説明

雲台装置

【課題】 回転部の回転終端位置を、非接触で簡便な方法により信頼性が高く且つ精度良く検出可能とし、回転部を精度良く停止可能とした雲台装置を提供する。
【解決手段】 雲台付きカメラ装置100は、回転部111、固定部112を有するベースユニット101、ベースユニット101に連結されたヘッドユニット102、ヘッドユニット102に装着されたカメラユニット103を備える。回転部111の回転板301に、回転終端位置の回転方向手前側から回転終端位置に向かい面積が増加し回転終端位置では大きさが変化しなくなる五角形状の開口部321、322を形成する。固定部112に、パルスモータ319等の回転機構と、回転終端位置を検出するセンサ323を配設する。センサ323から出力される検出信号のレベル上昇後に同じレベルの検出信号が複数回連続して出力された時、回転部111が回転終端位置に達したと判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置等の装置を回転可能に支持する場合に好適な雲台装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基部に載置される固定部と、固定部に対して回転機構により回転動作が可能な回転部とを備えた雲台装置がある。雲台装置の回転機構による回転部の固定部に対する回転終端位置の検出に関する従来例としては、以下のようなものがある。
【0003】
図17は、従来例に係る雲台装置の構成を示す図、図18は、図17に示す雲台装置における矢視Y−Y線に沿う内部構造を示す断面図、図19は、図17に示す雲台装置の回転板を外した状態を示す図である。
【0004】
図17乃至図19において、雲台装置は、パルスモータ412により回転駆動される回転部406と、基部に固定される固定部413を備えている。回転部406には、三角形状の開口部402、403を有する回転板401が配設され、固定部413には、開口部402、403に対向する位置にセンサ411が配設されている。センサ411は、発光素子(LED)と受光素子からなる反射型フォトセンサであり、開口部402、403を検出することにより、回転部406の回転制限範囲を検出する回転リミット検出センサとして機能する。
【0005】
回転板401に三角形状の開口部402、403を図17に示すような方向に形成することで、センサ411による検出光量が回転部406の回転終端位置に向かって徐々に増加することになる。よって、センサ411による検出光量の増分を検出してパルスモータ412の駆動を制御することにより、回転終端位置に向けて回転速度の減速及び停止動作を行うことができる。
【0006】
突出部404及び405は、回転部406の回転を物理的に制限するストッパ機構を構成する。ギア410から突出状態に配設された突出部404が固定部413に固定された突出部405に当接することで、回転部406の回転動作が制限される。突出部404及び405によるストッパ機構が機能する直前に、センサ411の検出信号に基づきパルスモータ412の回転を停止するように制御する。尚、突出部404及び405は、使用者が回転部406に手動で無理な負荷をかけ動かした場合や、パルスモータ412が何らかの理由で停止できない場合に、回転機構を保護する目的で設けてある。
【0007】
また、上記従来例の雲台装置のように回転リミット検出センサを使用した場合と同様の効果があるものとして、回転部の回転に連動する回転角度検出用のポテンショメータを使用することも可能である。ポテンショメータを使用した場合は回転部の絶対位置が抵抗値として出力されるため、回転終端位置におけるポテンショメータの抵抗値を予め設定しておく。ポテンショメータの抵抗値が設定値に近づいてきたら回転部の回転速度を減速し、抵抗値が設定値を超えたら回転終端位置であると判断する。
【0008】
また、上記従来例の雲台装置にカメラを搭載した雲台付きカメラ装置が各種提案されている。雲台付きカメラ装置は、カメラを搭載した雲台を例えば壁面に取り付けると共にカメラの向きを適宜変えることで所定の区域を撮影する監視カメラとして用いられる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−117496号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記従来例の雲台装置のように、回転部の回転終端位置をセンサにより検出するため回転板に三角形状の開口部を設けた場合、回転板の回転方向とセンサの検出光量の増分によって回転終端位置が近いということが判明する。この場合、センサの検出光量がある値以上になった時点で回転終端位置と判断することになる。
【0010】
しかしながら、センサの発光素子(LED)の劣化やミスト・粉塵の付着により、発光側出力の値が変化して受光側で検出する光量が変動し、回転終端位置と判断される前にストッパ機構が作動して回転部の回転が強制的に停止してしまう場合がある。その結果、ストッパ機構に過大な負荷がかかり変形してしまう場合や、ストッパ機構の作動に伴い回転部が回転不可能状態になってもモータが回転しようとして過大電流が流れモータを破損してしまう場合がある。
【0011】
例えば、回転板の三角形状の開口部の後にストッパ機構を設ける場合を想定する。この場合は、センサによる開口部の検出に伴う信号レベルが一度増大し、その後、信号レベルが0になった位置を回転終端位置と設定すれば、ストッパ機構を構成する回転部側の突出部が固定部側の突出部に当接することなく回転部を停止することも可能である。即ち、センサにより検出された信号レベルが増大から0に変化した位置を回転終端位置と特定し、モータの回転を停止すれば、上記突出部同士は当接しない。
【0012】
しかしながら、回転部が回転終端位置にある時に雲台装置の電源が投入された場合、回転部が回転終端位置であるか回転終端位置以外の位置であるかを判別できず、上記と同様に回転部が回転不可能状態にも関わらずモータが回転しようとしてストッパ機構の突出部同士が当接する場合がある。
【0013】
他方、雲台装置の回転部の回転角度に同期して抵抗値を変化させる上記ポテンショメータを使用した場合も、ポテンショメータ内部で回転部と固定部が接触しているため、トルクのロスや、接触による接点摩耗に伴う接点の耐久時間があり、回転終端位置の検出には適さない。また、ポテンショメータの抵抗値に基づき回転終端位置であることを検出するが、抵抗値は回転部と固定部の接触状態や環境等で絶えず変動している。そのため、回転終端位置を正確に測定するには常に補正が必要である。
【0014】
また、上記センサにより三角形状の開口部を検出することで回転終端位置を検出する方法でも、上記ポテンショメータにより回転終端位置を検出する方法でも、検出光量の絶対値に基づき回転終端位置検出を行っているため、検出光量の変動を抑えるには補正が必要である。しかしながら、補正を行うにあたり、検出光量の絶対値がずれたことを検知するための手段が新たに必要である。
【0015】
以上のように、従来の雲台装置においては、雲台装置の回転部の回転終端位置を検出する検出手段(センサ、ポテンショメータ)の劣化、粉塵の付着、経時変化、或いは製造上(性能上)のばらつき等により、検出手段の検出光量の変動等が発生する。そのため、回転部の回転終端位置を精度良く検出することができず、回転部を精度良く停止することができないという問題があった。
【0016】
本発明の目的は、回転部の回転終端位置を、非接触で簡便な方法により信頼性が高く且つ精度良く検出可能とし、回転部を精度良く停止可能とした雲台装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述の目的を達成するために、本発明の雲台装置は、基部に設置される固定部と回転可能な回転部を有する第1のユニットと、前記回転部を前記固定部に対して回転する回転機構と、前記回転部に固定され回転対象装置を支持する第2のユニットと、前記回転部の前記固定部に対する回転終端位置を検出する検出手段とを備え、前記検出手段から出力される検出信号のレベルの上昇後に同じレベルの検出信号が複数回繰り返して出力された場合、前記回転部が前記回転終端位置に達したと判断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、検出手段の検出信号のレベルの上昇後に同じレベルの検出信号が複数回繰り返して出力された場合、回転部が回転終端位置に達したと判断するため、回転部の回転終端位置を、非接触で簡便な方法により信頼性が高く且つ精度良く検出することが可能となる。この結果、回転部を精度良く停止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0020】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る雲台装置としての雲台付きカメラ装置100の各ユニットを平坦状にした状態を示す斜視図である。図2は、ヘッドユニット102を図1の状態から起こした状態を示す斜視図、図3は、カメラユニット103を図2の状態から回転させた状態を示す斜視図である。図4は、ベースユニット101の回転部111を図3の状態から矢印Aの方向へ回転させた状態を示す斜視図、図5は、ベースユニット101の回転部111を図3の状態から矢印Bの方向へ回転させた状態を示す斜視図である。図6は、各ユニットの機械的及び電気的な連結を説明するための斜視図である。
【0021】
図1乃至図6において、雲台付きカメラ装置100は、回転部111及び固定部112を有するベースユニット101と、コネクタ部121及びスロット122、123を有するヘッドユニット102と、鏡筒部131及びカメラ本体部132を有するカメラユニット103とから構成されている。
【0022】
ベースユニット101は、ヘッドユニット102及びカメラユニット103を支持するものであり、回転機構を内蔵している。回転部111は、基部に設置される固定部112に対して回転機構により回転動作可能に構成されている(図4、図5参照)。但し、図1に示す状態では、ベースユニット101とヘッドユニット102やカメラユニット103との物理的な干渉を防止するため、回転部111は回転が禁止され、図2や図3に示すようにヘッドユニット102を起こした状態でのみ、回転部111は回転可能となる。このような制御は、ヘッドユニット102を起こした状態であるか否かを検出するセンサ(不図示)をベースユニット101の固定部112に設けることにより実現される。
【0023】
回転部111の上部には、キャップ113が装着されており、キャップ113は、固定部112に固定された回転中心軸に固定されている。従って、回転部111が回転してもキャップ113は回転しない。キャップ13には、雲台付きカメラ装置の電源のON/OFFを行うための電源スイッチ114、回転部111に配設された目盛116を指示するためのマーク115が配設されている。
【0024】
ヘッドユニット102は、ヒンジユニット104を介してベースユニット101の回転部111に連結されている。ヘッドユニット102は、図1に示す状態(ベースユニット101とヘッドユニット102が平坦状に並ぶ状態)と、図2に示す状態(ベースユニット101に対してヘッドユニット102を起こした状態)に設定可能である。ヘッドユニット102は、カメラユニット103が装着可能であるほか、SD(Secure Digital)メモリカードやCF(Compact Flash(登録商標))カード等が装着可能であり、カメラユニット103によって撮影した画像を記憶することができる。
【0025】
カメラユニット103は、カメラ本体部132がヘッドユニット102に装着される。鏡筒部131は、撮影レンズ群を支持すると共にカメラ本体部132に対して回転可能に構成されており、図2及び図3に示すように手動で回転させることが可能である。カメラ本体部132は、図6に示すようにヘッドユニット102に対して着脱自在に装着されるものであり、鏡筒部131の撮影レンズ群を介して結像した被写体の光学像を画像信号(後述)に変換する撮像動作を行う。
【0026】
図2は、ヘッドユニット102をベースユニット101に対して起こした状態を示している。この状態で、ベースユニット101の回転部111の回転動作に対するヘッドユニット102の物理的干渉はなくなり、回転部111の回転動作が可能となる。制御上は、図2に示すようにヘッドユニット102を起こした状態であることをセンサにより検出し、ベースユニット101の回転部111の回転動作を許可することになる。
【0027】
本実施の形態では、ヘッドユニット102を起こした状態でのヘッドユニット102のベースユニット101に対する角度は約90度に設定されている。雲台付きカメラ装置100は、図3乃至図5のような状態でテーブル等の基部に載置された際に、転倒しないことが必要であり、そのためには雲台付きカメラ装置100の重心をベースユニット101の中心位置に近づける必要がある。従って、ヘッドユニット102のベースユニット101に対する角度は90度以下であることが望ましい。
【0028】
図3は、カメラユニット103を図2の状態から回転させた様子を示している。この状態で、雲台付きカメラ装置100をテーブル等の基部に載置して撮影動作を行わせることができる。尚、カメラユニット103の方向は、ベースユニット101の固定部112に対して図3に示すように平行である必要はなく、所望のチルト角に設定することができる。また、カメラユニット103は、図3に示す方向とは逆の方向へ回転させることもできる。
【0029】
上述したように、ベースユニット101の回転部111が固定部112に対して回転動作可能に構成され、ヘッドユニット102が回転部111に固定されているので、ヘッドユニット102は回転部111の回転動作に従って移動することになる(図4、図5)。即ち、ベースユニット101に組み込まれた回転機構により、カメラユニット103のパン方向への駆動が実現される。
【0030】
図4は、ベースユニット101の回転部111を図3の状態から矢印Aの方向へ回転させた状態を示し、図5は、回転部111を図3の状態から矢印Bの方向へ回転させた状態を示している。キャップ113は、固定部112に固定された回転中心軸に固定されており、図4及び図5から明らかなように回転部111の回転に対して不動である固定状態(回転部111が回転しても回転しない状態)となっている。
【0031】
そのため、固定部112に対するマーク115の位置は不変であり、回転部111が回転することによりマーク115に対して目盛116が移動する。これにより、マーク115と目盛116から、回転部111がどのくらい回転しているかを容易に把握することができる。また、回転部111を回転させても電源スイッチ114は移動しないので、電源スイッチ114を押下する際の操作性が向上する。
【0032】
尚、キャップ113には電源スイッチ114のみを配設しているが、これに限定されるものではない。キャップ113に例えば回転キーを配設し、該回転キーの操作に応じてベースユニット101内の回転機構を動作させることで回転部111を回転するようにしてもよい。キャップ113は回転しないので、回転部111の回転動作はキャップ113上に配設したスイッチ類の操作性にほとんど影響を与えない。従って、キャップ113に上記のような回転動作を指示する回転キーを配設することも可能となる。或いは、キャップ113が不動であるので、キャップ13にLCD等の表示器を配設するようにしてもよい。
【0033】
図6は、上記各ユニットの機械的及び電気的な連結の様子を示している。上述したように、ヘッドユニット102は、ヒンジユニット104を介してベースユニット101に連結される。ベースユニット101とヘッドユニット102との間の電気的な接続は、フレキシブルケーブル124を介して行われる。フレキシブルケーブル124は、ヒンジユニット104に設けられたケーブル通過穴141を介してベースユニット101の内部に導入され配線される。
【0034】
ヘッドユニット102には、カメラユニット103のコネクタ133と接続するためのコネクタ部121、SDメモリカードを装着可能なSDメモリスロット122、CFカードを装着可能なCFカードスロット123が配設されている。
【0035】
カメラユニット103による撮影で得られた画像信号は、カメラユニット103のコネクタ133、ヘッドユニット102のコネクタ部121を介してヘッドユニット102に供給され、ヘッドユニット102内部の処理部で必要な処理が施される。この後、CFカード或いはSDメモリに撮影した画像が格納される。また、ヘッドユニット102のCFカードスロット123にPHSモジュールを装着することにより、外部のPHSや携帯電話機等に撮影した画像を送信することができる。
【0036】
また、外部のPHSや携帯電話機等から雲台付きカメラ装置100にコマンドを送信し、ベースユニット101の回転部111の回転動作(カメラユニット103のパン動作)、撮影の開始/終了を指示することにより、カメラユニット103の遠隔操作を行うことが可能である。また、カメラユニット103はヘッドユニット102に着脱可能に構成されているので、使用状況に応じて、異なる種類のカメラユニット(例えば広角と望遠)に交換することが可能である。
【0037】
また、雲台付きカメラ装置100は、制御部(CPU)、記憶部(ROM、RAM)、モータ制御部等が実装された制御基板を内蔵している。制御部(CPU)は、雲台付きカメラ装置全体の制御を司るものであり、制御プログラムに基づいて図14及び図16のフローチャートに示す処理を実行する。記憶部(ROM、RAM)は、制御プログラムや後述のセンサ323による回転終端位置検出に関わる情報を記憶する。モータ制御部は、後述のパルスモータ319の駆動を制御する。
【0038】
図7(a)は、図3に示す雲台付きカメラ装置100を正面から見た状態を示す図、図7(b)は、雲台付きカメラ装置100を側面から見た状態を示す図である。
【0039】
図7(a)及び図7(b)において、ヘッドユニット102には、マイク201、赤外線通信用のIr受光部202が配設されている。マイク201は、雲台付きカメラ装置100の設置箇所の周囲の音を電気信号に変換する。マイク201は、上記PHSモジュールを介した音声通信用のマイクとしても利用することができる。Ir受光部202は、リモコン装置(不図示)から送信された撮影開始指示や回転部111の回転指示等を赤外線通信により受信する。
【0040】
雲台付きカメラ装置100は、マイク201により集音した音に反応して上記CPUがカメラユニット103により撮影を開始するように制御する監視カメラとして使用することが可能である。更に、雲台付きカメラ装置100は、マイク201と共にスピーカ(不図示)を用いることで電話機としても利用することが可能である。
【0041】
カメラユニット103のカメラ本体部132には、カメライジェクトボタン203、タリーランプ204が配設されている。カメライジェクトボタン203を操作することにより、カメラユニット103をヘッドユニット102から取り外すことが可能となる。タリーランプ204は、カメラユニット103による撮影時に点灯もしくは点滅し、被撮影者もしくは周囲の人に撮影状態であることを認識させる。
【0042】
ベースユニット101には、ベースユニット101に内蔵されたスピーカ(不図示)に対向する箇所にスピーカ用開口205が配設されている。
【0043】
図8(a)は、図3に示す雲台付きカメラ装置100を背面から見た状態を示す図、図8(b)は、雲台付きカメラ装置100を側面から見た状態を示す図である。
【0044】
図8(a)及び図8(b)において、ヘッドユニット102には、液晶表示器211、Ir受信部212、シャッタボタン213が配設されている。液晶表示器211は、ベースユニット101内部に装着されたバッテリの残量や各種動作状態を報知するための表示を行う。Ir受信部212は、上記Ir受信部202と同様にリモコン装置(不図示)から各種指示を赤外線通信により受信する。シャッタボタン213は、使用者がカメラユニット103を用いた撮影を行う際に押下する。
【0045】
ベースユニット101の固定部112には、バッテリ用蓋214、センサコネクタ215、シリアル通信コネクタ216、USB(Universal Serial Bus)コネクタ217、DCプラグ218、ラインアウト端子219が配設されている。バッテリ用蓋214は、ベースユニット101内部に装着するバッテリの交換のために開閉が可能となっている。センサコネクタ215には、外部センサ(不図示)が接続される。
【0046】
外部センサとしては、例えば、音センサ、ドアセンサ、人センサ等が挙げられる。音センサは、雲台付きカメラ装置100を設置した区域で音が発生したことを検知し、カメラユニット103のシャッタを自動的に作動させる際に用いる。ドアセンサは、雲台付きカメラ装置100を設置した区域の出入口のインタフォンが押されたことを検知し、カメラユニット103のシャッタを自動的に作動させる際に用いる。人センサは、雲台付きカメラ装置100を設置した区域に人が近づいたことを検知し、カメラユニット103のシャッタを自動的に作動させる際に用いる。
【0047】
シリアル通信コネクタ216は、雲台付きカメラ装置100と外部装置との間におけるシリアル通信を可能とする。USBコネクタ217は、雲台付きカメラ装置100と外部装置との間におけるUSBによる通信を可能とする。DCプラグ218は、DCアダプタからのDC電源の供給を受ける。尚、DCプラグ218を介してバッテリの充電を可能としてもよい。ラインアウト端子219は、雲台付きカメラ装置100の外部に対して音声信号を出力する。
【0048】
上記のように、雲台付きカメラ装置100において外部装置との間でケーブルを介して接続されるコネクタ類は、ベースユニット101の固定部112に設けられているので、ケーブルが回転部111の回転動作を妨害することはない。
【0049】
図9は、図3に示す雲台付きカメラ装置100を底面から見た状態を示す図である。
【0050】
図9において、ベースユニット101の固定部112の底面には、主電源スイッチ221、三脚用ネジ穴222、ゴム足223、224が配設されている。主電源スイッチ221は、ベースユニット101内部に装着されたバッテリから雲台付きカメラ装置各部への電源供給をON/OFFする際に用いる。
【0051】
三脚用ネジ穴222は、上記回転中心軸の部分に配設されている。上述したように回転中心軸は固定部112に固定されており、回転部111の回転に対して不動である。従って、回転中心軸の部分に三脚用ネジ穴222を設けることが可能となっている。ゴム足223、224は、回転部111の回転による振動を防止すると共に、雲台付きカメラ装置100が載置されたテーブル等の基部における固定部112の滑りを防止する。
【0052】
図10は、図8(b)に示す雲台付きカメラ装置100における矢視X−X線に沿う内部構造を示す断面図である。図11は、雲台付きカメラ装置100の特徴を最も良く表す図であり、回転部111の上カバー111a及びキャップ113を外した状態を示す図である。図12は、図11に示す雲台付きカメラ装置100の回転部111の回転板301を外した状態を示す図である。尚、図11及び図12にも矢視X−X線を図示している。
【0053】
図10乃至図12において、雲台付きカメラ装置100の回転機構は、ギア311、313、314、316、317、318、タイミングベルト317、パルスモータ319等から構成されている。回転部111の回転板301は、ギア311と結合され、ギア311には、パルスモータ319の回転駆動力が伝達される。これにより、回転板301は、ギア311と共に回転軸部材302を中心として回転する。
【0054】
上カバー111a及びヒンジユニット104は、回転板301に結合されており、回転板301の回転動作と共に回転移動する。キャップ113は、回転軸部材302にネジ303により固定されており、上述したように回転動作は行わず、回転板301及び上カバー111aの回転動作に対して不動である。
【0055】
パルスモータ319の回転軸にはギア318が固定されており、ギア318の回転はギア317に伝達される。ギア317の回転軸にはギア316が固定されており、タイミングベルト315によりギア316とギア314が連結されている。これにより、ギア317に伝達された回転力は、タイミングベルト315を介してギア314に伝達されることになる。更に、ギア314の回転軸にはギア313が固定されており、ギア313はギア311と噛み合っている。これにより、ギア314に伝達された回転力は、ギア313を介してギア311に伝達され、回転板301を回転させる。
【0056】
トルクリミッタ304は、ギア313とギア312の間の回転力伝達経路中に配設されている。パルスモータ319の回転駆動中にギア311の回転に支障が生じた場合、トルクリミッタ304によりギア313をギア312に対して空回りさせることができ、パルスモータ319に過負荷が生じることを防止する。また、トルクリミッタ304により、マニュアルで回転部111を回転させることが可能となる。即ち、使用者が上カバー111aを手で回転させると、ギア311からギア312に回転力が伝達されるが、トルクリミッタ304が働くことでギア312をギア313に対して空回りさせる。
【0057】
突出部305は、ギア311の面から突出状態に配設されている。突出部306は、固定部112に固定されている。突出部305及び306は、回転部111の回転を物理的に制限するストッパ機構を構成する。突出部305が突出部306に当接することで、回転部111の回転動作が制限される。ベアリング307は、ギア311が回転軸部材302に対して円滑に回転することを保証する。
【0058】
尚、上記ストッパ機構は、従来例と同様に、使用者が手動で回転部111に無理な負荷をかけ動かした場合や、パルスモータ319が何らかの理由で停止できない場合に、回転機構を保護する目的で設けてある。
【0059】
回転部111の回転板301には、三角形と長方形を組み合わせた五角形状の開口部(検出用穴部)321、322が形成されている。即ち、開口部321、322は、回転部111の回転終端位置の回転方向手前側から回転終端位置に向かい面積が増加し(大きさが変化し)回転終端位置では大きさが変化しなくなる五角形状に形成されている。センサ323は、フォトセンサとして構成されており、回転部111の回転に伴い開口部321、322を光学的に検出することにより、回転部111の回転終端位置を検出する回転リミット検出センサとして機能する。
【0060】
ここで、回転板301に2箇所の開口部321、322を形成している理由は、回転部111を図3の矢印A方向(図4)、図3の矢印B方向(図5)に回転させた時のそれぞれの回転終端位置を検出するためである。回転板301の開口部321、322のそれぞれの五角形の底辺部分が、回転部111の回転終端位置に対応している。
【0061】
本実施の形態では、開口部321、322を概略五角形状に形成すると共に、開口部321、322を図11に示す方向(五角形の頂点と底辺が回転板301の回転方向(周方向)を向く方向)に配設している。これにより、センサ323による検出光量が、回転機構による回転部111の固定部112に対する回転終端位置(回転板301の開口部321、322の五角形の底辺部分に対応する位置)に向かって徐々に増加することになる。
【0062】
また、上記のように開口部321、322を概略五角形状に形成することで、回転部111の回転終端位置の近傍ではセンサ323の検出光量の増加量が最大値で変化しないようにしている。雲台付きカメラ装置100のCPUは、回転部111の回転に伴いセンサ323により検出した光量の増減のパターン(増減値)と、記憶部に予め記憶されている設定値(回転板301の全周におけるセンサ323の出力値)とを比較する。CPUは、比較結果に基づきモータ制御部によりパルスモータ319の駆動を制御する。これにより、回転部111に対し回転終端位置に向けて適切な減速及び停止動作を行うことができる。
【0063】
また、上記の突出部305及び306から構成されるストッパ機構が機能する直前に、センサ323により検出した光量に基づき、パルスモータ319の回転が停止するように制御する。尚、図10に示す308はバッテリ、330はガイドローラ、331は仕切り板である。
【0064】
次に、雲台付きカメラ装置100の回転部111の制御方法について図13及び図14を参照しながら詳細に説明する。
【0065】
図13は、回転部111の回転板301の開口部(検出用穴部)321の形状と検出信号レベルを示す図である。
【0066】
図13において、縦軸はセンサ323の検出信号レベルを示し、横軸は回転部111の回転終端位置を含む領域A、B、Cを示している。雲台付きカメラ装置100のCPUは、回転部111の回転終端位置の近傍においては、センサ323の検出信号をサンプリングすることで得た値を記憶し(図中○印で示す点)、○印で示す点を線分で結んだパターンを生成する。尚、図13では上記パターンと同位相に回転板301の開口部(検出用穴部)321を図示している。
【0067】
パルスモータ319の駆動による回転部111の回転に伴い、回転板301の開口部321の先端(領域Aと領域Bの境界に相当する五角形の頂点)が、センサ323の配設位置にかかり始める。即ち、図13に示す領域Aから領域Bにセンサ323が入ると、センサ323の検出信号のレベルが徐々に上昇する。このときは、CPUが回転部111の回転終端位置が近いと判断し、回転部111の回転速度を減速させる。更に、回転部111が回転し、センサ323の検出信号のレベルが上昇し続ける。
【0068】
その後、上記減速された回転部111の回転に伴い、回転板301の開口部321の後端(領域Cに相当する五角形の底辺を含む長方形部分)が、センサ323の配設位置まで到達する。即ち、センサ323から同じレベルの検出信号が複数回連続して(繰り返し)出力されると、CPUは回転部111の回転終端位置と判断する。尚、同じレベルの検出信号が複数回連続して出力されたか否かを判断する理由は、検出信号のレベルの変化の割合を見るためである。
【0069】
この場合、パルスモータ319の駆動により回転部111が領域A、領域B、領域Cにおいて最大回転速度で回転したとき、センサ323の検出信号を少なくとも2回以上サンプリングできるように、開口部321における回転方向に対する長さとサンプリング周波数を予め決めておく。尚、上記では回転板301に形成された2箇所の開口部321、322のうち開口部321の場合について説明したが、開口部322の場合についても同様である。
【0070】
図14は、回転部111の回転終端位置近傍における制御方法(減速及び停止シーケンス)を示すフローチャートである。
【0071】
図14において、雲台付きカメラ装置100のCPUは、センサ323から検出信号が入力されると、レジスタN1に代入する(ステップS1)。次に、CPUは、N1の値が0であるか否かを判定し(ステップS2)、N1の値が0の場合は、そのままパルスモータ319を回転する命令をモータ制御部に出力する(ステップS3)。その後、CPUは、センサ323からの検出信号を入力し続ける。
【0072】
CPUは、センサ323から入力される検出信号が0以外の値となったとき、その値を一時的に保持する。その後、CPUは、センサ323からの次の検出信号の入力を待ち、センサ323から次の検出信号が入力されると、レジスタN2に代入する(ステップS4)。次に、CPUは、N2に代入された次の検出信号の値と、N1に代入された前の検出信号の値とを比較する(ステップS5)。
【0073】
次の検出信号の値が前の検出信号の値より大きい場合は(N2>N1)、CPUは、パルスモータ319を減速する命令をモータ制御部に出力し(ステップS6)、N1の値にN2の値を代入し(ステップS7)、センサ323からの次の検出信号の入力を待つ。一方、次の検出信号の値が前の検出信号の値と同じ場合は(N2=N1)、CPUは、回転部111の回転終端位置と判断し、パルスモータ319の回転を終了する命令をモータ制御部に出力し、パルスモータ319の回転を停止する(ステップS8)。
【0074】
以上説明したように、本実施の形態によれば、雲台付きカメラ装置100の回転部111の回転に伴い、センサ323から出力される検出信号のレベルの上昇後に同じレベルの検出信号が複数回連続して出力された場合、回転部111が回転終端位置に達したと判断し、パルスモータ319を停止する。これにより、回転部111の回転終端位置を、非接触で簡便な方法により信頼性が高く且つ精度良く検出することが可能となり、回転部111を精度良く停止することが可能となる。
【0075】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に対して、雲台付きカメラ装置100の回転板301の開口部を図15に示す形状とした点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上述した第1の実施の形態(図1乃至図10、図12)の対応するものと同一なので、説明を省略する。
【0076】
図15は、本実施の形態に係る雲台装置としての雲台付きカメラ装置の回転部の回転板の構成を示す図である。
【0077】
図15において、回転部の回転板には、概略T字形状の開口部321−1、321−2が配設されている。即ち、開口部321−1、321−2は、回転終端位置の回転方向手前側よりも回転終端位置における回転方向に交差する方向の幅が大きい概略T字形状に形成されている。
【0078】
本実施の形態では、開口部321−1、321−2を概略T字形状に形成すると共に、開口部321−1、321−2を図15に示すような方向(T字形が回転板の回転方向を向く方向)に配設している。これにより、センサ323による検出光量が、回転機構による回転部111の固定部112に対する回転終端位置に向かって増加することになる。
【0079】
図16は、回転部111の回転終端位置近傍における制御方法(減速及び停止シーケンス)を示すフローチャートである。
【0080】
図16において、ステップS11〜ステップS14、ステップS16〜ステップS18は、上記図14のステップS1〜ステップS4、ステップS6〜ステップS8と同様であり、説明を省略する。CPUは、N2に代入された次の検出信号の値と、N1に代入された前の検出信号の値とを比較する(ステップS15)。N2の値がN1の値より大きくかつN2≠1の場合は、パルスモータ319を減速し(ステップS16)、N2=N1かつN2=1の場合は、パルスモータ319を停止する(ステップS18)。
【0081】
ここで、上記図13に示したセンサ323の検出信号レベルの中間値である、領域Aと領域Cの中間の領域Bにおける検出信号レベルの値に着目する。領域Bの前後に検出信号レベルが最小値(0)の領域Aと、検出信号レベルが最大値(1)の領域Cがあるので、センサ323の検出信号レベルが上記中間値となった場合、回転終端位置の近くであることが判明する。従って、上記ステップS15以下の処理に示したようにN2の値が最大かもしくはそれ以外かに応じて回転部111の減速もしくは停止の判断を行う。
【0082】
以上説明したように、本実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様に、雲台付きカメラ装置100の回転部111の回転終端位置を、非接触で簡便な方法により信頼性が高く且つ精度良く検出することが可能となり、回転部111を精度良く停止することが可能となる。
【0083】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に対して、雲台付きカメラ装置100の回転部の回転板に三角形状のパターンを形成する点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上述した第1の実施の形態(図1乃至図10)の対応するものと同一なので、説明を省略する。
【0084】
本実施の形態では、回転部の回転板に、上述した第1及び第2の実施の形態のように開口部を形成するのではなく、例えば三角形状のパターンを印刷もしくはエッチング加工により形成する。更に、回転終端位置の回転方向手前側から回転終端位置に向けて(回転部の回転方向に応じて)パターンの反射率を変化させたものである。
【0085】
回転板の回転に伴い、反射型センサにより回転板に形成されているパターンを検出すると、パターンの反射率の変化に応じて反射型センサの出力が変化する。これにより、雲台付きカメラ装置100のCPUは反射型センサの出力変化に基づきモータ制御部によりパルスモータ319を制御することで、回転部の回転速度を制御し、回転部を回転終端位置に向けて減速及び停止を行う。
【0086】
以上説明したように、本実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様に、雲台付きカメラ装置100の回転部111の回転終端位置を、非接触で簡便な方法により信頼性が高く且つ精度良く検出することが可能となり、回転部111を精度良く停止することが可能となる。
【0087】
[他の実施の形態]
上記第1の実施の形態では、回転板の開口部の形状を五角形状とした場合を例に挙げたが、本発明は、これに限定されるものではない。回転板の開口部の形状は、回転終端位置の回転方向手前側から回転終端位置に向かい面積が増加し回転終端位置では大きさが変化しなくなる形状(少なくとも五角形以上の多角形状)であればよい。
【0088】
上記第2の実施の形態では、回転板の開口部の形状を概略T字形状とした場合を例に挙げたが、本発明は、これに限定されるものではない。回転板の開口部の形状は、回転終端位置の回転方向手前側よりも回転終端位置における回転方向に交差する方向の幅が大きい形状であればよい。
【0089】
上記第3の実施の形態では、回転板に三角形状のパターンを印刷もしくはエッチング加工により形成した場合を例に挙げたが、本発明は、これに限定されるものではない。パターンの形状は、センサにより回転終端位置を精度良く検出可能な形状であればよい。
【0090】
上記第1乃至第3の実施の形態では、ヘッドユニットに撮像装置としてのカメラユニットを装着した場合を例に挙げたが、本発明は、これに限定されるものではない。ヘッドユニットに撮像装置以外の装置(例えば、所定の区域を照明する照明装置、所定の区域における音声の入力/出力を行う音声入力/出力装置など)を装着する場合にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る雲台装置としての雲台付きカメラ装置の各ユニットを平坦状にした状態を示す斜視図である。
【図2】雲台付きカメラ装置のヘッドユニットを図1の状態から起こした状態を示す斜視図である。
【図3】雲台付きカメラ装置のカメラユニットを図2の状態から回転させた状態を示す斜視図である。
【図4】雲台付きカメラ装置のベースユニットの回転部を図3の状態から矢印Aの方向へ回転させた状態を示す斜視図である。
【図5】雲台付きカメラ装置のベースユニットの回転部を図3の状態から矢印Bの方向へ回転させた状態を示す斜視図である。
【図6】雲台付きカメラ装置の各ユニットの機械的及び電気的な連結を説明するための斜視図である。
【図7】(a)は図3に示す雲台付きカメラ装置を正面から見た状態を示す図、(b)は雲台付きカメラ装置を側面から見た状態を示す図である。
【図8】(a)は図3に示す雲台付きカメラ装置を背面から見た状態を示す図、(b)は雲台付きカメラ装置を側面から見た状態を示す図である。
【図9】図3に示す雲台付きカメラ装置を底面から見た状態を示す図である。
【図10】図8(b)に示す雲台付きカメラ装置における矢視X−X線に沿う内部構造を示す断面図である。
【図11】雲台付きカメラ装置の特徴を最も良く表す図であり、回転部の上カバー及びキャップを外した状態を示す図である。
【図12】図11に示す雲台付きカメラ装置の回転部の回転板を外した状態を示す図である。
【図13】回転部の回転板の開口部の形状と検出信号レベルを示す図である。
【図14】回転部の回転終端位置近傍における制御方法(減速及び停止シーケンス)を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る雲台装置としての雲台付きカメラ装置の回転部の回転板の構成を示す図である。
【図16】回転部の回転終端位置近傍における制御方法(減速及び停止シーケンス)を示すフローチャートである。
【図17】従来例に係る雲台装置の構成を示す図である。
【図18】図17に示す雲台装置における矢視Y−Y線に沿う内部構造を示す断面図である。
【図19】図17に示す雲台装置の回転板を外した状態を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
100 雲台付きカメラ装置
101 ベースユニット(第1のユニット)
102 ヘッドユニット(第2のユニット)
103 カメラユニット(回転対象装置)
111 回転部
112 固定部
301 回転板
311、313、314、316、317、318 ギア(回転機構)
317 タイミングベルト(回転機構)
319 パルスモータ(回転機構)
321、322、321−1、322−1 開口部(検出用穴部)
323 センサ(検出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部に設置される固定部と回転可能な回転部を有する第1のユニットと、
前記回転部を前記固定部に対して回転する回転機構と、
前記回転部に固定され回転対象装置を支持する第2のユニットと、
前記回転部の前記固定部に対する回転終端位置を検出する検出手段とを備え、
前記検出手段から出力される検出信号のレベルの上昇後に同じレベルの検出信号が複数回繰り返して出力された場合、前記回転部が前記回転終端位置に達したと判断することを特徴とする雲台装置。
【請求項2】
前記回転部には、前記回転終端位置の回転方向手前側から前記回転終端位置に向かい面積が増加し前記回転終端位置では大きさが変化しなくなる検出用穴部が形成され、
前記検出手段は、前記検出用穴部を光学的に検出することで前記回転終端位置を検出するフォトセンサであることを特徴とする請求項1記載の雲台装置。
【請求項3】
前記検出用穴部の形状は、少なくとも五角形以上の多角形状であることを特徴とする請求項2記載の雲台装置。
【請求項4】
前記回転部には、前記回転終端位置の回転方向手前側よりも前記回転終端位置における回転方向に交差する方向の幅が大きい検出用穴部が形成され、
前記検出手段は、前記検出用穴部を光学的に検出することで前記回転終端位置を検出するフォトセンサであることを特徴とする請求項1記載の雲台装置。
【請求項5】
前記検出用穴部の形状は、概略T字形状を含む形状であることを特徴とする請求項4記載の雲台装置。
【請求項6】
前記検出手段により前記検出用穴部を検出した際の光量の増減値と予め記憶されている設定値との比較に基づき、前記回転機構による前記回転部の回転動作を制御することを特徴とする請求項2又は4記載の雲台装置。
【請求項7】
前記回転部には、前記回転終端位置の回転方向手前から前記回転終端位置に向けて反射率を変化させたパターンが形成され、
前記検出手段は、前記パターンの反射率を光学的に検出することで前記回転終端位置を検出する反射型のフォトセンサであることを特徴とする請求項1記載の雲台装置。
【請求項8】
前記検出手段により検出した前記パターンの反射率の変化に基づき、前記回転機構による前記回転部の回転動作を制御することを特徴とする請求項7記載の雲台装置。
【請求項9】
前記回転対象装置は、撮像装置を含む群から選択されることを特徴とする請求項1記載の雲台装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−72211(P2007−72211A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−259777(P2005−259777)
【出願日】平成17年9月7日(2005.9.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】