芝刈機
【課題】
集草効率が高く、掃除等のメンテナンス作業が容易な芝刈機を提供するものである。
【解決手段】
芝刈機本体の内部に風洞を有し、芝刈機本体の底部に上面に羽根を配設した円盤状の集草用ファンを回転自在に装着し、集草用のファンと一緒に回転して芝草を刈るカッタを集草用ファンの下部に設け、刈った芝草を風洞を介して集めるようにした芝刈機において、
風洞を構成する円筒状の外周壁の少なくともファンからみて前記吐出口と反対側の下側付近は、下端に向かうに従い回転刃及び集草用ファンの回転中心に近づく方向に傾斜する傾斜部を有するようにした。
集草効率が高く、掃除等のメンテナンス作業が容易な芝刈機を提供するものである。
【解決手段】
芝刈機本体の内部に風洞を有し、芝刈機本体の底部に上面に羽根を配設した円盤状の集草用ファンを回転自在に装着し、集草用のファンと一緒に回転して芝草を刈るカッタを集草用ファンの下部に設け、刈った芝草を風洞を介して集めるようにした芝刈機において、
風洞を構成する円筒状の外周壁の少なくともファンからみて前記吐出口と反対側の下側付近は、下端に向かうに従い回転刃及び集草用ファンの回転中心に近づく方向に傾斜する傾斜部を有するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転刃の回転により芝の刈込を行う芝刈機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、芝の刈込を行う芝刈機としては駆動源として電動機や内燃機関を用いたものが広く使われており、刈込手段としてはロータリ刃やリール刃を備えたものがある。図9は従来のロータリ式の芝刈機の構造を示す断面図であり、図10は図9の芝刈機に取り付けられている集草用ファンの概観図である。図11は従来技術による芝刈機とその使い方を説明するための図である。図11において、芝刈機1は、ハウジング2内部に駆動源としてのモータ3を搭載し、ハウジング2底部ではカッタ7がモータ3によって回転可能に取り付けられている。ハウジング2はモータを収容すると共に、その周囲に車輪12やハンドル11、集草バッグ13が取り付けられている。作業者はハンドル11を把持した状態でモータ3に電力を供給するスイッチを入れることにより、カッタ7が回転し、その状態でハンドルを進行方向に押すことで、芝刈機本体が移動し、芝の刈り込みが行えるようになっている(以下、本明細書は、芝刈機本体に対して作業者がいる位置を後方、その反対を前方と定義して説明する。また、使用形態において地面の方向を下方、その反対を上方とする)。
【0003】
図9を用いて芝の刈り込みを説明すると、芝刈機1の前方への移動によって、風洞外壁5aの開口部からハウジング内に侵入してきた芝が、回転するカッタ7により刈り取られる。刈り取られた芝草は、モータ軸3aに取り付けられた集草用ファン4の作り出す水平方向への空気流10bに乗り、風洞外壁5a に沿って風洞5内を運ばれ、吐出口2aに取り付けた集草用バッグ13内に集められる。しかしながら、従来の構造では、集草用ファン4によって、風洞5の風洞外壁5aの下方へと向かう空気流が形成されやすくなっており、この水平方向の空気流10bに乗った芝草は芝刈機1の外部前方に吹き出してしまい(図9のA)、集草用バケットに集草されないといった問題点があった。
【0004】
このような芝刈機においては、刈り取った芝を下に落とさないようにするため、芝草を空気流の流れに乗せて集草用バッグ13に集める必要がある。この要求に対して、集草用ファンの発生させる風が開口方向に向かわないよう風洞内上方に向かって空気の流れを発生させる手法が考えられている。
【0005】
【特許文献1】実開平1−167832
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1における、芝刈機においては、ロータの外周部に風の流れガイドする縁を設けることで、ロータの羽根で蹴られた空気がロータの縁で遮られ、スカートの上向きに方向を変える。その結果、ロータとスカートの間が負圧になり、刈り取った草を機体内に効率良く吸い込むことができるという効果を有する。
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術は、集草用ファンより外径の大きい円盤状のカッタを用いた場合においては集草用ファンの水平方向に風の流れない領域ができることでカッタと集草用ファンの間に芝草が溜まってしまうという問題が生じる。さらに、集草用ファンと集草用バッグとを結ぶ通路の下部領域においても送風の流れが悪い吹き溜まりの領域となることで、芝草が集草用バッグまで届かずに下部領域に芝草が溜まり風洞内部での詰まりの要因となってしまう(図9のB)。
【0008】
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、芝草が溜まることによるメンテナンスの手間を減らし、集草効率を向上させた芝刈機を提供することにある。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、芝刈機本体内部の風洞を構成する円筒状の外周壁の下部は、集草用ファンの回転軸方向に向けて径が小さくしたので、集草用ファンから略水平方向に流れる空気流が外周壁の下部に衝突後、上昇方向へ気流の流れを変更し、これにより集草率を向上することができる。
【0010】
請求項2の発明によれば、傾斜部は本体に対して着脱可能に設けられているため、傾斜部の有無は作業者が作業環境に合わせて選択することができ利便性が向上する。さらに本体ハウジングを型成形などがし易い簡単な形状により構成することができる。
【0011】
請求項3の発明によれば、ファンの回転方向において、傾斜部は円筒状の外周壁に沿って形成したので、外周壁との間に隙間ができることが無く簡便に取り付けることができる。
【0012】
請求項4の発明によれば、傾斜部の最下端部は、回転刃の回転面より高い位置にあることにより、傾斜部の最下端部の下を通過した芝草を回転刃によって効率よく切断することが可能となる。
【0013】
請求項5の発明によれば、駆動源の軸線方向視において、傾斜部の最下端部は、回転刃の回転外径より外側に位置することによって、回転刃により刈り取った芝草を本体の外へ噴出される前に傾斜部に沿って上方へ運ぶことができる。
【0014】
請求項6の発明によれば、傾斜部は、本体への取付部を有する平坦形状をした取付面と、該取付面下方に設けられた傾斜面とからなることにより、傾斜部を本体へ取り付けることが簡単となる。
【0015】
請求項7の発明によれば、傾斜部は180度以内の範囲において形成される半円弧形状をしていることにより、成型が容易となる。
【0016】
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る芝刈機本体を進行方向に分割した縦断面図、図2は本発明の実施形態に係る芝刈機本体を進行方向に分割した横断面図。芝刈機1の全体構成については図11を用いて前述したものと同様であるため省略する。
【0018】
図1に示す断面図を用いて、芝刈機1の内部構造を説明する。芝刈機1のハウジング2の内部には、上板2bに設けられた円筒状のモータケース2cに嵌るようモータ3が収容される。ここでモータ3はモータ軸3aが地面と垂直になるよう配置されている。ハウジング2は、上板2bと後述する風洞外壁5aにより内部に風洞5と呼ばれる空間を構成しており、モータケース2cには上板2bの上部空間から風洞5へ向かうモータ3を冷却する為の送風路が形成されている。
【0019】
モータ軸3aはハウジング下端付近まで延び、モータ軸3の下方には円盤状のカッタ7が地面と平行に回転可能になるよう取り付けられている。また、同じモータ軸3aにはカッタ7の上に密接して重なるように集草用ファン4が取り付けられている。尚、集草用ファン4とモータケース2cの間は比較的小さな隙間となっている。ハウジング2の下面には、使用者がカッタ7に触れないよう底面からみてカッタ7の吐出口2a 側を覆うように底板9が取り付けられており、本体1の進行方向側にカッタ7が一部露出するようになっている。
【0020】
風洞外壁5aの進行方向前方側の下端には、開口部が設けられ、開口部は左側前輪と、右側前輪の間にあって、その上端がカッタ7の回転面より上に位置するよう形成されている。また、風洞外壁5aの下部には、下側に向かうにつれて径が小さくなるように傾斜した風洞カバー15(図11、図10)が着脱可能に取り付けられている。風洞カバー15は風洞外壁5aに沿った略半円形状をしており、風洞カバー15の下端の地面からの高さは、その上端がカッタ7の回転面より上に位置するよう形成されている。
【0021】
前輪12aの左右側を繋ぐ車軸はハウジング2に対して取り付け位置を変更することができるようになっている。これにより、ハウジング2に取り付けられたカッタ7の地面からの回転面の高さが変更でき、刈り取る芝の長さを調節することが可能となる。
【0022】
ハウジング2の後方には吐出口2aが形成され、吐出口2aを覆うように草集用バッグが取り付けられる。風洞外壁5aから吐出口2aへと接続される通路は、なだらかに拡がるように形成されており、通路上部は上板2aによって上方向に湾曲する曲線により形成されている。また、通路下部はモータケース2cの周囲を通過した集草用ファン4からの空気流を集草用バッグ13に送るため、上方向に向かって傾斜して吐出口2aに接続され、更にこの傾斜はハウジング2外部に後輪の一部を収容するための凹部を形成する。
【0023】
図2において、ハウジング2は風洞外壁5aから吐出口2aへと、略螺旋状の風洞5が形成されており、即ち、図2のモータ軸3aのAの位置を基点としてモータ軸3aを中心に右回りに回転し、Bの位置まで通路の中心が同じ距離にあるように同じ通路幅で回転し、Bの位置からCの位置にかけて通路の中心がモータ軸3aから離れ、Cの位置から吐出口2aの中心点まで接線方向に向かって芝草が排出されるよう通路幅が拡がりながら接続されている。また、Aの位置からCの位置に向かうにつれ、上板2bは徐々に高くなっていくため、風洞の断面積を増やしながら吐出口2aに向かうようになっている。
【0024】
モータ軸3aにはカッタ7が取り付けられており、カッタ7の最外径は風洞外壁5aより小さく、カッタ7と風洞外壁5aの間には径方向に隙間が設けられている。また、同じくモータ軸3a上に取り付けられた集草用ファン4の外径はカッタ7の最外径より小さく約7割程度であり、円筒状のモータケース2cの外径は集草用ファン4の外径よりも更に小さく形成され、径方向においてカッタ7と集草用ファン4はモータケース2cより風洞5内に露出している。
【0025】
図3において、集草用ファン4は、一体成型により形成され、円盤形状の基盤14を有し、中心部には集草用ファン4をモータ軸3aに取り付けるための取付孔を備える。集草用ファン4の取付孔付近は基盤14より上面側に突出した形状となっており、下面側からみたとき凹形状を形成し、凹形状と適合した形状の取付部材を介してボルトによりカッタ7と一体に固定される。
【0026】
集草用ファン4の基盤14の上面側には、取付孔を中心として略放射状に延びる複数枚の羽根4aが基盤14との一体成型により設けられている。羽根4aは内径側が取付孔付近の突出部と同じ高さに接続され、外径方向に向かうにつれて段々に高くなるよう形成されている。羽根4aは内径側から集草用ファン4の最外径側まで略一定の幅により形成される。基盤14上の羽根4aと隣り合う羽根4aとの間には、羽根4aとは独立した突起4bが設けられ、羽根4aと突起4bの間には通路4cが形成される。突起4bは基盤14の外周側に配置され、内径側の曲面4dは、集草用ファン4の内周側から外周側に向かってなめらかに上に向かうよう凹の曲面を形成し、突起4bの最大高さは羽根4aよりも低く形成されている。突起4bは、円周方向において通路4cに傾斜しながら接続する形状をしている。また、突起4bは羽根4aと同様に基盤14との一体成型により容易に形成することができる。
【0027】
図11において、風洞カバー15は略半円の形状をしており、ハウジング2に取り付けるための取付部15cを有する取付面15aと、下端に向かうに従って円弧形状の径が徐々に小さくなっていく傾斜部15bとから構成される。
【0028】
図10において、芝草を運ぶ空気流10bは、風洞外壁5aの下部の風洞カバー15に向かって流れていくが、風洞カバー15の下端付近に衝突した空気流10bは、上方に向けて遠ざかる方向に傾斜する傾斜部によりスムーズに上方に案内され、上方への空気流10cへと変更される。
【0029】
次に、本発明による実施例の動作について説明する。
【0030】
図1において作業者がハンドル11を把持した状態で、図示しないスイッチを操作することにより、モータ3に給電され、モータ軸3aが回転し、モータ軸3aに取り付けられたカッタ7が回転して芝草を刈り取る。集草用ファン4は、カッタ7の取付軸と同軸に取り付けられているため、モータ軸3aによって回転し、モータケース2c内の空気が吸引され、集草用ファン4の中心部から外縁部に向かうような空気の流れを発生させる。
【0031】
刈り取られた芝草は、モータ軸3aに取り付けられた集草用ファン4が作り出す空気の流れ10a、10bによって運ばれる。10aは集草用ファン4に設けられた外周部の突起4bに配設された曲面4dにより形成される流れである。また、10bは集草用ファン4に配設された外周部の突起4bと羽根4aの間の通路4cを通過して、略水平に径方向に風の流れが形成される。
【0032】
刈り取られた芝草の大部分は上方への空気流10aに乗り、上方に巻き上げられ、風洞5の内側へ向けて送風され風洞外壁5aに沿って風洞5内を運ばれ、吐出口2aに取付けた集草用バッグ内に集められる。
【0033】
このような構成によれば、集草用ファン4の風の流れを曲面4dによって上方へと変更すると共に、その一部を略水平方向に排出したことにより、空気流10bが、突起4bの外周部に回り込み芝草を掃除するようになり、突起4bの外周部において圧力の低下による芝草の溜まり抑制することができ、集草率を向上することができる。また、略水平方向に排出された空気流は、風洞の下流から吐出口の底部にこぼれ落ちた芝草を集草用バッグに押し込むことが可能となり、芝草の詰まりを抑制することができ、更に集草率を向上することができる。
【0034】
また、Aの位置から吐出口2aに接続されるCの位置まで、集草ファン4の回転方向周りにおける風量の増加に対応した断面積を有する構成としたことで、抵抗が少なく、Aの位置とCの位置に高低差が生じることで、回転方向においてCの位置からAの位置に流れる空気を抑制し、Cの位置から吐出口2aまでの流れを形成することができる。
【0035】
また、カッタ7と風洞外壁5aの下端との間に径方向と軸方向に十分な隙間を設けたことで、カッタ7によって刈り取られた芝草をハウジング2の外に落とすことなく空気流に乗せることができる。
【0036】
また、集草用ファン4において、羽根4aを中央部と接続し、外径方向に向かうにつれて段々に高くなるよう形成したことで、内周側においてモータケース2cとの干渉を避けて芝刈機1の全高を低く抑えながら、流入口付近の空気を引き込む効果を得ると共に、外周側において十分な風量を得ることが可能となる。また、集草用ファン4の外周側に、内周側から外周側に向かって上方に傾斜した傾斜面を有する突起を配置したことにより、上方に向かう空気流を形成することができ、集草率が向上する。
【0037】
また、羽根4aと突起4bが基盤14上に独立して配置されることで、空気の流れが発生し易い羽根4aの側部に抵抗を設けることなく外周側への送風路を形成することができ、風量の低下や騒音の発生を抑えながら、水平方向への空気流を集草用ファン4外周に排出することができる。
【0038】
また、内径側の曲面4dは、突起4bの最大高さは羽根4aよりも低く形成されているため、突起4bが集草用ファン4の内周側から外周側に向かう空気流の抵抗となることを抑え、十分な風量を得ることができる。また、突起4bは、円周方向において通路4cに傾斜しながら接続し、外縁側からみて略台形の形状をしており、集草用ファン4に形成された水平風路を通る空気流による風切り音等の騒音を抑えることができる。
【0039】
また、風洞外壁5aの下部には下方に向かって径が小さくなる方向に傾斜した傾斜部を形成したことにより、風洞外壁5aの下部に向かって流れる空気流10bが、風洞カバー15に当たって上方に向きを変えられ、上方への空気流10cとなり、風洞5内を経由して集草用バッグ13まで到達する。これにより刈り取られた芝草は芝刈機1の外に漏れ難くなり集草用バッグ内に効率良く集められる。
【0040】
また、風洞カバー15はハウジング2に対して着脱可能に設けたことにより、風洞カバー15の使用を作業者がそれぞれ選択することができるようになると共に、ハウジング2を成型し易い形状により構成することができる。
【0041】
なお、集草用ファン4に設けた斜面4dは、実施例では曲面としたが、平面形状でも本目的を達成することは可能である。
【0042】
また、集草用ファン4の形状は、図3に示したものに限られるものでは無く、図4から図6に示すように断面が矩形状の突起であっても、羽根4aと羽根4aの間に複数の突起4bを設けたものであってもよい。
【0043】
さらに、羽根4aは径方向に直線形状である必要も無く、曲率を有する羽根形状のファンであっても良い。
【0044】
また、風洞カバー15は、作業中に脱落することがない方法であればハウジング2にどのようにして取り付いても良く、ボルトにより取り付けたり、カバー側とハウジング側に凹凸形状を配して取り付けたりと種々の方法が適用可能である。更に、風洞カバー15側に取り付け箇所を複数設けるなどして、対象となる芝草や作業環境等に応じて、ハウジング2に対する風洞カバー15の取り付け高さを変更できるようにすれば、更に利便性を向上することができる。また、本実施形態では風洞カバー15は本体ハウジング2とは別体で構成されているが、本体ハウジング2自体に下端に向かって絞り込むように傾斜した傾斜面を設けた構成であっても良く、上記実施形態と同様の集草率の向上が期待できる。
【0045】
以上、本発明を示す実施形態に基づき説明したが、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、本願では手押し式の電動式芝刈機について説明したが、内燃機関を用いてもよく、また自走式のものにおいても同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の芝刈機の縦断面図である。
【図2】本発明の芝刈機の横断面図である。
【図3】本発明の芝刈機用の集草用ファンの外観図である。
【図4】本発明となる芝刈機用の集草用ファンのその他の形状の外観図である。
【図5】本発明となる芝刈機用の集草用ファンのその他の形状の外観図である。
【図6】本発明となる芝刈機用の集草用ファンのその他の形状の外観図である。
【図7】本発明の風洞カバーの外観図である。
【図8】本発明の風洞カバーの断面図である。
【図9】従来の芝刈機の縦断面図である。
【図10】従来の芝刈機用の集草用ファンの外観図である。
【図11】従来技術による芝刈機とその使い方を説明するための図である。
【符号の説明】
【0047】
1 芝刈機
2 ハウジング
2a 吐出口
2b 上板
2c モータケース
3 モータ
3a モータ軸
4 集草用ファン
4a 羽根
4b 突起
4c 通路
4d 曲面
5 風洞
5a 風洞外壁
6 円板
7 カッタ
9 底板
10a 上方への空気流
10b 水平外側への空気流
10c 上方への空気流
11 ハンドル
12a 前輪
12b 後輪
13 集草バッグ
14 基盤
15 風洞カバー
15a 取付面
15b 傾斜部
15c 取付孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転刃の回転により芝の刈込を行う芝刈機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、芝の刈込を行う芝刈機としては駆動源として電動機や内燃機関を用いたものが広く使われており、刈込手段としてはロータリ刃やリール刃を備えたものがある。図9は従来のロータリ式の芝刈機の構造を示す断面図であり、図10は図9の芝刈機に取り付けられている集草用ファンの概観図である。図11は従来技術による芝刈機とその使い方を説明するための図である。図11において、芝刈機1は、ハウジング2内部に駆動源としてのモータ3を搭載し、ハウジング2底部ではカッタ7がモータ3によって回転可能に取り付けられている。ハウジング2はモータを収容すると共に、その周囲に車輪12やハンドル11、集草バッグ13が取り付けられている。作業者はハンドル11を把持した状態でモータ3に電力を供給するスイッチを入れることにより、カッタ7が回転し、その状態でハンドルを進行方向に押すことで、芝刈機本体が移動し、芝の刈り込みが行えるようになっている(以下、本明細書は、芝刈機本体に対して作業者がいる位置を後方、その反対を前方と定義して説明する。また、使用形態において地面の方向を下方、その反対を上方とする)。
【0003】
図9を用いて芝の刈り込みを説明すると、芝刈機1の前方への移動によって、風洞外壁5aの開口部からハウジング内に侵入してきた芝が、回転するカッタ7により刈り取られる。刈り取られた芝草は、モータ軸3aに取り付けられた集草用ファン4の作り出す水平方向への空気流10bに乗り、風洞外壁5a に沿って風洞5内を運ばれ、吐出口2aに取り付けた集草用バッグ13内に集められる。しかしながら、従来の構造では、集草用ファン4によって、風洞5の風洞外壁5aの下方へと向かう空気流が形成されやすくなっており、この水平方向の空気流10bに乗った芝草は芝刈機1の外部前方に吹き出してしまい(図9のA)、集草用バケットに集草されないといった問題点があった。
【0004】
このような芝刈機においては、刈り取った芝を下に落とさないようにするため、芝草を空気流の流れに乗せて集草用バッグ13に集める必要がある。この要求に対して、集草用ファンの発生させる風が開口方向に向かわないよう風洞内上方に向かって空気の流れを発生させる手法が考えられている。
【0005】
【特許文献1】実開平1−167832
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1における、芝刈機においては、ロータの外周部に風の流れガイドする縁を設けることで、ロータの羽根で蹴られた空気がロータの縁で遮られ、スカートの上向きに方向を変える。その結果、ロータとスカートの間が負圧になり、刈り取った草を機体内に効率良く吸い込むことができるという効果を有する。
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術は、集草用ファンより外径の大きい円盤状のカッタを用いた場合においては集草用ファンの水平方向に風の流れない領域ができることでカッタと集草用ファンの間に芝草が溜まってしまうという問題が生じる。さらに、集草用ファンと集草用バッグとを結ぶ通路の下部領域においても送風の流れが悪い吹き溜まりの領域となることで、芝草が集草用バッグまで届かずに下部領域に芝草が溜まり風洞内部での詰まりの要因となってしまう(図9のB)。
【0008】
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、芝草が溜まることによるメンテナンスの手間を減らし、集草効率を向上させた芝刈機を提供することにある。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、芝刈機本体内部の風洞を構成する円筒状の外周壁の下部は、集草用ファンの回転軸方向に向けて径が小さくしたので、集草用ファンから略水平方向に流れる空気流が外周壁の下部に衝突後、上昇方向へ気流の流れを変更し、これにより集草率を向上することができる。
【0010】
請求項2の発明によれば、傾斜部は本体に対して着脱可能に設けられているため、傾斜部の有無は作業者が作業環境に合わせて選択することができ利便性が向上する。さらに本体ハウジングを型成形などがし易い簡単な形状により構成することができる。
【0011】
請求項3の発明によれば、ファンの回転方向において、傾斜部は円筒状の外周壁に沿って形成したので、外周壁との間に隙間ができることが無く簡便に取り付けることができる。
【0012】
請求項4の発明によれば、傾斜部の最下端部は、回転刃の回転面より高い位置にあることにより、傾斜部の最下端部の下を通過した芝草を回転刃によって効率よく切断することが可能となる。
【0013】
請求項5の発明によれば、駆動源の軸線方向視において、傾斜部の最下端部は、回転刃の回転外径より外側に位置することによって、回転刃により刈り取った芝草を本体の外へ噴出される前に傾斜部に沿って上方へ運ぶことができる。
【0014】
請求項6の発明によれば、傾斜部は、本体への取付部を有する平坦形状をした取付面と、該取付面下方に設けられた傾斜面とからなることにより、傾斜部を本体へ取り付けることが簡単となる。
【0015】
請求項7の発明によれば、傾斜部は180度以内の範囲において形成される半円弧形状をしていることにより、成型が容易となる。
【0016】
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る芝刈機本体を進行方向に分割した縦断面図、図2は本発明の実施形態に係る芝刈機本体を進行方向に分割した横断面図。芝刈機1の全体構成については図11を用いて前述したものと同様であるため省略する。
【0018】
図1に示す断面図を用いて、芝刈機1の内部構造を説明する。芝刈機1のハウジング2の内部には、上板2bに設けられた円筒状のモータケース2cに嵌るようモータ3が収容される。ここでモータ3はモータ軸3aが地面と垂直になるよう配置されている。ハウジング2は、上板2bと後述する風洞外壁5aにより内部に風洞5と呼ばれる空間を構成しており、モータケース2cには上板2bの上部空間から風洞5へ向かうモータ3を冷却する為の送風路が形成されている。
【0019】
モータ軸3aはハウジング下端付近まで延び、モータ軸3の下方には円盤状のカッタ7が地面と平行に回転可能になるよう取り付けられている。また、同じモータ軸3aにはカッタ7の上に密接して重なるように集草用ファン4が取り付けられている。尚、集草用ファン4とモータケース2cの間は比較的小さな隙間となっている。ハウジング2の下面には、使用者がカッタ7に触れないよう底面からみてカッタ7の吐出口2a 側を覆うように底板9が取り付けられており、本体1の進行方向側にカッタ7が一部露出するようになっている。
【0020】
風洞外壁5aの進行方向前方側の下端には、開口部が設けられ、開口部は左側前輪と、右側前輪の間にあって、その上端がカッタ7の回転面より上に位置するよう形成されている。また、風洞外壁5aの下部には、下側に向かうにつれて径が小さくなるように傾斜した風洞カバー15(図11、図10)が着脱可能に取り付けられている。風洞カバー15は風洞外壁5aに沿った略半円形状をしており、風洞カバー15の下端の地面からの高さは、その上端がカッタ7の回転面より上に位置するよう形成されている。
【0021】
前輪12aの左右側を繋ぐ車軸はハウジング2に対して取り付け位置を変更することができるようになっている。これにより、ハウジング2に取り付けられたカッタ7の地面からの回転面の高さが変更でき、刈り取る芝の長さを調節することが可能となる。
【0022】
ハウジング2の後方には吐出口2aが形成され、吐出口2aを覆うように草集用バッグが取り付けられる。風洞外壁5aから吐出口2aへと接続される通路は、なだらかに拡がるように形成されており、通路上部は上板2aによって上方向に湾曲する曲線により形成されている。また、通路下部はモータケース2cの周囲を通過した集草用ファン4からの空気流を集草用バッグ13に送るため、上方向に向かって傾斜して吐出口2aに接続され、更にこの傾斜はハウジング2外部に後輪の一部を収容するための凹部を形成する。
【0023】
図2において、ハウジング2は風洞外壁5aから吐出口2aへと、略螺旋状の風洞5が形成されており、即ち、図2のモータ軸3aのAの位置を基点としてモータ軸3aを中心に右回りに回転し、Bの位置まで通路の中心が同じ距離にあるように同じ通路幅で回転し、Bの位置からCの位置にかけて通路の中心がモータ軸3aから離れ、Cの位置から吐出口2aの中心点まで接線方向に向かって芝草が排出されるよう通路幅が拡がりながら接続されている。また、Aの位置からCの位置に向かうにつれ、上板2bは徐々に高くなっていくため、風洞の断面積を増やしながら吐出口2aに向かうようになっている。
【0024】
モータ軸3aにはカッタ7が取り付けられており、カッタ7の最外径は風洞外壁5aより小さく、カッタ7と風洞外壁5aの間には径方向に隙間が設けられている。また、同じくモータ軸3a上に取り付けられた集草用ファン4の外径はカッタ7の最外径より小さく約7割程度であり、円筒状のモータケース2cの外径は集草用ファン4の外径よりも更に小さく形成され、径方向においてカッタ7と集草用ファン4はモータケース2cより風洞5内に露出している。
【0025】
図3において、集草用ファン4は、一体成型により形成され、円盤形状の基盤14を有し、中心部には集草用ファン4をモータ軸3aに取り付けるための取付孔を備える。集草用ファン4の取付孔付近は基盤14より上面側に突出した形状となっており、下面側からみたとき凹形状を形成し、凹形状と適合した形状の取付部材を介してボルトによりカッタ7と一体に固定される。
【0026】
集草用ファン4の基盤14の上面側には、取付孔を中心として略放射状に延びる複数枚の羽根4aが基盤14との一体成型により設けられている。羽根4aは内径側が取付孔付近の突出部と同じ高さに接続され、外径方向に向かうにつれて段々に高くなるよう形成されている。羽根4aは内径側から集草用ファン4の最外径側まで略一定の幅により形成される。基盤14上の羽根4aと隣り合う羽根4aとの間には、羽根4aとは独立した突起4bが設けられ、羽根4aと突起4bの間には通路4cが形成される。突起4bは基盤14の外周側に配置され、内径側の曲面4dは、集草用ファン4の内周側から外周側に向かってなめらかに上に向かうよう凹の曲面を形成し、突起4bの最大高さは羽根4aよりも低く形成されている。突起4bは、円周方向において通路4cに傾斜しながら接続する形状をしている。また、突起4bは羽根4aと同様に基盤14との一体成型により容易に形成することができる。
【0027】
図11において、風洞カバー15は略半円の形状をしており、ハウジング2に取り付けるための取付部15cを有する取付面15aと、下端に向かうに従って円弧形状の径が徐々に小さくなっていく傾斜部15bとから構成される。
【0028】
図10において、芝草を運ぶ空気流10bは、風洞外壁5aの下部の風洞カバー15に向かって流れていくが、風洞カバー15の下端付近に衝突した空気流10bは、上方に向けて遠ざかる方向に傾斜する傾斜部によりスムーズに上方に案内され、上方への空気流10cへと変更される。
【0029】
次に、本発明による実施例の動作について説明する。
【0030】
図1において作業者がハンドル11を把持した状態で、図示しないスイッチを操作することにより、モータ3に給電され、モータ軸3aが回転し、モータ軸3aに取り付けられたカッタ7が回転して芝草を刈り取る。集草用ファン4は、カッタ7の取付軸と同軸に取り付けられているため、モータ軸3aによって回転し、モータケース2c内の空気が吸引され、集草用ファン4の中心部から外縁部に向かうような空気の流れを発生させる。
【0031】
刈り取られた芝草は、モータ軸3aに取り付けられた集草用ファン4が作り出す空気の流れ10a、10bによって運ばれる。10aは集草用ファン4に設けられた外周部の突起4bに配設された曲面4dにより形成される流れである。また、10bは集草用ファン4に配設された外周部の突起4bと羽根4aの間の通路4cを通過して、略水平に径方向に風の流れが形成される。
【0032】
刈り取られた芝草の大部分は上方への空気流10aに乗り、上方に巻き上げられ、風洞5の内側へ向けて送風され風洞外壁5aに沿って風洞5内を運ばれ、吐出口2aに取付けた集草用バッグ内に集められる。
【0033】
このような構成によれば、集草用ファン4の風の流れを曲面4dによって上方へと変更すると共に、その一部を略水平方向に排出したことにより、空気流10bが、突起4bの外周部に回り込み芝草を掃除するようになり、突起4bの外周部において圧力の低下による芝草の溜まり抑制することができ、集草率を向上することができる。また、略水平方向に排出された空気流は、風洞の下流から吐出口の底部にこぼれ落ちた芝草を集草用バッグに押し込むことが可能となり、芝草の詰まりを抑制することができ、更に集草率を向上することができる。
【0034】
また、Aの位置から吐出口2aに接続されるCの位置まで、集草ファン4の回転方向周りにおける風量の増加に対応した断面積を有する構成としたことで、抵抗が少なく、Aの位置とCの位置に高低差が生じることで、回転方向においてCの位置からAの位置に流れる空気を抑制し、Cの位置から吐出口2aまでの流れを形成することができる。
【0035】
また、カッタ7と風洞外壁5aの下端との間に径方向と軸方向に十分な隙間を設けたことで、カッタ7によって刈り取られた芝草をハウジング2の外に落とすことなく空気流に乗せることができる。
【0036】
また、集草用ファン4において、羽根4aを中央部と接続し、外径方向に向かうにつれて段々に高くなるよう形成したことで、内周側においてモータケース2cとの干渉を避けて芝刈機1の全高を低く抑えながら、流入口付近の空気を引き込む効果を得ると共に、外周側において十分な風量を得ることが可能となる。また、集草用ファン4の外周側に、内周側から外周側に向かって上方に傾斜した傾斜面を有する突起を配置したことにより、上方に向かう空気流を形成することができ、集草率が向上する。
【0037】
また、羽根4aと突起4bが基盤14上に独立して配置されることで、空気の流れが発生し易い羽根4aの側部に抵抗を設けることなく外周側への送風路を形成することができ、風量の低下や騒音の発生を抑えながら、水平方向への空気流を集草用ファン4外周に排出することができる。
【0038】
また、内径側の曲面4dは、突起4bの最大高さは羽根4aよりも低く形成されているため、突起4bが集草用ファン4の内周側から外周側に向かう空気流の抵抗となることを抑え、十分な風量を得ることができる。また、突起4bは、円周方向において通路4cに傾斜しながら接続し、外縁側からみて略台形の形状をしており、集草用ファン4に形成された水平風路を通る空気流による風切り音等の騒音を抑えることができる。
【0039】
また、風洞外壁5aの下部には下方に向かって径が小さくなる方向に傾斜した傾斜部を形成したことにより、風洞外壁5aの下部に向かって流れる空気流10bが、風洞カバー15に当たって上方に向きを変えられ、上方への空気流10cとなり、風洞5内を経由して集草用バッグ13まで到達する。これにより刈り取られた芝草は芝刈機1の外に漏れ難くなり集草用バッグ内に効率良く集められる。
【0040】
また、風洞カバー15はハウジング2に対して着脱可能に設けたことにより、風洞カバー15の使用を作業者がそれぞれ選択することができるようになると共に、ハウジング2を成型し易い形状により構成することができる。
【0041】
なお、集草用ファン4に設けた斜面4dは、実施例では曲面としたが、平面形状でも本目的を達成することは可能である。
【0042】
また、集草用ファン4の形状は、図3に示したものに限られるものでは無く、図4から図6に示すように断面が矩形状の突起であっても、羽根4aと羽根4aの間に複数の突起4bを設けたものであってもよい。
【0043】
さらに、羽根4aは径方向に直線形状である必要も無く、曲率を有する羽根形状のファンであっても良い。
【0044】
また、風洞カバー15は、作業中に脱落することがない方法であればハウジング2にどのようにして取り付いても良く、ボルトにより取り付けたり、カバー側とハウジング側に凹凸形状を配して取り付けたりと種々の方法が適用可能である。更に、風洞カバー15側に取り付け箇所を複数設けるなどして、対象となる芝草や作業環境等に応じて、ハウジング2に対する風洞カバー15の取り付け高さを変更できるようにすれば、更に利便性を向上することができる。また、本実施形態では風洞カバー15は本体ハウジング2とは別体で構成されているが、本体ハウジング2自体に下端に向かって絞り込むように傾斜した傾斜面を設けた構成であっても良く、上記実施形態と同様の集草率の向上が期待できる。
【0045】
以上、本発明を示す実施形態に基づき説明したが、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、本願では手押し式の電動式芝刈機について説明したが、内燃機関を用いてもよく、また自走式のものにおいても同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の芝刈機の縦断面図である。
【図2】本発明の芝刈機の横断面図である。
【図3】本発明の芝刈機用の集草用ファンの外観図である。
【図4】本発明となる芝刈機用の集草用ファンのその他の形状の外観図である。
【図5】本発明となる芝刈機用の集草用ファンのその他の形状の外観図である。
【図6】本発明となる芝刈機用の集草用ファンのその他の形状の外観図である。
【図7】本発明の風洞カバーの外観図である。
【図8】本発明の風洞カバーの断面図である。
【図9】従来の芝刈機の縦断面図である。
【図10】従来の芝刈機用の集草用ファンの外観図である。
【図11】従来技術による芝刈機とその使い方を説明するための図である。
【符号の説明】
【0047】
1 芝刈機
2 ハウジング
2a 吐出口
2b 上板
2c モータケース
3 モータ
3a モータ軸
4 集草用ファン
4a 羽根
4b 突起
4c 通路
4d 曲面
5 風洞
5a 風洞外壁
6 円板
7 カッタ
9 底板
10a 上方への空気流
10b 水平外側への空気流
10c 上方への空気流
11 ハンドル
12a 前輪
12b 後輪
13 集草バッグ
14 基盤
15 風洞カバー
15a 取付面
15b 傾斜部
15c 取付孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集草用のバッグが接続可能な吐出部を有する本体と、該本体に収容された駆動源と、該駆動源の回転に連動して回転する回転刃及び集草用ファンと、該集草用ファンと前記吐出部との間に位置し、ファン風が通過する風洞とを有し、
回転刃の上方に集草用ファンが位置する構成とした芝刈機において、
風洞を構成する円筒状の外周壁の少なくともファンからみて前記吐出口と反対側の下側付近は、下端に向かうに従い回転刃及び集草用ファンの回転中心に近づく方向に傾斜する傾斜部を有することを特徴とする芝刈機。
【請求項2】
前記傾斜部は前記本体に着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の芝刈機。
【請求項3】
前記傾斜部は前記円筒状の外周壁に沿って形成されていることを特徴とする請求項2に記載の芝刈機。
【請求項4】
前記傾斜部の最下端部は、回転刃の回転面より高い位置にあることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項記載の芝刈機。
【請求項5】
前記駆動源の軸線方向視において、前記傾斜部の最下端部は、前記回転刃の回転外径より外側に位置することを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項記載の芝刈機。
【請求項6】
前記傾斜部は、本体への取付部を有する平坦形状をした取付面と、該取付面下方に設けられた傾斜面とからなることを特徴とする請求項1〜請求項5のうち何れか一項記載の芝刈機。
【請求項7】
前記傾斜部は180度以内の範囲において形成される半円弧形状をしていることを特徴とする請求項1〜請求項6のうち何れか一項記載の芝刈機。
【請求項1】
集草用のバッグが接続可能な吐出部を有する本体と、該本体に収容された駆動源と、該駆動源の回転に連動して回転する回転刃及び集草用ファンと、該集草用ファンと前記吐出部との間に位置し、ファン風が通過する風洞とを有し、
回転刃の上方に集草用ファンが位置する構成とした芝刈機において、
風洞を構成する円筒状の外周壁の少なくともファンからみて前記吐出口と反対側の下側付近は、下端に向かうに従い回転刃及び集草用ファンの回転中心に近づく方向に傾斜する傾斜部を有することを特徴とする芝刈機。
【請求項2】
前記傾斜部は前記本体に着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の芝刈機。
【請求項3】
前記傾斜部は前記円筒状の外周壁に沿って形成されていることを特徴とする請求項2に記載の芝刈機。
【請求項4】
前記傾斜部の最下端部は、回転刃の回転面より高い位置にあることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項記載の芝刈機。
【請求項5】
前記駆動源の軸線方向視において、前記傾斜部の最下端部は、前記回転刃の回転外径より外側に位置することを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項記載の芝刈機。
【請求項6】
前記傾斜部は、本体への取付部を有する平坦形状をした取付面と、該取付面下方に設けられた傾斜面とからなることを特徴とする請求項1〜請求項5のうち何れか一項記載の芝刈機。
【請求項7】
前記傾斜部は180度以内の範囲において形成される半円弧形状をしていることを特徴とする請求項1〜請求項6のうち何れか一項記載の芝刈機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−11743(P2010−11743A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−171789(P2008−171789)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(000005094)日立工機株式会社 (1,861)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(000005094)日立工機株式会社 (1,861)
【Fターム(参考)】
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