説明

農業用排気調整システム

空気式播種機具を牽引するトラクターを用いて使用する排気調整システムは、排気ダクトを備え、該排気ダクトは、トラクターのエンジンから空気式播種機具の播種ファンまで排気物質を伝達するように配される。凝縮器は、エンジンと播種ファンの間を通る排気ダクトの排気物質を受け取る。凝縮器ファンは、凝縮器の表面を冷却する。コンピュータ制御装置は、排気物質の検知温度に応答して、凝縮器ファン、播種ファン、又はエンジンの毎分の回転、のうち少なくとも1つの速度を制御可能に変化させることにより、選択された温度範囲内の排気物質の温度を維持する。これにより、排気物質は、湿度、酸化有機物又はバイオチャーのいずれかによって、種の発芽に影響を与えるように調整される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2008年6月17日に出願された米国特許分割出願第61/073,081号から優先権を主張する。
【0002】
本発明は、農業装置の内燃エンジンからの排気物質を調整するために配される排気調整システムに関し、そして、より特には、農業用播種機具において種を地面に射出するために適切に配されるべき、排気を調整する排気調整システム、或いは、調整された排気が使用されるとき、調整された排気が、植物の炭素サイクル及び/又はミネラル又は土壌への生理学的な影響を与える任意の機具に関する。
【背景技術】
【0003】
農業は、炭化水素燃料及び肥料の大きな消費者である。変換は、1カロリーの食物を作り出すために約20カロリーに及ぶ。産業上定着した肥料の使用は、高いエネルギーコストで収穫高を確保し、増やしている。アンモニア濃度が高い又は塩化物塩で作られた肥料の過剰使用は、植物吸収の変化を引き起こす。即ち、より多くのアニオン及びより少ないカチオンが、植物によって取り込まれる。長期間に亘って、このことは、光合成などの多くの重要な植物生理学的過程に影響を与える可能性があり、また、根滲出液のpHを変化させる可能性がある。植物の根滲出液は、多くの土壌微生物に栄養を与え、滲出液の化学成分は、根に関連する微生物群の種の多様性を決定する。微生物群の種の多様性の変化は、植物の健康、土壌栄養循環、及び植物による無機栄養素の摂取に影響を与える可能性がある。微生物細胞の分析は、細胞乾燥重量の95%以上が炭素、窒素、酸素、水素、リン、硫黄、カルシウム、カリウム、マグネシウム及び鉄で構成されていることを示している。これらの元素(亜鉛、銅、モリブデン、コバルト、マンガン、及びニッケル)は、マイクログラム量で必要とされる。これらの元素は、酵素複合体における補因子、及び他の重要な生理学的過程として、タンパク質、炭水化物、脂質、核酸を合成するために使用される。エンジンからの排気は、微生物増殖のために必要とされる酸化型でこれらの元素の多くを含んでいる。土壌微生物を分離するための標準化された土壌と同等の培地(Soil Equivalent Medium)において、何百万もの土壌中のバクテリア及び真菌を分離し成長させるために、ミリモル濃度(例えば、2.5mMアンモニウム、及び2.5mM亜硝酸塩)のみが使用される。これらは、調整されたエンジン排気に土壌を晒すことから供給され得る。調整された排気を土壌に追加することが、必須元素を提供することによって土壌微生物の成長を促進することとなるようである。前記必須元素は、酸化型の窒素、カルシウム、リン、及び鉄などである。土壌微生物の成長を促進することは、栄養循環を増加させ、根圏細菌を促進する植物成長の個体群を増加させ、且つ土壌の生物学的肥沃を一般的に改善し、化学肥料の必要性を減少させる。
【0004】
微生物は、植物及び微生物の刺激物質となるタンパク質を構築するための構成要素として、酸化化合物を使用する。調整された排気物質の噴射の影響による生理学的変化によって増強された相互作用は、炭素サイクルを増強し、植物がより多くの太陽光エネルギーを貯蔵すること、及び成長時期に亘って大気からより多くのCO2を除去することを可能にする。
【0005】
多量のリン酸アンモニウムが土壌に施されるとき、この生物活性が阻害される。根によるアンモニウムNH4摂取は、芽へ窒素を運搬する前にアンモニアを尿素に変化させる光合成からのHCO3を、根が使用することを引き起こす。余分な水素、アンモニウムの残り、炭水化物を形成する尿素は、土壌中の生物活性に栄養を与える太陽からのエネルギーの不足を引き起こすHCO3の代わりに、根によって交換される。余分な水素原子は、根域を酸性化し、根の成長及び栄養摂取に問題を引き起こす。より少ない土壌の呼吸は、コンパクション、並びにより少ない無機化及びより少ない微生物の生命を引き起こす。
【0006】
カナダ特許出願2,611,168号公報及び2,509,172号公報(両方ともLewis)は、空気式播種機具を用いて、トラクターから土壌へ排気物質を噴射するためのシステムを記載している。もし、排気物質の温度が適切に監視されず、正確に制御されないならば、余分な排気熱は、種及び播種機具の種送達管にダメージを与える。一方、不十分な排気温度は、種送達管中に多すぎる凝縮物をもたらし、これは種の詰まりを引き起こす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】カナダ特許出願2,611,168号公報
【特許文献2】カナダ特許出願2,509,172号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一つの態様によれば、農業機具に付随する内燃エンジンのための排気調整システムであって、前記システムは、前記エンジンから前記農業機具まで排気物質を伝達するように配される排気ダクトと、前記農業機具に付随し、且つ前記排気ダクトを通る排気物質の流れを引きこむように配された農業インペラファンと、前記エンジンと前記インペラファンの間を通る前記排気物質を受け取るように、前記排気ダクトと直列に連結されるように配された排気通路を備える凝縮器と、前記排気通路の表面を横切って冷却空気を向かわせるように配された凝縮器ファンと、前記排気の温度を検知するように配された排気温度センサと、選択された温度範囲内の前記排気物質の温度を維持するために、前記排気物質の温度に応答性して、前記凝縮器ファン、前記インペラファン、又は前記エンジンの毎分の回転、のうち少なくとも1つの速度を制御可能に変化させるように配されたコンピュータ制御装置と、を備えることを特徴とする排気調整システム、が提供される。
【0009】
いくつかの実施形態において、農業機具は、芝刈り用デッキを有する芝刈り機を備え、該デッキに、エンジンが、地面を横切る前記機具の前方への動きの機動力となるように配され、排気ダクトは、前記エンジンと前記芝刈り用デッキの間を連通するように配され、これにより、インペラファンは、前記芝刈り用デッキの中へ排気物質を向かわせるように配され、前記排気物質は、前記芝刈り用デッキの刈り取った芝生及び芝生への栄養補給のために葉面と混ぜられるように配される。
【0010】
もう一つの実施形態において、農業機具は、耕運機用フードを有するロータリー式耕運機を備え、該フードに、エンジンが、地面を横切る前記機具の前方への動きの機動力となるための前記ロータリー式耕運機の地面係合羽根の回転駆動のために配され、排気ダクトは、前記エンジンと前記耕運機用フードの間を連通するように配され、これにより、インペラファンは、前記フードの中へ排気物質を向かわせるように配され、前記排気物質は、地面の中へ混ぜられるように配される。
【0011】
望ましい実施形態において、農業機具は、空気式播種機具を備え、前記空気式播種機具は、地面の畝間を形成するための複数のオープナーと、播種タンクと、前記タンクから前記オープナーまで種を運ぶように配された複数の播種管と、を備え、エンジンは、前記空気式播種機具を牽引するために配されたトラクターのエンジンを備え、インペラファンは、前記空気式播種機具の播種ファンを備え、前記空気式播種機具は、前記播種管を通って種を吹き飛ばすように配される。
【0012】
本発明の第2の態様によれば、エンジンを有し、空気式播種機具を牽引するために配されたトラクター、のための排気調整システムが提供される。前記空気式播種機具は、地面の畝間を形成するための複数のオープナーと、播種用タンクと、前記タンクから前記オープナーまで種を運ぶように配された複数の播種管と、前記播種管を通って種を吹き飛ばすように配された播種ファンと、を備え、前記システムは、
前記トラクターの前記エンジンから、前記空気式播種機具の前記播種ファンまで排気物質を伝達するように配された排気ダクトと、
前記エンジンと前記播種ファンの間を通る排気物質を受け取るように、前記排気ダクトと直列に連結されるように配された排気通路を備える凝縮器と、
前記排気通路の表面を横切って冷却空気を向かわせるように配された凝縮器ファンと、
前記排気の温度を検知するように配された排気温度センサと、
選択された温度範囲内の前記排気物質の温度を維持するために、前記凝縮器ファン、前記播種ファン、又は前記排気物質の温度に応答性である前記エンジンの毎分の回転、のうち少なくとも1つの速度を制御可能に変化させるように配されたコンピュータ制御装置と、を備える。
【0013】
調整された排気物質だけが、合成肥料の代わりに畝間へ注入されるとき、バクテリア及び真菌を促進しながら微生物増殖が増加し、早期に播床にコロニー形成する。
【0014】
土壌の生物学的肥沃の工程を開始又は準備するために少量の排気物質を用いることの最終結果として、この生物学的反応は太陽エネルギーによってパワーを供給され、農業は化石燃料を用いることなく実行されることができる。植物油、バイオ燃料及び油添加剤は、ディーゼルエンジンが、過量のNOX、アルデヒド及び炭化水素、並びにエンジンが熱分解条件下で作動するとき排出されるバイオチャー、を放出することを引き起こす。これらの排気物質は、呼吸に有害であり、大気に放出されスモッグを引き起こすが、生物活性を増加させる炭素源として土壌に使用することができる。混合燃料の混合比は、排気計算によって制御されることで、所望の炭素と窒素の比を維持する。
【0015】
播種用タンクを湿った排気で加圧することは、種を湿らせる。種は含水率45%に到達すると発芽するので、凝縮物を制御することは、発芽を増進させるために種に潤いを与える。これは、休眠から種を連れ出す、種のプライミング効果である。黒煤は、空気に対する燃料の比が高すぎるときディーゼルエンジンが排出する二重結合の炭素、或いは、エンジンが負荷時であって土壌に効果がある高いカチオン交換容量を有しているときの二重結合の炭素である。凝縮器は、煤で閉鎖されることとなり、乏しい凝縮能力を引き起こす。燃料の空気に対する燃料の比の種類を制御することで、エンジンが最大量のNOX及び黒煤を発達させ、これにより炭素と窒素の比を30:1に維持する。排気物質のレベルは、大気中へ放出されるには過剰であるが、土壌には有益である。
【0016】
排気温度を検知し凝縮器ファンを動作させるコンピュータ制御装置、播種ファン、及びエンジンのRPMは、排気温度の正確な制御を提供する。これは、以下の両方への正確な制御を可能にする。
i)多すぎる凝縮物及び種の詰まりを防ぐために、下限より高く温度を維持する。そして、
ii)燃焼及び種及び播種管へ損傷を与えることを防ぐために、上限より低く温度を維持する。
【0017】
好ましくは、湿度、酸化有機物又はバイオチャーのいずれかによって、排気物資が発芽に影響を与えるように配されるように、システムが配される。
【0018】
コンピュータ制御装置は、凝縮器ファン、播種ファン、及び凝縮器内の圧力を低くし、噴射流の圧力を高める上昇土壌噴射ファン、の速度を制御可能に変化させるように配される。
【0019】
コンピュータ制御装置は、エンジンによって消費されるバイオ燃料と添加剤の比を制御可能に変化させることにより、約30:1である前記排気物質の規定の炭素と窒素の比を維持する。
【0020】
そこには、オープナー、凝縮器及びエンジンのうちいずれかに近接する排気の温度を感知するように配された補助排気温度センサが提供され得る。この例において、コンピュータ制御装置は、排気温度の夫々によって決定された排気物質の温度に応答し得る。
【0021】
そこには、トラクターが田畑にないとき、或いは排気物質の温度が規定される上限温度を超えるとき、動いていない播種ファンに応答して凝縮器から離れた位置のエンジンから、排気物質の方向を選択的に変えるように配された安全弁が提供され得る。
【0022】
コンピュータ制御装置が、夫々の選択された設定点に応答して複数の変数を制御するように配されるとき、前記設定点が、規定される温度上限を超える前記排気の温度に応答してそれぞれのデフォルト設定に戻るように配され得る。
【0023】
エンジンと凝縮器の間の排気ダクトと連通する補助空気吸入口が提供され得る。前記補助空気吸入口は、播種ファンの前に排気物質と混ぜられるべき排気ダクトの中へ周囲空気を注入するように配される。
【0024】
そこには、補助空気吸入口の中へ空気を向かわせるように配された補助ファンが提供され得る。前記補助ファンは、コンピュータ制御装置によって制御される。
【0025】
選択された温度範囲は、華氏90〜200度を含み得る。より好ましくは、華氏110〜150度を含む。
【0026】
凝縮器が排気通路内に凝縮物を形成するように配されるとき、好ましくは、排気通路は、播種管へ凝縮物を運搬するように配される。
【0027】
凝縮器は、好ましくは、そこを通る前記排気物質を受け取るように前記排気ダクトと結合されるように配された排気通路と、前記排気通路の表面の第1の位置を横切って冷却空気を向かわせるように配された主冷却通路と、前記排気通路の表面の第2の位置を横切って冷却空気を向かわせるように配された補助冷却通路と、を備え、前記コンピュータ制御装置が、前記排気物質の温度に夫々応答して主冷却通路及び補助冷却通路に収容された冷却空気の量を制御可能に変化させるように配される。
【0028】
主冷却通路は排気通路から同心円状に延出することができ、補助冷却通路は排気通路の外側の周りに向けられ得る。
【0029】
そこには、排気通路の直径方向に対向する2つの側面の間の主冷却通路を直径方向に横切って、排気物質を伝達するように夫々配された複数の交換管が提供され得る。
【0030】
そこには、各交換管に付随する排気通路中のバッフル部材が提供されることができ、前記バッフル部材は、排気物質の流れを各交換管を通って軸方向から半径方向へ方向を変えるように配される。
【0031】
主冷却通路及び排気通路は、同心の管状部材を備えることができ、前記同心の管状部材が圧入接続部によって対向端で結合されており、前記圧入接続部が長手方向における前記管状部材の異なる熱膨張速度を適応させるよう配される。
【0032】
そこには、凝縮器における様々な位置で圧縮ガスの充填を定期的に放出するように配されることにより、排気の煤が定着すること及び凝縮器を塞ぐことを防止するように配された補助圧縮ガスシステムが提供され得る。
【0033】
そこには、規定される温度上限を超える排気温度に応答して排気ダクトの中へ冷却水を注入するように配された補助水タンクが提供され得る。
【0034】
排気物質の含有物を決定するように配された排気物質アナライザが提供されるとき、コンピュータ制御装置は、好ましくは、前記排気物質の前記含有物に応答して前記エンジンによって消費される高タンパク質含有物を有するバイオ燃料の速度を制御可能に変化させるように配される。
【0035】
排気物質の量は、前記エンジンのRPMを増加させることにより、前記コンピュータ制御装置によって増加するように配され得る。排気物質の量は、前記エンジンの動作温度を増加させることにより、前記コンピュータ制御装置によって増加するように配される。排気物質の量はさらに、周囲空気の混合を減少させるインペラファン又はインジェクションファンの速度を減少させることにより、前記コンピュータ制御装置によって増加するように配される。
【0036】
そこには、前記エンジンと前記凝縮器との間に、前記排気ダクトと直列であるアフターバーナーが提供され得る。この例において、排気物質の量は、アフターバーナー中の補助燃料を燃焼させることによって且つコンピュータ制御装置によって増加するように配され得る。
【0037】
そこには、前記播種管中の凝縮物の量を測定するように配された凝縮物測定装置が提供され得る。この例において、前記コンピュータ制御装置は、前記凝縮器ファン、前記播種ファン、又は前記凝縮物の量に応答性である前記エンジンの毎分の回転、のうち少なくとも1つの速度を制御可能に変化させるように配され得る。
【0038】
コンピュータ制御装置はまた、前記凝縮器ファンの速度を増加させることにより、或いは、冷却空気がそこを横切って向かう前記排気通路の表面積を増加させることにより、凝縮物の量を増加させるように配され得る。
【0039】
コンピュータ制御装置は、含水種子を備える播種管の封鎖に応答して凝縮物の量を減少させるように配され得る。
【0040】
コンピュータ制御装置は、好ましくは、オペレーターコンソール上に前記排気温度を表示させるように配される。
【0041】
前記排気物質の含有物を決定するように配された排気物質アナライザと、前記エンジン中へ燃料添加剤を投入するように配された燃料添加ディスペンサーと、が提供されるとき、前記コンピュータ制御装置が、前記排気物質の前記含有物に応答して前記燃料添加剤を投入する速度を制御可能に変化させるように配される。前記コンピュータ制御装置はまた、そこを通って装置が駆動する作物の種類に応答して前記燃料添加剤を投入する速度を制御可能に変化させるように配される。燃料添加剤は、草作物のためのシリコーン、又はマメ作物のためのカルシウムを含み得る。
【0042】
前記排気物質中のバイオチャーを形成するように配されるように、前記コンピュータ制御装置は、前記エンジンによって消費された燃料及び空気の割合を制御可能に変化させるように配され得る。
【0043】
42
前記コンピュータ制御装置はまた、i)規定された量を超える排気物質中の酸素を示す酸素センサ、又はii)排気物質アナライザによって感知された排気物質の含有物、に応答して前記エンジンによって消費された空気に対する燃料の比を増加させるように配され得る。
【0044】
前記排気物質と連通する微粒子センサが、規定されるバイオチャーと等しい、前記排気物質のバイオチャーレベルを検知するまでに、前記コンピュータ制御装置はさらに、前記エンジンによって消費された燃料及び空気の割合を増加させるように配され得る。
【0045】
本発明の第2の態様によれば、内燃エンジンのための排気調整システムが提供され、該システムは、農業装置のエンジンからの排気物質を受け取るように配される排気ダクトと、凝縮器と、を備え、前記凝縮器は、そこを通る前記排気物質を受け取るように、前記排気ダクトと直列に連結されるように配された排気通路と、前記排気通路の表面の第1の位置を横切って冷却空気を向かわせるように配された主冷却通路と、前記排気通路の表面の第2の位置を横切って冷却空気を向かわせるように配された補助冷却通路と、前記各冷却通路を通る前記冷却空気を吹き飛ばすように配された凝縮器ファンと、選択された温度範囲内の前記排気物質の温度を維持するために、前記排気物質の温度に夫々応答して前記主冷却通路及び前記補助冷却通路に収容される冷却空気の量を制御可能に変化させるように配されたコンピュータ制御装置と、を備える。
【0046】
本発明のいくつかの実施形態は、添付図面と併せてここに記載される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、第1の実施形態による、排気調整システムの概略図である。
【図2】図2は、トラクター、耕運機又は種用タンクに関連して備え付けられる凝縮器の概略図である。
【図3】図3は、トラクター、耕運機又は種用タンクに関連して備え付けられる凝縮器の概略図である。
【図4】図4は、凝縮器の概略斜視図である。
【図5】図5は、凝縮器の熱交換管の一つの断面図である。
【図6】図6は、第2の実施形態による、排気調整システムの概略図である。
【図7】図7は、第3の実施形態による、排気調整システムの概略図である。
【0048】
図中、参照の符号のようなものは、異なる図において対応する部分を示す。
【発明を実施するための形態】
【0049】
添付図面を参照して、参照番号(10)によって概して示される排気調整システムの好ましい実施形態を示している。システム(10)は、内燃エンジン(12)を用いた使用に、特に適している。農業機具を牽引するためのトラクター(14)で用いられるタイプの例としては、説明される実施形態で示されるように、空気式播種機具(16)などである。
【0050】
空気式播種機具(16)は、トラクターの進行方向において、地面を横切る動きのために支持されるフレームを、典型的に備える。複数のオープナーが、地面の各畝間を形成するためのフレームに提供される。その中に種を収容する播種用タンクが、フレーム上に支持されるか又は種用カートの形態で個別に牽引されるかのどちらかで機具のフレームに付随する。これにより、排気の一部は種と混ざり、凝縮され湿った排気物質は、発芽を開始するために種を刺激する。複数の播種管(22)が、種用タンク(20)と、タンクからオープナーの夫々に種を運搬するためのオープナー(18)の一つ一つと、の間で連通する。播種ファン又は送風機の形態であるインペラファン(24)は、播種管と連通して備え付けられる。播種管は、タンクから管を通って地面に形成される畝間へ注入するための各オープナーまで種を吹き出すためのものである。
【0051】
システム(10)は、一般的に排気ダクト(26)を備え、該排気ダクト(26)は、トラクターのエンジン(12)の排気口から、播種機具の播種ファン(24)の吸気口側へ連通することにより、種とともに播種管を通って分配するため、エンジンの排気物質を播種ファンに伝達する。
【0052】
システム(10)はさらに、凝縮器(28)を備え、凝縮器(28)は、エンジンとインペラ又は播種ファンとの間の排気ダクト(26)と直列に結合される。凝縮器(28)は、図2及び図3に概略的に示されるように、播種機具に関連するカートの配置にかかわらず、トラクターの本体、又は播種機具のフレーム、又は個々の牽引される種用カートのいずれかに備え付けられる。
【0053】
より詳しくは、凝縮器(28)は、排気通路(30)を備え、該排気通路(30)は、長手方向に細長い管状部材であり、そこを通って長手方向の排気を収容するためのものである。主冷却通路(32)は、排気通路(30)より直径の小さい管状部材を備え、その長手方向における排気通路の中心を通って同心円状に延出するように位置している。
【0054】
主冷却通路(32)の外壁は、排気ダクト(30)の内部境界面を形成し、これにより、排気通路は、排気通路表面の第1の部分を形成する冷却通路の壁と、排気ダクト(30)の周囲外壁との間に、一般的に環状の空間を備える。該排気ダクト(30)は、排気通路表面の第2の部分を備え、且つ周囲の外気に露出する外壁を有する。
【0055】
第2冷却通路(34)が、別々の管の形状で提供される。該管は、排気ダクト(30)の外壁に平行であり且つ該外壁から間隔を空けられて長手方向に延出する。第2冷却通路(34)は、マニホールドを備え、該マニホールドは、そこを通って複数のノズルへ冷却空気を伝達する。該ノズルは、第2冷却通路を形成する管の片側に沿ってもう一方から長手方向に間隔を空けられている。ノズルは、排気ダクト(30)の外側表面に向かって半径方向に向けられる。
【0056】
従って、主冷却通路を通って向かわされる冷却空気は、排気通路の表面の第1内部の上を通過する。一方、第2冷却通路(34)を通って向かわされる冷却空気は、その間隔を介するノズル(36)によって向かわされることにより、排気ダクト(30)の第2外表面部を横切って吹き出される。
【0057】
主冷却通路及び第2冷却通路は、夫々の調整弁(38)を含む。調整弁(38)は、各冷却通路への冷却空気のアクセスを開閉するために、そのすぐ後で連通している。冷却ファン又は凝縮ファン(40)は、周囲の環境から空気を引き出すために提供され、各調整弁が開くとき、冷却空気は主冷却通路と補助冷却通路の両方を通って吹き出される。
【0058】
排気が冷却ファン(40)を一つだけ用いる凝縮器を通過するとき、調整弁は、排気の冷却速度を正確に制御するために4つの異なるモードにおいて機能することができる。最大の冷却のためには、両方の調整弁は開いたままであり、これにより、冷却空気は、中央の主冷却通路を軸方向に通って、且つ第2冷却通路のノズルによって排気通路(30)の外側付近の両方に向けられる。
【0059】
部分的に冷却を減らすため、第2冷却通路への調整弁は閉めることができる。これにより、冷却空気は、冷却ファンによって主冷却通路を通って吹き出されるだけである。一方、排気通路(30)の外側表面は、それとともに接触する取り囲む周囲空気からのいくらかの冷却がまだ許されている。
【0060】
さらに凝縮器で提供される冷却の量を減らすため、主冷却通路(32)への調整弁(38)は閉めることもでき、第2冷却通路(34)への調整弁は、代わりに開くこともできる。これにより、排気通路(30)の外側と、第2冷却通路(34)のノズルからの空気の流れによって支援される取り囲む周囲空気との間、冷却だけが起こる。該ノズルは、外側表面を横切って周囲空気の流れを向かわせている。
【0061】
凝縮器によって提供される冷却の量を最小化するため、両方の調整弁が閉じられ、冷却ファン(40)の動作は中断される。これにより、冷却だけが、排気通路の外側表面と連通する周囲空気によって提供される。
【0062】
主冷却通路(32)と凝縮器の排気通路(30)との間の境界壁を横切る熱伝達を最適化するために、複数の熱交換管(42)が提供され、これは、第1通路(32)を横切って直径方向に延出し、排気通路の、直径方向に反対の2つの側の間に排気物質を連通する。該排気通路は、主冷却通路(32)に対して遮断されたままである熱交換管(42)を備える。これにより、主冷却通路内の冷却空気は、どれも排気通路の中へ広がらず、逆もまた同じである。しかし、排気通路(30)と主冷却通路(32)の間の境界面は、かなり増加する。
【0063】
交換管(42)を通る空気流を促すために、好ましくは、バッフル(44)が交換管(42)夫々の中に支持される。各バッフル(44)は、スコップ部(46)を含み、該スコップ部(46)は、交換管夫々から外へ延出し、排気通路を形成する環状間隙を横切って部分的に補う。各バッフル(44)はまた、一般的にらせん状のねじの形状であるねじれ部(48)を含み、該ねじれ部(48)は、各交換管を通って軸方向に延出する。従って、排気通路(30)を通って長手方向に吹き出す排気が、近づいて来る排気の流れの中へ向けられたスコップ部(46)と接触させるように、バッフルは機能する。これにより、スコップ部は、それとともに結合された各交換管(42)を通って直径方向に排気の方向を変える。排気は交換管を通って向けられるとき、ねじれ部(48)は、乱流空気を促し、排気通路(30)と主冷却通路(32)との間の境界面との排気の接触を最小化する。長手方向において、各バッフル部(44)のスコップ部(46)は、交換管(42)夫々の一端から延出し、該一端は、交換管(42)夫々のバッフルの隣に近接するバッフルに対し直径方向に反対側である。従って、スコップ部(46)は、凝縮器の長さに沿って変化する構造で構成される。
【0064】
凝縮器は、一般的に伸長構造を備える。例えば、いくつかの実施形態において、長さは約10〜15フィート程度であり、一方主冷却通路(32)は直径約8インチ程度であってもよい。いくつかの実施形態において、排気通路(30)の外側境界は直径ほぼ10インチ程度である。凝縮器の対向端において、排気通路(30)を定義する外側境界壁は、直径が減少し、圧入接合部で主冷却通路の外壁につながっている。これにより冷却通路(30)の外壁に関連する主冷却通路(32)の外壁の軸方向におけるいくつかの小さな置換が許され、長手方向の熱膨張の異なる速度に適応する。
【0065】
システム(10)は、補助空気吸入口(50)を含む。該補助空気吸入口(50)は、エンジンと凝縮器との間の排気ダクト(26)と連通しており、播種ファンからの要求がエンジンから来る排気の体積を超えている場合、追加の空気が排気通路の吸気口内へ引き込まれるのを許可している。播種ファンは、凝縮器を通る排気通路を、播種ファンの吸気口側へ引き込まれる負圧で維持する。吸入口(50)は逆止弁を備えてもよく、該逆止弁は、排気ダクト内の負圧に応答して開く。或いは、より好ましくは、補助ファン(52)は、追加の空気を凝縮器内の排気通路(30)の吸気口内へ吹くために、吸入口と連通して供給されてもよい。補助ファン(52)によって吹かれた補助空気は、排気ガスへいくらかの追加の冷却を提供し、補助空気は、排気通路(30)内の排気物質と直接混合される。
【0066】
播種ファン送風機によって必要とされるよりも、トラクターのエンジンによって生成される排気がより多い場合、誘導/安全弁(54)は、エンジンと凝縮器との間の排気ダクトと直列につながれており、圧力除去装置として機能する。これにより、もしトラクターのエンジンに過剰な背圧があるならば、誘導弁(54)は、既存のトラクターの排気筒を通って大気へ過剰な排気を迂回させるために開く。誘導弁(54)は、排気の一部のみ又はすべてをトラクターの排気筒へ迂回させるために役立つ。好ましい実施形態において、
コンピュータ制御装置(56)が弁を閉め、播種管から地面への種の分配のために凝縮器から播種ファンへの排気を迂回させるポイントで良好に動作中であると、システム(10)が確認されるまで、誘導弁(54)は、開いた位置のままであることにより、トラクターの排気筒へ排気を完全に迂回させる。
【0067】
システム(10)は、複数の温度センサ(58)を含む。該温度センサ(58)は、エンジンと播種機具のオープナーとの間の排気物質と連通する様々なポイントに位置する。センサ(58)は、トラクターのエンジンと近接する排気と連通し、凝縮器を通過する排気と連通し、そしてオープナーに近接する播種管を通過する排気と連通して配される。この方法において、コンピュータ制御装置(56)は、エンジンシステム(10)の至るところの排気の温度を監視でき、エンジンからの有益な排気物質を生成するため、及び播種管から地面までの通過の前の排気における凝縮物の最適な量を制御するための最適な位置で、構成要素の夫々が動作することを確実にする。
【0068】
凝縮器内に形成される凝縮物が、排気通路中に残存し、種と一緒に地面へ注入されるために播種管及びオープナーへ排気とともに運ばれるように、排気ダクト、凝縮器の排気通路、並びに播種ファン及び播種管との排気の連通部が配される。従って、排気が、播種管内の種を塞ぐ多すぎる凝縮物を防ぐのに十分熱いままであるように、最適温度が播種管において求められる。一方、排気は、種が熱い排気によって加熱されずに且つ種が過剰な熱により損傷を受けないような十分な冷却を提供する。
【0069】
温度センサに加えて、排気物質アナライザ(60)が、凝縮器の排気口で又は播種管で排気ダクトと連通して結合されており、含有物を分析或いは排気物質の含有物を決定する。従って、補助冷却空気の排気物質に対する比は、二酸化炭素の比及びレベル、並びにNOX化合物と同様に決定される。コンピュータ制御装置(56)は、アナライザ(60)からの排気物質の情報、及び様々なセンサ(58)からの温度情報のすべてを受け取る。様々なセンサ(58)は、トラクターの運転室内の適切なディスプレイ(62)上のこれらすべての情報を表示し、その上、情報を使用し、最も有益な方式においてシステム(10)を稼動する。
【0070】
本明細書中に記載されるように、排気ダクトは、一般的に、コンピュータ制御装置によって調整された排気物質の方向を変えるために配され、これにより、排気物質は、湿度、酸化有機物又はバイオチャーのいずれかによって、発芽に影響を与えるように配される。バイオチャーの形成は、内燃エンジンによって消費された燃料中のバイオマスの熱分解による、排気物質中の成形炭を含む。コンピュータ制御装置は、燃料(バイオ燃料又は他のバイオマス関連の燃料添加剤を含む)とエンジンによって消費された空気の比を制御可能に変化させ、排気物質中のバイオチャーの所望の量の形成をもたらす。コンピュータ制御装置と通信する酸素センサは、排気物質中の酸素の量を示し、規定の量を超える酸素を示す酸素センサに応答してエンジンによって消費された空気に対する、燃料中のバイオマス派生物の比を増加させる。コンピュータ制御装置はまた、排気物質アナライザ(60)によって感知されるような排気物質中の様々な指標となる化合物の含有物に応答してエンジンによって消費された空気に対する、燃料の比を増加させるように配される。さらに、コンピュータ制御装置は、排気物質と連通するコンピュータ制御装置の微粒子センサが、規定のバイオチャーレベルと等しい排気物質中のバイオチャーのレベルを検知するまで、エンジンによって消費された空気に対する燃料の比を増加させるように配される。
【0071】
ディスプレイ(62)は、ユーザー入力装置(64)を含む。ユーザー入力装置(64)は、作業者が、特定のトラクター及び使用されている播種機具にとっての温度上限値と温度下限値に関する様々な特徴、及び土壌の状態に依存する排気流中の所望の凝縮物レベル及び排気物質レベルを入力することを許可する。
【0072】
コンピュータ制御装置(56)は、エンジン、播種ファン、冷却ファン及び補助空気ファン(52)、並びに様々な調整弁及び適切な種類の弁の毎分の回転を動作させる。適切な種類の弁とは、凝縮器及び播種機具の播種管で、エンジンと近接する排気ダクトを含むシステムの各領域にとって最適な選択された範囲内の排気温度を維持するために最適な弁である。
【0073】
種の栓をすることに貢献することができる凝縮物が多すぎることは、選択された下限の上で播種管の温度を維持することによって避けされ又は防がれる。このことは、第1及び第2の冷却通路の調整弁及び冷却ファンの速度を適切に制御することによって凝縮器で起こる冷却の量、を減らすことによって達成される。典型的には、温度は、種又は播種管に損傷を与えるかもしれない上限値を超える温度を防ぐ一方、できるだけ上限値近くで制御される。また、温度を上げるために、エンジンは、RPMの高速で動作させることができ、或いは播種ファンは、吸入口(50)に入る補助空気が多すぎることを防ぐために、低速で動作させることができる。いくつかの実施形態において、装置の構造に依存して、150°F近くの排気温度が好ましい。90°F〜200°Fの範囲の一般的な温度において、
種とともに地面に注入されるように形成されるいくらかの凝縮物を許可する一方、種又は播種管への損傷を防ぐという点でも、典型的に効果的である。
【0074】
コンピュータはまた、播種管中の水分レベル又は凝縮物レベルをモニターする。もし、非常に乾燥した地面故により多い凝縮物が望まれるならば、冷却ファンの使用の代わりに必要とされる冷却機能のいくらかを実行するために、補助水が排気に加えられ得る。代わりに、追加の凝縮物が種とともに注入されるために播種管へ運ばれるように排気通路中に形成するように、排気はより大きく冷却されてもよい。排気流中の所望の凝縮物レベルを達成するために、播種ファン、冷却ファン及びエンジンのRPMの速度を調節することが望まれるが、それは選択された温度範囲内にある間だけである。冷却を増大させるため、例えば冷却ファンは、より高い速度で動作されてもよく、或いは凝縮器を通る排気通路のより大きな表面積が、開かれるべき第1及び第2冷却通路の両方の調整弁を調整することによって、冷却空気にさらされ得る。
【0075】
制御装置はまた、選択された温度範囲内にある間、所望の排気物質レベルを維持するために、冷却ファン、播種ファン及びエンジンのRPMを操作することができる。排気物質を増加させるために、エンジンはRPMのより高い速度で動作することができ、これにより、より大きな体積の排気は、吸入口(50)を通って中に引き入れられる追加の空気の代わりに生成される。また、エンジンはより熱い温度で動作し、排気物質の単位体積当たりのより望ましい排気物質を生成する。
【0076】
選択的に、より多い燃料が、凝縮器を通って通過する前に、及び播種ファンによって地面へ注入される前に、より望ましい排気物質を生成するために追加され得る場合、アフターバーナーは、エンジンに近接する排気と直列に接続され得る。
【0077】
播種ファンの速度を低下させることはまた、吸入口(50)を通ってシステム中へ引き入れられるより少ない補助空気をもたらす。これにより、凝縮器及び播種管を通過する空気のより高い比が排気物質を備える。
【0078】
アナライザ(60)によって決定された排気物質比を変えるために複数の燃料添加剤が必要とされることをコンピュータが決定するとき、地面へ注入されるべき所望の排気物質をさらに制御するために、該添加剤が必要に応じて燃料に添加されてもよい。使用された添加剤は、作物と相互作用するための所望の排気物質及び土壌の種類に依存して変化する。例えば、シリコーン添加剤が草タイプの作物に使用される。様々な起源のバイオ燃料は、異なるミネラル、及び排気物質を変化させるオイルのタンパク質含有物を有する。規定の炭素と窒素の比を維持するために、コンピュータは、高タンパク質燃料を他のオイルと混合させる、或いは燃料を最も高タンパク質なオイルを混合させる。タンパク質オイルは、最も高いNOXのアブラナ科カメリナ・サティバを製造する。
【0079】
本明細書中に記載されるように、排気ダクトは排気物質の方向を変えるように配される。これにより、排気物質は、湿度、酸化有機物又はバイオチャーのいずれかによって、排気物質が発芽に影響を与えるように配される。様々な他の機能に加えて、特定の利益に関し、コンピュータ制御装置は、土壌インジェクションファンを制御可能に変化させる。土壌インジェクションファンは、凝縮器内の圧力を低下させ、注入流の圧力を増加させる。コンピュータ制御装置はまた、バイオ燃料とエンジンによって消費された添加剤の比を制御可能に変化させ、約30:1である排気物質の規定の炭素と窒素の比を維持する。
【0080】
安全弁が提供されるとき、それは凝縮器から離れたエンジンからの排気物質の方向を選択的に変えるように配される。凝縮器は、上記される他の原因に加えて、動いていない播種ファンに応答性である。安全弁はまた、規定される上限温度を超える排気ダクトの温度に応答して凝縮物から離れたエンジンからの排気物質の方向を選択的に変えるように配され得る。
【0081】
コンピュータ制御装置は、各選択された設定点に応答してシステムの複数の操作変数を制御する。設定点は、規定される上限温度値を超える排気の温度、又は機能不良の任意の種類、或いはコンピュータによって検知された望ましくない又は損傷を与える状態に応答して各工場出荷時設定に戻るように配される。
【0082】
凝縮器に関する追加の特徴は、補助的に圧縮されたガスシステムであり、該ガスシステムは、凝縮器内の様々な位置で圧縮ガスの充填を定期的に放出するように配される。これは感知された状態に応えて行われることができ、排気煤が定着すること及び凝縮器を詰まらせることを防ぐ。
【0083】
さらに上記のシステムを増強するために、排気物質の含有物を決定する排気物質アナライザはまた、コンピュータ制御装置とともに機能することができる。これにより、コンピュータ制御装置は、排気物質の含有物に応答して、エンジンによって消費された高タンパク質含有物を有するバイオ燃料の速度を制御可能に変えるように配される。
【0084】
排気物質の量はまた、播種ファン又は周囲空気の混合を減少させるインジェクションファンの速度を減少させることによって、コンピュータ制御装置によって増加される。
【0085】
コンピュータ制御装置はまた、トラクターがこれを通して運転される作物の種類に応答して、燃料添加剤を施す速度を制御可能に変化させることに加え、加えられるべき燃料添加剤の種類を選択することができる。例えば、草作物のために、燃料添加剤はシリコーンを含むが、マメ科作物のために、燃料添加剤はカルシウムを含む。
【0086】
本明細書中に記載されるように、コンピュータ制御装置は、終了温度及び所望の排気物質レベルを制御する。コンピュータが温度及び水分レベルを感知することができるとき、水分が作られることが可能になる。システムは寒い日の冷却に対して対処する。排気が露点に達するとき、凝縮が行われる。コンピュータは、中央管を通って空気を外へ吹く凝縮器ファンを停止する。交差管は乱流構造を有し、該乱流構造は熱い排気が管を通って循環することを可能にする。該管は中央管を通って吹かれる冷却空気に熱を伝導する。暑い日において、余剰空気は、同じブロワを備える外側の管の周囲を循環されることができる。乱流構造は、アルミニウム製のねじれたストリップバッフルを含み、該ストリップバッフルは、内管と外管の間の空間へ延長する長さに沿って方向を入れ替える。熱い排気が管を通過するとき、ねじれたストリップはガス流を捕らえ、交差管を通ってガスを旋回させる。ガス流への延長を入れ替えることに伴って、ガスは中央管を通って循環する。
【0087】
凝縮器の構造は、乱流を最大化し、エンジンの低い背圧を維持し、野菜油を燃焼させたときの黒煤又はバイオチャー、使用されたオイル、又はエンジン空気燃料比を機械的又はコンピュータ設定によって変化させることを可能にする。凝縮器の構造は、煤が通過すること及び沈降しないことを可能にする。なぜなら、排気物質流が煤を運び、播床に煤を埋めるからであり、それはこのバイオチャーが高カチオン交換容量を有するからである。圧縮ガスの必要量を放出する圧縮機は、チャーが凝縮器を塞ぐことを防ぐ。このガスは、オゾン、又は圧縮された排気物質又は外気であり得る。
【0088】
凝縮器内の高温部及び低温部の拡張及び縮小は、圧入端によって外管を圧壊することなしに中央管が縮小することによって対処される。該圧入端は、外皮を圧壊することなしに内管が縮小することを可能にする。
【0089】
トラクター運転室のコンソールは、排気物質注入システムの温度領域を表示する。搭載された排気物質アナライザは、土壌中に注入される継続的な排気物質レベルを表示することができる。コンピュータは、燃料の種類又は所望の水分の混合比を変えることができる。もしシステムが機能しなくなれば安全弁は開き、作業者及び装置の故障を保護するために制御しているときのみ通常開閉する。制御コンピュータにコード化された認可プログラムは、プログラムをアップグレードし、システムがアップグレードに伴う許諾された技術的承諾下で使用されていることを確実にする。任意のサイズの構造又は装置利用トラクター、芝生手入れ機、収穫機、固定モーターが使用され得る。構造のための材料は、アルミニウムが望ましいがこれに限定されない。また、管のサイズに関して制限はなく、ガス流の配置は、一つの管又は対の流れに平行な管又は直列な管において、中央供給又は端部供給のいずれかによって逆転されてもよい。構造体のための電力を生成する発電機は、構造体を熱し電力を供給するために、排気物質凝縮器を使用する。すべての熱は排気から除去される。
【0090】
図6に示されるさらなる実施形態において、システムが共に使用される農業機具は、芝刈り用デッキ(102)を有する芝刈り機(100)を備える。芝刈り機が自走式であるとき、地面を横切る芝刈り機の前方移動の機動力となるため、及び芝刈り羽根(104)を回転させるためのエンジン(12)は、排気物質を生成する。該排気物質は、エンジンと芝刈り用デッキの間で通ずるために、上記されるように凝縮器(28)を通って通ずるための排気ダクト(26)中に向けられる。補助インペラファン(24)は、芝刈り用デッキ中へ排気物質を向けるようなこの場合において、排気ダクトと連通して備え付けられる。代わりに、芝刈り機がトラクターによって牽引されるとき、トラクターのエンジンは、芝刈り用デッキ中の排気ダクトによって向けられた排気物質を提供する。本明細書中に記載されるどちらかの実施形態において、農業機具に付随するインペラファンは、排気ダクトを通る排気物質の流れを引きこむように配される。制御装置(56)は、エンジン(12)、インペラファン(24)及び凝縮器の冷却ファン(40)を制御するために、前述の実施形態に関して上記されるように実質的に機能する。
【0091】
他の実施形態において、農業機具は、耕運機フード(108)を有するロータリー式耕運機(106)を備える。この場合において、エンジン(12)は、地面を横切る機具の前方への移動の機動力となるための、ロータリー式耕運機の地面係合羽根(110)の回転、を駆動するために配される。さらに、排気ダクト(26)は、エンジンと耕運機フードの間の凝縮器(28)を通って排気を伝達するように配される。これにより、インペラファン(24)は、フード中へ排気物質を向けるように配され、排気物質は、ロータリー式耕運機の地面係合羽根によって地面中に混合されるように配される。制御装置(56)は、エンジン(12)、インペラファン(24)及び凝縮器の冷却ファン(40)を制御するために、前述の実施形態に関して上記されるように実質的に機能する。
【0092】
本明細書中に記載されるような本発明において、及び請求の精神と範囲内で、このような精神と範囲から逸脱することなく行われた同じものについての多くの一見したところ広く異なる実施形態において、様々な変更が行われることができるので、添付の明細書中に含まれるすべての事項が、あくまで示されたものにすぎず、限定されないものとして解釈されるべきということが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
農業機具に付随する内燃エンジンのための排気調整システムであって、
前記システムは、
前記エンジンから前記農業機具まで排気物質を伝達するように配される排気ダクトと、
前記農業機具に付随し、且つ前記排気ダクトを通る排気物質の流れを引きこむように配された農業インペラファンと、
前記エンジンと前記インペラファンの間を通る前記排気物質を受け取るように、前記排気ダクトと直列に連結されるように配された排気通路を備える凝縮器と、
前記排気通路の表面を横切って冷却空気を向かわせるように配された凝縮器ファンと、
前記排気の温度を検知するように配された排気温度センサと、
選択された温度範囲内の前記排気物質の温度を維持するために、前記排気物質の温度に応答性して、前記凝縮器ファン、前記インペラファン、又は前記エンジンの毎分の回転、のうち少なくとも1つの速度を制御可能に変化させるように配されたコンピュータ制御装置と、
を備えることを特徴とする排気調整システム。
【請求項2】
芝刈り用デッキを有する芝刈り機を備える農業機具とともに使用されるシステムであって、
前記エンジンは、地面を横切る前記機具の前方への動きの機動力となるように配され、
前記排気ダクトは、前記エンジンと前記芝刈り用デッキの間を連通するように配され、
これにより、前記インペラファンは、前記芝刈り用デッキの中へ排気物質を向かわせるように配され、
前記排気物質は、前記芝刈り用デッキの刈り取った芝生及び芝生への栄養補給のために葉面と混ぜられるように配されることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項3】
耕運機用フードを有するロータリー式耕運機を備える農業機具とともに使用されるシステムであって、
前記エンジンは、地面を横切る前記機具の前方への動きの機動力となるための前記ロータリー式耕運機の地面係合羽根の回転駆動のために配され、
前記排気ダクトは、前記エンジンと前記耕運機用フードの間を連通するように配され、
これにより、前記インペラファンは、前記フードの中へ排気物質を向かわせるように配され、前記排気物質は、地面の中へ混ぜられるように配されることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項4】
空気式播種機具を備える農業機具とともに用いて使用されるシステムであって、
前記空気式播種機具は、地面の畝間を形成するための複数のオープナーと、播種タンクと、前記タンクから前記オープナーまで種を運ぶように配された複数の播種管と、を備え、
前記エンジンは、前記空気式播種機具を牽引するために配されたトラクターのエンジンを備え、前記インペラファンは、前記空気式播種機具の播種ファンを備え、前記空気式播種機具は、前記播種管を通って種を吹き飛ばすように配されることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記排気ダクトが前記排気物質の方向を変えるように配されることにより、前記排気物質が、湿度、酸化有機物又はバイオチャーのいずれかによって、種の発芽に影響を与えるように配されることを特徴とする請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記コンピュータ制御装置が、前記凝縮器ファンの速度を制御可能に変化させるように配されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項7】
前記コンピュータ制御装置が、前記インペラファンの速度を制御可能に変化させるように配されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項8】
前記コンピュータ制御装置が、前記インペラファンの速度を制御可能に変化させるように配されることにより、凝縮器内の圧力を低下させ、且つ噴射流の圧力を増加させるように前記インペラファンが配されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項9】
前記コンピュータ制御装置が、前記エンジンによって消費されるバイオ燃料と添加剤の比を制御可能に変化させることにより、約30:1である前記排気物質の規定の炭素と窒素の比を維持することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項10】
前記オープナー、前記凝縮器及び前記エンジンのいずれかに隣接する前記排気の温度を検知するように配された排気温度センサが提供され、前記コンピュータ制御装置が、前記温度センサの夫々によって決定された前記排気物質の温度に応答性することを特徴とする請求項4乃至9のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項11】
動いていない前記インペラファンに応答して前記凝縮器から離れた位置の前記エンジンから、排気物質の方向を選択的に変えるように配された安全弁が提供されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項12】
規定される温度上限を超える前記排気の温度に応答して前記凝縮器から離れた前記エンジンから、排気物質の方向を選択的に変えるように配された安全弁が提供されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項13】
前記コンピュータ制御装置が、夫々の選択された設定点に応答して複数の変数を制御するように配され、前記設定点が、規定される温度上限を超える前記排気の温度に応答してそれぞれのデフォルト設定に戻るように配されることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項14】
前記エンジンと前記凝縮器の間の前記排気ダクトと連通する補助空気吸入口が提供され、前記補助空気吸入口は、前記インペラファンの前に前記排気物質と混ぜられるべき前記排気ダクトの中へ周囲空気を注入するように配されることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項15】
前記補助空気吸入口の中へ空気を向かわせるように配された補助ファンが提供され、前記補助ファンは、前記コンピュータ制御装置によって制御されることを特徴とする請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記選択された温度範囲が、華氏90〜200度を含むことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項17】
前記選択された温度範囲が、華氏110〜150度を含むことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項18】
前記凝縮器が、前記排気通路に凝縮物を形成するように配され、前記排気通路が、前記播種管へ前記凝縮物を運搬するように配されることを特徴とする請求項4乃至17のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項19】
前記凝縮器が、
そこを通る前記排気物質を受け取るように、前記排気ダクトと結合されるように配された排気通路と、
前記排気通路の表面の第1の位置を横切って冷却空気を向かわせるように配された主冷却通路と、
前記排気通路の表面の第2の位置を横切って冷却空気を向かわせるように配された補助冷却通路と、
を備え、
前記コンピュータ制御装置が、前記排気物質の温度に夫々応答して主冷却通路及び補助冷却通路に収容された冷却空気の量を制御可能に変化させるように配されることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項20】
前記主冷却通路が、前記排気通路から同心円状に延出し、前記補助冷却通路が、前記排気通路の外側の周りに向けられることを特徴とする請求項19記載のシステム。
【請求項21】
前記排気通路の直径方向に対向する2つの側面の間の前記主冷却通路を直径方向に横切って、排気物質を伝達するように夫々配された複数の交換管が提供されることを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項22】
各交換管に付随する前記排気通路中のバッフル部材が提供され、前記バッフル部材は、排気物質の流れを前記各交換管を通って軸方向から半径方向へ方向を変えるように配されていることを特徴とする請求項21記載のシステム。
【請求項23】
前記主冷却通路及び前記排気通路が同心の管状部材を備え、前記同心の管状部材が圧入接続部によって対向端で結合されており、前記圧入接続部が長手方向における前記管状部材の異なる熱膨張速度を適応させるよう配されることを特徴とする請求項19乃至22のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項24】
前記凝縮器における様々な位置で圧縮ガスの充填を定期的に放出するように配されることにより、排気煤が定着すること及び前記凝縮器を塞ぐことを防止するように配された補助圧縮ガスシステムが提供されることを特徴とする請求項1乃至23のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項25】
規定される温度上限を超える排気温度に応答して前記排気ダクトの中へ冷却水を注入するように配された補助水タンクが提供されることを特徴とする請求項1乃至24のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項26】
前記排気物質の含有物を決定するように配された排気物質アナライザが提供され、前記コンピュータ制御装置が、前記排気物質の前記含有物に応答して、前記凝縮器ファン、前記インペラファン、又は前記エンジンの毎分の回転、のうち少なくとも1つの速度を制御可能に変化させるように配されることを特徴とする請求項1乃至25のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項27】
前記排気物質の含有物を決定するように配された排気物質アナライザが提供され、前記コンピュータ制御装置が、前記排気物質の前記含有物に応答して前記エンジンによって消費される高タンパク質含有物を有するバイオ燃料の速度を制御可能に変化させるように配されることを特徴とする請求項1乃至26のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項28】
排気物質の量が、前記エンジンのRPMを増加させることにより、前記コンピュータ制御装置によって増加するように配されることを特徴とする請求項27記載のシステム。
【請求項29】
排気物質の量が、前記エンジンの動作温度を増加させることにより、前記コンピュータ制御装置によって増加するように配されることを特徴とする請求項27記載のシステム。
【請求項30】
排気物質の量が、周囲空気の混合を減少させるインペラファン又はインジェクションファンの速度を減少させることにより、前記コンピュータ制御装置によって増加するように配されることを特徴とする請求項27記載のシステム。
【請求項31】
前記エンジンと前記凝縮器との間に、前記排気ダクトと直列であるアフターバーナーが提供されることを特徴とする請求項27記載のシステム。
【請求項32】
前記播種管中の凝縮物の量を測定するように配された凝縮物測定装置が提供され、前記コンピュータ制御装置が、前記凝縮物の量に応答して、前記凝縮器ファン、前記播種ファン、又は前記エンジンの毎分の回転、のうち少なくとも1つの速度を制御可能に変化させるように配されることを特徴とする請求項4乃至31のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項33】
前記コンピュータ制御装置が、前記凝縮器ファンの速度を増加させることにより、凝縮物の量を増加させるように配されることを特徴とする請求項32記載のシステム。
【請求項34】
前記コンピュータ制御装置が、冷却空気がそこを横切って向かう前記排気通路の表面積を増加させることにより、凝縮物の量を増加させるように配されることを特徴とする請求項33記載のシステム。
【請求項35】
前記コンピュータ制御装置が、含水種子を備える播種管の封鎖に応答して凝縮物の量を減少させるように配されることを特徴とする請求項32乃至34のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項36】
前記コンピュータ制御装置が、オペレーターコンソール上に前記排気温度を表示させるように配されることを特徴とする請求項1乃至35のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項37】
前記排気物質の含有物を決定するように配された排気物質アナライザと、前記エンジン中へ燃料添加剤を投入するように配された燃料添加ディスペンサーと、が提供され、前記コンピュータ制御装置が、前記排気物質の前記含有物に応答して前記燃料添加剤を投入する速度を制御可能に変化させるように配されることを特徴とする請求項1乃至36のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項38】
前記排気物質の含有物を決定するように配された排気物質アナライザと、前記エンジン中へ燃料添加剤を投入するように配された燃料添加ディスペンサーと、が提供され、前記コンピュータ制御装置が、そこを通って装置が駆動する作物の種類に応答して前記燃料添加剤を投入する速度を制御可能に変化させるように配されることを特徴とする請求項1乃至37のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項39】
草作物と組み合わされ、前記燃料添加剤がシリコーンを含むことを特徴とする請求項38記載のシステム。
【請求項40】
マメ作物と組み合わされ、前記燃料添加剤がカルシウムを含むことを特徴とする請求項38記載のシステム。
【請求項41】
前記排気物質中のバイオチャーを形成するように配されるように、前記コンピュータ制御装置が、前記エンジンによって消費された燃料及び空気の比を制御可能に変化させるように配されることを特徴とする請求項1乃至40のいずれか一つに記載のシステム。
【請求項42】
前記コンピュータ制御装置が、酸素センサに応答して前記エンジンによって消費された空気に対する燃料の比を増加させるように配され、前記酸素センサは、規定された量を超える前記排気物質中の酸素を示すことを特徴とする請求項41記載のシステム。
【請求項43】
前記コンピュータ制御装置が、排気物質アナライザによって感知された前記排気物質の前記含有物に応答して前記エンジンによって消費された空気に対する燃料の比を増加させるように配されることを特徴とする請求項41記載のシステム。
【請求項44】
前記排気物質と連通する微粒子センサが、規定されるバイオチャーと等しい、前記排気物質のバイオチャーレベルを検知するまでに、前記コンピュータ制御装置が、前記エンジンによって消費された燃料及び空気の比を増加させるように配されることを特徴とする請求項41記載のシステム。
【請求項45】
内燃エンジンのための排気調整システムであって、
前記システムは、
農業装置のエンジンからの排気物質を受け取るように配される排気ダクトと、凝縮器と、を備え、
前記凝縮器は、
そこを通る前記排気物質を受け取るように、前記排気ダクトと直列に連結されるように配された排気通路と、
前記排気通路の表面の第1の位置を横切って冷却空気を向かわせるように配された主冷却通路と、
前記排気通路の表面の第2の位置を横切って冷却空気を向かわせるように配された補助冷却通路と、
前記各冷却通路を通る前記冷却空気を吹き飛ばすように配された凝縮器ファンと、
選択された温度範囲内の前記排気物質の温度を維持するために、前記排気物質の温度に夫々応答して前記主冷却通路及び前記補助冷却通路に収容される冷却空気の量を制御可能に変化させるように配されたコンピュータ制御装置と、
を備えることを特徴とする排気調整システム。
【請求項46】
前記主冷却通路が、前記冷却通路を通って同心円状に延出し、前記補助冷却通路が、前記排気通路の外側の周りに向けられることを特徴とする請求項45記載のシステム。
【請求項47】
前記排気通路の直径方向に対向する2つの側面の間の前記主冷却通路を直径方向に横切って、排気物質を伝達するように夫々配された複数の交換管が提供されることを特徴とする請求項46記載のシステム。
【請求項48】
各交換管に付随する前記排気通路中のバッフル部材が提供され、前記バッフル部材は、排気物質の流れを前記各交換管を通って軸方向から半径方向へ方向を変えるように配されていることを特徴とする請求項47記載のシステム。
【請求項49】
前記主冷却通路及び前記排気通路が同心の管状部材を備え、前記同心の管状部材が圧入接続部によって対向端で結合されており、前記圧入接続部が長手方向における前記管状部材の異なる熱膨張速度を適応させるよう配されることを特徴とする請求項45乃至48のいずれか一つに記載のシステム。

【図4】
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【図5】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−524175(P2011−524175A)
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−513830(P2011−513830)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【国際出願番号】PCT/CA2009/000815
【国際公開番号】WO2010/003218
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(510333830)エヌ/シー クエスト インク. (1)
【Fターム(参考)】