血清アミロイドP成分に特異的な抗原結合タンパク質
本発明は、血清アミロイドP成分(SAP)に結合する抗原結合タンパク質(例えば、抗体)、そのような抗原結合タンパク質をコードするポリヌクレオチド、前記抗原結合タンパク質を含んでなる医薬組成物、および製造方法に関する。本発明はまた、全身性アミロイドーシス、局所性アミロイドーシス、アルツハイマー病および2型糖尿病を含むアミロイド沈着を伴う疾患の治療または予防におけるそのような抗原結合タンパク質の使用に関する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
SAPに特異的に結合し、かつ配列番号7の重鎖可変領域配列および配列番号9の軽鎖可変領域配列を含んでなる参照抗体とSAPへの結合について競合する、非マウス抗原結合タンパク質。
【請求項2】
SAPに結合し、かつ配列番号3に示されるCDRH3またはCDRH3の機能的変異体を含んでなる、非マウス抗原結合タンパク質。
【請求項3】
CDRH1(配列番号1)、CDRH2(配列番号12、CDRL1(配列番号4)、CDRL2(配列番号5)およびCDRL3(配列番号6)、またはCDRH1、CDRH2、CDRL1、CDRL2もしくはCDRL3の機能的変異体から選択される1つ以上またはすべてのCDRをさらに含んでなる、請求項2に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項4】
前記CDRH3機能的変異体が、配列番号3の変異体であり、ここで、Ser102は、Tyr、His、Val、Ile、AspまたはGlyに対して置換されている、請求項2または3に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項5】
(a)前記CDRH1機能的変異体が、配列番号1の変異体であり、ここで、Tyr32は、Ile、His、Phe、Thr、Asn、Cys、GluまたはAspに対して置換されており、Asn33は、Tyr、Ala、Trp、Gly、Thr、LeuまたはValに対して置換されており、Met34は、Ile、ValまたはTrpに対して置換されており、および/またはHis35は、Glu、Asn、Gln、Ser、TyrまたはThrに対して置換されており、
(b)前記CDRH2機能的変異体が、配列番号2の変異体であり、ここで、Tyr50は、Arg、Glu、Trp、Gly、Gln、Val、Leu、Asn、LysまたはAlaに対して置換されており、Ile51は、Leu、Val、Thr、SerまたはAsnに対して置換されており、Tyr52は、Asp、Leu、AsnまたはSerに対して置換されており、Gly53は、Ala、Tyr、Ser、Lys、ThrまたはAsnに対して置換されており、Asp54は、Asn、Ser、Thr、LysまたはGlyに対して置換されており、Asn56は、Tyr、Arg、Glu、Asp、Gly、Val、SerまたはAlaに対して置換されており、および/またはAsn58は、Lys、Thr、Ser、Asp、Arg、Gly、PheまたはTyrに対して置換されており、
(c)前記CDRL1機能的変異体は、配列番号4の変異体であり、ここで、Asn28は、Ser、Asp、ThrまたはGluに対して置換されており、Ile29は、Valに対して置換されており、Tyr30は、Asp、Leu、Val、Ile、Ser、Asn、Phe、His、GlyまたはThrに対して置換されており、Ser31は、Asn、Thr、LysまたはGlyに対して置換されており、Tyr32は、Phe、Asn、Ala、His、SerまたはArgに対して置換されており、Leu33は、Met、Val、IleまたはPheに対して置換されており、および/またはAla34は、Gly、Asn、Ser、His、ValまたはPheに対して置換されており、
(d)前記CDRL2機能的変異体は、配列番号5の変異体であり、ここで、Ala51は、Thr、GlyまたはValに対して置換されており、および/または
(e)前記CDRL3機能的変異体は、配列番号6の変異体であり、ここで、Gln89は、Ser、Gly、PheまたはLeuに対して置換されており、His90は、GlnまたはAsnに対して置換されており、His91は、Asn、Phe、Gly、Ser、Arg、Asp、Thr、TyrまたはValに対して置換されており、Tyr92は、Asn、Trp、Thr、Ser、Arg、Gln、His、AlaまたはAspに対して置換されており、Gly93は、Glu、Asn、His、Thr、Ser、ArgまたはAlaに対して置換されており、Ala94は、Asp、Tyr、Thr、Val、Leu、His、Asn、Ile、Trp、ProまたはSerに対して置換されており、および/またはLeu96は、Pro、Tyr、Arg、Ile、TrpまたはPheに対して置換されている、
請求項3または4に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項6】
SAPに特異的に結合する抗原結合タンパク質であって、ここで、該抗原結合タンパク質は、配列番号7の可変ドメイン配列の対応するCDRH3またはCDRH3の機能的変異体を含んでなる、キメラ抗体またはヒト化抗体である、抗原結合タンパク質。
【請求項7】
配列番号7の可変ドメイン配列のCDRH1もしくはCDRH2、または配列番号9の可変ドメイン配列のCDRL1、CDRL2、CDRL3、またはCDRH1、CDRH2、CDRL1、CDRL2もしくはCDRL3の機能的変異体から選択される対応するCDRの1つ以上またはすべてをさらに含んでなる、請求項6に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項8】
SAPに特異的に結合し、かつ配列番号7のKabat残基95〜101を含んでなる結合単位H3または結合単位H3の機能的変異体を含んでなる、抗原結合タンパク質。
【請求項9】
配列番号7のKabat残基31〜32を含んでなるH1、配列番号7のKabat残基52〜56を含んでなるH2、配列番号9のKabat残基30〜34を含んでなるL1、配列番号9のKabat残基50〜55を含んでなるL2、および配列番号9のKabat残基89〜96を含んでなるL3、または結合単位H1、H2、L1、L2もしくはL3の機能的変異体から選択される1つ以上またはすべての結合単位をさらに含んでなる、請求項8に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項10】
前記抗原結合タンパク質が、重鎖および/または軽鎖を含んでなり、ここで:
(a)重鎖フレームワークが、以下の残基:2位にVal、IleもしくはGly、4位にLeuもしくはVal、20位にLeu、Ile、MetもしくはVal、22位にCys、24位にThr、Ala、Val、GlyもしくはSer、26位にGly、29位にIle、Phe、LeuもしくはSer、36位にTrp、47位にTrpもしくはTyr、48位にIle、Met、ValもしくはLeu、69位にIle、Leu、Phe、MetもしくはVal、71位にVal、AlaもしくはLeu、78位にAla、Leu、Val、TyrもしくはPhe、80位にLeuもしくはMet、90位にTyrもしくはPhe、92位にCys、および/または94位にArg、Lys、Gly、Ser、HisもしくはAsnを含んでなり、ならびに/あるいは
(b)軽鎖フレームワークが、以下の残基:2位にIle、LeuもしくはVal、3位にVal、Gln、LeuもしくはGlu、4位にMetもしくはLeu、23位にCys、35位にTrp、36位にTyr、LeuもしくはPhe、46位にLeu、ArgもしくはVal、49位にTyr、His、PheもしくはLys、71位にTyrもしくはPhe、88位にCys、および/または98位にPheを含んでなる、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項11】
前記重鎖フレームワークが、以下の残基:2位にVal、4位にLeu、20位にVal、22位にCys、24位にAla、26位にGly、29位にPhe、36位にTrp、47位にTrp、48位にMet、69位にIle、71位にAla、78位にAla、80位にMet、90位にTyr、92位にCysおよび94位にArgを含んでなり、および/または前記軽鎖フレームワークが、以下の残基:2位にIle、3位にGln、4位にMet、23位にCys、35位にTrp、36位にTyr、46位にLeu、49位にHis、71位にPhe、88位にCysおよび98位にPheを含んでなる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項12】
配列番号25に示されるようなフレームワーク領域に対して75%以上の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン抗体フレームワーク、および/または配列番号32に示されるようなフレームワーク領域に対して75%以上の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン抗体フレームワークをさらに含んでなる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項13】
SAPに特異的に結合し、かつ配列番号27〜31から選択される重鎖可変領域、および/もしくは配列番号34〜36から選択される軽鎖可変領域、または75%以上の配列同一性を有する変異体重鎖可変領域もしくは軽鎖可変領域を含んでなる、抗原結合タンパク質。
【請求項14】
SAPに特異的に結合し、かつ配列番号62の重鎖、および/もしくは配列番号64の軽鎖、または75%以上の配列同一性を有する変異体重鎖もしくは軽鎖を含んでなる、抗原結合タンパク質。
【請求項15】
前記SAPが、インビボにおいてアミロイド原線維に結合されているヒトSAPである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項16】
前記抗原結合タンパク質が、ヒトSAPのA面に結合する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項17】
前記抗原結合タンパク質が、ヒト補体系を活性化する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項18】
キメラ、ヒト化またはヒトにおけるものである、請求項1〜5、8、9または15〜17のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項19】
前記抗原結合タンパク質が、ヒトIgG1またはIgG3ヒト定常ドメインを含んでなる、請求項1〜18のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質をコードする核酸分子。
【請求項21】
前記核酸配列が、配列番号54および/または配列番号59を含んでなる、請求項20に記載の核酸分子。
【請求項22】
前記核酸配列が、配列番号61および/または配列番号63を含んでなる、請求項21に記載の核酸分子。
【請求項23】
請求項20〜22のいずれか一項に記載の核酸分子を含んでなる、発現ベクター。
【請求項24】
請求項23に記載の発現ベクターを含んでなる、組換え宿主細胞。
【請求項25】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質を生成するための方法であって、請求項24に記載の宿主細胞を培養する工程および前記抗原結合タンパク質を回収する工程を含んでなる、方法。
【請求項26】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質と、薬学上許容される担体とを含んでなる、医薬組成物。
【請求項27】
アミロイド沈着を伴う疾患に罹患している被験体を治療する方法であって、治療有効量の請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質または請求項26に記載の組成物を前記被験体に投与する工程を含んでなる、方法。
【請求項28】
被験体におけるアミロイド沈着を伴う疾患を予防する方法であって、予防的に有効な量の請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質または請求項26に記載の組成物を前記被験体に投与する工程を含んでなる、方法。
【請求項29】
前記抗原結合タンパク質が、SAP枯渇化合物とともに投与される、請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
アミロイド沈着を伴う疾患を治療または予防する際に使用するための、請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質であって、ここで、前記抗原結合タンパク質は、SAP枯渇化合物とともに投与される、抗原結合タンパク質。
【請求項31】
アミロイド沈着を伴う疾患を治療または予防する際に使用するためのSAP枯渇化合物であって、ここで、前記SAP枯渇化合物は、請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質とともに投与される、SAP枯渇化合物。
【請求項32】
前記抗原結合タンパク質およびSAP枯渇化合物の投与が連続的である、請求項27、28もしくは29に記載の方法、請求項29に記載の抗原結合タンパク質、または請求項31に記載のSAP枯渇化合物。
【請求項33】
前記SAP枯渇化合物が最初に投与される、請求項32に記載の方法、抗原結合タンパク質またはSAP枯渇化合物。
【請求項34】
前記抗原結合タンパク質が、被験体内を循環しているSAPの実質的にすべてが除去されたときに投与される、請求項33に記載の方法、抗原結合タンパク質またはSAP枯渇化合物。
【請求項35】
前記疾患が、全身性アミロイドーシス、局所性アミロイドーシス、アルツハイマー病、2型糖尿病、透析関連アミロイドーシス、モノクローナル免疫グロブリン鎖(AL)アミロイドーシスおよび脳アミロイドアンギオパチーからなる群から選択される、請求項27、28、29、31、33もしくは34に記載の方法、請求項30、32、33もしくは34に記載の抗原結合タンパク質、または請求項31、32、33もしくは34に記載のSAPアンタゴニスト化合物。
【請求項36】
前記SAP枯渇化合物が、D−プロリン誘導体またはグリセロール環状ピルビン酸塩誘導体である、請求項27、28、29、32、33、34もしくは35に記載の方法、請求項30、32、33、34もしくは35に記載の抗原結合タンパク質、または請求項31、32、33、34もしくは35に記載のSAP枯渇化合物。
【請求項37】
前記D−プロリン誘導体が、CPHPCである、請求項36に記載の方法、抗原結合タンパク質またはSAP枯渇化合物。
【請求項1】
SAPに特異的に結合し、かつ配列番号7の重鎖可変領域配列および配列番号9の軽鎖可変領域配列を含んでなる参照抗体とSAPへの結合について競合する、非マウス抗原結合タンパク質。
【請求項2】
SAPに結合し、かつ配列番号3に示されるCDRH3またはCDRH3の機能的変異体を含んでなる、非マウス抗原結合タンパク質。
【請求項3】
CDRH1(配列番号1)、CDRH2(配列番号12、CDRL1(配列番号4)、CDRL2(配列番号5)およびCDRL3(配列番号6)、またはCDRH1、CDRH2、CDRL1、CDRL2もしくはCDRL3の機能的変異体から選択される1つ以上またはすべてのCDRをさらに含んでなる、請求項2に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項4】
前記CDRH3機能的変異体が、配列番号3の変異体であり、ここで、Ser102は、Tyr、His、Val、Ile、AspまたはGlyに対して置換されている、請求項2または3に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項5】
(a)前記CDRH1機能的変異体が、配列番号1の変異体であり、ここで、Tyr32は、Ile、His、Phe、Thr、Asn、Cys、GluまたはAspに対して置換されており、Asn33は、Tyr、Ala、Trp、Gly、Thr、LeuまたはValに対して置換されており、Met34は、Ile、ValまたはTrpに対して置換されており、および/またはHis35は、Glu、Asn、Gln、Ser、TyrまたはThrに対して置換されており、
(b)前記CDRH2機能的変異体が、配列番号2の変異体であり、ここで、Tyr50は、Arg、Glu、Trp、Gly、Gln、Val、Leu、Asn、LysまたはAlaに対して置換されており、Ile51は、Leu、Val、Thr、SerまたはAsnに対して置換されており、Tyr52は、Asp、Leu、AsnまたはSerに対して置換されており、Gly53は、Ala、Tyr、Ser、Lys、ThrまたはAsnに対して置換されており、Asp54は、Asn、Ser、Thr、LysまたはGlyに対して置換されており、Asn56は、Tyr、Arg、Glu、Asp、Gly、Val、SerまたはAlaに対して置換されており、および/またはAsn58は、Lys、Thr、Ser、Asp、Arg、Gly、PheまたはTyrに対して置換されており、
(c)前記CDRL1機能的変異体は、配列番号4の変異体であり、ここで、Asn28は、Ser、Asp、ThrまたはGluに対して置換されており、Ile29は、Valに対して置換されており、Tyr30は、Asp、Leu、Val、Ile、Ser、Asn、Phe、His、GlyまたはThrに対して置換されており、Ser31は、Asn、Thr、LysまたはGlyに対して置換されており、Tyr32は、Phe、Asn、Ala、His、SerまたはArgに対して置換されており、Leu33は、Met、Val、IleまたはPheに対して置換されており、および/またはAla34は、Gly、Asn、Ser、His、ValまたはPheに対して置換されており、
(d)前記CDRL2機能的変異体は、配列番号5の変異体であり、ここで、Ala51は、Thr、GlyまたはValに対して置換されており、および/または
(e)前記CDRL3機能的変異体は、配列番号6の変異体であり、ここで、Gln89は、Ser、Gly、PheまたはLeuに対して置換されており、His90は、GlnまたはAsnに対して置換されており、His91は、Asn、Phe、Gly、Ser、Arg、Asp、Thr、TyrまたはValに対して置換されており、Tyr92は、Asn、Trp、Thr、Ser、Arg、Gln、His、AlaまたはAspに対して置換されており、Gly93は、Glu、Asn、His、Thr、Ser、ArgまたはAlaに対して置換されており、Ala94は、Asp、Tyr、Thr、Val、Leu、His、Asn、Ile、Trp、ProまたはSerに対して置換されており、および/またはLeu96は、Pro、Tyr、Arg、Ile、TrpまたはPheに対して置換されている、
請求項3または4に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項6】
SAPに特異的に結合する抗原結合タンパク質であって、ここで、該抗原結合タンパク質は、配列番号7の可変ドメイン配列の対応するCDRH3またはCDRH3の機能的変異体を含んでなる、キメラ抗体またはヒト化抗体である、抗原結合タンパク質。
【請求項7】
配列番号7の可変ドメイン配列のCDRH1もしくはCDRH2、または配列番号9の可変ドメイン配列のCDRL1、CDRL2、CDRL3、またはCDRH1、CDRH2、CDRL1、CDRL2もしくはCDRL3の機能的変異体から選択される対応するCDRの1つ以上またはすべてをさらに含んでなる、請求項6に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項8】
SAPに特異的に結合し、かつ配列番号7のKabat残基95〜101を含んでなる結合単位H3または結合単位H3の機能的変異体を含んでなる、抗原結合タンパク質。
【請求項9】
配列番号7のKabat残基31〜32を含んでなるH1、配列番号7のKabat残基52〜56を含んでなるH2、配列番号9のKabat残基30〜34を含んでなるL1、配列番号9のKabat残基50〜55を含んでなるL2、および配列番号9のKabat残基89〜96を含んでなるL3、または結合単位H1、H2、L1、L2もしくはL3の機能的変異体から選択される1つ以上またはすべての結合単位をさらに含んでなる、請求項8に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項10】
前記抗原結合タンパク質が、重鎖および/または軽鎖を含んでなり、ここで:
(a)重鎖フレームワークが、以下の残基:2位にVal、IleもしくはGly、4位にLeuもしくはVal、20位にLeu、Ile、MetもしくはVal、22位にCys、24位にThr、Ala、Val、GlyもしくはSer、26位にGly、29位にIle、Phe、LeuもしくはSer、36位にTrp、47位にTrpもしくはTyr、48位にIle、Met、ValもしくはLeu、69位にIle、Leu、Phe、MetもしくはVal、71位にVal、AlaもしくはLeu、78位にAla、Leu、Val、TyrもしくはPhe、80位にLeuもしくはMet、90位にTyrもしくはPhe、92位にCys、および/または94位にArg、Lys、Gly、Ser、HisもしくはAsnを含んでなり、ならびに/あるいは
(b)軽鎖フレームワークが、以下の残基:2位にIle、LeuもしくはVal、3位にVal、Gln、LeuもしくはGlu、4位にMetもしくはLeu、23位にCys、35位にTrp、36位にTyr、LeuもしくはPhe、46位にLeu、ArgもしくはVal、49位にTyr、His、PheもしくはLys、71位にTyrもしくはPhe、88位にCys、および/または98位にPheを含んでなる、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項11】
前記重鎖フレームワークが、以下の残基:2位にVal、4位にLeu、20位にVal、22位にCys、24位にAla、26位にGly、29位にPhe、36位にTrp、47位にTrp、48位にMet、69位にIle、71位にAla、78位にAla、80位にMet、90位にTyr、92位にCysおよび94位にArgを含んでなり、および/または前記軽鎖フレームワークが、以下の残基:2位にIle、3位にGln、4位にMet、23位にCys、35位にTrp、36位にTyr、46位にLeu、49位にHis、71位にPhe、88位にCysおよび98位にPheを含んでなる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項12】
配列番号25に示されるようなフレームワーク領域に対して75%以上の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン抗体フレームワーク、および/または配列番号32に示されるようなフレームワーク領域に対して75%以上の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン抗体フレームワークをさらに含んでなる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項13】
SAPに特異的に結合し、かつ配列番号27〜31から選択される重鎖可変領域、および/もしくは配列番号34〜36から選択される軽鎖可変領域、または75%以上の配列同一性を有する変異体重鎖可変領域もしくは軽鎖可変領域を含んでなる、抗原結合タンパク質。
【請求項14】
SAPに特異的に結合し、かつ配列番号62の重鎖、および/もしくは配列番号64の軽鎖、または75%以上の配列同一性を有する変異体重鎖もしくは軽鎖を含んでなる、抗原結合タンパク質。
【請求項15】
前記SAPが、インビボにおいてアミロイド原線維に結合されているヒトSAPである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項16】
前記抗原結合タンパク質が、ヒトSAPのA面に結合する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項17】
前記抗原結合タンパク質が、ヒト補体系を活性化する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項18】
キメラ、ヒト化またはヒトにおけるものである、請求項1〜5、8、9または15〜17のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項19】
前記抗原結合タンパク質が、ヒトIgG1またはIgG3ヒト定常ドメインを含んでなる、請求項1〜18のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質をコードする核酸分子。
【請求項21】
前記核酸配列が、配列番号54および/または配列番号59を含んでなる、請求項20に記載の核酸分子。
【請求項22】
前記核酸配列が、配列番号61および/または配列番号63を含んでなる、請求項21に記載の核酸分子。
【請求項23】
請求項20〜22のいずれか一項に記載の核酸分子を含んでなる、発現ベクター。
【請求項24】
請求項23に記載の発現ベクターを含んでなる、組換え宿主細胞。
【請求項25】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質を生成するための方法であって、請求項24に記載の宿主細胞を培養する工程および前記抗原結合タンパク質を回収する工程を含んでなる、方法。
【請求項26】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質と、薬学上許容される担体とを含んでなる、医薬組成物。
【請求項27】
アミロイド沈着を伴う疾患に罹患している被験体を治療する方法であって、治療有効量の請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質または請求項26に記載の組成物を前記被験体に投与する工程を含んでなる、方法。
【請求項28】
被験体におけるアミロイド沈着を伴う疾患を予防する方法であって、予防的に有効な量の請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質または請求項26に記載の組成物を前記被験体に投与する工程を含んでなる、方法。
【請求項29】
前記抗原結合タンパク質が、SAP枯渇化合物とともに投与される、請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
アミロイド沈着を伴う疾患を治療または予防する際に使用するための、請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質であって、ここで、前記抗原結合タンパク質は、SAP枯渇化合物とともに投与される、抗原結合タンパク質。
【請求項31】
アミロイド沈着を伴う疾患を治療または予防する際に使用するためのSAP枯渇化合物であって、ここで、前記SAP枯渇化合物は、請求項1〜19のいずれか一項に記載の抗原結合タンパク質とともに投与される、SAP枯渇化合物。
【請求項32】
前記抗原結合タンパク質およびSAP枯渇化合物の投与が連続的である、請求項27、28もしくは29に記載の方法、請求項29に記載の抗原結合タンパク質、または請求項31に記載のSAP枯渇化合物。
【請求項33】
前記SAP枯渇化合物が最初に投与される、請求項32に記載の方法、抗原結合タンパク質またはSAP枯渇化合物。
【請求項34】
前記抗原結合タンパク質が、被験体内を循環しているSAPの実質的にすべてが除去されたときに投与される、請求項33に記載の方法、抗原結合タンパク質またはSAP枯渇化合物。
【請求項35】
前記疾患が、全身性アミロイドーシス、局所性アミロイドーシス、アルツハイマー病、2型糖尿病、透析関連アミロイドーシス、モノクローナル免疫グロブリン鎖(AL)アミロイドーシスおよび脳アミロイドアンギオパチーからなる群から選択される、請求項27、28、29、31、33もしくは34に記載の方法、請求項30、32、33もしくは34に記載の抗原結合タンパク質、または請求項31、32、33もしくは34に記載のSAPアンタゴニスト化合物。
【請求項36】
前記SAP枯渇化合物が、D−プロリン誘導体またはグリセロール環状ピルビン酸塩誘導体である、請求項27、28、29、32、33、34もしくは35に記載の方法、請求項30、32、33、34もしくは35に記載の抗原結合タンパク質、または請求項31、32、33、34もしくは35に記載のSAP枯渇化合物。
【請求項37】
前記D−プロリン誘導体が、CPHPCである、請求項36に記載の方法、抗原結合タンパク質またはSAP枯渇化合物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2013−521252(P2013−521252A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555403(P2012−555403)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【国際出願番号】PCT/EP2011/053038
【国際公開番号】WO2011/107480
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【国際出願番号】PCT/EP2011/053038
【国際公開番号】WO2011/107480
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【Fターム(参考)】
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