道路維持車両
【課題】 凍結防止剤散布車やスノープラウ車などの降雪時期に活用される道路維持車両を、降雪時期以外の時期において側溝等に滞留している汚泥回収処理車や路面上に散在している塵等の回収処理車として使用可能にする。
【解決手段】 凍結防止剤散布車を汚泥回収処理車として使用する場合には、その凍結防止剤収容ホッパ2の内部空間を利用して該ホッパ内に汚泥収容用容器11を取り外し可能に設置し、この汚泥収容用容器11に先端に水中ポンプ13を装着している汚泥ホース12の基端を連結、連通させ、水中ポンプ13を凍結防止剤散布車のエンジンを利用して作動させることにより、汚泥ホース12を通じて汚泥を汚泥収容用容器11内に回収するように構成している。スノープラウ車の場合はこの汚泥処理装置を荷台上に設置すればよい。
【解決手段】 凍結防止剤散布車を汚泥回収処理車として使用する場合には、その凍結防止剤収容ホッパ2の内部空間を利用して該ホッパ内に汚泥収容用容器11を取り外し可能に設置し、この汚泥収容用容器11に先端に水中ポンプ13を装着している汚泥ホース12の基端を連結、連通させ、水中ポンプ13を凍結防止剤散布車のエンジンを利用して作動させることにより、汚泥ホース12を通じて汚泥を汚泥収容用容器11内に回収するように構成している。スノープラウ車の場合はこの汚泥処理装置を荷台上に設置すればよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冬季及び限定された条件にのみ使用する凍結防止剤散布車、スノープラウ車及び移動式道路標識車等の道路維持車両を汚泥や塵を補集する車両として利用可能にした道路維持車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、冬期において使用される道路維持車両としては、道路に凍結防止剤を散布する散布車や道路の除雪を行うスノープラウ車が広く知られている。又、既存の移動式道路標識車も道路工事の支援車両としてのみの使用に限定されていた。その動力は、標識灯の照明に使われる程度で、他のアクチュエータの動力源としては不十分であることもあり、この車両も使用頻度が限られていた。
【0003】
上記凍結防止剤散布車は、特許文献1に記載されているように、散布車本体に設置した凍結防止剤収容ホッパと、この凍結防止剤収容ホッパから供給される凍結防止剤を後方に送り出す搬送手段と、該搬送手段から送り出される凍結防止剤を散布する散布装置とを備えてなり、また、上記スノープラウ車は周知のように、車体の前端にスノープラウを装着して、このスノープラウを荷台上に設置した油圧ユニットによって作動するポンプにより起動するように構成している。又、近年、上記車両の活用頻度を向上する要望が高まってきている。その例として、スノープラウ車に発電機を標識装置の照明用として搭載し、夏場にプラウ装置をのみを外し、移動式道路標識車として活用することを検討されつつある。
【0004】
一方、道路の側溝などに滞留している汚泥を回収する車両としては、例えば、特許文献2に記載されているように、開閉板を備えた密閉タンクを車載し、この密閉タンクに、先端に吸泥ホースを接続している吸泥パイプを接続し、該吸泥ホースの先端を側溝などに入れてタンク内をブロワによって負圧にすることにより、吸泥ホースから吸泥パイプを通じて汚泥を吸引し、密閉タンク内に収容するように構成した車両が知られている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−27139号公報
【特許文献2】特開平5−17993号公報
【特許文献3】特開2005−205069号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記凍結防止剤散布車やスノープラウ車又は移動式道路標識車は、降雪時期又は限定された使用時に活用されても降雪時期もしくは道路工事が終われば次の使用時期になるまで休車することになる。従って、稼働率が悪く維持管理費が嵩むといった問題点がある。さらに、上記汚泥回収用車両においてもその使用期間は短く、その上、大規模な回収装置を車載した汚泥回収専用の車両であるため、極めて高価につき不経済である。また、上記スノープラウ車を標識車として活用すれば稼働率は向上するが、まだ不十分である。移動式道路標識車両も同様な理由で不十分である。上記解決手段として特開2005−205069号公報が有ったが、各装置を含めた購入価格が非常に高価になる上に、各装置の置場の確保及び風雨に曝されないための建物の設置経費まで含めた総経費は維持会社に多大な負担を強いてきた。更に、各装置は使う機会が無くても定期的に運転させ、装置を構成する各機器を常に円滑に働かせる必要があり、そのための人件費も維持会社の負担となっていた。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、凍結防止剤散布車、スノープラウ車及び移動式道路標識車等の道路維持車両の基本的構造を変えることなく、これらの凍結防止剤散布車、スノープラウ車及び移動式道路標識車等の道路維持車両を汚泥回収車両や集塵車に簡単に利用可能にした道路維持車両を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の請求項1に係る発明は、汚泥回収車として使用可能に構成した道路維持車両であって、凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車、移動式道路標識車の荷台上に汚泥収容用容器を取り外し可能に設置すると共にこの汚泥収容用容器に汚泥ホースを連結、連通させてあり、この汚泥ホースの先端部に汚泥を吸引して汚泥ホースに送り込む吸引ポンプを装着してなる構造としている。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、集塵用車両として使用可能にした道路維持車両であって、凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車、移動式道路標識車の荷台上に集塵容器を取り外し可能に設置すると共にこの集塵容器の開口端に、下端開口部が開閉自在な扉体によって閉止されている集塵ホッパを着脱自在に取付け、さらに、この集塵ホッパの上端部に排気ホースと、該排気ホースによる集塵ホッパ内の負圧の発生によって塵を吸引して集塵ホッパ内に排出する吸引ホースとを連結、連通させてなる構造としている。
【0010】
上記請求項1又は請求項2に記載の発明において、請求項3に係る発明は、スノープラウ車として、スノープラウ車本体の前端に装着しているスノープラウを取り外すと共にその荷台上に発電機と標識装置とを搭載することによって道路標識車に転用していることを特徴とする。
【0011】
上記請求項2に記載の道路維持車両おいて、請求項4に係る発明は集塵ホッパの構造の好ましい構造であって、下端開口部に開閉自在な扉体を設けている密閉箱体内に漏斗形状のホッパ部材を設けてこのホッパ部材により密閉箱体内の上部を塵分離室に、下部を塵集積室に区画してなり、上記塵分離室の上壁部にブロワーモータに連結、連通した排気ホースの開口端を連通させ、側壁部に吸引ホースの開口端を臨ませていることを特徴とする。
【0012】
また、上記請求項1又は請求項4に記載の道路維持車両において、請求項5に係る発明は、吸引ポンプ及びブロワーモータの駆動源として、道路維持車両に配設している油圧ポンプを使用していることを特徴とする。
【0013】
さらに、上記請求項1又は請求項2に記載の道路維持車両において、請求項6に係る発明は、上記泥収容用容器及び集塵容器は防水布製であって、折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、この集塵容器を凍結防止剤散布車の凍結防止剤収容ホッパ内に設置する場合には、該凍結防止剤収容ホッパ内に設けているコンベアカバーに載置台を介して設置し、スノープラウ車の荷台上に設置する場合には、該集塵容器を荷台上に着台自在に設置した収容設置枠内に収納、設置するように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車又は移動式道路標識車の荷台上に汚泥収容用容器を取り外し可能に設置し、この汚泥収容用容器に汚泥ホースを連結、連通させると共に、該汚泥ホースの先端部に汚泥を吸引して汚泥ホースに送り込む吸引ポンプを装着してなる構造としているので、降雪時期には汚泥収容用容器等を設置することなく、従来通り、凍結防止剤散布車においては収容ホッパ内に凍結防止剤を投入して道路に凍結防止剤を散布する散布車として使用でき、スノープラウ車も除雪作業に使用することができる。そして、移動式道路標識車は道路工事時に標識機能を発揮できる一方、降雪時期以外の時期には、上記凍結防止剤散布車やスノープラウ車をそのまま使用して、凍結防止剤散布車においては、凍結防止剤収容ホッパを撤去することなくその広い内部空間を利用して該収容ホッパ内に汚泥収容用容器を設置し、スノープラウ車又は移動式道路標識車においては、その広い荷台を利用して該荷台に汚泥収容用容器を設置することによって簡単に汚泥処理車に変更することができ、従来から降雪時期又は道路工事時にのみ使用されていた既存の凍結防止剤散布車やスノープラウ車/移動式道路標識車を有効に利用することができて、通年稼働時間を増加させ、維持管理コストの軽減を図ることができる。
【0015】
また、請求項2に係る発明によれば、凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車又は移動式道路標識車の荷台上に集塵容器を取り外し可能に設置しているので、上記同様に、降雪時期又は道路工事時には集塵容器を設置することなく、従来通り、凍結防止剤散布車や除雪車そして移動式道路標識車として使用できるものであり、降雪時期又は道路工事時以外の時期には、上記凍結防止剤散布車やスノープラウ車/移動式道路標識車をそのまま使用して、凍結防止剤散布車の凍結防止剤収容ホッパ内やスノープラウ車/移動式道路標識車の広い荷台上に集塵容器を設置するすることによって簡単に路面等の清掃車に変更することができるものである。
【0016】
さらに、上記集塵容器の開口端に、下端開口部が開閉自在な扉体によって閉止されている集塵ホッパを着脱自在に取付け、この集塵ホッパの上端部に排気ホースと、該排気ホースによる集塵ホッパ内の負圧の発生によって塵などを吸引して集塵ホッパ内に排出する吸引ホースとを連結、連通させているので、路面等に散在している塵や枯れ草などの雑草類等を吸引ホースによって集塵ホッパ内に円滑に吸引、排出することができると共に、集塵ホッパ内においては塵等を集塵ホッパの下端開口部を閉止している扉体上に滞積させることができ、この滞積した塵等を該扉体の開放により自動的に集塵容器内に投下、集積することができて路面等の散在している塵等を簡単且つ能率よく回収することができる。
【0017】
なお、スノープラウ車としては、請求項3に記載したように、スノープラウ車本体の前端に装着しているスノープラウを取り外すと共にその荷台上に発電機と標識装置とを搭載することによって構成された道路標識車であってもよい。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、上記集塵ホッパは、下端開口部に開閉自在な扉体を設けている密閉箱体内に漏斗形状のホッパ部材を設けてこのホッパ部材により密閉箱体内の上部を塵分離室に、下部を塵集積室に区画してなり、上記塵分離室の上壁部にブロワーモータに連結、連通した排気ホースの開口端を連通させ、側壁部に吸引ホースの開口端を連通させてなるものであるから、吸引ホースによって吸入された塵等を排気ホース側に吸引させることとなく集塵ホッパの塵分離室内で確実に分離させて塵集積室に落下、滞積させることができ、塵集積室内に滞積した塵等を該塵集積室の下端開口部を閉止している上記扉体の開放により、上述したように集塵容器内に排出して多量の集塵処理を可能にすることができる。
【0019】
また、請求項5に係る発明によれば、上記吸引ポンプ及びブロワーモータの駆動源として、凍結防止剤散布車やスノープラウ車等の道路維持車両に配設している油圧ポンプを使用しているので、新たな動力源を設置することなく、構造が簡単で経済的な汚泥処理手段や集塵手段を構成することができる。
【0020】
請求項6に係る発明によれば、上記汚泥収容用容器及び集塵容器は防水布製であって、折り畳み可能な袋形状に形成されているので、安価に提供できるのは勿論、使用しない時には折り畳んでコンパクトに収納、保管しておくことができ、従って、水容器の維持管理が効率的に行うことができると共に、合成樹脂製や金属製の容器とは異なり、軽量にして且つ折り畳まれているので、使用時には一人乃至は少数の作業員によって凍結剤収容ホッパ内やスノープラウ車の荷台上への設置作業が簡単に行えるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1は道路維持車両である凍結防止剤散布車に汚泥回収処理装置を配設した状態の簡略側面図であって、1は散布車本体、2は該散布車本体1の車台上に搭載、設置している凍結防止剤収容ホッパで、この凍結防止剤収容ホッパ2は図2、図3に示すように、その両側壁面の下半部を下端に向かって徐々に狭くなる漏斗状に形成していると共に底部を凍結防止剤を下方に落下排出する開口部2aに形成してあり、この開口部2aの下方に沿って、該開口部2aから排出される凍結防止剤を後方に搬送するベルトコンベア等からなる搬送手段3を備えている。
【0022】
さらに、散布車本体1の後端下部に搬送手段3から送り出される凍結防止剤の散布装置4を配設していると共にこの散布装置4を囲むようにして搬送手段3からの凍結防止剤を受け入れる筒状のシュート5を設けている。なお、散布装置4は周知のようにモータ4aによって回転させられる垂直回転軸4bの下端にシュート5から下方に突出した散布円盤4cを一体に設けてなるものである。また、散布車本体1の車台前部上に凍結防止剤散布車の各種機器類を作動させるための油圧タンク6と油圧ポンプ7を設置している。
【0023】
汚泥回収処理装置は、散布車本体1の上記凍結防止剤収容ホッパ2内に取り外し可能に設置された汚泥収容用容器11と、この汚泥収容用容器11の上端内にその基端部を着脱自在に連結、連通させている汚泥ホース12と、この汚泥ホース12の先端部に装着している水中ポンプ13と、散布車本体1に搭載した発電機14とからなり、発電機14の電力により汚泥中に投入した水中ポンプ13を駆動し、汚泥を汚泥ホース12に吸引して該汚泥ホース12を通じて上記汚泥収容用容器11内に送り込むように構成している。
【0024】
上記汚泥収容用容器11は、厚手の防水布製であって折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、不使用時には図5に示すように、コンパクトに折り畳んで効率よく保管可能に構成していると共に、使用時には図4に示すように、内部に収容する汚泥により膨張して凍結剤収容ホッパ2の上半部の内部形状に適合する形態となるように構成している。即ち、凍結剤収容ホッパ2内に設置した状態においては、この汚泥収容用容器11は、その両側壁面の下半部が凍結防止剤収容ホッパ2の両側壁面と同じ傾斜角度でもって下方に向かって徐々に幅狭くなる方向に傾斜する傾斜壁面を構成するように形成して、該両側壁面の外側面を凍結防止剤収容ホッパ2の両側壁面の内側面に当接、受止させるように構成している。
【0025】
この汚泥収容用容器11の天壁面は全面的に密閉されていて、その天壁面の適所に、この容器内に連通している短筒形状の可撓性を有するホース接続口11a を装着してあり、このホース接続口11a に上記汚泥ホース12の基端を着脱自在に接続している。また、汚泥収容用容器11の底部に汚泥排出用ホース接続口11b を設けてあり、この汚泥排出用ホース接続口11b に図示していないが開閉弁を設けておくことが好ましい。
【0026】
一方、上記凍結防止剤収容ホッパ2内の中央部には図2、図3に示すように、該凍結防止剤収容ホッパ2内に投入される凍結防止剤を分散させるための断面山形状のコンベヤカバー2bが前後方向に水平状に架設されてあり、このコンベヤカバー2b上に支持フレーム8を介して容器載置台9を配設し、該容器載置台9に上記汚泥収容用容器11を設置している。なお、上記支持フレーム8は、両側端面が凍結防止剤収容ホッパ2の両側壁面の内側面に当接状態で受止させる傾斜端面に形成した横長の板材からなり、その横幅方向の中央部に上記コンベヤカバー2bに係合可能な山形状の凹部を形成している。
【0027】
このように構成した凍結防止剤散布車からなる道路維持車両の使用態様を説明すると、冬期においては汚泥収容用容器11や汚泥ホース12などを配設することなく、通常の凍結防止剤散布車と同様に、凍結防止剤収容ホッパ2内に凍結防止剤を収容し、路面を走行しながら凍結防止剤収容ホッパ2内の凍結防止剤を搬送手段3によって散布装置4に送り込み、該散布装置4によって路面に凍結防止剤を散布する。
【0028】
次に、この凍結防止剤散布車を夏期等において道路の側溝内等に滞留している汚泥の回収処理車として使用する場合には、まず、凍結防止剤収容ホッパ2内に図1〜図3に示すように汚泥収容用容器11を配設すると共にこの汚泥収容用容器11のホース接続口11a に、先端に水中ポンプ13を取付けている汚泥ホース12の基端を接続し、さらに、散布車本体1の車台上の適所に水中ポンプ駆動用発電機14を設置する。
【0029】
この状態にしたのち、散布車本体1を汚泥が滞留している道路際の用水路やピット、側溝に沿って走行させ、水中ポンプ13を備えている汚泥ホース12の先端部を汚泥が滞留している側溝内等に投入し、発電機14を作動させて水中ポンプ13を駆動することにより、側溝内等の汚泥を汚泥ホース12を通じて凍結防止剤収容ホッパ2内に設けている汚泥収容容器11内に回収する。こうして、回収された汚泥収容用容器11内の汚泥は、該容器11の底部に設けている汚泥排出用ホース接続口11b に接続した排出ホース(図示せず)を通じて、処理タンク等に廃棄、処理される。
【0030】
図6は、上記汚泥収容用容器11と汚泥ホース12、水中ポンプ13からなる汚泥回収処理装置の変形例を示すもので、図1においては水中ポンプ13を発電機14によって駆動しているが、この変形例においては、発電機14に代えて水中ポンプ13に油圧モータ15を連結し、この油圧モータ15からの圧油を上記汚泥ホース12の先端部に取付けた水中ポンプ13に供給して、水中ポンプ13を駆動するように構成している。その他の構造については上記図1〜図5で示した実施例と同様であるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0031】
この変形例において、上記油圧モータ15の駆動は凍結防止剤散布車の油圧回路を利用して行っている。即ち、図7は凍結防止剤散布車に配設されている油圧回路を示すもので、散布車本体1には上記油圧タンク6と散布車本体1のエンジン17により駆動される上記油圧ポンプ7が配設されてあり、この油圧ポンプ7からの圧油によってパルブユニット19を介して凍結防止剤散布車の凍結防止剤収容ホッパ2の下方に配設されている上記搬送手段3の駆動用モータ16と、散布装置4の散布円盤駆動用モータ18と、搬送手段3からの凍結防止剤散布量を制御するゲートシリンダ10とを作動させる油圧回路を構成している。
【0032】
そして、この凍結防止剤散布車の油圧回路Aに上記水中ポンプを駆動する油圧モータ15の油圧回路Bを上記バルブユニット19に切替弁を介して接続してなるもので、油圧ポンプ7の圧油によってこの油圧モータ15を駆動する。
【0033】
次に、図8は道路維持車両である上記凍結防止剤散布車に集塵装置を配設して集塵車として使用可能に構成した場合の簡略側面図であって、凍結防止剤散布車の構成は上記図1に示す構造と同一であるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。集塵装置は、散布車本体1の上記凍結防止剤収容ホッパ2内に取り外し可能に設置された集塵容器21と、この集塵容器21の上端開口部に着脱自在に装着された集塵ホッパ20と、集塵ホッパ20の上端部に連結、連通させている排気ホース22と、この排気ホース22による集塵ホッパ20内の負圧の発生によって塵を吸引して集塵ホッパ20内に排出する吸引ホース23とからなる。
【0034】
集塵容器21は、上記汚泥収容用容器11と同じく、厚手の防水布製であって折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、不使用時にはコンパクトに折り畳んで効率よく保管可能に構成していると共に、使用時には膨張させて上記汚泥収容用容器11と同様に、凍結剤収容ホッパ2の上半部の内部形状に適合する形態となるように構成している。即ち、凍結剤収容ホッパ2内に設置した状態においては、この集塵容器21は、その両側壁面の下半部が凍結防止剤収容ホッパ2の両側壁面と同じ傾斜角度でもって下方に向かって徐々に幅狭くなる方向に傾斜する傾斜壁面を構成するように形成して、該両側壁面の外側面を凍結防止剤収容ホッパ2の両側壁面の内側面に当接、受止させるように構成している。
【0035】
なお、凍結防止剤収容ホッパ2は、上述したように、その内部に凍結防止剤を分散させるための断面山形状のコンベヤカバー2bが前後方向に水平状に架設されてあり、このコンベヤカバー2b上に上記形状の支持フレーム8を介して容器載置台9を配設し、該容器載置台9に上記集塵容器21を設置している。
【0036】
集塵容器21の天壁面には、図9、図10に示すように、上記集塵ホッパ20を着脱可能に取付けることができる開口部21a が設けられてあり、この開口部21a を通じて集塵ホッパ20の下端部を集塵容器21内に挿入した状態で該集塵ホッパ20の外周面を開口部21a の開口周縁に密着させていると共にこの開口部21a の上方において、集塵ホッパ20の下部外周面を凍結防止剤収容ホッパ2の上端開口部に架設状態で着脱自在に取付けた枠体24に適宜な金具を介して固定、支持させている。
【0037】
集塵ホッパ20は密閉箱体に形成されていると共に、図11に示すように、その下端を全面的に開口させて該開口下端を開閉自在な扉体25によって密閉してあり、さらに、この集塵ホッパ20の内部を漏斗形状のホッパ部材26によって上部を塵分離室27に、下部を塵集積室28に区画していると共に塵分離室27の上端部一側壁面に上記吸引ホース23の基端を着脱自在に連結、連通させた吸気口29を設け、この吸気口29の開口端に負圧によって開放するフラッパ30を開閉自在に配設している。また、集塵ホッパ20の天壁面に上記排気ホース22の一端を連結、連通させてあり、この排気ホース22は、図8に示すように、散布車本体1の車台上に設置したブロワーモータ31に接続して、このブロワーモータ31の作動により排気ホース22を通じて集塵ホッパ20内を脱気させることにより負圧を発生させるように構成している。
【0038】
なお、集塵ホッパ20内を仕切っている上記ホッパ部材26はその外周部から中心に向かって下方に円錐状に傾斜してあり、その中心部に塵集積室28に向かって開口した塵落下口26a を設けていると共に、上記塵集積室28の開口下端に設けている上記扉体25は一定量滞積した塵の重量により自動的に、或いは、手動により開放するように構成している。また、集塵ホッパ20の天壁面の下面には集塵ホッパ20に臨ませている上記排気ホース22の開口端を囲むようにして金網32を張設し、塵が排気ホース22側に吸引されるのを防止している。この排気ホース22内を通じて集塵ホッパ20内に負圧を発生させる上記ブロワーモータ31の駆動源は、上記実施例の図6で示した水中ポンプ13の駆動用油圧モータ15を駆動源としている。この油圧モータ15は図7で示したように、凍結防止剤散布車の油圧回路中に付加されており、その回路構成は既に説明した通りである。
【0039】
このように構成した凍結防止剤散布車からなる道路維持車両の使用態様を説明すると、冬期においては集塵容器21や集塵ホッパ20及びこれらに関連するホース類などを配設することなく、上記実施例と同様に、通常の凍結防止剤散布車として使用する一方、この凍結防止剤散布車を夏期等において道路に散在している枯れ草や塵等(以下塵とする)の回収処理車として使用する場合には、まず、凍結防止剤収容ホッパ2内に図8〜図10に示すように集塵ホッパ20を備えた集塵容器21を配設すると共に、油圧モータ15によって駆動されるブロワーモータ31を設置し、このブロワーモータ31の吸気側と集塵ホッパ20の塵分離室27間を排気ホース22により連結、連通させ、さらに、塵分離室27の一側面に設けている吸気口29に吸引ホース23の基端を接続する。
【0040】
この状態にしたのち、散布車本体1を走行させ、塵が散在或いは滞積している路面上に達した時に、吸引ホース23の先端開口部を塵に向け、ブロワーモータ31を作動させることによって吸引ホース23内に塵を吸入させ、集塵ホッパ20を通じて集塵容器21内に回収、集積させる。
【0041】
詳しくは、油圧モータ15によってブロワーモータ31を駆動すると、排気ホース22を通じて集塵ホッパ20内が脱気されて負圧が発生し、この負圧の発生により吸引ホース23に吸気力が生じてその吸気力により図11に示すようにフラッパ30を開放させながら塵を吸入し、集塵ホッパ20の塵分離室27に塵を排出させてこの塵分離室27内で塵をその自重により落下させる一方、空気は排気ホース22を通じてブロワーモータ31側に排出される。さらに、塵分離室27内で分離した塵は、ホッパ部材26の塵落下口26a から塵集積室28内に落下して該塵集積室28の下端を開閉自在に密閉している扉体25上に滞積する。そして、この塵滞積量が所定量に達した時に、扉体25を自動的に、或いは、手動により開放して集塵容器21内に塵を投入、滞積させる。
【0042】
集塵容器21に塵が満杯状態に滞積、収容されると、集塵容器21から集塵ホッパ20を取り外すと共に凍結防止剤収容ホッパ2から集塵容器21を取り出して開口部21a から塵集積処理場所等に排出し、空になった集塵容器21は再び使用する。
【0043】
以上のいずれの実施例においても、道路維持車両として凍結防止剤散布車を採用しているが、次に、スノープラウ車を汚泥の回収処理車や集塵車として使用する場合について説明する。
【0044】
図12は、スノープラウ車を汚泥回収処理車に使用した状態を示す簡略側面図であって、41はスノープラウ車本体で、その前端にスノープラウ42を装着していると共に荷台43上の前端にこのスノープラウ42の駆動用油圧ユニット44を設置してあり、この駆動用油圧ユニット44の油圧タンクにスノープラウ42を作動させる油圧シリンダ等に圧油を供給する油圧ポンプ45を接続している。
【0045】
このように構成されているスノープラウ車の広い空間面積を有する荷台43上に汚泥回収処理装置を撤去可能に設置して汚泥回収処理車とする。汚泥回収処理装置は上記凍結防止剤散布車に設置した汚泥回収処理装置と同様な構成であり、汚泥収容容器11' と、この汚泥収容用容器11' の上端内にその基端部を着脱自在に連結、連通させている汚泥ホース12と、この汚泥ホース12の先端部に装着している水中ポンプ13とからなり、この水中ポンプ13を上記油圧ポンプ45からの圧油によって該水中ポンプ13に接続している油圧モータ15を作動させることにより駆動するように構成してあり、汚泥収容用容器11' は図13に示すようにスノープラウ車本体41の荷台43上に取り外し可能に設置される直方体形状の収納設置枠46内に収納される。
【0046】
上記汚泥処理容器11' は上記凍結防止剤散布車に設置した汚泥回収処理装置の汚泥収容用容器11と同じく厚手の防水布製であって折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、使用時には、膨張させて上記収納設置枠46の内面に沿わせ、ベルト等の取付具47によって固定される。
【0047】
また、上記油圧モータ15の駆動はスノープラウ車の油圧回路を利用して行っている。即ち、図14はスノープラウ車に配設されている油圧回路を示すもので、スノープラウ車本体41には油圧タンク48と本体41のエンジン49により駆動される油圧ポンプ50が配設されてあり、この油圧ポンプ50からの圧油によってスノープラウ車のプラウ昇降用シリンダ51とプラウアンダリング用シリンダ52とプラウ折り畳み用シリンダ53を作動させる油圧回路Cを構成している。そして、この油圧回路Cに上記水中ポンプ13を駆動する油圧モータ15の油圧回路を接続している。
【0048】
スノープラウ車を除雪として使用する場合には、上記汚泥回収処理装置を荷台43から撤去した状態にし、汚泥回収処理車として使用する場合には、上記のように汚泥回収処理装置を荷台43に設置する。この状態にしてスノープラウ車本体41を汚泥が滞留している道路際の用水路やピット、側溝に沿って走行させ、水中ポンプ13を備えている汚泥ホース12の先端部を汚泥が滞留している側溝内等に投入し、水中ポンプ13を駆動することにより、側溝内等の汚泥を汚泥ホース12を通じて汚泥収容容器11’内に回収する。こうして回収された汚泥収容用容器11’内の汚泥は、該容器11’の底部に設けている汚泥排出用ホース接続口等にに接続した排出ホース(図示せず)を通じて、処理タンク等に廃棄、処理される。
【0049】
次に、図15は道路維持車両である上記スノープラウ車に集塵装置を配設して集塵車として使用可能に構成した場合の簡略側面図であって、集塵装置はスノープラウ車本体41の荷台43上に設置した上記直方体形状の収納設置枠46内に取り出し可能に収納されている集塵容器21’と、この集塵容器21’の上端開口部に着脱自在に装着された集塵ホッパ20と、集塵ホッパ20の上端部に連結、連通させている排気ホース22と、この排気ホース22による集塵ホッパ20’内の負圧の発生によって塵を吸引して集塵ホッパ20内に排出する吸引ホース23とからなる。
【0050】
集塵容器21’は、上記汚泥収容用容器11’と同じく、厚手の防水布製であって折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、不使用時にはコンパクトに折り畳んで効率よく保管可能に構成していると共に、使用時には膨張させて上記汚泥収容用容器11’と同様に、収納設置枠46内に配設する。この集塵容器21' の天壁面には、上記凍結防止剤散布車の凍結防止剤収容ホッパ2内に配設した集塵容器21と同一構造を有する集塵ホッパ20を同じ取付手段によって装着している。
【0051】
即ち、集塵容器21の天壁面に開口部21a を設けてこの開口部21a に集塵ホッパ20の下端部を着脱可能に装着していると共に、集塵ホッパ20の下端は開閉自在な扉体25によって密閉してあり、さらに、この集塵ホッパ20の内部を漏斗形状のホッパ部材26によって上部を塵分離室27に、下部を塵集積室28に区画していると共に塵分離室27の上端部一側壁面に上記吸引ホース23の基端を着脱自在に連結、連通させた吸気口29を設け、この吸気口29の開口端に負圧によって開放するフラッパ30を開閉自在に配設している。また、集塵ホッパ20の天壁面に上記排気ホース22の一端を連結、連通させてあり、この排気ホース22は、スノープラウ車本体41の荷台上に設置したブロワーモータ31に接続して、このブロワーモータ31の作動により排気ホース22を通じて集塵ホッパ20内を脱気させることにより負圧を発生させるように構成している。
【0052】
なお、上記図8で示した凍結防止剤散布車の場合と同様に、上記集塵ホッパ20内を仕切っているホッパ部材26の中心部に塵集積室28に向かって開口した塵落下口26a を設けていると共に、上記塵集積室28の開口下端に設けている上記扉体25は一定量滞積した塵の重量により自動的に、或いは、手動により開放するように構成している。また、集塵ホッパ20の天壁面の下面には集塵ホッパ20に臨ませている上記排気ホース22の開口端を囲むようにして金網32を張設し、塵が排気ホース22側に吸引されるのを防止している。この排気ホース22内を通じて集塵ホッパ20内に負圧を発生させる上記ブロワーモータ31の駆動源は、上記実施例の図6で示した水中ポンプ13の駆動用油圧モータ15を駆動源としている。
【0053】
このように構成したスノープラウ車からなる道路維持車両の使用態様を説明すると、冬期においては集塵容器21’や集塵ホッパ20及びこれらに関連するホース類などを配設することなく、通常のスノープラウ車として使用する一方、このスノープラウ車を夏期等において道路に散在している塵の回収処理車として使用する場合には、まず、荷台42上に集塵ホッパ20を備えた集塵容器21’を収納している収納設置枠46を設置すると共に、油圧モータ15によって駆動されるブロワーモータ31を設置し、このブロワーモータ31の吸気側と集塵ホッパ20の塵分離室27間を排気ホース22により連結、連通させ、さらに、塵分離室27の一側面に設けている吸気口29に吸引ホース23の基端を接続する。
【0054】
この状態にしたのち、スノープラウ車を走行させ、塵が散在或いは滞積している路面上に達した時に、吸引ホース23の先端開口部を塵に向け、ブロワーモータ31を作動させることによって吸引ホース23内に塵を吸入させ、集塵ホッパ20を通じて集塵容器21’内に回収、集積させるものである。
【0055】
また、上記スノープラウ車を図16に示すように、スノープラウ車本体41の前端に装着しているスノープラウ42を取り外すと共に荷台43上に標識装置50とこの標識装置50に電力を供給する発電機51とを搭載することによって、道路標識車として活用している場合においても、図17に示すように、これらの標識装置50と発電機51と共に、荷台43上に上記汚泥回収処理装置(汚泥収容用容器11' のみを示す)又は集塵装置(集塵容器21' のみを示す)を搭載して汚泥処理車や集塵車として使用してもよい。
【0056】
また、上記いずれの実施例においても、道路維持車両として、凍結防止剤散布車とスノープラウ車を汚泥回収車両や集塵車等に利用可能に構成しているが、移動式道路標識車を図16、図17に示した構造と同様に、その荷台上に汚泥回収処理装置や集塵装置を設置して汚泥回収車両や集塵車として使用するように構成してもよい。その具体的な構造は上記凍結防止剤散布車やスノープラウ車と同じであるので詳細な説明は省略する。なお、以上のいずれの実施例においても、汚泥収容用容器や集塵容として折り畳み自在に形成した防水布製容器を使用しているが、一定形状を有する合成樹脂製或いは金属製の容器であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】汚泥回収処理装置を配設した凍結防止剤散布車の簡略側面図。
【図2】汚泥収容用容器を設けた凍結防止剤収容ホッパの縦断正面図。
【図3】その縦断側面図。
【図4】汚泥収容用容器の斜視図。
【図5】折り畳んだ状態の斜視図。
【図6】別な汚泥回収処理装置を配設した凍結防止剤散布車の簡略側面図。
【図7】油圧回路図。
【図8】集塵装置を配設した凍結防止剤散布車の簡略斜視図。
【図9】集塵容器を設けた凍結防止剤収容ホッパの簡略正面図。
【図10】その一部切欠簡略側面図。
【図11】集塵状態を示す要部の縦断側面図。
【図12】スノープラウ車を汚泥回収処理車に使用した状態を示す簡略側面図。
【図13】汚泥収容用容器を収納している収納設置枠の斜視図。
【図14】油圧回路図。
【図15】集塵装置を配設したスノープラウ車の簡略斜視図。
【図16】スノープラウ車を道路標識車として場合の簡略側面図。
【図17】道路標識車としてのスノープラウ車に汚泥回収装置又は集塵装置を配設した状態の簡略側面図。
【符号の説明】
【0058】
1 散布車本体
2 凍結防止剤収容ホッパ
3 搬送装置
4 散布装置
5 シュート
6 油圧タンク
7 油圧ポンプ
11 汚泥収容用容器
12 汚泥ホース
13 水中ポンプ
15 油圧モータ
20 集塵ホッパ
21 集塵容器
22 排気ホース
23 吸引ホース
31 ブロワーモータ
【技術分野】
【0001】
本発明は、冬季及び限定された条件にのみ使用する凍結防止剤散布車、スノープラウ車及び移動式道路標識車等の道路維持車両を汚泥や塵を補集する車両として利用可能にした道路維持車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、冬期において使用される道路維持車両としては、道路に凍結防止剤を散布する散布車や道路の除雪を行うスノープラウ車が広く知られている。又、既存の移動式道路標識車も道路工事の支援車両としてのみの使用に限定されていた。その動力は、標識灯の照明に使われる程度で、他のアクチュエータの動力源としては不十分であることもあり、この車両も使用頻度が限られていた。
【0003】
上記凍結防止剤散布車は、特許文献1に記載されているように、散布車本体に設置した凍結防止剤収容ホッパと、この凍結防止剤収容ホッパから供給される凍結防止剤を後方に送り出す搬送手段と、該搬送手段から送り出される凍結防止剤を散布する散布装置とを備えてなり、また、上記スノープラウ車は周知のように、車体の前端にスノープラウを装着して、このスノープラウを荷台上に設置した油圧ユニットによって作動するポンプにより起動するように構成している。又、近年、上記車両の活用頻度を向上する要望が高まってきている。その例として、スノープラウ車に発電機を標識装置の照明用として搭載し、夏場にプラウ装置をのみを外し、移動式道路標識車として活用することを検討されつつある。
【0004】
一方、道路の側溝などに滞留している汚泥を回収する車両としては、例えば、特許文献2に記載されているように、開閉板を備えた密閉タンクを車載し、この密閉タンクに、先端に吸泥ホースを接続している吸泥パイプを接続し、該吸泥ホースの先端を側溝などに入れてタンク内をブロワによって負圧にすることにより、吸泥ホースから吸泥パイプを通じて汚泥を吸引し、密閉タンク内に収容するように構成した車両が知られている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−27139号公報
【特許文献2】特開平5−17993号公報
【特許文献3】特開2005−205069号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記凍結防止剤散布車やスノープラウ車又は移動式道路標識車は、降雪時期又は限定された使用時に活用されても降雪時期もしくは道路工事が終われば次の使用時期になるまで休車することになる。従って、稼働率が悪く維持管理費が嵩むといった問題点がある。さらに、上記汚泥回収用車両においてもその使用期間は短く、その上、大規模な回収装置を車載した汚泥回収専用の車両であるため、極めて高価につき不経済である。また、上記スノープラウ車を標識車として活用すれば稼働率は向上するが、まだ不十分である。移動式道路標識車両も同様な理由で不十分である。上記解決手段として特開2005−205069号公報が有ったが、各装置を含めた購入価格が非常に高価になる上に、各装置の置場の確保及び風雨に曝されないための建物の設置経費まで含めた総経費は維持会社に多大な負担を強いてきた。更に、各装置は使う機会が無くても定期的に運転させ、装置を構成する各機器を常に円滑に働かせる必要があり、そのための人件費も維持会社の負担となっていた。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、凍結防止剤散布車、スノープラウ車及び移動式道路標識車等の道路維持車両の基本的構造を変えることなく、これらの凍結防止剤散布車、スノープラウ車及び移動式道路標識車等の道路維持車両を汚泥回収車両や集塵車に簡単に利用可能にした道路維持車両を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の請求項1に係る発明は、汚泥回収車として使用可能に構成した道路維持車両であって、凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車、移動式道路標識車の荷台上に汚泥収容用容器を取り外し可能に設置すると共にこの汚泥収容用容器に汚泥ホースを連結、連通させてあり、この汚泥ホースの先端部に汚泥を吸引して汚泥ホースに送り込む吸引ポンプを装着してなる構造としている。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、集塵用車両として使用可能にした道路維持車両であって、凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車、移動式道路標識車の荷台上に集塵容器を取り外し可能に設置すると共にこの集塵容器の開口端に、下端開口部が開閉自在な扉体によって閉止されている集塵ホッパを着脱自在に取付け、さらに、この集塵ホッパの上端部に排気ホースと、該排気ホースによる集塵ホッパ内の負圧の発生によって塵を吸引して集塵ホッパ内に排出する吸引ホースとを連結、連通させてなる構造としている。
【0010】
上記請求項1又は請求項2に記載の発明において、請求項3に係る発明は、スノープラウ車として、スノープラウ車本体の前端に装着しているスノープラウを取り外すと共にその荷台上に発電機と標識装置とを搭載することによって道路標識車に転用していることを特徴とする。
【0011】
上記請求項2に記載の道路維持車両おいて、請求項4に係る発明は集塵ホッパの構造の好ましい構造であって、下端開口部に開閉自在な扉体を設けている密閉箱体内に漏斗形状のホッパ部材を設けてこのホッパ部材により密閉箱体内の上部を塵分離室に、下部を塵集積室に区画してなり、上記塵分離室の上壁部にブロワーモータに連結、連通した排気ホースの開口端を連通させ、側壁部に吸引ホースの開口端を臨ませていることを特徴とする。
【0012】
また、上記請求項1又は請求項4に記載の道路維持車両において、請求項5に係る発明は、吸引ポンプ及びブロワーモータの駆動源として、道路維持車両に配設している油圧ポンプを使用していることを特徴とする。
【0013】
さらに、上記請求項1又は請求項2に記載の道路維持車両において、請求項6に係る発明は、上記泥収容用容器及び集塵容器は防水布製であって、折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、この集塵容器を凍結防止剤散布車の凍結防止剤収容ホッパ内に設置する場合には、該凍結防止剤収容ホッパ内に設けているコンベアカバーに載置台を介して設置し、スノープラウ車の荷台上に設置する場合には、該集塵容器を荷台上に着台自在に設置した収容設置枠内に収納、設置するように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車又は移動式道路標識車の荷台上に汚泥収容用容器を取り外し可能に設置し、この汚泥収容用容器に汚泥ホースを連結、連通させると共に、該汚泥ホースの先端部に汚泥を吸引して汚泥ホースに送り込む吸引ポンプを装着してなる構造としているので、降雪時期には汚泥収容用容器等を設置することなく、従来通り、凍結防止剤散布車においては収容ホッパ内に凍結防止剤を投入して道路に凍結防止剤を散布する散布車として使用でき、スノープラウ車も除雪作業に使用することができる。そして、移動式道路標識車は道路工事時に標識機能を発揮できる一方、降雪時期以外の時期には、上記凍結防止剤散布車やスノープラウ車をそのまま使用して、凍結防止剤散布車においては、凍結防止剤収容ホッパを撤去することなくその広い内部空間を利用して該収容ホッパ内に汚泥収容用容器を設置し、スノープラウ車又は移動式道路標識車においては、その広い荷台を利用して該荷台に汚泥収容用容器を設置することによって簡単に汚泥処理車に変更することができ、従来から降雪時期又は道路工事時にのみ使用されていた既存の凍結防止剤散布車やスノープラウ車/移動式道路標識車を有効に利用することができて、通年稼働時間を増加させ、維持管理コストの軽減を図ることができる。
【0015】
また、請求項2に係る発明によれば、凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車又は移動式道路標識車の荷台上に集塵容器を取り外し可能に設置しているので、上記同様に、降雪時期又は道路工事時には集塵容器を設置することなく、従来通り、凍結防止剤散布車や除雪車そして移動式道路標識車として使用できるものであり、降雪時期又は道路工事時以外の時期には、上記凍結防止剤散布車やスノープラウ車/移動式道路標識車をそのまま使用して、凍結防止剤散布車の凍結防止剤収容ホッパ内やスノープラウ車/移動式道路標識車の広い荷台上に集塵容器を設置するすることによって簡単に路面等の清掃車に変更することができるものである。
【0016】
さらに、上記集塵容器の開口端に、下端開口部が開閉自在な扉体によって閉止されている集塵ホッパを着脱自在に取付け、この集塵ホッパの上端部に排気ホースと、該排気ホースによる集塵ホッパ内の負圧の発生によって塵などを吸引して集塵ホッパ内に排出する吸引ホースとを連結、連通させているので、路面等に散在している塵や枯れ草などの雑草類等を吸引ホースによって集塵ホッパ内に円滑に吸引、排出することができると共に、集塵ホッパ内においては塵等を集塵ホッパの下端開口部を閉止している扉体上に滞積させることができ、この滞積した塵等を該扉体の開放により自動的に集塵容器内に投下、集積することができて路面等の散在している塵等を簡単且つ能率よく回収することができる。
【0017】
なお、スノープラウ車としては、請求項3に記載したように、スノープラウ車本体の前端に装着しているスノープラウを取り外すと共にその荷台上に発電機と標識装置とを搭載することによって構成された道路標識車であってもよい。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、上記集塵ホッパは、下端開口部に開閉自在な扉体を設けている密閉箱体内に漏斗形状のホッパ部材を設けてこのホッパ部材により密閉箱体内の上部を塵分離室に、下部を塵集積室に区画してなり、上記塵分離室の上壁部にブロワーモータに連結、連通した排気ホースの開口端を連通させ、側壁部に吸引ホースの開口端を連通させてなるものであるから、吸引ホースによって吸入された塵等を排気ホース側に吸引させることとなく集塵ホッパの塵分離室内で確実に分離させて塵集積室に落下、滞積させることができ、塵集積室内に滞積した塵等を該塵集積室の下端開口部を閉止している上記扉体の開放により、上述したように集塵容器内に排出して多量の集塵処理を可能にすることができる。
【0019】
また、請求項5に係る発明によれば、上記吸引ポンプ及びブロワーモータの駆動源として、凍結防止剤散布車やスノープラウ車等の道路維持車両に配設している油圧ポンプを使用しているので、新たな動力源を設置することなく、構造が簡単で経済的な汚泥処理手段や集塵手段を構成することができる。
【0020】
請求項6に係る発明によれば、上記汚泥収容用容器及び集塵容器は防水布製であって、折り畳み可能な袋形状に形成されているので、安価に提供できるのは勿論、使用しない時には折り畳んでコンパクトに収納、保管しておくことができ、従って、水容器の維持管理が効率的に行うことができると共に、合成樹脂製や金属製の容器とは異なり、軽量にして且つ折り畳まれているので、使用時には一人乃至は少数の作業員によって凍結剤収容ホッパ内やスノープラウ車の荷台上への設置作業が簡単に行えるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1は道路維持車両である凍結防止剤散布車に汚泥回収処理装置を配設した状態の簡略側面図であって、1は散布車本体、2は該散布車本体1の車台上に搭載、設置している凍結防止剤収容ホッパで、この凍結防止剤収容ホッパ2は図2、図3に示すように、その両側壁面の下半部を下端に向かって徐々に狭くなる漏斗状に形成していると共に底部を凍結防止剤を下方に落下排出する開口部2aに形成してあり、この開口部2aの下方に沿って、該開口部2aから排出される凍結防止剤を後方に搬送するベルトコンベア等からなる搬送手段3を備えている。
【0022】
さらに、散布車本体1の後端下部に搬送手段3から送り出される凍結防止剤の散布装置4を配設していると共にこの散布装置4を囲むようにして搬送手段3からの凍結防止剤を受け入れる筒状のシュート5を設けている。なお、散布装置4は周知のようにモータ4aによって回転させられる垂直回転軸4bの下端にシュート5から下方に突出した散布円盤4cを一体に設けてなるものである。また、散布車本体1の車台前部上に凍結防止剤散布車の各種機器類を作動させるための油圧タンク6と油圧ポンプ7を設置している。
【0023】
汚泥回収処理装置は、散布車本体1の上記凍結防止剤収容ホッパ2内に取り外し可能に設置された汚泥収容用容器11と、この汚泥収容用容器11の上端内にその基端部を着脱自在に連結、連通させている汚泥ホース12と、この汚泥ホース12の先端部に装着している水中ポンプ13と、散布車本体1に搭載した発電機14とからなり、発電機14の電力により汚泥中に投入した水中ポンプ13を駆動し、汚泥を汚泥ホース12に吸引して該汚泥ホース12を通じて上記汚泥収容用容器11内に送り込むように構成している。
【0024】
上記汚泥収容用容器11は、厚手の防水布製であって折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、不使用時には図5に示すように、コンパクトに折り畳んで効率よく保管可能に構成していると共に、使用時には図4に示すように、内部に収容する汚泥により膨張して凍結剤収容ホッパ2の上半部の内部形状に適合する形態となるように構成している。即ち、凍結剤収容ホッパ2内に設置した状態においては、この汚泥収容用容器11は、その両側壁面の下半部が凍結防止剤収容ホッパ2の両側壁面と同じ傾斜角度でもって下方に向かって徐々に幅狭くなる方向に傾斜する傾斜壁面を構成するように形成して、該両側壁面の外側面を凍結防止剤収容ホッパ2の両側壁面の内側面に当接、受止させるように構成している。
【0025】
この汚泥収容用容器11の天壁面は全面的に密閉されていて、その天壁面の適所に、この容器内に連通している短筒形状の可撓性を有するホース接続口11a を装着してあり、このホース接続口11a に上記汚泥ホース12の基端を着脱自在に接続している。また、汚泥収容用容器11の底部に汚泥排出用ホース接続口11b を設けてあり、この汚泥排出用ホース接続口11b に図示していないが開閉弁を設けておくことが好ましい。
【0026】
一方、上記凍結防止剤収容ホッパ2内の中央部には図2、図3に示すように、該凍結防止剤収容ホッパ2内に投入される凍結防止剤を分散させるための断面山形状のコンベヤカバー2bが前後方向に水平状に架設されてあり、このコンベヤカバー2b上に支持フレーム8を介して容器載置台9を配設し、該容器載置台9に上記汚泥収容用容器11を設置している。なお、上記支持フレーム8は、両側端面が凍結防止剤収容ホッパ2の両側壁面の内側面に当接状態で受止させる傾斜端面に形成した横長の板材からなり、その横幅方向の中央部に上記コンベヤカバー2bに係合可能な山形状の凹部を形成している。
【0027】
このように構成した凍結防止剤散布車からなる道路維持車両の使用態様を説明すると、冬期においては汚泥収容用容器11や汚泥ホース12などを配設することなく、通常の凍結防止剤散布車と同様に、凍結防止剤収容ホッパ2内に凍結防止剤を収容し、路面を走行しながら凍結防止剤収容ホッパ2内の凍結防止剤を搬送手段3によって散布装置4に送り込み、該散布装置4によって路面に凍結防止剤を散布する。
【0028】
次に、この凍結防止剤散布車を夏期等において道路の側溝内等に滞留している汚泥の回収処理車として使用する場合には、まず、凍結防止剤収容ホッパ2内に図1〜図3に示すように汚泥収容用容器11を配設すると共にこの汚泥収容用容器11のホース接続口11a に、先端に水中ポンプ13を取付けている汚泥ホース12の基端を接続し、さらに、散布車本体1の車台上の適所に水中ポンプ駆動用発電機14を設置する。
【0029】
この状態にしたのち、散布車本体1を汚泥が滞留している道路際の用水路やピット、側溝に沿って走行させ、水中ポンプ13を備えている汚泥ホース12の先端部を汚泥が滞留している側溝内等に投入し、発電機14を作動させて水中ポンプ13を駆動することにより、側溝内等の汚泥を汚泥ホース12を通じて凍結防止剤収容ホッパ2内に設けている汚泥収容容器11内に回収する。こうして、回収された汚泥収容用容器11内の汚泥は、該容器11の底部に設けている汚泥排出用ホース接続口11b に接続した排出ホース(図示せず)を通じて、処理タンク等に廃棄、処理される。
【0030】
図6は、上記汚泥収容用容器11と汚泥ホース12、水中ポンプ13からなる汚泥回収処理装置の変形例を示すもので、図1においては水中ポンプ13を発電機14によって駆動しているが、この変形例においては、発電機14に代えて水中ポンプ13に油圧モータ15を連結し、この油圧モータ15からの圧油を上記汚泥ホース12の先端部に取付けた水中ポンプ13に供給して、水中ポンプ13を駆動するように構成している。その他の構造については上記図1〜図5で示した実施例と同様であるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0031】
この変形例において、上記油圧モータ15の駆動は凍結防止剤散布車の油圧回路を利用して行っている。即ち、図7は凍結防止剤散布車に配設されている油圧回路を示すもので、散布車本体1には上記油圧タンク6と散布車本体1のエンジン17により駆動される上記油圧ポンプ7が配設されてあり、この油圧ポンプ7からの圧油によってパルブユニット19を介して凍結防止剤散布車の凍結防止剤収容ホッパ2の下方に配設されている上記搬送手段3の駆動用モータ16と、散布装置4の散布円盤駆動用モータ18と、搬送手段3からの凍結防止剤散布量を制御するゲートシリンダ10とを作動させる油圧回路を構成している。
【0032】
そして、この凍結防止剤散布車の油圧回路Aに上記水中ポンプを駆動する油圧モータ15の油圧回路Bを上記バルブユニット19に切替弁を介して接続してなるもので、油圧ポンプ7の圧油によってこの油圧モータ15を駆動する。
【0033】
次に、図8は道路維持車両である上記凍結防止剤散布車に集塵装置を配設して集塵車として使用可能に構成した場合の簡略側面図であって、凍結防止剤散布車の構成は上記図1に示す構造と同一であるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。集塵装置は、散布車本体1の上記凍結防止剤収容ホッパ2内に取り外し可能に設置された集塵容器21と、この集塵容器21の上端開口部に着脱自在に装着された集塵ホッパ20と、集塵ホッパ20の上端部に連結、連通させている排気ホース22と、この排気ホース22による集塵ホッパ20内の負圧の発生によって塵を吸引して集塵ホッパ20内に排出する吸引ホース23とからなる。
【0034】
集塵容器21は、上記汚泥収容用容器11と同じく、厚手の防水布製であって折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、不使用時にはコンパクトに折り畳んで効率よく保管可能に構成していると共に、使用時には膨張させて上記汚泥収容用容器11と同様に、凍結剤収容ホッパ2の上半部の内部形状に適合する形態となるように構成している。即ち、凍結剤収容ホッパ2内に設置した状態においては、この集塵容器21は、その両側壁面の下半部が凍結防止剤収容ホッパ2の両側壁面と同じ傾斜角度でもって下方に向かって徐々に幅狭くなる方向に傾斜する傾斜壁面を構成するように形成して、該両側壁面の外側面を凍結防止剤収容ホッパ2の両側壁面の内側面に当接、受止させるように構成している。
【0035】
なお、凍結防止剤収容ホッパ2は、上述したように、その内部に凍結防止剤を分散させるための断面山形状のコンベヤカバー2bが前後方向に水平状に架設されてあり、このコンベヤカバー2b上に上記形状の支持フレーム8を介して容器載置台9を配設し、該容器載置台9に上記集塵容器21を設置している。
【0036】
集塵容器21の天壁面には、図9、図10に示すように、上記集塵ホッパ20を着脱可能に取付けることができる開口部21a が設けられてあり、この開口部21a を通じて集塵ホッパ20の下端部を集塵容器21内に挿入した状態で該集塵ホッパ20の外周面を開口部21a の開口周縁に密着させていると共にこの開口部21a の上方において、集塵ホッパ20の下部外周面を凍結防止剤収容ホッパ2の上端開口部に架設状態で着脱自在に取付けた枠体24に適宜な金具を介して固定、支持させている。
【0037】
集塵ホッパ20は密閉箱体に形成されていると共に、図11に示すように、その下端を全面的に開口させて該開口下端を開閉自在な扉体25によって密閉してあり、さらに、この集塵ホッパ20の内部を漏斗形状のホッパ部材26によって上部を塵分離室27に、下部を塵集積室28に区画していると共に塵分離室27の上端部一側壁面に上記吸引ホース23の基端を着脱自在に連結、連通させた吸気口29を設け、この吸気口29の開口端に負圧によって開放するフラッパ30を開閉自在に配設している。また、集塵ホッパ20の天壁面に上記排気ホース22の一端を連結、連通させてあり、この排気ホース22は、図8に示すように、散布車本体1の車台上に設置したブロワーモータ31に接続して、このブロワーモータ31の作動により排気ホース22を通じて集塵ホッパ20内を脱気させることにより負圧を発生させるように構成している。
【0038】
なお、集塵ホッパ20内を仕切っている上記ホッパ部材26はその外周部から中心に向かって下方に円錐状に傾斜してあり、その中心部に塵集積室28に向かって開口した塵落下口26a を設けていると共に、上記塵集積室28の開口下端に設けている上記扉体25は一定量滞積した塵の重量により自動的に、或いは、手動により開放するように構成している。また、集塵ホッパ20の天壁面の下面には集塵ホッパ20に臨ませている上記排気ホース22の開口端を囲むようにして金網32を張設し、塵が排気ホース22側に吸引されるのを防止している。この排気ホース22内を通じて集塵ホッパ20内に負圧を発生させる上記ブロワーモータ31の駆動源は、上記実施例の図6で示した水中ポンプ13の駆動用油圧モータ15を駆動源としている。この油圧モータ15は図7で示したように、凍結防止剤散布車の油圧回路中に付加されており、その回路構成は既に説明した通りである。
【0039】
このように構成した凍結防止剤散布車からなる道路維持車両の使用態様を説明すると、冬期においては集塵容器21や集塵ホッパ20及びこれらに関連するホース類などを配設することなく、上記実施例と同様に、通常の凍結防止剤散布車として使用する一方、この凍結防止剤散布車を夏期等において道路に散在している枯れ草や塵等(以下塵とする)の回収処理車として使用する場合には、まず、凍結防止剤収容ホッパ2内に図8〜図10に示すように集塵ホッパ20を備えた集塵容器21を配設すると共に、油圧モータ15によって駆動されるブロワーモータ31を設置し、このブロワーモータ31の吸気側と集塵ホッパ20の塵分離室27間を排気ホース22により連結、連通させ、さらに、塵分離室27の一側面に設けている吸気口29に吸引ホース23の基端を接続する。
【0040】
この状態にしたのち、散布車本体1を走行させ、塵が散在或いは滞積している路面上に達した時に、吸引ホース23の先端開口部を塵に向け、ブロワーモータ31を作動させることによって吸引ホース23内に塵を吸入させ、集塵ホッパ20を通じて集塵容器21内に回収、集積させる。
【0041】
詳しくは、油圧モータ15によってブロワーモータ31を駆動すると、排気ホース22を通じて集塵ホッパ20内が脱気されて負圧が発生し、この負圧の発生により吸引ホース23に吸気力が生じてその吸気力により図11に示すようにフラッパ30を開放させながら塵を吸入し、集塵ホッパ20の塵分離室27に塵を排出させてこの塵分離室27内で塵をその自重により落下させる一方、空気は排気ホース22を通じてブロワーモータ31側に排出される。さらに、塵分離室27内で分離した塵は、ホッパ部材26の塵落下口26a から塵集積室28内に落下して該塵集積室28の下端を開閉自在に密閉している扉体25上に滞積する。そして、この塵滞積量が所定量に達した時に、扉体25を自動的に、或いは、手動により開放して集塵容器21内に塵を投入、滞積させる。
【0042】
集塵容器21に塵が満杯状態に滞積、収容されると、集塵容器21から集塵ホッパ20を取り外すと共に凍結防止剤収容ホッパ2から集塵容器21を取り出して開口部21a から塵集積処理場所等に排出し、空になった集塵容器21は再び使用する。
【0043】
以上のいずれの実施例においても、道路維持車両として凍結防止剤散布車を採用しているが、次に、スノープラウ車を汚泥の回収処理車や集塵車として使用する場合について説明する。
【0044】
図12は、スノープラウ車を汚泥回収処理車に使用した状態を示す簡略側面図であって、41はスノープラウ車本体で、その前端にスノープラウ42を装着していると共に荷台43上の前端にこのスノープラウ42の駆動用油圧ユニット44を設置してあり、この駆動用油圧ユニット44の油圧タンクにスノープラウ42を作動させる油圧シリンダ等に圧油を供給する油圧ポンプ45を接続している。
【0045】
このように構成されているスノープラウ車の広い空間面積を有する荷台43上に汚泥回収処理装置を撤去可能に設置して汚泥回収処理車とする。汚泥回収処理装置は上記凍結防止剤散布車に設置した汚泥回収処理装置と同様な構成であり、汚泥収容容器11' と、この汚泥収容用容器11' の上端内にその基端部を着脱自在に連結、連通させている汚泥ホース12と、この汚泥ホース12の先端部に装着している水中ポンプ13とからなり、この水中ポンプ13を上記油圧ポンプ45からの圧油によって該水中ポンプ13に接続している油圧モータ15を作動させることにより駆動するように構成してあり、汚泥収容用容器11' は図13に示すようにスノープラウ車本体41の荷台43上に取り外し可能に設置される直方体形状の収納設置枠46内に収納される。
【0046】
上記汚泥処理容器11' は上記凍結防止剤散布車に設置した汚泥回収処理装置の汚泥収容用容器11と同じく厚手の防水布製であって折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、使用時には、膨張させて上記収納設置枠46の内面に沿わせ、ベルト等の取付具47によって固定される。
【0047】
また、上記油圧モータ15の駆動はスノープラウ車の油圧回路を利用して行っている。即ち、図14はスノープラウ車に配設されている油圧回路を示すもので、スノープラウ車本体41には油圧タンク48と本体41のエンジン49により駆動される油圧ポンプ50が配設されてあり、この油圧ポンプ50からの圧油によってスノープラウ車のプラウ昇降用シリンダ51とプラウアンダリング用シリンダ52とプラウ折り畳み用シリンダ53を作動させる油圧回路Cを構成している。そして、この油圧回路Cに上記水中ポンプ13を駆動する油圧モータ15の油圧回路を接続している。
【0048】
スノープラウ車を除雪として使用する場合には、上記汚泥回収処理装置を荷台43から撤去した状態にし、汚泥回収処理車として使用する場合には、上記のように汚泥回収処理装置を荷台43に設置する。この状態にしてスノープラウ車本体41を汚泥が滞留している道路際の用水路やピット、側溝に沿って走行させ、水中ポンプ13を備えている汚泥ホース12の先端部を汚泥が滞留している側溝内等に投入し、水中ポンプ13を駆動することにより、側溝内等の汚泥を汚泥ホース12を通じて汚泥収容容器11’内に回収する。こうして回収された汚泥収容用容器11’内の汚泥は、該容器11’の底部に設けている汚泥排出用ホース接続口等にに接続した排出ホース(図示せず)を通じて、処理タンク等に廃棄、処理される。
【0049】
次に、図15は道路維持車両である上記スノープラウ車に集塵装置を配設して集塵車として使用可能に構成した場合の簡略側面図であって、集塵装置はスノープラウ車本体41の荷台43上に設置した上記直方体形状の収納設置枠46内に取り出し可能に収納されている集塵容器21’と、この集塵容器21’の上端開口部に着脱自在に装着された集塵ホッパ20と、集塵ホッパ20の上端部に連結、連通させている排気ホース22と、この排気ホース22による集塵ホッパ20’内の負圧の発生によって塵を吸引して集塵ホッパ20内に排出する吸引ホース23とからなる。
【0050】
集塵容器21’は、上記汚泥収容用容器11’と同じく、厚手の防水布製であって折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、不使用時にはコンパクトに折り畳んで効率よく保管可能に構成していると共に、使用時には膨張させて上記汚泥収容用容器11’と同様に、収納設置枠46内に配設する。この集塵容器21' の天壁面には、上記凍結防止剤散布車の凍結防止剤収容ホッパ2内に配設した集塵容器21と同一構造を有する集塵ホッパ20を同じ取付手段によって装着している。
【0051】
即ち、集塵容器21の天壁面に開口部21a を設けてこの開口部21a に集塵ホッパ20の下端部を着脱可能に装着していると共に、集塵ホッパ20の下端は開閉自在な扉体25によって密閉してあり、さらに、この集塵ホッパ20の内部を漏斗形状のホッパ部材26によって上部を塵分離室27に、下部を塵集積室28に区画していると共に塵分離室27の上端部一側壁面に上記吸引ホース23の基端を着脱自在に連結、連通させた吸気口29を設け、この吸気口29の開口端に負圧によって開放するフラッパ30を開閉自在に配設している。また、集塵ホッパ20の天壁面に上記排気ホース22の一端を連結、連通させてあり、この排気ホース22は、スノープラウ車本体41の荷台上に設置したブロワーモータ31に接続して、このブロワーモータ31の作動により排気ホース22を通じて集塵ホッパ20内を脱気させることにより負圧を発生させるように構成している。
【0052】
なお、上記図8で示した凍結防止剤散布車の場合と同様に、上記集塵ホッパ20内を仕切っているホッパ部材26の中心部に塵集積室28に向かって開口した塵落下口26a を設けていると共に、上記塵集積室28の開口下端に設けている上記扉体25は一定量滞積した塵の重量により自動的に、或いは、手動により開放するように構成している。また、集塵ホッパ20の天壁面の下面には集塵ホッパ20に臨ませている上記排気ホース22の開口端を囲むようにして金網32を張設し、塵が排気ホース22側に吸引されるのを防止している。この排気ホース22内を通じて集塵ホッパ20内に負圧を発生させる上記ブロワーモータ31の駆動源は、上記実施例の図6で示した水中ポンプ13の駆動用油圧モータ15を駆動源としている。
【0053】
このように構成したスノープラウ車からなる道路維持車両の使用態様を説明すると、冬期においては集塵容器21’や集塵ホッパ20及びこれらに関連するホース類などを配設することなく、通常のスノープラウ車として使用する一方、このスノープラウ車を夏期等において道路に散在している塵の回収処理車として使用する場合には、まず、荷台42上に集塵ホッパ20を備えた集塵容器21’を収納している収納設置枠46を設置すると共に、油圧モータ15によって駆動されるブロワーモータ31を設置し、このブロワーモータ31の吸気側と集塵ホッパ20の塵分離室27間を排気ホース22により連結、連通させ、さらに、塵分離室27の一側面に設けている吸気口29に吸引ホース23の基端を接続する。
【0054】
この状態にしたのち、スノープラウ車を走行させ、塵が散在或いは滞積している路面上に達した時に、吸引ホース23の先端開口部を塵に向け、ブロワーモータ31を作動させることによって吸引ホース23内に塵を吸入させ、集塵ホッパ20を通じて集塵容器21’内に回収、集積させるものである。
【0055】
また、上記スノープラウ車を図16に示すように、スノープラウ車本体41の前端に装着しているスノープラウ42を取り外すと共に荷台43上に標識装置50とこの標識装置50に電力を供給する発電機51とを搭載することによって、道路標識車として活用している場合においても、図17に示すように、これらの標識装置50と発電機51と共に、荷台43上に上記汚泥回収処理装置(汚泥収容用容器11' のみを示す)又は集塵装置(集塵容器21' のみを示す)を搭載して汚泥処理車や集塵車として使用してもよい。
【0056】
また、上記いずれの実施例においても、道路維持車両として、凍結防止剤散布車とスノープラウ車を汚泥回収車両や集塵車等に利用可能に構成しているが、移動式道路標識車を図16、図17に示した構造と同様に、その荷台上に汚泥回収処理装置や集塵装置を設置して汚泥回収車両や集塵車として使用するように構成してもよい。その具体的な構造は上記凍結防止剤散布車やスノープラウ車と同じであるので詳細な説明は省略する。なお、以上のいずれの実施例においても、汚泥収容用容器や集塵容として折り畳み自在に形成した防水布製容器を使用しているが、一定形状を有する合成樹脂製或いは金属製の容器であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】汚泥回収処理装置を配設した凍結防止剤散布車の簡略側面図。
【図2】汚泥収容用容器を設けた凍結防止剤収容ホッパの縦断正面図。
【図3】その縦断側面図。
【図4】汚泥収容用容器の斜視図。
【図5】折り畳んだ状態の斜視図。
【図6】別な汚泥回収処理装置を配設した凍結防止剤散布車の簡略側面図。
【図7】油圧回路図。
【図8】集塵装置を配設した凍結防止剤散布車の簡略斜視図。
【図9】集塵容器を設けた凍結防止剤収容ホッパの簡略正面図。
【図10】その一部切欠簡略側面図。
【図11】集塵状態を示す要部の縦断側面図。
【図12】スノープラウ車を汚泥回収処理車に使用した状態を示す簡略側面図。
【図13】汚泥収容用容器を収納している収納設置枠の斜視図。
【図14】油圧回路図。
【図15】集塵装置を配設したスノープラウ車の簡略斜視図。
【図16】スノープラウ車を道路標識車として場合の簡略側面図。
【図17】道路標識車としてのスノープラウ車に汚泥回収装置又は集塵装置を配設した状態の簡略側面図。
【符号の説明】
【0058】
1 散布車本体
2 凍結防止剤収容ホッパ
3 搬送装置
4 散布装置
5 シュート
6 油圧タンク
7 油圧ポンプ
11 汚泥収容用容器
12 汚泥ホース
13 水中ポンプ
15 油圧モータ
20 集塵ホッパ
21 集塵容器
22 排気ホース
23 吸引ホース
31 ブロワーモータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車/移動式道路標識車の荷台上に汚泥収容用容器を取り外し可能に設置すると共にこの汚泥収容用容器に汚泥ホースを連結、連通させてあり、この汚泥ホースの先端部に汚泥を吸引して汚泥ホースに送り込む吸引ポンプを装着していることを特徴とする道路維持車両。
【請求項2】
凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車/移動式道路標識車の荷台上に集塵容器を取り外し可能に設置すると共にこの集塵容器の開口端に、下端開口部が開閉自在な扉体によって閉止されている集塵ホッパを着脱自在に取付け、さらに、この集塵ホッパの上端部に排気ホースと、該排気ホースによる集塵ホッパ内の負圧の発生によって塵を吸引して集塵ホッパ内に排出する吸引ホースとを連結、連通させていることを特徴とする道路維持車両。
【請求項3】
スノープラウ車は、スノープラウ車本体の前端に装着しているスノープラウを取り外すと共にその荷台上に発電機と標識装置とを搭載することによって構成された移動式道路標識車であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の道路維持車両。
【請求項4】
集塵ホッパは、下端開口部に開閉自在な扉体を設けている密閉箱体内に漏斗形状のホッパ部材を設けてこのホッパ部材により密閉箱体内の上部を塵分離室に、下部を塵集積室に区画してなり、上記塵分離室の上壁部にブロワーモータに連結、連通した排気ホースの開口端を連通させ、側壁部に吸引ホースの開口端を連通させていることを特徴とする請求項2に記載の道路維持車両。
【請求項5】
吸引ポンプ及びブロワーモータの駆動源は、道路維持車両に配設している油圧ポンプであることを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の道路維持車両。
【請求項6】
汚泥収容用容器及び集塵容器は防水布製であって、折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、この集塵容器を凍結防止剤散布車の凍結防止剤収容ホッパ内に設置する場合には、該凍結防止剤収容ホッパ内に設けているコンベアカバーに載置台を介して設置し、スノープラウ車/移動式道路標識車の荷台上に設置する場合には、該集塵容器を荷台上に着台自在に設置した収容設置枠内に収納、設置するように構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の道路維持車両。
【請求項7】
発電機を汚泥吸引/集塵可能な発電能力まで高め、汚泥吸引又は集塵装置を駆動させることを特徴とする請求1又は請求項2に記載の道路維持車両。
【請求項1】
凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車/移動式道路標識車の荷台上に汚泥収容用容器を取り外し可能に設置すると共にこの汚泥収容用容器に汚泥ホースを連結、連通させてあり、この汚泥ホースの先端部に汚泥を吸引して汚泥ホースに送り込む吸引ポンプを装着していることを特徴とする道路維持車両。
【請求項2】
凍結防止剤散布車に設置している凍結防止剤収容ホッパ内、又は、スノープラウ車/移動式道路標識車の荷台上に集塵容器を取り外し可能に設置すると共にこの集塵容器の開口端に、下端開口部が開閉自在な扉体によって閉止されている集塵ホッパを着脱自在に取付け、さらに、この集塵ホッパの上端部に排気ホースと、該排気ホースによる集塵ホッパ内の負圧の発生によって塵を吸引して集塵ホッパ内に排出する吸引ホースとを連結、連通させていることを特徴とする道路維持車両。
【請求項3】
スノープラウ車は、スノープラウ車本体の前端に装着しているスノープラウを取り外すと共にその荷台上に発電機と標識装置とを搭載することによって構成された移動式道路標識車であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の道路維持車両。
【請求項4】
集塵ホッパは、下端開口部に開閉自在な扉体を設けている密閉箱体内に漏斗形状のホッパ部材を設けてこのホッパ部材により密閉箱体内の上部を塵分離室に、下部を塵集積室に区画してなり、上記塵分離室の上壁部にブロワーモータに連結、連通した排気ホースの開口端を連通させ、側壁部に吸引ホースの開口端を連通させていることを特徴とする請求項2に記載の道路維持車両。
【請求項5】
吸引ポンプ及びブロワーモータの駆動源は、道路維持車両に配設している油圧ポンプであることを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の道路維持車両。
【請求項6】
汚泥収容用容器及び集塵容器は防水布製であって、折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、この集塵容器を凍結防止剤散布車の凍結防止剤収容ホッパ内に設置する場合には、該凍結防止剤収容ホッパ内に設けているコンベアカバーに載置台を介して設置し、スノープラウ車/移動式道路標識車の荷台上に設置する場合には、該集塵容器を荷台上に着台自在に設置した収容設置枠内に収納、設置するように構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の道路維持車両。
【請求項7】
発電機を汚泥吸引/集塵可能な発電能力まで高め、汚泥吸引又は集塵装置を駆動させることを特徴とする請求1又は請求項2に記載の道路維持車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−127015(P2010−127015A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−303545(P2008−303545)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(505398963)西日本高速道路株式会社 (105)
【出願人】(502246300)株式会社ジェイファスト (7)
【出願人】(000235163)範多機械株式会社 (26)
【出願人】(000158127)岩崎工業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(505398963)西日本高速道路株式会社 (105)
【出願人】(502246300)株式会社ジェイファスト (7)
【出願人】(000235163)範多機械株式会社 (26)
【出願人】(000158127)岩崎工業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
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