説明

表示装置、表示装置の制御方法、プログラム

【課題】操作者にとってOSD画像を見やすく表示することを可能にした表示装置を提供する。
【解決手段】表示するべき画像を取得する取得手段と、前記取得手段により得られた前記表示するべき画像を表示面に表示する表示手段と、前記表示するべき画像に対してOSD画像を重畳する指示が入力されると、前記指示を入力した操作者の位置に応じて、形状の異なるOSD画像を前記表示するべき画像に重畳し、前記表示面に表示するように前記表示手段を制御する制御手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、特に、表示対象となる映像に重畳する画像(いわゆるOSD画像)を表示することができる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置においてユーザによる表示装置の機能選択や画質調整等の目的で、表示対象となる映像に対してOSD画像を重畳して表示することが一般的に行われている。表示装置の操作者は、このOSDを観察しながら表示装置の機能を選択したり画質を調整したりする。OSDは、On Screen Displayの略である。
【0003】
また、表示装置として、近年用いられているプロジェクタにおいては、スクリーンに対して画像を斜めから投影することで生じる投影映像の歪みを補正する技術が知られている。これは投影表示装置に入力される映像だけでなく、その映像に重畳されるOSDにも歪み補正を行うこともできる。
【0004】
例えば、特許文献1ではOSD画像を投影装置の入力映像に重畳した後に歪み補正を行う構成が開示されている。また、特許文献2では、OSD画像と入力映像を独立に歪み補正可能な構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−230991号公報
【特許文献2】特開2000−330507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述の特許文献に開示された従来技術では、OSD画像の主観察者となる操作者の位置を考慮して画像の歪みを補正するようなことをしていなかった。そのため、操作者の位置から見たOSD画像の歪みは必ずしも低減されているとは限らないという課題があった。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、操作者にとってOSD画像を見やすく表示することを可能にした表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の表示装置は、表示するべき画像を取得する取得手段と、前記取得手段により得られた前記表示するべき画像を表示面に表示する表示手段と、前記表示するべき画像に対してOSD画像を重畳する指示が入力されると、前記指示を入力した操作者の位置に応じて、形状の異なるOSD画像を前記表示するべき画像に重畳し、前記表示面に表示するように前記表示手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、操作者にとってOSD画像を見やすく表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例2の液晶プロジェクタの構成を示す図である。
【図2】実施例2の液晶プロジェクタの基本動作の制御を示すフロー図である。
【図3】実施例1の液晶モニタの構成を示す図である。
【図4】実施例1の液晶モニタの基本動作の制御を示すフロー図である。
【図5】実施例1の液晶モニタのOSD画像表示動作の制御を示すフロー図である。
【図6】実施例1の液晶モニタのOSD画像の表示例を示す図である。
【図7】実施例2の液晶プロジェクタのOSD画像表示動作の制御を示すフロー図である。
【図8】実施例2の液晶プロジェクタのOSD画像の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0012】
[第1の実施形態]
本実施例においては、表示装置として液晶モニタ300を用いた例を説明する。
【0013】
本実施例の液晶モニタ300は、操作者の操作するためのOSD(On Screen Display)画面を表示する際に、操作者の位置を検出して、操作者の位置に応じて、OSD画像の形状を変形させることができる。また、操作者の位置を検出して、操作者の位置に応じて、それぞれの位置に応じたOSD画像を選択することができる。
【0014】
つまり、本実施例の液晶モニタ300は、操作者の位置を検出して、操作者の位置に応じた形状のOSD画像を表示することにより、操作者にOSD画面を見やすく表示することができる。また操作者の位置は、液晶モニタ300に対する相対位置である。
【0015】
以下、このような液晶モニタ300について説明する。
【0016】
まず、図3を用いて、本実施例の液晶モニタ300について説明する。
【0017】
図3は、本実施例の液晶モニタ300の全体構成を示す図である。
【0018】
本実施例の液晶モニタ300は、CPU310、ROM311、RAM312、操作部313、画像入力部330、画像処理部340を有する。また、液晶モニタ300は、さらに、液晶制御部350、液晶素子351、光源制御部360、光源361を有する。また、液晶モニタ300は、さらに、記録再生部391、記録媒体392、通信部393、撮像部394を有していてもよい。
【0019】
CPU310は、液晶モニタ300の各動作ブロックを制御するものあり、ROM311は、CUP310の処理手順を記述した制御プログラムを記憶するためのものであり、RAM312は、ワークメモリとして一時的に制御プログラムやデータを格納するものである。また、CPU310は、記録再生部391により記録媒体392から再生された静止画データや動画データを一時的に記憶し、ROM311に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像や映像を再生したりすることもできる。また、CPU310は、通信部393より受信した静止画データや動画データを一時的に記憶し、ROM311に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像や映像を再生したりすることもできる。また、撮像部394により得られた画像や映像を一時的にRAM312に記憶し、ROM311に記憶されたプログラムを用いて、静止画データや動画データに変換して記録媒体392に記録させることもできる。
【0020】
また、操作部313は、ユーザの指示を受け付け、CPU310に指示信号を送信するものであり、例えば、スイッチやダイヤル、タッチパネルなどからなる。また、操作部313は、例えば、リモコンからの信号を受信する信号受信部(赤外線受信部など)で、受信した信号に基づいて所定の指示信号をCPU110に送信するものであってもよい。また、CPU310は、操作部313や、通信部393から入力された制御信号を受信して、液晶モニタ300の各動作ブロックを制御する。
【0021】
画像入力部330は、外部装置から映像信号を受信するものであり、例えば、コンポジット端子、S映像端子、D端子、コンポーネント端子、アナログRGB端子、DVI−I端子、DVI−D端子、HDMI(登録商標)端子等を含む。また、アナログ映像信号を受信した場合には、受信したアナログ映像信号をデジタル映像信号に変換する。そして、受信した映像信号を、画像処理部340に送信する。ここで、外部装置は、映像信号を出力できるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機など、どのようなものであってもよい。
【0022】
画像処理部340は、映像入力部330から受信した映像信号にフレーム数、画素数、画像形状などの変更処理を施して、液晶制御部350に送信するものであり、例えば画像処理用のマイクロプロセッサからなる。また、画像処理部340は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU310が画像処理部340と同様の処理を実行しても良い。画像処理部340は、フレーム間引き処理、フレーム補間処理、解像度変換処理、といった機能を実行することが可能である。また、画像処理部340は、映像入力部330から受信した映像信号以外にも、CPU310によって再生された画像や映像に対して前述の変更処理を施すこともできる。この処理については、後述する。
【0023】
液晶制御部350は、画像処理部340で処理の施された映像信号に基づいて、液晶素子351の画素の液晶に印可する電圧を制御して、液晶素子351の透過率を調整するものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、液晶制御部350は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM311に記憶されたプログラムによって、CPU310が液晶制御部350と同様の処理を実行しても良い。たとえば、画像処理部340に映像信号が入力されている場合、液晶制御部350は、画像処理部340から1フレームの画像を受信する度に、画像に対応する透過率となるように、液晶素子351を制御する。液晶素子351は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の副画素を有し、それぞれの色成分の光の透過率を個別に調整する構造になっている。
【0024】
光源制御部360は、光源361のオン/オフ制御や光量の制御をするものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光源制御部360は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM311に記憶されたプログラムによって、CPU310が光源制御部360と同様の処理を実行しても良い。また、光源361は、液晶素子351に向けて光を投光するものであり、例えば、LEDランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプなどどのような光源を用いても良い。
【0025】
記録再生部391は、記録媒体392から静止画データや動画データを再生したり、また、撮像部394により得られた画像や映像の静止画データや動画データをCPU310から受信して記録媒体392に記録したりするものである。また、通信部393より受信した静止画データや動画データを記録媒体392に記録しても良い。記録再生部391は、例えば、記録媒体392と電気的に接続するインタフェースや記録媒体392と通信するためのマイクロプロセッサからなる。また、記録再生部391には、専用のマイクロプロセッサを含む必要はなく、例えば、ROM311に記憶されたプログラムによって、CPU310が記録再生部391と同様の処理を実行しても良い。また、記録媒体392は、静止画データや動画データ、その他、本実施例の液晶プロジェクタに必要な制御データなどを記録することができるものであり、磁気ディスク、光学式ディスク、半導体メモリなどのあらゆる方式の記録媒体であってよく、着脱可能な記録媒体であっても、内蔵型の記録媒体であってもよい。
【0026】
通信部393は、外部機器からの制御信号や静止画データ、動画データなどを受信するためのものであり、例えば、無線LAN、有線LAN、USB、Bluetooth(登録商標)などであってよく、通信方式を特に限定するものではない。また、画像入力部130の端子が、例えばHDMI(登録商標)端子であれば、その端子を介してCEC通信を行うものであっても良い。ここで、外部装置は、液晶モニタ300と通信を行うことができるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機、リモコンなど、どのようなものであってもよい。
【0027】
撮像部394は、本実施例の液晶モニタ300の周辺を撮像して画像信号を取得するものである。撮像部394は、得られた画像や映像をCPU310に送信し、CPU310は、その画像や映像を一時的にRAM312に記憶し、ROM311に記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データに変換する。撮像部394は、被写体の光学像を取得するレンズ、レンズを駆動するアクチュエータ、アクチュエータを制御するマイクロプロセッサ、レンズを介して取得した光学像を画像信号に変換する撮像素子、撮像素子により得られた画像信号をデジタル信号に変換するAD変換部などからなる。
【0028】
なお、本実施例の画像処理部340、液晶制御部350、光源制御部360、記録再生部391は、これらの各ブロックと同様の処理を行うことのできる単数または複数のマイクロプロセッサあっても良い。または、例えば、ROM311に記憶されたプログラムによって、CPU310が各ブロックと同様の処理を実行しても良い。
【0029】
本実施例では液晶モニタを一例として説明しているが、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、また、液晶テレビ、プラズマテレビなどであっても良いなどの表示装置であっても良い。
【0030】
<基本動作>
次に、図3、図4を用いて、本実施例の液晶モニタ300の基本動作を説明する。
【0031】
図4は、本実施例の液晶モニタ300の基本動作の制御を説明するためのフロー図である。図4の動作は、基本的にCPU310が、ROM311に記憶されたプログラムに基づいて、各機能ブロックを制御することにより実行されるものである。図4のフロー図は、操作部313や不図示のリモコンによりユーザが液晶モニタ300の電源のオンを指示した時点をスタートとしている。
【0032】
操作部313や不図示のリモコンによりユーザが液晶モニタ300の電源のオンを指示すると、CPU310は、不図示の電源部からプロジェクタ100の各部に不図示の電源回路から電源を供給が供給する。
【0033】
次に、CPU310は、ユーザによる操作部313やリモコンの操作により選択された表示モードを判定する(S410)。このとき、CPU310は、表示モードを選択させるためのメニュー画面をROM311から読み出して、OSD画像として画像処理部340に送信し、表示中の画像に対してOSD画像を重畳させるように画像処理部340を制御する。ユーザは、この表示されたOSD画面を見ながら、表示モードを選択するのである。
【0034】
本実施例の液晶モニタ300の表示モードの一つは、画像入力部330より入力された映像を表示する「入力画像表示モード」である。また、本実施例の液晶モニタ300の表示モードの一つは、記録再生部391により記録媒体392から読み出された静止画データや動画データの画像や映像を表示する「ファイル再生表示モード」である。また、本実施例の液晶モニタ300の表示モードの一つは、通信部393から受信した静止画データや動画データの画像や映像を表示する「ファイル受信表示モード」である。なお、本実施例では、ユーザにより表示モードが選択される場合について説明するが、電源を投入した時点での表示モードは、前回終了時の表示モードになっていてもよく、また、前述のいずれかの表示モードをデフォルトの表示モードとしてもよい。その場合には、S410の処理は省略可能である。
【0035】
ここでは、S410で、「入力画像表示モード」が選択されたものとして説明する。
【0036】
「入力画像表示モード」が選択されると、CPU310は、画像入力部130から映像が入力されているか否かを判定する(S420)。入力されていない場合(S420でNo)には、入力が検出されるまで待機し、入力されている場合(S420でYes)には、制御部は、表示処理(S430)を実行する。
【0037】
CPU310は、表示処理として、画像入力部330より入力された映像を画像処理部340に送信し、画像処理部340に、映像の画素数、フレームレート、形状の変形を実行させ、処理の施された1画面分の画像信号を液晶制御部350に送信する。そして、CPU310は、液晶制御部350に、受信した1画面分の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色成分の階調レベルに応じた透過率となるように、液晶パネル151の各副画素の透過率を制御させる。そして、CPU310は、光源制御部360に光源361からの光の出力を制御させ、表示画面をユーザに提示する。
【0038】
この表示処理は、画像を表示している間、1フレームの画像毎に順次、実行されている。
【0039】
この表示処理実行中に、CPU310は、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部313から入力されたか否かを判定する(S440)。ここで、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部313から入力されると(S440でYes)、CPU310は、再びS410に戻り、表示モードの判定を行う。このとき、CPU310は、表示モードを選択させるためのメニュー画面をROM311から読み出して、OSD画像として画像処理部340に送信し、表示中の画像に対してOSD画像を重畳させるように画像処理部340を制御する。ユーザは、この表示されたOSD画面を見ながら、表示モードを選択するのである。
【0040】
一方、表示処理実行中に、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部313から入力されない場合は(S440でNo)、CPU310は、ユーザにより表示終了の指示が指示部313から入力されたか否かを判定する(S450)。ここで、ユーザにより表示終了の指示が指示部313から入力された場合には(S450でYes)、CPU310は、液晶モニタ300の各ブロックに対する電源供給を停止させ、画像表示を終了させる。一方、ユーザにより表示終了の指示が指示部313から入力された場合には(S450でNo)、CPU310は、S420へ戻り、以降、ユーザにより表示終了の指示が指示部313から入力されるまでの間S420からS450までの処理を繰り返す。
【0041】
以上のように、本実施例の液晶モニタ300は、スクリーンに対して画像を表示する。
【0042】
なお、「ファイル再生表示モード」では、CPU310は、記録再生部391に、記録媒体392から静止画データや動画データのファイルリストや各ファイルのサムネイルデータを読み出させ、RAM312に一時的に記憶する。そして、CPU310は、ROM311に記憶されたプログラムに基づいて、RAM312に一時記憶されたファイルリストに基づく文字画像や各ファイルのサムネイルデータに基づく画像を生成し、画像処理部340に送信する。そして、CPU310は、通常の表示処理(S430)と同様に、画像処理部340、液晶制御部350、光源制御部360を制御する。
【0043】
次に、表示画面上において、記録媒体392に記録された静止画データや動画データにそれぞれ対応する文字や画像を選択する指示が指示部313を通して入力される。そうすると、CPU310は、選択された静止画データや動画データを記録媒体392から読み出すように記録再生部391を制御する。そして、CPU310は、読み出された静止画データや動画データをRAM312に一時的に記憶し、ROM311記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データの画像や映像を再生する。
【0044】
そして、CPU310は、例えば再生した動画データの映像を順次、画像処理部340に送信し、通常の表示処理(S430)と同様に、画像処理部340、液晶制御部350、光源制御部360を制御する。また、静止画データを再生した場合には、再生した画像を画像処理部340に送信し、通常の表示処理(S430)と同様に、画像処理部340、液晶制御部350、光源制御部360を制御する。
【0045】
また、「ファイル受信表示モード」では、CPU310は、通信部393から受信した静止画データや動画データをRAM312に一時的に記憶し、ROM311記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データの画像や映像を再生する。そして、CPU310は、例えば再生した動画データの映像を順次、画像処理部340に送信し、通常の表示処理(S430)と同様に、画像処理部340、液晶制御部350、光源制御部360を制御する。また、静止画データを再生した場合には、再生した画像を画像処理部140に送信し、通常の表示処理(S430)と同様に、画像処理部340、液晶制御部350、光源制御部360を制御する。
【0046】
<OSD画像表示動作>
次に、本実施例の液晶モニタ300のOSD画像の表示方法について図5、図6を用いて説明する。
【0047】
本実施例の液晶モニタ300は、前述したように、ユーザからの指示があるとOSD画面を表示画面上に表示することができる。
【0048】
図5は、本実施例の液晶モニタ300のOSD画像表示動作の制御を説明するためのフロー図である。図5の動作は、基本的にCPU310が、ROM311に記憶されたプログラムに基づいて、各機能ブロックを制御することにより実行されるものである。図5のフロー図は、操作部313や不図示のリモコンによりユーザがメニュー表示の指示を行い、その指示をCPU310が受信し、OSD画像表示動作を開始した時点をスタートとしている。
【0049】
まず、CPU310は、操作部313からのメニュー表示の指示を受けると、操作者の位置を判定する(S510)。本実施例の液晶モニタ300は、操作者の位置を判定する方法として複数の方法を有し、いずれの方法を用いても良いものとするが、いずれか一つの方法を有していてもよい。操作者の判定方法については後述する。
【0050】
次に、CPU310は、ROM311に記憶されているOSD画像となるメニュー画像をROM311から読み出し、画像処理部340に送信する(S520)。
【0051】
次に、CPU310は、S510で判定した操作者の位置に基づいて、OSD画像の形状を変形するように画像処理部340を制御する(S530)。操作者の位置と、OSD画像の形状との関係については後述する。
【0052】
そして、CPU310は、S530で、変形したOSD画像と表示中の画像とを合成して液晶制御部に転送するように、画像処理部340を制御する(S540)。
【0053】
このような動作を行うことで、操作者の位置に応じてOSD画像を変形した状態で画面上に表示することができるのである。
【0054】
なお、本実施例では、画像処理部340が、CPU310により検出された操作者の位置の情報を受け、OSD画面の形状を変形して表示中の画面に合成して、液晶制御部350に送信するものとした。しかし、CPU310が検出された操作者の位置の情報にもとづいて、OSD画面の形状を変形し、変形後のOSD画面を画像処理部340に送信し、表示中の画面に合成して出力させても良い。
【0055】
また、本実施例では、S520、S530の処理の代わりに、CPU310が、検出された操作者の位置に応じて、ROM311から適切な形状のOSD画像を選択して読出し、画像処理部340に送信させても良い。つまり、OSD画像を変形する代わりに予め変形された複数のOSD画像を予めROM311に格納しておき、操作者の位置に応じて最適なOSD画像を選択して、表示中の画像に合成するのである。例えば、操作者の位置が液晶モニタ300の右側であると検出されると右側用のOSD画像が選択され、左側であると検出されると左側用のOSD画像が選択され、正面であると検出されると正面用のOSD画像が選択される。これらの右側用のOSD画像、左側用のOSD画像、正面用のOSD画像にはそれぞれ同じ項目を示す画像が含まれる。
【0056】
すなわち、本実施例の液晶モニタ300は、操作者の位置に応じて表示中の画像に重畳するOSD画像の形状を異ならせて表示することができる。
【0057】
ここで、S510の操作者の位置を判定する方法について説明する。
【0058】
判定方法の一つは、操作者の操作した操作部の位置を操作者の位置と判定する方法である。また判定方法の一つは、赤外線リモコンの赤外光の強度にもとづいて、操作者の位置を判定する方法である。また、判定方法の一つは、撮像部394により画面の表示している方向を撮影し、赤外線リモコンの位置を操作者の位置と判定する方法である。
【0059】
まず、操作者の操作した操作部の位置を操作者の位置と判定する判定方法について説明する。図6(a)は、本実施例の液晶モニタ300を正面から見た図である。本実施例の液晶モニタ300は、図6(a)に示すように、操作部(左)313a、操作部(右)313bを有する。操作部(左)313a、操作部(右)313bは、例えば、スイッチ、ダイヤル、タッチパネル等からなり、液晶モニタ300に直接配置されている。
【0060】
そして、CPU310は、操作部(左)313aが操作者により操作され、メニュー画面を表示する指示が入力されると、操作者の位置が、液晶モニタ300の左側であると判定する。また、操作部(右)313bが操作者により操作され、メニュー画面を表示する指示が入力されると、操作者の位置が、液晶モニタ300の右側であると判定する。
【0061】
なお、操作部313a、313bは必ずしも同じ操作が行えるものでなくてもよく、例えば操作部313aは入力映像の切り替え、313bは輝度調整という風に異なる役割を割り当てられていてもよい。
【0062】
次に、赤外線リモコンの赤外光の強度にもとづいて、操作者の位置を判定する判定方法について説明する。本実施例の液晶モニタ300は、図6(a)に示すように、赤外線受光部(左)313c、赤外線受光部(右)313dを有する。
【0063】
そして、CPU310は、操作者により赤外線リモコンが操作され、メニュー画面を表示する指示が入力されると、赤外線受光部(左)313c、赤外線受光部(右)313dの信号出力を比較する。出力を比較した結果、赤外線受光部(左)313c、赤外線受光部(右)313dの信号出力のレベル(強度)がほぼ同じであれば、操作者の位置が液晶モニタ300の正面にいると判定する。また、赤外線受光部(左)313cの信号出力のレベル(強度)が、赤外線受光部(右)313dの信号出力のレベル(強度)よりも大きい場合には、操作者の位置が液晶モニタ300の左側であると判定する。また、赤外線受光部(左)313cの信号出力のレベルが、赤外線受光部(左)313dの信号出力のレベル(強度)よりも小さい場合には、操作者の位置が液晶モニタ300の右側であると判定する。
【0064】
なお、赤外線受光部で受信される信号の強度は、リモコンを操作している操作者の距離の2乗に反比例することが知られているので、それぞれの赤外線受光部の信号のレベルから操作者の位置を特定することも可能である。そこで、本実施例の液晶モニタ300のCPU310は、それぞれの赤外線受光部の信号レベルと位置に関する情報を記憶したテーブルをROM311に予め記憶しておき、そのテーブルに基づいて操作者の位置を判定しても良い。
【0065】
なお、本実施例では、赤外線受光部を2つの場合について説明したが、2つ以上であればいくつであっても良い。また、3つ以上赤外線受光部を配置することで、操作者の位置を3次元空間で把握できるようにしてもよい。
【0066】
次に、撮像部394により画面の表示している方向を撮影し、赤外線リモコンの位置を操作者の位置と判定する判定方法について説明する。本実施例の液晶モニタ300は、図6(a)に示すように、撮像部394を有する。この撮像部394は、赤外光を撮像することができる(撮像可能である)。
【0067】
そして、CPU310は、操作者により赤外線リモコンが操作され、メニュー画面を表示する指示が入力されると、撮像を行うように撮像部394を制御する。そして、CPU310は、撮像部394による撮像結果である撮像画像を解析し、撮像画像中の赤外光成分の最も大きい位置を解析し、撮像範囲におけるどの方向から赤外光が発射されたのかを検出する。撮像結果に表れる赤外光は、赤外線リモコンから発射されたものであるから、CPU310は、この方向が操作者の位置であると判定する。
【0068】
なお、本実施例で説明した操作者の位置を判定する方法は一例であって、ほかのどのような方法を用いても良い。例えば、赤外線リモコンにGPS受信機を搭載し、GPS衛生から発信される時刻情報、軌道情報等に基づいて位置を示す情報を算出し、液晶モニタ300にメニュー表示の指示とともに送信してもよい。この場合、液晶モニタ300のCPU310は、赤外線リモコンから受信した位置を示す情報と、液晶モニタ300自身の位置と表示方向とから、赤外線リモコン(操作者)の方向を検出する。なお、液晶モニタ300自身には、GPS受信機や方位計を搭載させても良いが、位置、向きが予め固定されている場合には、GPSや方位計などを搭載させなくても予め、これらの情報を入力しておけばよい。このように、所定の方法を用いて、操作者の位置を検出すればよい。
【0069】
次に、S530の撮影者の位置に基づいて、OSD画像の形状を変形する具体例を説明する。
【0070】
本実施例の液晶モニタ300は、OSD(On Screen Display)画像を表示する際に、操作者にOSD(On Screen Display)画面を見やすく表示することを目的としている。
【0071】
たとえば、S510で、操作者の位置が液晶モニタ300の左側(表示面に向かって左側)であると判定した場合について説明する。この場合、操作者の位置が液晶モニタ300の左側であるため、操作者から見ると液晶モニタ300で表示している画像の左側が大きく、右側が小さく見えることになる。
【0072】
そこで、CPU310は、OSD画像の形状を変形する際に、操作者の位置であると判定された位置に近づくほど、操作者の位置であると判定された位置に遠い側のOSD画像よりも小さくなるようにOSD画像の形状を変形するように画像処理部340を制御する。すなわち、図6(b)に示すように、長方形のOSD画像を変形する場合には、操作者の位置であると判定された位置に近い側である左側に行くほど、操作者の位置であると判定された位置に遠い側である右側よりも小さくなるように画像を変形する。例えば右側については、拡大縮小処理をせずに、左側に近づくにつれて徐々に縦方向の縮小率を大きくしていくようにしても良い。また、例えば、中心を等倍として、左側に近づくにつれて縦方向の縮小率を大きくし、右側に近づくにつれて縦方向の拡大率を大きくしても良い。また、横方向に画像を拡大する処理を加えても良い。
【0073】
このようにOSD画像を変形することによって、図6(c)に示すように、液晶モニタ300の正面からOSD画像を見ると台形上に歪んで見えるが、図6(d)のように、操作者の位置から見るとOSD画像は、ほぼ長方形に見えることになる。
【0074】
ここで、操作者の位置に応じた画像をROM311から読出す場合には、上述の説明に対応するような予め変形された形状のOSD画像がROM311に記憶されているので、操作者の位置に応じたOSD画像を読出して重畳すればよい。
【0075】
このように、本実施例の液晶モニタ300は、操作者の位置に応じて、異なる形状のOSD画像を表示し、操作者の位置からのOSD画像の視認性を向上させることができる。
【0076】
なお、操作部と赤外線受信部を1つずつ備え、操作部が操作された場合には、操作者の位置を操作部の位置と判定して、OSD画像の形状を変形し、赤外線受信部で赤外線信号を受信した場合にはOSD画像の形状を変形しないようにしてもよい。このような構成とすることで、操作部が一つですむという利点があり、特に表示装置が大画面になるほど有効である。
【0077】
以上のように、本実施例の液晶モニタ300のCPU310は、OSD画像を表示する際に、操作者の位置を判定し、判定された操作者の位置に応じて、異なる形状のOSD画像を表示中の画像に重畳するように画像処理部340を制御する。このような動作を行うことで、操作者にとってOSD画像を見やすく表示することができる。
【0078】
[第2の実施形態]
第1の実施形態においては、表示装置として液晶モニタについて説明した。本実施例においては、表示装置として液晶プロジェクタ100を用いた例について説明する。
【0079】
本実施例の液晶プロジェクタ100は、操作者の操作するためのOSD(On Screen Display)画面を表示する際に、操作者の位置を検出して、操作者の位置に応じて、OSD画像の形状を変形させることができる。このようにすることで、液晶モニタ300は、操作者にOSD(On Screen Display)画面を見やすく表示することができる。
【0080】
以下、このような液晶プロジェクタ100について説明する。
【0081】
まず、図1を用いて、本実施例の液晶プロジェクタ100について説明する。
【0082】
本実施例の液晶プロジェクタ100は、CPU110、ROM111、RAM112、操作部113、画像入力部130、画像処理部140を有する。また、液晶プロジェクタ100は、さらに、液晶制御部150、液晶素子151R、151G、151B、光源制御部160、光源161、色分離部162、色合成部163、光学系制御部170、投影光学系171を有する。また、液晶プロジェクタ100は、さらに、記録再生部191、記録媒体192、通信部193、撮像部194、表示制御部195、表示部196を有していてもよい。
【0083】
CPU110は、液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御するものあり、ROM111は、CUP110の処理手順を記述した制御プログラムを記憶するためのものであり、RAM112は、ワークメモリとして一時的に制御プログラムやデータを格納するものである。また、CPU110は、記録再生部191により記録媒体192から再生された静止画データや動画データを一時的に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像や映像を再生したりすることもできる。また、CPU110は、通信部193より受信した静止画データや動画データを一時的に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像や映像を再生したりすることもできる。また、撮像部194により得られた画像や映像を一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、静止画データや動画データに変換して記録媒体192に記録させることもできる。
【0084】
また、操作部113は、ユーザの指示を受け付け、CPU110に指示信号を送信するものであり、例えば、スイッチやダイヤル、表示部196上に設けられたタッチパネルなどからなる。また、操作部113は、例えば、リモコンからの信号を受信する信号受信部(赤外線受信部など)で、受信した信号に基づいて所定の指示信号をCPU110に送信するものであってもよい。また、CPU110は、操作部113や、通信部193から入力された制御信号を受信して、液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御する。
【0085】
画像入力部130は、外部装置から映像信号を受信するものであり、例えば、コンポジット端子、S映像端子、D端子、コンポーネント端子、アナログRGB端子、DVI−I端子、DVI−D端子、HDMI(登録商標)端子等を含む。また、アナログ映像信号を受信した場合には、受信したアナログ映像信号をデジタル映像信号に変換する。そして、受信した映像信号を、画像処理部140に送信する。ここで、外部装置は、映像信号を出力できるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機など、どのようなものであってもよい。
【0086】
画像処理部140は、映像入力部130から受信した映像信号にフレーム数、画素数、画像形状などの変更処理を施して、液晶制御部150に送信するものであり、例えば画像処理用のマイクロプロセッサからなる。また、画像処理部140は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が画像処理部140と同様の処理を実行しても良い。画像処理部140は、フレーム間引き処理、フレーム補間処理、解像度変換処理、歪み補正処理(キーストン補正処理)といった機能を実行することが可能である。また、画像処理部140は、映像入力部130から受信した映像信号以外にも、CPU110によって再生された画像や映像に対して前述の変更処理を施すこともできる。
【0087】
液晶制御部150は、画像処理部140で処理の施された映像信号に基づいて、液晶素子151R、151G、151Bの画素の液晶に印可する電圧を制御して、液晶素子151R、151G、151Bの透過率を調整するものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、液晶制御部150は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が液晶制御部150と同様の処理を実行しても良い。たとえば、画像処理部140に映像信号が入力されている場合、液晶制御部150は、画像処理部140から1フレームの画像を受信する度に、画像に対応する透過率となるように、液晶素子151R、151G、151Bを制御する。液晶素子151Rは、赤色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、赤色の光の透過率を調整するためのものである。液晶素子151Gは、緑色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、緑色の光の透過率を調整するためのものである。液晶素子151Bは、青色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、青色の光の透過率を調整するためのものである。
【0088】
光源制御部160は、光源161のオン/オフを制御や光量の制御をするものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光源制御部160は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光源制御部160と同様の処理を実行しても良い。また、光源161は、不図示のスクリーンに画像を投影するための光を出力するものであり、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプなどであっても良い。また、色分離部162は、光源161から出力された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズムなどからなる。なお、光源161として、各色に対応するLED等を使用する場合には、色分離部162は不要である。また、色合成部163は、液晶素子151R、151G、151Bを透過した赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を合成するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズムなどからなる。そして、色合成部163により赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の成分を合成した光は、投影光学系171に送られる。このとき、液晶素子151R、151G、151Bは、画像処理部140から入力された画像に対応する光の透過率となるように、液晶制御部150により制御されている。そのため、色合成部163により合成された光は、投影光学系171によりスクリーンに投影されると、画像処理部140により入力された画像に対応する画像がスクリーン上に表示されることになる。
【0089】
光学系制御部170は、投影光学系171を制御するものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光学系制御部170は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光学系制御部170と同様の処理を実行しても良い。また、投影光学系171は、色合成部163から出力された合成光をスクリーンに投影するためのものであり、複数のレンズ、レンズ駆動用のアクチュエータからなり、レンズをアクチュエータにより駆動することで、投影画像の拡大、縮小、焦点調整などを行うことができる。
【0090】
記録再生部191は、記録媒体192から静止画データや動画データを再生したり、また、撮像部194により得られた画像や映像の静止画データや動画データをCPU110から受信して記録媒体192に記録したりするものである。また、通信部193より受信した静止画データや動画データを記録媒体192に記録しても良い。記録再生部191は、例えば、記録媒体192と電気的に接続するインタフェースや記録媒体192と通信するためのマイクロプロセッサからなる。また、記録再生部191には、専用のマイクロプロセッサを含む必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が記録再生部191と同様の処理を実行しても良い。また、記録媒体192は、静止画データや動画データ、その他、本実施例の液晶プロジェクタに必要な制御データなどを記録することができるものであり、磁気ディスク、光学式ディスク、半導体メモリなどのあらゆる方式の記録媒体であってよく、着脱可能な記録媒体であっても、内蔵型の記録媒体であってもよい。
【0091】
通信部193は、外部機器からの制御信号や静止画データ、動画データなどを受信するためのものであり、例えば、無線LAN、有線LAN、USB、Bluetooth(登録商標)などであってよく、通信方式を特に限定するものではない。また、画像入力部130の端子が、例えばHDMI(登録商標)端子であれば、その端子を介してCEC通信を行うものであっても良い。ここで、外部装置は、液晶プロジェクタ100と通信を行うことができるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機、リモコンなど、どのようなものであってもよい。
【0092】
撮像部194は、本実施例の液晶プロジェクタ100の周辺を撮像して画像信号を取得するものであり、投影光学系171を介して投影された画像を撮影(スクリーン方向を撮影)することができる。撮像部194は、得られた画像や映像をCPU110に送信し、CPU110は、その画像や映像を一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データに変換する。撮像部194は、被写体の光学像を取得するレンズ、レンズを駆動するアクチュエータ、アクチュエータを制御するマイクロプロセッサ、レンズを介して取得した光学像を画像信号に変換する撮像素子、撮像素子により得られた画像信号をデジタル信号に変換するAD変換部などからなる。また、撮像部194は、スクリーン方向を撮影するものに限られず、例えば、スクリーンと逆方向の視聴者側を撮影するものであっても良い。
【0093】
表示制御部195は、液晶プロジェクタ100に備えられた表示部196に液晶プロジェクタ100を操作するための操作画面やスイッチアイコン等の画像を表示させるための制御をするものであり、表示制御を行うマイクロプロセッサなどからなる。また、表示制御部195専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が表示制御部195と同様の処理を実行しても良い。また、表示部196は、液晶プロジェクタ100を操作するための操作画面やスイッチアイコンを表示するものである。表示部196は、画像を表示できればどのようなものであっても良い。例えば、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイであって良い。また、特定のボタンをユーザに認識可能に掲示するために、各ボタンに対応するLED等を発光させるものであってもよい。
【0094】
なお、本実施例の画像処理部140、液晶制御部150、光源制御部160、光学系制御部170、記録再生部191、表示制御部195は、これらの各ブロックと同様の処理を行うことのできる単数または複数のマイクロプロセッサあっても良い。または、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が各ブロックと同様の処理を実行しても良い。
【0095】
<基本動作>
次に、図1、図2を用いて、本実施例の液晶プロジェクタ100の基本動作を説明する。
【0096】
図2は、本実施例の液晶プロジェクタ100の基本動作の制御を説明するためのフロー図である。図2の動作は、基本的にCPU110が、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、各機能ブロックを制御することにより実行されるものである。図2のフロー図は、操作部113や不図示のリモコンによりユーザが液晶プロジェクタ100の電源のオンを指示した時点をスタートとしている。
【0097】
操作部113や不図示のリモコンによりユーザが液晶プロジェクタ100の電源のオンを指示すると、CPU110は、不図示の電源部からプロジェクタ100の各部に不図示の電源回路から電源を供給が供給する。
【0098】
次に、CPU110は、ユーザによる操作部113やリモコンの操作により選択された表示モードを判定する(S210)。このとき、CPU110は、表示モードを選択させるためのメニュー画面をROM111から読み出して、OSD画像として送信し、投影中の画像に対して、このOSD画面を重畳させるように画像処理部140を制御する。
【0099】
本実施例のプロジェクタ100の表示モードの一つは、画像入力部130より入力された映像を表示する「入力画像表示モード」である。また、本実施例のプロジェクタ100の表示モードの一つは、記録再生部191により記録媒体192から読み出された静止画データや動画データの画像や映像を表示する「ファイル再生表示モード」である。また、本実施例のプロジェクタ100の表示モードの一つは、通信部193から受信した静止画データや動画データの画像や映像を表示する「ファイル受信表示モード」である。なお、本実施例では、ユーザにより表示モードが選択される場合について説明するが、電源を投入した時点での表示モードは、前回終了時の表示モードになっていてもよく、また、前述のいずれかの表示モードをデフォルトの表示モードとしてもよい。その場合には、S210の処理は省略可能である。
【0100】
ここでは、S210で、「入力画像表示モード」が選択されたものとして説明する。
【0101】
「入力画像表示モード」が選択されると、CPU110は、画像入力部130から映像が入力されているか否かを判定する(S220)。入力されていない場合(S220でNo)には、入力が検出されるまで待機し、入力されている場合(S220でYes)には、制御部は、投影処理(S230)を実行する。
【0102】
CPU110は、投影処理として、画像入力部130より入力された映像を画像処理部140に送信し、画像処理部140に、映像の画素数、フレームレート、形状の変形を実行させ、処理の施された1画面分の画像を液晶制御部150に送信する。そして、CPU110は、液晶制御部150に、受信した1画面分の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色成分の階調レベルに応じた透過率となるように、液晶パネル151R、151G、151Bの透過率を制御させる。そして、CPU110は、光源制御部160に光源161からの光の出力を制御させる。色分離部162は、光源161から出力された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離し、それぞれの光を、液晶パネル151R、151G、151Bに供給する。液晶パネル151R、151G、151Bに供給された、各色の光は、各液晶パネルの画素毎に透過する光量が制限される。そして、液晶パネル151R、151G、151Bを透過した赤色(R)、緑色(G)、青色(B)それぞれの光は、色合成部163に供給され再び合成される。そして、色合成部163で合成された光は、投影光学系171を介して、不図示のスクリーンに投影される。
【0103】
この投影処理は、画像を投影している間、1フレームの画像毎に順次、実行されている。
【0104】
なお、このとき、ユーザにより投影光学系171の操作をする指示が指示部111から入力されると、CPU110は、光学系制御部170に、投影画像の焦点を変更したり、光学系の拡大率を変更したりするように投影光学系171のアクチュエータを制御させる。
【0105】
この表示処理実行中に、CPU110は、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部111から入力されたか否かを判定する(S240)。ここで、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部111から入力されると(S240でYes)、CPU110は、再びS210に戻り、表示モードの判定を行う。このとき、CPU110は、表示モードを選択させるためのメニュー画面をROM111から読み出して、OSD画像として送信し、投影中の画像に対して、このOSD画面を重畳させるように画像処理部140を制御する。ユーザは、この投影されたOSD画面を見ながら、表示モードを選択するのである。
【0106】
一方、表示処理実行中に、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部111から入力されない場合は(S240でNo)、CPU110は、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力されたか否かを判定する(S250)。ここで、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力された場合には(S250でYes)、CPU110は、プロジェクタ100の各ブロックに対する電源供給を停止させ、画像投影を終了させる。一方、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力された場合には(S250でNo)、CPU110は、S220へ戻り、以降、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力されるまでの間S220からS250までの処理を繰り返す。
【0107】
以上のように、本実施例の液晶プロジェクタ100は、スクリーンに対して画像を投影する。
【0108】
なお、「ファイル再生表示モード」では、CPU110は、記録再生部191に、記録媒体192から静止画データや動画データのファイルリストや各ファイルのサムネイルデータを読み出させ、RAM112に一時的に記憶する。そして、CPU110は、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、RAM112に一時記憶されたファイルリストに基づく文字画像や各ファイルのサムネイルデータに基づく画像を生成し、画像処理部140に送信する。そして、CPU110は、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、光源制御部160を制御する。
【0109】
次に、投影画面上において、記録媒体192に記録された静止画データや動画データにそれぞれ対応する文字や画像を選択する指示が指示部111を通して入力される。そうすると、CPU110は、選択された静止画データや動画データを記録媒体192から読み出すように記録再生部191を制御する。そして、CPU110は、読み出された静止画データや動画データをRAM112に一時的に記憶し、ROM111記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データの画像や映像を再生する。
【0110】
そして、CPU110は、例えば再生した動画データの映像を順次、画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、光源制御部160を制御する。また、静止画データを再生した場合には、再生した画像を画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、光源制御部160を制御する。
【0111】
また、「ファイル受信表示モード」では、CPU110は、通信部193から受信した静止画データや動画データをRAM112に一時的に記憶し、ROM111記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データの画像や映像を再生する。そして、CPU110は、例えば再生した動画データの映像を順次、画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、光源制御部160を制御する。また、静止画データを再生した場合には、再生した画像を画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、光源制御部160を制御する。
【0112】
<OSD画像表示動作>
次に、本実施例の液晶プロジェクタ100のOSD画像の表示方法について図7、8を用いて説明する。
【0113】
図7は、本実施例の液晶プロジェクタ100のOSD画像表示動作の制御を説明するためのフロー図である。図7の動作は、基本的にCPU110が、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、各機能ブロックを制御することにより実行されるものである。図7のフロー図は、操作部113や不図示のリモコンによりユーザがメニュー表示の指示を行い、それおCPU110が受信し、OSD画像表示動作を開始した時点をスタートとしている。
【0114】
まず、CPU110は、操作部113からのメニュー表示の指示を受けると、不図示のスクリーンに対する操作者の相対位置を判定する(S710)。本実施例の液晶プロジェクタ100は、操作者の位置を判定する方法として複数の方法を有し、いずれの方法を用いても良いものとするが、いずれか一つの方法を有していてもよい。操作者の判定方法については基本的には、実施例1と同様の方法であるが、本実施例特有の構成については後述する。
【0115】
次に、CPU110は、OSD画像となるメニュー画像をROM111から読み出し、画像処理部140に送信する(S720)。
【0116】
次に、CPU110は、S710で判定した操作者の相対位置に基づいて、OSD画像の形状を変形するように画像処理部140を制御する(S730)。操作者の相対位置と、OSD画像の形状との関係については、実施例1のS530の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0117】
そして、CPU110は、S730で、変形したOSD画像と表示中の画像とを合成するように、画像処理部140を制御する(S740)。
【0118】
次に、CPU110は、S740で合成した合成画像に対して台形補正処理を行い、台形補正処理の施された画像を液晶制御部150に転送するように画像処理部140を制御する(S750)。台形補正処理は、プロジェクタで従来用いられているいわゆるキーストン処理であって、例えば、煽り投影によって生じる投影映像のスクリーン上での歪を打ち消す補正を画像に施す処理である。この台形補正処理は、ユーザが補正率を入力し、その補正率に従って画像処理部140が台形補正を行っても良いし、不図示の角度センサにより、投影角度を検出して、投影角度に応じて自動的に行われるようにしても良い。S750では、S730で操作者の位置に応じて変形されたOSD画像と、台形補正を行われていない表示画像とを合成した合成画像に対して、台形補正処理を行う。
【0119】
液晶制御部150に転送された画像は、各色に対応する液晶素子151に表示され、光源161からの光により透過された画像が投影光学系171より、不図示のスクリーンに投影される。
【0120】
このような動作を行うことで、本実施例の液晶プロジェクタ100は、操作者の位置に応じてOSD画像を変形した状態で画面上に表示することができるのである。
【0121】
なお、本実施例では、画像処理部140が、CPU110により検出された操作者の相対位置の情報を受け、OSD画面の形状を変形して表示中の画面に合成するものとした。しかし、CPU110が検出された操作者の相対位置の情報にもとづいて、OSD画面の形状を変形し、変形後のOSD画面を画像処理部140に送信し、表示中の画面に合成してもよい。
【0122】
また、本実施例では、S720、S730の処理の代わりに、CPU110が、検出された操作者の相対位置に応じて、ROM111から適切な形状のOSD画像を選択して読出し、画像処理部140に送信させても良い。つまり、OSD画像を変形する代わりに予め変形された複数のOSD画像を予めROM111に格納しておき、操作者の位置に応じて最適なOSD画像を選択して、表示中の画像に合成するのである。例えば、操作者の位置が液晶プロジェクタ100の表示面の右側であると検出されると右側用のOSD画像が選択され、左側であると検出されると左側用のOSD画像が選択され、正面であると検出されると正面用のOSD画像が選択される。これらの右側用のOSD画像、左側用のOSD画像、正面用のOSD画像にはそれぞれ同じ項目を示す画像が含まれる。
【0123】
すなわち、本実施例の液晶プロジェクタ100は、操作者の位置に応じて表示中の画像に重畳するOSD画像の形状を異ならせて表示することができる。
【0124】
ここで、S710の操作者の位置を判定する方法について説明する。
【0125】
判定方法の一つは、赤外線リモコンの赤外光にもとづいて、操作者の位置を判定する方法である。また、判定方法の一つは、撮像部194により画面の表示している方向を撮影し、赤外線リモコンの位置を操作者の位置と判定する方法である。
【0126】
これらの方法は、実施例1のS510における操作者の位置を判定する方法と基本的には同様であるため構成が異なる点についてのみ説明をする。
【0127】
なお、赤外線リモコンの赤外光にもとづいて、操作者の位置を判定する方法においては、赤外線受光部を液晶プロジェクタ100の投影方向側に水平方向に離間した位置に配置する。そして、実施例1のS510と同様に、液晶プロジェクタ100の投影方向上のいずれの位置に操作者がいるのかを検出する。この方法によれば、スクリーンに投影した画面に対する操作者の相対位置が検出できる。
【0128】
また、2つの赤外線受光部を備えた別体の受光ユニットをプロジェクタ本体に接続できるようにし、これらの赤外線受光部で受光した赤外光のレベルを用いても良い。そして、実施例1のS510と同様に、受光ユニットに対して、操作者がどの位置にいるのかを検出しても良い。この方法によっても、スクリーンに投影した画面に対する操作者の相対位置が検出できる。
【0129】
なお、撮像部194により画面の表示している方向を撮影し、赤外線リモコンの位置を操作者の位置と判定する方法においては、撮像部194が、投影方向の操作者を撮影できるように配置されることになる。
【0130】
次に、図7の動作により、どのように表示するべき画像が処理されるのかを図8を用いて具体的に説明する。
【0131】
ここでは、液晶プロジェクタ100は、図8(a)に示すように、水平面から上方向に煽り投影がされている例について説明する。
【0132】
図8(b)は、形状を補正するまえのOSD画像を示している。そして、図7のS710で、操作者の位置が表示画面に対して右側にいると判定されると、S730でCPU110は、OSD画像の形状を図8(c)のように変形するように画像処理部140を制御する。図8(c)においては、操作者の位置が表示画面に対して右側にいるので、元のOSD画像の水平方向における操作者に近い位置における垂直方向の縮小率を、操作者から遠い位置における垂直方向の縮小率よりも大きくする。言い換えれば、OSD画像の操作者から遠い位置におけるサイズを操作者に近い位置におけるサイズよりもおおきくすることで、表示画面の右側にいる操作者から見て見やすいOSD画像に変形する。
【0133】
次に、S740で、CPU110は、S730で、図8(d)のように、変形したOSD画像と表示中の画像とを合成するように、画像処理部140を制御する。そして、S750で、S740で合成した図8(d)の合成画像に対して台形補正処理を行い、図8(e)のような画像を形成し、台形補正処理の施された画像を液晶制御部150に転送するように画像処理部140を制御する。
【0134】
このようにして、液晶制御部150は、転送されてきた画像の各色成分の画像を各液晶素子151上に形成する。そして、各液晶素子151上に形成された画像は、光源より発射された光により不図示のスクリーンに投影される。図8(f)は、スクリーン上に投影された画像を示す図である。
【0135】
図8(f)のようにスクリーン上に表示された画像を操作者の位置から見ると、OSD画像が、図8(b)のような形状変形をする前と同じ形状で見える。すなわち、本実施例の液晶プロジェクタ100は、投影画像の表示されるスクリーン(表示面)に対する、操作者の相対位置を検出し、表示中の画像に対して重畳するOSD画像の形状を、操作者の位置から見て見やすい形状に変形することができる。見やすい形状とは、操作者の位置から見て重畳するOSD画像の元の形状に近い形状で見える形状である。
【0136】
また、本実施例では、OSD画像を重畳する表示中の画像(表示するべき画像)に対して重畳した後に、台形補正を行う例について説明したが、表示中の画像(表示するべき画像)に対する台形補正を行ってから、OSD画像を重畳しても良い。この場合には、OSD画像を変形する際に、不図示の傾きセンサ(加速度センサ)により、液晶プロジェクタ100の投影角を検出し、操作者の相対位置の情報と、投影角の情報に基づいて、予め図8(e)のOSD画像のような形状にOSD画像を変形する。そして、台形補正後の表示中の画像(表示するべき画像)に対して変形後のOSD画像を重畳し、図8(e)に示すような画像を液晶制御部150に転送する。
【0137】
このような構成とすることにより、表示中の画像(表示するべき画像)とは独立してOSDの形状補正を行うことができる。そのため、表示中の画像(表示するべき画像)の台形補正によってOSDの位置が移動・変形することがなくなるという効果がある。
【0138】
本実施例では、操作者の相対位置に応じてOSD画像の形状を変更する例について説明したが、操作者の相対位置に応じて、メモリから読出すOSD画像を変更しても良い。この場合には、上述の説明に対応するような予め変形された形状のOSD画像がROM111に記憶されているので、操作者の位置に応じたOSD画像を読出して重畳すればよい。
【0139】
以上のように、本実施例の液晶プロジェクタ100のCPU110は、OSD画像を表示する際に、操作者の相対位置を判定し、判定された操作者の位置に応じて、異なる形状のOSD画像を表示中の画像に重畳するように画像処理部140を制御する。このような動作を行うことで、操作者にとってOSD画像を見やすく表示することができる。
【0140】
なお、実施例2では、液晶パネルを内蔵したプロジェクタについて説明したが、本発明は、OSDを表示可能なものであれば、DMDパネル等他のパネルを用いた投影装置全般にも適用可能である。
【0141】
[その他の実施形態]
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
【0142】
また、上述の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、記録媒体から直接、或いは有線/無線通信を用いてプログラムを実行可能なコンピュータを有するシステム又は装置に供給し、そのプログラムを実行する場合も本発明に含む。従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給、インストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示するべき画像を取得する取得手段と、
前記取得手段により得られた前記表示するべき画像を表示面に表示する表示手段と、
前記表示するべき画像に対してOSD画像を重畳する指示が入力されると、前記指示を入力した操作者の位置に応じて、形状の異なるOSD画像を前記表示するべき画像に重畳し、前記表示面に表示するように前記表示手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記操作者の位置は、前記表示するべき画像に対してOSD画像を重畳する指示を入力する指示装置の位置であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御手段は、記憶手段から読出された前記OSD画像を、前記指示を入力した操作者の位置に応じて変形した状態で前記表示するべき画像に重畳し、前記表示面に表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項1または2記載の表示装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記記憶手段から読出された前記OSD画像を、前記指示を入力した操作者の位置に応じて変形し、
前記制御手段は、前記変形したOSD画像を前記表示するべき画像に重畳し、前記表示面に表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項3記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記記憶手段から読出された前記OSD画像を、前記指示を入力した操作者の位置に応じて変形するように前記表示手段を制御するとともに、前記変形したOSD画像を前記表示するべき画像に重畳し、前記表示面に表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項3記載の表示装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記指示を入力した操作者の位置に応じて、異なる形状のOSD画像を記憶手段から読み出し、
前記制御手段は、前記読出したOSD画像を前記表示するべき画像に重畳し、前記表示面に表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項1または2記載の表示装置。
【請求項7】
前記指示装置は、前記表示するべき画像に対してOSD画像を重畳する指示に対応する赤外光を出力する装置であって、
前記制御手段は、前記赤外光に基づいて前記指示装置の位置を検出することを特徴とする請求項2記載の表示装置。
【請求項8】
前記制御手段は前記赤外光の強度に基づいて、前記指示装置の位置を検出することを特徴とする請求項7記載の表示装置。
【請求項9】
赤外光を撮像可能な撮像手段を有し、
前記制御手段は、前記指示装置から前記表示するべき画像に対してOSD画像を重畳する指示に対応する赤外光を受信したことに応じて、撮像を行うように前記撮像手段を制御し、前記撮像結果に基づいて、前記指示装置の位置を検出することを特徴とする請求項7記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示手段は、前記表示するべき画像を前記表示面に投影でき、
前記表示手段は、前記表示するべき画像を変形でき、
前記制御手段は、前記表示するべき画像に対してOSD画像を重畳する指示が入力されると、前記指示を入力した操作者の位置に応じて、形状の異なるOSD画像を前記表示するべき画像に重畳し、前記重畳した画像を変形してから前記表示面に投影するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示手段は、前記表示するべき画像を前記表示面に投影でき、
前記表示手段は、前記表示するべき画像を変形でき、
前記制御手段は、前記表示するべき画像に対してOSD画像を重畳する指示が入力されると、前記表示するべき画像を変形してから、前記指示を入力した操作者の位置に応じて、形状の異なるOSD画像を前記変形された表示するべき画像に重畳し、前記重畳した画像を前記表示面に投影するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の表示装置。
【請求項12】
表示するべき画像を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された前記表示するべき画像を表示面に表示する表示手段とを有する表示装置の制御方法であって、
前記表示するべき画像に対してOSD画像を重畳する指示が入力されると、前記指示を入力した操作者の位置に応じて、形状の異なるOSD画像を前記表示するべき画像に重畳し、前記表示面に表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする表示装置の制御方法。
【請求項13】
コンピュータを請求項1から11記載のいずれか1項記載の各手段として動作させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−83755(P2013−83755A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222819(P2011−222819)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】