負荷制御装置
【課題】主開閉部としてトライアックを、補助開閉部としてサイリスタを用いた負荷制御装置において、トライアックのスイッチングノイズを低減する。
【解決手段】商用電源2と負荷3の間に直列に接続され、負荷3に通電する際、先に導通する補助開閉部17と、補助開閉部17が導通した後、補助開閉部17よりも負荷3に近い側で、より安定した電力を供給する主開閉部11を備え、主開閉部11は、主スイッチ素子としてトライアック11aを用い、トライアック11aのスイッチングノイズを低減させる補助電源部19をさらに備える。補助電源部19は、商用電源によって充電されるキャパシタ191と、逆流防止ダイオード192及び193と、スイッチ素子194及び195などで構成されている。
【解決手段】商用電源2と負荷3の間に直列に接続され、負荷3に通電する際、先に導通する補助開閉部17と、補助開閉部17が導通した後、補助開閉部17よりも負荷3に近い側で、より安定した電力を供給する主開閉部11を備え、主開閉部11は、主スイッチ素子としてトライアック11aを用い、トライアック11aのスイッチングノイズを低減させる補助電源部19をさらに備える。補助電源部19は、商用電源によって充電されるキャパシタ191と、逆流防止ダイオード192及び193と、スイッチ素子194及び195などで構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2線式の負荷制御装置、特にその負荷開閉回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、照明装置や換気扇など負荷のオン/オフを制御するために、接点が機械的に開閉される2線式スイッチに変えて、トライアックなどの無接点スイッチ素子を用いた負荷制御装置(電子スイッチ)が実用化されている(特許文献1参照)。その様な負荷制御装置は、省配線の見地から、2線式結線が一般的であり、商用電源(交流電源)と負荷との間に直列に接続される。
【0003】
図5は、特許文献1に記載された従来の商用電源2と負荷3との間に直列に接続される2線式の負荷制御装置50の回路構成を示す。この負荷制御装置50は、負荷3のオン/オフを制御する主開閉部51及び補助開閉部57と、主開閉部51及び補助開閉部57の導通を制御する制御部53と、制御部53に駆動電力を供給するための電源回路で構成されている。
【0004】
この負荷制御装置50は、例えば照明装置などの負荷3のオン及びオフを制御するために、負荷開閉回路を2つ備えている。補助開閉部57は、スイッチ素子としてサイリスタ57aを用いて構成され、負荷3に通電する際、先に導通して通電路を提供する。主開閉部51は、スイッチ素子としてトライアック51aを用いて構成され、補助開閉部57が導通した後、補助開閉部57よりも負荷3に近い側で、より安定した通電路を提供する。
【0005】
負荷3を起動させるための操作ハンドル(SW)4が操作されると、制御部53は制御信号を出力し、それによって第3電源部56のスイッチ素子56cが導通し、さらにスイッチ素子56bが導通する。それによって、整流部52から出力された電流はスイッチ素子56bを介して流れ、バッファキャパシタ58を充電する。バッファキャパシタ58が充電されると、電流は、ツェナーダイオード56aを介して補助開閉部57のサイリスタ57aのゲートに流れ、それによってサイリスタ57aが導通する。サイリスタ57aは整流部52の出力端子間に接続されているので、サイリスタ57aの導通により、整流部52によって整流された電流が負荷3に流れる。この電流は主開閉部51のトライアック51aのゲートにも流れるので、電圧がトライアック51aのトリガ電圧よりも高くなると、トライアック51a、すなわち主開閉部51が導通する。一旦、主開閉部51が導通する(閉状態)と電流を流し続けるが、商用電流がゼロクロス点に達したときにトライアック51aは自己消弧し、主開閉部51が非導通(開状態)になる。主開閉部51が非導通(開状態)になると、整流部52から第3電源部56を経て第1電源部54に電流が流れ、負荷制御装置50の自己回路電源を確保する動作を行う。すなわち、交流の1/2周期ごとに、負荷制御装置50の自己回路電源確保、補助開閉部57の導通及び主開閉部51の導通動作が繰り返される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−97535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、サイリスタやトライアックは、その通電開始時に、いわゆるスイッチングノイズを発生する。図6(a)において、破線は商用電源の電圧波形を示し、実線は負荷に供給される電力の電圧波形を示す。図6(b)は、負荷に供給される電力の電圧波形の拡大図である。これら図6(a)及び(b)に示すように、サイリスタやトライアックによるスイッチングノイズが発生すると、負荷3に供給される電力の電圧波形にスイッチングノイズによる波形の乱れが生じる。そして、負荷3の動作において、電圧波形の乱れによる影響は、例えば照明装置の明るさの瞬間的な変動などが生じる。
【0008】
本発明は、上記従来例の問題を解決するためになされたものであり、主開閉部を構成するトライアックのスイッチングノイズを低減した負荷制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る負荷制御装置は、商用電源と負荷の間に直列に接続され、負荷に通電する際、先に導通する補助開閉部と、補助開閉部が導通した後、前記補助開閉部よりも前記負荷に近い側で、より安定した電力を供給する主開閉部を備え、前記主開閉部は、主スイッチ素子としてトライアックを用い、前記トライアックのスイッチングノイズを低減させる補助電源部をさらに備えたことを特徴とする。
【0010】
前記補助電源部は、前記主開閉部及び前記補助開閉部よりも、前記商用電源及び前記負荷に近い側に設けられていることが好ましい。
【0011】
また、本発明の他の一態様に係る負荷制御装置は、主スイッチ素子の主電極が商用電源及び負荷に対し直列に接続され、前記負荷に対する電力の供給を制御する主開閉部と、前記主スイッチ素子の主電極間に接続された整流部と、外部からの信号に応じて負荷のオン又はオフを制御する制御部と、前記制御部に安定して電力を供給するための第1電源部と、前記主開閉部の両端から整流部を介して電力供給され、前記負荷をオフする状態のときに、前記第1電源部への電源を供給する第2電源部と、前記主開閉部の両端から整流部を介して電力供給され、前記負荷をオンする状態のときに、前記第1電源部への電源を供給する第3電源部と、前記整流部の出力端子間に接続され、前記負荷に給電する際、前記主開閉部よりも先に導通する補助開閉部を備え、
前記主開閉部は、前記主スイッチ素子としてトライアックを用い、前記トライアックの端子電圧が低下したときに、電荷を放電してスイッチングノイズを低減させる補助電源部をさらに備えたことを特徴とする。
【0012】
前記補助電源部は、前記商用電源によって充電されるキャパシタと、前記キャパシタの両端子と前記商用電源の両端子との間にそれぞれ接続され、前記キャパシタから電荷が放電される際の逆流防止用の2つのダイオードと、前記キャパシタの両端子と前記トライアックのT1端子及びT2端子の間に接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子と、前記商用電源の位相に応じて、前記トライアックの端子電圧が前記キャパシタの端子電圧よりも低下したときに、前記トライアックの端子電圧を補完するように前記キャパシタから電荷を放電させるように、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子の導通及び非導通を制御するスイッチング回路を備えたことが好ましい。
【0013】
前記補助電源部は、直流電源と、前記直流電源のプラス側と前記トライアックのT1端子及びT2端子の間に接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子と、前記直流電源のマイナス側と前記商用電源の両端子間に接続された第3スイッチ素子と及び第4スイッチ素子と、前記トライアックの端子電圧を補完するように前記キャパシタから電荷を放電させるように、前記第1スイッチ素子乃至前記第4スイッチ素子の導通及び非導通を制御するスイッチング回路を備えたことが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の構成によれば、トライアックが導通する際、トライアックの端子電圧が低下すると、補助電源部から電荷が放電され、トライアックの端子電圧が回復する。その結果、スイッチングノイズが低減され、負荷に供給される電力の電圧波形が安定し、例えば照明装置の明るさの瞬間的な変動などが低減される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る負荷制御装置の基本概念を示す回路図。
【図2】本発明に係る負荷制御装置における電圧波形図。
【図3】上記負荷制御装置の具体的な第1構成例を示す回路図。
【図4】上記負荷制御装置の具体的な第2構成例を示す回路図。
【図5】従来の負荷制御装置の構成を示す回路図。
【図6】(a)は従来の負荷制御装置の問題点を示す電圧波形図、(b)は符号Aで示す部分の拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一実施形態に係る負荷制御装置1の基本概念について、図1を参照しつつ説明する。この負荷制御装置1は、商用電源2と負荷3に対して直列に接続される。負荷制御装置1は、上記従来例と同様に、負荷3のオン/オフを制御する主開閉部11及び補助開閉部17と、主開閉部11及び補助開閉部17の導通を制御する制御部13と、制御部13に駆動電力を供給するための電源回路で構成されている。電源回路は、整流部12と、制御部13への給電を安定させる第1電源部14と、負荷3への電力停止時に第1電源部14へ電力を供給する第2電源部15と、負荷3への電力供給時に第1電源部14へ電力を供給する第3電源部16で構成されている。主開閉部11は、主スイッチ素子としてトライアック11aを備えている。また、補助開閉部17は、例えばサイリスタ17aを備えており、サイリスタ17aはダイオードブリッジで構成された整流部12の出力端子間に接続されている。第1電源部14は、入力された直流電流を、出力電圧が入力電圧よりも低くなるように降圧するDC/DCコンバータである。なお、第2電源部15及び第3電源部16の構成及び動作は上記従来例と同様であるため、その説明を省略する。
【0017】
負荷3を起動させるための操作ハンドル(SW)4が操作されると、制御部13は制御信号を出力し、それによって第3電源部16のスイッチ素子16cが導通し、さらにスイッチ素子16bが導通する。それによって、整流部12から出力された電流はスイッチ素子16bを介して流れ、バッファキャパシタ18を充電する。バッファキャパシタ18が充電されると、電流は、ツェナーダイオード16aを介して補助開閉部17のサイリスタ17aのゲートに流れ、それによってサイリスタ17aが導通する。サイリスタ17aは整流部12の出力端子間に接続されているので、サイリスタ17aの導通により、整流部12によって整流された電流が負荷3に流れる。この電流は主開閉部11のトライアック11aのゲートにも流れるので、電圧がトライアック11aのトリガ電圧よりも高くなると、トライアック11a、すなわち主開閉部11が導通する。一旦、主開閉部11が導通する(閉状態)と電流を流し続けるが、商用電流がゼロクロス点に達したときにトライアック11aは自己消弧し、主開閉部11が非導通(開状態)になる。主開閉部11が非導通(開状態)になると、整流部12から第3電源部16を経て第1電源部14に電流が流れ、負荷制御装置1の自己回路電源を確保する動作を行う。すなわち、交流の1/2周期ごとに、負荷制御装置1の自己回路電源確保、補助開閉部17の導通及び主開閉部11の導通動作が繰り返される。
【0018】
この負荷制御装置1は、トライアック11aのスイッチングノイズを低減させる補助電源部19をさらに備えている。図1は、本発明に係る負荷制御装置1の概念を説明するためのものであり、トライアック11aのT1端子及びT2端子と並列に補助電源部19が設けられているように描かれているが、補助電源部19はこの場所に限定されない。補助電源部19は、トライアック11aの端子電圧が低下したときに、電荷を放電してスイッチングノイズを低減させるように機能する。そのため、図2に示すように、トライアック11aの端子電圧が変動したとしても、補助電源部19から放電される電荷によって、トライアック11aの端子電圧の低下分が補充され、負荷3に供給される電力の電圧波形はなだらかになる。すなわち、トライアック11aの導通開始時のスイッチングノイズが低減される。
【0019】
図3は、上記負荷制御装置1の具体的な第1構成例を示す。商用電源2及び負荷3に直列接続されるこの負荷制御装置1の両端子1a及び1bの間には、キャパシタ191と逆流防止用の2つのダイオード192及び193の直列回路が接続されている。また、トランジスタなど出構成された第1スイッチ素子(SW1)194及び第2スイッチ素子(SW2)195は、それぞれキャパシタ191の両端子とトライアック11aのT1端子及びT2端子の間に接続されている。第1スイッチ素子(SW1)194及び第2スイッチ素子(SW2)195は、スイッチング回路196によってオン(導通)及びオフ(非導通)が制御される。スイッチング回路196は、電圧検出回路197に接続されており、電圧検出回路197はサイリスタ17aの端子電圧を検出する。補助電源部19は、これらキャパシタ191、ダイオード192及び193、第1スイッチ素子194及び第2スイッチ素子195、スイッチング回路196、第1電圧検出回路(電圧検出1)197、第2電圧検出回路(電圧検出2)198などで構成されている。
【0020】
第1電圧検出回路197はサイリスタ17aの端子電圧をモニタし、及び第2電圧検出回路198は商用電源2の電圧をモニタする。スイッチング回路196は、第1電圧検出回路197及び第2電圧検出回路198の電圧検出結果の組み合わせに応じて、第1スイッチ素子(SW1)194及び第2スイッチ素子(SW2)195のオン及びオフのタイミングを制御する。図3に示す構成例では、スイッチング回路196と制御部13は別のブロックとして描いてあるが、スイッチング回路196を制御部13と一体化して、同一のCPUなどによって構成してもよい。また、図3に示す構成例では、サイリスタ17aの端子電圧及び商用電源2の位相をモニタして、第1スイッチ素子194及び第2スイッチ素子195のオン及びオフのタイミングを制御するように構成しているが、これに限定されるものではない。例えば、サイリスタ17aの導通及び非導通を制御部13からの制御信号で制御すると共に、その制御信号を元にして、第1スイッチ素子194及び第2スイッチ素子195のオン及びオフのタイミングを制御するように構成してもよい。
【0021】
例えば、端子1aが高電位であるときに、第1スイッチ素子194をオンし、第2スイッチ素子195をオフすることにより、キャパシタ191が充電される。逆の場合も同様である。このキャパシタ191への充電はトライアック11aが導通するまでに行われる。キャパシタ191への充電が完了すると、トライアック11aが導通するまでの間に、第1スイッチ素子194をオフし、第2スイッチ素子195をオンする。そうすると、キャパシタ191に受電された電荷を放電することが可能になる。整流部12から出力される電圧がトライアック11aのゲート・トリガ電圧よりも高くなると、トライアック11aが導通し、負荷3に供給される電流はトライアック11aを介して流れる。トライアック11aが導通する際、図6に示すように、トライアック11aの端子電圧が変動する。トライアック11aの端子電圧がキャパシタ191の端子電圧よりも低下すると、キャパシタ191から電荷が放電され、トライアック11aの端子電圧の低下を補充しようとする。その結果、図2に示すように、負荷3に供給される電力の電圧波形はなだらかになり、トライアック11aの導通開始時のスイッチングノイズが低減される。
【0022】
なお、図3に示す回路構成上、補助電源部19は、負荷制御装置1の全体における商用電源2に近い側に設けられている。従って、キャパシタ191に充電された電荷は、整流部12を通ってサイリスタ17aにも流れる。そのため、トライアック11aのスイッチングノイズが低減されると共に、サイリスタ17aのスイッチングノイズも低減され得る。
【0023】
図4は、上記負荷制御装置1の具体的な第2構成例を示す。補助電源部19は、例えば電池などの直流電源200と、4つのスイッチ素子(SW1〜SW4)201〜204と、上記スイッチング回路196及び電圧検出回路197などで構成されている。第1スイッチ素子(SW1)201及び第2スイッチ素子(SW2)202は、直流電源200のプラス側とトライアック11aのT1端子及びT2端子の間に接続されている。また、第3スイッチ素子(SW3)203と及び第4スイッチ素子(SW4)204は、直流電源200のマイナス側と商用電源2の両端子間に接続されている。第1スイッチ素子201と第3スイッチ素子203を一組とし、第2スイッチ素子202と第4スイッチ素子204を他の一組として、同時にオン(導通)及びオフ(非導通)される。スイッチング回路196は、サイリスタ17aの端子電圧及び商用電源2の位相をモニタし、これら2組のスイッチ素子のオン及びオフを制御する。トライアック11aの端子電圧が直流電源200の電圧よりも低下すると、直流電源200から電荷が放電され、トライアック11aの端子電圧の低下を補充しようとする。その結果、このような構成によっても同様の効果が得られる。
【0024】
なお、上記実施形態において、整流部12として全波整流回路を用いたが、それに限定されるものではなく、半波整流回路であってもよい。整流部12が半波整流回路である場合、半波整流回路と第2電源部を2組用意し、2組の半波整流回路と第2電源部を並列接続させ、それぞれの回路に流れる電流の位相を1/2周期ずらすように構成しても、同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0025】
1 負荷制御装置
2 商用電源
3 負荷
11 主開閉部
12 整流部
14 第1電源部
15 第2電源部
16 第3電源部
17 補助開閉部
19 補助電源部
191 キャパシタ
192、193 ダイオード
194、195、201〜204 スイッチ素子
196 スイッチング回路
197 電圧検出回路
200 直流電源
【技術分野】
【0001】
本発明は、2線式の負荷制御装置、特にその負荷開閉回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、照明装置や換気扇など負荷のオン/オフを制御するために、接点が機械的に開閉される2線式スイッチに変えて、トライアックなどの無接点スイッチ素子を用いた負荷制御装置(電子スイッチ)が実用化されている(特許文献1参照)。その様な負荷制御装置は、省配線の見地から、2線式結線が一般的であり、商用電源(交流電源)と負荷との間に直列に接続される。
【0003】
図5は、特許文献1に記載された従来の商用電源2と負荷3との間に直列に接続される2線式の負荷制御装置50の回路構成を示す。この負荷制御装置50は、負荷3のオン/オフを制御する主開閉部51及び補助開閉部57と、主開閉部51及び補助開閉部57の導通を制御する制御部53と、制御部53に駆動電力を供給するための電源回路で構成されている。
【0004】
この負荷制御装置50は、例えば照明装置などの負荷3のオン及びオフを制御するために、負荷開閉回路を2つ備えている。補助開閉部57は、スイッチ素子としてサイリスタ57aを用いて構成され、負荷3に通電する際、先に導通して通電路を提供する。主開閉部51は、スイッチ素子としてトライアック51aを用いて構成され、補助開閉部57が導通した後、補助開閉部57よりも負荷3に近い側で、より安定した通電路を提供する。
【0005】
負荷3を起動させるための操作ハンドル(SW)4が操作されると、制御部53は制御信号を出力し、それによって第3電源部56のスイッチ素子56cが導通し、さらにスイッチ素子56bが導通する。それによって、整流部52から出力された電流はスイッチ素子56bを介して流れ、バッファキャパシタ58を充電する。バッファキャパシタ58が充電されると、電流は、ツェナーダイオード56aを介して補助開閉部57のサイリスタ57aのゲートに流れ、それによってサイリスタ57aが導通する。サイリスタ57aは整流部52の出力端子間に接続されているので、サイリスタ57aの導通により、整流部52によって整流された電流が負荷3に流れる。この電流は主開閉部51のトライアック51aのゲートにも流れるので、電圧がトライアック51aのトリガ電圧よりも高くなると、トライアック51a、すなわち主開閉部51が導通する。一旦、主開閉部51が導通する(閉状態)と電流を流し続けるが、商用電流がゼロクロス点に達したときにトライアック51aは自己消弧し、主開閉部51が非導通(開状態)になる。主開閉部51が非導通(開状態)になると、整流部52から第3電源部56を経て第1電源部54に電流が流れ、負荷制御装置50の自己回路電源を確保する動作を行う。すなわち、交流の1/2周期ごとに、負荷制御装置50の自己回路電源確保、補助開閉部57の導通及び主開閉部51の導通動作が繰り返される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−97535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、サイリスタやトライアックは、その通電開始時に、いわゆるスイッチングノイズを発生する。図6(a)において、破線は商用電源の電圧波形を示し、実線は負荷に供給される電力の電圧波形を示す。図6(b)は、負荷に供給される電力の電圧波形の拡大図である。これら図6(a)及び(b)に示すように、サイリスタやトライアックによるスイッチングノイズが発生すると、負荷3に供給される電力の電圧波形にスイッチングノイズによる波形の乱れが生じる。そして、負荷3の動作において、電圧波形の乱れによる影響は、例えば照明装置の明るさの瞬間的な変動などが生じる。
【0008】
本発明は、上記従来例の問題を解決するためになされたものであり、主開閉部を構成するトライアックのスイッチングノイズを低減した負荷制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る負荷制御装置は、商用電源と負荷の間に直列に接続され、負荷に通電する際、先に導通する補助開閉部と、補助開閉部が導通した後、前記補助開閉部よりも前記負荷に近い側で、より安定した電力を供給する主開閉部を備え、前記主開閉部は、主スイッチ素子としてトライアックを用い、前記トライアックのスイッチングノイズを低減させる補助電源部をさらに備えたことを特徴とする。
【0010】
前記補助電源部は、前記主開閉部及び前記補助開閉部よりも、前記商用電源及び前記負荷に近い側に設けられていることが好ましい。
【0011】
また、本発明の他の一態様に係る負荷制御装置は、主スイッチ素子の主電極が商用電源及び負荷に対し直列に接続され、前記負荷に対する電力の供給を制御する主開閉部と、前記主スイッチ素子の主電極間に接続された整流部と、外部からの信号に応じて負荷のオン又はオフを制御する制御部と、前記制御部に安定して電力を供給するための第1電源部と、前記主開閉部の両端から整流部を介して電力供給され、前記負荷をオフする状態のときに、前記第1電源部への電源を供給する第2電源部と、前記主開閉部の両端から整流部を介して電力供給され、前記負荷をオンする状態のときに、前記第1電源部への電源を供給する第3電源部と、前記整流部の出力端子間に接続され、前記負荷に給電する際、前記主開閉部よりも先に導通する補助開閉部を備え、
前記主開閉部は、前記主スイッチ素子としてトライアックを用い、前記トライアックの端子電圧が低下したときに、電荷を放電してスイッチングノイズを低減させる補助電源部をさらに備えたことを特徴とする。
【0012】
前記補助電源部は、前記商用電源によって充電されるキャパシタと、前記キャパシタの両端子と前記商用電源の両端子との間にそれぞれ接続され、前記キャパシタから電荷が放電される際の逆流防止用の2つのダイオードと、前記キャパシタの両端子と前記トライアックのT1端子及びT2端子の間に接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子と、前記商用電源の位相に応じて、前記トライアックの端子電圧が前記キャパシタの端子電圧よりも低下したときに、前記トライアックの端子電圧を補完するように前記キャパシタから電荷を放電させるように、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子の導通及び非導通を制御するスイッチング回路を備えたことが好ましい。
【0013】
前記補助電源部は、直流電源と、前記直流電源のプラス側と前記トライアックのT1端子及びT2端子の間に接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子と、前記直流電源のマイナス側と前記商用電源の両端子間に接続された第3スイッチ素子と及び第4スイッチ素子と、前記トライアックの端子電圧を補完するように前記キャパシタから電荷を放電させるように、前記第1スイッチ素子乃至前記第4スイッチ素子の導通及び非導通を制御するスイッチング回路を備えたことが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の構成によれば、トライアックが導通する際、トライアックの端子電圧が低下すると、補助電源部から電荷が放電され、トライアックの端子電圧が回復する。その結果、スイッチングノイズが低減され、負荷に供給される電力の電圧波形が安定し、例えば照明装置の明るさの瞬間的な変動などが低減される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る負荷制御装置の基本概念を示す回路図。
【図2】本発明に係る負荷制御装置における電圧波形図。
【図3】上記負荷制御装置の具体的な第1構成例を示す回路図。
【図4】上記負荷制御装置の具体的な第2構成例を示す回路図。
【図5】従来の負荷制御装置の構成を示す回路図。
【図6】(a)は従来の負荷制御装置の問題点を示す電圧波形図、(b)は符号Aで示す部分の拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一実施形態に係る負荷制御装置1の基本概念について、図1を参照しつつ説明する。この負荷制御装置1は、商用電源2と負荷3に対して直列に接続される。負荷制御装置1は、上記従来例と同様に、負荷3のオン/オフを制御する主開閉部11及び補助開閉部17と、主開閉部11及び補助開閉部17の導通を制御する制御部13と、制御部13に駆動電力を供給するための電源回路で構成されている。電源回路は、整流部12と、制御部13への給電を安定させる第1電源部14と、負荷3への電力停止時に第1電源部14へ電力を供給する第2電源部15と、負荷3への電力供給時に第1電源部14へ電力を供給する第3電源部16で構成されている。主開閉部11は、主スイッチ素子としてトライアック11aを備えている。また、補助開閉部17は、例えばサイリスタ17aを備えており、サイリスタ17aはダイオードブリッジで構成された整流部12の出力端子間に接続されている。第1電源部14は、入力された直流電流を、出力電圧が入力電圧よりも低くなるように降圧するDC/DCコンバータである。なお、第2電源部15及び第3電源部16の構成及び動作は上記従来例と同様であるため、その説明を省略する。
【0017】
負荷3を起動させるための操作ハンドル(SW)4が操作されると、制御部13は制御信号を出力し、それによって第3電源部16のスイッチ素子16cが導通し、さらにスイッチ素子16bが導通する。それによって、整流部12から出力された電流はスイッチ素子16bを介して流れ、バッファキャパシタ18を充電する。バッファキャパシタ18が充電されると、電流は、ツェナーダイオード16aを介して補助開閉部17のサイリスタ17aのゲートに流れ、それによってサイリスタ17aが導通する。サイリスタ17aは整流部12の出力端子間に接続されているので、サイリスタ17aの導通により、整流部12によって整流された電流が負荷3に流れる。この電流は主開閉部11のトライアック11aのゲートにも流れるので、電圧がトライアック11aのトリガ電圧よりも高くなると、トライアック11a、すなわち主開閉部11が導通する。一旦、主開閉部11が導通する(閉状態)と電流を流し続けるが、商用電流がゼロクロス点に達したときにトライアック11aは自己消弧し、主開閉部11が非導通(開状態)になる。主開閉部11が非導通(開状態)になると、整流部12から第3電源部16を経て第1電源部14に電流が流れ、負荷制御装置1の自己回路電源を確保する動作を行う。すなわち、交流の1/2周期ごとに、負荷制御装置1の自己回路電源確保、補助開閉部17の導通及び主開閉部11の導通動作が繰り返される。
【0018】
この負荷制御装置1は、トライアック11aのスイッチングノイズを低減させる補助電源部19をさらに備えている。図1は、本発明に係る負荷制御装置1の概念を説明するためのものであり、トライアック11aのT1端子及びT2端子と並列に補助電源部19が設けられているように描かれているが、補助電源部19はこの場所に限定されない。補助電源部19は、トライアック11aの端子電圧が低下したときに、電荷を放電してスイッチングノイズを低減させるように機能する。そのため、図2に示すように、トライアック11aの端子電圧が変動したとしても、補助電源部19から放電される電荷によって、トライアック11aの端子電圧の低下分が補充され、負荷3に供給される電力の電圧波形はなだらかになる。すなわち、トライアック11aの導通開始時のスイッチングノイズが低減される。
【0019】
図3は、上記負荷制御装置1の具体的な第1構成例を示す。商用電源2及び負荷3に直列接続されるこの負荷制御装置1の両端子1a及び1bの間には、キャパシタ191と逆流防止用の2つのダイオード192及び193の直列回路が接続されている。また、トランジスタなど出構成された第1スイッチ素子(SW1)194及び第2スイッチ素子(SW2)195は、それぞれキャパシタ191の両端子とトライアック11aのT1端子及びT2端子の間に接続されている。第1スイッチ素子(SW1)194及び第2スイッチ素子(SW2)195は、スイッチング回路196によってオン(導通)及びオフ(非導通)が制御される。スイッチング回路196は、電圧検出回路197に接続されており、電圧検出回路197はサイリスタ17aの端子電圧を検出する。補助電源部19は、これらキャパシタ191、ダイオード192及び193、第1スイッチ素子194及び第2スイッチ素子195、スイッチング回路196、第1電圧検出回路(電圧検出1)197、第2電圧検出回路(電圧検出2)198などで構成されている。
【0020】
第1電圧検出回路197はサイリスタ17aの端子電圧をモニタし、及び第2電圧検出回路198は商用電源2の電圧をモニタする。スイッチング回路196は、第1電圧検出回路197及び第2電圧検出回路198の電圧検出結果の組み合わせに応じて、第1スイッチ素子(SW1)194及び第2スイッチ素子(SW2)195のオン及びオフのタイミングを制御する。図3に示す構成例では、スイッチング回路196と制御部13は別のブロックとして描いてあるが、スイッチング回路196を制御部13と一体化して、同一のCPUなどによって構成してもよい。また、図3に示す構成例では、サイリスタ17aの端子電圧及び商用電源2の位相をモニタして、第1スイッチ素子194及び第2スイッチ素子195のオン及びオフのタイミングを制御するように構成しているが、これに限定されるものではない。例えば、サイリスタ17aの導通及び非導通を制御部13からの制御信号で制御すると共に、その制御信号を元にして、第1スイッチ素子194及び第2スイッチ素子195のオン及びオフのタイミングを制御するように構成してもよい。
【0021】
例えば、端子1aが高電位であるときに、第1スイッチ素子194をオンし、第2スイッチ素子195をオフすることにより、キャパシタ191が充電される。逆の場合も同様である。このキャパシタ191への充電はトライアック11aが導通するまでに行われる。キャパシタ191への充電が完了すると、トライアック11aが導通するまでの間に、第1スイッチ素子194をオフし、第2スイッチ素子195をオンする。そうすると、キャパシタ191に受電された電荷を放電することが可能になる。整流部12から出力される電圧がトライアック11aのゲート・トリガ電圧よりも高くなると、トライアック11aが導通し、負荷3に供給される電流はトライアック11aを介して流れる。トライアック11aが導通する際、図6に示すように、トライアック11aの端子電圧が変動する。トライアック11aの端子電圧がキャパシタ191の端子電圧よりも低下すると、キャパシタ191から電荷が放電され、トライアック11aの端子電圧の低下を補充しようとする。その結果、図2に示すように、負荷3に供給される電力の電圧波形はなだらかになり、トライアック11aの導通開始時のスイッチングノイズが低減される。
【0022】
なお、図3に示す回路構成上、補助電源部19は、負荷制御装置1の全体における商用電源2に近い側に設けられている。従って、キャパシタ191に充電された電荷は、整流部12を通ってサイリスタ17aにも流れる。そのため、トライアック11aのスイッチングノイズが低減されると共に、サイリスタ17aのスイッチングノイズも低減され得る。
【0023】
図4は、上記負荷制御装置1の具体的な第2構成例を示す。補助電源部19は、例えば電池などの直流電源200と、4つのスイッチ素子(SW1〜SW4)201〜204と、上記スイッチング回路196及び電圧検出回路197などで構成されている。第1スイッチ素子(SW1)201及び第2スイッチ素子(SW2)202は、直流電源200のプラス側とトライアック11aのT1端子及びT2端子の間に接続されている。また、第3スイッチ素子(SW3)203と及び第4スイッチ素子(SW4)204は、直流電源200のマイナス側と商用電源2の両端子間に接続されている。第1スイッチ素子201と第3スイッチ素子203を一組とし、第2スイッチ素子202と第4スイッチ素子204を他の一組として、同時にオン(導通)及びオフ(非導通)される。スイッチング回路196は、サイリスタ17aの端子電圧及び商用電源2の位相をモニタし、これら2組のスイッチ素子のオン及びオフを制御する。トライアック11aの端子電圧が直流電源200の電圧よりも低下すると、直流電源200から電荷が放電され、トライアック11aの端子電圧の低下を補充しようとする。その結果、このような構成によっても同様の効果が得られる。
【0024】
なお、上記実施形態において、整流部12として全波整流回路を用いたが、それに限定されるものではなく、半波整流回路であってもよい。整流部12が半波整流回路である場合、半波整流回路と第2電源部を2組用意し、2組の半波整流回路と第2電源部を並列接続させ、それぞれの回路に流れる電流の位相を1/2周期ずらすように構成しても、同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0025】
1 負荷制御装置
2 商用電源
3 負荷
11 主開閉部
12 整流部
14 第1電源部
15 第2電源部
16 第3電源部
17 補助開閉部
19 補助電源部
191 キャパシタ
192、193 ダイオード
194、195、201〜204 スイッチ素子
196 スイッチング回路
197 電圧検出回路
200 直流電源
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源と負荷の間に直列に接続され、負荷に通電する際、先に導通する補助開閉部と、補助開閉部が導通した後、前記補助開閉部よりも前記負荷に近い側で、より安定した電力を供給する主開閉部を備え、前記主開閉部は、主スイッチ素子としてトライアックを用い、前記トライアックのスイッチングノイズを低減させる補助電源部をさらに備えたことを特徴とする負荷制御装置。
【請求項2】
前記補助電源部は、前記主開閉部及び前記補助開閉部よりも、前記商用電源及び前記負荷に近い側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の負荷制御装置。
【請求項3】
主スイッチ素子の主電極が商用電源及び負荷に対し直列に接続され、前記負荷に対する電力の供給を制御する主開閉部と、
前記主スイッチ素子の主電極間に接続された整流部と、
外部からの信号に応じて負荷のオン又はオフを制御する制御部と、
前記制御部に安定して電力を供給するための第1電源部と、
前記主開閉部の両端から整流部を介して電力供給され、前記負荷をオフする状態のときに、前記第1電源部への電源を供給する第2電源部と、
前記主開閉部の両端から整流部を介して電力供給され、前記負荷をオンする状態のときに、前記第1電源部への電源を供給する第3電源部と、
前記整流部の出力端子間に接続され、前記負荷に給電する際、前記主開閉部よりも先に導通する補助開閉部を備え、
前記主開閉部は、前記主スイッチ素子としてトライアックを用い、前記トライアックの端子電圧が低下したときに、電荷を放電してスイッチングノイズを低減させる補助電源部をさらに備えたことを特徴とする負荷制御装置。
【請求項4】
前記補助電源部は、
前記商用電源によって充電されるキャパシタと、
前記キャパシタの両端子と前記商用電源の両端子との間にそれぞれ接続され、前記キャパシタから電荷が放電される際の逆流防止用の2つのダイオードと、
前記キャパシタの両端子と前記トライアックのT1端子及びT2端子の間に接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子と、前記商用電源の位相に応じて、前記トライアックの端子電圧が前記キャパシタの端子電圧よりも低下したときに、前記トライアックの端子電圧を補完するように前記キャパシタから電荷を放電させるように、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子の導通及び非導通を制御するスイッチング回路を備えたことを特徴とする請求項3に記載の負荷制御装置。
【請求項5】
前記補助電源部は、
直流電源と、
前記直流電源のプラス側と前記トライアックのT1端子及びT2端子の間に接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子と、
前記直流電源のマイナス側と前記商用電源の両端子間に接続された第3スイッチ素子と及び第4スイッチ素子と、
前記トライアックの端子電圧を補完するように前記キャパシタから電荷を放電させるように、前記第1スイッチ素子乃至前記第4スイッチ素子の導通及び非導通を制御するスイッチング回路を備えたことを特徴とする請求項3に記載の負荷制御装置。
【請求項1】
商用電源と負荷の間に直列に接続され、負荷に通電する際、先に導通する補助開閉部と、補助開閉部が導通した後、前記補助開閉部よりも前記負荷に近い側で、より安定した電力を供給する主開閉部を備え、前記主開閉部は、主スイッチ素子としてトライアックを用い、前記トライアックのスイッチングノイズを低減させる補助電源部をさらに備えたことを特徴とする負荷制御装置。
【請求項2】
前記補助電源部は、前記主開閉部及び前記補助開閉部よりも、前記商用電源及び前記負荷に近い側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の負荷制御装置。
【請求項3】
主スイッチ素子の主電極が商用電源及び負荷に対し直列に接続され、前記負荷に対する電力の供給を制御する主開閉部と、
前記主スイッチ素子の主電極間に接続された整流部と、
外部からの信号に応じて負荷のオン又はオフを制御する制御部と、
前記制御部に安定して電力を供給するための第1電源部と、
前記主開閉部の両端から整流部を介して電力供給され、前記負荷をオフする状態のときに、前記第1電源部への電源を供給する第2電源部と、
前記主開閉部の両端から整流部を介して電力供給され、前記負荷をオンする状態のときに、前記第1電源部への電源を供給する第3電源部と、
前記整流部の出力端子間に接続され、前記負荷に給電する際、前記主開閉部よりも先に導通する補助開閉部を備え、
前記主開閉部は、前記主スイッチ素子としてトライアックを用い、前記トライアックの端子電圧が低下したときに、電荷を放電してスイッチングノイズを低減させる補助電源部をさらに備えたことを特徴とする負荷制御装置。
【請求項4】
前記補助電源部は、
前記商用電源によって充電されるキャパシタと、
前記キャパシタの両端子と前記商用電源の両端子との間にそれぞれ接続され、前記キャパシタから電荷が放電される際の逆流防止用の2つのダイオードと、
前記キャパシタの両端子と前記トライアックのT1端子及びT2端子の間に接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子と、前記商用電源の位相に応じて、前記トライアックの端子電圧が前記キャパシタの端子電圧よりも低下したときに、前記トライアックの端子電圧を補完するように前記キャパシタから電荷を放電させるように、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子の導通及び非導通を制御するスイッチング回路を備えたことを特徴とする請求項3に記載の負荷制御装置。
【請求項5】
前記補助電源部は、
直流電源と、
前記直流電源のプラス側と前記トライアックのT1端子及びT2端子の間に接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子と、
前記直流電源のマイナス側と前記商用電源の両端子間に接続された第3スイッチ素子と及び第4スイッチ素子と、
前記トライアックの端子電圧を補完するように前記キャパシタから電荷を放電させるように、前記第1スイッチ素子乃至前記第4スイッチ素子の導通及び非導通を制御するスイッチング回路を備えたことを特徴とする請求項3に記載の負荷制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2012−198862(P2012−198862A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64153(P2011−64153)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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