電子基板収納ケース、点灯装置および照明器具
【課題】電子基板をベースケースとカバーケースとで覆う光源点灯装置において、カバーケースをベースケースに容易に取り付けることができるようにすることを目的とする。
【解決手段】カバーケース200の側面部は4つの突起部を有し、ベースケース300の側面部は4つの角穴部を有する。カバーケース200をベースケース300に取り付けると突起部と角穴部とが嵌合し、カバーケース200がベースケース300に固定される。ベースケース300の側面部は端部にスリット部を有する。カバーケース200の一方の端面部はベースケース300のスリット部に嵌め込まれ、他方の端面部はベースケース300の側面部間に収まり、内側への応力に対してベースケース300を補強する。また、カバーケース200が外れることを防ぐため、カバーケース200の突起部はベースケース300の側面部とカバーケース200の端面部との隙間より長く突き出ている。
【解決手段】カバーケース200の側面部は4つの突起部を有し、ベースケース300の側面部は4つの角穴部を有する。カバーケース200をベースケース300に取り付けると突起部と角穴部とが嵌合し、カバーケース200がベースケース300に固定される。ベースケース300の側面部は端部にスリット部を有する。カバーケース200の一方の端面部はベースケース300のスリット部に嵌め込まれ、他方の端面部はベースケース300の側面部間に収まり、内側への応力に対してベースケース300を補強する。また、カバーケース200が外れることを防ぐため、カバーケース200の突起部はベースケース300の側面部とカバーケース200の端面部との隙間より長く突き出ている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子基板を収納する電子基板収納ケース、電子基板収納ケースを備えた点灯装置および点灯装置を備えた照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子基板をケースで覆う光源点灯装置の構造において、ベースケースとカバーケースとに互いに連通する取り付け穴を1つまたは複数設け、取り付け穴を介して挿通した取り付け手段(ネジなど)によりベースケースにカバーケースを固定する構造がある(特許文献1)。
このような構造の場合、カバーケースがベースケースから容易に外れないようにすることができるが、製品組立て時の作業性が悪く、組立て工程が増え、加工時間が増加する。
また、取り付け手段を取り付けるスペースが必要となり、小型化が難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−171083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、例えば、電子基板をベースケースとカバーケースとで覆う光源点灯装置において、カバーケースをベースケースに容易に取り付けることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の電子基板収納ケースは、電子基板を収納するベースケースと、前記ベースケースに被せられるカバーケースとを備える電子基板収納ケースであって、前記ベースケースは、前記電子基板が取り付けられるベースケース底面部を有すると共に、前記ベースケース底面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部として、第一のベースケース側面部と第二のベースケース側面部とを有し、前記カバーケースは、前記第一のベースケース側面部と前記第二のベースケース側面部とによって支持されるカバーケース天面部を有すると共に、前記カバーケース天面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部として、前記第一のベースケース側面部の外側に配置される第一のカバーケース側面部と前記第二のベースケース側面部の外側に配置される第二のカバーケース側面部とを有し、前記カバーケースは、さらに、前記第一のカバーケース側面部と前記第二のカバーケース側面部とのいずれも設けられていない前記カバーケース天面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部であって前記第一のベースケース側面部と前記第二のベースケース側面部とに挟まれて配置される二つのベースケース側面部として第三のカバーケース側面部と第四のカバーケース側面部とを有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、例えば、電子基板をベースケースとカバーケースとで覆う光源点灯装置において、カバーケースをベースケースに容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態1における点灯装置100の斜視図。
【図2】実施の形態1におけるカバーケース200の斜視図。
【図3】実施の形態1におけるベースケース300の斜視図。
【図4】実施の形態1におけるカバーケース200の端部とベースケース300の端部とを示した側面図。
【図5】実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分断面図。
【図6】実施の形態1における電子基板収納ケース110の正面図。
【図7】実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分平面図。
【図8】実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
電子基板(回路基板、電子回路基板ともいう)を収納する電子基板収納ケースの一例として、点灯装置に用いる電子基板収納ケースについて説明する。
点灯装置に用いる電子基板収納ケースは、発光ダイオード、白熱灯、蛍光灯などの光源(ランプ)を点灯させる点灯回路が実装された電子基板を収納する。
光源、点灯装置(電子基板、電子基板収納ケースなど)及びそれらを取り付ける器具本体(例えば、照明笠)は照明器具を構成する。
但し、電子基板収納ケースは、点灯装置以外の電源装置またはその他の電気機器に用いても構わない。
【0009】
図1は、実施の形態1における点灯装置100の斜視図であり、(a)ベースケース300にカバーケース200を取り付ける前の分解斜視図と、(b)ベースケース300にカバーケース200を取り付けた後の完成斜視図とを示している。
実施の形態1における点灯装置100について、図1に基づいて説明する。
【0010】
点灯装置100は、回路基板101と端子台103と電子基板収納ケース110とを備える。回路基板101には、各種の電子部品が取り付けられ、光源を点灯させる点灯回路が実装される。
【0011】
電子基板収納ケース110は、カバーケース200とベースケース300とを備える。
ベースケース300の中(底面部)には、回路基板101や端子台103が取り付けられる。また、ベースケース300の内側の側面には、ベースケース300と回路基板101との絶縁を保持するための絶縁板102が取り付けられる。
カバーケース200は、ベースケース300を蓋するように被せられ、ベースケース300内を覆って回路基板101を保護する。
【0012】
図2は、実施の形態1におけるカバーケース200の斜視図である。
実施の形態1におけるカバーケース200について、図2に基づいて説明する。
【0013】
カバーケース200は、長方形状の天面部210と、天面部210の長辺部分に対向して設けられた第一、第二の側面部(取付面部220)と、天面部210の短辺部分に対向して設けられた第三、第四の側面部(斜面部240、嵌合面部230)とを有する。
取付面部220と嵌合面部230は天面部210に対して垂直に折り曲げられ、斜面部240は天面部210に対して斜めに折り曲げられている。また、斜面部240は、さらに中央部分で垂直に折り曲げられている。
【0014】
取付面部220は、嵌合面部230側の端部と斜面部240側の端部に、内側に突き出した突起部221を有する。
また、片方の取付面部220は、斜面部240側の突起部221の近く(突起部221より中央側)に切り起こし部222を有する。切り起こし部222は、取付面部220に二つの切り込みを入れて二つの切り込みの間の部分を内側に折り曲げた舌状部である。
【0015】
嵌合面部230は、両方の取付面部220側の端部の下側に切り欠き部を有する。
以下、取付面部220側の両端部の上側部分(切り欠き部の上側の出っ張り部分)を嵌合端部231という。
【0016】
図3は、実施の形態1におけるベースケース300の斜視図である。
実施の形態1におけるベースケース300について、図3に基づいて説明する。
【0017】
ベースケース300は、長方形状の底面部310と、底面部310の長辺部分に対向して設けられた二つの側面部320とを有する。側面部320は、底面部310に対して垂直に折り曲げられている。
また、ベースケース300は、底面部310の短辺部分に固定具(例えば、ネジ)を取り付けるための取付部330を有する。取付部330は、固定具を取り付けるための取付穴331を有する。ベースケース300の取付部330は固定具によって照明器具の器具本体に固定される。
【0018】
側面部320は、ベースケース300に被せられたカバーケース200の天面部210を支持する(図1、2参照)。
側面部320は、カバーケース200の斜面部240が配置される側に傾斜部324を有し、傾斜部324側の上部と、反対側(端子台が設置される側)の上部に角穴321を有する。さらに、側面部320は、傾斜部324側の角穴321と反対側の角穴321より端部側にスリット322を有する。
また、片方の側面部320は、傾斜部324側の角穴321の近く(角穴321より中央側)に切り欠き部323を有する。
【0019】
次に、カバーケース200とベースケース300との取り付け関係について説明する。
【0020】
図4は、実施の形態1におけるカバーケース200の端部とベースケース300の端部とを示した側面図である。
図4(a)は、カバーケース200の斜面部240側の端部とベースケース300の傾斜部324側の端部とを示し、図4(b)は、カバーケース200の嵌合面部230側の端部とベースケース300のスリット322側の端部とを示している。
【0021】
図4(a)に示すように、カバーケース200の斜面部240側において、カバーケース200の突起部221とベースケース300の角穴321、カバーケース200の切り起こし部222とベースケース300の切り欠き部323は、互いに対応する位置に設けられ、互いに嵌め合う関係にある。
図4(b)に示すように、カバーケース200の嵌合面部230側において、カバーケース200の突起部221とベースケース300の角穴321、カバーケース200の嵌合端部231とベースケース300のスリット322は、互いに対応する位置に設けられ、互いに嵌め合う関係にある。
【0022】
図5は、実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分断面図である。
図5(a)は、カバーケース200の突起部221部分の断面を示し、図5(b)は、カバーケース200の切り起こし部222部分の断面を示している。
【0023】
カバーケース200をベースケース300に取り付けた場合、図5(a)のようにカバーケース200の突起部221はベースケース300の角穴321に嵌め込まれ、図5(b)のようにカバーケース200の切り起こし部222はベースケース300の切り欠き部323に嵌め込まれる。
カバーケース200の突起部221がベースケース300の角穴321に嵌め込まれることにより、カバーケース200がベースケース300に固定される。
【0024】
図6は、実施の形態1における電子基板収納ケース110の正面図である。
図6(a)は、カバーケース200の斜面部240側から見た正面図であり、図6(b)は、カバーケース200の嵌合面部230側から見た正面図である。
【0025】
図6(a)に示すように、カバーケース200の取付面部220はベースケース300の側面部320の外側に配置され、カバーケース200の斜面部240はベースケース300の側面部320に挟まれるように側面部320間に収まる。
つまり、ベースケース300の側面部320は、カバーケース200の取付面部220と斜面部240との隙間に配置される。
【0026】
図6(b)に示すように、カバーケース200の嵌合面部230はベースケース300の側面部320に挟まれるように側面部320間に収まる。このとき、嵌合面部230の嵌合端部231は側面部320のスリット322に収まる。
つまり、ベースケース300の側面部320は、カバーケース200の取付面部220と嵌合面部230との隙間に配置される。
【0027】
ベースケース300の側面部320の間に斜面部240と嵌合面部230とを配置することにより、ベースケース300の側面部320を補強することができる。例えば、ベースケース300の側面部320が外側から応力を受けた場合にベースケース300の側面部320が内側に押し曲げられることを抑止し、カバーケース200の突起部221がベースケース300の角穴321から抜けてカバーケース200がベースケース300から外れてしまうことを抑止することができる。
【0028】
また、図6(b)において、カバーケース200の嵌合端部231は、ベースケース300のスリット322に嵌め込まれている。これにより、カバーケース200がベースケース300に対して長手方向にずれることを防ぎ、カバーケース200をより確実にベースケース300に固定することができる。
【0029】
図7は、実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分平面図である。図7は、カバーケース200の斜面部240側の天面部210を示し、天面部210に隠れた部分を点線で示している。
図8は、実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分断面図である。図8(a)は、カバーケース200の突起部221部分の断面を示し、図8(b)は、カバーケース200の切り起こし部222部分の断面を示している。また、断面部分より手前に位置するカバーケース200の斜面部240を点線で示している。
【0030】
図7および図8(a)に示すように、カバーケース200の突起部221は、ベースケース300の側面部320とカバーケース200の斜面部240との隙間の長さLより長く突き出ていて、突起部221の先端部は正面から見て斜面部240にかかっている。
同様に、カバーケース200の嵌合面部230側において、カバーケース200の突起部221は、ベースケース300の側面部320とカバーケース200の嵌合面部230との隙間の長さL’より長く突き出ている。
これにより、ベースケース300の側面部320が外側から押された場合に、カバーケース200の突起部221がベースケース300の角穴321から抜けてカバーケース200がベースケース300から外れてしまうことを防ぐことができる。
【0031】
図7および図8(b)に示すように、カバーケース200の切り起こし部222とベースケース300の切り欠き部323との距離Dは、カバーケース200の斜面部240とベースケース300の側面部320との隙間の長さLより短い。
これにより、ベースケース300の側面部320の内側への応力に対して側面部320を補強することができる。そして、カバーケース200の突起部221がベースケース300の角穴321から抜けて、カバーケース200がベースケース300から外れてしまうことを防ぐことができる。
【0032】
実施の形態1において、ベースケース300の角穴321は、開口した穴であっても窪んだ穴であっても構わない。
ベースケース300の側面部320に突起部221を設け、カバーケース200の取付面部220に角穴321を設けても構わない。
さらに、角穴321の代わりに丸穴やその他形状の穴を設けても構わない。
【0033】
また、ベースケース300の側面部320に切り起こし部222を設け、カバーケース200の取付面部220に切り欠き部323を設けても構わない。
さらに、切り起こし部222と切り欠き部323との組み合わせを突起部221と角穴321との組み合わせのように複数個所に設けても構わない。
【符号の説明】
【0034】
100 点灯装置、101 回路基板、102 絶縁板、103 端子台、110 電子基板収納ケース、200 カバーケース、210 天面部、220 取付面部、221 突起部、222 切り起こし部、230 嵌合面部、231 嵌合端部、240 斜面部、300 ベースケース、310 底面部、320 側面部、321 角穴、322 スリット、323 切り欠き部、324 傾斜部、330 取付部、331 取付穴。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子基板を収納する電子基板収納ケース、電子基板収納ケースを備えた点灯装置および点灯装置を備えた照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子基板をケースで覆う光源点灯装置の構造において、ベースケースとカバーケースとに互いに連通する取り付け穴を1つまたは複数設け、取り付け穴を介して挿通した取り付け手段(ネジなど)によりベースケースにカバーケースを固定する構造がある(特許文献1)。
このような構造の場合、カバーケースがベースケースから容易に外れないようにすることができるが、製品組立て時の作業性が悪く、組立て工程が増え、加工時間が増加する。
また、取り付け手段を取り付けるスペースが必要となり、小型化が難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−171083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、例えば、電子基板をベースケースとカバーケースとで覆う光源点灯装置において、カバーケースをベースケースに容易に取り付けることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の電子基板収納ケースは、電子基板を収納するベースケースと、前記ベースケースに被せられるカバーケースとを備える電子基板収納ケースであって、前記ベースケースは、前記電子基板が取り付けられるベースケース底面部を有すると共に、前記ベースケース底面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部として、第一のベースケース側面部と第二のベースケース側面部とを有し、前記カバーケースは、前記第一のベースケース側面部と前記第二のベースケース側面部とによって支持されるカバーケース天面部を有すると共に、前記カバーケース天面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部として、前記第一のベースケース側面部の外側に配置される第一のカバーケース側面部と前記第二のベースケース側面部の外側に配置される第二のカバーケース側面部とを有し、前記カバーケースは、さらに、前記第一のカバーケース側面部と前記第二のカバーケース側面部とのいずれも設けられていない前記カバーケース天面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部であって前記第一のベースケース側面部と前記第二のベースケース側面部とに挟まれて配置される二つのベースケース側面部として第三のカバーケース側面部と第四のカバーケース側面部とを有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、例えば、電子基板をベースケースとカバーケースとで覆う光源点灯装置において、カバーケースをベースケースに容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態1における点灯装置100の斜視図。
【図2】実施の形態1におけるカバーケース200の斜視図。
【図3】実施の形態1におけるベースケース300の斜視図。
【図4】実施の形態1におけるカバーケース200の端部とベースケース300の端部とを示した側面図。
【図5】実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分断面図。
【図6】実施の形態1における電子基板収納ケース110の正面図。
【図7】実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分平面図。
【図8】実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
電子基板(回路基板、電子回路基板ともいう)を収納する電子基板収納ケースの一例として、点灯装置に用いる電子基板収納ケースについて説明する。
点灯装置に用いる電子基板収納ケースは、発光ダイオード、白熱灯、蛍光灯などの光源(ランプ)を点灯させる点灯回路が実装された電子基板を収納する。
光源、点灯装置(電子基板、電子基板収納ケースなど)及びそれらを取り付ける器具本体(例えば、照明笠)は照明器具を構成する。
但し、電子基板収納ケースは、点灯装置以外の電源装置またはその他の電気機器に用いても構わない。
【0009】
図1は、実施の形態1における点灯装置100の斜視図であり、(a)ベースケース300にカバーケース200を取り付ける前の分解斜視図と、(b)ベースケース300にカバーケース200を取り付けた後の完成斜視図とを示している。
実施の形態1における点灯装置100について、図1に基づいて説明する。
【0010】
点灯装置100は、回路基板101と端子台103と電子基板収納ケース110とを備える。回路基板101には、各種の電子部品が取り付けられ、光源を点灯させる点灯回路が実装される。
【0011】
電子基板収納ケース110は、カバーケース200とベースケース300とを備える。
ベースケース300の中(底面部)には、回路基板101や端子台103が取り付けられる。また、ベースケース300の内側の側面には、ベースケース300と回路基板101との絶縁を保持するための絶縁板102が取り付けられる。
カバーケース200は、ベースケース300を蓋するように被せられ、ベースケース300内を覆って回路基板101を保護する。
【0012】
図2は、実施の形態1におけるカバーケース200の斜視図である。
実施の形態1におけるカバーケース200について、図2に基づいて説明する。
【0013】
カバーケース200は、長方形状の天面部210と、天面部210の長辺部分に対向して設けられた第一、第二の側面部(取付面部220)と、天面部210の短辺部分に対向して設けられた第三、第四の側面部(斜面部240、嵌合面部230)とを有する。
取付面部220と嵌合面部230は天面部210に対して垂直に折り曲げられ、斜面部240は天面部210に対して斜めに折り曲げられている。また、斜面部240は、さらに中央部分で垂直に折り曲げられている。
【0014】
取付面部220は、嵌合面部230側の端部と斜面部240側の端部に、内側に突き出した突起部221を有する。
また、片方の取付面部220は、斜面部240側の突起部221の近く(突起部221より中央側)に切り起こし部222を有する。切り起こし部222は、取付面部220に二つの切り込みを入れて二つの切り込みの間の部分を内側に折り曲げた舌状部である。
【0015】
嵌合面部230は、両方の取付面部220側の端部の下側に切り欠き部を有する。
以下、取付面部220側の両端部の上側部分(切り欠き部の上側の出っ張り部分)を嵌合端部231という。
【0016】
図3は、実施の形態1におけるベースケース300の斜視図である。
実施の形態1におけるベースケース300について、図3に基づいて説明する。
【0017】
ベースケース300は、長方形状の底面部310と、底面部310の長辺部分に対向して設けられた二つの側面部320とを有する。側面部320は、底面部310に対して垂直に折り曲げられている。
また、ベースケース300は、底面部310の短辺部分に固定具(例えば、ネジ)を取り付けるための取付部330を有する。取付部330は、固定具を取り付けるための取付穴331を有する。ベースケース300の取付部330は固定具によって照明器具の器具本体に固定される。
【0018】
側面部320は、ベースケース300に被せられたカバーケース200の天面部210を支持する(図1、2参照)。
側面部320は、カバーケース200の斜面部240が配置される側に傾斜部324を有し、傾斜部324側の上部と、反対側(端子台が設置される側)の上部に角穴321を有する。さらに、側面部320は、傾斜部324側の角穴321と反対側の角穴321より端部側にスリット322を有する。
また、片方の側面部320は、傾斜部324側の角穴321の近く(角穴321より中央側)に切り欠き部323を有する。
【0019】
次に、カバーケース200とベースケース300との取り付け関係について説明する。
【0020】
図4は、実施の形態1におけるカバーケース200の端部とベースケース300の端部とを示した側面図である。
図4(a)は、カバーケース200の斜面部240側の端部とベースケース300の傾斜部324側の端部とを示し、図4(b)は、カバーケース200の嵌合面部230側の端部とベースケース300のスリット322側の端部とを示している。
【0021】
図4(a)に示すように、カバーケース200の斜面部240側において、カバーケース200の突起部221とベースケース300の角穴321、カバーケース200の切り起こし部222とベースケース300の切り欠き部323は、互いに対応する位置に設けられ、互いに嵌め合う関係にある。
図4(b)に示すように、カバーケース200の嵌合面部230側において、カバーケース200の突起部221とベースケース300の角穴321、カバーケース200の嵌合端部231とベースケース300のスリット322は、互いに対応する位置に設けられ、互いに嵌め合う関係にある。
【0022】
図5は、実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分断面図である。
図5(a)は、カバーケース200の突起部221部分の断面を示し、図5(b)は、カバーケース200の切り起こし部222部分の断面を示している。
【0023】
カバーケース200をベースケース300に取り付けた場合、図5(a)のようにカバーケース200の突起部221はベースケース300の角穴321に嵌め込まれ、図5(b)のようにカバーケース200の切り起こし部222はベースケース300の切り欠き部323に嵌め込まれる。
カバーケース200の突起部221がベースケース300の角穴321に嵌め込まれることにより、カバーケース200がベースケース300に固定される。
【0024】
図6は、実施の形態1における電子基板収納ケース110の正面図である。
図6(a)は、カバーケース200の斜面部240側から見た正面図であり、図6(b)は、カバーケース200の嵌合面部230側から見た正面図である。
【0025】
図6(a)に示すように、カバーケース200の取付面部220はベースケース300の側面部320の外側に配置され、カバーケース200の斜面部240はベースケース300の側面部320に挟まれるように側面部320間に収まる。
つまり、ベースケース300の側面部320は、カバーケース200の取付面部220と斜面部240との隙間に配置される。
【0026】
図6(b)に示すように、カバーケース200の嵌合面部230はベースケース300の側面部320に挟まれるように側面部320間に収まる。このとき、嵌合面部230の嵌合端部231は側面部320のスリット322に収まる。
つまり、ベースケース300の側面部320は、カバーケース200の取付面部220と嵌合面部230との隙間に配置される。
【0027】
ベースケース300の側面部320の間に斜面部240と嵌合面部230とを配置することにより、ベースケース300の側面部320を補強することができる。例えば、ベースケース300の側面部320が外側から応力を受けた場合にベースケース300の側面部320が内側に押し曲げられることを抑止し、カバーケース200の突起部221がベースケース300の角穴321から抜けてカバーケース200がベースケース300から外れてしまうことを抑止することができる。
【0028】
また、図6(b)において、カバーケース200の嵌合端部231は、ベースケース300のスリット322に嵌め込まれている。これにより、カバーケース200がベースケース300に対して長手方向にずれることを防ぎ、カバーケース200をより確実にベースケース300に固定することができる。
【0029】
図7は、実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分平面図である。図7は、カバーケース200の斜面部240側の天面部210を示し、天面部210に隠れた部分を点線で示している。
図8は、実施の形態1における電子基板収納ケース110の部分断面図である。図8(a)は、カバーケース200の突起部221部分の断面を示し、図8(b)は、カバーケース200の切り起こし部222部分の断面を示している。また、断面部分より手前に位置するカバーケース200の斜面部240を点線で示している。
【0030】
図7および図8(a)に示すように、カバーケース200の突起部221は、ベースケース300の側面部320とカバーケース200の斜面部240との隙間の長さLより長く突き出ていて、突起部221の先端部は正面から見て斜面部240にかかっている。
同様に、カバーケース200の嵌合面部230側において、カバーケース200の突起部221は、ベースケース300の側面部320とカバーケース200の嵌合面部230との隙間の長さL’より長く突き出ている。
これにより、ベースケース300の側面部320が外側から押された場合に、カバーケース200の突起部221がベースケース300の角穴321から抜けてカバーケース200がベースケース300から外れてしまうことを防ぐことができる。
【0031】
図7および図8(b)に示すように、カバーケース200の切り起こし部222とベースケース300の切り欠き部323との距離Dは、カバーケース200の斜面部240とベースケース300の側面部320との隙間の長さLより短い。
これにより、ベースケース300の側面部320の内側への応力に対して側面部320を補強することができる。そして、カバーケース200の突起部221がベースケース300の角穴321から抜けて、カバーケース200がベースケース300から外れてしまうことを防ぐことができる。
【0032】
実施の形態1において、ベースケース300の角穴321は、開口した穴であっても窪んだ穴であっても構わない。
ベースケース300の側面部320に突起部221を設け、カバーケース200の取付面部220に角穴321を設けても構わない。
さらに、角穴321の代わりに丸穴やその他形状の穴を設けても構わない。
【0033】
また、ベースケース300の側面部320に切り起こし部222を設け、カバーケース200の取付面部220に切り欠き部323を設けても構わない。
さらに、切り起こし部222と切り欠き部323との組み合わせを突起部221と角穴321との組み合わせのように複数個所に設けても構わない。
【符号の説明】
【0034】
100 点灯装置、101 回路基板、102 絶縁板、103 端子台、110 電子基板収納ケース、200 カバーケース、210 天面部、220 取付面部、221 突起部、222 切り起こし部、230 嵌合面部、231 嵌合端部、240 斜面部、300 ベースケース、310 底面部、320 側面部、321 角穴、322 スリット、323 切り欠き部、324 傾斜部、330 取付部、331 取付穴。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子基板を収納するベースケースと、前記ベースケースに被せられるカバーケースとを備える電子基板収納ケースにおいて、
前記ベースケースは、
前記電子基板が取り付けられるベースケース底面部を有すると共に、
前記ベースケース底面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部として、第一のベースケース側面部と第二のベースケース側面部とを有し、
前記カバーケースは、
前記第一のベースケース側面部と前記第二のベースケース側面部とによって支持されるカバーケース天面部を有すると共に、
前記カバーケース天面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部として、前記第一のベースケース側面部の外側に配置される第一のカバーケース側面部と前記第二のベースケース側面部の外側に配置される第二のカバーケース側面部とを有し、
前記カバーケースは、さらに、
前記第一のカバーケース側面部と前記第二のカバーケース側面部とのいずれも設けられていない前記カバーケース天面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部であって前記第一のベースケース側面部と前記第二のベースケース側面部とに挟まれて配置される二つのベースケース側面部として第三のカバーケース側面部と第四のカバーケース側面部とを有する
ことを特徴とする電子基板収納ケース。
【請求項2】
前記第一のカバーケース側面部は、内側に突き出た突起部を有し、
前記第一のベースケース側面部は、前記第一のカバーケース側面部の突起部を嵌め込む嵌合穴部を有する
ことを特徴とする請求項1記載の電子基板収納ケース。
【請求項3】
前記第一のカバーケース側面部の突起部は、前記第一のベースケース側面部と前記第三のカバーケース側面部との隙間の長さより長く突き出た
ことを特徴とする請求項2記載の電子基板収納ケース。
【請求項4】
前記第一のカバーケース側面部は、二つの切り込み部と、二つの切り込み部の間で内側に曲げられた折り曲げ部とを有し、
前記第一のベースケース側面部は、前記第一のカバーケース側面部の折り曲げ部を嵌め込む切り欠き部を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項3いずれかに記載の電子基板収納ケース。
【請求項5】
前記第一のカバーケース側面部の前記折り曲げ部と前記第一のベースケース側面部の前記切り欠き部との距離が、前記第一のベースケース側面部と前記第三のカバーケース側面部との隙間の長さより短い
ことを特徴とする請求項4記載の電子基板収納ケース。
【請求項6】
前記第一のベースケース側面部は、スリット部を有し、
前記第四のカバーケース側面部は、前記第一のベースケース側面部のスリット部に嵌め込まれる嵌合端部を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項5いずれかに記載の電子基板収納ケース。
【請求項7】
請求項1から請求項6いずれかに記載の電子基板収納ケースと、
前記電子基板収納ケースに収納される電子基板であって光源を点灯する点灯回路が実装された電子基板と
を備えたことを特徴とする点灯装置。
【請求項8】
請求項7記載の点灯装置と、
前記点灯装置が点灯する光源を取り付ける器具本体と
を備えたことを特徴とする照明器具。
【請求項1】
電子基板を収納するベースケースと、前記ベースケースに被せられるカバーケースとを備える電子基板収納ケースにおいて、
前記ベースケースは、
前記電子基板が取り付けられるベースケース底面部を有すると共に、
前記ベースケース底面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部として、第一のベースケース側面部と第二のベースケース側面部とを有し、
前記カバーケースは、
前記第一のベースケース側面部と前記第二のベースケース側面部とによって支持されるカバーケース天面部を有すると共に、
前記カバーケース天面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部として、前記第一のベースケース側面部の外側に配置される第一のカバーケース側面部と前記第二のベースケース側面部の外側に配置される第二のカバーケース側面部とを有し、
前記カバーケースは、さらに、
前記第一のカバーケース側面部と前記第二のカバーケース側面部とのいずれも設けられていない前記カバーケース天面部の側部に対向して設けられる二つのベースケース側面部であって前記第一のベースケース側面部と前記第二のベースケース側面部とに挟まれて配置される二つのベースケース側面部として第三のカバーケース側面部と第四のカバーケース側面部とを有する
ことを特徴とする電子基板収納ケース。
【請求項2】
前記第一のカバーケース側面部は、内側に突き出た突起部を有し、
前記第一のベースケース側面部は、前記第一のカバーケース側面部の突起部を嵌め込む嵌合穴部を有する
ことを特徴とする請求項1記載の電子基板収納ケース。
【請求項3】
前記第一のカバーケース側面部の突起部は、前記第一のベースケース側面部と前記第三のカバーケース側面部との隙間の長さより長く突き出た
ことを特徴とする請求項2記載の電子基板収納ケース。
【請求項4】
前記第一のカバーケース側面部は、二つの切り込み部と、二つの切り込み部の間で内側に曲げられた折り曲げ部とを有し、
前記第一のベースケース側面部は、前記第一のカバーケース側面部の折り曲げ部を嵌め込む切り欠き部を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項3いずれかに記載の電子基板収納ケース。
【請求項5】
前記第一のカバーケース側面部の前記折り曲げ部と前記第一のベースケース側面部の前記切り欠き部との距離が、前記第一のベースケース側面部と前記第三のカバーケース側面部との隙間の長さより短い
ことを特徴とする請求項4記載の電子基板収納ケース。
【請求項6】
前記第一のベースケース側面部は、スリット部を有し、
前記第四のカバーケース側面部は、前記第一のベースケース側面部のスリット部に嵌め込まれる嵌合端部を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項5いずれかに記載の電子基板収納ケース。
【請求項7】
請求項1から請求項6いずれかに記載の電子基板収納ケースと、
前記電子基板収納ケースに収納される電子基板であって光源を点灯する点灯回路が実装された電子基板と
を備えたことを特徴とする点灯装置。
【請求項8】
請求項7記載の点灯装置と、
前記点灯装置が点灯する光源を取り付ける器具本体と
を備えたことを特徴とする照明器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2012−38909(P2012−38909A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177525(P2010−177525)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(390014546)三菱電機照明株式会社 (585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(390014546)三菱電機照明株式会社 (585)
【Fターム(参考)】
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