説明

誘導加熱装置、そのための二重管

【課題】
誘導加熱が可能な磁性体である外管と、被加熱流体を通流させる内管との間の、線膨張係数の違いおよび温度ばらつきによって生じる熱応力を緩和することを目的とする。
【解決手段】
円形の外管3と円形の内管4とから構成される二重管と、この二重管内を流れる被加熱流体8を加熱するための誘導加熱手段と、を有する誘導加熱装置である。内管4は線膨張係数が外管3の線膨張係数より小さい非磁性体で構成する。外管3は、磁性体であり、且つ外管の軸方向の長さがそれぞれ所定値以下である複数個の外管構成物31から構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導加熱を利用した誘導加熱装置、およびそのための二重管に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、二重管内を流れる流体を誘導加熱する装置が開示されている。この二重管は、誘導加熱に適した磁性体からなる外管の内部に、誘導加熱に適さない非磁性体からなる内管が嵌合するように構成されている。このような二重管に流体を通流して誘導加熱すると、主に磁性体である外管が発熱し、この熱が非磁性体からなる内管を介して二重管内を流れる流体へ熱伝導することで、流体が加熱される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−134041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の先行技術では、外管と内管の線膨張係数が異なる場合、誘導加熱したときに生じる熱応力で、外管もしくは内管が破損する恐れがある。たとえば、外管に線膨張係数が11.7×10-6/K程度である鋼管SS400を用い、内管に線膨張係数が0.58×10-6/K程度である石英管を用いて誘導加熱する。このとき、加熱時に外管に生じる温度ばらつきによって外管が曲がることで、内管の石英管が曲げ応力を受けて破損する恐れがある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、外管と内管の線膨張係数が異なるように構成した二重管を誘導加熱したときに、二重管が破損する恐れを低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の誘導加熱装置は、円形の外管と円形の内管とから構成される二重管と、この二重管内を流れる被加熱流体を加熱するための誘導加熱手段と、を有する誘導加熱装置において、前記内管は非磁性体で構成し、前記外管は磁性体であり且つ当該外管の軸方向の長さがそれぞれ所定値以下である複数個の外管構成物から構成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、外管と内管の線膨張係数が異なるように構成した二重管を誘導加熱したときに、二重管が破損する恐れを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の誘導加熱装置の一例を示す図である。
【図2】外管3の詳細を説明する図である。
【図3】外管構成物31の軸方向の長さをどのように決めるかを説明する図である。
【図4】図1の構成における実験結果を示す図である。
【図5】外管3を電鋳層で構成した図である。
【図6】外管3をスパイラル状に構成した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を適宜参照しながら、本発明にかかる誘導加熱装置の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の誘導加熱装置の一例を示す図である。図1(a)は、誘導加熱装置の管やコイルなどに対し、管の長さ方向からみた断面図である。図1(b)は、管の軸方向に対する断面図である。
【0010】
誘導加熱装置は、交流電源1と、誘導加熱用のコイル2と、断面が同心円形の外管3と、断面が同心円形の内管4とを有する。誘導加熱装置は、さらに、外管3と内管4との間に充填する潤滑剤5と、コイル2と外管3との間に敷設する断熱材6と、コイル2を冷却するためコイル2の外周にあるコイル冷却ジャケット7から構成する。内管4には、図面において矢印で示した方向に、被加熱流体8、たとえば硫酸が通流する。誘導加熱手段は、交流電源1とコイル2とから構成される。
【0011】
交流電源1には、50/60Hzから450kHzの周波数を使用する。
コイル2には、1kHz以上の高周波を流す場合、リッツ線を用いる。リッツ線は、細いエナメル線を複数本より合わせたものであり、高周波を流す場合に表皮効果により電気抵抗が増加することを防ぐため、導体を細分化して導体表面積を大きくしている。コイル2は、内管4・外管3・断熱材6の周囲を巻き回す形で構成する。コイル2は、外管の長さ方向全体の周囲を巻き回すだけの長さがある。
【0012】
内管4は外管3の中に挿入しており、断面が円形の二重管として構成する。すなわち、内管4と外管3とを同軸上に形成する。内管4と外管3、もしくは内管4と後述する外管構成物31とは、所定の大きさのクリアランスを有する。クリアランスとは、内管4の外径と、外管3の内径との差である。クリアランスは、製造時の精度を考慮すると、0.1mm以上とすることが望ましい。
【0013】
外管3と内管4の線膨張係数が異なることで加熱時に外管3が内管4を引っ張る熱応力が発生するが、クリアランスを大きくとれば、この応力により外管3が歪む距離をクリアランスで吸収できるので、二重管が破損する恐れを小さくできる。しかしながら、誘導加熱された外管3から内管4へ効率よく熱伝導するには、クリアランスは小さい方がよい。
【0014】
図1に示す実施形態の要旨は、クリアランスを小さくして効率よく熱伝導しつつ、外管3を構成する複数個の外管構成物の軸方向の長さを所定値以下にして外管構成物の歪む距離を小さくすることで、加熱時に二重管が破損する恐れを小さくする点にある。
【0015】
誘導加熱したときに流体をなるべく均等に加熱できるように、コイル2・外管3・内管4は、それぞれの中心軸が一致するよう同軸かつ同心円状に形成するのが望ましい。本実施例では、図1(b)に示すように、コイル2、外管3、内管4、断熱材6、コイル冷却ジャケット7は、同心円状に形成している。
【0016】
外管3は磁性体でできており、電磁誘導により非常に密度の高いうず電流が生じる。外管3の厚さは、表皮効果を得るため、0.2mm以上であることが望ましい。外管3の一例としては、SS400(線膨張係数が11.7×10-6/K、スチール)やSUS430(線膨張係数が10.4×10-6/K、アルミニウム)が挙げられる。
【0017】
ここで、図2を参照して、外管3の詳細に言及する。
外管3は、外管長さ方向の長さ、すなわち軸方向の長さが所定値以下である複数個の外管構成物31から構成されている。図2の例では、外管3は6個の外管構成物31から構成されている。外管3は、予め作製した外管構成物31を複数個組み合わせて構成してもよい。外管3は、1本の外管3を軸方向の長さが所定値以下となるように、外管3の断面方向に複数に分割して構成してもよい。外管3を、軸方向の断面で分割しても、誘導加熱によるうず電流が外管3の円周方向に円滑に流れないので、あまり影響がない。
【0018】
なお、図1(a)および図2では、複数の外管構成物31はそれぞれ所定の間隔をあけて配置しているが、これは外管3が複数の外管構成物31から構成されることを図示しただけである。図1(a)の誘導加熱装置は、コイル2、外管3、内管4からなる加熱部分を横方向に設置する場合、複数の外管構成物31はそれぞれ所定の距離をあけて配置されることがある。図1(a)の誘導加熱装置は、コイル2、外管3、内管4からなる加熱部分を縦方向に設置する場合、複数の外管構成物31は重力の影響で積み重なって配置されるので、外管構成物間に大きな間隔はない。
【0019】
図1(a)に戻り、内管4には、耐食性が高いこともあり、線膨張係数が0.58×10-6/Kである石英が使われることが多い。石英管の厚さは、機械的強度を確保するため、1.5mm以上であることが望ましい。内管4の他の例としては、セラミックを使うことが挙げられる。
【0020】
外管3と内管4の材質は、内管4の線膨張係数が、外管3の線膨張係数の1/10倍以下であるように選択すると望ましいことを、本発明者らは実験によって確認している。上述のように材質を選択すると、誘導加熱時に外管3が熱応力で歪む距離に比べ、内管4が歪む距離は十分に小さいため考慮しなくてもよくなり、外管3を構成する外管構成物31の長さを算出しやすくなる。
【0021】
なお、上述した材質の選択方法は、外管3の線膨張係数を考慮して、内管4の材質をいわば相対的に決めるものである。他の選択方法としては、線膨張係数が汎用的な磁性体材料よりも小さい石英を内管4に採用することを、絶対値的に決めることもできる。
【0022】
なお、外管3と内管4との間に、潤滑剤5が充填されている。潤滑剤5としては、たとえば「スミコーGSコート(住鉱潤滑剤株式会社製、登録商標)」を使うことができる。潤滑剤5の使用は必須ではない。潤滑剤5を使用するかどうかは、外管3や内管4の材質や、外管3と内管4との間のクリアランスの大きさを考慮して決める。
【0023】
潤滑剤5をクリアランスに充填することで、外管3から内管4への接触熱抵抗を低減し、かつ外管3と内管4の線膨張係数の違いによる摺動を促して二重管の破損を低減する効果を期待できる。しかしながら、潤滑剤5を使用するだけでは、二重管の破損を防ぎ切れない場合がある。図1(b)に示すように、コイル2、外管3、内管4をそれぞれの中心軸が一致するように同心円状に形成したとしても、製造誤差がある以上、それぞれの中心軸が完全に一致することは難しい。中心軸が少しでもずれると、コイル2が形成する交番磁束密度に偏りが生じ、外管3表面の所定部分と、この所定部分の円周方向における外管3表面の反対部分とでは、発生する加熱エネルギーが異なってくる。よって、外管3には温度ばらつきが生じるため、外管3が所定の方向に曲がってしまい、内管4が破損する問題が実際に発生している。
【0024】
図1に示す実施形態によれば、たとえば製造誤差によりコイル2、外管3、内管4のそれぞれの中心軸が完全には一致しない場合でも、外管3を構成する複数個の外管構成物31の長さを所定値以下にして外管構成物の歪む距離を小さくすることで、加熱時に二重管が破損する恐れを小さくできる。
【0025】
断熱材6には、セラミックやガラス繊維を用いる。外管3の熱を逃さないように断熱材6を敷設することで、誘導加熱装置の加熱効率を向上でき、また、コイル2の過熱を防ぐことができる。
【0026】
コイル冷却ジャケット7は、コイル2の自己発熱を水冷方式で冷却して過熱を防止するために設けるものであり、冷却水9が内部で循環するように構成されている。本実施例では、強制対流による水冷方式で例示したが、必要とされる冷却能力の大きさによっては、自然対流もしくは強制対流による空冷方式とすることもできる。
【0027】
図3は、外管構成物31の軸方向の長さの決め方を説明する図である。
前述したように、円形の外管3表面の所定部分と、この所定部分の円周方向における外管3表面の反対部分とでは、発生する加熱エネルギーが異なってくるので、温度ばらつきが生じる外管3は所定の方向に曲がる。つまり、外管3を構成する外管構成物31は、図3に示すように、加熱時には外管3の円周方向に発生する温度差によって曲がる。
【0028】
図3に示す各種記号を以下のように定める。
α:外管3(外管構成物31)の線膨張係数
t:加熱昇温時に外管3(外管構成物31)の円周方向に発生する最大温度差
d:外管3(外管構成物31)の内径
L:外管構成物31の軸方向の最大長さ
r:加熱時の外管構成物31の曲げ半径
θ:外管構成物31が加熱により曲がるときの曲げ角度
このとき、曲げ半径:rと曲げ角度:θと外管構成物31の軸方向の最大長さ:Lとの間には、次の(1)・(2)式の関係がある。
【0029】
rθ=L ・・・(1)式
(r+d)θ=L(1+αt) ・・・(2)式
(1)・(2)式より、次の(3)・(4)式が求まる。
【0030】
dθ=αt×L ・・・(3)式
r=d/αt ・・・(4)式
外管3(外管構成物31)の内径と、この曲がった外管3内を貫通するまっすぐな内管4の外径との差であるクリアランス:cとすると、次の(5)式が成り立つ。なお、外管3と内管4の材質は、内管4の線膨張係数が、外管3の線膨張係数の1/10倍以下であるように選択する。もしくは、内管4を、線膨張係数が汎用的な磁性体材料よりも小さい、たとえば石英で構成する。よって、内管4は、加熱時に発生する温度差によって曲がらないと仮定している。
【0031】
c=r(1−cos(θ/2)) ・・・(5)式
(3)〜(5)式より、次の(6)式が求まる。そして、この(6)式を満たす外管構成物31の軸方向の最大長さ:Lを求め、実際はこのL以下となるように外管構成物31を作製する。
【0032】
c=d/αt×(1−cos(αt×L/2d)) ・・・(6)式
たとえば、外管3として線膨張係数が11.7×10-6/KであるSS400、内管4として線膨張係数が0.58×10-6/Kである石英を使った場合のLを計算する。実験値よりt=200Kとし、d=20mm、製造上の精度から考えてc=0.1mmとした場合、L≒80mmとなる。よって、外管構成物31の軸方向の長さは、外管3(外管構成物31)の内径:dの4倍以内、80mm以内に形成して誘導加熱を行えばよい。
【0033】
図4は、図1の構成における実験結果を示す図である。
外管3としては、線膨張係数がα=11.7×10-6/KであるSS400を用いた。外管3の内径はd=16.1mm、外管構成物31の軸方向の長さは50mmとした。
【0034】
内管4としては、線膨張係数が0.58×10-6/Kである石英を用いた。内管4の外径は16.0mm、内管4の軸方向の長さは80mmとした。すなわち、外管3(外管構成物31)の内径と内管4の外径との差であるクリアランスc=0.1mmとした。
【0035】
上述したように、外管3にSS400を使い、内管4に石英を使い、クリアランスc=0.1mmとしたとき、外管構成物31の軸方向の最大長さ:Lは、外管3(外管構成物31)の内径:dの4倍程度である。図4の実験では、外管3の内径d:16.1mm、外管構成物31の軸方向の長さ:50mmとしており、すなわち外管構成物31の軸方向の長さは、外管3(外管構成物31)の内径:dの3倍程度と少し余裕を持たせてある。
【0036】
図1の本発明による構成、すなわち軸方向の長さ:50mmの外管構成物31を6個組み合わせて誘導加熱したとき、入力電力=12kWを加えて外管3を700℃まで約1分で急速加熱しても、石英からなる内管4は破損しなかった。
【0037】
一方、従来のように外管3が300mm、すなわち50mmの外管構成物31が6個つながったものと同等の外管3を誘導加熱したとき、入力電力=3.6kWを加えて外管3が380℃になった時点で、石英からなる内管4が破損してしまった。なお、このような従来構成では、外管3が300mmというのは、外管3の内径:dの18倍以上である。
【0038】
よって、図1のように外管3を構成する複数個の外管構成物31の軸方向長さが所定値以下となるようにすれば、従来構成と比較して高いエネルギーを加えても、内管4が破損する恐れを小さくできる。
【0039】
図5は、外管3を構成する複数個の外管構成物31を、電鋳層で構成した図である。
電鋳層32は、石英からなる内管4に、SS400を電鋳で形成する。内管4に複数個の外管構成物31からなる電鋳層32を形成するには、内管4の所定位置にマスクをしてSS400を電鋳で形成し、電鋳層32の形成後にマスクを除去すればよい。
【0040】
このように、外管3を構成する複数個の外管構成物31を電鋳層32で形成すると、外管3と内管4との間のクリアランスがないため効率よく熱伝導することができ、外管3を構成する複数個の外管構成物31の軸方向の長さを所定値以下にして外管構成物の歪む距離を小さくすることで、加熱時に二重管が破損する恐れを小さくできる。
【0041】
図6は、外管3をスパイラル状に巻いて構成した図である。
外管3は、所定値以下の巾からなる帯状の板である帯状磁性体32を使い、帯状磁性体32同士が重なり合わないよう内管4をスパイラル状に巻いて構成する。帯状磁性体32は、いわば磁性体テープである。帯状磁性体32の巾は、図2における外管構成物31の軸方向の長さを決めたときと同様に求められる。
【0042】
このように、外管3を、内管4をスパイラル状に巻く帯状磁性体32で形成すると、外管3の歪む距離を小さくすることで、加熱時に二重管が破損する恐れを小さくできる。さらに、図2における外管構成物31よりも部品点数を少なくできるという利点がある。
【符号の説明】
【0043】
1 交流電源
2 コイル
3 外管
4 内管
5 潤滑剤
6 断熱材
7 コイル冷却ジャケット
8 被加熱流体
9 冷却水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面が円形の外管と断面が円形の内管とから構成される二重管と、この二重管内を流れる被加熱流体を加熱するための誘導加熱手段と、を有する誘導加熱装置において、
前記内管は非磁性体で構成し、
前記外管は磁性体であり且つ当該外管の軸方向の長さがそれぞれ所定値以下である複数個の外管構成物から構成する誘導加熱装置。
【請求項2】
前記内管は線膨張係数が前記外管の線膨張係数より小さい非磁性体で構成し、
前記外管構成物の軸方向の長さは、以下の式で求めるL以下である請求項1に記載の誘導加熱装置。
c=d/αt×(1−cos(αt×L/2d))
ここで、c:内管の外径と外管の内径とのクリアランスの大きさ
d:外管の内径
α:外管の線膨張係数
t:加熱時に外管の円周方向に発生する最大温度差
L:外管構成物の軸方向の最大長さ
【請求項3】
断面が円形の外管と断面が円形の内管とから構成される二重管と、この二重管内を流れる被加熱流体を加熱するための誘導加熱手段と、を有する誘導加熱装置において、
前記内管は非磁性体で構成し、
前記外管は所定値以下の巾からなる帯状磁性体で前記内管をスパイラル状に巻いて構成する誘導加熱装置。
【請求項4】
前記内管は線膨張係数が前記外管の線膨張係数より小さい非磁性体で構成し、
前記外管の巾は、以下の式で求めるL以下である請求項3に記載の誘導加熱装置。
c=d/αt×(1−cos(αt×L/2d))
ここで、c:内管の外径と外管の内径とのクリアランスの大きさ
d:外管の内径
α:外管の線膨張係数
t:加熱時に外管の円周方向に発生する最大温度差
L:外管構成物の軸方向の最大長さ
【請求項5】
前記内管は石英で構成する請求項2または4に記載の誘導加熱装置。
【請求項6】
前記内管の線膨張係数は、前記外管の線膨張係数の1/10以下である請求項2または4に記載の誘導加熱装置。
【請求項7】
前記誘導加熱手段は、前記外管の長さ方向全体の周囲を巻き回す誘導加熱用コイルと、このコイルに印加する電源と、から構成する請求項1または3に記載の誘導加熱装置。
【請求項8】
前記外管構成物は、前記内管の表面に施す電鋳層で形成されている請求項1に記載の誘導加熱装置。
【請求項9】
外管と内管とから構成される二重管と、この二重管内を流れる被加熱流体を加熱するための誘導加熱手段と、を有する誘導加熱装置において、
前記内管は非磁性体で構成し、
前記外管は磁性体であり且つ当該外管の軸方向の長さがそれぞれ所定値以下に当該外管の断面方向で分割して構成する誘導加熱装置。
【請求項10】
誘導加熱により加熱される流体が通流する円形の外管と円形の内管とから構成される二重管において、
前記内管は非磁性体で構成し、
前記外管は磁性体であり且つ当該外管の軸方向の長さがそれぞれ所定値以下である複数個の外管構成物から構成する二重管。
【請求項11】
誘導加熱により加熱される流体が通流する円形の外管と円形の内管とから構成される二重管において、
前記内管は非磁性体で構成し、
前記外管は所定値以下の巾からなる帯状磁性体で前記内管をスパイラル状に巻いて構成する二重管。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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