説明

起床アラーム発生装置及び方法

【課題】起床アラーム発生装置及び方法を提供する。
【解決手段】周辺の音響を収集する音響収集部、収集された音響中から人間の睡眠音響を抽出する睡眠音響抽出部、抽出された睡眠音響をデジタル信号に変換する信号変換部、デジタル信号に変換された睡眠音響が以前にあらかじめ保存されていたユーザ睡眠サンプル音響と同じであるか否かを比較する睡眠音響比較部、ユーザを覚ますための起床アラーム信号を出力するアラーム信号出力部及び睡眠音響比較部の比較された結果によって、アラーム信号出力部の出力を制御するアラーム信号出力制御部を備える起床アラーム発生装置である。これにより、ユーザが無意識的に睡眠状態にある場合に、このような睡眠状態を感知してユーザを睡眠状態から覚まし、いびきまたは睡眠無呼吸を起こす睡眠状態を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの睡眠を監視するための装置に係り、さらに詳細には、ユーザのいびき声を検出してユーザを睡眠から起床させるための起床アラーム発生装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
いびきは、我々が息をする間に空気が気道に入る前に通過する咽喉部が狭くなって、空気が容易に出入りできないときに発生するものであって、睡眠時に呼吸困難があることを表す症状であると見なされる。
【0003】
いびきは、正常成人の約25〜45%で現れ、このうち、5〜10%は、睡眠無呼吸症が現れるという。睡眠中に筋肉弛緩が激しいか、または激しい肥満症などその他の原因によって、空気通路が完全に詰まれば、空気が肺に全く流れ得なくなるが、これを睡眠無呼吸症という。このような睡眠無呼吸症の状態が持続されれば、肺が新鮮な空気を得られなくなるので、これを感知した脳が身体を覚まして筋肉を収縮させて空気通路を再び開き、これにより、息を大きく吐いた後、呼吸を再び開始する。
【0004】
いびき患者が経験している問題点としては、第一に、夜に熟睡を取れないので、多数の患者が朝に起きるとき、頭が重く、かつすっきりせず、昼には、席にさえ座れば、うとうとするので、仕事の集中力及び成就度が劣り、眠気運転によって自動車事故の危険も高い。第二に、集団生活で他の人が共に寝ようとしないので、人間関係で消極的になり、かつ内省的になり易い。第三に、単純ないびきが悪化して睡眠無呼吸症に発展する場合が多いが、睡眠無呼吸症患者は、高血圧、狭心症、心筋梗塞などの心臓疾患や糖尿、肝機能異常などの成人病の確率が高いという。
【0005】
従来のいびき及び睡眠無呼吸症を防止するための方法で、医学的な治療及び睡眠姿勢の矯正があった。
【0006】
しかし、眠る姿勢は、睡眠中にいびき患者の動きによって姿勢が正しくないときがあり、このときに発生するいびきまたは睡眠無呼吸症状は、周囲の人がいびき患者の睡眠を覚まさねば、正しい睡眠姿勢が矯正されずに眠り続けるという問題点がある。
【0007】
また、正常人の場合、勉強や仕事中に、眠気によって無意識的に睡眠を取るが、このような状態を周辺人が覚まさねば、本人が適切な時間に睡眠状態から覚め難い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする技術的課題は、ユーザの睡眠状態を感知してユーザを起床させる起床アラーム発生装置を提供することである。
本発明が解決しようする他の技術的課題は、ユーザの睡眠状態を感知してユーザを起床させる起床アラーム発生方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を達成するために、本発明による起床アラーム発生装置は、周辺の音響を収集する音響収集部、収集された音響中から人間の睡眠音響を抽出する睡眠音響抽出部、抽出された睡眠音響をデジタル信号に変換する信号変換部、デジタル信号に変換された睡眠音響が以前にあらかじめ保存されていたユーザ睡眠サンプル音響と同じであるか否かを比較する睡眠音響比較部、ユーザを覚ますための起床アラーム信号を出力するアラーム信号出力部及び睡眠音響比較部の比較された結果によって、アラーム信号出力部の出力を制御するアラーム信号出力制御部を備えることを特徴とする。
【0010】
前記他の課題を達成するために、本発明による起床アラーム発生方法は、周辺の音響を収集するステップ、収集された音響中から人間の睡眠音響を抽出するステップ、抽出された睡眠音響をデジタル信号に変換するステップ、デジタル信号に変換された睡眠音響が以前にあらかじめ保存されていたユーザ睡眠サンプル音響と同じであるか否かを比較するステップ及び睡眠音響がユーザ睡眠サンプル音響と同じであれば、ユーザを覚ますための起床アラーム信号を出力するステップからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明による起床アラーム発生装置及び方法は、ユーザが無意識的に睡眠状態にある場合に、このような睡眠状態を感知してユーザを睡眠状態から覚ます。
また、ユーザが正しくない姿勢などによっていびきまたは睡眠無呼吸症状を表すときにも、これを感知して姿勢を矯正するか、またはいびきまたは睡眠無呼吸を起こす睡眠状態を防止する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明による起床アラーム発生装置を添付された図面を参照して次のように説明する。
図1は、本発明による起床アラーム発生装置を説明するための一実施形態を示すブロック図であって、音響収集部100、睡眠音響抽出部102、信号変換部104、睡眠音響比較部106、メモリ108、作動ボタン110、タイマー112、アラーム信号出力制御部114、画像収集部116、アラーム信号決定部118及びアラーム信号出力部120で構成される。
【0013】
音響収集部100は、周辺の音響を収集し、収集した音響を睡眠音響抽出部102に出力する。音響収集部100は、周辺の人間の音声や音響やノイズを収集できるマイクのような機器である。このような、音響収集部100は、後述するアラーム信号出力制御部114から作動開始の制御信号に応答して音響収集の機能を行う。
【0014】
音響収集部100で収集された音響の入力に応答して、睡眠音響抽出部102は、収集された音響のうちから人間の睡眠音響を抽出し、抽出した睡眠音響を信号変換部104に出力する。睡眠音響は、人間のいびき声または睡眠無呼吸状態声など人間の睡眠中に発生する一定パターンの声を意味する。いびき声は、人間の咽喉部が狭くなり空気が容易に出入りできないときに発生する声である。睡眠無呼吸状態声は、咽喉部が完全に詰まって空気が肺に全く流れ得なくなったとき、これを感知した脳が身体を覚まして、息を大きく吐いた後に呼吸を再び開始する呼吸パターンの声を意味する。
【0015】
睡眠音響抽出部102は、収集された音響のうち、前述したいびき声または睡眠無呼吸状態声など睡眠音響以外の声をノイズと見なして、アナログフィルタを使用して除去することによって睡眠音響を抽出する。
【0016】
睡眠音響抽出部102は、抽出された睡眠音響を増幅することを特徴とする。睡眠音響抽出部102は、抽出された睡眠音響を、増幅器を使用して増幅し、増幅された睡眠音響を信号変換部104に出力する。
【0017】
信号変換部104は、睡眠音響抽出部102から入力された睡眠音響をデジタル信号に変換する。信号変換部104は、アナログ信号に該当する睡眠音響をデジタルプロセスのためにデジタル信号に変換し、睡眠音響比較部106に出力する。
【0018】
睡眠音響比較部106は、デジタル信号に変換された睡眠音響が以前にあらかじめ保存されていたユーザ睡眠サンプル音響と同じであるか否かを比較する。ユーザ睡眠サンプル音響は、起床アラーム発生装置を使用するユーザがあらかじめ一定メモリ空間に保存して置いた自分のいびき声または睡眠無呼吸状態声を意味する。自分のいびき声または睡眠無呼吸状態声を睡眠状態と仮定し、意図的に声を出して保存しておいたものである。ユーザ睡眠サンプル音響もデジタル信号に変換された音響である。デジタル信号に変換された睡眠音響がユーザ睡眠サンプル音響と同じであるというのは、睡眠音響を出す人が起床アラーム発生装置のユーザと同一人であることを表す。
【0019】
睡眠音響比較部106は、ユーザ睡眠サンプル音響を睡眠音響比較部106の内部のメモリに保存してもよく、図1に示したように、別途のメモリ108に保存して管理してもよい。睡眠音響比較部106は、信号変換部104からデジタル信号に変換された睡眠音響が入力されれば、これに応答してメモリ108に保存されたユーザ睡眠サンプル音響を引き出して信号変換部104から入力された睡眠音響と同じであるか否かを比較し、比較した結果をアラーム信号出力制御部114に出力する。
【0020】
メモリ108は、ユーザの睡眠サンプル音響を保存する保存空間である。このようなメモリ108は、別途のメモリで構成されてもよく、睡眠音響比較部106の内部に設けられてもよい。
【0021】
作動ボタン110は、起床アラーム発生装置に対するユーザの作動開始命令及び作動終了命令を入力される。ユーザは、作動ボタン110を通じて本発明に該当する起床アラーム発生装置の作動開始命令を指示するか、または作動終了命令を指示する。起床アラーム装置を常にオン状態を維持させる場合に、電源損失が相当なので、ユーザをして起床アラーム発生装置の作動如何を決定可能にしたものである。作動ボタン110によってユーザの作動開始命令または作動終了命令が入力されれば、この作動開始命令または作動終了命令は、アラーム信号出力制御部114に出力される。
【0022】
一方、作動ボタン110は、アラーム信号出力部120から出力される起床アラーム信号の出力を中止せよというユーザの出力中止命令を入力されることもできる。すなわち、起床アラーム信号が出力されているとき、ユーザは、睡眠状態から覚めて出力される起床アラーム信号の出力を中止せねばならない。このような起床アラーム信号の出力を中止するための出力中止命令を作動ボタン110が入力される。ユーザから出力中止命令が作動ボタン110を通じて入力されれば、この出力中止命令は、アラーム信号出力部120に出力される。
【0023】
タイマー112は、アラーム信号出力制御部114で経時的に起床アラーム発生装置の作動如何を制御できるように時間情報をアラーム信号出力制御部114に提供する。
【0024】
アラーム信号出力制御部114は、作動開始命令及び作動終了命令によって起床アラーム発生装置の作動開始及び作動終了を制御できる。ユーザは、作動ボタン110を通じて起床アラーム発生装置に対する作動開始命令及び作動終了命令を入力できる。ユーザから指示された作動開始命令及び作動終了命令は、アラーム信号出力制御部114に伝送され、アラーム信号出力制御部114は、伝送された作動開始命令及び作動終了命令によって起床アラーム発生装置の作動開始及び作動終了を制御する。
【0025】
また、アラーム信号出力制御部114は、タイマー112を利用して所定周期ごとに所定時間の間に起床アラーム発生装置の作動開始及び作動終了を制御することもできる。例えば、アラーム信号出力制御部114は、タイマー112から提供される時間情報を利用して、20[分]の周期ごとに5[分]の間に起床アラーム発生装置の作動を開始し、この5[分]以外の15[分]の間に作動を終了するように制御する。また、他の例で、アラーム信号出力制御部114は、タイマー112から提供される時間情報を利用して、24[時間]の周期ごとに零時から午前6時までの間に起床アラーム発生装置の作動を開始し、この6[時間]以外の18[時間]の間に作動を終了するように制御する。
【0026】
このとき、アラーム信号出力制御部114は、起床アラーム発生装置の作動開始及び作動終了に相応して、周辺環境の画像を収集する画像収集部116及び音響収集部100の作動開始及び作動終了を制御することを特徴とする。すなわち、アラーム信号出力制御部114の制御によって起床アラーム発生装置の作動開始がなされれば、音響収集部100及び画像収集部116は、アラーム信号出力制御部114から作動開始のための制御信号を受信する。
【0027】
作動開始のための制御信号を受信した音響収集部100は、周辺環境の音響を収集し始める。音響収集部100で収集された周辺の音響は、アラーム信号決定部118に出力される。
【0028】
作動開始のための制御信号を受信した画像収集部100は、周辺環境の画像を収集し始める。画像収集部100で収集された周辺の画像は、アラーム信号決定部118に出力される。画像収集部116の一例としてカメラを例示できる。このとき、画像収集部116は、収集される画像情報の量が比較的多いので、所定時間の間に所定カットの画像情報のみを収集することを特徴とする。
【0029】
作動終了のための制御信号を受信した音響収集部100及び画像収集部100は、それぞれの作動を終了する。
【0030】
一方、アラーム信号出力制御部114は、睡眠音響比較部106の比較された結果によって、アラーム信号出力部120の出力を制御するための制御信号をアラーム信号決定部118に出力する。デジタル信号に変換された睡眠音響がユーザの睡眠サンプル音響と同じであるという比較結果を睡眠音響比較部106から受信すれば、アラーム信号出力制御部114は、睡眠音響を出す人が起床アラーム発生装置のユーザと同一人であることを認識し、この睡眠音響を出す人を起床させるための制御信号をアラーム信号決定部118に出力する。
【0031】
また、アラーム信号出力制御部114は、睡眠音響が収集され続ける間に起床アラーム信号が出力され続けるようにアラーム信号出力部120を制御することを特徴とする。睡眠音響が収集され続けるというのは、ユーザが睡眠状態を維持しているということであるので、アラーム信号出力制御部114は、出力される起床アラーム信号がユーザの起床時まで継続的に出力されるように制御信号を出力する。
【0032】
アラーム信号決定部118は、アラーム信号出力制御部114の制御信号に応答して、アラーム信号出力部120から出力される起床アラーム信号の種類を周辺環境情報によって決定する。
【0033】
アラーム信号出力制御部114から制御信号が入力されれば、アラーム信号決定部118は、音響収集部100から収集された周辺環境の音響情報と画像収集部116から収集された周辺環境の画像情報とを受信して周辺環境情報を検出する。
【0034】
検出された周辺環境情報から周辺環境が暗いと認識すれば、アラーム信号決定部118は、光信号を起床アラーム信号として決定する。光信号は、フラッシュ刺激を意味する。
【0035】
検出された周辺環境情報から周辺環境が静かであると認識すれば、アラーム信号決定部118は、音信号を起床アラーム信号として決定する。但し、このような音信号は、他の人に被害を与えないほどの適正な大きさが望ましく、音信号としてメロディを使用することもできる。
【0036】
検出された周辺環境情報から周辺環境が騒々しいと認識すれば、アラーム信号決定部118は、振動信号を起床アラーム信号として決定する。
アラーム信号決定部118は、前述した音信号、振動信号または光信号のうち少なくとも一つ以上の信号を起床アラーム信号として決定できる。
【0037】
一方、アラーム信号決定部118は、ユーザの選択によって起床アラーム信号を決定することもできる。前述した周辺環境情報によって起床アラーム信号が決定されるものでなく、ユーザの選択によって起床アラーム信号があらかじめ決定される。
【0038】
アラーム信号出力部120は、ユーザを覚ますための起床アラーム信号を出力する。アラーム信号出力部120は、アラーム信号決定部118で決定された音信号、振動信号または光信号のうち何れから一つ以上の信号を起床アラーム信号として出力する。アラーム信号出力部120は、アラーム信号出力制御部114から起床アラーム信号を出力させ続ける制御信号に応答して、睡眠音響がもう収集されなくなるまで、すなわち、ユーザが睡眠状態から覚めるまで、起床アラーム信号を出力し続ける。
【0039】
ユーザは、睡眠状態から覚めれば、前述した作動ボタン110を通じて起床アラーム信号の出力を中止せよという出力中止命令を指示する。このような出力中止命令は、アラーム信号出力部120に受信され、アラーム信号出力部120は、この出力中止命令によって起床アラーム信号の出力を中止する。
【0040】
一方、前述した起床アラーム発生装置は、移動通信端末機(すなわち、携帯電話)、ノート型パソコンまたは個人携帯情報端末機(PDA:Personal Digital Assistant)に備えられることを特徴とする。
【0041】
このとき、起床アラーム発生装置が移動通信端末機または個人携帯情報端末機に備えられており、起床アラーム発生装置の作動中に無線通信が要求されたときに、アラーム信号出力制御部114は、起床アラーム発生装置の作動を一時停止するように制御することを特徴とする。例えば、移動通信端末機に起床アラーム発生装置が備えられており、この起床アラーム発生装置が作動中であるとき、他人から無線ネットワークを通じて音声通信が要請されれば、アラーム信号出力制御部114は、起床アラーム発生装置の作動を一時停止するように制御し、移動通信端末機本来の機能に該当する音声通話を可能にする。
【0042】
一方、起床アラーム発生装置が移動通信端末機、ノート型パソコンまたは個人携帯情報端末機に備えられているとき、アラーム信号出力部120は、起床アラーム発生装置から分離され、アラーム信号出力部120は、起床アラーム発生装置と無線通信することによって起床アラーム信号を出力することを特徴とする。
【0043】
図2Aないし図2Cは、移動通信端末機に備えられた起床アラーム発生装置のうち、アラーム信号出力部120が移動通信端末機と分離される一例を示す図面である。図2Aは、移動通信端末機200及びこの移動通信端末機200と結合されて手首に着用されたアラーム信号出力部202の一例を示す図面であり、図2Bは、アラーム信号出力部202から分離された移動通信端末機200の一例を示す図面であり、図2Cは、移動通信端末機200が分離されたアラーム信号出力部202の一例を示す図面である。
【0044】
図2Cに示した移動通信端末機200の内部に備えられたアラーム信号出力制御部114から起床アラーム信号を出力せよという制御信号が、無線通信を通じて手首に着用されたアラーム信号出力部202に伝送されれば、アラーム信号出力部202は、受信された制御信号によって音信号、光信号または振動信号などの起床アラーム信号を出力する。
【0045】
以下、本発明による起床アラーム発生方法を添付された図面を参照して次のように説明する。
【0046】
図3は、本発明による起床アラーム発生方法を説明するための一実施形態を示すフローチャートである。
まず、前述した起床アラーム発生装置の作動開始が要求されるか否かを検査する(ステップ300)。起床アラーム発生装置に対する作動開始または作動終了は、所定周期ごとに所定時間の間に自動的になされてもよく、ユーザによる作動開始命令または作動終了命令によって、起床アラーム発生装置に対する作動開始または作動終了がなされてもよい。
【0047】
もし、起床アラーム発生装置の作動開始が要求されれば、周辺の音響を収集する(ステップ302)。
【0048】
ステップ302後に、収集された音響中から人間の睡眠音響を抽出する(ステップ304)。睡眠音響は、人間のいびき声または睡眠無呼吸状態声など人間の睡眠中に発生する一定パターンの声を意味する。収集された音響のうち、睡眠音響以外の声をノイズと見なして除去することによって、睡眠音響を抽出する。このとき、抽出された睡眠音響を増幅することを特徴とする。
【0049】
ステップ304後に、抽出された睡眠音響をデジタル信号に変換する(ステップ306)。
【0050】
ステップ306後に、デジタル信号に変換された睡眠音響が以前にあらかじめ保存されていたユーザ睡眠サンプル音響と同じであるか否かを比較する(ステップ308)。ユーザ睡眠サンプル音響は、起床アラーム発生装置を使用するユーザがあらかじめ一定メモリ空間に保存した自身のいびき声または睡眠無呼吸状態声を意味する。自身のいびき声または睡眠無呼吸状態声を睡眠状態と仮定し、意図的に声を出して保存したものである。ユーザの睡眠サンプル音響もデジタル信号に変換された音響である。
【0051】
もし、睡眠音響がユーザの睡眠サンプル音響と同じであれば、起床アラーム信号の種類を周辺環境情報によって決定する(ステップ310)。デジタル信号に変換された睡眠音響がユーザの睡眠サンプル音響と同じであるというのは、睡眠音響を出す人が起床アラーム発生装置のユーザと同一人であることを表す。
【0052】
周辺環境情報は、周辺環境の画像情報及び音響情報から検出される。検出された周辺環境情報から周辺環境が暗いと認識されれば、光信号が起床アラーム信号として決定される。検出された周辺環境情報から周辺環境が静かであると認識されれば、音信号が起床アラーム信号として決定される。検出された周辺環境情報から周辺環境が騒々しいと認識されれば、振動信号が起床アラーム信号として決定される。
【0053】
このような音信号、振動信号または光信号のうち、少なくとも一つ以上が起床アラーム信号として決定される。
【0054】
一方、ユーザの選択によって起床アラーム信号が決定されてもよい。前述した周辺環境情報によって起床アラーム信号が決定されず、ユーザの選択によって起床アラーム信号があらかじめ決定される。
【0055】
ステップ310後に、ユーザを覚ますための起床アラーム信号を出力する(ステップ312)。仮想アラーム信号は、音信号、振動信号または光信号のうち少なくとも一つ以上が出力されることを特徴とする。
【0056】
ステップ312後に、睡眠音響が収集され続けるか否かを検査する(ステップ314)。睡眠音響が収集され続けるというのは、ユーザが睡眠状態を維持し続けているということを意味する。睡眠音響が収集され続ければ、起床アラーム信号の出力が続けるようにステップ312に進む。
【0057】
しかし、睡眠音響が収集され続けなければ、起床アラーム発生装置の作動終了が要求されるか否かを検査する(ステップ316)。前述したように、起床アラーム発生装置に対する作動開始または作動終了は、所定周期ごとに所定時間の間に自動的になされてもよく、ユーザによる作動開始命令または作動終了命令によって、作動開始または作動終了がなされてもよい。したがって、作動終了が要求されねば、ステップ302に進んで前述した各ステップの過程を再び行うが、作動終了が要求されれば、前述した各ステップを終了する。
【0058】
前述した起床アラーム発生方法は、移動通信端末機、ノート型パソコンまたは個人携帯情報端末機で行われることを特徴とする。
このとき、起床アラーム発生装置が移動通信端末機または個人携帯情報端末機に備えられており、起床アラーム発生方法の各ステップが進む間に移動通信端末機または個人携帯情報端末機に対する無線通信が要求されたときには、起床アラーム発生方法の各ステップの進行が一時中止されることを特徴とする。
【0059】
本発明は、図面に示した実施形態を参考として説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であることが分かるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、起床アラーム発生装置に関連した技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明による起床アラーム発生装置を説明するための一実施形態を示すブロック図である。
【図2A】移動通信端末機と結合されて手首に着用されたアラーム信号出力部の一例を示す図面である。
【図2B】アラーム信号出力部から分離された移動通信端末機の一例を示す図面である。
【図2C】移動通信端末機が分離されたアラーム信号出力部の一例を示す図面である。
【図3】本発明による起床アラーム発生方法を説明するための一実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
100 音響収集部
102 睡眠音響抽出部
104 信号変換部
106 睡眠音響比較部
108 メモリ
110 作動ボタン
112 タイマー
114 アラーム信号出力制御部
116 画像収集部
118 アラーム信号決定部
120 アラーム信号出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周辺の音響を収集する音響収集部と、
前記収集された音響中から人間の睡眠音響を抽出する睡眠音響抽出部と、
前記抽出された睡眠音響をデジタル信号に変換する信号変換部と、
デジタル信号に変換された前記睡眠音響が以前にあらかじめ保存されていたユーザの睡眠サンプル音響と同じであるか否かを比較する睡眠音響比較部と、
ユーザを覚ますための起床アラーム信号を出力するアラーム信号出力部と、
前記睡眠音響比較部の比較された結果によって、前記アラーム信号出力部の出力を制御するアラーム信号出力制御部と、を備えることを特徴とする起床アラーム発生装置。
【請求項2】
前記睡眠音響抽出部は、
人間のいびき声または睡眠無呼吸状態声を前記睡眠音響として抽出することを特徴とする請求項1に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項3】
前記睡眠音響抽出部は、
前記抽出された睡眠音響を増幅することを特徴とする請求項1に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項4】
前記睡眠音響比較部は、
前記ユーザの睡眠サンプル音響を内部のメモリに保存しているか、または別途のメモリに保存して管理することを特徴とする請求項1に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項5】
前記アラーム信号出力部は、
音信号、振動信号または光信号を前記起床アラーム信号として出力することを特徴とする請求項1に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項6】
前記アラーム信号出力制御部は、
所定周期ごとに所定時間の間前記起床アラーム発生装置の作動開始及び作動終了を制御することを特徴とする請求項1に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項7】
前記アラーム信号出力制御部は、
前記起床アラーム発生装置の作動開始及び作動終了に相応して、周辺環境の画像を収集する画像収集部及び前記音響収集部の作動開始及び作動終了を制御することを特徴とする請求項6に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項8】
前記アラーム信号出力制御部は、
前記睡眠音響が継続的に収集される間、前記起床アラーム信号が出力され続けるように前記アラーム信号出力部を制御することを特徴とする請求項1に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項9】
前記起床アラーム発生装置に対する前記ユーザの作動開始命令及び作動終了命令を入力される作動ボタンをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項10】
前記アラーム信号出力制御部は、
前記作動ボタンを通じて入力された前記作動開始命令及び前記作動終了命令によって、前記起床アラーム発生装置の作動開始及び作動終了を制御することを特徴とする請求項9に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項11】
前記作動ボタンは、
前記アラーム信号出力部から出力される前記起床アラーム信号の出力を中止せよという前記ユーザの出力中止命令を入力されることを特徴とする請求項9に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項12】
前記アラーム信号出力制御部の制御信号に応答して、前記アラーム信号出力部から出力される前記起床アラーム信号の種類を周辺環境情報によって決定するアラーム信号決定部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項13】
前記アラーム信号決定部は、
前記ユーザの選択によって前記起床アラーム信号を決定することを特徴とする請求項12に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項14】
前記アラーム信号決定部は、
周辺環境の画像を収集する画像収集部から収集された画像情報及び前記音響収集部から収集された音響情報から前記周辺環境情報を検出することを特徴とする請求項12に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項15】
前記アラーム信号決定部は、
周辺環境が暗ければ、光信号を前記起床アラーム信号として決定することを特徴とする請求項14に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項16】
前記アラーム信号決定部は、
周辺環境が静かならば、音信号を前記起床アラーム信号として決定することを特徴とする請求項14に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項17】
前記アラーム信号決定部は、
周辺環境が騒々しければ、振動信号を前記起床アラーム信号として決定することを特徴とする請求項14に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項18】
前記起床アラーム発生装置は、
移動通信端末機、ノート型パソコンまたは個人携帯情報端末機に備えられることを特徴とする請求項1に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項19】
前記アラーム信号出力制御部は、
前記起床アラーム発生装置が前記移動通信端末機または前記個人携帯情報端末機に備えられており、前記起床アラーム発生装置の作動中に無線通信が要求された場合に、前記起床アラーム発生装置の作動を一時停止するように制御することを特徴とする請求項18に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項20】
前記アラーム信号出力部は、
前記起床アラーム発生装置が前記移動通信端末機、前記ノート型パソコンまたは前記個人携帯情報端末機に備えられているとき、前記起床アラーム発生装置から分離され、前記起床アラーム発生装置と無線通信することによって前記起床アラーム信号を出力することを特徴とする請求項18に記載の起床アラーム発生装置。
【請求項21】
(a)周辺の音響を収集するステップと、
(b)前記収集された音響中から人間の睡眠音響を抽出するステップと、
(c)前記抽出された睡眠音響をデジタル信号に変換するステップと、
(d)デジタル信号に変換された前記睡眠音響が以前にあらかじめ保存されていたユーザ睡眠サンプル音響と同じであるか否かを比較するステップと、
(e)前記睡眠音響が前記ユーザ睡眠サンプル音響と同じであれば、ユーザを覚ますための起床アラーム信号を出力するステップと、を含むことを特徴とする起床アラーム発生方法。
【請求項22】
前記(b)ステップは、
人間のいびき声または睡眠無呼吸状態声を前記睡眠音響として抽出することを特徴とする請求項21に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項23】
前記(b)ステップは、
前記抽出された睡眠音響を増幅することを特徴とする請求項21に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項24】
前記(e)ステップは、
音信号、振動信号または光信号を前記起床アラーム信号として出力することを特徴とする請求項21に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項25】
前記起床アラーム発生方法は、
(f)前記(d)ステップ後に、前記起床アラーム信号の種類を周辺環境情報によって決定し、前記(e)ステップに進むステップをさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項26】
前記(f)ステップは、
ユーザの選択によって前記起床アラーム信号を決定することを特徴とする請求項25に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項27】
前記(f)ステップは、
周辺環境の画像情報及び音響情報から前記周辺環境情報を検出することを特徴とする請求項25に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項28】
前記(f)ステップは、
周辺環境が暗ければ、光信号を前記起床アラーム信号として決定することを特徴とする請求項27に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項29】
前記(f)ステップは、
周辺環境が静かならば、音信号を前記起床アラーム信号として決定することを特徴とする請求項27に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項30】
前記(f)ステップは、
周辺環境が騒々しければ、振動信号を前記起床アラーム信号として決定することを特徴とする請求項27に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項31】
前記起床アラーム発生方法は、
前記(e)ステップ後に、前記睡眠音響が継続的に収集されるか否かを検査するステップをさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項32】
前記起床アラーム発生方法は、
所定周期ごとに所定時間の間に作動開始及び作動終了することを特徴とする請求項21に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項33】
前記起床アラーム発生方法は、
前記ユーザによる作動開始命令及び作動終了命令によって作動開始及び作動終了することを特徴とする請求項21に記載の起床アラーム発生方法。
【請求項34】
前記起床アラーム発生方法は、
移動通信端末機、ノート型パソコンまたは個人携帯情報端末機で行われることを特徴とする請求項21に記載の起床アラーム発生方法。

【図1】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図2A】
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【公開番号】特開2006−133226(P2006−133226A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−310371(P2005−310371)
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】