説明

自動摂餌量測定装置

【課題】実験用小動物の体重を容易に計測でき、毎日の摂餌量を制御または計測可能な自動摂餌量測定装置を提供することを目的とする。
【解決手段】小動物を収容するケージ44と、ケージ44に隣接して設けられケージ44と連通し小動物が頭部を挿入可能な開口である給餌窓42を有した餌箱40とを有する。餌箱40が載せられ餌箱40及び内部の餌84とともに重量を検知する餌用重量センサ30を備える。餌箱40の給餌窓42を開閉可能なシャッタ46と、シャッタ46を開閉駆動するシャッタ駆動部50と、餌用重量センサ30からの信号を処理するとともに、シャッタ駆動部50によりシャッタ46の開閉を制御する制御装置であるマイコン68とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、実験用小動物の体重、及び摂餌量を計量する自動摂餌量測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、小動物を用いて肥満やそれに伴う各種疾患(メタボリックシンドローム)などの研究が盛んに行われるようになり、これらの研究に用いるために実験用小動物の摂餌量を測定し制御する必要性が増加してきた。さらに、ダイエットへの関心の高まりにより特定保健用食品の研究等においても、実験動物の摂餌量や体重を測定し、制御する必要性が増大している。
【0003】
しかしながら、従来は、毎日摂餌量を計量して一定量を給餌する必要があり、この計量等の作業に大変な手間がかかるものであった。この問題に対して、一般的なペレット状に形成された餌の場合、給餌するペレット状の餌の数をカウントして、摂餌量を計測する方法が知られている。
【0004】
また、実験用小動物の体重を測定する方法は、一般に、直接小動物を手でケージから取り出して秤に載置するか、収容するケージごと秤に載置し、ケージの重さを差し引いて計量されていた。
【0005】
さらに、特許文献1では、実験用小動物の体重、及び摂餌量を単一の電子計量装置により計測する自動測定装置が開示されている。この自動計測装置では、ケージと摂餌容器は、各々独立した受け板に載置され、その受け板の四隅近傍を、電子天秤に立設された4本の支柱が、非接触に各々貫通し、モータが内蔵され回動可能に形成された爪により、昇降自在に受け板が各々支持されている。そして、例えば、小動物の体重は、ケージを支持する爪が下降し円柱に設けられた係合部に当接すると、ケージ共々計測され、ケージの重さを差し引いて体重が得られるものであった。
【特許文献1】特開平11−337389号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の技術では、実験用小動物に給餌されたペレット状の餌の数をカウントすることが可能であるが、一定量を計測して、且つ一日の摂餌量を制御することはできなかった。また、計測できる餌の形状が、ペレット状に形成されたものに限定されるため、細粒状のものや粉状のもの、練餌など異形状の餌を給餌する際は、計量できなかった。さらに、ペレットの数で摂餌量を計測するため、食べ残しや、食べカスなどが発生すると、正確な摂餌量を計量することは難しかった。
【0007】
また、体重の計量を行う場合は、実験用小動物を直接手で掴むと、ストレスを与えることになり、正確な実験が難しくなる問題や、複数の動物を用いた実験を行う際には大変手間がかかるなどの問題がある。一方、ケージに収容した状態で体重を計測する場合は、餌屑や排泄物などが体重の計量値に影響を与える可能性があるほか、ケージ内を小動物が動き回ると揺れが発生し、正確に体重を計量することが難しいものであった。
【0008】
また、特許文献1では、計測用の測定台の受け板を2層構造としているため構造が複雑であり、生産コストが掛かるものであった。また、摂餌容器周辺に餌の食べこぼしが散乱すると、構造が複雑なため清掃作業が面倒で手間が掛かる上、摂餌量の測定に誤差が生じる可能性があった。さらに、毎日の摂餌量を一定量に制御できないものであった。
【0009】
この発明は、上記従来技術の問題に鑑みて成されたもので、実験用小動物の体重を容易に計測でき、摂餌量を制御または計測可能な自動摂餌量測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、小動物を収容するケージと、このケージに隣接して設けられ前記ケージと連通し前記小動物が頭部を挿入可能な開口を有した餌箱と、前記餌箱が載せられ前記餌箱及び内部の餌とともに重量を検知する餌用重量センサと、前記餌箱の開口を開閉可能なシャッタと、このシャッタを開閉駆動するシャッタ駆動部と、前記餌用重量センサからの信号を処理するとともに、前記シャッタ駆動部により前記シャッタの開閉を制御する制御装置とを備え、前記餌箱の餌重量を検知して前記シャッタを開閉制御する自動摂餌量測定装置である。
【0011】
さらに、前記ケージに隣接して設けられ内部が暗くなるように形成され前記小動物が前記ケージから移動自在に設けられた体重測定箱と、前記体重測定箱が載せられ前記小動物とともに重量を検知する体重用重量センサとを備え、前記制御装置は、前記体重用重量センサによる検知信号により前記小動物の体重を検知するものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明の自動摂餌量測定装置によれば、毎日の摂餌量も、自動的に一定量または所定の時間毎等に制御可能であり、食べこぼしの餌による摂餌量の計量誤差も防止できるものである。また、小動物の体重を、直接触れることなく容易に計測することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の自動摂餌量測定装置の一実施形態について、図1〜図5を基にして説明する。この実施形態の自動摂餌量測定装置10は、実験用小動物の実験飼育に用いられ、体重の計量、及び摂餌量の計量と摂餌制御を行うものである。
【0014】
この自動摂餌量測定装置10は、図1に示すように、金属及び樹脂から成る矩形の箱形に装置本体12が形成されている。この装置本体12の長手方向の一端面には、図2に示すように、操作パネル14が形成されている。操作パネル14の中央には、液晶などによる表示部16が設けられ、表示部16の近傍には、校正スイッチ18が設けられている。また、校正スイッチ18の側方で操作パネル14の長手方向の一端部近傍には、電源スイッチ20が設けられ、その上方には、動物感知ランプ22が設けられている。表示部16を中心として反対側の操作パネル14端部近傍には、短手縁部に沿ってほぼ平行にLEDによる4つの外部入力ランプ24が、所定間隔で一列に設けられている。さらに、操作パネル14と反対側に位置する装置本体12端面には、図示しない電源ケーブルが設けられるほか、図示しない4つの外部センサ入力コネクタ及び、図3に示すように、RS232Cコネクタ26等が設けられている。そのほか、図示しないシャッタ制御用コネクタや図示しないヒューズボックスの取り出し口などが設けられている。
【0015】
装置本体12の上面中央には、図1、図2に示すように、略四角形で適宜な厚みを有する位置決めプレート28が螺子などで取り付けられている。そして、位置決めプレート28の長手方向の一縁部近傍の装置本体12上面には、縁部に平行で装置本体12の上面に対して適宜な隙間を空け、長細い餌重量測定用受台31が設けられている。餌重量測定用受台31は、垂直断面がL字型に形成された金属板により形成され、図3に示す餌用重量センサ30に取り付けられている。
【0016】
また、餌重量測定用受台31の垂直面の長手方向中央には、上端から適宜な幅で垂直下方に嵌合溝31aが設けられている。そして、餌重量測定用受台31には、透明樹脂により箱形に形成された餌受け34が載置され、餌受け34に設けられた貫通孔へ、嵌合溝31aに嵌挿された摘み付き螺子36を挿通し、餌受け34が餌重量測定用受台31に締結されている。
【0017】
餌受け34は上部が開口し、摘み付き螺子36で固定された面の上端から舌状に上方に廷出して、餌箱連結部38が形成されている。さらに、餌受け34の上部には、図1に示すように、透明な樹脂から成り、箱形に形成された餌箱40が位置し、餌箱40の底面側に設けられた開口部に、餌受け34の餌箱連結部38が嵌挿されている。また、餌箱40には、その側面下端中央から垂直上方へ適宜な幅に切り込まれた嵌合溝40aが形成されている。そして、餌受け34の貫通孔に挿通された摘み付き螺子37と嵌合溝38aが嵌合し、餌受け34に餌箱40が固定されている。
【0018】
餌受け34及び餌箱40の幅方向両端には、一対の動物感知センサ32が立設されている。動物感知センサ32は四角柱状に形成され、その上端部近傍の後述する摂餌窓48の両側面近傍に、一対の発光部と受光部が位置している。
【0019】
餌箱40の嵌合溝40aが形成された面の反対面には、矩形の給餌窓42が形成されている。この餌箱40内の給餌窓42に対面する空間には、給餌窓42の下端部に向かって斜めに傾斜した餌受け板43が固定されている。餌受け板43は、餌箱40内の餌84が給餌窓42に向かって自然に滑り落ちて、給餌窓42で引っ掛かるように形成されている。
【0020】
装置本体12上には、餌受け34と餌箱40に隣接して、透明な樹脂により箱形に形成され動物を収容するケージ44が設けられている。ケージ44は、位置決めプレート28の四隅近傍に、脚44aが位置するように載置され、上部が開口した箱型に形成されている。ケージ44の、餌箱40の給餌窓42と対向する側面には、給餌窓42とほぼ等しい大きさの開口である摂餌窓48が形成されている。そして、摂餌窓48には、スライド可能なシャッタ46が水平方向に開閉自在に設けられている。
【0021】
シャッタ46は、その中央に長手方向に細長い摺動溝48aが形成され、ケージ44側面に設けられたガイド突起49に摺動可能に支持されている。ケージ44の側面には、シャッタ46をスライドさせる箱形のシャッタ駆動部50が脱着可能に取り付けられ、ケージ44の端に位置するシャッタ46の端部は、シャッタ駆動部50内部にてシャッタ用モータ52により駆動される開閉機構に連結されている。さらに、シャッタ駆動部50内部には、シャッタ46の開閉状態を検知するシャッタ開閉センサ54が取り付けられている。
【0022】
ケージ44上部の開口面には、ケージ44と同素材から成る透明な蓋56が被せられ、蓋56には、適宜な形状の図示しない貫通穴が、所定間隔に複数設けられている。また、ケージ44の下方には、透明な樹脂から成る四角い箱形のトレイ58が、ケージ44の長手方向一端面から引き出し可能に収納されている。トレイ58は、ケージ44内に位置する上面が開口し、ケージ44の側面側の引き出し面には、取手58aが設けられている。さらに、トレイ58の底面より上方には、図示しない金属製の網が敷かれている。
【0023】
摂餌窓48が設けられたケージ44の側面に対面する側面のほぼ同位置には、摂餌窓48とほぼ同形状に開口し、小動物が通過可能な移動口60が形成されている。そして、この移動口60と連通可能に形成された出入り口62aを有する体重測定箱62が、ケージ44に隣接して、装置本体12上に設けられている。
【0024】
体重測定箱62は、不透明な樹脂から成る四角い箱形に形成され、内部が暗くなるように形成されている。体重測定箱62は、装置本体12の上面に設けられ、餌重量測定用受台31と同様の形状に形成された体重測定用受台65の上に載置されている。体重測定用受台65は、垂直断面がL字型に形成された金属板により形成され、図3に示す体重用重量センサ64に取り付けられている。また、体重測定用受台65の垂直面の長手方向中央には、上端から適宜な幅で垂直下方に嵌合溝が設けられ、体重測定箱62に設けられた貫通孔へ、嵌合溝に嵌挿された摘み付き螺子36を挿通し、体重測定箱62が体重測定用受台65に固定されている。
【0025】
次に、この自動摂餌量測定装置10の制御装置及び動作について説明する。図3、図4に示すように、まず、電源スイッチ20をONにすると、装置本体12に内蔵する制御基板66に実装されたマイコン68により、マイコン68内部のメモリ及び表示部16などの初期化処理が行われる(S1)。次に、校正済みでない場合や、再校正を行う際には、校正処理が実行される(S2)。校正処理は、餌用重量センサ30及び体重用重量センサ64の目盛りを所定の基準値に合わせる処理である。そして、順次、各種処理が実行される。
【0026】
まず、外部センサ70の入力がある場合は、入力した外部センサ信号の処理を行う(S3)。外部センサ70から入力する信号は、予めデジタル化された信号であり、マイコン68によりカウント処理などが実行される。また、入力は例えば4ch独立して入力され、外部センサ入力ランプ24は、外部センサ70からの入力状態に連動して表示される。
【0027】
続いて、通常の測定処理が実行される。通常の測定処理では、餌量及び体重の計量処理が実行される。例えば、餌量は、餌用重量センサ30から入力したアナログ信号が差動アンプ72により増幅され、基準電圧IC76が接続されたA/Dコンバータ74によりデジタル信号に変換され、マイコン68に入力される。そして、マイコン68にて演算処理され、グラム単位で重量表示処理(S4)が行われ、表示部16へ表示信号が送られてグラム単位で表示される。また、動物感知センサ32の検出信号は、デジタル信号としてマイコン68に入力され、同時に入力状態に応じて、マイコン68からの信号により、動物感知ランプ22が点滅制御される。
【0028】
さらに、パソコン78からコマンド受信があった場合は、あらかじめ規定されたコマンドに応じたコマンド処理(S5)が実行される。例えば、図5に示すように、パソコン78からデータ要求があった場合は、コマンドの要求に応じて、データ送信処理(S6)が実行される。測定中に、パソコン78からのデータ要求コマンドを受信した場合は、餌の重量値、小動物の体重、各外部センサのカウント値等を4ch分送信する。このデータを受信したパソコン78では、専用ソフトウェアにより時系列にデータ保存され、時間毎の摂餌量や体重の増減がデータ管理される。
【0029】
また、シャッタ制御のコマンドを受信した場合は、シャッタ用開閉センサ54によりシャッタ46の開閉状態を入力するとともに、シャッタ46をスライド開閉させるシャッタ駆動部50のシャッタ用モータ52に、モータ用ドライバ80を介してマイコン68からシャッタ開閉処理(S7)を実行する。
【0030】
次に、この自動摂餌量測定装置10の使用方法について説明する。まず、パソコン78に専用ソフトウェアをインストールして、実行可能にしておく。次に、トレイ58に床敷きを入れ、ケージ44のシャッタ46を閉め、ねずみなどの実験用小動物を入れて蓋56をする。このケージ44を、装置本体12上面の位置決めプレート28の四隅近傍に脚44aが位置するようにケージ44を載置する。
【0031】
続いて、餌受け34を餌重量測定用受台31に載置し、摘み付き螺子36により締結する。このとき、餌重量測定用受台31に載置した餌受け34とケージ44が接触しないように注意する。餌受け34の上方に、餌84を入れた餌箱40を位置させ、餌箱連結部38を餌箱40に嵌挿し、餌箱40側面の貫通溝40aに摘み付き螺子37を貫通させて餌受け34と餌箱40を連結する。また、体重測定用受台65の上に、体重計測箱62を載置し、摘み付き螺子36により締結する。
【0032】
次に、ケージ44側面に、シャッタ駆動部50を取り付ける。このとき、ケージ44の端側近傍に位置するシャッタ46の端部を、シャッタ駆動部50内部にてシャッタ用モータ52による開閉機構と連結させる。そして、パソコン78と装置本体12のRS232Cコネクタに、通信ケーブルを通信可能に接続する。
【0033】
最後に、装置本体12の電源スイッチ20をいれて、起動する。このとき、餌用重量センサ30及び体重用重量センサ64が、校正済みでない場合、または再校正を行う場合は、操作パネル14に設けられた校正スイッチ18を押した状態で、電源スイッチ20をONし校正を行う。校正を行った場合は、一度電源をOFFにして、再起動する。また、1台のパソコン78に複数の自動摂餌量測定装置10を接続する場合は、各自動摂餌量測定装置10を、マルチプレクサ82を介してパソコン78に接続する。
【0034】
この実施形態の自動摂餌量測定装置10による体重測定は、実験用小動物が好む暗い部屋状態に形成された体重測定箱62に、小動物が自発的に移動した際の体重用重量センサ64の出力を基に、所定の演算処理により自動的に体重が検知される。そして、上記処理により測定された体重は、測定時間や測定回数とともに記録される。また、餌量は、餌箱40に入れられた状態で餌箱40と餌受け34ともに餌用重量センサ30により検知され、上記処理により測定され、記録される。ここで、実験用小動物が餌を食べるのは、シャッタ46が開けられた状態で、摂餌窓48及び給餌窓42に頭部を入れて餌84をかじる。従って、ケージ44内へ餌84を持ち込むことはなく、食べこぼした餌84は、餌受け34内にこぼれて受けられ、食べ残した餌とともに餌残量として測定される。
【0035】
その他、動物感知センサ32により、餌84を食べに来た回数を計数することができ、シャッタ駆動部50によるシャッタ46の開閉制御により、餌84を定期的に一定時間だけ、または一定量だけ食べることができるように制御することも可能である。即ち、シャッタ46を1日の内一定時間のみ開いておく、またはシャッタ46を開いている間に食べた餌の量が一定量に達すると、シャッタ46を閉じる、等の制御を行うことができる。
【0036】
この実施形態の自動摂餌量測定装置10によれば、実験用小動物の体重は、小動物が自発的に暗い体重測定箱62に移動した際に自動的に計量されるため、直接触れることなく計量でき、与えるストレスを低減し、容易に正確な実験を可能とするものである。また、体重を計量した体重用重量センサ64からのアナログ電気信号は、デジタル化してマイコン68内部にて演算処理されて、グラム単位の重量データに変換し表示部に表示され、正確な体重が容易に確認できるものである。
【0037】
また、毎日の摂餌量に関しては、ケージ44の摂餌窓48に設けられたシャッタ46と、シャッタ駆動部50により、シャッタ46は自動的に開閉可能であり、パソコン78から摂餌制限を行うためのシャッタ制御コマンドを受信した場合は、シャッタ駆動部50を制御することにより、摂餌窓48はシャッタ46により開閉され、摂餌量や摂餌時間の管理を可能にしている。さらに、餌量を測定するための餌用重量センサ30のアナログ電気信号は、デジタル化し、マイコン68内部にて演算処理され、グラム単位で重量データに変換し表示部16に表示可能であり、正確な摂餌量管理が可能である。
【0038】
さらに、餌量や体重等の計量データ以外にも、動物の行動量や飲水量等を検出する外部センサ70を接続することにより、外部センサ70のデジタル出力信号が入力可能なものである。そして、パソコン78からの通信コマンドを受信した場合は、コマンドに応じて、各処理が実行中でも、パソコン78からの要求データが送信される。そして、パソコン78では、専用ソフトウェアにより時系列にデータ保存され、時間毎の摂餌量や体重の増減のデータ管理が容易に可能である。
【0039】
そのほか、給餌窓42近傍には、動物感知センサ32が設置され、動物が摂餌中の状態を検出可能なため、摂餌量とあわせて摂食回数、頻度等の解析も可能に形成されている。
【0040】
また、自動摂餌量測定装置10とパソコン78の通信回線の間に、マルチプレクサ82を介することにより、1台のパソコン78で複数接続可能なため、同時に複数の制御及びデータ管理が可能なものである。
【0041】
なお、この発明の自動摂餌量測定装置は上記実施形態に限定されるものではなく、ケージの大きさに合わせて、体重計、及び餌箱、シャッタ装置本体の各取り付け位置は適宜設定可能なものである。さらに、各部材の形状や素材など適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】この発明の一実施形態の自動摂餌量測定装置を示す側面図である。
【図2】この実施形態の自動摂餌量測定装置を示す正面図である。
【図3】この実施形態の自動摂餌量測定装置の構成を示すブロック図である。
【図4】この実施形態の自動摂餌量測定装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】この実施形態の自動摂餌量測定装置のコマンド処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0043】
10 自動摂餌量測定装置
12 装置本体
30 餌用重量センサ
32 動物感知センサ
34 餌受け
40 餌箱
42 給餌窓
44 ケージ
46 シャッタ
48 摂餌窓
50 シャッタ駆動部
52 シャッタ用モータ
54 シャッタ開閉センサ
58 トレイ
62 体重測定箱
64 体重用重量センサ
68 マイコン
84 餌

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小動物を収容するケージと、このケージに隣接して設けられ前記ケージと連通し前記小動物が頭部を挿入可能な開口を有した餌箱と、前記餌箱が載せられ前記餌箱及び内部の餌とともに重量を検知する餌用重量センサと、前記餌箱の開口を開閉可能なシャッタと、このシャッタを開閉駆動するシャッタ駆動部と、前記餌用重量センサからの信号を処理するとともに、前記シャッタ駆動部により前記シャッタの開閉を制御する制御装置とを備え、前記餌箱の餌重量を検知して前記シャッタを開閉制御することを特徴とする自動摂餌量測定装置。
【請求項2】
前記ケージに隣接して設けられ内部が暗くなるように形成され前記小動物が前記ケージから移動自在に設けられた体重測定箱と、前記体重測定箱が載せられ前記小動物とともに重量を検知する体重用重量センサとを備え、前記制御装置は、前記体重用重量センサによる検知信号により前記小動物の体重を検知する請求項1記載の自動摂餌量測定装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−306860(P2007−306860A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−139972(P2006−139972)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【出願人】(506171727)有限会社メルクエスト (1)
【Fターム(参考)】