説明

通信システム

【課題】経路情報を保持せずデータを効率的に広範囲に渡って伝達する。
【解決手段】所定の信号を所定範囲内に無線で送信する携帯端末装置10と、前記携帯端末装置10から送信された前記所定の信号を中継する複数の中継装置20とを有する通信システム101であって、前記中継装置20は、前記携帯端末装置10から送信された所定の信号を周期的に受信する第1の期間と、他の中継装置から送信された所定の信号を周期的に受信する第2の期間とにより信号を受信する受信手段22と、前記受信手段22により前記第1の期間で前記携帯端末装置から送信された所定の信号を受信した場合又は前記第2の期間で前記他の中継装置から送信された所定の信号を受信した場合、前記受信手段22により受信した所定の信号を前記他の中継装置20に送信する送信手段23とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の中継装置を用いて通信を行う通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、メッシュネットワークにより構成される通信システムが知られている。このような通信システムでは、各ノードとなる中継装置等が無秩序に情報を送信すると、電波の干渉が生じるため、各ノード間で情報を正確に伝達することができない。
【0003】
ここで、上述した従来の通信システムの一例について図を用いて説明する。図1は、従来の通信システムを説明するための図である。図1に示すように、中心に位置する携帯端末装置100から信号が送信されると、周辺に存在する中継装置200A〜200Cが携帯端末装置100から送信された信号を受信し、更に周辺に存在する中継装置200D〜200Iへと信号を送信している。このとき、各中継装置200は、周辺の中継装置200に無秩序に信号を送信しているため、例えば中継装置200Eや中継装置200Iでは、電波の干渉が生じている。
【0004】
そこで、従来から、メッシュネットワーク上に配置されている各ノードに、経路上にあるノードのアドレス等の経路情報を保持させ、各ノードがデータを受信した場合、保持している経路情報にしたがって情報を送信させる通信システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−135817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような通信システムでは、各ノードは経路情報にしたがって情報を送受信するため、経路情報を保持するためのメモリを持つ必要があると共に、経路情報に追加、変更等が生じた場合には、各ノードが保持している情報をアップデートするための処理が必要となる。また、ネットワーク上で多数配置されている各ノードに故障がないか、正確にデータが送受信可能か否か定期的に検査を行う必要がある。したがって、このような通信システムにおいては、アップデートや定期検査のための消費電力がかかり、負担が大きいという問題が生じた。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、経路情報を保持せずデータを効率的に広範囲に渡って伝達すること可能とする通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、所定の信号を所定範囲内に無線で送信する携帯端末装置(10)と、前記携帯端末装置(10)から送信された前記所定の信号を中継する複数の中継装置(20)とを有する通信システム(101)であって、前記中継装置(20)は、前記携帯端末装置(10)から送信された所定の信号を周期的に受信する第1の期間と、他の中継装置から送信された所定の信号を周期的に受信する第2の期間とにより信号を受信する受信手段(22)と、前記受信手段(22)により前記第1の期間で前記携帯端末装置から送信された所定の信号を受信した場合又は前記第2の期間で前記他の中継装置から送信された所定の信号を受信した場合、前記受信手段(22)により受信した所定の信号を前記他の中継装置(20)に送信する送信手段(23)とを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の通信システム(101)において、前記携帯端末装置(10)又は前記他の中継装置(20)から送信された所定の信号の信号強度が所定の強度以上の場合に、前記所定の信号を受信するよう前記受信手段(22)を制御する制御手段(24)を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の通信システム(101)において、前記制御手段(24)は、前記受信手段(22)により前記携帯端末装置(10)又は前記他の中継装置(20)から送信された所定の信号を検知したとき、前記受信手段(22)により既に受信した所定の信号を前記他の中継装置(20)に送信しないよう前記送信手段(23)を制御することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の通信システム(101)において、前記制御手段(24)は、前記携帯端末装置(10)又は前記他の中継装置(20)から既に受信した所定の信号と同一の信号を前記受信手段(22)により受信した場合、前記同一の信号を無効とするよう制御することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の通信システム(101)において、前記制御手段(24)は、前記受信手段(22)により前記携帯端末装置(10)から送信された所定の信号を受信した場合、前記所定の信号に自己の識別コードを含めて前記他の中継装置(20)に送信し、前記受信手段(22)により前記他の中継装置(20)から送信された所定の信号を受信した場合、前記所定の信号に前記他の中継装置(20)の識別コードが含まれているか否かを判定し、前記所定の信号に前記他の中継装置(20)の識別コードが含まれていないとき、前記所定の信号に自己の識別コードを含め、前記所定の信号に前記他の中継装置(20)の識別コードが含まれているとき、前記所定の信号に自己の識別コードを含めずに、前記所定の信号を前記他の中継装置(20)に送信するよう前記送信手段(23)を制御することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の通信システム(101)において、前記制御手段(24)は、前記受信手段(22)により前記他の中継装置(20)から所定の信号を受信した場合、前記所定の信号に含まれる他の中継装置(20)の識別コードの他に自己の識別コードを含めて前記他の中継装置(20)に送信するよう前記送信手段(23)を制御することを特徴とする。
【0014】
なお、上記参照符号は、あくまでも参考であり、これによって、本願発明が図示の態様に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、経路情報を保持せずデータを効率的に広範囲に渡って伝達することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】従来の通信システムを説明するための図である。
【図2】本実施形態の通信システムに用いる各機器を示すブロック図である。
【図3】本実施形態の通信システムを説明するための図である。
【図4】本実施形態のタイミング制御を説明するための図である。
【図5】本実施形態の通信処理を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態の通信システムを構成する装置が保持又は送信するデータの例を示す図である。
【図7】通信システムのメンテナンス処理を説明するための図である。
【図8】メンテナンス処理におけるタイミング制御を説明するための図である。
【図9】メンテナンス処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】メンテナンス処理において装置が保持又は送信するデータの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明を実施するための形態について説明する。
【0018】
<本実施形態の通信システムに用いる各機器を示すブロック図>
図2は、本実施形態の通信システムに用いる各機器を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態の通信システム101は、携帯端末装置10と、複数の中継装置20と、管理装置30とを有するように構成される。
【0019】
携帯端末装置10は、電源手段11と、操作手段12と、警報通知手段13と、記憶手段14と、制御手段15と、位置検出手段16とを有するように構成され、緊急時の操作により緊急通信(緊急発報)等の所定の信号を所定範囲の中継装置20等に無線で送信する。
【0020】
電源手段11は、例えばリチウムイオン電池等の二次電池から構成され、各部に駆動電源を供給する。
【0021】
操作手段12は、携帯端末装置10を携帯している例えば児童・生徒等の携帯者が、手動操作するスイッチ等を有する。なお、操作手段12は、テストスイッチ用のスイッチを備えていても良い。
【0022】
警報通知手段13は、携帯者が操作手段12により何らかの操作を行ったとき、制御手段15の指示により緊急通信等の所定の信号を所定範囲内の中継装置20等に無線で送信する。ここで、警報通知手段13は、記憶手段14に記憶されている携帯端末装置10に固有の識別コードを取得し、緊急通信に含めて送信する。
【0023】
また、警報通知手段13は、位置検出手段16によって検出された位置情報を記憶手段14から取得し、緊急通信に識別コードと同様に含めて送信しても良い。なお、警報通知手段13は、防犯ブザー等の機能を備えていても良い。
【0024】
また、警報通知手段13は、操作手段12によりテストスイッチ用のスイッチが操作されたときに点灯するLED等を備えていても良い。例えばLED等は、電池残量等を確認するために使用される。
【0025】
記憶手段14は、携帯端末装置10に固有の識別コード(IDコード等)を予め記憶する。記憶手段14は、位置検出手段16によって検出された現在位置等の位置情報を時間と共に記憶しても良い。
【0026】
制御手段15は、携帯端末装置10の各構成全体の制御を行う。制御手段15は、例えば操作手段12が操作されたとき、警報通知手段13により所定の信号を所定範囲内の中継装置20等に無線で送信するよう制御を行う。
【0027】
位置検出手段16は、GPS(Global Positioning System)受信機能が備えられ、人工衛生から送信されるGPS信号の電波を受信して、緯度、経度等の現在位置を検出する。
【0028】
中継装置20は、電源手段21と、受信手段22と、送信手段23と、制御手段24と、警報表示手段25と、記憶手段26とを有するように構成され、携帯端末装置10又は他の中継装置20から受信した緊急通信等の所定の信号を他の中継装置20に送信することによりデータ通信の中継を行う。なお、中継装置20は、予め屋外等の選定された所定の場所に設置される。
【0029】
電源手段21は、例えば太陽電池等を備え、太陽電池からの電力を例えば電気二重層コンデンサ等の蓄電器に充電し、中継装置20の各部に駆動電源を供給する。
【0030】
受信手段22は、受信アンテナを介して携帯端末装置10及び他の中継装置20から送信される電波を受信し、受信した電波を復調して所定の信号を取得する。ここで、受信手段22は、携帯端末装置10からの信号を周期的に受信するための受信待ち状態となる第1の期間と、他の中継装置からの信号を周期的に受信するための受信待ち状態となる第2の期間とによりそれぞれの信号を受信する。
【0031】
送信手段23は、携帯端末装置10又は他の中継装置20から送信された緊急通信等の所定の信号を伝達するための送信信号を変調して電波を生成し、生成した電波を他の中継装置20等に無線により送信する。
【0032】
制御手段24は、中継装置20の各構成全体の制御を行う。具体的には、制御手段24は、携帯端末装置10又は他の中継装置20から送信された所定の信号に対する電波の信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を観測し、その信号強度が所定値以上の場合に、その信号(例えば、緊急通信等の所定の信号)を受信するよう受信手段22を制御する。
【0033】
また、制御手段24は、携帯端末装置10又は他の中継装置20から送信された所定の信号を検知したとき、受信手段22により既に受信した緊急通信等の所定の信号を他の中継装置20に送信しないよう送信手段23を制御する。
【0034】
すなわち、制御手段24は、送信手段23により他の中継装置20等に緊急通信等の所定の信号を伝達するための送信信号を送信する際に、受信手段22により他の電波の存在を検知した場合、他の電波の存在を検知しなくなるまで待機するよう制御する。また、制御手段24は、受信手段22により他の電波の存在を検知しなくなった場合に、送信手段23により他の中継装置20等に送信信号を送信するよう制御する。
【0035】
また、制御手段24は、携帯端末装置10又は他の中継装置20から既に受信した所定の信号と同一の信号を受信手段22により受信した場合、その同一の信号を無効とするよう制御する。
【0036】
例えば、制御手段24は、受信手段22により所定の信号を受信すると、既に受信したことがある信号か、すなわち過去に同じ情報を受け取っているか判定する。制御手段24は、既に受信した信号とは異なる信号を受信したと判定した場合、所定の信号を伝達するための送信信号を他の中継装置20に送信するよう送信手段23を制御し、既に受信した信号と同一の信号を受信したと判定した場合、その信号を無効とする。
【0037】
ここで、制御手段24は、受信手段22により受信した信号が、既に受信した信号と同一の信号であるか異なる信号であるかについて、例えば受信した信号に含まれる携帯端末装置10の固有の識別コード等によって判定する。
【0038】
また、制御手段24は、受信手段22により携帯端末装置10から所定の信号を受信した場合、送信手段23により所定の信号に自己の識別コードを含めて他の中継装置20に送信するよう制御する。
【0039】
また、制御手段24は、受信手段22により他の中継装置20から所定の信号を受信した場合には、所定の信号に他の中継装置20の識別コードが含まれているか否かを判定し、他の中継装置20の識別コードが含まれていないとき、所定の信号に自己の識別コードを含めて送信するよう送信手段23を制御する。また、制御手段24は、所定の信号に他の中継装置20の識別コードが含まれているとき、所定の信号に自己の識別コードを含めずに、他の中継装置20に送信するよう送信手段23を制御する。
【0040】
警報表示手段25は、例えばブザー等から構成され、受信手段22により所定の信号を受信すると作動する。また、警報表示手段25は、例えば高輝度LEDから構成される警告用灯部を備えても良い。
【0041】
管理装置30は、例えばパーソナルコンピュータ等から構成され、受信手段31と、画面表示手段32と、記憶手段33と、送信手段34と、制御手段35とを有するように構成され、例えば児童・生徒等が通う学校等に設置される。
【0042】
受信手段31は、受信アンテナを介して携帯端末装置10又は中継装置20からの緊急通信等の所定の信号を受信する。
【0043】
画面表示手段32は、管理者が携帯端末装置10の識別コードや中継装置20の識別コードを登録する画面や、緊急連絡先等のメールアドレス等を入力し、各種設定を行うための画面を生成し表示する。また、画面表示手段32は、中継装置20の動作状況を示す表示画面や、緊急通報履歴画面等を生成して表示する。
【0044】
記憶手段33は、画面表示手段32により入力された各種情報を記憶する。
【0045】
送信手段34は、受信手段31から所定の信号を受信すると、所定の信号に応じた連絡先へ緊急メール等を送信する。
【0046】
制御手段35は、管理装置30の各構成全体の制御を行う。制御手段35は、例えば受信手段31により所定の信号を受信すると、記憶手段33から受信した所定の信号に応じて予め設定された連絡先のメールアドレス等を取得し、送信手段34により緊急メール等を送信するよう制御する。
【0047】
<本実施形態の通信システム>
次に、図3を用いて、本実施形態の通信システムを説明する。図3は、本実施形態の通信システムを説明するための図である。
【0048】
図3に示すように、本実施形態の通信システム101は、携帯端末装置10と、中継装置20A〜20N、管理装置(サーバ)30とを有するように構成されている。また、図3に示す通信システム101は、例えば中継装置20A〜20NをA領域、B領域、C領域にそれぞれ配置し、メッシュネットワークを形成している。
【0049】
例えばA領域の中心に携帯端末装置10が存在し、緊急通信等の所定の信号を送信した場合、携帯端末装置10の通信距離内にあるA領域に配置された中継装置20A〜20Cが、携帯端末装置10からの所定の信号を受信できる可能性がある。すなわち、中継装置20A〜20Cの受信手段22A〜22Cは、所定の距離範囲に存在する携帯端末装置10からの信号を電波の信号強度(RSSI)に基づき受信することが可能である。
【0050】
また、各中継装置20の受信手段22は、それぞれ携帯端末装置10から送信された信号を周期的に受信するための受信待ち状態となる第1の期間により、携帯端末装置10から送信された信号を受信する。したがって、図3に示す中継装置20A〜20Cのうち、携帯端末装置10の緊急通信に対して周期的に最も早く第1の期間が来て受信待ち状態となる中継装置20が、タイミングとして最も早く携帯端末装置10の緊急通信を受信することとなる。
【0051】
図3に示すように、中継装置20Aが、携帯端末装置10からの緊急通信を上述した前提の下、最も早く検知し受信した場合、中継装置20Aは、携帯端末装置10から受信した緊急通信を伝達するための送信信号を送信する(例えば、後述するTxOn送信)。
【0052】
このとき、中継装置20Aから送信された信号に対して、中継装置20Aから所定の距離範囲に存在する中継装置20B〜22Dが受信可能な位置に存在する。すなわち、中継装置20B〜20Dの受信手段22B〜22Dが、中継装置20Aから送信された信号を電波の信号強度(RSSI)に基づき受信することが可能である。
【0053】
また、各中継装置20の受信手段22は、それぞれ他の中継装置20から送信された信号を周期的に受信するための受信待ち状態となる第2の期間により、他の中継装置20から送信された信号を受信する。したがって、図3に示す中継装置20B〜20Dの受信手段22B〜22Dは、それぞれ第2期間に中継装置20Aから送信された送信信号を受信し、中継装置20B〜20Dは受信した中継装置20Aからの送信信号をそれぞれ他の中継装置20に送信する。
【0054】
同様に、中継装置20B〜20Dから送信された送信信号は、図3に示す中継装置20E〜20H、及び中継装置20Nにより受信され、中継装置20Nから送信された送信信号が管理装置30により受信される。
【0055】
上述したように、本実施形態によれば、中継装置20の電波の信号強度(RSSI)の観測、及び、各信号の受信待ち状態となる第1の期間と第2の期間とによるタイミング制御により、例えば携帯端末装置10からの所定の信号を中心から輪を描くようにデータリレーすることを可能とするメッシュネットワークを形成する。なお、図3に示すように、中継装置20と同様の機能を有する移動可能な親機モバイルを用いて、上述したメッシュネットワークを形成することもできる。
【0056】
<本実施形態のタイミング制御>
次に、図4を用いて、上述したデータリレーによるメッシュネットワークを可能とする第1の期間及び第2の期間を用いたタイミング制御について説明する。図4は、本実施形態のタイミング制御を説明するための図である。図4では、上述の図3で説明した携帯端末装置10と、中継装置20A〜20Fにおいて伝達される緊急通信を例に説明する。
【0057】
図4に示すように、各中継装置20A〜20Fは、携帯端末装置10からの信号を周期的に受信するための受信待ち状態となる第1の期間Pと、他の中継装置からの信号を周期的に受信するための受信待ち状態となる第2の期間Qとを交互に繰り返した周期で各信号を受信する。
【0058】
なお、ここで、中継装置20A〜20Fの第1の期間Pと第2の期間Qから構成される各周期は、例えば各中継装置20A〜20Fの電源ON等のタイミングの違いから、それぞれ異なる周期となっている。
【0059】
図4に示す携帯端末装置10が通常モードから緊急通信を送信すると、上述の図3に示したように、中継装置20A〜20Cが、電波の信号強度(RSSI)に基づき、携帯端末装置10から送信された緊急通信を受信可能となる。
【0060】
ここで、携帯端末装置10の緊急通信が送信されているとき、中継装置20A〜20Cのうち最も早く携帯端末装置10から送信された信号の受信待ち状態となる中継装置20Aが、第1の期間Pにより緊急通信を受信して、後述する所定の判定処理を実行した後、緊急通信を伝達するための送信信号を生成し、TxOn送信する。
【0061】
次に、中継装置20AからTxOn送信された信号は、中継装置20B〜20Cが電波の信号強度(RSSI)に基づき、受信可能となる。このとき、中継装置20AによりTxOn送信が行われているとき、中継装置20B〜20Dは、それぞれ他の中継装置20から送信された信号の受信待ち状態となる第2の期間Qにより中継装置20AからTxOn送信された信号を受信する。
【0062】
図4では、まず中継装置20Bが中継装置20AのTxOn送信による送信信号を受信し、次に中継装置20Cが受信し、その次に、中継装置20Dが受信している。
【0063】
なお、中継装置20は、携帯端末装置10又は他の中継装置20から送信されてくる送信信号を検知したとき、他の中継装置20に信号を送信しない。したがって、中継装置20B〜20Dは、他の中継装置20である中継装置20Aから送信されてくる送信信号を検知している間、図4の矢印(TxOn待機)に示すように、中継装置20Aから受信した信号のTxOn送信を待機する。
【0064】
次に、中継装置20B〜20Dは、中継装置20Aから送信された送信信号を検知しなくなったとき、それぞれTxOn送信を行う。なお、上述と同様に、中継装置20B〜20Dは、所定の判定処理を実行した順にTxOn送信しようとして、図3では中継装置20BがTxOn送信すると、中継装置20C、中継装置20Dは、中継装置20Bから送信された送信信号を検知して、それぞれTxOn送信を待機する。
【0065】
このようにメッシュネットワークにおけるデータリレーを制御することで、それぞれの中継装置20が送信することによって生じる電波の干渉を回避することが可能となる。
【0066】
また、中継装置20は、他の中継装置20から既に受信した所定の信号と同一の信号を受信した場合、同一の信号の受信を無効にするよう制御する。図4に示すように、例えば、中継装置20A〜20Dは、それぞれ携帯端末装置10からの緊急通信を伝達するためのTxOn送信終了後、同一の信号を他の中継装置20から受信をした場合であってもその信号の受信を無効にするよう制御する。
【0067】
具体的には、中継装置20Aは、TxOn送信した後、中継装置20B〜20DからのTxOn送信による送信信号を受信することが可能となるが、中継装置20Aは、既に送信している送信信号と同一の信号の受信を無効とする。
【0068】
これにより、中継装置20が配置されている位置関係によっては同一の信号を何度も受信することにより生じる電波の干渉を防ぐことが可能となる。
【0069】
なお、中継装置20は、他の中継装置20の電波を、電波の信号強度(RSSI)に基づいて検出できない場合には、例えば、図4に示す中継装置20Dと中継装置20Fのように、同時にTxOn送信を行うこともできる。このような場合には、お互いの電波の干渉が生じないためである。
【0070】
<本実施形態の通信処理を示すフローチャート>
次に、図5を用いて、本実施形態の通信処理について説明する。図5は、本実施形態の通信処理を示すフローチャートである。
【0071】
図5に示すように、携帯端末装置10が緊急通信を送信すると(S10)、例えば中継装置20n(n:例えば図3における中継20A〜20N等)が、緊急通信を受信する(S11)。次に、中継装置20nの制御手段24nは、過去に同じ情報を受け取ったか否か判定する(S12)。
【0072】
過去に同じ情報を受け取っていないと判定した場合(S12において、NO)、中継装置20nの制御手段24nは、受信した緊急通信に携帯端末装置10の識別コード(IDコード)の他に他の中継装置20の識別コードが含まれているか否か判定する(S13)。
【0073】
他の中継装置20の識別コードが含まれていないと判定した場合(S13において、NO)、中継装置20nは自己の識別コードを送信するデータに含める(S14)。なお、他の中継装置20の識別コードが含まれていると判定した場合(S13において、YES)、S15の処理に進む。
【0074】
次に、中継装置20nの制御手段24nは、受信手段22nにより他の電波が存在しているか否か検知し(S15)、他の電波の存在を検知した場合(S15において、YES)、他の電波が存在しなくなるまで待機し、他の電波の存在を検知しない場合(S15において、NO)、送信手段23nによりTxOn送信し(S16)、S11の処理に戻る。なお、中継装置20nの制御手段24nは、過去に同じ情報を受け取っていると判定した場合(S12において、YES)、何もしないで処理を終了する。
【0075】
<本実施形態の装置が保持するデータ>
次に、図6を用いて、本実施形態の通信システム101を構成する装置が保持又は送信するデータについて説明する。図6は、本実施形態の通信システムを構成する装置が保持又は送信するデータの例を示す図である。
【0076】
図6に示すように、本実施形態の通信システム101を構成する装置のうち、携帯端末装置10と中継装置20が「保持しているデータ」と「送信するデータ」を示している。中継装置20は、携帯端末装置10からの緊急通信を最初に受信する第1の中継装置として例えば「中継装置20A」と、その他の中継装置20である「中継装置20n」とに分けて示している。
【0077】
「携帯端末装置10」、「中継装置20A」、「中継装置20n」は、それぞれ自身の固有の識別コードである「携帯端末装置のIDコード」、「中継装置20AのIDコード」、「中継装置20nのIDコード」を保持している。
【0078】
ここで、緊急通信を送信する場合、「携帯端末装置10」は、保持している「携帯端末装置のIDコード」を送信する。また、TxOn送信を行う場合、「中継装置20A」は、「携帯端末装置と中継装置20AのIDコード」、すなわち、携帯端末装置10から受信した緊急通信に含まれる「携帯端末装置のIDコード」と、保持している「中継装置20AのIDコード」とを送信する。
【0079】
一方、「中継装置20n」は、「携帯端末と中継装置20AのIDコード」、すなわち、受信した信号に含まれる「携帯端末のIDコード」と、「中継装置20AのIDコード」とをTxOn送信し、自己のIDコードは送信しない。
【0080】
<メンテナンス処理>
ここで、上述した実施形態における各中継装置間の通信手法を適用して通信システム101における例えばメンテナンス処理等を実現することもできる。上記の実施形態について、以下に具体的に説明する。
【0081】
図7は、通信システムのメンテナンス処理を説明するための図である。なお、例えばメンテナンス処理では、通信システム101を構成する複数の中継装置20において故障している中継装置20がないか発見するため、例えば中継装置20が保持している固有の識別コード等をデータリレーすることにより実現する。
【0082】
図7に示すように、通信システム101は、例えば中継装置20L〜20Mと、中継装置20R〜20Vと、管理装置30とを有している。また、通信システム101では、例えば中継装置20Tから送信された信号が受信可能な距離に、中継装置20Mと、中継装置20Sと、中継装置20Uとが配置されている。
【0083】
また、通信システム101では、中継装置20Mからの送信信号が中継装置20Lへ、中継装置20Lからの送信信号が中継装置20Vへ、また中継装置20Sからの送信信号が中継装置20Rへ、中継装置20Rからの送信信号が中継装置20Vへ受信可能な距離にそれぞれ中継装置20が配置されている。
【0084】
なお、中継装置20Vからの送信信号が受信可能な距離に管理装置30が配置されている。
【0085】
上述する配置によりメッシュネットワークを構成する通信システム101において、本実施形態の電波の信号強度(RSSI)の観測、及び中継装置20からの信号を周期的に受信するための受信待ち状態となる第2の期間を用いたタイミング制御により、例えばメンテナンス処理等を実行する。
【0086】
上述した中継装置20のうち、例えば中継装置20Tは、予め設定された時間(例えば毎日午前3時)に、例えばメンテナンスコマンド等を送信するよう制御される。上述したように、中継装置20Tから送信されるメンテナンスコマンドが、中継装置20Vまでデータリレー可能なように各中継装置20は配置されている。したがって、各中継装置20がメンテナンスコマンドに自己の識別コードを含めて送信することで、中継装置20Vから管理装置30へデータリレーされた全ての中継装置20の識別コードが送信される。
【0087】
管理装置30は、一定時間(例えば、3時間等)内に、入手した中継装置20の識別コードを確認することにより、登録されている全ての中継装置20の識別コードが確認できた場合、故障している中継装置20はないと判定することが可能である。また、管理装置30は確認できない識別コードがあった場合には、確認できない識別コードの中継装置20に何らかの原因で受信又は送信ができなかったものと判定することが可能である。
【0088】
なお、上述したメンテナンス処理では、各中継装置20の制御手段24は、メンテナンスコマンドを送信した後、例えば5分から10分後にメンテナンスコマンドを再送するよう制御する。また、各中継装置20の制御手段24は、メンテナンスコマンドを送信した後、所定期間同一のメンテナンスコマンドの受信を無効にした後、再度、同一のメンテナンスコードを無効にせず受信できるよう制御する。
【0089】
これにより、何らかの不具合によってたまたまメンテナンスコマンドを送受信できなかった中継装置20に再度メンテナンスコマンドを送受信する機会を与え、確実にメンテナンス処理を実行することを可能とする。
【0090】
<メンテナンス処理におけるタイミング制御>
次に、図8を用いて、メンテナンス処理におけるタイミング制御について説明する。図8は、メンテナンス処理におけるタイミング制御を説明するための図である。図8では、上述の図7で説明した管理装置30へ中継装置20の全ての識別コードがデータリレーされる例について説明する。
【0091】
なお、図8に示す例において、中継装置20は、上述した図4と同様に、第1の期間Pと第2の期間Qとを交互に繰り返す周期により各信号を受信する。図4と異なるのは、メンテナンス処理では、中継装置20がTxOn送信した後、再送信する点と、TxOn送信した後、所定期間(例えば、送信後5分間等)の間、同一のメンテナンスコマンドの受信を無効にした後、再度、同一メンテナンスコマンドの受信を無効にしないよう制御する点である。
【0092】
例えば図8に示すように、中継装置20Tから予め設定された時間に、例えばメンテナンスコマンドが送信されると(TxOn送信)、例えば中継装置20S、中継装置20M、中継装置20Uが、電波の信号強度に基づき受信可能となり、中継装置20からの受信待ち状態となる第2の期間Qでそれぞれ中継装置20TからTxOn送信により送信された送信信号を受信する。
【0093】
中継装置20S、中継装置20M、中継装置20Uは、後述する所定の判定処理後に、それぞれTxOn送信を行う。中継装置20T、中継装置20S、中継装置20Mは、TxOn送信後、所定期間における同一のメンテナンスコマンドの受信を無効にしている。
【0094】
ここで、例えば中継装置20MからTxOn送信により送信された送信信号は、中継装置20Lに受信され、中継装置20Sから送信された送信信号は、中継装置20Rに受信され、中継装置20Lと中継装置20Rに送信された送信信号はそれぞれ中継装置20Vによって受信されている。
【0095】
一方、中継装置20Uから送信された送信信号は、上述した中継装置20Sの無効期間に重なり、いずれの中継装置20からも受信されていない状態となる。しかしながら、図8の矢印Dに示すように、中継装置20Mは、TxOn送信した後、所定期間経過後、無効期間を解除するため、中継装置20Uが、例えば5分〜10分後にTxOn送信を再度行うことにより、中継装置20Uから送信された送信信号は、中継装置20Mによって受信される。また、中継装置20Mから送信された送信信号は、中継装置20Lに受信され、中継装置20Lから送信された送信信号は、中継装置20Vに受信される。
【0096】
上述した処理により、中継装置20の全ての識別コードは中継装置20Vにデータリレーされる。また、各中継装置20がメンテナンスコマンドを再送信、再受信可能とすることにより、例えば取り残された中継装置20があった場合であっても確実に他の中継装置20へとデータリレーされることが可能となる。
【0097】
<メンテナンス処理の流れを示すフローチャート>
次に、図9を用いて、メンテナンス処理の流れについて説明する。図9は、メンテナンス処理の流れを示すフローチャートである。
【0098】
図9に示すように、複数の中継装置20のうち、予め設定された中継装置20Tがメンテナンスコマンドを送信すると(S20)、中継装置20n(n:例えば図7における中継20L、20M、20R、20S、20U、20V等)がメンテナンスコマンドを受信する(S21)。中継装置20nの制御手段24nは、予め設定された所定期間の間に同一のメンテナンスコマンドを受信したか否か判定する(S22)。
【0099】
同一のメンテナンスコマンドを受信していないと判定した場合(S22において、NO)、受信したメンテナンスコマンドに自己の識別コード(IDコード)が含まれているか否か判定する(S23)。
【0100】
自己の識別コードが含まれていないと判定した場合(S23において、NO)、中継装置20nは自己の識別コードを送信するデータに含める(S24)。なお、自己の識別コードが含まれていると判定した場合(S23において、YES)、S25の処理に進む。
【0101】
次に、中継装置20nの制御手段nは、受信手段22nにより他の電波が存在しているか否か検知し(S25)、他の電波の存在を検知した場合(S25において、YES)、他の電波が存在しなくなるまで待機し、他の電波の存在を検知しない場合(S25において、NO)、送信手段23nによりTxOn送信する(S26)。
【0102】
また、中継装置20nの制御手段nは、S26のTxOn送信した後、経過時間を計測し、例えば5〜10分後に、送信手段23nによりTxOn送信を再送信し(S27)、S21の処理に戻る。なお、中継装置20nの制御手段24nは、予め設定された所定期間の間に同一のメンテナンスコマンドを受信していると判定した場合(S22において、YES)、何もせずに処理を終了する。
【0103】
<メンテナンス処理において装置が保持又は送信するデータ>
次に、図10を用いて、メンテナンス処理において装置が保持又は送信するデータについて説明する。図10は、メンテナンス処理において装置が保持又は送信するデータの例を示す図である。
【0104】
図10に示すように、メンテナンス処理において各装置が「保持しているデータ」と「送信するデータ」を示している。ここで、各装置とは、中継装置20のうちメンテナンスコマンドを定期的に送信するよう設定されている例えば中継装置20Tと、その他の中継装置である「中継装置20n」とを示している。
【0105】
例えば「中継装置20T」は、自身に固有の識別コードと、メンテナンスコマンド送信するための周期情報として、「中継装置20TのIDコード、メンテナンス周期」を保持している。また、「中継装置20n」は、自身に固有の識別コードである「中継装置20nのIDコード」を保持している。
【0106】
また、メンテナンスコードを送信する場合、「中継装置20T」は、保持している「中継装置20TのIDコード」を送信する。一方、「中継装置20n」は、受信したメンテナンスコードに含まれている中継装置20TのIDコードと、保持している自己のIDコードを示す「中継装置20Tと中継装置20nのIDコード」を送信する。
【0107】
なお、「中継装置20n」は、メンテナンスコードに含まれている中継装置20のIDコードが、中継装置20T以外に複数ある場合でも、メンテナンスコードに含まれている全ての中継装置20のIDコードと自己のIDコードとを送信する。これにより、中継装置20の識別コードが順次蓄積されるデータリレーにより、管理装置30は、メッシュネットワークを形成する中継装置20のうち故障している中継装置を容易に発見することが可能となる。
【0108】
上述したように、本実施形態によれば、経路情報を保持せずデータを効率的に広範囲に渡って伝達することを可能とする。また、本実施形態によれば、経路情報を保持するためのメモリを持つ必要がないためコストの低減を図ることが可能となり、経路情報のアップデートのための各ノード間の送受信等の処理が不要となるため、電池消費量を抑えることが可能となる。
【0109】
なお、上述した実施形態によりデータリレーを行う際に、予めホップ数(例えば3回以上のホップは行わない等)を設定し、各ノードがホップ数をカウントすることで、データリレーの範囲を制御することもできる。また、防犯システム等の用途によりノードを多数配置する場合であっても、電池又は太陽電池を用いることにより電源配線のコストを抑えることが可能となる。
【0110】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0111】
10,100 携帯端末装置
11,21 電源手段
12 操作手段
13 警報通知手段
14,26,33 記憶手段
15,24,35 制御手段
16 位置検出手段
20,200 中継装置
22,31 受信手段
23,34 送信手段
25 警報表示手段
30 管理装置
32 画面表示手段
101 通信システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の信号を所定範囲内に無線で送信する携帯端末装置と、前記携帯端末装置から送信された前記所定の信号を中継する複数の中継装置とを有する通信システムであって、
前記中継装置は、
前記携帯端末装置から送信された所定の信号を周期的に受信する第1の期間と、他の中継装置から送信された所定の信号を周期的に受信する第2の期間とにより信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により前記第1の期間で前記携帯端末装置から送信された所定の信号を受信した場合又は前記第2の期間で前記他の中継装置から送信された所定の信号を受信した場合、前記受信手段により受信した所定の信号を前記他の中継装置に送信する送信手段とを有することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記携帯端末装置又は前記他の中継装置から送信された所定の信号の信号強度が所定の強度以上の場合に、前記所定の信号を受信するよう前記受信手段を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記受信手段により前記携帯端末装置又は前記他の中継装置から送信された所定の信号を検知したとき、前記受信手段により既に受信した所定の信号を前記他の中継装置に送信しないよう前記送信手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記携帯端末装置又は前記他の中継装置から既に受信した所定の信号と同一の信号を前記受信手段により受信した場合、前記同一の信号を無効とするよう制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記受信手段により前記携帯端末装置から送信された所定の信号を受信した場合、前記所定の信号に自己の識別コードを含めて前記他の中継装置に送信し、
前記受信手段により前記他の中継装置から送信された所定の信号を受信した場合、前記所定の信号に前記他の中継装置の識別コードが含まれているか否かを判定し、前記所定の信号に前記他の中継装置の識別コードが含まれていないとき、前記所定の信号に自己の識別コードを含め、前記所定の信号に前記他の中継装置の識別コードが含まれているとき、前記所定の信号に自己の識別コードを含めずに、前記所定の信号を前記他の中継装置に送信するよう前記送信手段を制御することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記受信手段により前記他の中継装置から所定の信号を受信した場合、前記所定の信号に含まれる他の中継装置の識別コードの他に自己の識別コードを含めて前記他の中継装置に送信するよう前記送信手段を制御することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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