説明

蓋の密封を改良した閉鎖装置

閉鎖装置(30)には、周壁(32)(すなわち例えば容器の頂部により画成され、該頂部から延在して開口を画成するか、あるいは容器から延在する別体の閉鎖体により画成される)が設けられる。周壁(32)は、側面内方に延在する密封部材(60)を有し、蓋体(34)は、周壁(32)上に、開放位置から閉止位置へ移動するように配置されている。蓋体(34)は、周辺密封可能面(102)を有するフランジ(100)を有し、周壁(32)の密封部材(60)により係合することにより密封機能を果たすことが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の閉鎖装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なタイプの蓋が用いられている。先行技術の閉鎖装置のある形式のものは、容器の頂部に取付けられる本体を有する。この本体は、容器の内部に対する開口を画成するものである。さらに閉鎖装置は、本体に蝶番付けされ、かつ容器内部に対する開口を露出させるために引っ張り上げることのできる蓋も含む。蓋が取付けられた閉鎖本体は、閉鎖ベースあるいはベース部分などと称されている。
【0003】
ある種の製品では、ヒンジ付けされた頂部を有する閉鎖装置を設けたり、あるいは製品(流動性製品も流動性でない製品も含む)に触れることのできる蓋構造やさじやナイフあるいは柄杓などを用いる台所用品を開口した閉鎖体を通して挿入して容器内の製品をかきだしたり、または使用者の指を開口した閉鎖体を通して挿入して手で製品を取り出すことのできる蓋構造を設けることが望ましくなる。
【0004】
このような閉鎖装置の蓋と閉鎖本体との間に改良したシールを設けることが望ましく、特に製品吐出開口横断寸法が最小でも40mm以上の広口閉鎖体では特に望ましい。過去において、本発明者らは、良好なシール効果を有し、製造過程、組立過程、運送時あるいは使用時の取扱いなどに充分耐えうる強度を有する広口で使い捨ての熱可塑性の閉鎖体を設計することが困難であると考えていた。
【0005】
広口閉鎖体など閉鎖体に、適正なシール機能を有し且つ強度が高い改良シールを設けることが望ましく、このようなシールが蓋の閉止時に、蓋の協働部分を効果的にガイドできる機能を有することが特に望ましい。
【0006】
さらにまた、大サイズの閉鎖体が密封効果に有害な影響を与えることなしに、曲がりやねじれなどが許容できる改良シールを提供できれば好ましい。
【0007】
さらに、改良シールが、閉鎖本体のヒンジを介して好適に結合された蓋を含む閉鎖体に設けることのできることが好ましい。
【0008】
上述の改良シールを有する蓋体が、様々な形状の容器や各種の材料製の容器に適用できれば効果的である。
【0009】
上述の改良シールを有する閉鎖体が容易に使用できたり、このような改良された閉鎖体の構造を、閉鎖体のクリーニングが容易な設計とするようにできればさらにまた好ましい。
【0010】
上述の改良シールを有する閉鎖体が、熱可塑性材料から簡単に製造できるものであれば、さらに好ましい。
【0011】
上述の改良シールを有する閉鎖体が一つあるいは複数の部分で熱可塑性材料から成形でき、好ましくは、単一の一体的閉鎖体として成形できその後多数の部品の組立を省略できれば、さらに望ましい。
【0012】
さらに、以上のような改良シールを含む閉鎖体が、高効率、高品位かつ多量生産技術により低不良品率での生産が可能であり、動作特性が一貫した信頼性ある製品を得られるようにすることが望ましい。
【0013】
さらに、以上の改良シールが直接容器の容器開口の周りに少なくとも一部として導入され、追加の閉鎖本体を必要とすることなく閉鎖装置の一部として機能できれば好ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の改良シールは、上述の一つあるいは複数の所望の特徴を有する閉鎖装置に導入可能である。
本発明の一態様によれば、以上の閉鎖装置の第1の形式は、製品を内部に収容可能の容器に使用されるものである。
この閉鎖装置は、
(A)容器の開口部の周りから容器内部に延在して、開口部に垂直な吐出方向に製品を除去可能に通過させることができる周壁、および
(B)開口部を閉塞する閉止位置(1)と、開口部を露出させる完全解放位置(2)との間で移動可能の蓋体
を含む。
周壁は、容器と一体のものあるいは容器と一体の延長部として形成された閉鎖ベースとしても良く、あるいはこのような容器に装着される別体の閉鎖本体であっても良い。周壁は、開口部上に部分的に迫り出した、側面内方(横方向内側)へ延在する密封部材を含む。密封部材は、第1部分と末端第2部分とを有し、この末端第2部分は、(a)側面内方に延在する頂部円弧面、(b)側面内方に延在する底部円弧面ならびに(c)吐出方向に略平行で頂部円弧面と底部円弧面との間に延在してこれらと結合する密封面とにより画成される横断面形状を有している。
【0015】
蓋体は、閉鎖フランジを含み、この閉鎖フランジは、蓋体が前述の閉鎖位置にある時、(a)吐出方向に略平行に向けられ、(b)密封部材の末端第2部分密封面に密封係合して末端第2部分を側面外方(横方向外側)に押圧している。
【0016】
本発明の別の態様によれば、内部に製品収容可能の容器のための別の形式の閉鎖装置が提供され、前記閉鎖装置は、
(A)容器の開口部の周りから容器内部に延在して、開口部に垂直な吐出方向に製品を除去可能に通過させることができる周壁、および
(B)開口部を閉塞する閉止位置(1)と、開口部を露出させる全解放位置(2)との間で移動可能の蓋体
を含み、
(a)周壁は、開口部に一部張り出した側面内方に延在する密封部材を含み、この密封部材は、第1部分と、この第1部分から延在して略吐出方向に平行な密封面を画成する末端第2部分とを有し、および
(b)蓋体は、周辺密封可能面を画成する閉鎖フランジを含み、蓋体が閉止位置にある時この密封可能面は、
(i)吐出方向に略平行に向けられ、
(ii)密封可能面により画成される周辺の軌跡に対して横方向に測定した40mmを超える最小側面寸法を有し、
(iii)周壁の密封部材の末端第2部分密封面と密封係合され末端第2部分を側面外方に押圧し、
(iv)吐出方向と反対の方向に蓋フランジの密封可能面で画成される周辺軌跡に対して横方向に測定された最大側方寸法の約0.5%と約10.0%との間の値で周壁密封部材を超えて内方に延在している。
【0017】
本発明の別の態様によれば、内部に製品収容可能の容器のための別の形式の閉鎖装置が提供され、前記閉鎖装置は、
(A)容器の開口部の周りから容器内部に延在して、開口部に垂直な吐出方向に製品を除去可能に通過させることができる周壁、および
(B)開口部を閉塞する閉止位置(1)と、開口部を露出させる完全解放位置(2)との間で移動可能の蓋体
を含み、
(a)周壁は、開口部に一部迫り出した側面内方に延在する密封部材を含み、この密封部材は、第1部分と、この第1部分から延在して略吐出方向に平行な密封面を画成する末端第2部分とを有し、および
(b)蓋体は、周辺密封可能面を画成する閉鎖フランジを含み、蓋体が閉止位置にある時この密封可能面は、
(i)吐出方向に略平行に向けられ、
(ii)周壁の密封部材の末端第2部分の密封面と密封係合され末端第2部分を側面外方に押圧し、
(c)周壁の密封部材末の端第2部分の密封面の最大側方寸法は、蓋体が開放されている時点での周壁の密封部材の末端第2部分の周辺密封面により画成される軌跡に対して横方向に、かつ吐出方向に垂直な方向に測定して、蓋体フランジの密封可能面により画成されるフランジ周辺の軌跡に対して横方向に測定した、蓋体フランジの密封可能面の最大寸法より約0.3%から約2.0%小さくなっており、周壁の密封部材の末端第2部分は、蓋体フランジの密封可能面により側面外方に押圧されている。
【0018】
現行で最も相応な実施例において、密封部材の末端第2部分の周壁の密封面の最大側方寸法は、蓋体密封可能面の最大側方寸法より0.50%から約0.75%小さい。
【0019】
本発明の別の態様によれば、内部に製品収容可能の容器のための別の形式の閉鎖装置が提供され、前記閉鎖装置は、
(A)容器の開口部の周りから容器内部に延在して、開口部に垂直な吐出方向に製品を除去可能に通過させることができる周壁、および
(B)開口部を閉塞する閉止位置(1)と、開口部を露出させる完全解放位置(2)との間で移動可能の蓋体
を含み、
(a) 周壁は、内面を有し、さらに、この内面から開口部へ部分的に迫り出した、側面内方に延在する密封部材を含み、密封部材は、第1部分とこの第1部分から延在して密封面を画成する末端第2部分を含み、この密封面は、(i)吐出方向に略平行であり、かつ(ii)吐出方向に測定した高さを有し、吐出方向に垂直な方向に測定した周壁内面の最大側方寸法に対する密封面の高さの比は、約0.08から約0.17であり、
(b)蓋体は、周辺密封可能面を画成する閉鎖フランジを含み、蓋体が閉止位置にある時この密封可能の周面は、
(i)吐出方向に略平行に向けられ、
(ii)周壁の密封部材の末端第2部分の密封面と密封係合され末端第2部分を側面外方に押圧している。
【0020】
本発明の閉鎖装置は、特に(これに限定するものでないが)比較的大きな製品吐出開口部(例えば、円形でも、楕円でもその他の形状としても良い開口部であり、開口の最小側方寸法が少なくとも40mm)に適している。
【0021】
本発明の多数の長所ならびに特徴は、以下に添付図と共に詳述する説明および特許請求の範囲により明確にするものとする。
本明細書の一部となる添付図において、同様な部分には同様な参照番号を付してある。
【実施例】
【0022】
本発明は、種々の異なる形式の実施例により具体化されるものであるが、本明細書および添付図では本発明のいくつかの特定形式を単なる例として説明しているものであり、本発明は、これら実施例のみに限定されるものでない。本発明の技術範囲は特許請求の範囲で言及するものとする。
【0023】
説明を簡明にするため、本発明の閉鎖装置は、直立姿勢の状態で説明し、容器をその基部に対して直立姿勢で配置した際に容器の上端に位置するものとする。本発明の閉鎖装置は、上述の姿勢以外でも製造、保管、輸送、使用および販売が可能であることは理解できるであろう。
【0024】
本発明の閉鎖装置は、種々の設計の従来の容器あるいは特殊容器に適宜使用可能なものであり、これら容器の詳細およびその内容は、図示或いは説明されなくても当業者には容易に理解できるものである。本発明の広い概念によれば、容器自体は、本発明の一部を構成するものでなく、よって以下で説明する任意の具体的容器の構成は、本発明の広い概念を限定するものでない。
【0025】
本発明の閉鎖装置の第1の好適実施例は、図1から図8に示され、図1において参照番号30で総称する閉鎖体として具体化する。閉鎖体30は、別製造のユニットとして提供され、容器(図示せず)の頂部に装着される。しかしながら、ある場合には、閉鎖体は、容器に一体のものあるいは、その延長部としても良く、この場合容器自体の上端の構造物となる。
【0026】
容器(図示せず)は、袋状の構造あるいはより剛性のある構造でも良い。実質的に剛性の、すなわち、僅かに可撓性の周壁を有する容器は、容器内部およびその内部の製品にアクセスするために従来式の口を有する。製品は、ペースト状のもの、流動性のもの(これらはスプーン、ナイフ、柄杓などで容器からすくうか、くみ出すことができる)、あるいは、小さな個々の粒子材料、すなわち、ナット、キャンディ、クラッカ、クッキーなど(これらは容器から人手で容器から抽出したりして取り出すことができる)である。その他の製品として、挽いたコーヒー、砂糖など流体、粉体、ジェル、ペースト、スラリ、ローション、クリームなどが考えられる。以上の材料は、食品、個人医療製品、工業あるいは一般家庭用製品(例えば、ローション、クリームなど)、あるいはその他の構成物(人あるいは家畜により内外で使用されるもの、医業、製造、商業および一般家庭のメインテナンス、建設、農業などで使用されるものなど)として販売される。
【0027】
実質的に剛性の容器、僅かに可撓性の周壁の容器は、典型的には、閉鎖体30が係合される横断面構造を有する容器の口を画成する頚部あるいはその他の適した構造を有している。容器本体は、前述の容器の口の横断面形状とは異なる別の横断面形状を有するものとしても良い。さらに容器は、その全長あるいは全高にわたり一様な断面を有し、縮小したりあるいは異なる断面積の頚部がないものでも良い。
【0028】
容器は、比較的薄い可撓性フィルム製の袋あるいはバッグであっても、可撓性の周壁あるいはユーザが掴んで幾分圧縮することができる周壁を有する詰め込み可能の容器であっても良い。閉鎖体30の一実施例では、ユーザにより内部へ詰め込まれることを意図しない、実質的に非可撓性の容器に特に好適に使用されるものである。別の実施例では、可撓性の袋状の容器に適したものとなる。
【0029】
図4に図示のような第1実施例では、閉鎖体30は、その好ましき構造として、(A)閉鎖体ベースすなわち本体32を画成する周壁32および(B)この周壁32(すなわち閉鎖体ベースあるいは本体)にヒンジ36により接合された蓋体34とで構成され、ヒンジ36は、閉鎖体の当業界で既知の、任意の従来のヒンジ設計のものでも良く、あるいは、特別な構造のヒンジでも良いが、その詳細は本発明の一部を構成しない。図1から8に図示の実施例では、ヒンジ36は、米国特許No.4,403,712に開示されているスナップ止め形式のヒンジの設計となっている。図1から8に図示の好適な第1実施例では、閉鎖体の周壁32(すなわち、閉鎖体ベースあるいは本体)、蓋体34ならびにヒンジ36は、一体構造(双射出成型構造あるいは多段射出成型構造を含むことができる)で適した熱可塑性材料(例えばポリプロピレンなど)から成型される。その他の材料を使用することもできる。
【0030】
代替実施例(図示せず)に拠れば、蓋体34は、周壁32(閉鎖体ベースあるいは本体)とは別の部品とし、周壁32へヒンジにより接続しなくても良い。
【0031】
しかして別の代替実施例(図示せず)によれば、蓋体34と周壁32とを、別の部品とし、各々がヒンジの協働部分を有し、両者を組立て周壁32に対して蓋体34が閉止位置と開放位置との間で枢動運動することを可能としている。
【0032】
その他の可能性ある実施例として、周壁32(あるいは閉鎖体30全体)は、容器とは完全に別の構造あるいは組立体である必要はない。代わりに、容器は、閉鎖体30を含む分与端部構造を有するものするか、少なくとも、周壁32を容器の一部に一体として設けても良い。このような代替実施例を構成する場合、図示の第1実施例は修正されて容器の頂部の延長として形成され、周壁32を画成する延長部分は、容器内部と連通する機能を有する構成として特徴付けることができる。いずれの場合にも、周壁32(容器の頂部と一体部分であっても、あるいは容器の頂部に解除可能にあるいは恒久的に装着される別体部品であっても)は、容器の開口の周りに容器から延在する周壁として特徴付けられる。
【0033】
閉鎖体30全体(あるいは周壁32のみ)が、容器の一体的延長部として成型されるか否かにかかわらず、あるいは別体か否かにかかわらず、容器の、閉鎖体が取付けられる頂上端と反対側の底端部は、最初は開放されている。このような構成の底端部は、容器を逆さまにして製品を充填するために使用される。逆さまにした容器に容器底端部の開口から製品を充填した後、容器の底端部の開口は、例えば、容器底端部に装着可能の別個の底端部閉鎖体のような適当な手段により閉鎖できる(例えば、適したネジ係合、スナップ止め係合、接着材係合、熱接着係合などにより)。代替的に、このような容器の開放底端部を変形して閉止することもできる(熱や力を加えることのできる熱可塑性材料などで容器底端部が形成されている場合は、熱や力を加える適当な処理により)。
【0034】
図1から図8に図示の第1の好適実施例のように周壁32が別体の閉鎖体30のベースあるいは本体である場合には、周壁32は、ベースあるいは本体32を解除可能に容器(図示せず)の対応ネジ部に装着するためのネジ部42(図2)を有するスカート部分40(図2および図4)を有するようにしても良い。閉鎖装置に関する以後の説明では、周壁32は、単に閉鎖体ベースあるいは本体32と称することにする。
【0035】
閉鎖体32および容器は、本体32に対応の容器の溝(図示せず)にスナップ止め係合される従来のビード(図示せず)あるいはその他の手段を設けることもできる。その代わりに、閉鎖体本体32は、高周波接合、超音波接合、接着など容器や閉鎖体本体32に使用する材料に依存する手段により、恒久的に容器に装着可能である。
【0036】
本体32の内部は、閉鎖体本体32と容器間の漏れ止めシールの性能向上のために特殊なあるいは従来のシール構成を提供可能である。図示の本体32は、容器に対して密封するための従来のかに爪形式のシール44(図2)形状の改良シール構成を使用している。
【0037】
図1から図8に図示の第1の好適実施例おいて、閉鎖体本体32は、外径D1の円筒形外面52(図7)を有する上方に突出する吐出口50(図5および図7)を含んでいる。吐出口50の内側の一部分は、直径D2で、吐出口50の外面52と同心の環状円筒形形状の内面54(図7)により画成されている。
【0038】
閉鎖体本体32、特に吐出口50は、容器(図示せず)の開口と連通する分与通路を画成し、製品を取り出す(注ぎ、すくい出し、つまみ出しなどにより)容器開口に略垂直な製品吐出方向を規定している。
【0039】
閉鎖体本体32は、吐出口内面54から側面内方に延在し、閉鎖体30を容器に装着した際に容器の開口に迫り出す密封部材60(図7)を含む。図7に見られるように、密封部材60は、第1部分61およびこの第1部分61から延在する第2末端部分62を有する。好ましくは、第1部分61は、テーパ状とされ、径方向内方に向かって薄くなっている。
【0040】
好適実施例では、密封部材の第1部分61の外面は、円半径Rにより画成されている。密封部材60の内面は、密封部材の第1部分61に沿って、しかしてまた第2末端部分62に沿って延在し、円半径Rで画成されている。半径R,Rは、半径Rで画成される円弧面と円半径Rで画成される円弧面が、それぞれ吐出方向に垂直な向きにおいて、吐出口を通る二つの水平面にそれぞれ接するように設定されている。特に、半径Rで画成される円弧面は、上方平面P(図7)に接し、円半径Rで画成される円弧面は、下方平面P(図7)に接している。
【0041】
密封部材60の最大厚さは、吐出口50への取付け部のところの平面P,P間の距離であり、図7において、Tとして示している。径Rで画成される密封部材の外側円弧面は、図7に図示のように半径方向内方に延在する長さLを有する。密封部材60は、図7で図示のように吐出向内面54から径方向内方に長さLで延在する。密封部材60の全高は、図7にHで図示されている。密封部材60は、半径Rで画成される円弧面が吐出口50と交わる(平面P)点の下方に突出しており、この突出長さは、図7でHで示されている。
【0042】
密封部材の末端第2部分62は、半径方向内方に端部を有し、この端部は、図7に図示のような横断面形状で、(i)側面内方に延在する頂部円弧面71、(ii)側面内方に延在する底部円弧面72ならびに(iii)吐出方向に略平行に延在し、かつ頂部円弧面71と底部円弧面72との間に延在かつこれらに接合する密封面74により画成される。密封面74は、密封部材の末端第2部部分の半径方向内方限界を画成し、かつ密封面74は、図7に図示のように直径Dの円筒形あるいは環状の形状を有する。密封面74の垂直方向高さは、吐出方向に平行な方向で図7にHで図示されている。密封面74は、以下に詳細に説明するように、蓋体34が閉止された際に蓋体の構成部分と協働するようになっている。
【0043】
密封部材60は、その長さの大部分にわたり略テーパ状であることが好適な形状である。最も薄い領域は、末端第2部分62が第1部分61に接続する位置であり、この最も薄い領域の寸法は、図7にTで図示されている。
【0044】
図2および図5で分かるように、閉鎖体本体32は、蓋体34が閉止された際蓋体34と当接するための周辺肩部80を含む。蓋体34は、その閉止時閉鎖体本体の肩部80に対面する外枠すなわちスカート82を含む。外枠すなわちスカート82は、円形開口86で終端する径方向内方に延在する環状部分84(図2および図6参照)を含む。開口86は、環状部分84に好ましくは双射出成型された挿入ディスク88(図2、図3ならびに図5)により蓋われている。ディスク88は、閉鎖体30の残余部分と同じ材料としても、また異なる材料でも良い。ある好適実施例では、ディスク88は、半透明の材料性であり、閉鎖体30の他の部分と異なる色合いすなわち異なる色としても良い。別の実施例では、別体のディスク88を使用する必要がない。むしろ。蓋体34の頂部全体がヒンジ36や本体32と一体の構造として成形され、このような構造により双射出成型部分や双射出成型構成体を包含しないものとされる。
【0045】
蓋体34を閉止位置に保持するために、閉鎖体本体32は、上方に突出する環状フランジ90を含む。閉鎖体本体32の正面でフランジ90は、蓋体34の正面の蓋体スカート82の内側で協働するビード94と係合する外方に突出する係合ビード92を有する(図5)。図2で分かるように、蓋体34の前面は、ユーザの蓋体をつまみ上げることを助ける指すなわち親指用のつまみの機能を有する外方に突出する部分96を有する。
【0046】
図5から図6を参照して、蓋体34は、蓋体34の下側から突出する閉鎖フランジ100を含む。蓋体の閉鎖フランジ100はその周辺に、略円筒形で図6に図示の直径Dの密封可能な面102を含む。蓋体の密封可能な面102の直径Dは、面74を密封する閉鎖体本体密封部材の直径Dより大きい。フランジ100の外側末端縁は、テーパ状とされ、あるいは図6に図示のように104で面取りされている。蓋体34を閉止すると(図2および図3)、蓋体のフランジ100の周辺の密封可能面102は、吐出方向に略平行に指向され、閉鎖本体周壁密封部材60の末端第2部分62の密封面74と密封係合して、末端第2部分62を側面外方に押圧する。図8は、閉鎖体本体32に閉止される際に中間位置に達した蓋体34を図示している。さらに、図8は、半径方向外方に密封部材60を変形する直前で閉鎖体蓋体フランジ100が閉鎖体本体の密封面に係合し始める様子を図示している。
【0047】
特に大直径の閉鎖体など、通常の製造および運搬過程ならびに通常使用に耐えうる強固な閉鎖装置を提供するために、閉鎖蓋体フランジの密封可能面102の直径Dは,閉鎖体本体の密封部材の密封面74の内直径より、常態の無応力条件で測定して(図7のD4)、幾分大きくならなければならない。特に、本発明の好ましき形式では、密封部材の末端第2部分62の密封面74の最大側方寸法(すなわち、寸法D)は、吐出方向に垂直に密封部材の蓋体開放時の末端第2部分密封面により画成される軌跡に対して横方向に測定して蓋体フランジの密封可能面102の最大側方寸法(すなわち寸法D)より、蓋体密封可能面102により画成される蓋体フランジ100の周辺の軌跡に対して横方向に測って約0.3%から2.0%小さい。密封部材の密封面最大側方寸法の現在の最良の好適範囲は、蓋体フランジの密封可能面102の最大側方寸法より約0.50%から約0.75%小さい。このような干渉により、蓋体34を閉止した際に、周壁密封面の末端第2部分62は、蓋体フランジの密封面102により側面外方に、通常の使用状態で良好な密封を充分に確保する大きさで、押圧される。これにより、蓋体34の開閉時に過剰な摩擦力を生じさせることなく良好な密封を得ることができ、これにより蓋体の動作を容易にし密封面の磨耗を低減できる。現在の好適実施例において、蓋体フランジの密封可能面102および周壁の密封部材の末端第2部分62は、蓋体34が閉止位置にある時、干渉し、周壁密封部材の末端第2部分62を0.05mmから0.51mmの距離、好ましくは、約0.21mm或いは少なくとも約0.20mmの距離で半径方向外方に押圧する。
【0048】
密封面74の高さH(図7)の現在の好適範囲は、円および楕円の閉鎖体で約0.1mmから約1.02mmである。周壁密封部材の末端第2部分の密封面74を密封面の高さHと距離L(ここでLは、吐出口内面54からの密封部材60の側面内方延在距離である)との所望の比に基づく高さHを有するように設計することが好ましい。このLに対するHの所望の比は、0.08から0.17である。これにより、蓋体の開閉時過剰な摩擦力が生ずることなく良好なシールを提供でき、蓋の動作を容易とし、密封面の磨耗を低減可能とある。以下で説明する表1に示した現在の好適実施例では、密封部材の末端第2部分の密封面74は、僅か約0.15mmから0.35mmの高さ(図7の高さH)を有する。
【0049】
図示の実施例では、周壁密封部材の末端第2部分の密封面74の吐出方向に沿って測った高さH(図7)は、蓋体34の開放時密封面74で画成される軌跡に対して横方向に測った最大側方寸法D(図7)の約0.25%から約0.38%に設定することができる。現在の製造実施例では、比H/D(すなわち密封部材の密封面74の最大側方寸法Dに対する密封部材の密封面の高さHの比)は、円および楕円の閉鎖体で約0.002から約0.01である。
【0050】
さらに、本発明の好適な形式によれば、周壁すなわち吐出口50の内面54と密封部材の末端第2部分62の密封面74の間に好適な関係がある。特に、周壁内面54は、吐出方向に垂直に測って、周壁内面54により画成される最大側方寸法として定義される最大側方寸法X(すなわち直径D)を好適に有し、密封部材の末端第2部分62の密封面74は、密封面74で画成される軌跡に対して横方向に測り、吐出方向に垂直に測った最大側方寸法として画成される最大側方寸法Y(すなわち直径D)を有する。そしてYに対するXの比は、約1.04から約1.08である。
【0051】
図3で分かるように、蓋体34が閉止されると、蓋体フランジの密封可能面102は、図3のSと表示される量で周壁密封部材60を超えて吐出方向と反対の方向に内方に延在する。変形した密封部材60を超えて面32がある程度突出することは、蓋体フランジ100と密封部材60との間に良好な密封作用を確保する上で有益であり、特に比較的大きな吐出開口(すなわち40mm以上)を有し、応力下の閉鎖体材料のクリープや応力緩和が必要な閉鎖体30においては特に有益である。
【0052】
密封部材60の下方の蓋体フランジ100の延在距離Sは、充填容器の内部圧力がそれを逆さにした場合も含めて蓋体34に外方に向かう力が掛かる場合にも有益である。好ましき設計では、蓋体フランジの密封可能面102は、閉鎖体本体の密封部材60を超えて、蓋体フランジの密封可能面により画成される周辺の軌跡に対して横方向に測定した最大側方寸法の少なくとも0.59%に達する距離Sで延在する(すなわち図3に図示の円形蓋体フランジ100では寸法D)。現在の好適範囲では、延在距離Sは、円形閉鎖体(この場合Dは、蓋体フランジ100の直径である)あるいは楕円形閉鎖体(この場合楕円形閉鎖体についてはDは、長軸の長さとなる)では約0.5%から約10.0%となる。現在の製造閉鎖装置の実施例(円形でも楕円形でも)において、距離Sは、蓋体フランジの密封可能面102の最大側方寸法Dの約0.6%から約2.60%である。この延在距離Sは、蓋体の開閉時に過剰な摩擦力を生ずることなく良好な密封を与える作用を有し、蓋体の動作を容易にし、かつ密封面の磨耗を低減する。閉鎖体本体の密封部材60が少なくとも57mmの内直径Dを有する(蓋体34が閉止する前で)円形閉鎖体の好ましき実施例によれば、蓋体フランジの密封可能面102は、蓋体34が閉止位置にある場合に周壁の密封部材60を超えて吐出方向と反対の方向に内方に少なくとも1.40mmの距離Sで延在する。
【0053】
上述の寸法関係について、語句「最大側方寸法」とは、特に重要な構成に関しての説明に用いている。閉鎖体が略円形の形態の図1から図8に図示の第1実施例では、「最大側方寸法」とは、具体的構成体の直径となる。楕円あるいは卵型の閉鎖体以下で詳述する)では、「最大側方寸法」は、卵型あるいは楕円の閉鎖体(以下で説明する第2実施例)では、楕円あるいは卵形の構成の長軸となる。
【0054】
以下に示す表1は、円形閉鎖体の好適実施例の二つのサイズ、すなわち、閉鎖体Aおよび閉鎖体Bのサイズを表示するものであり、また楕円閉鎖体Cの一実施例もまた表示している(以下に詳述する)。表1は、各円形閉鎖体AおよびBの種々のパラメータ及び相互関係を、既に詳述したパラメータ及び相互関係を含めて網羅し、かつ以下で詳述する楕円形の閉鎖体の種々のパラメータおよび相互関係も網羅している。表1において、カラムA(閉鎖体Aについて)、カラムB(閉鎖体Bについて)ならびにカラムC(閉鎖体Cについて)の数字は、表1で%の記号の付された数字を除き、mmの単位で表している。%の記号の付された数字は、左端のカラムに列挙したパラメータの比を100倍したものである。表1において、列挙したパラメータの値は、密封に関して、また製造公差、運搬および通常容器内圧力(容器を逆さにした場合の製品が閉鎖体の与える圧力および/もしくは容器に加わる衝撃も含む)を許容するに充分な頑強で強固な構造を提供することに関して閉鎖体が所望の動作を行うことが判明した好ましい値である。
【0055】
【表1】

【0056】
本発明の第2実施例である楕円あるいは卵形閉鎖体30Aを図9から図15に図示する。図14で分かるように、閉鎖体30Aは、容器(図示せず)からその開口の周りで延在し容器内部に達し、製品を開口に垂直な吐出方向に通して取り出すことのできる周壁、ベースあるいは本体32Aを含む。さらに閉鎖体30は、(1)開口を閉塞する閉止位置と(2)開口を露出する完全開放位置との間で移動可能の蓋体34Aを含む。図9から図15図に図示の本発明の第2実施例の好ましき形式において、蓋体34Aは、柔軟なヒンジ36Aにより周壁32Aに接続されている。しかしながらこのヒンジ36Aは、省略することができる。あるいは、ヒンジ36Aは、スナップ止めヒンジなどの別の形式のものとできる。
【0057】
周壁32Aは、側面外方に延在するベースフランジ41Aを含み、このベースフランジ41Aは、側面外方に延在し、該フランジ41Aが装着される容器の吐出開口を画成する容器の周壁に密着されるようになっている。容器30Aは、実質的に剛性あるい可撓性とすることができる。第2実施例の閉鎖体30Aは、可撓性容器に特に好適に使用される。可撓性の容器は、どの様なものでも良く、限定するものでないが、薄い可撓性の熱可塑性フィルム製の袋体容器などでも良い。フランジ41Aは、ヒートシールあるいは接着材で容器の壁に固定できる。純粋に機械的取付け装置を含むその他の取付け装置も使用できる。
【0058】
図14に図示の第2実施例30Aの好ましき形式において、周壁32Aは、最初に成形され、次いで閉鎖蓋体34Aが周壁32Aに双射出成型される。好ましくは、閉鎖体30Aが図14に図示のように柔軟性のヒンジ36Aを含むものであれば、ヒンジ36Aの下方部分は、周壁32Aの一体の延長部として最初に成形され、ヒンジの上側部分が蓋体34Aの一体の延長部として成形される。蓋体34Aの周壁32Aへの双射出成型時に二つのヒンジの延長部分は、ヒンジの折れ線の外方で互いに接続される。
【0059】
図12で分かるように、蓋体34Aは、好ましくは、周壁32Aのスナップ止め形式の係合スロット39Aに挿入される、下方に延在するラッチタブ37Aを含む。スナップ止め係合は、蓋体34Aにユーザの指、特に親指で十分な力を加えて周壁32Aから蓋体34Aを押し上げることにより解除される。
【0060】
図12及び図14から分かるように、周壁32Aは、密封部材60Aを含む。横断面で、密封部材60Aと蓋体フランジ100Aの非変形時における常態の形状は図1から図18に図示の前述の第1実施例の密封部材60と蓋体フランジ100とそれぞれ同じ形状をとる。
【0061】
第2実施例の閉鎖体において、蓋体34Aは、外方に突出するフランジ100Aを含む。フランジ100Aは、図13に図示のように蓋体34Aが周壁32A上に閉止された際に、密封部材60Aにより密封されるように構成される。密封部材60Aは、密封面74Aを含み、密封面74Aは、全体的に楕円形の形状であり、図13の横断面図で看ると平らであり、製品吐出方向に平行である。表面74Aは、フランジ100Aの外側上の周辺密封可能面102Aに対する密封を行うように構成される。
【0062】
図9から図15に図示の第2実施例の閉鎖体34Aでは、密封部材60Aが楕円形状を有し、蓋体の密封可能フランジ100Aは、協働する楕円形状を有している。特定の例における閉鎖体30Aの特定の特徴の楕円形状の長軸は、個々の構成体の「最大側方寸法」として特徴付けることができる。閉鎖体の密封部材60Aおよび蓋体フランジ100Aの種々の側方寸法は、図3および図7の第1実施例の閉鎖体30の寸法表示と同じ記号で適宜設計することができる。すなわち、第1実施例のD1,D2,D3,D4,L1,L2,H1,H2,H3,T1,T2などは、図9から図15に図示の楕円形閉鎖体の形状にも適用される。楕円形の閉鎖体の各特徴が長軸と短軸とを有する場合には、このような長軸および短軸は、図9から図15に図示の実施例の表1のカラムCに列挙している。表1のCの見出しの下の「長軸」カラムと「短軸」カラムは、密封に関する、および製造公差、運搬及び通常の容器内部圧力(容器を逆さまにした場合の製品から閉鎖蓋体に印加される圧力および/もしくは容器の対する衝撃も含む)などに対して充分頑強で強固な構造を提供することに関する閉鎖体の所望の機能を提供できると判明した好ましい値である。
【0063】
図1から図8に図示の第1実施例の円形の閉鎖体や図9から図15に図示の第2実施例の楕円形の閉鎖体のいずれに関しても、頂部円弧面71,71Aおよび底部円弧面72,72Aは、閉鎖体の密封可能フランジ100,100Aが周壁の密封部材60,60Aと開閉係合を容易にするように機能し、かつまたこれら理円弧面71,71A,72,72Aは、ユーザが指で触れる際に邪魔となる鋭い縁部をなくすことも判明した。
【0064】
すべての実施例について、協働する構造の形状および寸法関係が、蓋体34,34Aの閉止時に蓋体の密封可能フランジ100,100Aが適正にガイドされて正確な密閉を可能とする構成を提供することに貢献するものであり、特に、この貢献は、広口サイズ(すなわち例えば40mm以上のもの)では顕著である。以上の構成は、また、歪みや捩れなどを吸収し、かつ製造、輸送ならびに使用時の取扱のために必要な強度は充分あり、しかも、密封機能に有害な影響を与えることがない。
【0065】
上述の発明の詳細な説明ならびに図示に鑑み、本発明の新規な概念並びに原理の真の技術的範囲から逸脱することなく、種々の変更および修正が可能であることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の閉鎖装置の第1実施例である、容器(図示せず)に使用されるかその一部である閉鎖体を完全閉止状態で図示する斜視図。
【図2】図1の略平面2−2に沿う拡大横断面図。
【図3】図2に“Fig.3”と示した円の領域の拡大部分横断面図。
【図4】図1に示す本発明の第1実施例の閉鎖体を開放状態で図示する斜視図。
【図5】図4に示す略平面5−5に沿う拡大横断面図。
【図6】図5に“Fig.6”と示す楕円の領域を図示する拡大部分横断面図。
【図7】図5に“Fig.7”と示す円の領域を図示する拡大部分横断面図。
【図8】蓋が閉められ蓋が本体に係合し始めている状態を示している、図3と類似の拡大部分横断面図。
【図9】第2実施例である、容器(図示せず)に使用されるかその一部である閉鎖体を完全閉止状態で図示する斜視図。
【図10】図9に図示の閉鎖体の第2実施例の上面図。
【図11】図9および図10に図示の閉鎖体の第2実施例の左側立面図。
【図12】図10の略平面12−12に沿う拡大横断面図。
【図13】図12に“Fig.13”と示す円の領域の拡大部分断面図。
【図14】蓋体が開放状態となった、図9に図示の蓋体の第2実施例の斜視図。
【図15】図14の略平面15−15に沿う拡大横断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)容器の開口の周りから容器内部に延在し、開口に垂直な吐出方向に製品を取り出すことのできる周壁および
(B)開口を閉塞する閉止位置(1)と、開口を露出させる完全解放位置(2)の間で移動可能の蓋体
を有し、
(a)前記周壁は、側面内方に延在し、開口の一部分の上に張り出す密封部材を含み、密封部材が第1部分と末端第2部分とを有し、末端第2部部分が横断面形状を有し、この横断面形状が
(i)側面内方に延在する頂部円弧面
(ii)側面内方に延在する底部円弧面ならびに
(iii)吐出方向に略平行で頂部円弧面と底部円弧面との間に延在し、これらに接続される密封面により画成され、
(b)前記蓋体が、周辺密封可能面を画成する閉鎖フランジを含み、周辺密封可能面は、蓋体が閉止位置にある時
(i)前記吐出方向に略平行に指向され、
(ii)前記周壁の密封部材の前記末端第2部分を横方向外側に押すように該末端第2部分の密封面に密封係合している
製品を内部に貯蔵しうる容器の閉鎖装置。
【請求項2】
閉鎖装置が、内部への開口を有する容器に装着されるようになった、容器とは別体の閉鎖体であり、この閉鎖体は、周壁を画成する本体を含み、本体と蓋体は、ヒンジにより接合された一体の構造として成型されている請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項3】
蓋体フランジおよび周壁の密封部材は、それぞれ楕円形状である請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項4】
蓋体が閉止位置にある時蓋体フランジの密封可能面は、周壁の密封部材を超えて、蓋体フランジの密封可能面により画成される周辺の軌跡に対して横方向に測って最大側方寸法の約0.5%から約10.0%の長さで内方に吐出方向とは反対の方向に延在している請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項5】
周壁の密封部材の末端第2部分の密封面の最大側方寸法は、蓋体開放時に吐出方向に垂直で周壁の密封部材の末端第2部分の密封面に対して横方向に測って、蓋体フランジの密封可能面最大側方寸法より、蓋体の密封可能面により画成されるフランジ周辺の軌跡に対して横方向に測って約0.3%から約2.0%小さく、蓋体の閉止時、周壁の密封部材の末端第2部分は、蓋体フランジの密封可能面により側面外方に押圧されている請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項6】
蓋体フランジの密封可能面および周壁の密封部材の末端第2部分は、蓋板が閉止何時にある時干渉し、周壁の密封部材の末端第2部分を少なくとも約0.2mmの距離だけ側面外方に押圧する請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項7】
周壁は、密封部材が延在する内面を有し、周壁の密封部材の末端第2部分の密封面は、吐出方向に沿って測った高さを有し、吐出方向に垂直な方向に測って周壁内面により画成される軌跡に対して横方向に最大側方寸法に対する密封面の高さの比は、約0.08から約0.17である請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項8】
前記密封面の高さが約0.10mmから約1.02mmである請求項7に記載の閉鎖装置。
【請求項9】
周壁は密封部材が延在する内面を有し、周壁の内面は、吐出方向に垂直な方向に測って、周壁の内面により画成される軌跡に対して横方向の最大側方寸法として定義される寸法Xを有し、
密封部材の末端第2部分の密封面は、吐出方向に垂直な方向に測って、密封部材の末端第2部分の密封面により画成される軌跡に対して横方向の最大側方寸法として定義される寸法Yを有し、Yに対するxの比は、約1.04から約1.08である、請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項10】
密封部材の第1部分は、テーパー状であり、半径方向内方に向かってより薄くなっており、
密封部材の第1部分は、外方に凸の第1面と内方に凹の第2面で画成されている請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項11】
(A)容器の開口の周りから容器内部に延在し、開口に垂直な吐出方向に製品を取り出すことのできる周壁および
(B)開口を閉塞する閉止位置(1)と開口を露出させる完全解放位置(2)の間で移動可能の蓋体
を有し、
(a)周壁は、側面内方に延在し、開口の一部上に張り出した密封部材を含み、密封部材は、第1部分と、この第1部分から延在し、吐出方向に略平行な密封面を画成する末端第2部分とを有し、
(b)蓋体は、周辺密封可能面を画成する閉鎖フランジを含み、周辺密封可能面は、蓋体が閉止位置にある時、
(i)吐出方向に略平行に指向され、
(ii)密封面により画成される周辺の軌跡に対して横方向に測って40mmを超える側方寸法を有し、
(iii)周壁の密封部材の末端第2部分の密封面と密封係合されて末端第2部分を側面外方に押圧し、
(iv)吐出方向と反対方向に、周壁の密封部材を超えて、蓋体フランジの密封可能面により画成される周辺軌跡に対して横方向に測って最大側方寸法の約0.5%から10.0%の長さだけ内方に延在する
製品を内部に貯蔵しうる容器の閉鎖装置。
【請求項12】
閉鎖装置が、内部への開口を有する容器に装着されるように構成された、容器とは別体の閉鎖体であり、この閉鎖体は、周壁を画成する本体を含み、本体と蓋体は、ヒンジにより接合された一体の構造として成型されている請求項11に記載の閉鎖装置。
【請求項13】
(1)密封部材の末端第2部分の密封面の最大側方寸法は、吐出方向に垂直な方向で、蓋体開放時の密封部材の末端第2部分の密封面で画成される周辺軌跡に対して横方向に測って、蓋体フランジの密封可能面により画成されるフランジ周辺の軌跡に対して横方向に測った蓋体フランジの密封可能面の最大側方寸法より、約0.3%から約2.0%小さく、これにより蓋体閉止時周壁の密封部材の末端第2部分は、蓋体フランジ密封可能面により側面外方に押圧され、
(2)前記周壁は、密封部材が延在する内面を有し、
周壁の内面は、吐出方向に垂直な方向で測って周壁の内面で画成される軌跡に対して横方向の最大側方寸法として定義される寸法Xを有し、
密封部材の末端第2部分の密封面は、吐出方向に垂直な方向に測って密封部材の末端第2部分の密封面で画成される軌跡に対して横方向の最大側方寸法として定義される寸法Yを有し、Yに対するXの比は、約1.04から1.08であり、
(3)周壁の密封部材の末端第2部分の密封面は、吐出方向に沿って測った高さを有し、周壁の内面寸法Xに対する密封面の高さの比は、約0.08から約0.17であり、
(4)密封部材の第1部分は、テーパ状であり、半径方向内方に向かって薄くなっており、
(5)密封部材の第1部分は、外方に凸の第1面と、内方に凹の第2面で画成される
請求項11に記載の閉鎖装置。
【請求項14】
(A)容器の開口の周りから容器内部に延在し、開口に垂直な吐出方向に製品を取り出すことのできる周壁および
(B)開口を閉塞する閉止位置(1)と開口を露出させる完全解放位置(2)の間で移動可能の蓋体
を有し、
(a)周壁は、側面内方に延在し、開口の一部上に張り出した密封部材を含み、密封部材は、第1部分と、この第1部分から延在し、吐出方向に略平行な密封面を画成する末端第2部分とを有し、
(b)蓋体は、周辺密封可能面を画成する閉鎖フランジを含み、周辺密封可能面は、蓋体が閉止位置にある時、
(i)吐出方向に略平行に指向され、
(ii)周壁の密封部材の末端第2部分の密封面と密封係合されて末端第2部分を側面外方に押圧し、
(c)周壁の密封部材の末端第2部分の密封面の最大側方寸法は、吐出方向に垂直な方向で、蓋体開放時の密封部材の末端第2部分の密封面で画成される周辺軌跡に対して横方向に測って、蓋体フランジの密封可能面により画成されるフランジ周辺の軌跡に対して横方向に測った蓋体フランジの密封可能面の最大側方寸法より、約0.3%から約2.0%小さく、これにより蓋体閉止時に、周壁の密封部材の末端第2部分は、蓋体フランジ密封可能面により側面外方に押圧されている、
製品を内部に貯蔵しうる容器の閉鎖装置。
【請求項15】
閉鎖装置は、内部への開口を有する容器に装着可能の容器とは別体の閉鎖体であり、
閉鎖体は、周壁を画成する本体を含み、
蓋体および本体は、ヒンジにより接合された一体構造として成型されている、
請求項15に記載の閉鎖装置。
【請求項16】
(1)蓋体が閉止位置にある時、フランジの密封可能面は、吐出方向と反対の方向に周壁の密封部材を超えて、蓋体フランジの密封可能面により画成される周辺軌跡に対して横方向に測った最大側方寸法の約0.5%から約10.0%の間の長さだけ内方に延在し、
(2)前記周壁は、密封部材が延在する内面を有し、
周壁の内面は、吐出方向に垂直な方向では測って周壁の内面で画成される軌跡に対して横方向の最大側方寸法として定義される寸法Xを有し、
密封部材の末端第2部分密封面は、吐出方向に垂直な方向に測って密封部材の末端第2部分の密封面で画成される軌跡に対して横方向の最大側方寸法として定義される寸法Yを有し、Yに対するXの比は、約1.04から1.08であり
(3)周壁の密封部材の末端第2部分の密封面は、吐出方向に沿って測った高さを有し、周壁の内面寸法Xに対する密封面の高さの比は、約0.08から約0.17であり、
(4)密封部材の第1部分は、テーパ状であり、半径方向内方に向かって薄くなっており、
(5)密封部際の第1部分は、外方に凸の第1面と、内方に凹の第2面で画成される
請求項14に記載の閉鎖装置。
【請求項17】
(A)容器の開口の周りから容器内部に延在し、開口に垂直な吐出方向に製品を取り出すことのできる周壁および
(B)開口を閉塞する閉止位置(1)と開口を露出させる完全解放位置(2)の間で移動可能の蓋体
を有し、
(a)周壁は、内面を有し、さらに側面内方に延在し、内面から開口の一部分の上方に張り出した密封部材を有し、密封部材は、第1部分と、この第1部分から延在して、(i)吐出方向に略平行に延在し、(ii)吐出方向に沿って測った高さを有する密封面を画成する末端第2部分とを含み、吐出方向に垂直な方向に測った周壁の内面の最大側方寸法に対する密封面の高さの比は、約0.08から約0.17であり
(b)蓋体は、周辺密封可能面を画成する閉鎖フランジを有し、周辺密封可能面は、蓋体が閉止位置にある時、
(i)前記吐出方向に略平行に指向され、
(ii)周壁の密封部材の末端第2部分密封面と密封係合し末端第2部分を半径方向外方に押圧している
製品を内部に貯蔵しうる容器の閉鎖装置。
【請求項18】
閉鎖装置は、内部への開口を有する容器に装着可能の容器とは別体の閉鎖体であり、
閉鎖体は、周壁を画成する本体を含み、
蓋体および本体は、ヒンジにより接合された一体構造として成型されている、
請求項17に記載の閉鎖装置。
【請求項19】
(1)蓋体が閉止位置にある時、フランジの密封可能面は、吐出方向と反対の方向に周壁の密封部材を超えて、蓋体フランジの密封可能面により画成される周辺軌跡に対して横方向に測った最大側方寸法の約0.5%から約10.0%の間の量で内方に延在し、
(2)密封部材の末端第2部分の密封面の最大側方寸法は、吐出方向に垂直な方向で、蓋体開放時の密封部材の末端第2部分の密封面で画成される周辺軌跡に対して横方向に測って、蓋体フランジの密封可能面により画成されるフランジ周辺の軌跡に対して横方向に測った蓋体フランジの密封可能面の最大側方寸法より、約0.3%から約2.0%小さく、これにより蓋体閉止時周壁の密封部材の末端第2部分は、蓋体フランジ密封可能面により側面外方に押圧され、
(3)前記周壁は、密封部材が延在する内面を有し、
周壁の内面は、吐出方向に垂直な方向で測って周壁の内面で画成される軌跡に対して横方向の最大側方寸法として定義される寸法Xを有し、
密封部材の末端第2部分密封面は、吐出方向に垂直な方向に測って密封部材の末端第2部分の密封面で画成される軌跡に対して横方向の最大側方寸法として定義される寸法Yを有し、Yに対するXの比は、約1.04から1.08であり
(4)密封部材の第1部分は、テーパ状であり、半径方向内方に向かって薄くなっており、
(5)密封部際の第1部分は、外方に凸の第1面と、内方に凹の第2面で画成され、
(6)密封面の高さは、約0.10mmから約1.02mmの間である
請求項17に記載の閉鎖装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2008−531410(P2008−531410A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−557023(P2007−557023)
【出願日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際出願番号】PCT/US2006/001744
【国際公開番号】WO2006/093579
【国際公開日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(500434521)シークイスト クロージャーズ フォーリン、 インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】