説明

自転車用リアハブ

【課題】駆動力を計測可能であって、組立ての精度の影響を受けにくい自転車用リアハブを提供する。
【解決手段】リアハブ10は、ハブ軸20と、駆動部22と、ハブシェル24と、駆動力計測部26と、をそなえる。駆動部22は、ハブ軸20に回転自在に支持され、スプロケット集合体を装着可能である。ハブシェル24は、ハブ軸20に回転自在に支持され、駆動部22の回転が伝達される。駆動力計測部26は、第1信号発生機構54と、第2信号発生機構56と、を含む。第1信号発生機構54は、第1磁石部54aと第1コイル部54bとを有する。第2信号発生機構56は、第1信号発生機構54とハブ軸の軸方向に並べて配置され、第2磁石部56aと第2コイル部56bとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハブ、特に、自転車の後輪のハブを構成する自転車用リアハブに関する。
【背景技術】
【0002】
自転車用リアハブは、後輪の回転中心に配置されるハブ軸と、ハブ軸回りに回転自在に装着されるハブシェルと、ハブシェルに軸方向に隣接して配置されるフリーホイールと、を備えている。フリーホイールは、チェーンに噛み合うスプロケットの回転をハブシェルに伝達する。このフリーホイールとハブシェルとの間にライダーの駆動力を測定可能な駆動力測定部が配置される自転車用リアハブが、従来知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
従来の自転車用リアハブは、フリーホイールとハブシェルとを連結する連結部材を有する。連結部材は、円筒形状に形成され、一端部にスプロケットが装着され、他端部がハブシェルと連結される。連結部材には、その連結部の捩れを検出するための歪みゲージが設けられ、連結部の捩れ量が検出される。この計測された捩れ量により、ライダーの駆動力を計測する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6418797号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のリアハブでは、歪みゲージを連結部に直接貼り付けており、たとえば貼り付けるための接着剤の厚みを均一にする必要があるため、精度よく組立てることが難しい。
【0006】
本発明の課題は、駆動力を計測可能であって、組立ての精度の影響を受けにくい自転車用リアハブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明1に係る自転車用リアハブは、ハブ軸と、駆動部と、ハブシェルと、駆動力計測部と、を備える。駆動部は、ハブ軸に回転自在に支持され、駆動力伝達部材を装着可能である。ハブシェルは、ハブ軸に回転自在に支持され、駆動部の回転が伝達される。駆動力計測部は、第1信号発生機構と、第2信号発生機構と、を含む。第1信号発生機構は、第1磁石部と第1コイル部とを有する。第2信号発生機構は、第1信号発生機構とハブ軸の軸方向に並べて設けられ、第2磁石部と第2コイル部とを有する。
【0008】
この自転車用リアハブでは、駆動部からハブシェルに駆動力が伝達されるとハブ軸方向に並べて配置される第1信号発生機構の第1コイルで生じる第1信号と体2信号発生機構の第2コイルで発生する第1信号との間に駆動力に応じた位相差が発生する。この位相差を検出することにより駆動力を計測できる。ここでは、2組のコイルと磁石とで非接触で駆動力を計測できるので、組立ての精度の影響を受けにくくすることができる。
【0009】
発明2に係る自転車用リアハブは、発明1に記載の自転車用リアハブにおいて、第1信号発生機構は、駆動部に連結される。
【0010】
発明3に係る自転車用リアハブは、発明2に記載の自転車用リアハブにおいて、駆動部に第1磁石部および第1コイル部の一方が設けられ、ハブ軸に第1磁石部および第1コイル部の他方が設けられる。回転する駆動部に第1磁石部を設け、回転しないハブ軸に第1コイル部を設けると、第1コイル部からの配線の取り出しが容易になる。
【0011】
発明4に係る自転車用リアハブは、発明1に記載自転車用リアハブにおいて、駆動部は、ハブシェルに連結される連結部を有する。この場合には、駆動力が伝達される連結部を捩れやすくすることにより、第1信号発生機構と第2信号発生機構との位相差を検出しやすくなる。
【0012】
発明5に係る自転車用リアハブは、発明4に記載の自転車用リアハブにおいて、連結部に第1信号発生機構が連結される。
【0013】
発明6に係る自転車用リアハブは、発明5に記載自転車用リアハブにおいて、連結部に第1磁石部および第1コイル部の一方が設けられ、ハブ軸に第1磁石部および第1コイル部の他方が設けられる。回転する連結部に第1磁石部を設け、回転しないハブ軸に第1コイル部を設けると、第1コイル部からの配線の取り出しが容易になる。
【0014】
発明7に係る自転車用リアハブは、発明4から6のいずれかに記載の自転車用リアハブにおいて、連結部に第2信号発生機構が連結されている。
【0015】
発明8に係る自転車用リアハブは、発明7に記載の自転車用リアハブにおいて、連結部に第2磁石部および第2コイル部の一方が設けられ、ハブ軸に記第2磁石部および第2コイル部の他方が設けられる。第2コイル部を回転しないハブ軸に設けると、第2コイル部からの配線の取り出しが容易になる。
【0016】
発明9に係る自転車用リアハブは、発明4から6いずれかに記載の自転車用リアハブにおいて、ハブシェルに第2信号発生機構が連結されている。
【0017】
発明10に係る自転車用リアハブは、発明9に記載の自転車用リアハブにおいて、ハブシェルに第2磁石部および第2コイル部の一方が設けられ、ハブ軸に第2磁石部および第2コイル部の他方が設けられる。第2コイル部を回転しないハブ軸に設けると、第2コイル部からの配線の取り出しが容易になる。
【0018】
発明11に係る自転車用リアハブは、発明1から10のいずれかに記載の自転車用リアハブにおいて、第1信号発生機構および第2信号発生機構は、ハブシェルの内部に設けられる。これにより、2つの信号発生機構の防水を行いやすい。
【0019】
発明12に係る自転車用リアハブは、発明1から11のいずれかに記載の自転車用リアハブにおいて、第1磁石部および第2磁石部は、環状に形成され、周方向に並んで複数の磁極が形成されている。
【0020】
発明13に係る自転車用リアハブは、発明1から12のいずれかに記載の自転車用リアハブにおいて、第1コイル部および第2コイル部の出力に基づく情報を無線により外部に送信する無線送信部をさらに備える。たとえば第1コイル部および第2コイル部がハブシェルとともに回転しても、その出力を外部に取り出すことが容易となる。また、第1コイル部および第2コイル部がハブ軸に装着されている場合には、無線送信部をハブシェルの外部に配置でき、電波をサイクルコンピュータ等の外部機器に送信しやすくなる。
【0021】
発明14に係る自転車用リアハブは、発明13に記載の自転車用リアハブにおいて、無線送信部に電力を供給する電源をさらに備える。この場合には、電源が設けられるので、リアハブと別体で電源を設ける必要がない。
【0022】
発明15に係る自転車用リアハブは、発明14に記載の自転車用リアハブにおいて、電源は電池である。この場合には、電源の構成が簡素になる。
【0023】
発明16に係る自転車用リアハブは、発明14に記載の自転車用リアハブにおいて、電源は発電機である。この場合には、自転車が走行していると発電するため、外部からの充電または電池の交換が不要になる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、2組のコイルと磁石とで駆動力を非接触で計測できるので、組立ての精度の影響を受けにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】スプロケットが装着された本発明の第1実施形態による自転車用リアハブの半截断面図。
【図2】自転車用リアハブの要部断面図。
【図3】連結部の斜視図。
【図4】第1位相信号および第2位相信号の波形の一例を示す図。
【図5】第2実施形態の図2に相当する図。
【図6】図4の切断面線V−Vから見た断面図。
【図7】第3実施形態の図2に相当する図。
【図8】図6の切断面線VII−VIIから見た断面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<第1実施形態>
図1に示すように、本発明の第1実施形態による自転車用リアハブ10は、自転車のフレームの後部に設けられるハブ軸装着部102に装着可能である。リアハブ10は、ハブ軸20と、駆動部22と、ハブシェル24と、駆動力計測部26と、無線送信部28と、を備える。ハブシェル24は、ハブ軸20に第1軸受46により回転自在に支持される。駆動部22は、ハブ軸20に第2軸受47により回転自在に支持される。駆動力計測部26は、ライダーの駆動力を測定可能である。無線送信部28は、測定された駆動力に関する情報を無線送信する。無線送信された駆動力に関する情報は、たとえば自転車のハンドル部に装着可能な図示しないサイクルコンピュータに表示される。なお、サイクルコンピュータには、自転車の速度、クランクの回転速度(ケイデンス)、走行距離等の情報も表示される。
【0027】
<ハブ軸>
ハブ軸20は、クイックレリーズ機構29が装着される中空の軸本体30と、軸本体30の第1端部(図2の左側の端部)に装着される第1ロックナット32と、軸本体30の第2端部(図2右側の端部)に装着される第2ロックナット34と、を有する。第1ロックナット32および第2ロックナット34にハブ軸装着部102が装着可能となっている。ここでは、第1ロックナット32および第2ロックナット34がハブ軸装着部102に装着される構成を記載しているが、軸本体30がフレームにハブ軸装着部102に装着される構成としてもよい。
【0028】
図2に示すように、軸本体30の第1端部の内周面には、雌ネジ部30aが形成される。軸本体30の第1および第2端部の外周面には、第1雄ネジ部30bおよび第2雄ネジ部30cがそれぞれ形成される。第1ロックナット32は、雌ネジ部30aに螺合する雄ねじ部を有し、軸本体30にねじ込んで固定される。第2ロックナット34は、第2雄ネジ部30cに螺合する雌ねじ部を有し、軸本体30にねじ込んで固定される。軸本体30の外周面には、第1端部(図2左側の端部)から駆動部22の内周側に向かってハブ軸方向に沿って溝30dが形成される。溝30dは、駆動力計測部26と無線送信部28とを電気配線59を通すために設けられる。
【0029】
<駆動部>
駆動部22は、いわゆるフリーホイールと呼ばれる部材を含んで構成される。駆動部22は、ハブ軸20に回転自在に支持される第1部材40と、第1部材40の外周側に配置される第2部材42と、第1部材40と第2部材42との間に配置されるワンウェイクラッチ44と、連結部52と、を有する。
【0030】
第1部材40は、第2軸受47によりハブ軸20に回転自在に支持される筒状の部材である。第2軸受47は、第2内輪体47aと、第2外輪体47bと、複数の第2転動体47cと、を有する。第2内輪体47aは、外周部にねじが形成され、軸本体30の第2雄ネジ部30cにねじ込んで固定される。第2外輪体47bは、内周部にねじが形成され、第1部材40の外周面に形成される雄ねじ部にねじ込んで固定される。複数の第2転動体47cは、第2内輪体47aおよび第2外輪体47bの間に周方向に間隔を隔てて設けられる。第2転動体47cは、図示しないリテーナに回転可能に保持されて、周方向に所定の間隔をあけて配置される。第2転動体47cは、球体であってもよく、ローラであってもよい。
【0031】
第1部材40は、ワンウェイクラッチ44のクラッチ爪44aが収納される凹部40aを外周部に備える第1筒部40bを有する。第1部材40の第1端部側(図2の左側の端部)は、ハブシェル24の内周側まで延びている。第1部材40は、第1筒部40bの第1端部側(図2の左側の端部)に、第1筒部40bよりも大径の第2筒部40cを有する。第1筒部40bと第2筒部40cとの境界部分の外周面には、第3軸受48を構成する第3玉押し面48aが形成される。第1筒部40bと第2筒部40cとの境界部分の外周面には、第2部材42を回転自在に支持する第3軸受48の第3玉押し面48aが形成される。第2筒部40cの外周面には、ハブシェル24を回転自在に支持する第5軸受50の第5内輪体50aが装着される。第5軸受50は第5内輪体50aとハブシェル24の内周面に装着される第5外輪体50bと複数の第5球体50cと、を有する市販の玉軸受である。第2筒部40cの内周面には、連結部52の第2端部(図2の右側の端部)が連結される第1回転連結部40dが形成される。連結部52は、第1部材40とともに一体的に回転する。
【0032】
第2部材42は、第3軸受48および第4軸受49により第1部材40に対して回転自在に支持される筒状部材である。第3軸受48は、前述した第3玉押し面48aと、第3玉受け面48bと、複数の第3転動体48cとによって形成される。第3玉受け面48bは、第2部材42の第1端部(図2の左側の端部)の内周面に形成される。複数の第3転動体48cは、第3玉押し面48aと第3玉受け面48bとの間に周方向に間隔を隔てて設けられる。第3転動体48cは、図示しないリテーナに回転可能に保持されて、周方向に所定の間隔をあけて配置される。第3転動体48cは、球体であってもよく、ローラであってもよい。
【0033】
第4軸受49は、第2外輪体47bの外周面に形成された第4玉押し面49aと、第4玉受け面49bと、複数の第4転動体49cとによって形成される。第4玉受け面49bは、第2部材42のハブ軸方向の中間部の内周面に形成される。複数の第4転動体49cは、第4玉押し面49aと第4玉受け面49bとの間に周方向に間隔を隔てて設けられる。第4転動体49cは、図示しないリテーナに回転可能に保持されて、周方向に所定の間隔をあけて配置される。第4転動体49cは、球体であってもよく、ローラであってもよい。
【0034】
第2部材42は、図1に示すように、外周面にスプロケット集合体80を装着するスプロケット装着部42aを有する。スプロケット集合体80は、第2部材42と一体的に回転する。スプロケット集合体80は、駆動力伝達部材の一例である。スプロケット装着部42aは、たとえば、外周部に周方向に間隔を隔てて配置された凸部または凹部を有するスプラインを有する。スプロケット集合体80は、図1に示すように、歯数が異なる複数(たとえば9個)のスプロケット80a〜80iを有する。スプロケット集合体80のいずれかのスプロケットに噛み合うチェーン81により、図示しないクランクの回転が駆動部22に伝達される。ここでは、スプロケット装着部42aに複数のスプロケットが装着されるが、スプロケット装着部42aに装着されるスプロケットの数は、1つであってもよい。
【0035】
図2に示すように、ワンウェイクラッチ44は、第2部材42の自転車の進行方向の回転だけを第1部材40に伝達するために設けられる。これにより、クランクの進行方向の回転だけがハブシェル24に伝達される。またハブシェル24の進行方向の回転は第2部材42に伝達されない。ワンウェイクラッチ44は、凹部40aに第1姿勢および第2姿勢に揺動自在に設けられるクラッチ爪44aと、第2部材42の内周面に形成されたラチェット歯44bと、クラッチ爪44aを付勢する付勢部材44cと、を有する。クラッチ爪44aは第1姿勢でラチェット歯44bに接触し、第2姿勢でラチェット歯44bから離脱する。付勢部材44cは、第1部材40に形成された環状溝に装着される。付勢部材44cは、金属線材をC字状に湾曲して形成されたバネ部材であり、クラッチ爪44aを第1姿勢側に付勢する。
【0036】
連結部52は、駆動部22からハブシェル24にわたる駆動力伝達経路に設けられる。連結部52は、第1端部(図2の左側の端部)がハブシェル24に連結され、第2端部(図2の右側の端部)が第1部材40の第2筒部40cに連結される。連結部52と第1部材40とは一体的に回転する。この実施形態では、連結部52は、第1部材40の第2筒部40cの第1端部から、ハブシェル24のハブ軸方向中央よりも第1端部(図1の左側の端部)側にわたって設けられ、第2筒部40cの第1端部の内周部と、ハブシェル24の内周部とを連結する。
【0037】
連結部52は、図3に示すように、筒状の部材である。連結部52は、筒状の第1係合部52aと、第1係合部52aと間隔を隔てて形成された筒状の第2係合部52bと、第1係合部52aと第2係合部52bとを連結する連結筒部52cと、を有する。連結筒部52cは、第1係合部52aと第2係合部52bとを連結する形状であればよく、たとえばハブ軸まわりに設けられる複数本の棒状部材によって置き換えられてもよい。
【0038】
第1係合部52aは、連結部52の第2端部(図3の右側の端部)に第2筒部40cの第1回転連結部40dに係合可能に形成される。第2係合部52bは、連結部52の第1端部(図3の左側の端部)にハブシェル24の後述する第2回転連結部24cに係合可能に形成される。第1係合部52aおよび第2係合部52bは、ハブ軸20の半径方向に凹んだ凹部および突出した凸部の少なくともいずれかを有する。本実施形態では、第1係合部52aおよび第2係合部52bは、ハブ軸20の半径方向に凹凸状に形成される。ここでは、第1係合部52aおよび第2係合部52bは、ハブ軸20の半径方向に凹凸状に形成されるが、ハブ軸方向に突出する凹部または凸部を有する形状としてもよく、セレーションであってもよい。
【0039】
連結筒部52cは、第1係合部52aおよび第2係合部52bより小径である。連結筒部52cには、周方向に間隔を隔てて形成される複数の孔52dが形成される。孔52dは、周方向に長細い長円形であり、連結筒部52cを貫通している。この実施形態では、孔52dは、連結筒部52cの中央部と、中央部を挟んで連結筒部52cの第1端部側および第2端部側とにそれぞれ設けられる。この孔52dは、駆動部22からハブシェル24に駆動力(トルク)が伝達されるときに、連結部52を駆動力に応じて捩れやすくするために設けられる。
【0040】
<ハブシェル>
ハブシェル24は、ワンピース構造であってもよく、ハブ軸方向で分割可能な構造としてもよい。(図2および図4では、特に分割可能である必要はないので、変更しました。)ハブシェルは、図2に示すように、第1端部(図2の左側の端部)が第1軸受46によりハブ軸20の軸本体30に回転自在に支持される。ハブシェルの第2端部(図2の右側の端部)は、前述したように第5軸受50により駆動部22を介してハブ軸20の軸本体30に回転自在に支持される。第1軸受46は、内周面にねじが形成され、軸本体30の第1雄ネジ部30bにねじ込んで固定される第1内輪体46aと、第1外輪体46bと、複数の第1転動体46cと、を有する。第1転動体46cは、図示しないリテーナに回転可能に保持されて、周方向に所定の間隔をあけて配置される。第1転動体46cは、球体であってもよく、ローラであってもよい。
【0041】
ハブシェル24の外周部には、自転車の後輪のスポークを連結するための第1ハブフランジ24aおよび第2ハブフランジ24bがハブ軸20の軸方向に間隔を隔てて環状に突出して形成される。ハブシェル24の内部の第1端部(図2の左側の端部)の内周部に、第1軸受46に隣接して連結部52の第2端部を連結する第2回転連結部24cが形成される。
【0042】
<駆動力計測部>
駆動力計測部26は、第1信号発生機構54と、第2信号発生機構56とを有する。第1信号発生機構54と第2信号発生機構56とは、ハブ軸方向に並べて配置される。第1信号発生機構54と第2信号発生機構56とは、ハブ軸方向に所定の間隔をあけて設けられる。第1信号発生機構54と第2信号発生機構56とは、できるだけ同じ仕様であるのが好ましい。第1実施形態では、第1信号発生機構54および第2信号発生機構56は、連結部52に連結される。
【0043】
第1信号発生機構54は、連結部52の第1係止部52aの内周側に配置される。第1信号発生機構54は、いわゆるダイナモと同じ機構を有する。第1信号発生機構54は、第1磁石部54aと第1コイル部54bと、を有する。第1磁石部54aは、第1係止部52aの内周部に連結され、第1係止部52aと一体的に回転する。第1磁石部54aは、環状に形成され、周方向に並んで複数の磁極が形成されている。第1磁石部54aは、たとえばN極およびS極が交互に周方向にならんで形成される永久磁石によって形成される。
【0044】
第1コイル部54bは、ハブ軸20の軸本体30の外周面において、第1磁石部54aの内周側で第1磁石部54aと対向する位置に配置される。第1コイル部54bは、軸本体30に回転不能に連結される。第1コイル部54bは、軸本体30外周面に固定されるコイルボビンと、コイルボビンに巻き付けられる検出コイルと、検出コイルの周囲に配置されるヨークと、を有する。
【0045】
第2信号発生機構56は、連結部52の第2係止部52bの内周側に配置される。第2信号発生機構54は、いわゆるダイナモと同じ機構を有する。第2信号発生機構56は、第2磁石部56aと第2コイル部56bと、を有する。第1磁石部56aは、第2係止部52bの内周部に連結され、第2係止部52bと一体的に回転する。第2磁石部56aは、環状に形成され、周方向に並んで複数の磁極が形成されている。第2磁石部56aは、たとえばN極およびS極が交互に周方向にならんで形成される永久磁石によって形成され、第1磁石部54aの構成と同様である。
【0046】
第2コイル部56bは、ハブ軸20の軸本体30の外周面において、第2磁石部56aの内周側で第2磁石部56aと対向する位置に配置される。第2コイル部56bは、軸本体30に回転不能に連結される。第2コイル部56bは、軸本体30外周面に固定されるコイルボビンと、コイルボビンに巻き付けられる検出コイルと、検出コイルの周囲に配置されるヨークと、を有する。
【0047】
駆動力計測部26は、第1信号発生機構54の第1コイル部54bから出力される第1位相信号と第2コイル部56bから出力される第2位相信号との差分を電気信号として検出することにより駆動力を測定する。駆動力は、トルクを含む。
【0048】
<無線送信部>
無線送信部28は、図1に示すように、たとえばハブシェル24の第1端部のハブ軸方向外側に配置される。無線送信部28は、ハブ軸20の外周部に固定されるケース部28aを有する。ケース部28aは、ハブ軸20に固定される固定部28dを有する。固定部28dには、軸本体30が挿通する。固定部28dは、第1ロックナット32を締めることによって、第1ロックナット32と第1外輪体46aとの間で、これらに直接または間接的に挟まれて固定される。ケース部28aの内部には、回路基板28bが配置される。回路基板28bは、溝30dに通された電気配線59により第1コイル部54bおよび第2コイル部56bと接続される。
【0049】
回路基板28bには、マイクロコンピュータ、第1位相信号と第2位相信号とを増幅する増幅器、増幅器によって増幅された信号をデジタル信号に変換するAD(Analog-Digital)変換回路、AD変換回路から出力されるデジタル信号に基づいて、第1位相信号と第2位相信号との位相差を求める位相差検出回路および無線送信回路等の電子部品と、電源としての充電池28cとが搭載される。位相差検出回路は、マイクロコンピュータに含まれていてもよい。本実施形態では、マイクロコンピュータ、増幅器、AD変換回路および位相差検出回路は、駆動力計測部26の一部を構成する。また駆動力計測部26は、第1位相信号と第2位相信号とを入力すると、位相差を表す信号を出力するロジック回路を備えていてもよい。無線送信部28は、図4に示す第1位相信号S1と第2位相信号S2との位相差ΔT1(ΔT2)に基づく情報を無線送信する。無線送信部28から無線送信された情報は、図示しないサイクルコンピュータにより駆動力、トルク、およびパワーの少なくともいずれかとして表示される。位相差ΔT1(ΔT2)に基づいて、回路基板28bに設けられるマイクロコンピュータにおいて、駆動力、トルクおよびパワーの少なくともいずれかを算出してもよく、またサイクルコンピュータにおいて、受信した情報に基づいて、駆動力、トルクおよびパワーの少なくともいずれかを算出してもよい。
【0050】
充電池28cの代わりに、一次電池を設けてもよい。充電池28cまたは一次電池は、ケース部28aから着脱可能に設けられる。ケース部28aには、たとえば充電池28cを充電するときに用いられる端子が設けられてもよい。また、第1信号発生機構54または第2信号発生機構56で発生する電力を整流して電源として使用してもよい。さらに、第1信号発生機構54または第2信号発生機構56で発生する電力を充電池28cに蓄えてもよい。
【0051】
このように構成されたリアハブ10では、自転車に取り付けられてライダーがペダルをこぐと、ライダーの踏力が駆動力として駆動部22からハブシェル24に伝達される。このとき、駆動部22の連結部52が捩れて第1コイル部54bから出力される第1位相信号S1と第2コイル部56bから出力される第2位相信号S2との間に駆動力に応じた位相差ΔT1(ΔT2)が生じる。この位相差ΔT1(ΔT2)は、連結部52の捩れに応じて変化する。具体的には、連結部52の捩れが大きくなると、位相差ΔT1(ΔT2)が大きくなり、連結部52の捩れが小さくなると、位相差ΔT1(ΔT2)が小さくなる。この位相差ΔT1(ΔT2)に基づく情報を無線送信部28はサイクルコンピュータに無線送信する。サイクルコンピュータでは、無線送信された駆動力を表す情報を受信して表示する。これにより、ライダーは、自分が発生している駆動力、トルク、パワーなどを知ることができる。
【0052】
ここでは、2組のコイル部と磁石部とで駆動力を非接触で計測できるので、組立ての精度の影響を受けにくくすることができる。
【0053】
<第2実施形態>
本実施形態では、図5に示すように、駆動部122に含まれる連結部152は、ハブシェル124の第2端部(図5右側の端部)でハブシェル124を連結する。なお、以降の説明では、第1実施形態と構成および形状が同様な部材についての説明を省略する。
【0054】
リアハブ110において、駆動部122の第1部材140は、凹部140aを備える第1筒部140bを有する。第1部材140は、第1筒部140bより大径の第2筒部140cと、第2筒部140cより大径の第3筒部140dと、を有する。第2筒部140cは、第1筒部140bと第3筒部140dとの間に設けられている。
【0055】
連結部152は、ハブシェル124の第2端部の内周部と、第1部材140の第3筒部140dの外周部との間に設けられる。連結部152の外周部は、ハブシェル124の第2端部の内周部に圧入される。第1部材140の第3筒部140dの外周部は、連結部152の内周部に圧入される。圧入により、連結部152はハブシェル124および駆動部122と強固に連結されるため、第2実施形態では第5軸受は設けられない。連結部152は、図6に示すように、環状部材である。連結部152は、内周部に第3筒部140dへの圧入用の細かな凹凸を有する第1セレーション152aを有する。第2連結部152は、外周部にハブシェル124の第2端部の内周部への圧入用の細かな凹凸を有する第2セレーション152bを有する。連結部152は、図5および図6に示すように、軸方向の外側面152dと内側面152eとを貫通する複数の孔152cを有する。孔152cの作用は第1実施形態の孔52cと同様である。複数の孔152cは、周方向に間隔を隔てて配置される。連結部152の外側面152dおよび内側面152eは、ハブシェル24の第1端部側に向かって傾斜する。連結部152の外側面152dおよび内側面152eは、所定の円錐面の一部を構成する。ここでは、外側面152dの方が内側面152eよりもハブ軸に対して傾斜角度が大きいが、外側面152dの方が内側面152eは、平行であってもよいし、内側面152eの方が外側面152dよりもハブ軸に対して傾斜が大きくてもよい。また連結部152の外側面152dおよび内側面152eは、ハブ軸に垂直な面であってもよい。
【0056】
駆動力計測部126の第1信号発生機構154は、駆動部122の第1部材140の第3筒部140dの内周側に設けられる。第2信号発生機構156は、ハブシェル24の内周側で、第1部材140からハブ軸方向に所定の間隔をあけて配置される。第1信号発生機構154は、第3筒部140dの内周部に連結される第1磁石部154aと、ハブ軸20の軸本体30に連結される第1コイル部154bと、を有する。第1コイル部154bは、第1磁石部154aの径方向内側に対向して配置される。第1コイル部154bは、軸本体30に回転不能に連結される。第1磁石部154aおよび第1コイル部154bならびにその他の構成は第1実施形態と第1信号発生機構54と同様なため説明を省略する。
【0057】
第2信号発生機構156は、ハブシェル124の第1信号発生機構154に近接して設けられる。第2信号発生機構156は、ハブシェル124の内周部に連結される第2磁石部156aと、ハブ軸20の軸本体30に連結される第2コイル部156bと、を有する。第2コイル部156bは、第2磁石部156aの径方向内側に対向して配置される。第2コイル部156bは、軸本体30に回転不能に連結される。第2磁石部156aおよび第2コイル部156bの構成ならびにその他の構成は第1実施形態の第2信号発生機構56と同様なため説明を省略する。
【0058】
このような構成の第2実施形態のリアハブ110でも、第1実施形態と同様に、2組のコイル部と磁石部とで駆動力を非接触で計測できるので、組立ての精度の影響を受けにくくすることができる。
【0059】
<第3実施形態>
第1および第2実施形態では、第1信号発生機構を連結部または連結部と近接した位置に配置するが、第3実施形態では、図7に示すように、第1信号発生機構254を連結部252と離反した位置に配置する。
【0060】
第3実施形態のリアハブ210において、駆動部222の第1部材240は、凹部240aを備える第1筒部240bを有する。第1部材240の第1端部(図7の左側の端部)は、ハブシェル224の内周側まで延びている。第1部材240は、第1筒部240bの第1端部側(図7左側)に、第1筒部240bよりも大径の第2筒部240cを有する。第2筒部240cの内周部には、第1信号発生機構254を装着するための装着部材258が一体的に回転可能に連結される。第2筒部240cの外周部には、第3軸受248の第3玉押し面248aと、第5軸受250の第5玉押し面250aとが形成される。第2筒部240cの第3玉押し面248aと第5玉押し面250aとの間には、連結部252が連結される第1セレーション部240eが形成される。
【0061】
装着部材258は、小径の第1部分258aと大径の第2部分258bとを有する段付き筒状部材である。第1部分258aは、第2筒部240cの内周部に連結され、第2筒部240cと一体的に回転する。第2部分258bの内周側に第1信号発生機構254が設けられる。
【0062】
連結部252は、駆動部222からハブシェル224にわたる駆動力伝達経路に設けられる。第3実施形態では、連結部252は、ハブシェル224の第2端部(図7の右側の端部)で、ハブシェル224の内周部と第1部材240との間に設けられる。ハブシェル224の第2端部に設けられるフランジの径方向内側に連結部252が設けられている。連結部252は、ハブシェル224の後述する軸受け支持部224dよりもハブシェル224の第2端部側に設けられ、軸受け支持部224dに隣接する。連結部252は、図8に示すように、円環状の部材であり、内周部に第1部材240の第1係合部240eに係合する第2係合部252aを有する。連結部252は、外周部にハブシェル224の後述する第3係合部224cに係合する第4係合部252bを有する。連結部252は、周方向に間隔を隔てて形成される複数の孔252cを有する。第1係合部240e、第2係合部252a、第3係合部224cおよび第4係合部252bは、ハブ軸20の半径方向に凹凸状に形成される。ここでは、第1係合部240e、第2係合部252a、第3係合部224cおよび第4係合部252bは、ハブ軸20の半径方向に凹凸状に形成されるが、ハブ軸方向に突出する凹部または凸部を有する形状としてもよく、セレーションであってもよい。
【0063】
孔252cは、ハブ軸方向で連結部を貫通する。孔252cは長孔に形成され、その長手方向は周方向に沿っている。この孔252cは、連結部52の剛性を駆動部222およびハブシェル224より低下させて、駆動部222からハブシェル24に駆動力(トルク)が伝達されるときに、連結部252を駆動力に応じて捩れやすくするために設けられる。
【0064】
ハブシェル224は、ハブ軸方向で分割可能な構造である。ハブシェル224の第1端部(図7右側の端部)の内周部には、連結部252の外周部に係合する第3係合部224cが形成される。第3係合部224cのハブシェル224における第1端部側には、第5軸受250を装着するための環状の軸受け支持部224dが形成される。軸受け支持部224dは、ハブシェル224の内周部で、ハブ軸20側に突出している。軸受け支持部224dは、環状に形成されている。軸受け支持部224dには、装着部材258の第2部分258bが近接して配置される。
【0065】
駆動力計測部226の第1信号発生機構254は、図7に示すように、装着部材258の第2部分258bの内周部に、装着部材258と一体的に回転可能に連結される第1磁石部254aと、ハブ軸20の軸本体30の外周部に回転不能に連結される第1コイル部254bと、を有する。
【0066】
第2信号発生機構256は、ハブシェル224の内周部に、ハブシェル224と一体的に回転可能に連結される第2磁石部256aと、ハブ軸20の軸本体30の外周部に回転不能に連結される第2コイル部256bと、を有する。第2信号発生機構256は、第1信号発生機構254とハブ軸方向に並べて配置される。第3実施形態の第1信号発生機構254および第2信号発生機構256は、第1および第2実施形態の第1信号発生機構および第2信号発生機構と同様の構成ではあるが、第1および第2実施形態の第1信号発生機構および第2信号発生機構よりも径方向の寸法が大きいので、極数を増やして位相差の検出精度を向上させることができる。
【0067】
また、第3実施形態では、無線送信部28に電力を供給する発電機60がハブ軸20とハブシェル224の間に設けられる。発電機60は、ハブシェル224の内周部に固定される磁石62と、ハブ軸20の軸本体30の外周部に固定される固定子64と、を有する。固定子64の外周側に固定子64に対向して磁石62が配置される。固定子64は、ハブ軸20の外周部に固定されるコイルボビンと、コイルボビンに巻き付けられるコイルと、コイルの周囲に配置されるヨークと、を有する。コイルの出力が無線送信部28で直流に整流され、電源として使用される。
【0068】
このような第3実施形態のリアハブ210でも、第1および第2実施形態と同様に、2組のコイル部と磁石部とにより駆動力を非接触で検出できるので、組立ての精度の影響を受けにくくすることができる。
【0069】
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0070】
(a)前記実施形態では、ワンウェイクラッチを有するいわゆるフリーハブを含んで駆動部22を構成したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、フリーハブを有さないリアハブにも本発明を適用できる。
【0071】
(b)前記実施形態では、クイックレリーズ機構29を有するリアハブを例示したが、クイックレリーズ機構を有さないリアハブにも本発明を適用できる。
【0072】
(d)前記実施形態では、電源として発電機及び充電池を例示したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、充電可能なコンデンサ等の蓄電素子を用いてもよい。また、電源として充電不能な一次電池を用いてもよい。
【0073】
(e)前記第3実施形態では、発電機60は無線送信部28の電力供給に用いられるが、本発明はこれに限定されない。無線送信部において、発電機60から出力される交流の電力波形を検波してリアハブの回転速度信号を得てもよい。得られた回転速度信号に関する情報と、駆動力測定部によって測定した駆動力であるトルクとを用いて、マイクロコンピュータにおいてパワーを計算してもよい。また、無線送信部が回転速度信号に関する情報をサイクルコンピュータに送信することにより、後輪の周長を乗算することにより、サイクルコンピュータでの車速表示に用いることができる。
【0074】
また、第1信号発生機構または第2信号発生機構の出力によりリアハブの回転速度信号を得てもよい。
【0075】
(f)前記各実施形態の構成は、相互に組み合わせることができる。たとえば、第1および第2の実施形態において、第3の実施形態のようにハブシェルの内部に発電機を設けてもよい。この場合、発電機は、ハブ軸に発電コイルを設けて、ハブシェルまたは第1部材に磁石を設ける構成とすることができる。また第3の実施形態において、発電機の代わりに一次電池または二次電池を設けてもよい。またたとえば、第1から第3の実施形態において、磁石部をハブ軸に設け、コイル部をハブシェルまたは駆動部に設けてもよい。
【0076】
(g)前記実施形態では、連結部には連結部を貫通する孔が形成されるが、貫通する孔の代わりに凹所を形成してもよく、また孔を設けない構成としてもよい。
【0077】
(h)前記実施形態において、第1〜第5の軸受のいずれか1つまたは複数をすべり軸受に変更してもよい。この場合には、重量を軽減することができる。
【0078】
(i)前記実施形態において、第1部材のうち、フリーホイールを構成する部分を、他の部分から着脱自在に構成してもよい。このように構成するとフリーホイールを自由に交換することができる。第1部材のうち着脱可能な部分は、セレーションなどの連結機構によって他の部分に結合されればよい。
【符号の説明】
【0079】
10,110,210 リアハブ
20 ハブ軸
22,122,222 駆動部
24,124,224 ハブシェル
26,126,226 駆動力計測部
28 無線送信部
28c 充電池
52,252,152 連結部
54,154,254 第1信号発生機構
54a,154a,254a 第1磁石部
54b,154b,254b 第1コイル部
56,156,256 第2信号発生機構
56a,156a,256a 第2磁石部
56b,156b,256b 第2コイル部
60 発電機
80 スプロケット集合体
258 装着部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車用リアハブであって、
ハブ軸と、
前記ハブ軸に回転自在に支持され、駆動力伝達部材を装着可能な駆動部と、
前記ハブ軸に回転自在に支持され、前記駆動部の回転が伝達されるハブシェルと、
第1磁石部と第1コイル部とを有する第1信号発生機構と、前記第1信号発生機構と前記ハブ軸の軸方向に並べて設けられ、第2磁石部と第2コイル部とを有する第2信号発生機構と、を含む駆動力計測部と、
を備える自転車用リアハブ。
【請求項2】
前記第1信号発生機構は、駆動部に連結される、請求項1に記載自転車用リアハブ。
【請求項3】
前記駆動部に前記第1磁石部および前記第1コイル部の一方が設けられ、前記ハブ軸に前記第1磁石部および前記第1コイル部の他方が設けられる、請求項2に記載の自転車用リアハブ。
【請求項4】
前記駆動部は、前記ハブシェルに連結される連結部を有する、請求項2または3に記載の自転車用リアハブ。
【請求項5】
前記連結部に前記第1信号発生機構が連結される、請求項4に記載の自転車用リアハブ。
【請求項6】
前記連結部に前記第1磁石部および前記第1コイル部の一方が設けられ、前記ハブ軸に前記第1磁石部および前記第1コイル部の他方が設けられる、請求項5に記載の自転車用リアハブ。
【請求項7】
前記連結部に前記第2信号発生機構が連結されている、請求項4から6のいずれか1項に記載の自転車用リアハブ。
【請求項8】
前記連結部に前記第2磁石部および前記第2コイル部の一方が設けられ、前記ハブ軸に前記第2磁石部および第2コイル部の他方が設けられる、請求項7に記載の自転車用リアハブ。
【請求項9】
前記ハブシェルに第2信号発生機構が連結されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の自転車用リアハブ。
【請求項10】
前記ハブシェルに前記第2磁石部および前記第2コイル部の一方が設けられ、前記ハブ軸に前記第2磁石部および前記第2コイル部の他方が設けられる、請求項9に記載の自転車用リアハブ。
【請求項11】
前記第1信号発生機構および前記第2信号発生機構は、前記ハブシェルの内部に設けられる、請求項1から10のいずれか1項に記載の自転車用リアハブ。
【請求項12】
前記第1磁石部および前記第2磁石部は、環状に形成され、周方向に並んで複数の磁極が形成されている、請求項1から11のいずれか1項に記載の自転車用リアハブ。
【請求項13】
前記第1コイル部および第2コイル部の出力に基づく情報を無線により外部に送信する無線送信部をさらに備える、請求項1から12のいずれか1項に記載の自転車用リアハブ。
【請求項14】
前記無線送信部に電力を供給する電源をさらに備える、請求項13に記載の自転車用リアハブ。
【請求項15】
前記電源は電池である、請求項14に記載の自転車用リアハブ。
【請求項16】
前記電源は発電機である、請求項15に記載の自転車用リアハブ

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−47081(P2013−47081A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186593(P2011−186593)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000002439)株式会社シマノ (1,038)
【Fターム(参考)】