説明

車両用灯具

【課題】 灯具全体の大型化を伴うことなく線状光源の照度向上が可能であると共に、製造が容易でコスト低減化が可能であること。
【解決手段】 線状光源2は、その発光部1aをリフレクタ12の反射面12aの焦点F付近に位置させると共に反射面12aに対向させ、かつその長さ方向を光軸Zと直交する方向に略沿わせて組み付けられており、反射面12aは、光軸Zに沿う断面形状が、焦点Fを有する放物線あるいは放物線を基調とする自由曲線からなる外形形状となり、焦点Fが直線状に連続する一様な凹曲面として形成されている。線状光源2は、その長さ方向に要求される位置決め精度がそれほど高くなく、その分製造が容易でコスト低減化が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッドランプ、テールランプ、ストップランプなど車両用灯具に関するものであり、詳細には、直線状に長い線状光源を備えた車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
図6および図7は、この種の車両用灯具100を示す(例えば、特許文献1参照)。この車両用灯具100は、複数個のLED(発光ダイオード)1を線状に整列してなる線状光源2と、該線状光源2の光を導入して前方へ出射するプリズムレンズ3と、ハウジング4と、LED基板5とを備えて大略構成されている。この車両用灯具100は、車両の後部に取り付けられてバックランプを構成している。図6中、符号Xで示す矢印は車両の後方向を示す。
【0003】
ハウジング4は、正面および背面に開口部を有する筒状体に形成されている。線状光源2は、4個のLED1を左右方向に延びる同一直線状に整列させてLED基板5上に取り付けることによって構成されており、LED基板5をハウジング4の背面開口部を閉塞するように取り付けることによって、ハウジング4の背面開口部側に取り付けられている。
【0004】
また、プリズムレンズ3は、透明なアクリル樹脂により射出成形され、両端面がそれぞれ出射面6および入射面7として形成されている厚肉板部材からなる本体部8と、入射面7に一体に突設されている4個のリフレクタ部9と、各リフレクタ部9の先端に凹状に形成されている受光部11とを有して構成されている。このとき各リフレクタ部9は、その背面側に回転放物面からなる外周面9aを有して構成されている。
【0005】
そして、プリズムレンズ3は、その出射面6を正面開口部に位置させると共に、各リフレクタ部9の受光部11に、線状光源2の各LED1の発光部1aを嵌入させることによってハウジング4に組み付けられている。
【0006】
このように構成された車両用灯具100によれば、各LED1の光は受光部11からリフレクタ部9の内部に導入された後、外周面9aによる反射光となって、あるいは直射光のまま本体部8の内部を導光されて出射面6から外方へ出射される。図6中、LED1の光は矢印で示している。
【0007】
また、線状光源としては、他に線状に形成された面発光素子からなる線状光源がある(例えば、特許文献2,3参照)。この線状光源は、有機EL素子、有機エレクトロルミネセンス、有機電界発光素子、有機LED素子等と称される有機材料のエレクトロルミネセンス現象を利用した有機エレクトロルミネセンス素子で、少なくとも面状の有機材料からなる発光層を線状に形成した自発光素子を有して構成されている。
【特許文献1】特開2004−103503公報
【特許文献2】特開2002−156633公報
【特許文献3】特開2003−31007公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、車両用灯具100は、各リフレクタ部9が回転放物面からなる外周面9aを有して個々に設けられるものであるから、その形成には各リフレクタ部9、9間に金型の嵌入代が必要となり、そのため各リフレクタ部9、9の設置間隔は複数のLED1の直線上整列に必要な各LED1、1間の間隔以上となり、これにより照度向上のためにLED1の個数を増加させることは即プリズムレンズ3およびLED基板5の大型化を招き、ひいては灯具全体の大型化および重量増を招く、という課題を有している。
【0009】
また、車両用灯具100は、所望の配光パターンを得るためには、線状光源2を構成する複数個のLED1の受光部11に対する精確な位置決めが必要であるので、製造が面倒でコスト高を招く、という課題を有している。
【0010】
さらに、車両用灯具100は、受光部11が各LED1毎に区画されて形成されているので、LED1を線状に整列してなる線状光源2の適用は可能であるが、線状に形成された面発光素子からなる線状光源は適用できない等設計自由度が狭い、という課題をも有している。
【0011】
そこで、本発明は、灯具全体の大型化を伴うことなく線状光源の照度向上が可能であると共に、製造が容易でコスト低減化が可能で、かつ面発光素子からなる線状光源も適用可能で設計自由度の拡大をも図ることができる車両用灯具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記した目的を達成するため、請求項1記載の発明は、直線状に長い線状光源を備えた車両用灯具であって、
前記線状光源は、その発光部をリフレクタの反射面の焦点付近に位置させると共に前記反射面に対向させ、かつその長さ方向を前記車両用灯具の光軸と直交する方向に略沿わせて組み付けられており、
前記反射面は、前記光軸に沿う断面形状が、前記焦点を有する放物線あるいは放物線を基調とする自由曲線からなる外形形状となり、前記焦点が直線状に連続する一様な凹曲面として形成されており、
前記リフレクタは、前記反射面の焦点の連続方向の中央部位付近を前記光軸に位置させると共に前記連続方向を前記光軸と直交する方向に略沿わせて組み付けられていることを特徴とする。
【0013】
ここで線状光源とは、複数個のLED(発光ダイオード)を線状に整列してなる線状光源、および線状に形成された面発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)からなる線状光源を含む概念として用いている。
【0014】
請求項1記載の発明では、線状光源の光は、リフレクタの反射面に入射すると共に、反射面で反射されて灯具前方へ出射される。このときの出射光は、線状光源の長さ方向に長い横長の帯状配光パターンを奏する。
【0015】
また、線状光源は、その発光部をリフレクタの反射面の焦点付近に位置させると共に前記反射面に対向させ、かつその長さ方向を前記車両用灯具の光軸と直交する方向に略沿わせて組み付けられる。このときの車両用灯具の光軸と直交する方向は、リフレクタの反射面の焦点の連続方向と一致しており、このため線状光源は、その長さ方向を前記反射面の焦点の連続方向に沿わせて組み付けられることになるので、前記リフレクタの反射面は、その焦点位置にある線状光源の光束を効率よく前方へ出射させることができる。
【0016】
また、線状光源は、その長さ方向を前記反射面の焦点の連続方向に沿わせて組み付けられることになるので、前記線状光源の構成単位あるいは全体の、前記長さ方向に沿う位置ずれは、位置ずれ後の位置も前記反射面の焦点位置にあるので、配光パターンへの影響は皆無である。
【0017】
また、リフレクタの反射面は、焦点が直線状に連続する一様な凹曲面として形成されているので、線状光源としては、複数個のLEDを線状に整列してなる線状光源、および線状に形成された面発光素子からなる線状光源を共に適用することができると共に、複数個のLEDからなる場合にはLED同士の相互の間隔を可及的に小さくして組み付けることができる。
【0018】
また、請求項2記載の発明は、請求項1に記載の車両用灯具であって、
前記リフレクタは、前記反射面を上向きにして前記光軸の下側に設置されており、
前記線状光源は、その発光部を下向きにし、かつ前記発光部の発光本体部の一端部を前記焦点位置に位置させると共に、その他端部を前記焦点よりも後部側へ位置させて組み付けられていることを特徴とする。
【0019】
ここで発光本体部とは、複数個のLEDを線状に整列してなる線状光源(以下、LED線状光源という)の場合、半導体チップであり、線状に形成された面発光素子からなる線状光源(以下、面発光線状光源という)の場合、面発光素子であり、発光本体部の一端部および他端部とは、LED線状光源の場合、半導体チップの長さ方向の一端部および他端部に相当し、面発光線状光源の場合、面発光素子の長さ方向と直交する幅方向の一端部および他端部に相当する。
【0020】
請求項2記載の発明では、発光本体部の一端部は反射面の焦点位置に位置しているので、前記一端部の光は、前記反射面で反射されて光軸に平行な反射光となって前方へ出射すると共に、発光本体部の他端部は反射面の焦点位置から後部側へずれた位置に位置しているので、前記他端部の光は、前記反射面で反射されて光軸に対して下向きの反射光となって前方へ出射する。そしてこの平行な反射光と下向きの反射光とにより上下に幅広の配光パターンを奏することができる。
【0021】
また、請求項3記載の発明は、請求項1に記載の車両用灯具であって、
前記リフレクタは、前記反射面を下向きにして前記光軸の上側に設置されており、
前記線状光源は、その発光部を上向きにし、かつ前記発光部の発光本体部の一端部を前記焦点位置に位置させると共に、その他端部を前記焦点よりも前部側へ位置させて組み付けられていることを特徴とする。
【0022】
ここで、発光本体部、およびその一端部および他端部とは、請求項2記載の発明と同様である。
【0023】
請求項3記載の発明では、発光本体部の一端部は反射面の焦点位置に位置しているので、前記一端部の光は、前記反射面で反射されて光軸に平行な反射光となって前方へ出射すると共に、発光本体部の他端部は反射面の焦点位置から前部側へずれた位置に位置しているので、前記他端部の光は、前記反射面で反射されて光軸に対して下向きの反射光となって前方へ出射する。そしてこの平行な反射光と下向きの反射光とにより上下に幅広の配光パターンを奏することができる。
【発明の効果】
【0024】
請求項1記載の発明によれば、リフレクタの反射面は焦点が直線状に連続する一様な凹曲面として形成されているので、前記反射面の焦点の連続方向に沿わせて組み付けられる線状光源は、途中に不必要な余白を設けること無く可及的に短尺に構成することができること、および、リフレクタの反射面は、その焦点位置にある線状光源の光束を効率よく前方へ出射させることができることにより、灯具全体の大型化を伴うことなく線状光源の照度向上を可能にした車両用灯具を提供することができる。
【0025】
また、線状光源は、その長さ方向を反射面の焦点の連続方向に沿わせて組み付けられるので、該方向では位置ずれ後の位置も反射面の焦点位置を維持しているので、該方向に要求される位置決め精度がそれほど高くなく、その分製造が容易でコスト低減化が可能である。
【0026】
さらに、線状光源は、その長さ方向を反射面の焦点の連続方向に沿わせて組み付けられるので、線状光源としては、複数個のLEDを線状に整列してなる線状光源、および線状に形成された面発光素子からなる線状光源を共に適用することができ、これにより設計自由度の拡大をも図ることができる。
【0027】
また、請求項2記載の発明によれば、発光本体部の一端部は反射面の焦点位置に位置し、発光本体部の他端部は反射面の焦点位置から後部側へずれた位置に位置して、それぞれ光軸に平行な反射光および光軸に対して下向きの反射光が得られ、これら両反射光により上下に幅広の配光パターンを奏することができるので、請求項1記載の発明の効果に加えて、視認性の向上した車両用灯具を提供することができる。
【0028】
また、請求項3記載の発明によれば、発光本体部の一端部は反射面の焦点位置に位置し、発光本体部の他端部は反射面の焦点位置から前部側へずれた位置に位置して、それぞれ光軸に平行な反射光および光軸に対して下向きの反射光が得られ、これら両反射光により上下に幅広の配光パターンを奏することができるので、請求項1記載の発明の効果に加えて、視認性の向上した車両用灯具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図6および図7に開示したものと同一機能を奏する構成要素は、同一符号を付して説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態としての車両用灯具10を示す。この車両用灯具10は、直線状に長い線状光源2を備えて大略構成されている。このときの線状光源2は、複数個のLED1を線状に整列させてなるLED線状光源が適用されている。本実施形態では、LED線状光源2は、LED基板5上に5個のLED1を線状に整列させて構成されている。
【0031】
より詳しくは、車両用灯具10の光軸Zに沿う断面図である図2を加味することにより説明することができる。
【0032】
すなわち、LED線状光源2は、図2に示すように、その発光部1aをリフレクタ12の反射面12aの焦点F位置付近に位置させると共に反射面12aに対向させ、かつその長さ方向を車両用灯具10の光軸Zと直交する方向に略沿わせて組み付けられている。
【0033】
また、反射面12aは、光軸Zに沿う断面形状が、焦点Fを有する放物線あるいは放物線を基調とする自由曲線からなる外形形状となり、焦点Fが直線状に連続する一様な凹曲面として形成されている(図1参照)。
【0034】
そして、リフレクタ12は、反射面12aの焦点Fの連続方向の中央部位A付近を光軸Zに位置させると共に前記連続方向を光軸Zと直交する方向に略沿わせて組み付けられている。
【0035】
具体的には、車両用灯具10は、図3に示すように、前端に矩形開口部13aを有し、後端に光源取付部13bを備え、内部が後端に向かって上下方向及び横方向の各幅が漸狭するように構成されたハウジング13と、このハウジング13の底面を構成する反射面12aを有するリフレクタ12と、矩形開口部13aを覆うように取り付けられたアウターレンズ14と、光源取付部13bに取り付けられたLED線状光源2とから構成されている。
【0036】
取付後のLED線状光源2は、前述したように、その発光部1aをリフレクタ12の反射面12aの焦点F付近に位置させると共に反射面12aに対向させ、かつその長さ方向を車両用灯具10の光軸Zと直交する方向に略沿わせて組み付けられている。ハウジング13の内面は、反射面12aを含めた四囲の全面が光反射機能を有する塗装膜あるいは蒸着膜の各種処理が施されている。
【0037】
このように構成された車両用灯具10では、LED線状光源2の光は、リフレクタ12の反射面12aに入射すると共に、反射面12aで反射されて、アウターレンズ14を介して灯具前方へ出射される。このときの出射光は、図4に示すように、LED線状光源2の長さ方向に長い横長の帯状配光パターンLPを奏する。
【0038】
また、車両用灯具10の光軸Zと直交する方向は、リフレクタ12の反射面12aの焦点Fの連続方向と一致しており、このためLED線状光源2は、その長さ方向を反射面12aの焦点Fの連続方向に沿わせて組み付けられることになるので、リフレクタ12の反射面12aは、その焦点F位置にあるLED線状光源2の光束を効率よく前方へ出射させることができる。
【0039】
また、リフレクタ12の反射面12aは、焦点Fが直線状に連続する一様な凹曲面として形成されているので、線状光源としては、複数個のLED1を線状に整列してなるLED線状光源2、および面発光線状光源(図示せず)を共に適用することができると共に、LED線状光源2の場合にはLED1同士の相互の間隔を可及的に小さくして組み付けることができる。
【0040】
このため、車両用灯具10は、LED線状光源2が、途中に不必要な余白を設けること無く可及的に短尺に構成することができること、および、リフレクタ12の反射面12aが、その焦点FにあるLED線状光源2の光束を効率よく前方へ出射させることができることにより、灯具全体の大型化を伴うことなくLED線状光源2の照度向上を図ることができる。面発光線状光源も同様の作用効果を奏することができる。
【0041】
その上、車両用灯具10は、線状光源として、LED線状光源2、および面発光線状光源(図示せず)を共に適用することができ、これにより設計自由度の拡大をも図ることができる。
【0042】
また、LED線状光源2は、その長さ方向を反射面12aの焦点Fの連続方向に沿わせて組み付けられることになるので、その構成単位であるLED1の、前記長さ方向に沿う位置ずれは、位置ずれ後の位置も反射面12aの焦点Fの位置にあるので、配光パターンLPへの影響は皆無である。面発光線状光源の場合、その長さ方向の位置ずれは、全体としての位置ずれとなり、LED線状光源2と同様に、配光パターンLPへの影響は皆無である。
【0043】
このため、車両用灯具10は、LED線状光源2が、その長さ方向に要求される位置決め精度がそれほど高くなく、その分製造が容易でコスト低減化が可能である。
【0044】
また、車両用灯具10は、好ましくは本実施形態のように、リフレクタ12が、反射面12aを上向きにして光軸Zの下側に設置されており、LED線状光源2が、その発光部1aを下向きにし、かつ発光部1aの発光本体部15の一端部15aを焦点Fに位置させると共に、その他端部15bを焦点Fよりも後部側へ位置させて組み付けられている。LED線状光源2の場合、発光本体部15は、半導体チップで構成されており、その一端部15aおよび他端部15bとは、半導体チップの長さ方向の一端部および他端部に相当する。
【0045】
この構成では、図2に示すように、発光本体部15の一端部15aは反射面12aの焦点Fに位置しているので、一端部15aの光は、反射面12aで反射されて光軸Zに平行な反射光L1となって前方へ出射すると共に、発光本体部15の他端部15bは反射面12aの焦点位置から後部側へずれた位置に位置しているので、他端部15bの光は、反射面12aで反射されて光軸Zに対して下向きの反射光L2となって前方へ出射する。そしてこの平行な反射光L1と下向きの反射光L2とにより幅dを有する上下に幅広の配光パターンLPを奏することができる(図4参照)。図2中、符号θ1およびθ2は、発光本体部15の照射角度および反射角度をそれぞれ示しており、θ1=θ2の関係にある。
【0046】
なお、面発光線状光源の場合は、図示しないが、本体部は面発光素子であり、発光本体部の一端部および他端部は、面発光素子の長さ方向と直交する幅方向の一端部および他端部に相当する。
【0047】
図5は、本発明の他の実施形態としての車両用灯具20を示す。この車両用灯具20は、リフレクタ12およびLED線状光源2の設置姿勢が異なるだけで、他の構成は前述した車両用灯具10と同様に構成されている。
【0048】
すなわち、車両用灯具20では、リフレクタ12は、反射面12aを下向きにして光軸Zの上側に設置されており、LED線状光源2は、その発光部1aを上向きにし、かつ発光部1aの発光本体部15の一端部15aを焦点Fに位置させると共に、その他端部15bを焦点Fよりも前部側へ位置させて組み付けられている。
【0049】
この構成では、発光本体部15の一端部15aは反射面12aの焦点Fに位置しているので、一端部15aの光は、反射面12aで反射されて光軸Zに平行な反射光L1となって前方へ出射すると共に、発光本体部15の他端部15bは反射面12aの焦点Fから前部側へずれた位置に位置しているので、他端部15bの光は、反射面12aで反射されて光軸Zに対して下向きの反射光L2となって前方へ出射する。そしてこの平行な反射光L1と下向きの反射光L2とにより幅dを有する上下に幅広の配光パターンLPを奏することができる(図4参照)。
【0050】
なお、車両用灯具20においても、面発光線状光源は、車両用灯具10と同様に取り扱われるものである。
【0051】
このように車両用灯具10,20は、上下に幅広の配光パターンLPを奏することができるので、視認性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の一実施形態としての車両用灯具の要部の概略斜視図である。
【図2】図1の車両用灯具の光軸に沿う概略断面図に基づく光路説明図である。
【図3】図1の車両用灯具の具体例で、(a)は斜視図、(b)は正面図である。
【図4】図1の車両用灯具の奏する配光パターンを示すグラフである。
【図5】本発明の他の実施形態としての車両用灯具の光軸に沿う概略断面図に基づく光路説明図である。
【図6】従来の車両用灯具の光路説明図である。
【図7】図6の車両用灯具に適用されるプリズムレンズで、(a)はその上面視斜視図、(b)はその下面視斜視図である。
【符号の説明】
【0053】
1 LED
1a 発光部(LEDの)
2 LED線状光源(線状光源)
10、20 車両用灯具
12 リフレクタ
12a 反射面
15 発光本体部
15a 一端部(発光本体部の)
15b 他端部(発光本体部の)
A 中央部位(線状光源の)
F 焦点
Z 光軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線状に長い線状光源を備えた車両用灯具であって、
前記線状光源は、その発光部をリフレクタの反射面の焦点付近に位置させると共に前記反射面に対向させ、かつその長さ方向を前記車両用灯具の光軸と直交する方向に略沿わせて組み付けられており、
前記反射面は、前記光軸に沿う断面形状が、前記焦点を有する放物線あるいは放物線を基調とする自由曲線からなる外形形状となり、前記焦点が直線状に連続する一様な凹曲面として形成されており、
前記リフレクタは、前記反射面の焦点の連続方向の中央部位付近を前記光軸に位置させると共に前記連続方向を前記光軸と直交する方向に略沿わせて組み付けられていることを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用灯具であって、
前記リフレクタは、前記反射面を上向きにして前記光軸の下側に設置されており、
前記線状光源は、その発光部を下向きにし、かつ前記発光部の発光本体部の一端部を前記焦点位置に位置させると共に、その他端部を前記焦点よりも後部側へ位置させて組み付けられていることを特徴とする車両用灯具。
【請求項3】
請求項1に記載の車両用灯具であって、
前記リフレクタは、前記反射面を下向きにして前記光軸の上側に設置されており、
前記線状光源は、その発光部を上向きにし、かつ前記発光部の発光本体部の一端部を前記焦点位置に位置させると共に、その他端部を前記焦点よりも前部側へ位置させて組み付けられていることを特徴とする車両用灯具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−147399(P2006−147399A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−337432(P2004−337432)
【出願日】平成16年11月22日(2004.11.22)
【出願人】(000000136)市光工業株式会社 (774)
【Fターム(参考)】