説明

観察装置および撮影装置

【課題】観察者が容易に正確な視度調整を行うことが可能な視度調整補助機能付きの観察装置および撮影装置を低コストで得る。
【解決手段】像を表示する表示装置1と、表示装置1に表示された像を観察する接眼光学系3と、接眼光学系3の視度を変更する視度調整手段を有する。視度調整手段により視度を調整する際に表示装置1の視野内に表示すべき視度調整用図像が保存されている。視度調整手段の操作を検知する検知手段4と、その検知信号によって表示装置1を制御する制御装置2を有し、検知手段4は視度調整手段の操作または接眼光学系3の移動を検知して検知信号を出力するように構成し、制御装置2は検知手段4の検知信号によって表示装置1に視度調整用図像を表示するように表示装置1を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視度調整が可能な観察装置および撮影装置に関するもので、撮影装置は例えばデジタルカメラであり、観察装置は例えばデジタルカメラのファインダとして適用可能なものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラなどでデジタル画像を撮影するとき、撮影範囲を決定するファインダの一方式として、撮像素子の出力を小型のCRT(Cathode Ray Tube)やLCD(液晶表示素子)などからなるモニターに表示し、その像を接眼光学系で拡大観察する所謂EVF(Electric View Finder)方式が広く用いられている。EVFのように拡大された虚像を観察する観察装置においては、観察者の視力に合わせて視度を調整することが良好な観察像を得るために望ましいため、多くの場合、視度の調整手段が内蔵されている。しかしながら、視野像や一般的な被写体像のみが表示されているに過ぎないとすれば、これらの視野像や被写体像のみを観察しながら正しく視度の調整を行うことは容易ではなく、観察者の技能に大きく左右される。そのため、視度調整手段が装備されていながら、それが生かされていない場合が散見される。
【0003】
そこで、観察装置の視度を正しく調整する方法として、特許文献1や特許文献2に記載されているような発明が提案されている。特許文献1記載の発明は、眼鏡などに無線タグを内蔵し、無線タグに記録されかつ送出される撮影者情報に基づいて視度値を観察装置で読み取り、視度を自動で調整する方法である。この方法は観察装置単独では機能しないため、眼鏡を用いない程度の視力の観察者には対応が困難である。また、予め登録された情報で視度が調整されるため、同じ観察者であっても眼の疲労の度合いなどによる視力の変動には対応できない。さらに、無線タグを内蔵した眼鏡を使用しているユーザーにしか対応することができないこと、システムとしてのコストが高くなることなど、製品化するには多くの課題を解決しなければならない。
【0004】
特許文献2記載の発明は、観察者の眼球各部からの反射光を利用して観察装置内で視度を測定し、自動的に視度調整を行なうというものである。この方法は、観察者の眼鏡使用の有無や視力の変動にも対応可能であるが、システムとしての構成が複雑になり、コストが高くなり、装置が大型化する難点がある。したがって、このようなコスト高、大型化を考慮すると、特許文献1記載の発明と同様に、一般的な消費者向けの商品に導入することは難しいものと予想される。
【0005】
さらに、特許文献3では、多重焦点光学部材を使用することにより視度の調整そのものを必要としないファインダ装置が提案されている。多重焦点光学部材を用いた製品としては遠近両用の眼鏡レンズやコンタクトレンズなどがある。これらは、異なる焦点域を異なる物体距離に対応させて使うものであり、また個々の観察者の視力の状態に合わせて製作される。これに対して特許文献3記載の発明は、1種類の多重焦点光学部材を、物体距離が一定で異なる焦点域を異なる観察者に対応させて使うものである。このようなファインダ装置によれば、多くの観察者にとって生理的に不愉快さを感じ、安定した観察がし難いという難点がある。
【0006】
【特許文献1】特開2004−245910号公報
【特許文献2】特許第3219534号公報
【特許文献3】特開平09−236851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消するためになされたもので、観察者が容易に正確な視度調整を行うことが可能な視度調整補助機能付きの観察装置を低コストで得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、像を表示する表示装置と、この表示装置に表示された像を観察する接眼光学系と、この接眼光学系の視度を変更する視度調整手段とを有する観察装置であって、上記視度調整手段により視度を調整する際に上記表示装置の視野内に表示すべき視度調整用図像が保存されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の発明において、視度調整手段の操作を検知する検知手段と、この検知手段からの検知信号によって表示装置を制御する制御装置を有し、上記検知手段は視度調整手段の操作または接眼光学系の移動を検知することにより検知信号を出力するように構成され、上記制御装置は上記検知手段から出力される検知信号によって表示装置に視度調整用図像を表示するように表示装置を制御することを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の発明において、視度調整用図像は、コントラストまたは空間周波数が高い図像からなることを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、視度調整用図像は、表示装置に表示されている像にオーバーレイして表示されることを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、視度調整手段は、接眼光学系を構成する光学素子の一部または全部を移動して視度を変更することを特徴とする。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、接眼光学系は、正または負の屈折力を有するレンズ、少なくとも1面の反射面を有するプリズム、反射面を有するミラーを備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、表示装置は、透過または反射照明により像を表示する液晶素子を使用した表示装置であることを特徴とする。
【0015】
請求項8に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、表示装置は、自己発光により像を表示するCRTまたはEL素子を使用した表示装置であることを特徴とする。
【0016】
請求項9に係る発明は、観察装置を備えた撮影装置であって、観察装置は請求項1乃至8のいずれかに記載の観察装置であることを特徴とする。
【0017】
請求項10に係る発明は、請求項9に記載の発明において、観察装置は撮影装置に対して着脱可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明によれば、像を表示する表示装置と、この表示装置に表示された像を観察する接眼光学系と、この接眼光学系の視度を変更する視度調整手段とを有する観察装置であって、上記視度調整手段により視度を調整する際に上記表示装置の視野内に表示すべき視度調整用図像が保存されていることを特徴とするため、観察者は視度を合わせやすい図像を見ながら正確な視度の調整を容易に行なうことが可能となる。
【0019】
請求項2に係る発明によれば、前項記載の発明において、視度調整手段の操作を検知する検知手段と、この検知手段からの検知信号によって表示装置を制御する制御装置を有し、上記検知手段は視度調整手段の操作または接眼光学系の移動を検知することにより検知信号を出力するように構成され、上記制御装置は上記検知手段から出力される検知信号によって表示装置に視度調整用図像を表示するように表示装置を制御するため、特別な操作を行なうことなく視度調整用図像が表示され、視度調整が容易になる。また特別な操作部材を設ける必要が無いため、コストやデザイン上で有利となる。
【0020】
請求項3に係る発明によれば、前項記載の発明において、視度調整用図像は、コントラストまたは空間周波数が高い図像からなっているため、観察者が視度を合わせる際に、コントラストが最も高くなる位置や、最も細かいパターンが読み取れる位置を探すことができ、その位置により、容易に正確な視度調整を行うことが可能となる。
【0021】
請求項4に係る発明によれば、前項記載の発明において、視度調整用の図像は、表示装置に表示されている像にオーバーレイして表示されるため、観察装置本来の目的で使用中にもその行為を中断することなく視度の調整を行うことが可能となる。
【0022】
請求項5に係る発明によれば、前項記載の発明において、視度調整手段は、接眼光学系を構成する光学素子の一部または全部を移動して視度を変更することを特徴とするため、低コストで動作が確実な機構で視度の調整を行うことが可能となる。
【0023】
請求項6に係る発明によれば、前項記載の発明において、接眼光学系は、正または負の屈折力を有するレンズ、少なくとも1面の反射面を有するプリズム、反射面を有するミラーを備えているため、接眼光学系の構成を様々なタイプの構成にすることが可能になる。
【0024】
本発明に用いる表示装置は、請求項7に係る発明のように、透過または反射照明により像を表示する液晶素子を使用し、あるいは、請求項8に係る発明のように、自己発光により像を表示するCRTまたはEL素子を使用することができる。また、このような表示装置に、様々な種類の視度調整用図像を容易に表示することができ、必要に応じて視度調整用図像を任意に切替えて表示することが可能となる。
【0025】
請求項9に係る発明によれば、観察装置を有する撮影装置であって、観察装置は上記請求項のいずれかに記載の観察装置としたため、デジタルスチルカメラやデジタルムービーカメラなどにおいて、観察装置としてのファインダの視度を、容易にかつ正確に調整することが可能となる。
【0026】
請求項10に係る発明によれば、上記撮影装置において、観察装置を撮影装置に対して着脱可能としたため、観察装置が大型化したとしても、携帯時には撮影装置から取り外巣ことができ、携帯性や収納性を高めることが可能となる。
【0027】
以上のとおり、本発明によれば、視度を調整したいときにのみ視度調整用の像を表示させて、容易にかつ正確な視度調整を行うことが可能な視度調整補助機能付きの観察装置を低コストで提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明にかかる観察装置の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1ないし図6は、本発明にかかる観察装置の各種光学系の構成例を模式的に示している。これらの図には示していないが、観察装置は各種カメラなどの撮影装置や監視装置あるいは顕微鏡などに装着されている。図示されない撮像レンズによってCCDなどの撮像素子に対象物の画像が結像され、撮像素子によって電気信号に変換された画像信号により表示装置1に対象物の画像が表示されるように構成されている。表示装置1は制御装置2によって動作が制御されるようになっていて、制御装置2の制御によって表示装置1には被写体などの対象物の画像とともに、視度調整のための図像(以下「視度調整用図像」という)もオーバーレイして表示することができるようになっている。視度調整用図像は適宜のメモリなどに予め保存されている。
【0029】
表示装置1に表示される画像は、接眼光学系3により拡大されて観察者に観察される構成となっている。接眼光学系3は視度調整手段によって光軸方向に移動させられ、観察者の視力に応じて視度調整可能となっている。視度調整が行なわれようとしている、あるいは行なわれていることを検知する検知手段4が設けられていて、この検知手段4から検知信号が出力されることにより、制御装置2が視度調整用図像の情報をメモリなどから読み出して表示装置1に表示するように、制御装置2のプログラムが構成されている。上記検知手段4は、視度調整手段が操作され、あるいは接眼光学系3が移動していることを検知して信号を出力するように構成するとよい。表示装置1は、透過または反射照明により像を表示する液晶素子を使用した表示装置であってもよいし、自己発光により像を表示するCRT(Cathode Ray Tube)またはEL(Electro Luminescence)素子を使用した表示装置であってもよい。
【0030】
図1乃至図5は、視度調整のための接眼光学系3を構成する光学素子の各種移動形式を示す。視度の調整方式は種々考えられるが、接眼光学系3を構成する光学素子全体またはその一部を移動させることにより、接眼光学系3全体の屈折力を変化させて行なうことが実用的である。図1は接眼光学系3が1枚のレンズで構成されていて、この1枚のレンズを移動させることにより、したがって接眼光学系3全体を移動させて視度調整が行なわれるようになっている。図2に示す実施例は、接眼光学系3が3枚のレンズL1,L2,L3で構成され、そのうち一部のレンズ群L2,L3を光軸方向に移動させて視度調整を行なう方式になっている。もちろん、接眼光学系3全体を移動させてもよい。上記3枚のレンズはいずれも正の屈折力を持つレンズであるが、負の屈折力を有するレンズを組み合わせてもよい。
【0031】
図3に示す実施例は、接眼光学系3を、表示装置1側から順にレンズL1、反射ミラー5、互いに直角をなす2面に反射面を有するプリズム6、1面に反射面を有するプリズム7、レンズL2により構成したものである。レンズL2はプリズム7の出射面に接合されていて、プリズム7は屈折率を持つプリズムとなっている。上記レンズL1は表示装置1の表示面と平行に配置され、レンズL1の光軸はミラー5によって直角に曲げられ、プリズム6の一つの反射面でレンズL1の光軸と平行な方向に曲げられた後プリズム6の他の反射面でさらに直角に曲げられ、もう一つのプリズム7で直角に曲げられて、レンズL1の光軸の延長上において表示装置1の表示を観察するように構成されている。上記プリズム6はレンズL1の光軸に対し直角をなす方向に移動可能になっていて、これにより表示装置1から観察眼までの光路長を変化させ、視度調整を行なう構成となっている。
【0032】
図4、図5は視度調整手段の別の実施例をより具体的に示している。図4に示す実施例では、傾斜カム9を備えたレバー8を有し、接眼光学系3を構成するレンズの外周部に一体に設けたピン10を傾斜カム9のカム面に押圧している。レバー8は接眼光学系3の光路を邪魔しない位置で接眼光学系3の光軸に直交する方向に直線的にスライドさせることができ、これにより、接眼光学系3を光軸方向に移動させる構成となっている。なお傾斜したカムではなく傾斜した溝などを用いてもよい。
【0033】
図5に示す実施例は、ダイヤル11を、その中心を回転軸として回転させることにより、これと一体の偏心カム12で接眼光学系3を移動させるように構成されている。偏心カム12のカム面に、接眼光学系3を構成するレンズの外周部に一体に設けたピン10が押圧されている。ダイヤル11は接眼光学系3の光路を邪魔しない位置に、接眼光学系3の光軸に直交する方向の軸を中心として回転させることができるように取り付けられている。ダイヤル11に代えて、回転軸を持つレバーによって接眼光学系3を移動させるようにしてもよい。
【0034】
図6に示す実施例は、接眼光学系3を収めた接眼枠14が、接眼枠受け13にネジ勘合部15によって勘合された構成となっている。接眼枠14を接眼光学系3の光軸を中心として回転させることにより、ネジ勘合部15のネジに沿って接眼光学系3が光軸方向に移動し、視度を調整することが可能となる。
【0035】
図2乃至図6には示していないが、これらに示す実施例も、図1について説明した検知手段4と同様の検知手段を備えるとともに、図1について説明した制御装置2と同様の制御装置を備えている。上記検知手段は、視度調整手段を構成するレバーやダイヤル類に観察者の指が接触していることを検知する静電スイッチ等の検知スイッチで構成することができる。あるいは、視度調整手段を構成するレバーやダイヤル類をロックするロック手段に連度して動作するスイッチであって、ロック手段によるロック解除を検知するスイッチで構成することができる。これらスイッチからの出力を用いて表示装置1に視度調整用図像を表示させるように制御装置2が動作する。上記検知手段は、視度調整手段の操作によって接眼光学系が移動することを検知することにより検知信号を出力するように構成してもよい。また、表示装置1に視度調整用図像を表示させるための単独の操作スイッチを用いてもよい。
【0036】
なお、表示装置1に視度調整用図像が表示された像は、タイマーを用いて一定時間経過後に表示を止めるようにするとよい。または前記ロック手段の動作に連動するスイッチのONを検知して表示を止めるようにしてもよい。あるいは観察装置が搭載されたカメラなどの機器の別の操作部材を操作することにより非表示とするように構成してもよい。
【0037】
次に、視度調整用図像の例について説明する。図7(a)に示す例は、画面を左右に二分して明暗のコントラストにより視度を合わせ易くした像である。赤(R),緑(G)、青(B)の3原色でカラー表示を行なう表示装置を用いている場合は、白/黒以外の白/緑などの組合せで表示してもよい。図7(b)および図7(c)に示す例も、図3(a)に示す例と同様にコントラストにより視度を合わせ易くする像の実施例で、図7(b)はストライプ(縞)のチャートに、図7(c)はチェックのチャートにしてある。
【0038】
図8は視度調整用図像のさらに別の実施例を示している。図8(a)の例は、空間周波数が変化する縞のチャートである。この例によれば、より細かい縞を観察することができるため、視度の調整を正確に行うことが可能となる。平行な縞の他に、直径方向に縞のピッチが変化するジーメンススターや同心円の図像を用いてもよい。また各種の解像チャートを表示してもよい。図8(b)の例は、文字あるいは記号のサイズを漸近的に小さくして配列した図像の例である。この例でも、より細かい文字あるいは記号を判読することができるように視度を調整することにより、容易に正確な視度の調整が可能となる。
【0039】
次に、本発明にかかる観察装置を備えた撮影装置の実施例について図9ないし図14を参照しながら説明する。図9ないし図11は撮影装置の一実施例を示しており、上記観察装置を備えたコンパクトデジタルカメラの例である。図9乃至図11において、カメラ本体の前面側には、撮影レンズなどからなる撮影光学系20と、フラッシュ窓22が配置され、カメラ本体の上面側には、シャッターボタン21、アクセサリーシュー23が配置されている。カメラ本体の背面側には、カメラ本体に内蔵された観察光学系の接眼部25、視度調整ダイヤル26、各種操作ボタン27、撮像された画像その他の情報を表示する表示装置28が配置されている。表示装置28は例えば液晶表示パネルからなる。
【0040】
上記内蔵された観察光学系とは、図1乃至図6について説明したような、表示装置1、接眼光学系3を含む観察装置の光学系のことである。上記視度調整ダイヤル26は、接眼光学系3の全体または一部を移動させることにより、または、表示装置1から観察眼に至る光路長を可変することにより、観察者の視力に応じた視度調整を可能にするものである。そして、視度調整を行なうとき、これを検知手段が検知することにより、前記制御手段2が視度調整用図像を表示装置1に表示するように、視度調整用図像の読み出し制御および表示制御を行なう。
【0041】
図12乃至図14は、本発明にかかる観察装置を備えた撮影装置の別の実施例を示すもので、観察装置を撮影装置に対して着脱可能としたものである。この例でも、撮影装置はカメラであり、カメラ本体35に、撮影光学系36、シャッターボタン37、電源ボタン38、アクセサリーシューなどからなる観察装置の装着部を備えている。この装着部に装着される観察装置30は、この観察装置30をカメラ本体35の上記装着部に取り付ける取り付け部31、接眼光学系3、視度調整ダイヤル32を備えている。視度調整ダイヤル32は、図9乃至図11に示す例における視度調整ダイヤル26と同様に、これを操作することによって観察者の視力に応じた視度調整を行うことができる。また、視度調整に伴って前記制御手段2が視度調整用図像を表示装置1に表示するように制御する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明にかかる観察装置の一実施例を示す光学配置図である。
【図2】本発明にかかる観察装置の別の実施例を示す光学配置図である。
【図3】本発明にかかる観察装置のさらに別の実施例を示す光学配置図である。
【図4】本発明にかかる観察装置のさらに別の実施例を示す光学配置図である。
【図5】本発明にかかる観察装置のさらに別の実施例を示す光学配置図である。
【図6】本発明にかかる観察装置のさらに別の実施例を示す光学配置図である。
【図7】本発明に適用可能な視度調整用図像の各種例を示す図である。
【図8】本発明に適用可能な視度調整用図像の別の各種例を示す図である。
【図9】本発明にかかる撮影装置の一実施例を示す正面図である。
【図10】上記撮影装置の平面図である。
【図11】上記実施例の背面図である。
【図12】本発明にかかる観察装置のさらに別の実施例を示す斜視図である。
【図13】上記観察装置を別の角度から示す斜視図である。
【図14】上記観察装置を装着した撮影装置の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 表示装置
2 制御装置
3 接眼光学系
4 検知手段
5 ミラー
6 プリズム
7 プリズム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像を表示する表示装置と、この表示装置に表示された像を観察する接眼光学系と、この接眼光学系の視度を変更する視度調整手段とを有する観察装置であって、上記視度調整手段により視度を調整する際に上記表示装置の視野内に表示すべき視度調整用図像が保存されていることを特徴とする観察装置。
【請求項2】
視度調整手段の操作を検知する検知手段と、この検知手段からの検知信号によって表示装置を制御する制御装置を有し、上記検知手段は視度調整手段の操作または視度調整手段の操作による接眼光学系の移動を検知することにより検知信号を出力するように構成され、上記制御装置は上記検知手段から出力される検知信号によって表示装置に視度調整用図像を表示するように表示装置を制御することを特徴とする請求項1記載の観察装置。
【請求項3】
視度調整用図像は、コントラストまたは空間周波数が高い図像からなることを特徴とする請求項1または2記載の観察装置。
【請求項4】
視度調整用の図像は、表示装置に表示されている像にオーバーレイして表示されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の観察装置。
【請求項5】
視度調整手段は、接眼光学系を構成する光学素子の一部または全部を移動して視度を変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の観察装置。
【請求項6】
接眼光学系は、正または負の屈折力を有するレンズ、少なくとも1面の反射面を有するプリズム、反射面を有するミラーを備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の観察装置。
【請求項7】
表示装置は、透過または反射照明により像を表示する液晶素子を使用した表示装置であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の観察装置。
【請求項8】
表示装置は、自己発光により像を表示するCRT(Cathode Ray Tube)またはEL(Electro Luminescence)素子を使用した表示装置であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の観察装置。
【請求項9】
観察装置を備えた撮影装置であって、観察装置は請求項1乃至8のいずれかに記載の観察装置である撮影装置。
【請求項10】
観察装置は撮影装置に対して着脱可能であることを特徴とする請求項9記載の撮影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−124762(P2008−124762A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−305876(P2006−305876)
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】