説明

配線カバー装置、およびこの装置を備えたテーブル

【課題】天板上で使用される電子機器の配線類の処理を体裁よく行うことができるとともに、配線カバーの開閉操作および着脱を簡単かつ容易に行うことができることにより、配線作業の向上を図ることができ、かつ配線カバーの紛失をなくすことができるようにした配線カバー装置、およびこの装置を備えたテーブルを提供する。
【解決手段】上面に配線カバー11を載置可能なカバー載置面17が形成された複数の支持部材12を、配線空間9内に左右に離間して配置し、支持部材12により、配線カバー11の上面と天板2の上面とをほぼ平行状態となるように、配線カバー11を保持するとともに、支持部材12の前端面12aと、これに対向する天板2の後端面 2bとの間に、カバー収容空間21を形成し、このカバー収容空間21内に、配線カバー11を起立状態で載置・保持可能とした配線カバー装置10とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフィス等で使用されるテーブル、デスク等の什器の天板に設けられた配線ダクトなどにより形成される配線空間を閉塞する配線カバー装置、およびこの装置を備えたテーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィス等で使用される机、テーブル等においては、天板上に電子機器を載置して使用することが多い。そのため、天板上で使用される電子機器の通信線や電源線等の配線類を体裁よく処理する必要がある。
【0003】
従来の配線処理構造としては、什器の天板の一部に配線類用の挿通孔を形成したり、天板の後縁部に、左右方向に延びる凹溝を設けることによって、配線空間を形成し、その上面を配線カバーによって閉塞したり(例えば特許文献1〜3参照)、あるいは、配線カバーを、その左右端に設けられた枢軸廻りに回動自在にして、配線時の作業性を向上させるようにしたものがある(例えば特許文献4参照)。
【0004】
しかし、特許文献1〜3記載のものは、配線カバーを合成樹脂等によって成形したり、その一部を通線口として確保するための軟質部材によって構成されているために、強度的に必ずしも充分でなかったり、しかも、天板上面のフラット感が損なわれてしまうおそれがある。
また、特許文献4記載のものは、配線カバーを開いた際に、配線カバーの一部が、配線空間の開口を閉塞し、配線空間の間口を広く確保することができず、配線作業の一層の向上を図ることができないばかりでなく、配線カバーを支持しつつ、所望のカバー回転動作を実現させるためには、配線カバーの着脱構造や開閉構造が複雑になるという問題があった。
【特許文献1】特許第2683999号公報
【特許文献2】特開2001−104083号公報
【特許文献3】特開2000−287758号公報
【特許文献4】特開2003−235649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、天板上で使用される電子機器の配線類の処理を体裁よく行うことができるとともに、配線カバーの開閉操作および着脱を簡単かつ容易に行うことができることにより、配線作業の向上を図ることができ、かつ配線カバーの紛失をなくすことができるようにした配線カバー装置、およびこの装置を備えたテーブルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 什器における天板の後縁に沿って左右方向に設けられた上向きに開口する配線空間の開口部を、着脱自在な配線カバーにより、開閉自在に閉塞した配線カバー装置において、上面に配線カバーを載置可能なカバー載置面が形成された複数の支持部材を、配線空間内に左右に離間して配置し、支持部材により、配線カバーの上面と天板の上面とを、ほぼ平行状態となるように、配線カバーを保持するとともに、支持部材の前端面と、これに対向する天板の後端面との間に、カバー収容空間を形成し、このカバー収容空間内に、配線カバーを起立状態で載置・保持可能とする。
【0007】
(2) 上記(1)項において、支持部材のカバー載置面と前端面との間に、前方に向けて下降傾斜する傾斜面を形成し、この傾斜面に、配線カバーの裏面を摺動させながら、配線カバーを、前上方に向けて跳上げ回動させて起立状態となるように、カバー収容空間に向けて案内する。
【0008】
(3) 上記(1)項または(2)項において、支持部材の前端面下端から、これに対向する天板の後端面に向けて、水平支持片を形成する。
【0009】
(4) 上記(3)項において、水平支持片の前端に、上方に向けて突出する案内片を設け、この案内片の後面を、前方に向けて傾倒する傾斜面とする。
【0010】
(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、支持部材におけるカバー載置面の後端に、上方に向けて突出し、かつ前面が後方に向けて傾倒する係止片を設け、この係止片の上端部に、配線カバーが閉塞姿勢にあるとき、配線カバーの裏面に形成した凹部を係合させる。
【0011】
(6) 上記(5)項において、配線カバーの裏面に形成した凹部内における、係止片の前面に対向する対向面を、係止片の前面とほぼ同一方向に傾斜させる。
【0012】
(7) 上記(1)〜(6)項のいずれかにおいて、支持部材を、天板を支持する脚体の支持フレームに固定したブラケットに着脱可能に係着する。
【0013】
(8) 上記(7)項において、支持部材の裏面に、複数の係止部を設けるとともに、これらの係止部が係脱可能な係合部を、ブラケットの上面に設け、係止部と係合部との係着により、支持部材の位置決めとともに、脱落を防止しうるようにする。
【0014】
(9) 天板の後縁に沿って左右方向に設けられた上向きに開口する配線空間の開口部を、着脱自在な配線カバーにより、開閉自在に閉塞する配線カバー装置を備えたテーブルにおいて、配線カバー装置を、上面に配線カバーを載置可能なカバー載置面が形成された複数の支持部材を、配線空間内に左右に離間して配置し、支持部材により、配線カバーの上面と天板の上面とを、ほぼ平行状態となるように、配線カバーを保持するとともに、支持部材の前端面と、これに対向する天板の後端面との間に、カバー収容空間を形成し、このカバー収容空間内に、配線カバーを起立状態で載置・保持する。
【0015】
(10) 上記(9)項において、1対の天板同士を、各配線カバーが相対向するように、互いに背中合わせで配置する。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明によると、配線空間内に左右に離間して配置した複数の支持部材により、配線カバーを、配線カバーの上面と天板の上面を、ほぼ平行状態となるように保持して、配線空間の開口部を閉塞しているため、天板上で使用される電子機器の配線類の処理を体裁よく行うことができるとともに、配線カバーの上面を、作業面としても利用できる。
また、支持部材の前端面と天板の後端面との間に形成したカバー収容空間内に、配線カバーを載置・保持可能としてあるため、配線カバーの開閉操作および着脱を簡単かつ容易に行うことができるとともに、配線カバーを起立状態で収容しうるようにしてあるため、配線空間の開口寸法が殆んど影響されず、配線作業の向上を図ることができる。
また、大規模な配線作業を行う場合には、配線カバーを取り外すことにより、作業空間を広くすることができ、作業性をより向上させることができる。さらに、配線カバーを別の場所に保管しておく必要がないため、配線時に離脱した配線カバーを、紛失するというおそれがない。
【0017】
請求項2記載の発明によると、支持部材のカバー載置面と前端面との間に形成した、前方に向けて下降傾斜する傾斜面に、配線カバーを摺動させながら、前上方に向けて跳上げ回動させて、起立状態となるように、カバー収容空間に向けて案内するようにしてあるため、配線カバーの閉塞姿勢から起立姿勢に至る跳上げ回動操作を、片手で容易に行うことができる。
【0018】
請求項3記載の発明によると、支持部材の前端面下端から天板の後端面に向けて水平支持片を形成してあるため、前上方に向けて跳上げ回動させて起立状態となるようにカバー収容空間に向けて案内される配線カバーを、安定して支持することができる。
【0019】
請求項4記載の発明によると、水平支持片の前端に、上方に向けて突出する案内片を設け、この案内片の後方に面する内面を、前方に向けて傾倒する傾斜面としてあるため、水平支持片上に起立する配線カバーの下端が、案内片の傾斜面によって、後方に移動させられ、配線カバーをカバー収容空間に体裁良く収容することができるとともに、配線カバーをより安定した起立姿勢に保持することができる。
また、起立状態の配線カバーを水平状態に向けて回動させる際に、配線カバーの下端を、案内片の傾斜面上を摺動させることによって、配線カバーを円滑に案内動作させることができる。
【0020】
請求項5記載の発明によると、支持部材におけるカバー載置面の後端に、前面が後方に向けて傾倒する係止片を、上方に向けて突出させ、この係止片の上端部に、配線カバーが閉塞姿勢にあるとき、配線カバーの裏面に形成した凹部を係合させてあるため、閉塞姿勢における配線カバーの位置決めを容易にかつ確実に行うことができる。
【0021】
請求項6記載の発明によると、配線カバーの裏面に形成した凹部内における、係止片の前面に対向する対向面を、係止片の前面とほぼ同一方向に傾斜させてあるため、配線カバーの開閉時における係止片と凹部との係脱を容易にするとともに、位置決めを確実に行うことができる。
【0022】
請求項7記載の発明によると、支持部材を、ブラケットに着脱可能に係着しうるようになっているため、什器への支持部材の組み付けを、容易かつ簡単に行うことができる。
【0023】
請求項8記載の発明によると、支持部材の係止部を、ブラケットの係合部に係脱可能に係着することにより、支持部材の位置決めとともに、脱落を防止しうるように構成してあるため、什器への支持部材の組み付けを、別途工具を用いることなく、安定して容易かつ簡単に行うことができる。
【0024】
請求項9記載の発明によると、配線処理性に優れたテーブルを得ることができる。
【0025】
請求項10記載の発明によると、天板の拡大化を図ることができるとともに、配線処理性に優れたテーブルを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の配線カバー装置を適用したテーブルにおける前後1対の天板同士を背中合わせで配置した斜視図、図2は、図1におけるII−II線方向視の配線カバーの端末部側における支持状態を示す拡大縦断側面図、図3は、配線カバーの拡大斜視図、図4は、配線カバー装置の分解斜視図、図5は、同じく、支持部材とカバー端末支持用ブラケットとの係着状態を示す分解斜視図である。なお、以下の説明では、図1、3における右斜め下方、図2における右方を「前方」、図1、3における左斜め上方、図2における左方を「後方」とする。
【0027】
図1に示すように、テーブル(1)は、後記する配線カバー装置(10)をそれぞれ備える前後1対の天板(2)(2)を、背中合わせで配置して構成されている。前後天板(2)(2)の左右両端部は、前後方向に延びる左右1対の支持フレーム(3)(3)を介して、4本の脚体(4)により支持されている。前後の天板(2)(2)における左右方向の中央部は、中間脚体(5)により支持されており、この中間脚体(5)は、フレーム(6)により側面視矩形枠状をなしている。前後両天板(2)(2)における各々の背中合わせ端部(2a)(2a)は、中間脚体(5)を介して左右の支持フレーム(3)(3)間に架設された、左右方向に延びる前後1対の支持フレーム(7)(7)により支持されている。
【0028】
前後の天板(2)(2)における背中合わせ端部(2a)(2a)間には、図2に示すように、配線ダクト(8)をもって、上向きに開口する配線空間(9)が形成されている。この配線空間(9)の開口部(9a)は、前後に相対向する前後1対の配線カバー装置(10)(10)(図2においては、後方の配線カバー装置は、図示省略、図1参照)により、それぞれ開閉自在に閉塞しうるようになっている。配線ダクト(8)は、断面U字形をなし、前後の上端縁に、外向きに張り出し形成されたフランジ部(8a)を、支持フレーム(7)の上面に載置して、両フレーム(7)(7)間に架設されている。
【0029】
配線カバー装置(10)は、図1および図2に示すように、配線空間(9)における上向きの開口部(9a)を開閉自在に閉塞しうる配線カバー(11)と、この配線カバー(11)の左右端末部を支持しうるように、配線空間(9)内に左右に離間して配置された左右1対の支持部材(12)(12)とにより構成されている。
【0030】
配線カバー(11)は、図3に示すように、カバー本体(13)と、このカバー本体(13)の左右両端面に着脱可能に装着された左右1対の端面板(14)(14)とにより構成されている。
【0031】
カバー本体(13)は、前半部(13a)を下面側に膨出させた中空構造となし、後半部(13b)を、平板状に形成してあり、その前後方向の重心が、カバー前半部(13a)側に位置するようにして、後記する前上方への跳上げ回動が容易にできるようになっている。カバー本体(13)の左右端面には、前後1対の嵌合部(15a)(15b)がそれぞれ形成されており、この嵌合部(15a)(15b)に、左右の端面板(14)(14)における左右方向の内面に形成された前後1対のボス部(16a)(16b)を嵌合させることにより、端面板(14)(14)が、カバー本体(13)の左右端面に取り付けられている。
【0032】
支持部材(12)は、配線カバー(11)の左右方向の端末部と、中間部を支持しており、配線カバー(11)の上面と天板(2)の上面とが、図2に示すように、平行状態でかつほぼ等しい高さとなっている。
【0033】
図2、図4および図5に示すように、支持部材(12)は、その上面に、配線カバー(11)をほぼ水平状態で載置可能なカバー載置面(17)が形成されているとともに、このカバー載置面(17)の前端と、垂直な前端面(12a)の上端間には、前方に向けて下降傾斜する傾斜面(18)が設けられている。支持部材(12)における前端面(12a)の下端には、前方に向けてほぼ水平方向に延びる水平支持片(19)が形成されている。この水平支持片(19)の前端には、上方に向けて突出する案内片(20)が設けられており、この案内片(20)の後面(20a)は、前方に向けた上り傾斜面となっている。
【0034】
支持部材(12)の前端面(12a)と、天板(2)の後端面(2b)との間の水平支持片(19)の上方空間が、カバー収容空間(21)となっている。このカバー収容空間(21)には、図2に実線で示すように、支持部材(12)のカバー載置面(17)上に、ほぼ水平状態の閉塞姿勢で載置された配線カバー(11)が、想像線で示すように、その前端部(11a)が、下方に向く起立状態で載置・保持可能になっている。
【0035】
配線カバー(11)は、ほぼ水平状態の閉塞姿勢において、その後端部(11b)を、持ち上げて、前上方に向けて跳上げ回動させることにより、支持部材(12)の傾斜面(18)を摺動しながら案内されて、想像線で示すような起立状態となり、カバー収容空間(21)内に収容されるようになっている。この収容の際には、案内片(20)の後面(20a)が、前方に向けた上り傾斜面となっているため、配線カバー(11)の前端部(11a)が、前記上り傾斜面に沿って後方に滑り落ちるように移動させられ、配線カバー(11)がカバー収容空間(21)に円滑に収容することができる。
【0036】
支持部材(12)におけるカバー載置面(17)の後端には、上方に向けて突出する係止片(22)が設けられており、この係止片(22)の上端部を、配線カバー(11)の裏面に形成した凹部(23)に係合させて、配線カバー(11)が水平状態に支持されている。係止片(22)の前面(22a)は、後方に向けて傾斜させてあるとともに、この傾斜前面(22a)に対向する、配線カバー(11)の裏面における前記凹部(23)の内面(23a)も、ほぼ同一方向に傾斜させてあり、これにより、配線カバー(11)の開閉時における係止片(22)と凹部(23)との係脱が容易になるとともに、位置決めを確実に行うことができるようにしてある。
【0037】
支持部材(12)は、図5に示すように、天板(2)を支持する支持フレーム(3)に、2本のねじ(26)(26)をもって取り付けられたカバー端末支持用ブラケット(27)に着脱可能に係着されている。
【0038】
支持部材(12)の下面には、その中央部に、前後1対の係止突起(24)(24)が形成され、その後端側の左右両側部に、左右1対の下向きの係止爪(25)(25)が切起し形成されている。一方、ブラケット(27)は、ねじ孔(28a)(28a)を有する垂直な基片(28)と、この基片(28)の上端から支持フレーム(3)の上面に向かって水平に延びる水平片(29)と、この水平片(29)の遊端から上方に向かって垂直に延びる垂直片(30)とにより形成されており、水平片(29)の上面に、支持部材(12)が係着されるようになっている。
【0039】
すなわち、水平片(29)には、支持部材(12)の下面に設けられた係止突起(24)(24)が係合する前後1対の係合孔(31)(31)と、左右の係止爪(25)(25)が係合する左右1対の係合溝(32)(32)とが設けられている。係合孔(31)は、達磨孔形状をなし、この形状に対応して、前後に摺動させることにより係脱可能となるように、係止突起(24)の下端部は、左右方向に長寸に形成されている。係合溝(32)は、係止突起(24)の係合孔(31)への係着状態において、係止爪(25)の先端が弾性的に係合しうるようにようになっており、これらの係着により、配線カバー(11)の端末部を支持する支持部材(12)が、ブラケット(27)上に組み付けられるようになっている。
【0040】
図6は、図1におけるVI−VI線方向視の配線カバーの中間部における支持状態を示す拡大縦断側面図、図7は、支持部材とカバー中間支持用ブラケットとの係着状態を示す分解斜視図である。
【0041】
配線カバー(11)における左右方向の中間部は、前記した支持部材(12)と同一形状をなす支持部材(33)により支持されている(図1参照)。この支持部材(33)は、左右方向に延びる支持フレーム(7)に、後記する2本のねじ(36)(36)をもって取り付けられたカバー中間支持用ブラケット(37)に着脱可能に係着されている。
【0042】
支持部材(33)の下面には、前記した支持部材(12)と同様に、図7に示すように、その中央部に、前後1対の係止突起(34)(34)が形成され、その後端側の左右両側部に、左右1対の下向きの係止爪(35)(35)(図7においては、1対の係止爪のうち、一方のみを図示)が切起し形成されている。一方、カバー中間支持用ブラケット(37)は、ねじ孔(38a)(38a)を有する垂直な基片(38)と、この基片(38)の側端から前方に向けて屈曲させた側片(39)と、この側片(39)の上端から支持フレーム(3)の上面と平行して延びる水平片(40)とにより形成されており、水平片(40)の上面に、支持部材(33)が係着されるようになっている。
【0043】
すなわち、水平片(40)には、支持部材(33)における前後の係止突起(34)(34)が係合する前後1対の係合孔(41)(41)と、支持部材(33)における左右の係止爪(35)(35)が係合する左右1対の係合溝(42)(42)とが設けられている。前記したカバー端末支持用(27)と同様に、係合孔(41)は、達磨孔形状をなし、この形状に対応して、前後に摺動させることにより係脱可能となるように、係止突起(34)の下端部は、左右方向に長寸に形成されている。係合溝(42)は、係止突起(34)の係合孔(41)への係着状態において、係止爪(35)の先端が弾性的に係合しうるようにようになっており、これらの係着により、支持部材(33)が、カバー中間支持用ブラケット(37)上に組み付けられるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の配線カバー装置を適用したテーブルにおける前後1対の天板同士を背中合わせで配置した斜視図である
【図2】図1におけるII−II線方向視の配線カバーの端末部側における支持状態を示す拡大縦断側面図である。
【図3】配線カバーの拡大斜視図である。
【図4】配線カバー装置の分解斜視図である。
【図5】同じく、支持部材とカバー端末支持用ブラケットとの係着状態を示す分解斜視図である。
【図6】図1におけるVI−VI線方向視の配線カバーの中間部における支持状態を示す拡大縦断側面図である。
【図7】支持部材とカバー中間支持用ブラケットとの係着状態を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
(1)テーブル
(2)天板
(2a)後端部
(2b)後端面
(3)支持フレーム
(4)脚体
(5)中間脚体
(6)フレーム
(7)支持フレーム
(8)配線ダクト
(8a)フランジ部
(9)配線空間
(9a)開口部
(10)配線カバー装置
(11)配線カバー
(11a)前端部
(11b)後端部
(12)支持部材
(12a)前端面
(13)カバー本体
(13a)前半部
(13b)後半部
(14)端末板
(15a)(15b)嵌合部
(16a)(16b)ボス部
(17)カバー載置面
(18)傾斜面
(19)水平支持片
(20)案内片
(20a)後面(傾斜面)
(21)カバー収容空間
(22)係止片
(22a)前面
(23)凹部
(23a)内面
(24)係止突起
(25)係止爪
(26)ねじ
(27)カバー端末支持用ブラケット
(28)基片
(28a)ねじ孔
(29)水平片
(30)垂直片
(31)係合孔
(32)係合溝
(33)支持部材
(34)係止突起
(35)係止爪
(36)ねじ
(37)カバー中間支持用ブラケット
(38)基片
(38a)ねじ孔
(39)側片
(40)水平片
(41)係合孔
(42)係合溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
什器における天板の後縁に沿って左右方向に設けられた上向きに開口する配線空間の開口部を、着脱自在な配線カバーにより、開閉自在に閉塞した配線カバー装置において、
上面に配線カバーを載置可能なカバー載置面が形成された複数の支持部材を、配線空間内に左右に離間して配置し、支持部材により、配線カバーの上面と天板の上面とを、ほぼ平行状態となるように、配線カバーを保持するとともに、支持部材の前端面と、これに対向する天板の後端面との間に、カバー収容空間を形成し、このカバー収容空間内に、配線カバーを起立状態で載置・保持可能としたことを特徴とする配線カバー装置。
【請求項2】
支持部材におけるカバー載置面と前端面との間に、前方に向けて下降傾斜する傾斜面を形成し、この傾斜面に、配線カバーの裏面を摺動させながら、配線カバーを、前上方に向けて跳上げ回動させて、起立状態となるように、カバー収容空間に向けて案内しうるようにしたことを特徴とする請求項1記載の配線カバー装置。
【請求項3】
支持部材の前端面下端から、これに対向する天板の後端面に向けて、水平支持片を形成したことを特徴とする請求項1または2記載の配線カバー装置。
【請求項4】
水平支持片の前端に、上方に向けて突出する案内片を設け、この案内片の後面を、前方に向けて傾倒する傾斜面としたことを特徴とする請求項3記載の配線カバー装置。
【請求項5】
支持部材におけるカバー載置面の後端に、上方に向けて突出し、かつ前面が後方に向けて傾倒する係止片を設け、この係止片の上端部に、配線カバーが閉塞姿勢にあるとき、配線カバーの裏面に形成した凹部を係合させたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の配線カバー装置。
【請求項6】
配線カバーの裏面に形成した凹部内における、係止片の前面に対向する対向面を、係止片の前面とほぼ同一方向に傾斜させたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の配線カバー装置。
【請求項7】
支持部材を、天板を支持する脚体の支持フレームに固定したブラケットに着脱可能に係着したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の配線カバー装置。
【請求項8】
支持部材の裏面に、複数の係止部を設けるとともに、これらの係止部が係脱可能な係合部を、ブラケットの上面に設け、係止部と係合部との係着により、支持部材の位置決めとともに、脱落を防止しうるようにしたことを特徴とする請求項7記載の配線カバー装置。
【請求項9】
天板の後縁に沿って左右方向に設けられた上向きに開口する配線空間の開口部を、着脱自在な配線カバーにより、開閉自在に閉塞する配線カバー装置を備えたテーブルにおいて、
配線カバー装置を、上面に配線カバーを載置可能なカバー載置面が形成された複数の支持部材を、配線空間内に左右に離間して配置し、支持部材により、配線カバーの上面と天板の上面とを、ほぼ平行状態となるように、配線カバーを保持するとともに、支持部材の前端面と、これに対向する天板の後端面との間に、カバー収容空間を形成し、このカバー収容空間内に、配線カバーを起立状態で載置・保持可能としたことを特徴とするテーブル。
【請求項10】
1対の天板同士を、各配線カバーが相対向するように、互いに背中合わせで配置したことを特徴とする請求項9記載のテーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−17949(P2008−17949A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−190881(P2006−190881)
【出願日】平成18年7月11日(2006.7.11)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】