通信変換装置、通信中継システム、および、通信装置
【課題】水中で二つの通信機器間が離れた状態でも通信を可能とする。
【解決手段】通信変換装置は、外部通信端末と接合する接合部10と、接合部10が外部通信端末と接合されている状態で、無線通信方式にて通信を行う無線通信部102と、有線通信方式にて通信を行う有線通信部105と、無線通信方式の通信データおよび有線通信方式の通信データを相互変換する通信変換部と、無線通信部102、有線通信部105、通信変換部103、および、有線通信部105と通信ケーブル12との接触部を包含する防水外殻5とを備える。
【解決手段】通信変換装置は、外部通信端末と接合する接合部10と、接合部10が外部通信端末と接合されている状態で、無線通信方式にて通信を行う無線通信部102と、有線通信方式にて通信を行う有線通信部105と、無線通信方式の通信データおよび有線通信方式の通信データを相互変換する通信変換部と、無線通信部102、有線通信部105、通信変換部103、および、有線通信部105と通信ケーブル12との接触部を包含する防水外殻5とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中で使用可能であり、無線通信を有線通信に変換する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無線LANなどの無線通信機能を搭載したカメラが普及し始めている。このようなカメラでは、他の機器とケーブルを接続することなく、無線通信によって、撮影データを転送したり、遠隔操作によってカメラをコントロールして撮影を行うことができる。
【0003】
一方、防水機能を有し、水中撮影が可能なデジタルカメラも知られている。また、防水機能を持たないカメラでも、防水プロテクタを用いることにより、水中撮影が可能となる。
【0004】
特許文献1には、無線通信手段を有するカメラを第1のケースに収納するとともに、無線通信手段から送信された撮影画像データを受信して記録するデータ記録部を第2のケースに収納し、第1のケースと第2のケースとの間に水密状態を形成するように、両ケースを接合するカメラシステムが開示されている。このカメラシステムによれば、水中でも、撮影画像データを無線通信によりデータ記録部に送信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−28188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、カメラを収納した第1のケースと、データ記録部を収納した第2のケースとを接合した状態で使用しなければならないため、利用シーンが制限されてしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされてものであり、水中で二つの通信機器間が離れた状態でも通信を可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様に係る通信変換装置は、外部通信端末と接合する接合部と、前記接合部が前記外部通信端末と接合されている状態で、無線通信方式にて通信を行う無線通信部と、有線通信方式にて通信を行う有線通信部と、前記無線通信方式の通信データおよび前記有線通信方式の通信データを相互変換する通信変換部と、前記無線通信部、前記有線通信部、前記通信変換部、および、前記有線通信部と前記有線通信方式の通信データを伝送する通信ケーブルとの接触部を包含する防水外殻と、を備える。
【0009】
本発明の別の態様に係る通信中継システムは、上述した通信変換装置であって、第一の外部通信端末と通信を行う第一の通信変換装置と、上述した通信変換装置であって、前記第一の外部通信端末とは異なる第二の外部通信端末と通信を行う第二の通信変換装置と、前記第一の通信変換装置の有線通信部と、前記第二の通信変換装置の有線通信部とを接続する通信ケーブルと、を備える。
【0010】
本発明のさらに別の態様に係る通信装置は、電波を送受信するアンテナと、前記アンテナを介して無線通信を行う無線通信部と、前記アンテナを内包し、前記無線通信部と無線通信を行う外部通信機器に吸着する吸盤と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、水中において、二つの通信機器間が離れている場合でも、通信変換装置を介してデータの送受信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態における通信変換装置の構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態における通信変換装置の外観図である。
【図3】通信変換装置と無線通信を行うデジタルカメラの内部の概略構成を示すブロック図である。
【図4】デジタルカメラを収容する防水プロテクタの主要構成を示す図である。
【図5】防水プロテクタに通信変換装置の吸盤が吸着した状態の一例を示す図である。
【図6】第1の実施形態における通信変換装置の利用シーンの一例を示す図である。
【図7】第1の実施形態における通信変換装置によって行われる処理であって、無線通信により得られたデータを有線通信により出力する処理内容を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態における通信変換装置によって行われる処理であって、有線通信により得られたデータを無線通信により出力する処理内容を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施形態における通信中継システムを防水プロテクタおよび操作端末に接合させた状態を示す図である。
【図10】第2の実施形態における通信中継システムの利用シーンの一例を示す図である。
【図11】第3の実施形態における通信変換装置の構成、および、デジタルカメラを収容する防水プロテクタの接合部の構成を示すブロック図である。
【図12】第3の実施形態における通信変換装置および防水プロテクタの外観を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
−第1の実施形態−
図1は、第1の実施形態における通信変換装置1の構成を示す図である。通信変換装置1は、吸盤10および通信変換部11を備える。通信変換部11には、通信ケーブル12が接続されている。通信変換部11および通信ケーブル12の外側は、防水性の外殻5(以下、防水外殻5と呼ぶ)で覆われている。従って、通信変換部11および通信ケーブル12の内部が浸水することはない。
【0014】
吸盤10は、無線通信機能を有する外部通信機器に吸着可能であり、接合部を構成する。以下では、無線通信機能を有する外部通信機器として、デジタルカメラを例に挙げて説明する。ただし、無線通信機能を有する外部通信機器がデジタルカメラに限定されることはない。吸盤10は、デジタルカメラと無線通信を行うための電波を送受信するアンテナ101を内包している。アンテナ101も吸盤10に内包されているので、水中で使用される場合に、水と接触することはない。無線通信とは、例えば、無線LANによる通信である。
【0015】
通信変換部11は、無線通信部102と、CPU103と、メモリ104と、有線通信部105とを有する。
【0016】
無線通信部102は、アンテナ101を介して受信した、無線通信方式に基づいた電波をデジタルデータに変換し、また、通信ケーブル12を介して受信したデジタルデータをアンテナ101を介して電波として放出する。
【0017】
CPU103は、無線通信部102および有線通信部105の動作を制御する。CPU103はまた、有線通信方式のデータを無線通信方式のデータに変換する処理、および、無線通信方式のデータを有線通信方式のデータに変換する処理を行う通信変換部としても機能する。メモリ104は、無線通信部102からのデジタルデータ、および、有線通信部105からのデジタルデータを一時的に記憶する。
【0018】
有線通信部105は、通信ケーブル12と接続されており、通信ケーブル12を介して、有線通信方式によるデータの送受信を行う。
【0019】
図2は、第1の実施形態における通信変換装置1の外観図である。通信ケーブル12は、上述した外部通信機器(デジタルカメラ)とは別の外部機器と有線で接続するためのケーブルであり、例えば、導電性の素材で構成されている。ここでは、通信ケーブル12をUSBケーブルとして説明する。すなわち、通信ケーブル12は、USBコネクタ120を有し、USBコネクタ120を介して、デジタルカメラとは別の外部機器と接続する。以下では、USBコネクタ120を介して接続する外部機器として、ポータブルコンピュータを例に挙げて説明する。ただし、通信ケーブル12がUSBケーブルに限定されることはなく、また、USBコネクタ120を介して接続する外部機器がポータブルコンピュータに限定されることはない。
【0020】
図3は、通信変換装置1と無線通信を行うデジタルカメラ30の内部の概略構成を示すブロック図である。デジタルカメラ30は、撮影光学系31と、CCD32と、システムコントローラ33と、無線通信部34と、メモリ35と、レリーズボタン36とを備える。
【0021】
撮影光学系31を介して入射した被写体光は、CCD32で光電変換されて、電気信号としてシステムコントローラ33に出力される。システムコントローラ33は、ユーザによるレリーズボタン36の押圧操作を検出して、CCD32による光電変換の開始および停止を制御するとともに、同期信号を出力することによって、CCD32からの出力を映像信号として読み出す。システムコントローラ33によって読み出された映像信号は、メモリ35に一時的に記憶される。
【0022】
システムコントローラ33は、また、無線通信部34が外部機器と通信可能な状態にある場合には、無線通信部34を制御して、無線通信を行う。無線通信では、例えば、メモリ35内に記憶されている映像信号を、撮像画像データとして外部機器に送信する。
【0023】
デジタルカメラ30は、いわゆるライブビュー撮影を行うこともできる。この場合、デジタルカメラ30が外部機器と無線通信可能状態となっていれば、システムコントローラ33は、CCD32に対して光電変換を繰り返し行わせて、読み出した映像信号を、無線通信部34を介して外部機器に出力し続ける。また、無線通信部34によって外部機器からの操作情報を受信した場合には、操作内容に応じてシステムコントローラ33が各部を制御する。無線通信によって受信する操作情報としては、例えば、撮影操作指令に関する情報がある。この撮影操作指令情報を受信すると、システムコントローラ33は、レリーズボタン36の押圧操作を検出しなくても、撮影動作を開始する。
【0024】
図4は、デジタルカメラ30を収容する防水プロテクタ40の主要構成を示す図である。防水プロテクタ40は、接合部41およびスイッチ42を備える。
【0025】
接合部41は、通信変換装置1の吸盤10が吸着できるように、凹凸がなく、かつ、吸盤10が吸着できる十分な広さの平面によって構成されている。
【0026】
スイッチ42は、デジタルカメラ30に対して、ユーザの操作を伝えるための部材である。例えば、レリーズボタン36に対応するスイッチ42が押された場合には、レリーズボタン36が押される。スイッチ42は、一つだけではなく、デジタルカメラ30の操作ボタンに応じて、複数設けられていてもよい。
【0027】
防水プロテクタ40は、内部に水が侵入しない構造となっている。従って、防水プロテクタ40の内部にデジタルカメラ30を収容することにより、水中に防水プロテクタ40を入れてもデジタルカメラ30は水に濡れることなく、動作可能である。
【0028】
図5は、防水プロテクタ40に通信変換装置1の吸盤10が吸着した状態の一例を示す図である。図5に示す例では、防水プロテクタ40の横側、すなわち、撮影者がデジタルカメラ30を構えた状態における横側に接合部41が設けられており、通信変換装置1の吸盤10も防水プロテクタ40の横側に吸着している。ただし、吸盤10が吸着する接合部41の位置は、図5に示す位置に限定されることはなく、被写体方向において、撮影光学系31を覆う位置でなければ、任意の位置でよい。このような構成とすることにより、水中での使用中に、通信ケーブル12を誤って引っ張ってしまい、吸盤10が接合部41から離れてしまった場合でも、通信変換装置1および防水プロテクタ40に収容されているデジタルカメラ30に悪影響が及ぶことはない。
【0029】
通信変換装置1の吸盤10および防水プロテクタ40の接合部41はそれぞれ、無線通信の際に送受信する電波を透過する構造となっている。これにより、吸盤10を防水プロテクタ40の接合部41に吸着させた状態で、水中であるか否かに関わらず、通信変換装置1とデジタルカメラ30との間で無線通信を行うことができる。
【0030】
図6は、第1の実施形態における通信変換装置1の利用シーンの一例を示す図である。吸盤10を吸着させたデジタルカメラ30を防水プロテクタ40の内部に収容した状態で、川の中に沈めている。また、通信変換装置1の通信ケーブル12は、USBコネクタ120を介してポータブルコンピュータ60と接続されている。
【0031】
このような構成とすることにより、例えば、デジタルカメラ30を水中の所定位置に設置しておき、ユーザは、水の外でポータブルコンピュータ60の画面に表示されるライブビュー画像を確認しながら、所望のタイミングで撮影を行うことができる。このような撮影シーンとしては、例えば、鮭の遡上の水中撮影や、魚釣りの餌に魚が食いつく瞬間の撮影などが考えられる。
【0032】
図7は、第1の実施形態における通信変換装置1によって行われる処理であって、無線通信により得られたデータを有線通信により出力する処理内容を示すフローチャートである。ここでは、デジタルカメラ30で撮影されるライブビュー画像をポータブルコンピュータ60の画面に表示する例を挙げて説明する。
【0033】
なお、このフローチャートに示す処理は、通信変換装置1が外部通信機器と通信可能な状態の場合に実行される。この判定は、一定期間(たとえば1秒)ごとにビーコンを発信し、応答があった場合は通信可能と判定する。このため、通信可能か否かの判定は、以下に示すフローチャートの処理と並行して実行され、通信可能かの判定結果は、一定周期ごとに更新される。よって、以下処理の開始時点において通信可能な場合に、以下処理は実行される。
【0034】
デジタルカメラ30の無線通信部34は、通信可能な状態であると判定して応答信号を発信すると、メモリ35に格納されている映像データを、無線通信方式に応じた電波として送出する。
【0035】
ステップS710において、無線通信部102は、アンテナ101を介して、デジタルカメラ30の無線通信部34から送出された電波をデジタルデータとしてパケット単位で受信する。無線通信部102は、また、データを受信したことをCPU103に通知する。CPU103は、受信したデータをメモリ104に格納するように、無線通信部102に指令を出す。
【0036】
ステップS720において、無線通信部102は、CPU103からの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104に格納する。この後、CPU103は、メモリ104に格納されたデータの内容を解析し、有線接続された外部通信機器に送信すべきデータであるか否かを判定する。この判定は、例えば、データのヘッダ部に記録されている情報に基づいて行う。
【0037】
デジタルカメラ30から受信したデータが有線接続された外部通信機器に送信すべきデータであると判定すると、ステップS730において、CPU103は、メモリ104に格納されているデータを、有線通信のプロトコルに応じたデータに変換する。
【0038】
ステップS740において、有線通信部105は、CPU103からの指令に基づいて、CPU103で変換されたデータを、有線通信のプロトコルに従い、通信ケーブル12を介して、外部通信機器であるポータブルコンピュータ60に送信する。
【0039】
ステップS750では、無線通信を継続して行うか否かを判定する。デジタルカメラ30内の無線通信部34が電波を発信し続けている場合には、無線通信を継続して行うと判定して、ステップS710に戻り、ステップS710からステップS740までの処理を再び行う。一方、無線通信部34が電波の発信を中止すると、フローチャートの処理を終了する。
【0040】
図8は、第1の実施形態における通信変換装置1によって行われる処理であって、有線通信により得られたデータを無線通信により出力する処理内容を示すフローチャートである。ここでは、ポータブルコンピュータ60から受信した撮影指示データをデジタルカメラ30に送信する例を挙げて説明する。なお、図7と同様、通信変換装置1が外部無線通信端末と通信可能な場合に、以下のフローチャートに示す処理は実行される。
【0041】
ステップS810において、有線通信部105は、ポータブルコンピュータ60のUSBインタフェースから出力される撮影指示データを、通信ケーブル12を介して受信する。有線通信部105は、また、撮影指示データを受信したことをCPU103に通知する。CPU103は、受信したデータをメモリ104に格納するように、有線通信部105に指令を出す。
【0042】
ステップS820において、有線通信部105は、CPU103からの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104に格納する。この後、CPU103は、メモリ104に格納されたデータの内容を解析し、無線通信を行う通信相手であるデジタルカメラ30に送るべきデータであるか否かを判定する。この判定は、例えば、データのヘッダ部に記録されている情報に基づいて行う。
【0043】
有線通信によって受信したデータがデジタルカメラ30に送るべきデータであると判定すると、ステップS830において、CPU103は、メモリ104に格納されているデータを、無線通信のプロトコルに応じたデータに変換する。
【0044】
ステップS840において、無線通信部102は、CPU103からの指令に基づいて、CPU103で変換されたデータを、無線通信方式に応じた電波として、アンテナ101を介して放出する。
【0045】
無線通信部102から放出された電波は、防水プロテクタ40の接合部41を透過して、デジタルカメラ30の無線通信部34で受信される。デジタルカメラ30のシステムコントローラ33は、受信したデータの内容に基づいて、内容に応じた動作を行う。受信したデータが撮影指示データの場合、システムコントローラ33は、撮影が行われるように各部を制御する。
【0046】
以上、第1の実施形態における通信変換装置によれば、外部通信端末と接合する接合部10と、接合部が外部通信端末と接合されている状態で、無線通信方式にて通信を行う無線通信部102と、有線通信方式にて通信を行う有線通信部105と、無線通信方式の通信データおよび有線通信方式の通信データを相互変換する通信変換部103とを備える。無線通信部102、有線通信部105、通信変換部103、および、有線通信部105と通信ケーブル12との接触部は、防水外殻5によって包含されている。接合部10によって、外部通信端末と通信変換装置とを接合させることにより、電波を通さない水中であっても、無線通信により、外部通信端末との間でデータの送受信を行うことができる。また、通信変換部103によって、無線通信方式のデータを有線通信方式のデータに変換するので、有線通信により、データの送受信を行うことができる。すなわち、第1の実施形態における通信変換装置によれば、少なくとも一方の外部通信端末が水中にあり、通信を行う外部通信端末同士の間が離れていても、データの送受信を行うことができる。
【0047】
また、第1の実施形態における通信変換装置によれば、接合部を吸盤としたので、通信変換装置を外部通信端末に確実に吸着させるとともに、通信変換装置の接合部表面と、外部通信端末の接合面との間の水を排除することができる。
【0048】
また、接合部10は、アンテナを内包しているので、外部通信端末から発信された電波を最良の状態で受信することができる。
【0049】
−第2の実施形態−
上述した第1の実施形態では、通信ケーブル12の一端には通信変換装置1が接続されており、他端は、例えば、USBコネクタを介してポータブルコンピュータ60と接続する構成となっていた。第2の実施形態では、通信ケーブルの両端に、第1の実施形態における通信変換装置が接続されている。以下では、通信ケーブルの両端に通信変換装置が設けられたシステムを、通信中継システムと呼ぶ。
【0050】
図9は、第2の実施形態における通信中継システムを防水プロテクタ40および操作端末70に接合させた状態を示す図である。通信ケーブル12の両端に、第1の実施形態で説明した通信変換装置1aおよび1bが設けられている。通信変換装置1aおよび11bの構成は同じである。
【0051】
通信変換装置1aは、吸盤10aおよび通信変換部11aを備える。また、通信変換装置1bは、吸盤10bおよび通信変換部11bを備える。以下では、通信変換装置1aの構成要素には符号aを付し、通信変換装置1bの構成要素には符号bを付して説明する。
【0052】
通信変換部11aは、吸盤10aを介してデジタルカメラ30を収容した防水プロテクタ40と接続されている。また、通信変換部11bは、吸盤10bを介して操作端末70と接続されている。
【0053】
すなわち、通信変換装置1aとデジタルカメラ30との間、および、通信変換装置1bと操作端末70との間は無線通信が行われる。また、通信変換装置1aと通信変換装置1bとの間は、通信ケーブル12を介した有線通信が行われる。有線通信の通信方式は、例えば、LVDSである。また、通信変換装置1aの無線通信方式と、通信変換装置1bの無線通信方式は、同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0054】
操作端末70は、無線通信を行うための機能を有し、ディスプレイ71と操作スイッチ72とを備える。ディスプレイ71は、例えば、デジタルカメラからのライブビュー画像や、デジタルカメラのメニュー画面などを表示する。操作スイッチ72は、撮影指示や撮影に関する設定指示などをユーザが出すためのスイッチである。操作端末70は、防水機能を有し、水中で使用可能である。
【0055】
第2の実施形態における通信中継システムで行われる処理の流れについて説明する。まず始めに、防水プロテクタ40に内包されたデジタルカメラ30で撮影されたライブビュー映像を、操作端末70のディスプレイ71に表示する例について説明する。
【0056】
通信変換部11aで行われる処理は、図7に示すフローチャートの処理と同じである。通信変換部11aで行われる処理を以下で簡単に説明する。
【0057】
無線通信部102aは、ビーコン(信号)を発信する。デジタルカメラ30は、無線通信部102aから発信されるビーコンを受信すると、応答信号を発信する。これにより、双方で通信可能であることが検知される。その後、無線通信部102aは、デジタルカメラ30から発信された電波をデジタルデータとして受信する(ステップS710)。このデジタルデータは、ライブビュー映像を構成する映像データである。無線通信部102aは、また、データを受信したことをCPU103aに通知する。
【0058】
無線通信部102aは、CPU103aからの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104aに格納する(ステップS720)。CPU103aは、メモリ104aに格納されているデータを、有線通信のプロトコルに応じたデータに変換する(ステップS730)。
【0059】
有線通信部105aは、CPU103aからの指令に基づいて、CPU103aで変換されたデータを、有線通信のプロトコルに従い、通信ケーブル12を介して、通信変換装置1bに送信する(ステップS740)。以上の処理を、デジタルカメラ30が電波を発信し続けている間は繰り返し行う(ステップS750)。
【0060】
通信変換部11bで行われる処理は、図8に示すフローチャートの処理と同じである。通信変換部11bで行われる処理を以下で簡単に説明する。ただし、ステップS810で受信するデータは、撮影指示データではなく、映像データである。
【0061】
無線通信部102bと操作端末70の双方で通信可能な状態が検知された後、有線通信部105bは、通信変換装置1aから出力される映像データを、通信ケーブル12を介して受信する(ステップS810)。有線通信部105bは、また、映像データを受信したことをCPU103bに通知する。
【0062】
有線通信部105bは、CPU103bからの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104bに格納する(ステップS820)。CPU103bは、メモリ104bに格納されているデータを、無線通信のプロトコルに応じたデータに変換する(ステップS830)。
【0063】
無線通信部102bは、CPU103bで変換されたデータを、無線通信方式に応じた電波として、アンテナ101bを介して放出する(ステップS840)。
【0064】
アンテナ101bを介して放出された電波は、操作端末70で受信される。操作端末70は、受信したデータの内容に基づいた動作を行う。受信したデータが映像データの場合、映像データをディスプレイ71で表示可能な形式のデジタルデータに変換して、ライブビュー映像としてディスプレイ71に表示する。通信変換装置1aから映像データが出力されている間は、ステップS810からステップS840までの処理が繰り返し行われる。
【0065】
続いて、操作端末70からの撮影指示に基づいて、防水プロテクタ40で内包されたデジタルカメラ30で撮影を行う場合の処理の流れについて説明する。
【0066】
通信変換部1bで行われる処理は、図7に示すフローチャートの処理と同じである。通信変換装置1bで行われる処理について、簡単に説明する。
【0067】
無線通信部102bは、ビーコン(信号)を発信する。操作端末70は、無線通信部102bから発信されるビーコンを受信すると、応答信号を発信する。これにより、双方で通信可能であることが検出される。
【0068】
撮影を行う場合、ユーザは、操作端末70の操作スイッチ72のうち、所定の撮影指示スイッチを押す。この操作に応じて、操作端末70は、撮影指示データを電波として放出する。
【0069】
無線通信部102bは、操作端末70から発信された電波をデジタルデータとして受信する(ステップS710)。無線通信部102bは、また、データを受信したことをCPU103bに通知する。
【0070】
無線通信部102bは、CPU103bからの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104bに格納する(ステップS720)。CPU103bは、メモリ104bに格納されているデータを、有線通信のプロトコルに応じたデータに変換する(ステップS730)。
【0071】
有線通信部105bは、CPU103bからの指令に基づいて、CPU103bで変換されたデータを、有線通信のプロトコルに従い、通信ケーブル12を介して、通信変換装置1aに送信する(ステップS740)。以上の処理を、操作端末70が電波を発信し続けている間は繰り返し行う(ステップS750)。
【0072】
通信変換装置1aで行われる処理は、図8に示すフローチャートの処理と同じである。通信変換装置1aで行われる処理について簡単に説明する。
【0073】
無線通信部102aは、ビーコンを発信する。デジタルカメラ30内の無線通信部34は、無線通信部102aから発信されるビーコンを受信すると、応答信号を発信する。これにより、双方で通信可能であることが検出される。
【0074】
有線通信部105aは、通信変換装置1bから出力される撮影指示データを、通信ケーブル12を介して受信する(ステップS810)。有線通信部105aは、また、撮影指示データを受信したことをCPU103aに通知する。
【0075】
有線通信部105aは、CPU103aからの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104aに格納する(ステップS820)。CPU103aは、メモリ104aに格納されているデータを、無線通信のプロトコルに応じたデータに変換する(ステップS830)。
【0076】
無線通信部102aは、CPU103aで変換されたデータを、無線通信方式に応じた電波として、アンテナ101aを介して放出する(ステップS840)。
【0077】
アンテナ101aを介して放出された電波は、防水プロテクタ40の接合部41を透過して、デジタルカメラ30の無線通信部34で受信される。デジタルカメラ30のシステムコントローラ33は、受信したデータの内容に基づいて、内容に応じた動作を行う。受信したデータが撮影指示データの場合、システムコントローラ33は、撮影が行われるように各部を制御する。
【0078】
図10は、第2の実施形態における通信中継システムの利用シーンの一例を示す図である。防水プロテクタ40に収容されたデジタルカメラ30を水中の所望の位置に設置しておき、ダイバーは、デジタルカメラ30から離れた位置において、操作端末70を使用して撮影指示を出す。これにより、警戒心の強い魚に近づくことなく、操作端末70のディスプレイ71に表示された映像を見ながら、撮影を行うことができる。
【0079】
以上、第2の実施形態における通信中継システムによれば、第一の外部通信端末と通信を行う第一の通信変換装置1aと、第一の外部通信端末とは異なる第二の外部通信端末と通信を行う第二の通信変換装置1bと、第一の通信変換装置の有線通信部と第二の通信変換装置の有線通信部とを接続する通信ケーブル12とを備える。これにより、第1の実施形態と同様に、水中で、通信を行う外部通信端末同士の間が離れていても、データの送受信を行うことができる。また、外部通信端末が有線接続ポートを有しておらず、無線通信しかできない場合でも、通信中継システムとの間で無線通信を行って、データの送受信を行うことができる。
【0080】
また、第一の通信変換装置1aが行う無線通信の通信方式を、第二の通信変換装置1bが行う無線通信の通信方式と異なるものとすることにより、第一の外部通信端末の無線通信方式と第二の外部通信端末の無線通信方式とが異なる場合でも、両者の間でデータの送受信を行うことができる。
【0081】
−第3の実施形態−
図11は、第3の実施形態における通信変換装置100の構成、および、デジタルカメラを収容する防水プロテクタ40の接合部の構成を示すブロック図である。図12は、第3の実施形態における通信変換装置100および防水プロテクタ40の外観を示す図である。
【0082】
第3の実施形態における通信変換装置100は、通信変換部90および接合部91を備える。通信変換部90には、通信ケーブル92が接続されている。
【0083】
通信変換部90は、無線通信部901と、CPU902と、メモリ903と、有線通信部904と、圧力センサ905とを備える。無線通信部901、CPU902、メモリ903、有線通信部904で行われる処理は、図1に示す無線通信部102、CPU103、メモリ104、有線通信部105で行われる処理と同じである。圧力センサ905は、圧力を検出する。
【0084】
接合部91は、光を透過する素材によって生成されており、発光部911aと、受光部911bと、磁石912aおよび912bと、位置決め部913aおよび913bとを備える。磁石912aと磁石912bはそれぞれ異なる極性を有する。例えば、磁石912aはN極であり、磁石912bはS極である。位置決め部913aは凸型形状であり、位置決め部913bは凹型形状である。
【0085】
発光部911aは、無線通信部901からの指示に基づいて光信号を送出する。受光部911bは、外部通信機器から光信号を受信する。
【0086】
デジタルカメラを収容する防水プロテクタ40は、接合部93を備えている。接合部93は、光を透過する素材によって生成されており、磁石931aおよび931bと、位置決め部932aおよび932bと、受発光部940とを備える。
【0087】
磁石931aと磁石931bはそれぞれ異なる極性を有する。また、磁石931aは、通信変換装置100の磁石912aと接着すべく、磁石912aと反対の極性を有する。同様に、磁石931bは、通信変換装置100の磁石912bと反対の極性を有する。例えば、磁石912aがN極、磁石912bがS極の場合、磁石931aはS極、磁石931bはN極である。
【0088】
位置決め部932aは凹型形状であり、通信変換装置100の位置決め部913aと組み合わせられる。一方、位置決め部932bは凸型形状であり、通信変換装置100の位置決め部913bと組み合わせられる。
【0089】
すなわち、通信変換装置100を防水プロテクタ40の接合部93に接合する場合、凸型形状の位置決め部913aを凹型形状の位置決め部932aに嵌め込むとともに、凹型形状の位置決め部913bを凸型形状の位置決め部932bに嵌め込む。また、磁石912aと磁石931aとを接着させるとともに、磁石912bと磁石931bとを接着させる。このような構成とすることにより、水中で通信変換装置100を防水プロテクタ40に接合させる場合でも、位置決め部の凹凸形状により容易に接合位置を確定させることができ、また、磁石により、容易に両者を接合させることができる。
【0090】
受発光部940は、通信変換装置100の発光部911aから送出される光信号を受信し、また、デジタルカメラ30の無線通信部34からの指令に基づいて、光信号を送出する。凹凸形状の位置決め部によって接合位置を確定させてから、通信変換装置100と防水プロテクタ40とを接合するので、発光部911aから送出された光信号を受発光部940で確実に受光することができ、また、受発光部940から送出された光信号を、受光部911bで確実に受光することができる。
【0091】
ここでは、第1の実施形態と同様に、通信ケーブル92にはポータブルコンピュータ60が接続されているものとして説明する。まず始めに、防水プロテクタ40に収容されているデジタルカメラ30から、ポータブルコンピュータ60に画像データを送信する場合の処理について説明する。
【0092】
なお、後述するデータの送受信は、水中であって、かつ、通信変換装置100の接合部91が防水プロテクタ40の接合部93と接合されている場合に行う。水中であるか否かは、圧力センサ905で検出される圧力に基づいて判定する。また、接合部91および接合部93の間の接続の有無は、発光部911aから光信号を発信して、応答信号の有無により判断する。受光部911bで応答信号を受光すると、接続されていると判定し、応答信号を受光しないと、未接続であると判定する。通信変換装置100が水中にはないと判定した場合、または、接合部91および接合部93の間が未接続であると判定した場合には、通信変換装置100の各部をスリープ状態とし、所定時間間隔で各部を起動させて、水中であるか否か、および、接合部91および接合部93間が接続されているかを確認する。これにより、通信変換装置100の各部を常に起動させた状態にしておいて、上述した確認を行う場合に比べて、電力消費量を低減することができる。
【0093】
第3の実施形態における通信変換装置100によって行われる処理の流れは、図7に示すフローチャートと同じである。ただし、ステップS710では、電波ではなく、光信号を受信する。通信変換装置100で行われる処理について、簡単に説明する。
【0094】
接合部91の発光部911aは、無線通信部910からの指令に基づいて、光ビーコン(信号)を送出する。接合部93の受発光部940は、発光部911aから送出される光ビーコンを受信すると、応答信号を送出する。これにより、双方で通信可能であることを検出した後、受発光部940は、通信変換装置100に送信する映像データを光データとして出力する。
【0095】
受光部911bは、受発光部940から送出された光データを受信し(ステップS710)、受信した光データをデジタルデータに変換して無線通信部901に送信する。無線通信部90は、無線通信プロトコルに従ってデータを受信するとともに、データを受信したことをCPU902に通知する。無線通信プロトコルとは、例えば、IrDAである。
【0096】
無線通信部901は、CPU902からの指令に基づいて、受信したデータをメモリ903に格納する(ステップS720)。CPU902は、メモリ903に格納されているデータの内容を解析し、通信ケーブル92を介して接続されたポータブルコンピュータ60に送信すべきデータであるか否かを判定する。デジタルカメラ30から受信したデータが有線接続されたポータブルコンピュータ60に送信すべきデータであると判定すると、CPU902は、メモリ903に格納されているデータを、有線通信のプロトコルに応じたデータに変換する(ステップS730)。
【0097】
有線通信部904は、CPU902からの指令に基づいて、CPU902で変換されたデータを、有線通信のプロトコルに従い、通信ケーブル92を介して、ポータブルコンピュータ60に送信する(ステップS740)。有線通信での通信とは、例えば、IrDAのような光通信であり、通信ケーブル92は、例えば光ファイバである。この場合、無線通信を行う際の通信方式と、有線通信を行う際の通信方式とは、同じ通信方式でもよいし、異なる通信方式でもよい。以上の処理を、デジタルカメラ30が光信号を発信し続けている間は繰り返し行う(ステップS750)。
【0098】
続いて、ポータブルコンピュータ60からデジタルカメラ30にデータが送信される場合の処理について説明する。データは、例えば撮影指示データである。この場合の通信変換装置100で行われる処理は、図8に示すフローチャートの処理と同じであり、以下で簡単に説明する。
【0099】
発光部911aは、無線通信部901からの指令に基づいて、光ビーコンを送出する。接合部93の受発光部940は、発光部911aから送出される光ビーコンを受信すると、応答信号を送出する。これにより、双方で通信可能であることを検出した後、有線通信部904は、ポータブルコンピュータ60から出力される撮影指示データを、通信ケーブル92を介して受信する(ステップS810)。有線通信部904は、また、撮影指示データを受信したことをCPU902に通知する。
【0100】
有線通信部904は、CPU902からの指令に基づいて、受信したデータをメモリ903に格納する(ステップS820)。CPU902は、メモリ903に格納されているデータを、無線通信のプロトコルに応じたデータに変換し(ステップS830)、変換したデータを発光部911aに送信する。
【0101】
無線通信部901は、CPU902で変換されたデータを光信号として、発光部911aから送出させる(ステップS840)。発光部911aから送出された光信号は、接合部93の受発光部940で受信される。
【0102】
受発光部940で受信された光信号は、デジタルカメラ30の無線通信部34に送信される。デジタルカメラ30のシステムコントローラ33は、受信したデータの内容に基づいて、内容に応じた動作を行う。受信したデータが撮影指示データの場合、システムコントローラ33は、撮影が行われるように各部を制御する。
【0103】
以上、第3の実施形態における通信変換装置によれば、第1の実施形態と同様に、水中で、通信を行う外部通信端末同士の間が離れていても、データの送受信を行うことができる。
【0104】
特に、外部通信端末と接合する接合部が磁石により構成されているので、通信変換装置を外部通信端末に容易に接合させることができる。
【0105】
また、外部通信端末と接合する接合部は、凹部および凸部を有するので、通信変換装置と外部通信端末との接合位置を容易に確定させることができる。
【0106】
さらに、第3の実施形態における通信変換装置では、無線通信として光通信を行うので、外部通信端末が光通信機能にしか対応していない場合でも、光通信によりデータの送受信を行うことができる。また、通信変換装置に接続される有線として、光ファイバを用いることにより、無線通信により受信した光データを有線にて出力することができる。
【0107】
上述した第1〜第3の実施形態において、通信変換装置は、電源を内蔵していてもよいし、通信ケーブルを介して接続されている外部機器から、電力供給を受けるようにしてもよい。また、無線給電機構を通信変換装置の内部に設けて、無線通信機器との間の無線通信によって、電力を受給する構成とすることもできる。この場合、通信変換装置に電力が供給されたことによって、外部の無線通信機器と接合したと判定することができる。
【0108】
本発明は、上述した第1〜第3の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、通信変換装置が外部通信機器との間で行う無線通信として、無線LANによる通信を例に挙げて説明したが、TransferJet(登録商標)のような近距離無線通信方式など、他の無線通信方式による通信であってもよい。近距離無線通信により通信を行う場合でも、吸盤や磁石によって、通信変換装置を外部通信機器に接合させた状態で無線通信を行うので、確実にデータの送受信を行うことができる。
【0109】
第1の実施形態において、通信ケーブル12をUSBケーブルとして説明したが、通信ケーブル12の種類がUSBケーブルに限定されることはない。すなわち、有線通信の方式がUSB方式に限定されることはなく、有線LANやRS232Cなど、他の通信方式であってもよい。
【0110】
第1および第2の実施形態において、通信変換装置が有する接合部は、吸盤として説明したが、第3の実施形態で説明したように、磁石であってもよい。また、各実施形態において、接合部は、外部通信端末に接合できる構成であればよく、磁石や吸盤に限定されることはない。
【0111】
また、第1および第2の実施形態においても、第3の実施形態で説明した圧力センサを設けて、通信変換装置が水中にある場合に、通信変換装置の動作、例えば、無線通信方式の通信データと有線通信方式の通信データとの間のデータ変換などを許可するようにしてもよい。
【0112】
第3の実施形態において、外部通信端末との間で行う無線通信を光通信として説明したが、第1、第2の実施形態と同様に、電波を介した無線通信であってもよい。
【0113】
第3の実施形態において、磁石912aと912bの極性は同じでもよい。この場合、磁石931aと931bの極性は互いに同じであり、かつ、磁石912aと912bの極性と反対になる。
【0114】
第3の実施形態において、位置決め部932a、932bの形状は、凹凸形状に限定されることはないし、設けられる位置も図11に示す位置に限定されることはない。また、位置決め部932a、932bを設けない構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0115】
1、1a、1b…通信変換装置
10、10a、10b…吸盤
11、11a、11b…通信変換部
12…通信ケーブル
101…アンテナ
102…無線通信部
103…CPU
104…メモリ
105…有線通信部
901…無線通信部
902…CPU
903…メモリ
904…有線通信部
905…圧力センサ
911a…発光部
911b…受光部
912a、912b…磁石
913a、913b…位置決め部
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中で使用可能であり、無線通信を有線通信に変換する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無線LANなどの無線通信機能を搭載したカメラが普及し始めている。このようなカメラでは、他の機器とケーブルを接続することなく、無線通信によって、撮影データを転送したり、遠隔操作によってカメラをコントロールして撮影を行うことができる。
【0003】
一方、防水機能を有し、水中撮影が可能なデジタルカメラも知られている。また、防水機能を持たないカメラでも、防水プロテクタを用いることにより、水中撮影が可能となる。
【0004】
特許文献1には、無線通信手段を有するカメラを第1のケースに収納するとともに、無線通信手段から送信された撮影画像データを受信して記録するデータ記録部を第2のケースに収納し、第1のケースと第2のケースとの間に水密状態を形成するように、両ケースを接合するカメラシステムが開示されている。このカメラシステムによれば、水中でも、撮影画像データを無線通信によりデータ記録部に送信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−28188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、カメラを収納した第1のケースと、データ記録部を収納した第2のケースとを接合した状態で使用しなければならないため、利用シーンが制限されてしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされてものであり、水中で二つの通信機器間が離れた状態でも通信を可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様に係る通信変換装置は、外部通信端末と接合する接合部と、前記接合部が前記外部通信端末と接合されている状態で、無線通信方式にて通信を行う無線通信部と、有線通信方式にて通信を行う有線通信部と、前記無線通信方式の通信データおよび前記有線通信方式の通信データを相互変換する通信変換部と、前記無線通信部、前記有線通信部、前記通信変換部、および、前記有線通信部と前記有線通信方式の通信データを伝送する通信ケーブルとの接触部を包含する防水外殻と、を備える。
【0009】
本発明の別の態様に係る通信中継システムは、上述した通信変換装置であって、第一の外部通信端末と通信を行う第一の通信変換装置と、上述した通信変換装置であって、前記第一の外部通信端末とは異なる第二の外部通信端末と通信を行う第二の通信変換装置と、前記第一の通信変換装置の有線通信部と、前記第二の通信変換装置の有線通信部とを接続する通信ケーブルと、を備える。
【0010】
本発明のさらに別の態様に係る通信装置は、電波を送受信するアンテナと、前記アンテナを介して無線通信を行う無線通信部と、前記アンテナを内包し、前記無線通信部と無線通信を行う外部通信機器に吸着する吸盤と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、水中において、二つの通信機器間が離れている場合でも、通信変換装置を介してデータの送受信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態における通信変換装置の構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態における通信変換装置の外観図である。
【図3】通信変換装置と無線通信を行うデジタルカメラの内部の概略構成を示すブロック図である。
【図4】デジタルカメラを収容する防水プロテクタの主要構成を示す図である。
【図5】防水プロテクタに通信変換装置の吸盤が吸着した状態の一例を示す図である。
【図6】第1の実施形態における通信変換装置の利用シーンの一例を示す図である。
【図7】第1の実施形態における通信変換装置によって行われる処理であって、無線通信により得られたデータを有線通信により出力する処理内容を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態における通信変換装置によって行われる処理であって、有線通信により得られたデータを無線通信により出力する処理内容を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施形態における通信中継システムを防水プロテクタおよび操作端末に接合させた状態を示す図である。
【図10】第2の実施形態における通信中継システムの利用シーンの一例を示す図である。
【図11】第3の実施形態における通信変換装置の構成、および、デジタルカメラを収容する防水プロテクタの接合部の構成を示すブロック図である。
【図12】第3の実施形態における通信変換装置および防水プロテクタの外観を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
−第1の実施形態−
図1は、第1の実施形態における通信変換装置1の構成を示す図である。通信変換装置1は、吸盤10および通信変換部11を備える。通信変換部11には、通信ケーブル12が接続されている。通信変換部11および通信ケーブル12の外側は、防水性の外殻5(以下、防水外殻5と呼ぶ)で覆われている。従って、通信変換部11および通信ケーブル12の内部が浸水することはない。
【0014】
吸盤10は、無線通信機能を有する外部通信機器に吸着可能であり、接合部を構成する。以下では、無線通信機能を有する外部通信機器として、デジタルカメラを例に挙げて説明する。ただし、無線通信機能を有する外部通信機器がデジタルカメラに限定されることはない。吸盤10は、デジタルカメラと無線通信を行うための電波を送受信するアンテナ101を内包している。アンテナ101も吸盤10に内包されているので、水中で使用される場合に、水と接触することはない。無線通信とは、例えば、無線LANによる通信である。
【0015】
通信変換部11は、無線通信部102と、CPU103と、メモリ104と、有線通信部105とを有する。
【0016】
無線通信部102は、アンテナ101を介して受信した、無線通信方式に基づいた電波をデジタルデータに変換し、また、通信ケーブル12を介して受信したデジタルデータをアンテナ101を介して電波として放出する。
【0017】
CPU103は、無線通信部102および有線通信部105の動作を制御する。CPU103はまた、有線通信方式のデータを無線通信方式のデータに変換する処理、および、無線通信方式のデータを有線通信方式のデータに変換する処理を行う通信変換部としても機能する。メモリ104は、無線通信部102からのデジタルデータ、および、有線通信部105からのデジタルデータを一時的に記憶する。
【0018】
有線通信部105は、通信ケーブル12と接続されており、通信ケーブル12を介して、有線通信方式によるデータの送受信を行う。
【0019】
図2は、第1の実施形態における通信変換装置1の外観図である。通信ケーブル12は、上述した外部通信機器(デジタルカメラ)とは別の外部機器と有線で接続するためのケーブルであり、例えば、導電性の素材で構成されている。ここでは、通信ケーブル12をUSBケーブルとして説明する。すなわち、通信ケーブル12は、USBコネクタ120を有し、USBコネクタ120を介して、デジタルカメラとは別の外部機器と接続する。以下では、USBコネクタ120を介して接続する外部機器として、ポータブルコンピュータを例に挙げて説明する。ただし、通信ケーブル12がUSBケーブルに限定されることはなく、また、USBコネクタ120を介して接続する外部機器がポータブルコンピュータに限定されることはない。
【0020】
図3は、通信変換装置1と無線通信を行うデジタルカメラ30の内部の概略構成を示すブロック図である。デジタルカメラ30は、撮影光学系31と、CCD32と、システムコントローラ33と、無線通信部34と、メモリ35と、レリーズボタン36とを備える。
【0021】
撮影光学系31を介して入射した被写体光は、CCD32で光電変換されて、電気信号としてシステムコントローラ33に出力される。システムコントローラ33は、ユーザによるレリーズボタン36の押圧操作を検出して、CCD32による光電変換の開始および停止を制御するとともに、同期信号を出力することによって、CCD32からの出力を映像信号として読み出す。システムコントローラ33によって読み出された映像信号は、メモリ35に一時的に記憶される。
【0022】
システムコントローラ33は、また、無線通信部34が外部機器と通信可能な状態にある場合には、無線通信部34を制御して、無線通信を行う。無線通信では、例えば、メモリ35内に記憶されている映像信号を、撮像画像データとして外部機器に送信する。
【0023】
デジタルカメラ30は、いわゆるライブビュー撮影を行うこともできる。この場合、デジタルカメラ30が外部機器と無線通信可能状態となっていれば、システムコントローラ33は、CCD32に対して光電変換を繰り返し行わせて、読み出した映像信号を、無線通信部34を介して外部機器に出力し続ける。また、無線通信部34によって外部機器からの操作情報を受信した場合には、操作内容に応じてシステムコントローラ33が各部を制御する。無線通信によって受信する操作情報としては、例えば、撮影操作指令に関する情報がある。この撮影操作指令情報を受信すると、システムコントローラ33は、レリーズボタン36の押圧操作を検出しなくても、撮影動作を開始する。
【0024】
図4は、デジタルカメラ30を収容する防水プロテクタ40の主要構成を示す図である。防水プロテクタ40は、接合部41およびスイッチ42を備える。
【0025】
接合部41は、通信変換装置1の吸盤10が吸着できるように、凹凸がなく、かつ、吸盤10が吸着できる十分な広さの平面によって構成されている。
【0026】
スイッチ42は、デジタルカメラ30に対して、ユーザの操作を伝えるための部材である。例えば、レリーズボタン36に対応するスイッチ42が押された場合には、レリーズボタン36が押される。スイッチ42は、一つだけではなく、デジタルカメラ30の操作ボタンに応じて、複数設けられていてもよい。
【0027】
防水プロテクタ40は、内部に水が侵入しない構造となっている。従って、防水プロテクタ40の内部にデジタルカメラ30を収容することにより、水中に防水プロテクタ40を入れてもデジタルカメラ30は水に濡れることなく、動作可能である。
【0028】
図5は、防水プロテクタ40に通信変換装置1の吸盤10が吸着した状態の一例を示す図である。図5に示す例では、防水プロテクタ40の横側、すなわち、撮影者がデジタルカメラ30を構えた状態における横側に接合部41が設けられており、通信変換装置1の吸盤10も防水プロテクタ40の横側に吸着している。ただし、吸盤10が吸着する接合部41の位置は、図5に示す位置に限定されることはなく、被写体方向において、撮影光学系31を覆う位置でなければ、任意の位置でよい。このような構成とすることにより、水中での使用中に、通信ケーブル12を誤って引っ張ってしまい、吸盤10が接合部41から離れてしまった場合でも、通信変換装置1および防水プロテクタ40に収容されているデジタルカメラ30に悪影響が及ぶことはない。
【0029】
通信変換装置1の吸盤10および防水プロテクタ40の接合部41はそれぞれ、無線通信の際に送受信する電波を透過する構造となっている。これにより、吸盤10を防水プロテクタ40の接合部41に吸着させた状態で、水中であるか否かに関わらず、通信変換装置1とデジタルカメラ30との間で無線通信を行うことができる。
【0030】
図6は、第1の実施形態における通信変換装置1の利用シーンの一例を示す図である。吸盤10を吸着させたデジタルカメラ30を防水プロテクタ40の内部に収容した状態で、川の中に沈めている。また、通信変換装置1の通信ケーブル12は、USBコネクタ120を介してポータブルコンピュータ60と接続されている。
【0031】
このような構成とすることにより、例えば、デジタルカメラ30を水中の所定位置に設置しておき、ユーザは、水の外でポータブルコンピュータ60の画面に表示されるライブビュー画像を確認しながら、所望のタイミングで撮影を行うことができる。このような撮影シーンとしては、例えば、鮭の遡上の水中撮影や、魚釣りの餌に魚が食いつく瞬間の撮影などが考えられる。
【0032】
図7は、第1の実施形態における通信変換装置1によって行われる処理であって、無線通信により得られたデータを有線通信により出力する処理内容を示すフローチャートである。ここでは、デジタルカメラ30で撮影されるライブビュー画像をポータブルコンピュータ60の画面に表示する例を挙げて説明する。
【0033】
なお、このフローチャートに示す処理は、通信変換装置1が外部通信機器と通信可能な状態の場合に実行される。この判定は、一定期間(たとえば1秒)ごとにビーコンを発信し、応答があった場合は通信可能と判定する。このため、通信可能か否かの判定は、以下に示すフローチャートの処理と並行して実行され、通信可能かの判定結果は、一定周期ごとに更新される。よって、以下処理の開始時点において通信可能な場合に、以下処理は実行される。
【0034】
デジタルカメラ30の無線通信部34は、通信可能な状態であると判定して応答信号を発信すると、メモリ35に格納されている映像データを、無線通信方式に応じた電波として送出する。
【0035】
ステップS710において、無線通信部102は、アンテナ101を介して、デジタルカメラ30の無線通信部34から送出された電波をデジタルデータとしてパケット単位で受信する。無線通信部102は、また、データを受信したことをCPU103に通知する。CPU103は、受信したデータをメモリ104に格納するように、無線通信部102に指令を出す。
【0036】
ステップS720において、無線通信部102は、CPU103からの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104に格納する。この後、CPU103は、メモリ104に格納されたデータの内容を解析し、有線接続された外部通信機器に送信すべきデータであるか否かを判定する。この判定は、例えば、データのヘッダ部に記録されている情報に基づいて行う。
【0037】
デジタルカメラ30から受信したデータが有線接続された外部通信機器に送信すべきデータであると判定すると、ステップS730において、CPU103は、メモリ104に格納されているデータを、有線通信のプロトコルに応じたデータに変換する。
【0038】
ステップS740において、有線通信部105は、CPU103からの指令に基づいて、CPU103で変換されたデータを、有線通信のプロトコルに従い、通信ケーブル12を介して、外部通信機器であるポータブルコンピュータ60に送信する。
【0039】
ステップS750では、無線通信を継続して行うか否かを判定する。デジタルカメラ30内の無線通信部34が電波を発信し続けている場合には、無線通信を継続して行うと判定して、ステップS710に戻り、ステップS710からステップS740までの処理を再び行う。一方、無線通信部34が電波の発信を中止すると、フローチャートの処理を終了する。
【0040】
図8は、第1の実施形態における通信変換装置1によって行われる処理であって、有線通信により得られたデータを無線通信により出力する処理内容を示すフローチャートである。ここでは、ポータブルコンピュータ60から受信した撮影指示データをデジタルカメラ30に送信する例を挙げて説明する。なお、図7と同様、通信変換装置1が外部無線通信端末と通信可能な場合に、以下のフローチャートに示す処理は実行される。
【0041】
ステップS810において、有線通信部105は、ポータブルコンピュータ60のUSBインタフェースから出力される撮影指示データを、通信ケーブル12を介して受信する。有線通信部105は、また、撮影指示データを受信したことをCPU103に通知する。CPU103は、受信したデータをメモリ104に格納するように、有線通信部105に指令を出す。
【0042】
ステップS820において、有線通信部105は、CPU103からの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104に格納する。この後、CPU103は、メモリ104に格納されたデータの内容を解析し、無線通信を行う通信相手であるデジタルカメラ30に送るべきデータであるか否かを判定する。この判定は、例えば、データのヘッダ部に記録されている情報に基づいて行う。
【0043】
有線通信によって受信したデータがデジタルカメラ30に送るべきデータであると判定すると、ステップS830において、CPU103は、メモリ104に格納されているデータを、無線通信のプロトコルに応じたデータに変換する。
【0044】
ステップS840において、無線通信部102は、CPU103からの指令に基づいて、CPU103で変換されたデータを、無線通信方式に応じた電波として、アンテナ101を介して放出する。
【0045】
無線通信部102から放出された電波は、防水プロテクタ40の接合部41を透過して、デジタルカメラ30の無線通信部34で受信される。デジタルカメラ30のシステムコントローラ33は、受信したデータの内容に基づいて、内容に応じた動作を行う。受信したデータが撮影指示データの場合、システムコントローラ33は、撮影が行われるように各部を制御する。
【0046】
以上、第1の実施形態における通信変換装置によれば、外部通信端末と接合する接合部10と、接合部が外部通信端末と接合されている状態で、無線通信方式にて通信を行う無線通信部102と、有線通信方式にて通信を行う有線通信部105と、無線通信方式の通信データおよび有線通信方式の通信データを相互変換する通信変換部103とを備える。無線通信部102、有線通信部105、通信変換部103、および、有線通信部105と通信ケーブル12との接触部は、防水外殻5によって包含されている。接合部10によって、外部通信端末と通信変換装置とを接合させることにより、電波を通さない水中であっても、無線通信により、外部通信端末との間でデータの送受信を行うことができる。また、通信変換部103によって、無線通信方式のデータを有線通信方式のデータに変換するので、有線通信により、データの送受信を行うことができる。すなわち、第1の実施形態における通信変換装置によれば、少なくとも一方の外部通信端末が水中にあり、通信を行う外部通信端末同士の間が離れていても、データの送受信を行うことができる。
【0047】
また、第1の実施形態における通信変換装置によれば、接合部を吸盤としたので、通信変換装置を外部通信端末に確実に吸着させるとともに、通信変換装置の接合部表面と、外部通信端末の接合面との間の水を排除することができる。
【0048】
また、接合部10は、アンテナを内包しているので、外部通信端末から発信された電波を最良の状態で受信することができる。
【0049】
−第2の実施形態−
上述した第1の実施形態では、通信ケーブル12の一端には通信変換装置1が接続されており、他端は、例えば、USBコネクタを介してポータブルコンピュータ60と接続する構成となっていた。第2の実施形態では、通信ケーブルの両端に、第1の実施形態における通信変換装置が接続されている。以下では、通信ケーブルの両端に通信変換装置が設けられたシステムを、通信中継システムと呼ぶ。
【0050】
図9は、第2の実施形態における通信中継システムを防水プロテクタ40および操作端末70に接合させた状態を示す図である。通信ケーブル12の両端に、第1の実施形態で説明した通信変換装置1aおよび1bが設けられている。通信変換装置1aおよび11bの構成は同じである。
【0051】
通信変換装置1aは、吸盤10aおよび通信変換部11aを備える。また、通信変換装置1bは、吸盤10bおよび通信変換部11bを備える。以下では、通信変換装置1aの構成要素には符号aを付し、通信変換装置1bの構成要素には符号bを付して説明する。
【0052】
通信変換部11aは、吸盤10aを介してデジタルカメラ30を収容した防水プロテクタ40と接続されている。また、通信変換部11bは、吸盤10bを介して操作端末70と接続されている。
【0053】
すなわち、通信変換装置1aとデジタルカメラ30との間、および、通信変換装置1bと操作端末70との間は無線通信が行われる。また、通信変換装置1aと通信変換装置1bとの間は、通信ケーブル12を介した有線通信が行われる。有線通信の通信方式は、例えば、LVDSである。また、通信変換装置1aの無線通信方式と、通信変換装置1bの無線通信方式は、同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0054】
操作端末70は、無線通信を行うための機能を有し、ディスプレイ71と操作スイッチ72とを備える。ディスプレイ71は、例えば、デジタルカメラからのライブビュー画像や、デジタルカメラのメニュー画面などを表示する。操作スイッチ72は、撮影指示や撮影に関する設定指示などをユーザが出すためのスイッチである。操作端末70は、防水機能を有し、水中で使用可能である。
【0055】
第2の実施形態における通信中継システムで行われる処理の流れについて説明する。まず始めに、防水プロテクタ40に内包されたデジタルカメラ30で撮影されたライブビュー映像を、操作端末70のディスプレイ71に表示する例について説明する。
【0056】
通信変換部11aで行われる処理は、図7に示すフローチャートの処理と同じである。通信変換部11aで行われる処理を以下で簡単に説明する。
【0057】
無線通信部102aは、ビーコン(信号)を発信する。デジタルカメラ30は、無線通信部102aから発信されるビーコンを受信すると、応答信号を発信する。これにより、双方で通信可能であることが検知される。その後、無線通信部102aは、デジタルカメラ30から発信された電波をデジタルデータとして受信する(ステップS710)。このデジタルデータは、ライブビュー映像を構成する映像データである。無線通信部102aは、また、データを受信したことをCPU103aに通知する。
【0058】
無線通信部102aは、CPU103aからの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104aに格納する(ステップS720)。CPU103aは、メモリ104aに格納されているデータを、有線通信のプロトコルに応じたデータに変換する(ステップS730)。
【0059】
有線通信部105aは、CPU103aからの指令に基づいて、CPU103aで変換されたデータを、有線通信のプロトコルに従い、通信ケーブル12を介して、通信変換装置1bに送信する(ステップS740)。以上の処理を、デジタルカメラ30が電波を発信し続けている間は繰り返し行う(ステップS750)。
【0060】
通信変換部11bで行われる処理は、図8に示すフローチャートの処理と同じである。通信変換部11bで行われる処理を以下で簡単に説明する。ただし、ステップS810で受信するデータは、撮影指示データではなく、映像データである。
【0061】
無線通信部102bと操作端末70の双方で通信可能な状態が検知された後、有線通信部105bは、通信変換装置1aから出力される映像データを、通信ケーブル12を介して受信する(ステップS810)。有線通信部105bは、また、映像データを受信したことをCPU103bに通知する。
【0062】
有線通信部105bは、CPU103bからの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104bに格納する(ステップS820)。CPU103bは、メモリ104bに格納されているデータを、無線通信のプロトコルに応じたデータに変換する(ステップS830)。
【0063】
無線通信部102bは、CPU103bで変換されたデータを、無線通信方式に応じた電波として、アンテナ101bを介して放出する(ステップS840)。
【0064】
アンテナ101bを介して放出された電波は、操作端末70で受信される。操作端末70は、受信したデータの内容に基づいた動作を行う。受信したデータが映像データの場合、映像データをディスプレイ71で表示可能な形式のデジタルデータに変換して、ライブビュー映像としてディスプレイ71に表示する。通信変換装置1aから映像データが出力されている間は、ステップS810からステップS840までの処理が繰り返し行われる。
【0065】
続いて、操作端末70からの撮影指示に基づいて、防水プロテクタ40で内包されたデジタルカメラ30で撮影を行う場合の処理の流れについて説明する。
【0066】
通信変換部1bで行われる処理は、図7に示すフローチャートの処理と同じである。通信変換装置1bで行われる処理について、簡単に説明する。
【0067】
無線通信部102bは、ビーコン(信号)を発信する。操作端末70は、無線通信部102bから発信されるビーコンを受信すると、応答信号を発信する。これにより、双方で通信可能であることが検出される。
【0068】
撮影を行う場合、ユーザは、操作端末70の操作スイッチ72のうち、所定の撮影指示スイッチを押す。この操作に応じて、操作端末70は、撮影指示データを電波として放出する。
【0069】
無線通信部102bは、操作端末70から発信された電波をデジタルデータとして受信する(ステップS710)。無線通信部102bは、また、データを受信したことをCPU103bに通知する。
【0070】
無線通信部102bは、CPU103bからの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104bに格納する(ステップS720)。CPU103bは、メモリ104bに格納されているデータを、有線通信のプロトコルに応じたデータに変換する(ステップS730)。
【0071】
有線通信部105bは、CPU103bからの指令に基づいて、CPU103bで変換されたデータを、有線通信のプロトコルに従い、通信ケーブル12を介して、通信変換装置1aに送信する(ステップS740)。以上の処理を、操作端末70が電波を発信し続けている間は繰り返し行う(ステップS750)。
【0072】
通信変換装置1aで行われる処理は、図8に示すフローチャートの処理と同じである。通信変換装置1aで行われる処理について簡単に説明する。
【0073】
無線通信部102aは、ビーコンを発信する。デジタルカメラ30内の無線通信部34は、無線通信部102aから発信されるビーコンを受信すると、応答信号を発信する。これにより、双方で通信可能であることが検出される。
【0074】
有線通信部105aは、通信変換装置1bから出力される撮影指示データを、通信ケーブル12を介して受信する(ステップS810)。有線通信部105aは、また、撮影指示データを受信したことをCPU103aに通知する。
【0075】
有線通信部105aは、CPU103aからの指令に基づいて、受信したデータをメモリ104aに格納する(ステップS820)。CPU103aは、メモリ104aに格納されているデータを、無線通信のプロトコルに応じたデータに変換する(ステップS830)。
【0076】
無線通信部102aは、CPU103aで変換されたデータを、無線通信方式に応じた電波として、アンテナ101aを介して放出する(ステップS840)。
【0077】
アンテナ101aを介して放出された電波は、防水プロテクタ40の接合部41を透過して、デジタルカメラ30の無線通信部34で受信される。デジタルカメラ30のシステムコントローラ33は、受信したデータの内容に基づいて、内容に応じた動作を行う。受信したデータが撮影指示データの場合、システムコントローラ33は、撮影が行われるように各部を制御する。
【0078】
図10は、第2の実施形態における通信中継システムの利用シーンの一例を示す図である。防水プロテクタ40に収容されたデジタルカメラ30を水中の所望の位置に設置しておき、ダイバーは、デジタルカメラ30から離れた位置において、操作端末70を使用して撮影指示を出す。これにより、警戒心の強い魚に近づくことなく、操作端末70のディスプレイ71に表示された映像を見ながら、撮影を行うことができる。
【0079】
以上、第2の実施形態における通信中継システムによれば、第一の外部通信端末と通信を行う第一の通信変換装置1aと、第一の外部通信端末とは異なる第二の外部通信端末と通信を行う第二の通信変換装置1bと、第一の通信変換装置の有線通信部と第二の通信変換装置の有線通信部とを接続する通信ケーブル12とを備える。これにより、第1の実施形態と同様に、水中で、通信を行う外部通信端末同士の間が離れていても、データの送受信を行うことができる。また、外部通信端末が有線接続ポートを有しておらず、無線通信しかできない場合でも、通信中継システムとの間で無線通信を行って、データの送受信を行うことができる。
【0080】
また、第一の通信変換装置1aが行う無線通信の通信方式を、第二の通信変換装置1bが行う無線通信の通信方式と異なるものとすることにより、第一の外部通信端末の無線通信方式と第二の外部通信端末の無線通信方式とが異なる場合でも、両者の間でデータの送受信を行うことができる。
【0081】
−第3の実施形態−
図11は、第3の実施形態における通信変換装置100の構成、および、デジタルカメラを収容する防水プロテクタ40の接合部の構成を示すブロック図である。図12は、第3の実施形態における通信変換装置100および防水プロテクタ40の外観を示す図である。
【0082】
第3の実施形態における通信変換装置100は、通信変換部90および接合部91を備える。通信変換部90には、通信ケーブル92が接続されている。
【0083】
通信変換部90は、無線通信部901と、CPU902と、メモリ903と、有線通信部904と、圧力センサ905とを備える。無線通信部901、CPU902、メモリ903、有線通信部904で行われる処理は、図1に示す無線通信部102、CPU103、メモリ104、有線通信部105で行われる処理と同じである。圧力センサ905は、圧力を検出する。
【0084】
接合部91は、光を透過する素材によって生成されており、発光部911aと、受光部911bと、磁石912aおよび912bと、位置決め部913aおよび913bとを備える。磁石912aと磁石912bはそれぞれ異なる極性を有する。例えば、磁石912aはN極であり、磁石912bはS極である。位置決め部913aは凸型形状であり、位置決め部913bは凹型形状である。
【0085】
発光部911aは、無線通信部901からの指示に基づいて光信号を送出する。受光部911bは、外部通信機器から光信号を受信する。
【0086】
デジタルカメラを収容する防水プロテクタ40は、接合部93を備えている。接合部93は、光を透過する素材によって生成されており、磁石931aおよび931bと、位置決め部932aおよび932bと、受発光部940とを備える。
【0087】
磁石931aと磁石931bはそれぞれ異なる極性を有する。また、磁石931aは、通信変換装置100の磁石912aと接着すべく、磁石912aと反対の極性を有する。同様に、磁石931bは、通信変換装置100の磁石912bと反対の極性を有する。例えば、磁石912aがN極、磁石912bがS極の場合、磁石931aはS極、磁石931bはN極である。
【0088】
位置決め部932aは凹型形状であり、通信変換装置100の位置決め部913aと組み合わせられる。一方、位置決め部932bは凸型形状であり、通信変換装置100の位置決め部913bと組み合わせられる。
【0089】
すなわち、通信変換装置100を防水プロテクタ40の接合部93に接合する場合、凸型形状の位置決め部913aを凹型形状の位置決め部932aに嵌め込むとともに、凹型形状の位置決め部913bを凸型形状の位置決め部932bに嵌め込む。また、磁石912aと磁石931aとを接着させるとともに、磁石912bと磁石931bとを接着させる。このような構成とすることにより、水中で通信変換装置100を防水プロテクタ40に接合させる場合でも、位置決め部の凹凸形状により容易に接合位置を確定させることができ、また、磁石により、容易に両者を接合させることができる。
【0090】
受発光部940は、通信変換装置100の発光部911aから送出される光信号を受信し、また、デジタルカメラ30の無線通信部34からの指令に基づいて、光信号を送出する。凹凸形状の位置決め部によって接合位置を確定させてから、通信変換装置100と防水プロテクタ40とを接合するので、発光部911aから送出された光信号を受発光部940で確実に受光することができ、また、受発光部940から送出された光信号を、受光部911bで確実に受光することができる。
【0091】
ここでは、第1の実施形態と同様に、通信ケーブル92にはポータブルコンピュータ60が接続されているものとして説明する。まず始めに、防水プロテクタ40に収容されているデジタルカメラ30から、ポータブルコンピュータ60に画像データを送信する場合の処理について説明する。
【0092】
なお、後述するデータの送受信は、水中であって、かつ、通信変換装置100の接合部91が防水プロテクタ40の接合部93と接合されている場合に行う。水中であるか否かは、圧力センサ905で検出される圧力に基づいて判定する。また、接合部91および接合部93の間の接続の有無は、発光部911aから光信号を発信して、応答信号の有無により判断する。受光部911bで応答信号を受光すると、接続されていると判定し、応答信号を受光しないと、未接続であると判定する。通信変換装置100が水中にはないと判定した場合、または、接合部91および接合部93の間が未接続であると判定した場合には、通信変換装置100の各部をスリープ状態とし、所定時間間隔で各部を起動させて、水中であるか否か、および、接合部91および接合部93間が接続されているかを確認する。これにより、通信変換装置100の各部を常に起動させた状態にしておいて、上述した確認を行う場合に比べて、電力消費量を低減することができる。
【0093】
第3の実施形態における通信変換装置100によって行われる処理の流れは、図7に示すフローチャートと同じである。ただし、ステップS710では、電波ではなく、光信号を受信する。通信変換装置100で行われる処理について、簡単に説明する。
【0094】
接合部91の発光部911aは、無線通信部910からの指令に基づいて、光ビーコン(信号)を送出する。接合部93の受発光部940は、発光部911aから送出される光ビーコンを受信すると、応答信号を送出する。これにより、双方で通信可能であることを検出した後、受発光部940は、通信変換装置100に送信する映像データを光データとして出力する。
【0095】
受光部911bは、受発光部940から送出された光データを受信し(ステップS710)、受信した光データをデジタルデータに変換して無線通信部901に送信する。無線通信部90は、無線通信プロトコルに従ってデータを受信するとともに、データを受信したことをCPU902に通知する。無線通信プロトコルとは、例えば、IrDAである。
【0096】
無線通信部901は、CPU902からの指令に基づいて、受信したデータをメモリ903に格納する(ステップS720)。CPU902は、メモリ903に格納されているデータの内容を解析し、通信ケーブル92を介して接続されたポータブルコンピュータ60に送信すべきデータであるか否かを判定する。デジタルカメラ30から受信したデータが有線接続されたポータブルコンピュータ60に送信すべきデータであると判定すると、CPU902は、メモリ903に格納されているデータを、有線通信のプロトコルに応じたデータに変換する(ステップS730)。
【0097】
有線通信部904は、CPU902からの指令に基づいて、CPU902で変換されたデータを、有線通信のプロトコルに従い、通信ケーブル92を介して、ポータブルコンピュータ60に送信する(ステップS740)。有線通信での通信とは、例えば、IrDAのような光通信であり、通信ケーブル92は、例えば光ファイバである。この場合、無線通信を行う際の通信方式と、有線通信を行う際の通信方式とは、同じ通信方式でもよいし、異なる通信方式でもよい。以上の処理を、デジタルカメラ30が光信号を発信し続けている間は繰り返し行う(ステップS750)。
【0098】
続いて、ポータブルコンピュータ60からデジタルカメラ30にデータが送信される場合の処理について説明する。データは、例えば撮影指示データである。この場合の通信変換装置100で行われる処理は、図8に示すフローチャートの処理と同じであり、以下で簡単に説明する。
【0099】
発光部911aは、無線通信部901からの指令に基づいて、光ビーコンを送出する。接合部93の受発光部940は、発光部911aから送出される光ビーコンを受信すると、応答信号を送出する。これにより、双方で通信可能であることを検出した後、有線通信部904は、ポータブルコンピュータ60から出力される撮影指示データを、通信ケーブル92を介して受信する(ステップS810)。有線通信部904は、また、撮影指示データを受信したことをCPU902に通知する。
【0100】
有線通信部904は、CPU902からの指令に基づいて、受信したデータをメモリ903に格納する(ステップS820)。CPU902は、メモリ903に格納されているデータを、無線通信のプロトコルに応じたデータに変換し(ステップS830)、変換したデータを発光部911aに送信する。
【0101】
無線通信部901は、CPU902で変換されたデータを光信号として、発光部911aから送出させる(ステップS840)。発光部911aから送出された光信号は、接合部93の受発光部940で受信される。
【0102】
受発光部940で受信された光信号は、デジタルカメラ30の無線通信部34に送信される。デジタルカメラ30のシステムコントローラ33は、受信したデータの内容に基づいて、内容に応じた動作を行う。受信したデータが撮影指示データの場合、システムコントローラ33は、撮影が行われるように各部を制御する。
【0103】
以上、第3の実施形態における通信変換装置によれば、第1の実施形態と同様に、水中で、通信を行う外部通信端末同士の間が離れていても、データの送受信を行うことができる。
【0104】
特に、外部通信端末と接合する接合部が磁石により構成されているので、通信変換装置を外部通信端末に容易に接合させることができる。
【0105】
また、外部通信端末と接合する接合部は、凹部および凸部を有するので、通信変換装置と外部通信端末との接合位置を容易に確定させることができる。
【0106】
さらに、第3の実施形態における通信変換装置では、無線通信として光通信を行うので、外部通信端末が光通信機能にしか対応していない場合でも、光通信によりデータの送受信を行うことができる。また、通信変換装置に接続される有線として、光ファイバを用いることにより、無線通信により受信した光データを有線にて出力することができる。
【0107】
上述した第1〜第3の実施形態において、通信変換装置は、電源を内蔵していてもよいし、通信ケーブルを介して接続されている外部機器から、電力供給を受けるようにしてもよい。また、無線給電機構を通信変換装置の内部に設けて、無線通信機器との間の無線通信によって、電力を受給する構成とすることもできる。この場合、通信変換装置に電力が供給されたことによって、外部の無線通信機器と接合したと判定することができる。
【0108】
本発明は、上述した第1〜第3の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、通信変換装置が外部通信機器との間で行う無線通信として、無線LANによる通信を例に挙げて説明したが、TransferJet(登録商標)のような近距離無線通信方式など、他の無線通信方式による通信であってもよい。近距離無線通信により通信を行う場合でも、吸盤や磁石によって、通信変換装置を外部通信機器に接合させた状態で無線通信を行うので、確実にデータの送受信を行うことができる。
【0109】
第1の実施形態において、通信ケーブル12をUSBケーブルとして説明したが、通信ケーブル12の種類がUSBケーブルに限定されることはない。すなわち、有線通信の方式がUSB方式に限定されることはなく、有線LANやRS232Cなど、他の通信方式であってもよい。
【0110】
第1および第2の実施形態において、通信変換装置が有する接合部は、吸盤として説明したが、第3の実施形態で説明したように、磁石であってもよい。また、各実施形態において、接合部は、外部通信端末に接合できる構成であればよく、磁石や吸盤に限定されることはない。
【0111】
また、第1および第2の実施形態においても、第3の実施形態で説明した圧力センサを設けて、通信変換装置が水中にある場合に、通信変換装置の動作、例えば、無線通信方式の通信データと有線通信方式の通信データとの間のデータ変換などを許可するようにしてもよい。
【0112】
第3の実施形態において、外部通信端末との間で行う無線通信を光通信として説明したが、第1、第2の実施形態と同様に、電波を介した無線通信であってもよい。
【0113】
第3の実施形態において、磁石912aと912bの極性は同じでもよい。この場合、磁石931aと931bの極性は互いに同じであり、かつ、磁石912aと912bの極性と反対になる。
【0114】
第3の実施形態において、位置決め部932a、932bの形状は、凹凸形状に限定されることはないし、設けられる位置も図11に示す位置に限定されることはない。また、位置決め部932a、932bを設けない構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0115】
1、1a、1b…通信変換装置
10、10a、10b…吸盤
11、11a、11b…通信変換部
12…通信ケーブル
101…アンテナ
102…無線通信部
103…CPU
104…メモリ
105…有線通信部
901…無線通信部
902…CPU
903…メモリ
904…有線通信部
905…圧力センサ
911a…発光部
911b…受光部
912a、912b…磁石
913a、913b…位置決め部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部通信端末と接合する接合部と、
前記接合部が前記外部通信端末と接合されている状態で、無線通信方式にて通信を行う無線通信部と、
有線通信方式にて通信を行う有線通信部と、
前記無線通信方式の通信データおよび前記有線通信方式の通信データを相互変換する通信変換部と、
前記無線通信部、前記有線通信部、前記通信変換部、および、前記有線通信部と前記有線通信方式の通信データを伝送する通信ケーブルとの接触部を包含する防水外殻と、
を備えることを特徴とする通信変換装置。
【請求項2】
前記接合部は、吸着部材を有することを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項3】
前記吸着部材は、磁石であることを特徴とする請求項2に記載の通信変換装置。
【請求項4】
前記吸着部材は、前記外部通信端末に吸着する側の極性がN極である磁石と、前記外部通信端末に吸着する側の極性がS極である磁石とを有することを特徴とする請求項3に記載の通信変換装置。
【請求項5】
前記接合部は、凹部と凸部を有することを特徴とする請求項3に記載の通信変換装置。
【請求項6】
前記接合部は、吸盤であることを特徴とする請求項2に記載の通信変換装置。
【請求項7】
前記無線通信部は、前記無線通信方式として、電波による通信を行い、
前記接合部は、電波を透過する部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項8】
前記接合部は、アンテナを内包していることを特徴とする請求項6に記載の通信変換装置。
【請求項9】
前記無線通信部は、前記無線通信方式として、光通信を行い、
前記接合部は、少なくとも前記光通信を行う際の光の通信経路に、光を透過する部材を用いていることを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項10】
前記有線通信部は、前記有線通信方式として、光通信を行い、
前記通信ケーブルは、光ファイバであることを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項11】
前記通信ケーブルは、導電素材であって、防水被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項12】
前記通信変換部は、前記接合部が前記外部通信端末と接合されている場合に、前記無線通信方式の通信データと前記有線通信方式の通信データとの間でデータ変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項13】
前記通信変換部が水中に位置しているか否かを判定する判定部をさらに備え、
前記通信変換部は、前記判定部によって水中に位置していると判定された場合に、前記無線通信方式の通信データと前記有線通信方式の通信データとの間でデータ変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項14】
請求項1に記載の通信変換装置であって、第一の外部通信端末と通信を行う第一の通信変換装置と、
請求項1に記載の通信変換装置であって、前記第一の外部通信端末とは異なる第二の外部通信端末と通信を行う第二の通信変換装置と、
前記第一の通信変換装置の有線通信部と、前記第二の通信変換装置の有線通信部とを接続する通信ケーブルと、
を備えることを特徴とする通信中継システム。
【請求項15】
前記第一の通信変換装置が行う無線通信の通信方式は、前記第二の通信変換装置が行う無線通信の通信方式とは異なることを特徴とする請求項14に記載の通信中継システム。
【請求項16】
電波を送受信するアンテナと、
前記アンテナを介して無線通信を行う無線通信部と、
前記アンテナを内包し、前記無線通信部と無線通信を行う外部通信機器に吸着する吸盤と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項1】
外部通信端末と接合する接合部と、
前記接合部が前記外部通信端末と接合されている状態で、無線通信方式にて通信を行う無線通信部と、
有線通信方式にて通信を行う有線通信部と、
前記無線通信方式の通信データおよび前記有線通信方式の通信データを相互変換する通信変換部と、
前記無線通信部、前記有線通信部、前記通信変換部、および、前記有線通信部と前記有線通信方式の通信データを伝送する通信ケーブルとの接触部を包含する防水外殻と、
を備えることを特徴とする通信変換装置。
【請求項2】
前記接合部は、吸着部材を有することを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項3】
前記吸着部材は、磁石であることを特徴とする請求項2に記載の通信変換装置。
【請求項4】
前記吸着部材は、前記外部通信端末に吸着する側の極性がN極である磁石と、前記外部通信端末に吸着する側の極性がS極である磁石とを有することを特徴とする請求項3に記載の通信変換装置。
【請求項5】
前記接合部は、凹部と凸部を有することを特徴とする請求項3に記載の通信変換装置。
【請求項6】
前記接合部は、吸盤であることを特徴とする請求項2に記載の通信変換装置。
【請求項7】
前記無線通信部は、前記無線通信方式として、電波による通信を行い、
前記接合部は、電波を透過する部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項8】
前記接合部は、アンテナを内包していることを特徴とする請求項6に記載の通信変換装置。
【請求項9】
前記無線通信部は、前記無線通信方式として、光通信を行い、
前記接合部は、少なくとも前記光通信を行う際の光の通信経路に、光を透過する部材を用いていることを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項10】
前記有線通信部は、前記有線通信方式として、光通信を行い、
前記通信ケーブルは、光ファイバであることを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項11】
前記通信ケーブルは、導電素材であって、防水被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項12】
前記通信変換部は、前記接合部が前記外部通信端末と接合されている場合に、前記無線通信方式の通信データと前記有線通信方式の通信データとの間でデータ変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項13】
前記通信変換部が水中に位置しているか否かを判定する判定部をさらに備え、
前記通信変換部は、前記判定部によって水中に位置していると判定された場合に、前記無線通信方式の通信データと前記有線通信方式の通信データとの間でデータ変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信変換装置。
【請求項14】
請求項1に記載の通信変換装置であって、第一の外部通信端末と通信を行う第一の通信変換装置と、
請求項1に記載の通信変換装置であって、前記第一の外部通信端末とは異なる第二の外部通信端末と通信を行う第二の通信変換装置と、
前記第一の通信変換装置の有線通信部と、前記第二の通信変換装置の有線通信部とを接続する通信ケーブルと、
を備えることを特徴とする通信中継システム。
【請求項15】
前記第一の通信変換装置が行う無線通信の通信方式は、前記第二の通信変換装置が行う無線通信の通信方式とは異なることを特徴とする請求項14に記載の通信中継システム。
【請求項16】
電波を送受信するアンテナと、
前記アンテナを介して無線通信を行う無線通信部と、
前記アンテナを内包し、前記無線通信部と無線通信を行う外部通信機器に吸着する吸盤と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−176672(P2011−176672A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−39935(P2010−39935)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]