説明

電子内視鏡用ホワイトバランス調整具

【課題】 電子内視鏡の挿入部をホワイトバランス調整具の内面に接触させずにホワイトバランス調整具内の所定位置に位置決めでき、さらにホワイトバランス調整具の向きに拘わらず正確なホワイトバランス調整を行える電子内視鏡用ホワイトバランス調整具を提供する。
【解決手段】 有底筒状部31、32の内部に有底筒状部の底部32及び内面から離間する態様で設けられた、電子内視鏡の挿入部12を着脱可能に支持する内側保持筒42、52と、内側保持筒の底部32との対向端部に形成された、電子内視鏡の挿入部の先端面に設けられた照明光学系19及び観察光学系18を上記底部の内面側に露出させる開口45、56と、を備えることを特徴とする電子内視鏡用ホワイトバランス調整具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子内視鏡用ホワイトバランス調整具に関する。
【背景技術】
【0002】
挿入部の先端部の照明光学系から光を照射する電子内視鏡をプロセッサとテレビモニタに接続して患部等の被写体をカラー撮像する場合は、良好なカラー画面を得るために事前にホワイトバランス調整を行なう。
ホワイトバランス調整時に用いるホワイトバランス調整具としては、例えば、一端が開口し他端が閉塞する有底筒状をなし、その内面全体が不透明な白色であるものが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
このホワイトバランス調整具に電子内視鏡の挿入部の先端部を挿入して挿入部の先端から照明光を照射し、プロセッサに設けられたホワイトバランススイッチをONにすると、プロセッサがホワイトバランス調整を行なう。
【0004】
【特許文献1】特開平4−69615号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ホワイトバランス調整時には、術者が手で電子内視鏡の挿入部を掴み該挿入部をホワイトバランス調整具内に挿入させるが、誤って挿入部をホワイトバランス調整具の内面に接触させてしまうことがあった。このように接触させてしまうと、その後にホワイトバランス調整具を洗浄しなければならないので面倒である。
【0006】
さらに、挿入部の先端面とホワイトバランス調整具内面との距離を一定に保たないと、ホワイトバランス調整具内面からの反射光が強くなりすぎるため、適正な状態でホワイトバランスの調整を行えない。しかし、手で挿入部を所定位置に保持し続けるのは容易でないため、従来はこのような問題が生じやすかった。
【0007】
さらに、ホワイトバランス調整時にはホワイトバランス調整具の開口端部を下方に向けないと、室内の光(例えば照明光)がホワイトバランス調整具内に進入するため、体内と同じ状態でホワイトバランス調整を行えない。しかし従来、術者の不注意等によりホワイトバランス調整具の開口端部が上方や側方に向いたままホワイトバランス調整を行ってしまい、不正確なホワイトバランス調整を行ってしまうことがあった。
【0008】
本発明の目的は、電子内視鏡の挿入部をホワイトバランス調整具の内面に接触させずにホワイトバランス調整具内の所定位置に位置決めでき、さらにホワイトバランス調整具の向きに拘わらず正確なホワイトバランス調整を行える電子内視鏡用ホワイトバランス調整具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電子内視鏡用ホワイトバランス調整具は、電子内視鏡の挿入部が挿入される、内面全体が不透光性の白色をなす有底筒状部と、上記有底筒状部の内部に、先端部が該有底筒状部の底部及び内面から離間する態様で設けられた、上記挿入部を着脱可能に支持する内側保持筒と、該内側保持筒の上記底部との対向端部に形成された、上記挿入部の先端部の照明光学系及び観察光学系を上記底部に臨ませる開口と、を備えることを特徴としている。
【0010】
上記内側保持筒が弾性材料からなり、上記挿入部の非挿入状態において内側保持筒の上記挿入部へ接触する部分の内径が上記挿入部の断面径より小さいのが好ましい。
【0011】
上記内側保持筒の上記底部との対向端部に、上記挿入部の先端部が上記開口から上記有底筒状部内に突出するのを防止するストッパを形成するのが好ましい。
【0012】
上記内側保持筒の一部を、上記開口から反対側の端部側に向かって線状に延びる、該内側保持筒のその他の部分に比べて肉厚の線状補強部として形成するのが好ましい。
【0013】
上記線状補強部を、上記内側保持筒の周方向に並べて複数形成するのが実際的である。
【0014】
上記内側保持筒の上記開口と反対側の端部を、該有底筒状部の開口端部全周に接続すれば、室内の光が有底筒状部の内面に照射されることがない。従って、ホワイトバランス調整具の向きに拘わらず、常に体内と同じ状態でホワイトバランス調整を行なうことが可能になる。
【0015】
上記内側保持筒を上記有底筒状部の開口端部に着脱自在に取り付けてもよい。
【0016】
上記内側保持筒をシリコンゴムによる一体成形品としてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、電子内視鏡の挿入部が内側保持筒によって覆われるので、挿入部を有底筒状部の底部やその他の内周面に接触させるおそれがなくなる。さらに挿入部が内側保持筒によって位置決めされるので、有底筒状部の反射状態を適正な状態に維持できる。さらに内側保持筒の開口と反対側の端部を、有底筒状部の開口端部全周に接続すれば、内側保持筒によって外部の光が有底筒状部内に進入するのが阻止されるので、有底筒状部の向きに拘わらず正確なホワイトバランス調整を行なうことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を電子内視鏡10に適用した第1の実施形態について説明する。
図1に示す電子内視鏡10は、操作部11と挿入部12を有し、挿入部12の先端部は、操作部11に設けた湾曲操作装置13の操作に応じて上下及び左右方向に湾曲される湾曲部12aとなっている。操作部11からはユニバーサルチューブ14が延びており、このユニバーサルチューブ14の先端に設けられたコネクタ部14aが、画像処理回路や光源等(いずれも図示略)が内蔵されたプロセッサ15に接続可能となっている。
図6(b)に示すように、挿入部12の先端面には観察窓(対物窓。観察光学系)18と照明光学系19が設けられている。挿入部12の先端部内には、観察窓18の直後に位置させて結像レンズとCCD(いずれも図示略)が配設されており、CCDからは画像信号用ケーブル(図示略)が後方に向かって延びており、この画像信号ケーブルの後端部はコネクタ部14aに突設された信号用接続部14bまで達している。図6(b)に示す20は内視鏡用処置具用の開口である。
コネクタ部14aには、プロセッサ15の差込穴(図示略)に差し込み可能な光源差込用端部16が突設されており、電子内視鏡10の内部には、この光源差込用端部16から照明光学系19の直後にわたってライトガイドファイババンドル17が配設されている。
【0019】
電子内視鏡10の光源差込用端部16を、プロセッサ15の差込穴に差し込むと、光源の直前にライトガイドファイババンドル17の入射端面が位置する。この状態でプロセッサ内の光源を発光させると、光源から発せられた光が、ライトガイドファイババンドル17を介して照明光学系19に与えられ、挿入部12先端の観察窓18を介して得られる画像が、プロセッサ15に接続されたテレビモニタ(図示略)に映し出される。
【0020】
このようにテレビモニタに映し出されたカラー画像を良好なものとするためには、図2から図6に示すホワイトバランス調整具本体30を用いて、ホワイトバランス調整を行う必要がある。
【0021】
ホワイトバランス調整具本体30、例えば不透光性の白色プラスチック樹脂により一体成形されるものであり、円形筒状の筒状部31と、この筒状部31の一端を閉塞する底部32と、筒状部31から延出し通孔33が穿設された取付片34とを具備している。筒状部31と底部32は有底筒状部の構成要素である。
このホワイトバランス調整具本体30は図5に示すように、筒状部31の開口端部側を下向きにした状態で、その取付片34の通孔33に頭部付ねじ36を挿入し、頭部付ねじ36を床面上を移動可能なワゴンの天板38の側面に穿設された雌ねじ孔39に螺合することにより、ワゴンの天板38に固定される。
【0022】
ホワイトバランス調整具本体30の開口端部には位置決め筒状部材40が着脱可能に装着される。
位置決め筒状部材40は、初期状態においてその内径が筒状部31の開口端部側の外径より僅かに小さい嵌合筒状部41と、嵌合筒状部41の一端全周から嵌合筒状部41の内部を通って反対側の端部側に向かって延出する嵌合筒状部41と同心をなす内側保持筒42と、を備えている。内側保持筒42の概形は頭部を切断した円錐形状である。内側保持筒42は先端側に向かうにつれてその内径が小さくなる。内側保持筒42は嵌合筒状部41より長く、側面視において内側保持筒42の先端は嵌合筒状部41から突出している。内側保持筒42の先端には内向きのストッパ43が6つ形成されている。各ストッパ43は嵌合筒状部41及び内側保持筒42の軸線に対して直交している。隣合うストッパ43の間には内側保持筒42の先端部にまで及ぶスリット44が設けられている。さらに、各ストッパ43の内周面の間には正面視略円形の開口45が形成されている。このような構造の位置決め筒状部材40はシリコンゴム(弾性材料)によって一体成形されている。
【0023】
図3及び図5に示すように位置決め筒状部材40は、その内側保持筒42を筒状部31の内部に挿入し、嵌合筒状部41を弾性変形させながらその内面を筒状部31の外周面に嵌合することによりホワイトバランス調整具本体30に着脱可能に装着される。位置決め筒状部材40をホワイトバランス調整具本体30に装着すると、嵌合筒状部41の内面が筒状部31の外面に弾性接触するので、術者が意図的に外さない限り位置決め筒状部材40がホワイトバランス調整具本体30から脱落することはなく、術者が手で嵌合筒状部41を拡大方向に弾性変形させれば、位置決め筒状部材40をホワイトバランス調整具本体30から簡単に取り外せる。
図5に示すように、位置決め筒状部材40をホワイトバランス調整具本体30に装着すると、内側保持筒42と筒状部31が同軸をなし、さらに内側保持筒42が筒状部31及び底部32の内周面から所定距離だけ離れる。このようにホワイトバランス調整具本体30に装着された位置決め筒状部材40の内側保持筒42に電子内視鏡10の挿入部12を挿入すると、内側保持筒42の先端部が弾性変形しながら拡径し、内側保持筒42の先端部の内周面が挿入部12の先端部の周面に弾性接触し、挿入部12の先端部が図5の状態に保持される(位置決めされる)。挿入部12の非挿入時においては、内側保持筒42の先端部(挿入部12の外周面に接触する部分)の内径は挿入部12の先端面の径L2より小さい(内側保持筒42の最先端の内径はL2より小さいL1、図6(a)参照)が、挿入部12の挿入時における内側保持筒42の先端部(挿入部12の外周面に接触する部分)の内径はL2と同じになる(図6(b)参照)。そして、挿入部12の先端面が各ストッパ43に当接すると、挿入部12のそれ以上の進入が阻止される。さらにこのとき、図6(b)に示すように観察窓18、照明光学系19、及び処置具用開口20が開口45から外部(筒状部31及び底部32の内面側)に露出する。
これらホワイトバランス調整具本体30と位置決め筒状部材40はホワイトバランス調整具の構成要素である。
【0024】
このように電子内視鏡10の挿入部12の先端部を位置決め筒状部材40の内側保持筒42に挿入した状態でプロセッサ15の光源を発光させると、その照明光が照明光学系19から開口45を通って底部32側に照射され、上記テレビモニタに底部32内面の様子が映し出される。そして、プロセッサ15に設けられたホワイトバランススイッチS1をONにすると、プロセッサ15がホワイトバランス調整を行なう。ホワイトバランス調整時に、挿入部12の先端面がホワイトバランス調整具本体30の底部32内面に近づきすぎると、筒状部31及び底部32の内面によって反射される反射光が必要以上に強くなることがあるが、本実施形態では位置決め筒状部材40の内側保持筒42及びストッパ43によって挿入部12の先端面の位置が規制されているので、このような不具合が起こることはなく、常に適正な状態でホワイトバランス調整を行うことができる。
【0025】
さらに、挿入部12の先端部が内側保持筒42の先端部によって覆われるので、挿入部12の先端部が筒状部31及び底部32の内面に接触して筒状部31及び底部32の内面を汚すことはない。従って、ホワイトバランス調整後にホワイトバランス調整具本体30を洗浄する必要がない。
さらに、仮にホワイトバランス調整具本体30の開口端部が上方や側方を向いたままホワイトバランス調整を行っても、ホワイトバランス調整具本体30の開口端部が位置決め筒状部材40によって塞がれ(内側保持筒42の嵌合筒状部41側の端部が筒状部31の開口端全体に接続され)、内側保持筒42の先端部内面が挿入部12の先端部外周面に密接(弾性接触)しているので、室内の光が筒状部31及び底部32の内面に照射されることがない。従って、ホワイトバランス調整具本体30の向きに拘わらず、常に体内と同じ状態でホワイトバランス調整を行なうことが可能である。
【0026】
次に本発明の第2の実施形態について図7から図11を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同じ部材には同じ符合を付すに止めて、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の特徴は位置決め筒状部材50にあるので、まず位置決め筒状部材50の構造について説明する。
本実施形態の位置決め筒状部材50は、第1の実施形態と同形状の嵌合筒状部51と、第1の実施形態と略同形状の内側保持筒52とを具備するシリコンゴムによる一体成形品である。ただし内側保持筒52に12個の線状補強部53が形成されている点が異なる。線状補強部53は内側保持筒52の基端側(嵌合筒状部51との接続端部側)から先端まで延びる線状の構成要素である。図10に示すように、線状補強部53はその他の部分(隣り合う線状補強部53の間の部分)である薄肉部54に比べて肉厚であり、その他の部分に比べて相対的に硬く相対的に弾性変形しにくい。内側保持筒52の先端部には、その周方向位置が各線状補強部53と対応するように12個のストッパ55が突設されている(各ストッパ55は嵌合筒状部51及び内側保持筒52の軸線に対して直交している)。そして、各ストッパ55の内周面の間に正面視略円形の開口56が形成されている。初期状態における内側保持筒52の先端部(挿入部12の外周面に接触する部分)の内径は、挿入部12の先端面の径L2より小さいL1である(図11(a)参照)。
【0027】
本実施形態でも、図8及び図9に示すように、その内側保持筒52を筒状部31の内部に挿入し、嵌合筒状部51を弾性変形させながらその内面を筒状部31の外周面に嵌合することによりホワイトバランス調整具本体30に位置決め筒状部材50を着脱可能に装着できる。そして位置決め筒状部材50をホワイトバランス調整具本体30に装着すると、内側保持筒52と筒状部31が同軸をなし、さらに内側保持筒52が筒状部31及び底部32の内周面から所定距離だけ離れる。内側保持筒52に電子内視鏡10の挿入部12を挿入すると、内側保持筒52の先端部(挿入部12の外周面に接触する部分)が弾性変形しながら拡径し、図11(b)に示すように内側保持筒52の先端部の内径が挿入部12の先端面の径L2と同じになる。さらに挿入部12の先端面が各ストッパ55に当接する。そして、内側保持筒52の先端部の内周面が挿入部12の先端部の周面に弾性接触し、挿入部12の先端部が図9の状態に保持される(位置決めされる)。さらにこのとき図11(b)に示すように、観察窓18、照明光学系19、及び処置具用開口20が開口56から外部(筒状部31及び底部32の内面側)に露出する。
【0028】
このような本実施形態では、第1の実施形態と同じ効果が得られるだけでなく、内側保持筒52に12個の線状補強部53を設けてあるので内側保持筒52全体として第1の実施形態の内側保持筒42に比べて弾性変形しにくい。従って、内側保持筒52は内側保持筒42に比べて挿入部12を図9の状態に保持する力が強く、術者が誤って挿入部12に不必要な力を加えても、挿入部12を図9の状態に保持できるという利点がある。
【0029】
以上第1及び第2の実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は様々な変形を施しながら実施可能である。
例えば、位置決め筒状部材40及び位置決め筒状部材50をシリコンゴムによる一体成形品としたが、NBR、フッ素ゴム、合成ゴム、天然ゴム等の弾性材料によって一体成形してもよい。
さらに、位置決め筒状部材40または位置決め筒状部材50をホワイトバランス調整具本体30と一体的に成形してもよい。
また、ストッパ43、線状補強部53やストッパ55の数は上記のものに限られず、1つや上記以外の複数個としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1の実施形態の電子内視鏡システムの全体構成を示す側面図である。
【図2】ホワイトバランス調整具本体の斜視図である。
【図3】ホワイトバランス調整具の斜視図である。
【図4】位置決め筒状部材の斜視図である。
【図5】ホワイトバランス調整具を机の天板に装着したときの断面図である。
【図6】(a)は電子内視鏡の挿入部を挿入していないときの位置決め筒状部材の先端面の正面図であり、(b)は電子内視鏡の挿入部を挿入したときの位置決め筒状部材の先端面の正面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態のホワイトバランス調整具本体の斜視図である。
【図8】ホワイトバランス調整具を机の天板に装着したときの断面図である。
【図9】天板に装着したホワイトバランス調整具に挿入部を差し込んだときの断面図である。
【図10】位置決め部の断面図である。
【図11】(a)は電子内視鏡の挿入部を挿入していないときの位置決め筒状部材の先端面の正面図であり、(b)は電子内視鏡の挿入部を挿入したときの位置決め筒状部材の先端面の正面図である。
【符号の説明】
【0031】
10 電子内視鏡
11 操作部
12 挿入部
12a 湾曲部
18 観察窓(対物窓)(観察光学系)
19 照明光学系
20 処置具用開口
30 ホワイトバランス調整具本体(ホワイトバランス調整具)
31 筒状部(有底筒状部)
32 底部(有底筒状部)
33 通孔
34 取付片
36 頭部付ねじ
38 天板
39 雌ねじ孔
40 位置決め筒状部材(ホワイトバランス調整具)
41 嵌合筒状部
42 内側保持筒
43 ストッパ
44 スリット
45 開口
50 位置決め筒状部材(ホワイトバランス調整具)
51 嵌合筒状部
52 内側保持筒
53 線状補強部
54 薄肉部
55 ストッパ
56 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子内視鏡の挿入部が挿入される、内面全体が不透光性の白色をなす有底筒状部と、
上記有底筒状部の内部に、先端部が該有底筒状部の底部及び内周面から離間する態様で設けられた、上記挿入部を着脱可能に支持する内側保持筒と、
該内側保持筒の上記底部との対向端部に形成された、上記挿入部の先端部の照明光学系及び観察光学系を上記底部に臨ませる開口と、を備えることを特徴とする電子内視鏡用ホワイトバランス調整具。
【請求項2】
請求項1記載の電子内視鏡用ホワイトバランス調整具において、
上記内側保持筒が弾性材料からなり、上記挿入部の非挿入状態において内側保持筒の上記挿入部へ接触する部分の内径が上記挿入部の断面径より小さい電子内視鏡用ホワイトバランス調整具。
【請求項3】
請求項1または2記載の電子内視鏡用ホワイトバランス調整具において、
上記内側保持筒の上記底部との対向端部に、上記挿入部の先端部が上記開口から上記有底筒状部内に突出するのを防止するストッパを形成した電子内視鏡用ホワイトバランス調整具。
【請求項4】
請求項2または3記載の電子内視鏡用ホワイトバランス調整具において、
上記内側保持筒の一部を、上記開口から反対側の端部側に向かって線状に延びる、該内側保持筒のその他の部分に比べて肉厚の線状補強部として形成した電子内視鏡用ホワイトバランス調整具。
【請求項5】
請求項4記載の電子内視鏡用ホワイトバランス調整具において、
上記線状補強部を、上記内側保持筒の周方向に並べて複数形成した電子内視鏡用ホワイトバランス調整具。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項記載の電子内視鏡用ホワイトバランス調整具において、
上記内側保持筒の上記開口と反対側の端部を、該有底筒状部の開口端部全周に接続した電子内視鏡用ホワイトバランス調整具。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項記載の電子内視鏡用ホワイトバランス調整具において、
上記内側保持筒を上記有底筒状部の開口端部に着脱自在に取り付けた電子内視鏡用ホワイトバランス調整具。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項記載の電子内視鏡用ホワイトバランス調整具において、
上記内側保持筒をシリコンゴムによる一体成形品とした電子内視鏡用ホワイトバランス調整具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−334112(P2006−334112A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−161991(P2005−161991)
【出願日】平成17年6月1日(2005.6.1)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】