説明

電動ポンプ

【課題】モールド内での各部品間の芯出しが容易にできる電動ポンプを得る。
【解決手段】モータシャフト24と同軸となる円周上に配置されたロータマグネット48とロータマグネット48を保持する環状のホルダ部材46とを有するロータサブアセンブリ21と、ホルダ部材46に挿通されるボス部52とボス部52の一端部側に形成されホルダ部材46を軸方向で支持するフランジ部54とを有するカラー部材50と、ボス部52の他端部側からボス部52の内側に挿入されるとともにモータシャフト24が挿通される筒部57を有する軸受部材56と、を含むロータアセンブリ20と、ポンプハウジング12のポンプ室28と連通してロータアセンブリ20を回転可能に収容するモータ室36を有するモータハウジング14と、ポンプ室28に回転可能に収容されるとともにロータアセンブリ20が樹脂材で一体化されたインペラ部材18と、を備えた電動ポンプ10とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
ロータマグネットと、積層鋼板からなるヨークと、インペラ部材とを樹脂材で一体にモールド成形した回転界磁型モータは、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4715280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような構成の場合、モールド内に各部品を装着してインサート成形するため、各部品の位置決めやモールド成形時での溶融樹脂材の射出圧力及び溶融樹脂材の充填状況が充分か否かなどの管理が煩瑣になるという問題があった。特に、モールド内で各部品を位置決めして芯出しする管理が難しく、各部品間の軸芯がずれて、モータの回転振動が大きくなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、モールド内での各部品間の芯出しが容易にできる電動ポンプを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の電動ポンプは、モータシャフトと同軸となる円周上に配置されたロータマグネットと、該ロータマグネットを保持する環状のホルダ部材とを有するロータサブアセンブリと、前記ホルダ部材に挿通されるボス部と、該ボス部の一端部側に形成され、前記ホルダ部材を軸方向で支持するフランジ部とを有するカラー部材と、前記ボス部の他端部側から、該ボス部の内側に挿入されるとともに、前記モータシャフトが挿通される筒部を有する軸受部材と、を含むロータアセンブリと、吸入口及び排出口と、前記吸入口及び前記排出口の各々と連通するポンプ室とを有するポンプハウジングと、前記ロータアセンブリに対して回転磁界を形成するステータと、前記ポンプ室と連通して前記ロータアセンブリを回転可能に収容するモータ室を有するとともに、前記ステータを保持するモータハウジングと、前記ポンプ室に回転可能に収容されるとともに、前記ロータアセンブリが樹脂材で一体化されたインペラ部材と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、カラー部材にロータサブアセンブリと軸受部材とが予め組み付けられたロータアセンブリが、インペラ部材と樹脂材で一体化されている。したがって、モールド内において、インペラ部材に対してロータアセンブリを芯出しするだけでよく、ロータアセンブリを構成する各部品(ロータサブアセンブリ、軸受部材、カラー部材)とインペラ部材との間の芯出しが容易にできる。
【0008】
また、請求項2に記載の電動ポンプは、請求項1に記載の電動ポンプであって、前記ロータアセンブリの外表面が前記樹脂材で被覆されるように、該ロータアセンブリが前記インペラ部材にインサート成形されていることを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、インペラ部材にロータアセンブリが結合されたインペラアセンブリを精度良く簡単に製造することができる。
【0010】
また、請求項3に記載の電動ポンプは、請求項2に記載の電動ポンプであって、前記ホルダ部材から突出された前記ボス部の他端部側の外周面に径方向に突出する突起部が形成され、前記インサート成形時に、前記突起部が前記樹脂材に埋設されることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、インペラ部材にロータアセンブリを強固に結合させることができる。
【0012】
また、請求項4に記載の電動ポンプは、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電動ポンプであって、前記ホルダ部材から突出されない前記ボス部の外周面に係合部が形成され、前記ホルダ部材の内周面に前記係合部が係合する被係合部が形成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、ホルダ部材(ロータサブアセンブリ)とカラー部材とを周方向に位置決めすることができる。
【0014】
また、請求項5に記載の電動ポンプは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電動ポンプであって、前記筒部は、前記ボス部に対する挿入方向上流側端部に、径方向に突出する係止部を備え、前記係止部が、前記ボス部の他端部に係止されていることを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、軸受部材とカラー部材とを軸方向に位置決めすることができる。
【0016】
また、請求項6に記載の電動ポンプは、請求項5に記載の電動ポンプであって、前記係止部に前記ボス部側へ突出する凸部が形成され、前記ボス部の他端部に前記凸部が嵌合される凹部が形成されていることを特徴としている。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、軸受部材とカラー部材とを周方向に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態に係る電動ポンプの側断面図である。
【図2】インペラ部材とロータアセンブリの分解斜視図である。
【図3】ロータアセンブリの平面図である。
【図4】図3のA−A線矢視断面図である。
【図5】インペラ部材にロータアセンブリがインサート成形されてなるインペラアセンブリの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを上方向とし、電動ポンプ10の軸方向を上下方向と平行な方向とする。
【0020】
図1で示すように、本実施形態に係る電動ポンプ10は、ポンプハウジング12と、モータハウジング14と、エンドハウジング16と、インペラ部材18と、ロータアセンブリ20と、ステータ22と、モータシャフト24と、駆動回路26と、を備えている。
【0021】
ポンプハウジング12は、後述するモータハウジング14側に開口する凹状のポンプ室28を有している。このポンプ室28は、ポンプハウジング12に形成された吸入口30及び排出口32の各々と連通されており、ポンプ室28における吸入口30側には、傾斜部34が形成されている。この傾斜部34は、ポンプ室28の径方向内側へ行くに従って吸入口30側に向かうように、ポンプ室28の径方向に対して傾斜して形成されている。
【0022】
モータハウジング14は、ポンプハウジング12と、電動ポンプ10の軸方向に並んで設けられており、ポンプハウジング12に固定されている。このモータハウジング14は、電動ポンプ10の軸方向に沿って延在するモータ室36と、そのモータ室36を構成する底部37とを有している。つまり、このモータ室36は、ポンプハウジング12側に開口しており、ポンプ室28と連通されている。
【0023】
また、このモータハウジング14の底部37には、モータ室36の開口側に向けて突出する筒状のシャフト支持部38が一体に形成されている。そして、このシャフト支持部38には、モータシャフト24の下端部が圧入等によって支持されている。また、モータ室36のポンプ室28側には、モータ室36よりも拡径された拡径部40が形成されている。
【0024】
エンドハウジング16は、モータハウジング14を挟んでポンプハウジング12と反対側に配置されており、モータハウジング14に固定されている。このエンドハウジング16は、モータハウジング14との間に収容空間42を形成しており、この収容空間42には、駆動回路26が収容されている。駆動回路26は、後述するステータ22に電流を供給する構成とされている。
【0025】
インペラ部材18は、放射状に延びる複数の羽根44(図2参照)を有し、ポンプ室28に回転可能に収容されている。つまり、このインペラ部材18は、回転に伴って、吸入口30から流体を吸入してポンプ室28に搬送するとともに、ポンプ室28に搬送された流体を排出口32から排出する構成とされている。なお、このインペラ部材18は、ロータアセンブリ20と樹脂材で一体化されるようになっており、それについては後で詳述する。
【0026】
図2〜図4で詳細に示すように、ロータアセンブリ20は、環状に形成されたホルダ部材46と、このホルダ部材46に保持され、インペラ部材18及びモータシャフト24と同軸となる円周上に等間隔で配置された複数(例えば4個)のロータマグネット48とを有するロータサブアセンブリ21を備えている。このホルダ部材46とロータマグネット48とを含むロータサブアセンブリ21は、モータ室36に回転可能に収容されており、このホルダ部材46は、磁性鋼板を積層したヨークとしての機能を備えている。
【0027】
また、このホルダ部材46の軸心部に形成された貫通孔46Aにおける内周面には、軸方向に延在する被係合部としての係合凹部47が周方向に等間隔に複数(例えば4個)形成されている。この係合凹部47には、後述するボス部52の貫通孔46A内への挿入に伴い、後述する係合凸部53が係合(嵌合)するようになっている。
【0028】
また、ロータアセンブリ20は、ホルダ部材46の貫通孔46Aに挿通される円筒状のボス部52と、このボス部52の下端部(一端部)側における外周面(外壁面)に径方向外側へ張り出すように一体に形成され、ホルダ部材46を軸方向下側から支持する(ホルダ部材46に対して軸方向の位置決めをする)環状のフランジ部54とを有するカラー部材50を備えている。
【0029】
そして、このボス部52のホルダ部材46から突出されない外周面には、軸方向に延在する係合部としての係合凸部53が周方向に等間隔に複数(例えば4個)形成されている。このカラー部材50における係合凸部53が、ホルダ部材46における係合凹部47に係合(嵌合)することにより、ホルダ部材46とカラー部材50との周方向における位置決めがなされる(周方向への相対回転が規制される)ようになっている。
【0030】
また、このボス部52の上端部(他端部)には、切欠状の凹部55が形成されている。この凹部55は、互いに対向する位置に2個形成されており、後述する軸受部材56における各凸部59がそれぞれ嵌合されるようになっている。また、図4で示すように、このボス部52のホルダ部材46から突出された上端部(他端部)側の外周面には、径方向外側へ張り出す(突出する)環状の突起部52Aが形成されている。
【0031】
また、ロータアセンブリ20は、ボス部52の上端部(他端部)側から、ボス部52の内側に挿入される円筒部57を有する軸受部材56を備えている。そして、この円筒部57の内側に、モータシャフト24が挿通されるようになっている。つまり、これにより、ロータアセンブリ20は、軸受部材56を介してモータシャフト24に回転可能に支持されるようになっている。
【0032】
また、この軸受部材56(円筒部57)の上端部(ボス部52に対する挿入方向上流側端部)には、径方向外側へ張り出す(突出する)環状の係止部58が形成されている。したがって、軸受部材56の円筒部57が、ボス部52の内側に挿入されたときには、その係止部58の下面が、ボス部52の上端部(上端面)に当接し、これによって軸受部材56がカラー部材50に係止されるようになっている。つまり、これにより、軸受部材56とカラー部材50とが軸方向に位置決めされるようになっている。
【0033】
そして更に、その係止部58の下面には、下方(ボス部52側)へ向かって突出する凸部59が形成されている。この凸部59は、互いに対向する位置に2個形成されており、カラー部材50の上端部に形成された各凹部55にそれぞれ嵌合されるようになっている。これにより、軸受部材56とカラー部材50との周方向における位置決めがなされる(周方向への相対回転が規制される)ようになっている。
【0034】
ステータ22は、モータ室36の径方向外側に設けられており、モータハウジング14に保持されている。このステータ22は、ロータアセンブリ20と共にブラシレスモータを構成するようになっており、駆動回路26から電流が供給されたときに、ロータアセンブリ20に対して回転磁界を形成するようになっている。
【0035】
また、拡径部40には、インペラ部材18におけるモータ室36側の軸方向端面18Aと軸方向に隙間を空けて対向する対向面40Aが形成されており、傾斜部34には、インペラ部材18における羽根44と隙間を空けて対向する傾斜面34Aが形成されている。そして、後述する被覆部60の外周面60Aは、モータ室36の内周面36Aと、径方向に隙間を空けて対向するようになっている。なお、これらの各面の間の隙間は、例えば1.0mm以下の微小隙間とされている。
【0036】
ここで、上記したように、ロータアセンブリ20とインペラ部材18とは、PCやABSなどの樹脂材によって一体化されている。すなわち、図示しないモールド内にロータアセンブリ20を配置し、その外表面を被覆するように、インペラ部材18にインサート成形することにより、図5で示すように、ロータアセンブリ20がインペラ部材18と一体的に結合されるようになっている。
【0037】
つまり、ロータアセンブリ20の外表面が、インペラ部材18の軸心部として形成される円筒状の首部45と、その首部45から連続する被覆部60によって被覆されるようになっている。そして、このとき、インペラ部材18の首部45の内壁に、カラー部材50の突起部52Aが埋設されるようになっている。これにより、ロータアセンブリ20とインペラ部材18とが強固に(確実に)結合される構成である。
【0038】
したがって、駆動回路26からステータ22に電流が供給され、ステータ22によって回転磁界が形成されることにより、ロータアセンブリ20とインペラ部材18とが一体的に回転駆動される。なお、図2では、首部45及び被覆部60を備えたインペラ部材18が示されている。
【0039】
また、このインペラ部材18が回転することにより、流体(例えば、水等の液体)が吸入口30から吸入されてポンプ室28へ搬送され、ポンプ室28に搬送された流体は、排出口32から排出されるようになっている。
【0040】
以上のような構成の電動ポンプ10において、次にその作用(製造方法)について説明する。
【0041】
まず、ホルダ部材46にロータマグネット48を保持させてロータサブアセンブリ21を組み立てる。そして、そのホルダ部材46の貫通孔46Aに、カラー部材50のボス部52を挿通する。なお、このとき、ボス部52の外周面に形成されている係合凸部53を、ホルダ部材46の内周面に形成されている係合凹部47に係合(嵌合)させつつ挿通する。
【0042】
これにより、ホルダ部材46(ロータサブアセンブリ21)に対してカラー部材50が相対回転不能になる。すなわち、ホルダ部材46(ロータサブアセンブリ21)とカラー部材50との周方向における位置決めがなされる。また、カラー部材50のフランジ部54の上面が、ホルダ部材46の下面に当接することにより、ホルダ部材46(ロータサブアセンブリ21)に対するカラー部材50の軸方向の位置決めがなされる。
【0043】
次いで、カラー部材50の内側に軸受部材56の円筒部57を挿入(軽圧入)する。すると、軸受部材56の係止部58の下面が、カラー部材50の上端面に当接し、軸受部材56がカラー部材50に係止される。これにより、カラー部材50に対する軸受部材56の軸方向の位置決めがなされる。
【0044】
また、このとき、係止部58の下面に形成された各凸部59が、カラー部材50の上端部に形成された各凹部55に嵌合する。これにより、カラー部材50に対して軸受部材56が相対回転不能になる。すなわち、カラー部材50と軸受部材56の周方向における位置決めがなされる。
【0045】
この状態が図4で示されており、カラー部材50を基準にしてロータサブアセンブリ21と軸受部材56とが互いに芯出しされたロータアセンブリ20が組み立てられる(ロータアセンブリ組付工程)。なお、本実施形態では、ホルダ部材46(ロータサブアセンブリ21)にカラー部材50を組み付けた後、軸受部材56を組み付けたが、これらの組み付け順序は、特に限定されるものではない。
【0046】
こうして、ロータアセンブリ20が完成したら、このロータアセンブリ20を図示しないモールド内に固定し、樹脂材でインペラ部材18を成形すると同時に、そのインペラ部材18にロータアセンブリ20をインサート成形する。なお、このとき、インペラ部材18の首部45の内壁に、カラー部材50の突起部52Aが埋設され(溶融結合され)、首部45に対するロータアセンブリ20の軸方向の滑り止めがなされる。
【0047】
つまり、これにより、図5で示すように、ロータアセンブリ20が芯出しされて一体に構成されたインペラ部材18、即ちインペラ部材18の首部45と、その首部45から連続する被覆部60によってロータアセンブリ20の外表面が被覆され、そのロータアセンブリ20とインペラ部材18とが一体的に強固に(確実に)結合されたインペラアセンブリ62が製造される(モールド成形工程)。
【0048】
こうして、インペラアセンブリ62を製造したら、モータハウジング14の底部37に形成されたシャフト支持部38に、モータシャフト24の下端部を圧入等により支持させる。つまり、モータ室36内において、インペラアセンブリ62が回転可能となるように、そのインペラアセンブリ62をモータハウジング14に組み付ける(インペラアセンブリ組付工程)。これにより、図1で示すような電動ポンプ10が製造される。
【0049】
以上、説明したように、本実施形態に係る電動ポンプ10によれば、モールド内において、インペラ部材18に対してロータアセンブリ20を芯出しするだけで、インペラ部材18とロータサブアセンブリ21と軸受部材56と(カラー部材50と)の間の芯出しができる。
【0050】
したがって、カラー部材50にロータサブアセンブリ21と軸受部材56とを予め組み付けてなるロータアセンブリ20をインペラ部材18にインサート成形しない構成に比べて、それら各部品(ロータサブアセンブリ21、軸受部材56、カラー部材50)とインペラ部材18との間の芯出しが容易かつ正確にできる。
【0051】
また、インペラ部材18にロータアセンブリ20をインサート成形するだけでよいため、インペラ部材18にロータアセンブリ20が結合されたインペラアセンブリ62を精度良く簡単に製造することができる。しかも、複雑な射出成形をするためのモールドなども不要であるため、製造コストも安価で済む。
【0052】
以上、本実施形態に係る電動ポンプ10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る電動ポンプ10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、凸部59及び凹部55は、各1個ずつ形成される構成であってもよい。
【符号の説明】
【0053】
10・・・電動ポンプ、12・・・ポンプハウジング、14・・・モータハウジング、16・・・エンドハウジング、18・・・インペラ部材、20・・・ロータアセンブリ、21・・・ロータサブアセンブリ、22・・・ステータ、24・・・モータシャフト、28・・・ポンプ室、30・・・吸入口、32・・・排出口、36・・・モータ室、46・・・ホルダ部材、48・・・ロータマグネット、50・・・カラー部材、52・・・ボス部、54・・・フランジ部、56・・・軸受部材、57・・・円筒部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータシャフトと同軸となる円周上に配置されたロータマグネットと、該ロータマグネットを保持する環状のホルダ部材とを有するロータサブアセンブリと、
前記ホルダ部材に挿通されるボス部と、該ボス部の一端部側に形成され、前記ホルダ部材を軸方向で支持するフランジ部とを有するカラー部材と、
前記ボス部の他端部側から、該ボス部の内側に挿入されるとともに、前記モータシャフトが挿通される筒部を有する軸受部材と、
を含むロータアセンブリと、
吸入口及び排出口と、前記吸入口及び前記排出口の各々と連通するポンプ室とを有するポンプハウジングと、
前記ロータアセンブリに対して回転磁界を形成するステータと、
前記ポンプ室と連通して前記ロータアセンブリを回転可能に収容するモータ室を有するとともに、前記ステータを保持するモータハウジングと、
前記ポンプ室に回転可能に収容されるとともに、前記ロータアセンブリが樹脂材で一体化されたインペラ部材と、
を備えたことを特徴とする電動ポンプ。
【請求項2】
前記ロータアセンブリの外表面が前記樹脂材で被覆されるように、該ロータアセンブリが前記インペラ部材にインサート成形されていることを特徴とする請求項1に記載の電動ポンプ。
【請求項3】
前記ホルダ部材から突出された前記ボス部の他端部側の外周面に径方向に突出する突起部が形成され、
前記インサート成形時に、前記突起部が前記樹脂材に埋設されることを特徴とする請求項2に記載の電動ポンプ。
【請求項4】
前記ホルダ部材から突出されない前記ボス部の外周面に係合部が形成され、前記ホルダ部材の内周面に前記係合部が係合する被係合部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電動ポンプ。
【請求項5】
前記筒部は、前記ボス部に対する挿入方向上流側端部に、径方向に突出する係止部を備え、
前記係止部が、前記ボス部の他端部に係止されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電動ポンプ。
【請求項6】
前記係止部に前記ボス部側へ突出する凸部が形成され、前記ボス部の他端部に前記凸部が嵌合される凹部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の電動ポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−100741(P2013−100741A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−243834(P2011−243834)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】