、
(1)大学生が中心となった環境ビジネスの会社運営を行う組織であること、
(2)二酸化炭素(以下、CO2と略記する)濃度削減効果を持つ代替商品(例えば、LED照明器具等)を扱い、その販売・管理運営により施設の省CO2化の促進を図ることを第1の目的とすること、
(3)CO2濃度測定局の設置及びCO2濃度測定器の販売、並びに環境教育のサポートを行うことを第2の目的とすること、
(4)環境教育をサポートする人材を育成すると共に、学生の就業力及び起業力を育成することを第3の目的とすること、などを持つ。
【0024】
つまり、大学グリーン・ソーシャルビジネスは、一般的な企業と同様の側面を持つと共に、人材育成の側面を持ち、該人材育成の側面に本発明の自動就活方法及び自動就活システムが適用される。したがって、大学グリーン・ソーシャルビジネスにおいて社内を統括的に管理する管理サーバ10内には、学習支援データベース群及び運用管理データベース群13の双方が備えられている。すなわち、知識の習得やプランニングのフェーズでは学習支援データベース群が参照され、営業実務のフェーズでは学習支援データベース群及び運用管理データベース群の双方がそれぞれ参照されることになる。
【0025】
またここで、大学グリーン・ソーシャルビジネスの運営形態の概要について、図2を参照して説明しておく。まず、大学グリーン・ソーシャルビジネスの設立母体である大学は、会社の運営自体を履修科目(本実施形態では、就業力育成コース及び起業力育成コースの名称とする)として教育カリキュラムに導入し、当該履修科目の単位認定を行う。また、大学は該科目の履修に必要な人材及び情報を会社に対して提供する。
【0026】
また、大学グリーン・ソーシャルビジネスは、クレジットファイナンス協力企業群と協定を締結し、融資を受けると共に、ファイナンス等に関する企業講座などの受講が可能である。また、大学グリーン・ソーシャルビジネスは、商品製造協力企業群と協定を締結し、大学グリーン・ソーシャルビジネスが取り扱う商品の提供を受けると共に、該商品に関する企業講座などの受講が可能である。ここで、大学グリーン・ソーシャルビジネスが取り扱う商品は、上記第1の目的から、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる商品であり、CO2濃度削減効果を持つ代替商品(例えば、LED照明器具等)である。また、上記第2の目的から、CO2濃度測定器も取扱商品となる。
【0027】
また、大学は一般社団法人CO2濃度マップ普及協会と連携している。ここで、CO2濃度マップ普及協会の活動内容は、CO2濃度マップの作成と環境教育の実践、「グリーンバック・キャンペーン」の展開、「CO2教育認定指導員(仮称)」を企業・自治体又は学校へ派遣、並びに、「環境格付研究所(仮称)」との連携である。大学グリーン・ソーシャルビジネスを介して行う就業力育成コース及び起業力育成コースでは、後で詳細に説明するように、CO2濃度マップ普及協会が提供するCO2濃度マップ80に基づいて、CO2濃度測定局の設置計画(プランニング)を行う。
【0028】
また、大学グリーン・ソーシャルビジネスが扱う商品の販売先は、企業、地方公共団体、NPO等の顧客A群、或いは、小学校、中学校、高等学校または大学等の顧客B群である。環境CSR(Corporate Social Responsibility)の推進を図る顧客A群では、施設の省CO2化とエネルギー消費を削減する活動がなされており、CO2濃度削減効果を持つ代替商品の販売先となり得る。また、環境教育の推進を図る顧客B群でも、施設の省CO2化とエネルギー消費を削減する活動がなされており、CO2濃度削減効果を持つ代替商品の販売先となり得る。さらにこれら顧客A群及び顧客B群に対して、CO2濃度測定局の設置計画の提案や環境教育のサポートを行うことにより、CO2濃度測定器の販売の契機が生じる。
【0029】
次に、図1を参照して本発明の一実施形態に係る自動就活システムについて説明する。同図において、本実施形態の自動就活システムは、管理サーバ10、ホストサーバ50、図書館情報システム60及び情報端末71−1〜71−Nを備えた構成である。ここで、管理サーバ10は大学グリーン・ソーシャルビジネスに設置され、制御部11、記憶部13、第1インタフェース部15、第2インタフェース部16及び第3インタフェース部17を備えている。また、ホストサーバ50は図書館情報システム60と共に大学内に設置され、通信制御部51、制御部52及び各種データベース群を備えた記憶部53を備えている。なお、記憶部53が持つ各種データベース群には、少なくとも環境学データベース53a、法学データベース53b、経営学データベース53c、理学データベース53d及び工学データベース53eが存在するものとする。
【0030】
また、図1では、管理サーバ10及び図書館情報システム60が直接ホストサーバ50に接続された構成としているが、接続関係は特に限定されず、例えば、管理サーバ10、ホストサーバ50、図書館情報システム60並びに他の情報システムが相互に接続されている構内LANを形成した構成としても良い。
【0031】
また、情報端末71−1〜71−NはPC(Personal Computer)等で具現され、管理サーバ10内の第2インタフェース部16を介して、管理サーバ10と直接またはLAN(Local Area Network)接続される。また、管理サーバ10は、第3インタフェース部17を介してインターネットに接続されており、ネット接続可能な移動通信端末(携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)等)72,73やPC74等から、ユーザ認証を経て管理サーバ10にアクセス可能な構成である。なお、以下の説明で、各種端末という語句を用いるが、この各種端末には、情報端末71−1〜71−N、移動通信端末72,73、PC74等が含まれるものとする。
【0032】
次に、管理サーバ10が備える各構成要素について詳細に説明する、まず、記憶部13は、上述したように、学習支援データベース群及び運用管理データベース群を持つ。ここで、学習支援データベース群として、環境学データベース31、商品学データベース32、経営ノウハウデータベース33及び一般常識データベース34を備えている。
【0033】
ここに、環境学データベース31は、環境学に関する各種情報及び問題群を備えている。ここで、環境学に関する各種情報は、各環境問題について現在なされている解決技法や将来的に取り組むべき解決技法など、少なくとも現時点で提案されている各種技法に関する情報が体系的なデータベースとして構築されていることが望ましい。また問題群には、履修者がCAL(Computer Aided Learning)を用いて環境学の基礎知識を習得する際、各種端末画面に順次提示される設問形式の問題が含まれている。
【0034】
また、商品学データベース32は、環境問題に関わる商品情報並びに商品学に関する情報及び問題群を備えている。ここで、環境問題に関わる商品情報には、環境学データベース31が持つ環境問題の各種技法に関わる商品についての情報を含んでいることが望ましい。また問題群には、履修者がCALを用いて商品学の基礎知識を習得する際、各種端末画面に順次提示される設問形式の問題が含まれている。
【0035】
また、経営ノウハウデータベース33は、会社経営及び運営に関する情報、並びに該情報のバックグラウンドとなる法学、商学及び経営学に関する情報を備えている。さらに、一般常識データベース34は、就業に必要な一般常識に関する情報及び問題群を備えている。ここで、就業に必要な一般常識には、少なくとも社会人としての一般常識や基本的なビジネスマナーに関する情報が含まれている。また問題群には、履修者がCALを用いて就業に必要な一般常識を習得する際、各種端末画面に順次提示される設問形式の問題が含まれている。
【0036】
また、記憶部13が備える運用管理データベース群には、社員管理データベース35、就業管理データベース36、仕入・発注管理データベース37及び顧客管理データベース38がある。
【0037】
ここに、社員管理データベース35は、就業力育成コース及び起業力育成コースにおける履修者の進捗履歴を履修者単位で統合的に管理するもので、該コースにおける学習履歴として学習支援データベース群へのアクセス履歴、該コースのステージ単位で履修者が提出する報告書、ステージ単位で行われる判定の結果(評価値または合否)などが、社員コード(学生番号と併用)に付属するかたちで順次記録されていく。
【0038】
また、就業管理データベース36は、商品の販売活動を行うトレーニングステージにおける社員(履修者)の活動を統合的に管理するもので、社員が提出する週報または日報に基づき、販売活動に関わる各種データ(日時等の時間情報、訪問先など)が社員コードに付属するかたちで順次記録されていく。また、社員が登録するスケジュール表などもここで管理される。
【0039】
また、仕入・発注管理データベース37は、トレーニングステージにおける商品の販売活動に伴って発生する各商品の仕入及び発注を統合的に管理するもので、商品の発注毎に、発注日時、仕入日時(予定を含む)、品数、商品製造協力企業名等の各データが記録される。さらに、顧客管理データベース38は、顧客情報を統合的に管理するもので、営業対象となる顧客に関する情報、納品実績、並びに、納品した商品の管理運営に関する情報などが記録される。
【0040】
次に、管理サーバ10の制御部11は、登録制御部21、CAL制御部22、検索・閲覧制御部23、Q&A制御部24、ドキュメント作成制御部25及びセキュリティ制御部29を備えた構成である。なお、制御部11は、例えばMPU(マイクロプロセッサ)やDSP(ディジタル信号処理プロセッサ)等のプロセッサで具現され、各構成要素は該プロセッサ上で実行されるプログラムの機能的まとまりとして具現されるものである。
【0041】
なお、登録制御部21、CAL制御部22、検索・閲覧制御部23、Q&A制御部24及びドキュメント作成制御部25は、各種端末において当該システム起動時に初期画面として選択メニューが表示部に表示され、該選択メニューにおけるメニューボタンの選択に応じて起動するものである。例えば、「登録・提出」に応じて登録制御部21が、「CAL」に応じてCAL制御部22が、「検索・閲覧」に応じて検索・閲覧制御部23が、「Q&A」に応じてQ&A制御部24が、「ドキュメント作成」に応じてドキュメント作成制御部25が、それぞれ起動するといった態様である。
【0042】
登録制御部21は、履修者による記憶部13の運用管理データベース群へのデータ入力及び登録を制御する。履修者によるメニューボタン「登録・提出」の選択に応じて、登録制御部21が起動した後、表示部には登録選択メニューが表示される。登録選択メニューの項目としては、例えば、「社員登録」、「就業力育成コースまたは起業力育成コースにおけるステージ単位の報告書提出」、「トレーニングステージにおける週報または日報の提出」、「スケジュール表の登録・更新」などがある。何れかのメニュー項目が選択されると、該項目に応じたガイダンス表示をし、履修者によるデータ入力及び登録の内容に応じて、対応する運用管理データベース群のデータが更新される。なお、当該システムの管理者が記憶部13の学習支援データベース群及び運用管理データベース群の各種データを登録または更新する際には、別の登録選択メニューが表示される。
【0043】
また、CAL制御部22は、就業力育成コースまたは起業力育成コースでの基礎知識習得ステージで環境学データベース31及び一般常識データベース34を、商品習得ステージで商品学データベース32を、それぞれ参照し、各データベース内の問題群31a,32a,34aから問題を選択して表示部に提示し、履修者に該提示問題についての回答を求める動作を繰り返し行って、履修者に知識を習得させる。履修者によるメニューボタン「CAL」の選択に応じて、CAL制御部22が起動した後、表示部には次のCAL選択メニューが表示される。CAL選択メニューの項目としては、例えば、「基礎知識習得ステージ:環境学」、「基礎知識習得ステージ:一般常識」、「商品習得ステージ:商品学」などがある。
【0044】
CAL制御部22による学習方法は、eラーニングシステム等で用いられている手法を用いる。例えば、各問題群31a,32a,34aは、それぞれ難易度別にグループ分けされており、現時点での履修者の習得レベルに合わせた難易度グループの問題が次々と提示され、履修者の正答率が所定閾値を超えたとき、より難易度の高い難易度グループに移行するといったものである。この場合、履修者のステージ別の習得レベル(難易度)は、社員管理データベース35の所定データ項目に登録され、履修者の学習進捗状況に応じて更新される。
【0045】
また、検索・閲覧制御部23は、環境学データベース31、商品学データベース32、経営ノウハウデータベース33及び一般常識データベース34を参照して行われる検索・閲覧を制御する。なお、検索・閲覧制御部23を介して、ホストサーバ50の記憶部53が持つ各種データベース群(環境学データベース53a、法学データベース53b、経営学データベース53c、理学データベース53d、工学データベース53e等)や図書館情報システムが持つ各種データベース群にもアクセスして、検索・閲覧を行うことが可能である。
【0046】
履修者によるメニューボタン「検索・閲覧」の選択に応じて、検索・閲覧制御部23が起動した後、表示部には検索・閲覧選択メニューが表示される。検索・閲覧選択メニューの項目としては、例えば、「社内環境学DB」、「社内商品学DB」、「社内経営ノウハウDB」、「社内一般常識DB」、「学内環境学DB」、「学内法学DB」、「学内経営学DB」、「学内理学DB」、「学内工学DB」などがある。何れかのメニュー項目が選択されると、該項目に応じた画面表示がなされる。すなわち、科目種別に応じて必須の習得項目が検索キーワードリストとして表示され、習得項目の選択により予め用意された情報項目がリスト表示され、情報項目の選択により内容が表示される。また、任意のキーワード検索も別の入力ウィンドウへのキーワード入力により可能である。
【0047】
また、Q&A制御部24は、履修者による質問と、該質問に対するシステム管理者の回答を制御する。質問は、質問メモ(テキストファイル)の社員管理データベース35への登録、或いは、所定メールアドレスへのメール送信により行われ、回答も、回答メモ(テキストファイル)の社員管理データベース35への登録、或いは、所定メールアドレスへのメール送信により行われる。なお、社員管理データベース35への登録によって回答が行われる場合は、初期画面のメニューボタン「Q&A」の近傍に回答メモがある旨の識別表示がなされる。
【0048】
また、ドキュメント作成制御部25は、就業力育成コース及び起業力育成コースの各ステージにおいて、履修者によるドキュメント作成を制御する。履修者によるメニューボタン「ドキュメント作成」の選択に応じて、ドキュメント作成制御部25が起動した後、表示部にはドキュメント作成選択メニューが表示される。
【0049】
ドキュメント作成選択メニューの項目としては、例えば、就業力育成コースの場合には「基礎知識習得(一般常識)ステージ」、「基礎知識習得(環境学・商品学)ステージ」、「商品知識習得ステージ」、「販売プランニングステージ」、「トレーニングステージ」があり、また起業力育成コースの場合には「基礎知識習得(一般常識)ステージ」、「基礎知識習得(環境学・商品学)ステージ」、「解決技法習得ステージ」、「販売プランニングステージ」、「トレーニングステージ」がある。さらに、何れかのメニュー項目の選択に応じて、次の選択メニューが表示される。例えば、「トレーニングステージ」を選択した場合には、選択メニューの項目として、例えば、「一般文書」、「週報または日報」、「報告書」などが表示される。またさらに、何れかのメニュー項目を選択した場合、該当項目に応じた雛型文書が表示されることになる。
【0050】
さらに、セキュリティ制御部29は、当該システム使用者のユーザ認証及び使用機器認証、並びに、該認証に基づく記憶部13の学習支援データベース群及び運用管理データベース群の閲覧制限を行う。また、運用管理データベース群の内、社員管理データベース35及び就業管理データベース36については、正規の履修者であっても他人の情報にはアクセスできないようにアクセス制限を行う。
【0051】
例えば、情報端末71−1〜71−Nを用いて正規の履修者がログインしたときには、学習支援データベース群の利用及び閲覧、仕入・発注管理データベース37及び顧客管理データベース38の登録及び参照、並びに、社員管理データベース35及び就業管理データベース36の自己情報の登録及び参照、がそれぞれ可能であるが、インターネット70を介して移動通信端末72,73やPC74等からログインしたときには、各データを参照及び閲覧することは可能であるが、利用または登録・更新については制限するような態様が考えられる。このような態様によりインターネット70を介した不正アクセスやネット攻撃などからシステムを保護できる。
【0052】
次に、以上のような構成要素を備えた自動就活システムを用いて行われる自動就活方法について、図3を参照して説明する。ここで、図3は本発明の一実施形態に係る自動就活方法を適用した履修工程を例示した説明図である。同図において付記されているS1〜S5は、就業力育成コースにおける各ステージの処理番号であり、また、K1〜K5は起業力育成コースにおける各ステージの処理番号である。
【0053】
ます、環境ビジネスに関わる会社での活動により就業力を育成する就業力育成コースでは、環境学の基礎知識及び就業に必要な一般常識を習得する基礎知識習得ステップ(基礎知識習得(一般常識)ステージ:S1及び基礎知識習得(環境学・商品学)ステージ:S2)と、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる商品並びにその周辺知識を習得する商品習得ステップ(基礎知識習得(環境学・商品学)ステージ:S2及び商品知識習得ステージ:S3)と、提示される商品について販売展開のプランニングを行うプランニングステップ(販売プランニングステージ:S4)と、提示された商品の販売活動を行うトレーニングステップ(トレーニングステージ:S5)と、を持つ。
【0054】
まず、基礎知識習得(一般常識)ステージ:S1では、会社組織「大学グリーン・ソーシャルビジネス」の運営形態の概要を説明するオリエンテーリングからスタートして、就業に必要な一般常識に関する講義の履修、一般常識データベース34の検索・閲覧による自習、並びに、CAL(一般常識データベース34の問題群34a)を用いた一般常識の習得を行う。ここでいう一般常識には、少なくとも社会人としての一般常識や基本的なビジネスマナーに関する内容が含まれる。このステージS1の終了判定(S1t)は、小テスト(ペーパーテスト及び疑似面接)により行う。なお、CALを用いた一般常識の習得において、習得レベル(難易度)の判定が可能である場合は、所定レベルに達した時点で、ステージS1を終了したこととして良い。
【0055】
また、基礎知識習得(環境学・商品学)ステージ:S2では、環境学及び商品学の基礎知識を習得することとして、環境学及び商品学の基礎知識に関する講義の履修、環境学データベース31及び商品学データベース32の検索・閲覧による自習、並びに、CAL(環境学データベース31の問題群31a及び商品学データベース32の問題群31a)を用いた基礎知識の習得を行う。また、就業力育成コース及び起業力育成コースの双方に共通する商品に関する知識もこのステージS2で習得する。ここでいう環境学の基礎知識は、少なくとも一般社団法人CO2濃度マップ普及協会が認定する「CO2教育認定指導員(仮称)」が持つ知識レベルであることが望ましい。また、共通商品はCO2濃度測定ポイントに設置するCO2濃度測定器である。このステージS2の終了判定(S2t)は、小テスト(ペーパーテスト)により行う。なお、CALを用いた環境学及び商品学の基礎知識の習得において、習得レベル(難易度)の判定が可能である場合は、双方が所定レベルに達した時点で、ステージS2を終了したこととして良い。
【0056】
また、商品知識習得ステージ:S3では、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる商品に関する知識を習得することとして、該商品を製造する商品製造協力企業の企業講座を受講し、また、商品学データベース32や理学データベース53d及び工学データベース53eなどの各種データベースを検索・閲覧するなどして知識を補完する。なお、本実施形態では、環境問題の課題をCO2濃度削減とし、該課題を解決する一助となる商品、即ちCO2濃度削減効果を持つ代替商品をLED照明器具とする。
【0057】
また、販売プランニングステージ:S4では、提示される商品、即ちLED照明器具について販売展開のプランニングを行う。またこのステージS4では、CO2濃度マップ普及協会が提供するCO2濃度マップ80に基づいて、CO2濃度測定局の設置計画(プランニング)を行う。
【0058】
例えば、LED照明器具に関しては、該商品の特徴を整理すると共に、照明工学の観点から蛍光灯器具とLED照明器具との照明効果の差異や、材料学等の観点からCO2濃度削減効果(消費電力)及び商品寿命の差異などを整理して、販売資料としてまとめ、また、CO2濃度測定器に関しても該商品の特徴を整理してまとめると共に、CO2濃度測定局の設置計画をまとめて、これらを報告書として提出する(S4r)。つまり、ステージS3及びS4の終了判定(S4t)は、提出された報告書の評価により行い、この終了判定(S4t)に合格した履修者が次のトレーニングステージ:S5に進むこととなる。
【0059】
さらに、トレーニングステージ:S5では、履修者がたてた販売プランニングに沿って、商品(LED照明器具及びCO2濃度測定器)の販売活動を行う。トレーニングステージ:S5では所定の期間が設定されており、履修者は、その期間に行う販売活動のスケジュール表を登録して、逐次更新していくと共に、定められた週報または日報を提出する。また、期間の終了時点で、トレーニングステージ:S5における販売実績と共に、当該就業力育成コースでの自己評価をまとめて報告書として提出する(S5r)。つまり、トレーニングステージ:S5の期間終了時点で、各ステージでの判定結果や提出された報告書を総合評価して最終判定(S5t)を行い、単位認定の可否が決定されることになる。
【0060】
次に、環境ビジネスに関わる会社の起業活動により起業力を育成する起業力育成コースについて説明する。起業力育成コースでは、環境学の基礎知識及び就業に必要な一般常識を習得する基礎知識習得ステップ(基礎知識習得(一般常識)ステージ:K1及び基礎知識習得(環境学・商品学)ステージ:K2)と、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる技法並びにその周辺知識を習得する解決技法習得ステップ(解決技法習得ステージ:K3)と、解決技法に基づく商品企画及び該企画商品の販売展開のプランニングを行うプランニングステップ(解決技法習得ステージ:K3及び販売プランニングステージ:K4)と、企画商品の販売活動を行うトレーニングステップ(トレーニングステージ:K5)と、を持つ。
【0061】
まず、基礎知識習得(一般常識)ステージ:K1では、就業力育成コースと同様に、会社組織「大学グリーン・ソーシャルビジネス」の運営形態の概要を説明するオリエンテーリングからスタートして、就業に必要な一般常識に関する講義の履修、一般常識データベース34の検索・閲覧による自習、並びに、CAL(一般常識データベース34の問題群34a)を用いた一般常識の習得を行う。ここでいう一般常識には、少なくとも社会人としての一般常識や基本的なビジネスマナーに関する内容が含まれる。このステージS1の終了判定(S1t)は、小テスト(ペーパーテスト及び疑似面接)により行う。なお、CALを用いた一般常識の習得において、習得レベル(難易度)の判定が可能である場合は、所定レベルに達した時点で、ステージK1を終了したこととして良い。
【0062】
また、基礎知識習得(環境学・商品学)ステージ:K2では、経営学、環境学及び商品学の基礎知識を習得することとして、クレジットファイナンス協力企業のファイナンス等に関する企業講座を受講し、また、経営学、環境学及び商品学の基礎知識に関する講義の履修、経営学データベース53c、環境学データベース31及び商品学データベース32の検索・閲覧による自習、並びに、CAL(環境学データベース31の問題群31a及び商品学データベース32の問題群31a)を用いた基礎知識の習得を行う。また、就業力育成コース及び起業力育成コースの双方に共通する商品に関する知識もこのステージK2で習得する。
【0063】
ここでいう環境学の基礎知識は、少なくとも一般社団法人CO2濃度マップ普及協会が認定する「CO2教育認定指導員(仮称)」が持つ知識レベルであることが望ましい。また、共通商品はCO2濃度測定ポイントに設置するCO2濃度測定器である。このステージS2の終了判定(S2t)は、経営学、環境学及び商品学の小テスト(ペーパーテスト)により行う。なお、CALを用いた環境学及び商品学の基礎知識の習得において、習得レベル(難易度)の判定が可能である場合は、双方が所定レベルに達した時点で、ステージK2での環境学及び商品学に関する基礎知識を習得したと判定して良い。
【0064】
また、解決技法習得ステージ:K3では、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる技法並びにその周辺知識を習得し、また該解決技法に基づく商品企画を行う。本実施形態では、環境問題の課題をCO2濃度削減とし、該課題を解決する一助となる商品、即ちCO2濃度削減効果を持つ代替商品を企画するものとする。なお、このステージK3の初期の段階で、CO2濃度削減以外の課題についても、既に提案されている幾つかの解決技法について専門家による講義を受講して、商品企画のアプローチの仕方などを習得する。
【0065】
商品企画は、新規の商品を企画することが理想的であるが、短期間でそのような結果を出すことは難しいため、概ね、CO2濃度削減効果を持つ代替商品を見つける作業となる。また、商品企画にあたっては、現在普及している商品及び代替商品について、それぞれの特徴を整理し、理学、工学及び商品学の観点から両者の特徴及び効果の差異を整理して、CO2濃度削減効果についての定量的または定性的な分析を行うことが重要であり、これら検討内容を報告書にまとめて提出(K3r)させることとする。したがって、ステージK3の終了判定(K3t)は、提出された報告書の評価により行われることとなる。なお、このステージK3の報告書では、CO2濃度削減効果を持つ代替商品として、少なくともLED照明器具について、該商品の特徴を整理し、照明工学の観点から蛍光灯器具とLED照明器具との照明効果の差異や、材料学等の観点からCO2濃度削減効果(消費電力)及び商品寿命の差異などを分析・整理した内容を盛り込むことが必須課題となっている。
【0066】
また、販売プランニングステージ:K4では、企画した商品の販売展開のプランニングを行う。なお、履修者が企画した商品が大学グリーン・ソーシャルビジネスで取り扱うことが可能である場合には、その履修者を中心として資金調達や商品の仕入ルートの開拓などを進めるが、企画商品の取り扱いが不可能と判断された場合には、LED照明器具について販売展開のプランニングを進めることになる。またこのステージS4では、CO2濃度マップ普及協会が提供するCO2濃度マップ80に基づいて、CO2濃度測定局の設置計画(プランニング)も行う。
【0067】
例えば、LED照明器具を商品とした場合、該商品の特徴を整理すると共に、照明工学の観点から蛍光灯器具とLED照明器具との照明効果の差異や、材料学等の観点からCO2濃度削減効果(消費電力)及び商品寿命の差異などを整理して、販売資料としてまとめ、また、CO2濃度測定器に関しても該商品の特徴を整理してまとめると共に、CO2濃度測定局の設置計画をまとめて、これらを報告書として提出する(K4r)。つまり、ステージK4の終了判定(K4t)は、提出された報告書の評価により行い、この終了判定(K4t)に合格した履修者が次のトレーニングステージ:K5に進むこととなる。
【0068】
さらに、トレーニングステージ:K5では、履修者がたてた販売プランニングに沿って、商品(企画商品(LED照明器具)及びCO2濃度測定器)の販売活動を行う。トレーニングステージ:K5では所定の期間が設定されており、履修者は、その期間に行う販売活動のスケジュール表を登録して、逐次更新していくと共に、定められた週報または日報を提出する。また、期間の終了時点で、トレーニングステージ:K5における販売実績と共に、当該就業力育成コースでの自己評価をまとめて報告書として提出する(K5r)。つまり、トレーニングステージ:K5の期間終了時点で、各ステージでの判定結果や提出された報告書を総合評価して最終判定(K5t)を行い、単位認定の可否が決定されることになる。
【0069】
以上説明したように、本実施形態の自動就活方法及び自動就活システムでは、環境ビジネスに関わる会社での活動により就業力を育成する就業力育成コースにおいて、環境学の基礎知識及び就業に必要な一般常識を習得する基礎知識習得ステップ(ステージS1及びステージS2)と、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる商品並びにその周辺知識を習得する商品習得ステップ(ステージS2及びステージS3)と、提示される商品について販売展開のプランニングを行うプランニングステップ(ステージS4)と、提示された商品の販売活動を行うトレーニングステップ(ステージS5)と、を持つので、就業力の基礎的素養(基本的なビジネスマナー等)についても習得することができ、また、実際の就業に密接に関連する内容の演習を行うことにより、より実効性の高い就業力育成の支援を行い得る自動就活方法及び自動就活システムを実現することができる。また、環境問題の課題を解決する一助となる商品企画や販売を行って、体験的に環境問題に関する知識を習得することができる。
【0070】
また、本実施形態の自動就活方法及び自動就活システムでは、環境ビジネスに関わる会社の起業活動により起業力を育成する起業力育成コースにおいて、環境学の基礎知識及び就業に必要な一般常識を習得する基礎知識習得ステップ(ステージK1及びステージK2)と、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる技法並びにその周辺知識を習得する解決技法習得ステップ(ステージK3)と、解決技法に基づく商品企画及び該企画商品の販売展開のプランニングを行うプランニングステップ(ステージK3及びステージK4)と、企画商品の販売活動を行うトレーニングステップ(ステージK5)と、を持つので、就業力の基礎的素養(基本的なビジネスマナー等)についても習得することができ、また、実際の起業及び就業に密接に関連する内容の演習を行うことにより、より実効性の高い起業力育成の支援を行い得る自動就活方法及び自動就活システムを実現することができる。また、環境問題の課題を解決する一助となる商品企画や販売を行って、体験的に環境問題に関する知識を習得することができる。
【0071】
また、本実施形態の自動就活方法及び自動就活システムでは、CO2濃度削減効果を持つ代替商品の企画や販売展開のプランニングなどのPBL(Problem Based Learning;問題解決型学習)を中心として、講義の受講などの系統的学習により補完する形態を持つので、履修者の学習意欲を高めた自立学習を実現することができ、より実効性の高い教育効果を得て就活に役立てることが可能である。
【0072】
さらに、本実施形態の自動就活システムでは、CALによる学習法を導入したことにより、履修者の自立学習を促すことができると共に、人員面での省力化を図ることができる。
【0073】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
1 自動就活システム
10 管理サーバ
11 制御部 13 記憶部 15 第1インタフェース部 16 第2インタフェース部 17 第3インタフェース部 21 登録制御部
22 CAL制御部
23 検索・閲覧制御部
24 Q&A制御部
25 ドキュメント作成制御部
29 セキュリティ制御部
31 環境学データベース
32 商品学データベース
33 経営ノウハウデータベース
34 一般常識データベース
31a,32a,34a 問題群
35 社員管理データベース
36 就業管理データベース
37 仕入・発注管理データベース
38 顧客管理データベース
50 ホストサーバ
51 通信制御部
52 制御部
53 記憶部
53a 環境学データベース
53b 法学データベース
53c 経営学データベース
53d 理学データベース
53e 工学データベース
60 図書館情報システム
70 インターネット
71−1〜71−N 情報端末
72,73 移動通信端末
74 PC
80 CO2濃度マップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境ビジネスに関わる会社の起業活動により起業力を育成する自動就活方法であって、
環境学の基礎知識及び就業に必要な一般常識を習得する基礎知識習得ステップと、
環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる技法並びにその周辺知識を習得する解決技法習得ステップと、
前記解決技法に基づく商品企画及び該企画商品の販売展開のプランニングを行うプランニングステップと、
前記企画商品の販売活動を行うトレーニングステップと、
を有することを特徴とする自動就活方法。
【請求項2】
前記トレーニングステップは、提示された商品の販売活動を行うことであり、
前記環境問題の課題は二酸化炭素濃度削減であり、前記企画商品または前記提供される商品は二酸化炭素濃度削減効果を持つ代替商品であり、また、
前記提供される商品は二酸化炭素濃度測定器であり、前記プランニングは二酸化炭素濃度マップに基づく二酸化炭素濃度測定ポイントの設置計画を含むことを特徴とする請求項1に記載の自動就活方法。
【請求項3】
環境学の基礎知識及び就業に必要な一般常識を習得する基礎知識習得段階と、環境問題の一課題について該課題を解決する一助となる技法並びにその周辺知識を習得する解決技法習得段階と、前記解決技法に基づく商品企画及び該企画商品の販売展開のプランニングを行うプランニング段階と、前記企画商品の販売活動を行うトレーニング段階と、を備えて、環境ビジネスに関わる会社の起業活動により起業力を育成する自動就活システムであって、
前記環境学に関する情報及び問題群を備えた環境学データベースと、
環境問題に関わる商品情報並びに商品学に関する情報及び問題群を備えた商品学データベースと、
会社経営及び運営に関する情報、並びに該情報のバックグラウンドとなる法学、商学及び経営学に関する情報を備えた経営ノウハウデータベースと、
就業に必要な一般常識に関する情報及び問題群を備えた一般常識データベースと、
前記環境学データベース、前記商品学データベース、前記経営ノウハウデータベース及び前記一般常識データベースを参照する検索・閲覧を制御する検索・閲覧制御手段と、
前記基礎知識習得段階で前記環境学データベース及び前記一般常識データベースを、前記商品習得段階で前記商品学データベースを、それぞれ参照し、各データベース内の問題群を順次提示して知識を習得させるCAL制御手段と、
を有することを特徴とする自動就活システム。
【請求項4】
前記トレーニング段階は、提示された商品の販売活動を行い、
前記環境問題の課題は二酸化炭素濃度削減であり、前記企画商品または前記提供される商品は二酸化炭素濃度削減効果を持つ代替商品であり、また、
前記提供される商品は二酸化炭素濃度測定器であり、前記プランニングは二酸化炭素濃度マップに基づく二酸化炭素濃度測定ポイントの設置計画を含むことを特徴とする請求項3に記載の自動就活システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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