電子部品の実装装置及び実装方法
【課題】タッチパネルの側辺部に仮圧着されたFPCを本圧着する際に、バックアップツールにぶつかって剥離するのを防止した実装装置を提供する。
【解決手段】仮圧着ステージ21に載置された基板WのFPCが仮圧着される側辺部の下面を支持する第1のバックアップツールと、前記下面が支持された基板Wの側辺部の上面にFPCを仮圧着する第1の実装ツールと、FPCが仮圧着された前記基板Wが供給載置される第1の本圧着ステージ35と、第1のバックアップツールと一列に配置されFPCが仮圧着された基板Wが供給載置された第1の本圧着ステージ35が横方向に直線移動することで、基板WのFPCが仮圧着された側辺部の下面を支持する第2のバックアップツールと、第2のバックアップツールによって下面が支持された基板Wの側辺部の上面に仮圧着されたFPCを本圧着する第2の実装ツールを具備する。
【解決手段】仮圧着ステージ21に載置された基板WのFPCが仮圧着される側辺部の下面を支持する第1のバックアップツールと、前記下面が支持された基板Wの側辺部の上面にFPCを仮圧着する第1の実装ツールと、FPCが仮圧着された前記基板Wが供給載置される第1の本圧着ステージ35と、第1のバックアップツールと一列に配置されFPCが仮圧着された基板Wが供給載置された第1の本圧着ステージ35が横方向に直線移動することで、基板WのFPCが仮圧着された側辺部の下面を支持する第2のバックアップツールと、第2のバックアップツールによって下面が支持された基板Wの側辺部の上面に仮圧着されたFPCを本圧着する第2の実装ツールを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は基板の側辺部に複数の電子部品を仮圧着してから本圧着して実装する電子部品の実装装置及び実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、タッチパネルや表示パネルなどの基板の組立工程では、上記基板の側辺部にTCP(Tape Carrier Package)、FPC(Flexible Printed Circuit)またはベアチップなどの電子部品をテープ状の異方性導電部材からなる粘着テープを介して実装するということが行なわれている。
【0003】
上記基板の側辺部に上記電子部品を粘着テープによって実装する実装装置は上記基板の供給部を有する。基板はこの供給部から仮圧着部に供給され、この仮圧着部で基板の側辺部に上記電子部品が上記粘着テープを介して仮圧着される。ついで、本圧着部に搬送され、この本圧着部で基板の側辺部に仮圧着された電子部品が本圧着される。そして、本圧着部で電子部品が本圧着された基板は排出部に排出されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−201375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
たとえば、上記基板が18〜27インチの比較的大型のタッチパネルなどの場合、その側辺部には電子部品としての上記FPCが仮圧着部で上記粘着テープによって仮圧着されてから、本圧着部で本圧着されるようになっている。
【0006】
上記タッチパネルに実装される上記FPCは、たとえば幅寸法が60mm、長さ寸法が70mm、厚さ寸法が200μm以下と、比較的長くて薄い形状であるとともに、柔軟なものが用いられる。
【0007】
そのため、タッチパネルに仮圧着されたFPCは下方へ大きく撓むため、FPCが仮圧着されたタッチパネルを本圧着するために仮圧着部から本圧着部に搬送する際、上記FPCが仮圧着部や本圧着部に設けられた、上記FPCを仮圧着したり、実装するためのバックアップツールにぶつかってタッチパネルから剥離したり、損傷するということがある。
【0008】
この発明は、基板に仮圧着された電子部品が撓んで下方に垂れた状態であっても、この基板を仮圧着部から本圧着部に搬送する際に、上記電子部品を仮圧着部や本圧着部のバックアップツールにぶつけずに搬送できるようにした電子部品の実装装置及び実装方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、電子部品を基板の側辺部に粘着テープを介して仮圧着する仮圧着部及びこの仮圧着部の側方に並設され仮圧着部で仮圧着された電子部品を本圧着する本圧着部を有する実装装置であって、
上記仮圧着部にこの仮圧着部と上記本圧着部との並設方向に沿って駆動可能に設けられ上面に上記電子部品が仮圧着される前の上記基板が供給載置される仮圧着ステージと、
上記仮圧着部にこの仮圧着部と上記本圧着部との並設方向に沿って配置され上記仮圧着ステージに載置された上記基板の上記電子部品が仮圧着される側辺部の下面を支持する第1のバックアップツールと、
この第1のバックアップツールによって下面が支持された上記基板の側辺部の上面に上記電子部品を仮圧着する第1の実装手段と、
上記本圧着部に設けられ上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板が供給載置される第1の本圧着ステージと、
上記本圧着部に上記仮圧着部との並設方向に沿って上記第1のバックアップツールと一列に配置され上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板が供給載置された上記第1の本圧着ステージが横方向に直線移動することで、上記基板の電子部品が仮圧着された側辺部の下面を支持する第2のバックアップツールと、
この第2のバックアップツールによって側辺部の下面が支持された上記基板の上記側辺部の上面に仮圧着された上記電子部品を本圧着する第2の実装手段と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装装置にある。
【0010】
上記仮圧着部で上記電子部品が仮圧着された基板が上記仮圧着ステージによって上記第1のバックアップツールの長手方向に沿って上記本圧着部側に搬送されたときに、その基板の上面を保持して上記仮圧着ステージから受け取るとともに、上記仮圧着ステージから受けた基板の下方に上記第1の本圧着ステージが位置決めされることで、その基板を上記第1の本圧着ステージに受け渡す仮圧−本圧用受け渡し手段を備えていることが好ましい。
【0011】
上記仮圧着部の上記第1のバックアップツールは長手方向中央部で接離する方向に駆動可能な2つのバックアップツール部に分割されていて、
上記基板の一側部及びこの一側に対向する他側部との2つの側辺部に電子部品を仮圧着するために、一方の側辺部に電子部品が仮圧着された上記基板を180度回転させて他方の側辺部の下面を上記第1のバックアップツールに支持させるとき、上記2つのバックアップツール部は回転駆動される上記基板に干渉しないよう上記基板の側辺部よりも大きな間隔で離間する方向に駆動されることが好ましい。
【0012】
上記本圧着部には、上記第1の本圧着ステージに保持され一側部に仮圧着された電子部品を本圧着するときにこの基板の上面を保持する本圧−本圧用受け渡し手段及びこの本圧−本圧用受け渡し手段によって保持されて一側部の電子部品が本圧着されているときにこの基板の下面側に入り込んで上記基板を保持する第2の本圧着ステージを有し、
上記基板の一側部に仮圧着された電子部品を本圧着してから上記基板を180度回転させて上記一側部に対向する他側部に仮圧着された電子部品を本圧着するとき、上記第2の本圧着ステージは上面に保持された基板が上記第2のバックアップツールに干渉しない位置まで上記第2のバックアップツールの側方に直線移動して上記基板を回転させてから、元も位置に戻って上記基板の他側部の下面を上記第2のバックアップツールによって支持させることが好ましい。
【0013】
一側部と他側部とに仮圧着された電子部品が本圧着された基板が上記第2の本圧着ステージによって上記第2のバックアップツールの側方に搬出されたときに、上記第2の本圧着ステージから上記基板の上面を保持して受けて排出部の搬送する搬出手段を備えていることが好ましい。
【0014】
この発明は、仮圧着部で電子部品を基板の側辺部に粘着テープを介して仮圧着してから、上記仮圧着部の側方に並設された本圧着部で本圧着する本圧着部を有する実装方法であって、
上記仮圧着部に上記電子部品が仮圧着される前の上記基板を供給する工程と、
上記仮圧着部に供給された上記基板の上記電子部品が仮圧着される側辺部の下面を第1のバックアップツールによって支持する工程と、
上記第1のバックアップツールによって下面が支持された上記基板の側辺部の上面に上記電子部品を仮圧着する工程と、
上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板を上記本圧着部に上記仮圧着部との並設方向に沿って直線移動し、上記仮圧着部との並設方向に沿って上記第1のバックアップツールと一列に配置された第2のバックアップツールによって上記基板の側辺部の下面を支持する工程と、
上記第2のバックアップツールによって側辺部の下面が支持された上記基板の側辺部の上面に仮圧着された上記電子部品を実装する工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装方法にある。
【発明の効果】
【0015】
仮圧着部の第1のバックアップツールと、本圧着部の第2のバックアップツールを一列に配置し、仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板を本圧着部に仮圧着部との並設方向に沿って直線移動させて搬送するようにした。
【0016】
そのため、基板の側辺部に仮圧着されることで上記電子部品が垂れ下がっても、基板を本圧着部と仮圧着部との並設方向に沿って直線移動させるため、上記電子部品が上記第1のバックアップツールや第2のバックアップツールにぶつかることがないから、上記電子部品が基板から剥離したり、損傷するのを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の一実施の形態を示す実装装置の正面図。
【図2】図1に示す実装装置の平面図。
【図3】(a)は基板の一側部にFPCを仮圧着するときの説明図、(b)は同じく側面図。
【図4】基板の一側部にFPCを仮圧着した後、第1のバックアップツールの一対のバックアップツール部が離反方向に駆動された状態の説明図。
【図5】一対のバックアップツール部が離反して基板が第1のバックアップツールから後退する方向に駆動された位置で、上記基板を180度回転させる状態の説明図。
【図6】180度回転させた基板を離反した一対のバックアップツール部の方向に駆動した状態の説明図。
【図7】(a)は基板の他側辺部にFPCを仮圧着した状態の説明図、(b)は同じく側面図。
【図8】仮圧着部に設けられた基板の側辺部にFPCを仮圧着する機構の説明図。
【図9】一対の側辺部にFPCが仮圧着された基板を本圧着部に移動させる状態の説明図。
【図10】(a)は一対の側辺部にFPCが仮圧着された基板の他側辺部が第2のバックアップツールによって支持された状態の説明図、(b)は同じく側面図。
【図11】(a)は基板の他側辺部に仮圧着されたFPCを本圧着するときにその基板の上面を第3の受け渡し手段によって保持した状態の説明図、(b)は同じく側面図。
【図12】基板の他側辺部のFPCを本圧着した後、180度回転させて一側辺部のFPCを本圧着するために基板を第2のバックアップツールから外れる位置まで移動させた状態の説明図。
【図13】(a)は基板の一側辺部のFPCを本圧着する状態の説明図、(b)は同じく側面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0019】
図1は実装装置の正面図、図2は平面図であって、この実装装置は基体1を備えている。この基体1は平面形状がほぼ長方形状であって、その上面には長手方向の一端側から他端側に向かってタッチパネルなどの基板Wの供給部2、基板Wの側辺部に後述する粘着テープ8(ACF)を貼着するACF貼着部3、基板Wの粘着テープ8が貼着された側辺部の上面に複数、たとえば1つの側辺部に対して4つの電子部品としてのFPC9を後述するように仮圧着する仮圧着部4、仮圧着部4で側辺部の上面に仮圧着されたFPC9を本圧着する本圧着部5及びこの本圧着部5でFPC9が本圧着された基板Wが搬出される排出部6が設けられている。
【0020】
ここで、図1と図2に示すように、上記基体1の長手方向をY方向とし、Y方向と直交する方向をX方向とする。また、図1に示すように上記Y方向とX方向がなす平面に対して直交する方向をZ方向とする。
【0021】
図1に示すように、上記供給部2はエレベータ11によって上下方向に駆動される載置台10を有し、この載置台10の上面には複数の上記基板Wが段積みされている。上記載置台10の上方には下面に複数の吸着パッド12aを有する盤状のパネル供給手段12が第1のY駆動源13によってY方向に駆動可能に設けられている。
【0022】
上記パネル供給手段12は上記載置台10がZ方向上方に駆動されると、この載置台10の最上段の基板Wの上面を上記吸着パッド12aによって吸着保持する。吸着後、上記パネル供給手段12は−Y方向に駆動され、第1の受け渡し位置D1に位置決めされて待機する。
【0023】
上記第1の受け渡し位置D1には、上記ACF貼着部3に設けられた貼着ステージ15が上記パネル供給手段12から基板Wを受け取るために移動待機している。上記貼着ステージ15は図1に示す第1のX・Y・Z・θ駆動源16によってX方向、Y方向、Z方向及び垂直軸を中心とする回転方向であるθ方向に駆動されるようになっている。
【0024】
そして、上記貼着ステージ15は第1の受け渡し位置D1でZ方向に上昇して上記パネル供給手段12から基板Wを受けてその上面に吸着保持する。なお、上記貼着ステージ15の平面形状は基板Wよりも小さな矩形状であって、貼着ステージ15に吸着保持された基板Wはその周辺部を上記貼着ステージ15の周縁部から外方に突出させている。
【0025】
基板Wを受けた上記貼着ステージ15は第1の受け渡し位置D1から−Y方向に駆動され、P1で示す貼着位置に移動する。ついで、上記貼着ステージ15は図2に示すように貼着機構17に向かう+X方向に駆動され、上記基板Wの側辺部に上記貼着機構17によって所定長さに切断された粘着テープ8が貼着される。
【0026】
なお、基板Wの側辺部に粘着テープ8を貼着する貼着機構17は周知であるから、個々では詳細な説明は省略する。
【0027】
基板Wには一側部だけでなく、この一側部と対向する他側部にもFPC9を貼着することがあり、その場合には上記貼着機構17によって基板Wの一側部に粘着テープ8が貼着された後、上記貼着ステージ15は−X方向に後退した後、この貼着ステージ15が180度回転される。ついで、上記貼着ステージ15が上記貼着機構17に向かって+X方向に駆動されることで、図3(a)に示すように上記基板Wには一側部だけでなく、他側部にも粘着テープ8が貼着されることになる。
【0028】
なお、この実施の形態では基板Wの一側部と他側部とに粘着テープ8が貼着されたのち、上記一側部と他側部とにFPC9が仮圧着されてから本圧着される場合について説明する。
【0029】
基板Wの一対の側辺部に粘着テープ8が貼着されると、上記貼着ステージ15は−X方向に移動した後、マイナスY方向に駆動されて第2の受け渡し位置D2に位置決めされる。第2の受け渡し位置D2の上方には下面に吸着パッド19aが設けられた第1の受け渡し手段19が固定的に配置されている。この第1の受け渡し手段19は上記パネル供給手段12とX方向において同じ位置に設けられている。
【0030】
上記貼着ステージ15が上記第2の受け渡し位置D2である、上記第1の受け渡し手段19の下方に位置決めされると、上記貼着ステージ15が上昇してその上面の基板Wが上記第1の受け渡し手段19に受け渡される。
【0031】
上記貼着ステージ15は基板Wを第1の受け渡し手段19に受け渡した後、第1の受け渡し位置D1に戻って上記パネル供給手段12から粘着テープ8が貼着されていない基板Wを受け取ることになる。
【0032】
上記第1の受け渡し手段19が基板Wを受け取ると、この第1の受け渡し手段19の下方に仮圧着ステージ21が位置決めされる。この仮圧着ステージ21は図1に示すように第2のX・Y・Z・θ駆動源22によってX、Y、Z及びθ方向に駆動されるようになっている。
【0033】
上記仮圧着ステージ21は第2の受け渡し位置D2である、上記第1の受け渡し手段19の下方に位置決めされた後、Z方向上方に駆動されて上記第1の受け渡し手段19に保持された基板Wを受け取る。
【0034】
基板Wを受けた上記仮圧着ステージ21は−Y方向に駆動されて図1にP2で示す上記仮圧着部4の仮圧着位置に位置決めされた後、+X方向に駆動されて粘着テープ8が貼着された一側部と他側部の上面に以下に説明するようにそれぞれ4つのFPC9が順次仮圧着される。
【0035】
図2に示すように、上記仮圧着部4は上記FPC9が収容された複数のトレイ23が段積みされたトレイローダ24を有する。上記トレイ23に収容されたFPC9はX、Y及びZ方向に駆動される搬送手段25の第1の吸着ヘッド26によって上面が吸着されて取出され、図8に示すインデックステーブル27に吸着面を上に向けて周方向に所定間隔で設けられた複数の第2の吸着ヘッド28に受け渡す。
【0036】
上記第2の吸着ヘッド28に保持されたFPC9は第1の実装手段としての第1の実装ツール29に受け渡される。この第1の実装ツール29は、上記インデックステーブル27の上方でX・Y駆動機構29a及びZ駆動機構29bによってX、Y方向及びZ方向に駆動可能に設けられている。
【0037】
そして、上記第2の吸着ヘッド28からFPC9を受けた上記第1の実装ツール29は、上記仮圧着部4の仮圧着位置P2に上記仮圧着ステージ21によって位置決めされた上記基板Wの粘着テープ8が貼着された側辺部の上面に上記FPC9が以下のように仮圧着される。
【0038】
すなわち、上記仮圧着ステージ21によって上記第2の受渡し位置D2から受け取られて仮圧着位置P2に位置決めされた上記基板Wは、図3(a)に示すように粘着テープ8が貼着された一側部の下面が第1のバックアップツール31によって全長が支持される。この第1のバックアップツール31は、長手方向をY方向に沿わせて配置されていて、長手方向の中央部で左右2つのバックアップツール部31a,31bに分割されている。これらバックアップツール部31a,31bはそれぞれY方向に沿って駆動可能に設けられている。
【0039】
2つのバックアップツール部31a,31bは、図3(a)に示すように端面を接触させた接触状態と、図4に示すように各バックアップツール部31a,31bの端面が上記基板Wの幅寸法よりもわずかに大きな間隔で離れる離反状態との間でY方向に駆動されるようになっている。
【0040】
上記仮圧着位置P2で上記基板Wを受けた上記仮圧着ステージ21は、基板Wの一側部が上記第1のバックアップツール31に上面に対向するよう+X方向に駆動される。ついで、Z方向上方に駆動されて上記基板Wの一側部の下面が上記第1のバックアップツール31によって支持される。この状態を図3(b)に示す。
【0041】
基板Wの一側部の下面が上記第1のバックアップツール31によって支持された状態で、その一側部の上面に上記第1の実装ツール29によって4つのFPC9が所定間隔で順次仮圧着される。この状態を図3(a)に示す。
【0042】
基板Wの一側部にFPC9が仮圧着されると、バックアップツール部31a,31bが上記基板Wの幅寸法よりもわずかに大きな間隔で離反する方向に駆動される。この状態を図4に示す。
【0043】
ついで、仮圧着ステージ21は基板Wを+Z方向に上昇させた後、図5に示すように基板Wをバックアップツール部31a,31bよりも−X側に位置するまで−X方向に駆動してから、矢印で示すように180度回転させる。
【0044】
その後、図6に示すように上記基板Wの他側部の下面が第1のバックアップツール31の離反した一対のバックアップツール部31a,31bとX方向に対して同じ位置になるよう+X方向に駆動される。
【0045】
上記基板Wの他側部の下面が第1のバックアップツール31とX方向の同じ位置に位置決めされると、離反状態にあった一対のバックアップツール31a,31bが矢印で示す接触方向に駆動されてから、上記基板Wが上記仮圧着ステージ21によって−Z方向に駆動される。それによって、図7に示すように上記基板Wの他側部の下面が上記第1のバックアップツール31の一対のバックアップツール31a,31bによって支持される。
【0046】
第1のバックアップツール31によって上記基板Wの他側部の下面が支持されると、その他側部の上面に上記第1の実装ツール29によって4つのFPC9が仮圧着される。つまり、基板Wには一側部と他側部との上面にそれぞれFPC9が仮圧着されることになる。
【0047】
上記FPC9は比較的長尺で、柔軟な材料で作られているため、上記基板Wの側辺部に長手方向の一端部が仮圧着されると、他端部側が基板Wの下面側に撓むことになる。そのため、FPC9を基板Wの一側部に仮圧着してから他側部に仮圧着するため、第1のバックアップツール31から外れる位置まで−X方向に移動させてから180度回転させる際、下方に垂れたFPC9が上記第1のバックアップツール31にぶつかり、基板Wから剥離して脱落する虞がある。
【0048】
しかしながら、図5に示すように基板Wを−X方向に移動させてから180度回転させるとき、図4に示すように上記第1のバックアップツール31の2つのバックアップツール部31a,31bを基板Wの幅寸法よりも大きな間隔で離反させるようにした。
【0049】
そのため、基板Wを−X方向に移動させるときにその一側部に仮圧着されたFPC9が第1のバックアップツール31にぶつかるのを防止でき、さらに−X方向に後退させた位置で180度回転させるときにも上記第1のバックアップツール31にぶつかるのを防止できる。
【0050】
したがって、基板Wの一側部にFPC9を仮圧着してから、他側部に仮圧着するために、基板Wを−X方向に後退させてから180度回転させる際、基板Wの一側部に仮圧着されたFPC9が脱落したり、損傷するのを確実に防止することができる。
【0051】
このようにして基板Wの一側部についで、他側部にもFPC9を仮圧着したならば、基板Wが載置された仮圧着ステージ21が−Y方向に駆動され、図1に示すように基板Wを第3の受け渡し位置D3に位置決めする。この第3の受け渡し位置D3は図2にSで示す分だけ、上記第1、第2の受け渡し位置D1,D2よりも+X方向側に位置している。
【0052】
つまり、第3の受け渡し位置D3は、第1のバックアップツール31上で他側辺部にFPC9が仮圧着された基板Wを、X方向に移動させることなく−Y方向に移動させた時に対応する位置にある。
【0053】
第3の受け渡し位置D3の上方には下面に複数の吸着パッド33aが設けられた、仮圧−本圧用受け渡し手段としての第2の受け渡し手段33が固定的に配置されている。したがって、仮圧着ステージ21が基板Wを第3の受け渡し位置D3に位置決めした後、Z方向上方に駆動されることで、上記基板Wが上記第2の受け渡し手段33に受け渡される。
【0054】
上記基板Wを上記第2の受け渡し手段33に受け渡した上記仮圧着ステージ21は第2の受け渡し位置D2に戻り、上記第1の受け渡し手段19からFPC9が仮圧着されていない基板Wを受け取ることになる。
【0055】
上記第2の受け渡し手段33が上記基板Wを受け取ると、この第2の受け渡し手段33の下方、つまり第3の受け渡し位置D3には第3のX・Y・Z・θ駆動源34によってX、Y、Z及びθ方向に駆動される第1の本圧着ステージ35が位置決めされる。この第1の本圧着ステージ35は上記本圧着部5に設けられている。
【0056】
上記第2の受け渡し手段33の下方に位置決めされた第1の本圧着ステージ35はZ方向上方に駆動され、上記第2の受け渡し手段33から基板Wを受けた後、Z方向下方に駆動される。ついで、第1の本圧着ステージ35は図9に矢印で示す−Y方向に駆動され、図10(a)に示すように基板Wを本圧着位置P3に位置決めする。
【0057】
上記本圧着部5の本圧着位置P3には、上記仮圧着部4の第1のバックアップツール31とY方向に対して一列となるよう、第2のバックアップツール36が配置されている。つまり、第1のバックアップツール31と第2のバックアップツール36はX方向において同じ位置に設けられている。
【0058】
そして、上記第1の本圧着ステージ35は上記基板WのFPC9が仮圧着された他側辺部の下面を上記第2のバックアップツール36の上方に位置決めする。
【0059】
ついで、上記第1の本圧着ステージ35はZ方向下方に駆動され、図10(b)に示すように上記基板Wの他側辺部の下面が上記第2のバックアップツール36の上面で支持される。上記第2のバックアップツール36の上方には第2の実装手段としての第2の実装ツール37が上下方向に駆動可能に設けられている。
【0060】
上記第1の本圧着ステージ35によって上記基板Wの側辺部(他側辺部)の下面が支持されると、図10(b)に示すように上記第2の実装ツール37が下降方向に駆動される。それによって、基板Wの側辺部(他側辺部)に仮圧着された4つのFPC9が一括で本圧着される。
【0061】
上記第2の実装ツール37によって基板Wの他側辺部のFPC9の本圧着が開始されると、図1に示すように上記本圧着位置P3の上方にZ駆動源38によってZ方向に駆動可能に設けられた本圧−本圧用受け渡し手段としての第3の受け渡し手段39が下方に駆動され、その下面に設けられた吸着パッド39aで本圧着中の基板Wの上面を吸着保持する。この状態を図11(a)に示す。
【0062】
上記第3の受け渡し手段39が本圧着中の基板Wの上面を吸着保持すると、上記第1の本圧着ステージ35が図11(b)に示すように下方に駆動されて基板Wの下面から離れた後、プラスY方向に駆動されて第3の受け渡し位置D3に戻り、ここで第2の受け渡し手段33から両側部にFPC9が仮圧着された基板Wを受ける。
【0063】
一方、上記第1の本圧着ステージ35が本圧着位置P3から第3の受け渡し位置D3に戻ると、上記本圧着部5に設けられ第4のX・Y・Z・θ駆動源41によってX、Y、Z、及びθ方向に駆動される第2の本圧着ステージ42が本圧着位置P3の第3の受け渡し手段39によって上面が保持された基板Wの下面側に位置決めされる。
【0064】
ついで、上記第2の本圧着ステージ42はZ方向上方に駆動されて上記基板Wの下面を保持する。それと同時に上記第3の受け渡し手段39の吸着ノズル39aによる基板Wの上面の保持が解除され、この第3の受け渡し手段39がZ方向上方に駆動される。
【0065】
上記基板Wの他側辺部のFPC9の本圧着が終了すると、上記第2の本圧着ステージ42はZ方向上方に駆動されて上記基板Wの下面を第2のバックアップツール36の上面から浮かした後、X方向に駆動されることなく、図12に矢印で示すように−Y方向に駆動される。
【0066】
そして、基板Wが上記第2のバックアップツール36から外れる位置で、上記第2の本圧着ステージ42は180度回転駆動されて基板Wの一側部と他側部のX方向に対する位置を変更する。つまり、基板Wの一側部を第2のバックアップツール36に対向させる。
【0067】
その状態で、上記第2の本圧着ステージ42は、図13(a)に示すように基板Wの一側部の下面が第2のバックアップツール36の上面に対向する位置まで+Y方向に駆動された後、Z方向下方に駆動される。それによって、基板Wの一側部の下面が第2のバックアップツール36によって支持されるから、その状態で図13(b)に示すように第2の実装ツール37が下降方向に駆動されることで、基板Wの一側部に仮圧着された複数のFPC9が他側部と同様、一括して本圧着される。
【0068】
このようにして、基板Wの他側部についで一側部に仮圧着されたFPC9が本圧着されると、上記第2の本圧着ステージ42はZ方向上方に駆動されて基板Wの下面を第2のバックアップツール36の上面から浮かした後、上記基板Wが第2のバックアップツール36から外れる位置まで−Y方向に駆動され、上記基板Wを第4の受け渡し位置D4に位置決めする。
【0069】
上記第4の受け渡し位置D4には第2のY駆動源43によってY方向に駆動されるとともに、下面に吸着パッド44aを有する搬出手段44が設けられている。したがって、上記基板Wが第4の受け渡し位置に位置決めされて上記第2の本圧着ステージ42が上昇方向に駆動されると、この第2の本圧着ステージ42の上面の基板Wが上記第2の本圧着ステージ42から上記搬出手段44に受け渡される。
【0070】
基板を受けた上記搬出手段44は−Y方向に駆動され、上記排出部6に設けられたエレベータ45によってZ方向に駆動される載置台46の上方、つまり第5の受け渡し位置D5に位置決めされる。ついで、上記エレベータ45が上昇方向に駆動され、上記載置台46が上記搬出手段44から一対の側辺部にFPC9が本圧着された基板Wを受ける。載置台46が受けた基板Wは図示しないロボットなどで次工程に受け渡される。
【0071】
上記仮圧着部4で一側部と他側部とにFPC9が仮圧着されて上記仮圧着ステージ21によって第3の受け渡し位置D3まで搬送された基板Wを、本圧着部5の第1の本圧着ステージ35に受け渡してから本圧着位置P3に搬送するとき、上記基板Wを上記第1の本圧着ステージ35によってマイナスY方向に直線的に移動させるようにした。
【0072】
つまり、基板Wの一側辺部にFPC9を仮圧着してから、他側辺部に仮圧着した後、この基板WをX方向に移動させることなく、Y方向だけに移動させてFPC9が仮圧着された他側辺部を本圧着部5の第2のバックアップツール36によって支持させるようにした。
【0073】
そのため、基板Wの他側辺部に仮圧着されて下方に垂れ下がったFPC9が上記第2のバックアップツール36にぶつかるようなことなく、上記基板Wの他側辺部を上記第2のバックアップツール36に支持させることができるから、基板Wの他側辺部に仮圧着されたFPC9が剥離したり、損傷するのを防止することができる。
【0074】
基板Wの他側辺部に仮圧着されたFPC9を本圧着した後、一側部に仮圧着されたFPC9を本圧着する際、基板Wを支持した第2の本圧着ステージ42を−Y方向駆動して基板Wが第2のバックアップツール36から外れた位置で、この基板Wを180度回転させてから、+Y方向に移動させることで、基板Wの一側辺部を第2のバックアップツール36によって支持し、この一側辺部に仮圧着されたFPC9を本圧着するようにした。
【0075】
そのため、基板Wの一側辺部に仮圧着されたFPC9を本圧着するときにも、その一側辺部に仮圧着されたFPC9を第2のバックアップツール36にぶつけて剥離させたり、損傷させるのを確実に防止することができる。
【0076】
上記貼着ステージ15の上面に保持された基板Wを仮圧着ステージ21に受け渡すために、これらステージ15,21の上方に第1の受け渡し手段19を固定的に配置した。また、仮圧着ステージ21の上面に保持された基板Wを第1の本圧着ステージ35に受け渡すために、これらステージ21,35の上方に第2の受け渡し手段33を固定的に配置した。
【0077】
つまり、各ステージ15,21,35に対して基板Wを受け渡すための第1の受け渡し手段19と第2の受け渡し手段33を上下方向に立体的に配置するようにした。そのため、実装装置全体のY方向の長さを短くし、装置の小型化を図ることができる。
【0078】
上記一実施の形態ではACF貼着部で基板の側辺部にFPCを仮圧着するために、基板の側辺部の上面に粘着テープを貼着したが、それぞれのFPCに予め所定長さに切断された粘着テープを貼着しておき、粘着テープが貼着されたFPCを仮圧着部で基板に供給するようにしてもよい。そのようにすることで、ACF貼着部が不要になるから、実装装置を小型化することが可能となる。
【0079】
また、上記一実施の形態では基板の対向する一対の側辺部にFPCを仮圧着してから本圧着する例を挙げて説明したが、基板の一側部だけにFPCを実装する場合に適用してもよい。
【0080】
また、基板はタッチパネルに限られず、液晶表示用のパネルなど側辺部に電子部品が実装されるものであればよく、電子部品としてもFPCだけでなく、柔軟な材料で作られたTCPなどの他の電子部品であってもよい。
【0081】
また、仮圧着部の第1のバックアップツールを2つのバックアップツール部に分割して開閉方向に駆動できるようにし、基板の一側辺部にFPCを仮圧着したならば、2つのバックアップツール部を開き、基板を−X方向に後退させてから180度回転させた後、+X方向に前進させて上記基板の他側辺部にFPCを仮圧着するようにした。
【0082】
それに代わって、上記第1のバックアップツールを本圧着部の第2のバックアップツールと同様、1本ものとし、基板の一側辺部にFPCを仮圧着したならば、基板を上記第1のバックアップツールから外れる位置まで−Y方向に移動させ、そこで180度回転させてから、+Y方向に移動させて他側辺部を第1のバックアップツールで支持し、その他側辺部にFPCを仮圧着するようにしてもよい。
【0083】
また、本圧着部の第2のバックアップツールを1本ものとするとともに、本圧着部には第1、第2の本圧着ステージを設け、基板を仮圧着部から第1の本圧着ステージに受け渡し、その基板の他側辺部に仮圧着されたFPCを本圧着しているときに第2の本圧着ステージに受け渡し、他側辺部に仮圧着されたFPCの本圧着が終了したならば、第2の本圧着ステージを基板が上記第2のバックアップツールから外れる位置まで−Y方向に移動させ、そこで180度回転させて+Y方向に戻して一側辺部に仮圧着されたFPCを本圧着するようにした。
【0084】
それに代わって、第2のバックアップツールを第1のバックアップツールと同様、接離可能に駆動される2つのバックアップツール部に分割し、第1の本圧着ステージに受け渡された基板の他側辺部のFPCを本圧着しているときに、基板を第2の本圧着ステージに受け渡し、本圧着が終了したならば、第2のバックアップツールの2つのバックアップツール部を離間方向に駆動し、第2の本圧着ステージを−X方向に後退させて基板を180度回転させた後、+X方向に駆動して基板の一側辺部に仮圧着されたFPCを本圧着するようにしてもよい。
【0085】
なお、本圧着部に第1の本圧着ステージと第2の本圧着ステージを設け、本圧着が開始されたならば、第1の本圧着ステージを仮圧着部でFPCが仮圧着された基板を受け取りに行かせることで、生産性の図るようにしたが、本圧着部に設けられる本圧着ステージを1つだけとしても、基板の他側辺部及び一側辺部に仮圧着されたFPCを本圧着することができる。
【符号の説明】
【0086】
2…供給部、3…ACF貼着部、4…仮圧着部、5…本圧着部、6…排出部、8…粘着テープ、9…FPC(電子部品)、15…貼着ステージ、21…仮圧着ステージ、29…第1の実装ツール、31…第1のバックアップツール、31a,31b…バックアップツール部、33…第2の受け渡し手段(仮圧−本圧用受け渡し手段)、35…第1の本圧着ステージ、36…第2のバックアップツール、37…第2の実装ツール、42…第2の本圧着ステージ。
【技術分野】
【0001】
この発明は基板の側辺部に複数の電子部品を仮圧着してから本圧着して実装する電子部品の実装装置及び実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、タッチパネルや表示パネルなどの基板の組立工程では、上記基板の側辺部にTCP(Tape Carrier Package)、FPC(Flexible Printed Circuit)またはベアチップなどの電子部品をテープ状の異方性導電部材からなる粘着テープを介して実装するということが行なわれている。
【0003】
上記基板の側辺部に上記電子部品を粘着テープによって実装する実装装置は上記基板の供給部を有する。基板はこの供給部から仮圧着部に供給され、この仮圧着部で基板の側辺部に上記電子部品が上記粘着テープを介して仮圧着される。ついで、本圧着部に搬送され、この本圧着部で基板の側辺部に仮圧着された電子部品が本圧着される。そして、本圧着部で電子部品が本圧着された基板は排出部に排出されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−201375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
たとえば、上記基板が18〜27インチの比較的大型のタッチパネルなどの場合、その側辺部には電子部品としての上記FPCが仮圧着部で上記粘着テープによって仮圧着されてから、本圧着部で本圧着されるようになっている。
【0006】
上記タッチパネルに実装される上記FPCは、たとえば幅寸法が60mm、長さ寸法が70mm、厚さ寸法が200μm以下と、比較的長くて薄い形状であるとともに、柔軟なものが用いられる。
【0007】
そのため、タッチパネルに仮圧着されたFPCは下方へ大きく撓むため、FPCが仮圧着されたタッチパネルを本圧着するために仮圧着部から本圧着部に搬送する際、上記FPCが仮圧着部や本圧着部に設けられた、上記FPCを仮圧着したり、実装するためのバックアップツールにぶつかってタッチパネルから剥離したり、損傷するということがある。
【0008】
この発明は、基板に仮圧着された電子部品が撓んで下方に垂れた状態であっても、この基板を仮圧着部から本圧着部に搬送する際に、上記電子部品を仮圧着部や本圧着部のバックアップツールにぶつけずに搬送できるようにした電子部品の実装装置及び実装方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、電子部品を基板の側辺部に粘着テープを介して仮圧着する仮圧着部及びこの仮圧着部の側方に並設され仮圧着部で仮圧着された電子部品を本圧着する本圧着部を有する実装装置であって、
上記仮圧着部にこの仮圧着部と上記本圧着部との並設方向に沿って駆動可能に設けられ上面に上記電子部品が仮圧着される前の上記基板が供給載置される仮圧着ステージと、
上記仮圧着部にこの仮圧着部と上記本圧着部との並設方向に沿って配置され上記仮圧着ステージに載置された上記基板の上記電子部品が仮圧着される側辺部の下面を支持する第1のバックアップツールと、
この第1のバックアップツールによって下面が支持された上記基板の側辺部の上面に上記電子部品を仮圧着する第1の実装手段と、
上記本圧着部に設けられ上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板が供給載置される第1の本圧着ステージと、
上記本圧着部に上記仮圧着部との並設方向に沿って上記第1のバックアップツールと一列に配置され上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板が供給載置された上記第1の本圧着ステージが横方向に直線移動することで、上記基板の電子部品が仮圧着された側辺部の下面を支持する第2のバックアップツールと、
この第2のバックアップツールによって側辺部の下面が支持された上記基板の上記側辺部の上面に仮圧着された上記電子部品を本圧着する第2の実装手段と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装装置にある。
【0010】
上記仮圧着部で上記電子部品が仮圧着された基板が上記仮圧着ステージによって上記第1のバックアップツールの長手方向に沿って上記本圧着部側に搬送されたときに、その基板の上面を保持して上記仮圧着ステージから受け取るとともに、上記仮圧着ステージから受けた基板の下方に上記第1の本圧着ステージが位置決めされることで、その基板を上記第1の本圧着ステージに受け渡す仮圧−本圧用受け渡し手段を備えていることが好ましい。
【0011】
上記仮圧着部の上記第1のバックアップツールは長手方向中央部で接離する方向に駆動可能な2つのバックアップツール部に分割されていて、
上記基板の一側部及びこの一側に対向する他側部との2つの側辺部に電子部品を仮圧着するために、一方の側辺部に電子部品が仮圧着された上記基板を180度回転させて他方の側辺部の下面を上記第1のバックアップツールに支持させるとき、上記2つのバックアップツール部は回転駆動される上記基板に干渉しないよう上記基板の側辺部よりも大きな間隔で離間する方向に駆動されることが好ましい。
【0012】
上記本圧着部には、上記第1の本圧着ステージに保持され一側部に仮圧着された電子部品を本圧着するときにこの基板の上面を保持する本圧−本圧用受け渡し手段及びこの本圧−本圧用受け渡し手段によって保持されて一側部の電子部品が本圧着されているときにこの基板の下面側に入り込んで上記基板を保持する第2の本圧着ステージを有し、
上記基板の一側部に仮圧着された電子部品を本圧着してから上記基板を180度回転させて上記一側部に対向する他側部に仮圧着された電子部品を本圧着するとき、上記第2の本圧着ステージは上面に保持された基板が上記第2のバックアップツールに干渉しない位置まで上記第2のバックアップツールの側方に直線移動して上記基板を回転させてから、元も位置に戻って上記基板の他側部の下面を上記第2のバックアップツールによって支持させることが好ましい。
【0013】
一側部と他側部とに仮圧着された電子部品が本圧着された基板が上記第2の本圧着ステージによって上記第2のバックアップツールの側方に搬出されたときに、上記第2の本圧着ステージから上記基板の上面を保持して受けて排出部の搬送する搬出手段を備えていることが好ましい。
【0014】
この発明は、仮圧着部で電子部品を基板の側辺部に粘着テープを介して仮圧着してから、上記仮圧着部の側方に並設された本圧着部で本圧着する本圧着部を有する実装方法であって、
上記仮圧着部に上記電子部品が仮圧着される前の上記基板を供給する工程と、
上記仮圧着部に供給された上記基板の上記電子部品が仮圧着される側辺部の下面を第1のバックアップツールによって支持する工程と、
上記第1のバックアップツールによって下面が支持された上記基板の側辺部の上面に上記電子部品を仮圧着する工程と、
上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板を上記本圧着部に上記仮圧着部との並設方向に沿って直線移動し、上記仮圧着部との並設方向に沿って上記第1のバックアップツールと一列に配置された第2のバックアップツールによって上記基板の側辺部の下面を支持する工程と、
上記第2のバックアップツールによって側辺部の下面が支持された上記基板の側辺部の上面に仮圧着された上記電子部品を実装する工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装方法にある。
【発明の効果】
【0015】
仮圧着部の第1のバックアップツールと、本圧着部の第2のバックアップツールを一列に配置し、仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板を本圧着部に仮圧着部との並設方向に沿って直線移動させて搬送するようにした。
【0016】
そのため、基板の側辺部に仮圧着されることで上記電子部品が垂れ下がっても、基板を本圧着部と仮圧着部との並設方向に沿って直線移動させるため、上記電子部品が上記第1のバックアップツールや第2のバックアップツールにぶつかることがないから、上記電子部品が基板から剥離したり、損傷するのを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の一実施の形態を示す実装装置の正面図。
【図2】図1に示す実装装置の平面図。
【図3】(a)は基板の一側部にFPCを仮圧着するときの説明図、(b)は同じく側面図。
【図4】基板の一側部にFPCを仮圧着した後、第1のバックアップツールの一対のバックアップツール部が離反方向に駆動された状態の説明図。
【図5】一対のバックアップツール部が離反して基板が第1のバックアップツールから後退する方向に駆動された位置で、上記基板を180度回転させる状態の説明図。
【図6】180度回転させた基板を離反した一対のバックアップツール部の方向に駆動した状態の説明図。
【図7】(a)は基板の他側辺部にFPCを仮圧着した状態の説明図、(b)は同じく側面図。
【図8】仮圧着部に設けられた基板の側辺部にFPCを仮圧着する機構の説明図。
【図9】一対の側辺部にFPCが仮圧着された基板を本圧着部に移動させる状態の説明図。
【図10】(a)は一対の側辺部にFPCが仮圧着された基板の他側辺部が第2のバックアップツールによって支持された状態の説明図、(b)は同じく側面図。
【図11】(a)は基板の他側辺部に仮圧着されたFPCを本圧着するときにその基板の上面を第3の受け渡し手段によって保持した状態の説明図、(b)は同じく側面図。
【図12】基板の他側辺部のFPCを本圧着した後、180度回転させて一側辺部のFPCを本圧着するために基板を第2のバックアップツールから外れる位置まで移動させた状態の説明図。
【図13】(a)は基板の一側辺部のFPCを本圧着する状態の説明図、(b)は同じく側面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0019】
図1は実装装置の正面図、図2は平面図であって、この実装装置は基体1を備えている。この基体1は平面形状がほぼ長方形状であって、その上面には長手方向の一端側から他端側に向かってタッチパネルなどの基板Wの供給部2、基板Wの側辺部に後述する粘着テープ8(ACF)を貼着するACF貼着部3、基板Wの粘着テープ8が貼着された側辺部の上面に複数、たとえば1つの側辺部に対して4つの電子部品としてのFPC9を後述するように仮圧着する仮圧着部4、仮圧着部4で側辺部の上面に仮圧着されたFPC9を本圧着する本圧着部5及びこの本圧着部5でFPC9が本圧着された基板Wが搬出される排出部6が設けられている。
【0020】
ここで、図1と図2に示すように、上記基体1の長手方向をY方向とし、Y方向と直交する方向をX方向とする。また、図1に示すように上記Y方向とX方向がなす平面に対して直交する方向をZ方向とする。
【0021】
図1に示すように、上記供給部2はエレベータ11によって上下方向に駆動される載置台10を有し、この載置台10の上面には複数の上記基板Wが段積みされている。上記載置台10の上方には下面に複数の吸着パッド12aを有する盤状のパネル供給手段12が第1のY駆動源13によってY方向に駆動可能に設けられている。
【0022】
上記パネル供給手段12は上記載置台10がZ方向上方に駆動されると、この載置台10の最上段の基板Wの上面を上記吸着パッド12aによって吸着保持する。吸着後、上記パネル供給手段12は−Y方向に駆動され、第1の受け渡し位置D1に位置決めされて待機する。
【0023】
上記第1の受け渡し位置D1には、上記ACF貼着部3に設けられた貼着ステージ15が上記パネル供給手段12から基板Wを受け取るために移動待機している。上記貼着ステージ15は図1に示す第1のX・Y・Z・θ駆動源16によってX方向、Y方向、Z方向及び垂直軸を中心とする回転方向であるθ方向に駆動されるようになっている。
【0024】
そして、上記貼着ステージ15は第1の受け渡し位置D1でZ方向に上昇して上記パネル供給手段12から基板Wを受けてその上面に吸着保持する。なお、上記貼着ステージ15の平面形状は基板Wよりも小さな矩形状であって、貼着ステージ15に吸着保持された基板Wはその周辺部を上記貼着ステージ15の周縁部から外方に突出させている。
【0025】
基板Wを受けた上記貼着ステージ15は第1の受け渡し位置D1から−Y方向に駆動され、P1で示す貼着位置に移動する。ついで、上記貼着ステージ15は図2に示すように貼着機構17に向かう+X方向に駆動され、上記基板Wの側辺部に上記貼着機構17によって所定長さに切断された粘着テープ8が貼着される。
【0026】
なお、基板Wの側辺部に粘着テープ8を貼着する貼着機構17は周知であるから、個々では詳細な説明は省略する。
【0027】
基板Wには一側部だけでなく、この一側部と対向する他側部にもFPC9を貼着することがあり、その場合には上記貼着機構17によって基板Wの一側部に粘着テープ8が貼着された後、上記貼着ステージ15は−X方向に後退した後、この貼着ステージ15が180度回転される。ついで、上記貼着ステージ15が上記貼着機構17に向かって+X方向に駆動されることで、図3(a)に示すように上記基板Wには一側部だけでなく、他側部にも粘着テープ8が貼着されることになる。
【0028】
なお、この実施の形態では基板Wの一側部と他側部とに粘着テープ8が貼着されたのち、上記一側部と他側部とにFPC9が仮圧着されてから本圧着される場合について説明する。
【0029】
基板Wの一対の側辺部に粘着テープ8が貼着されると、上記貼着ステージ15は−X方向に移動した後、マイナスY方向に駆動されて第2の受け渡し位置D2に位置決めされる。第2の受け渡し位置D2の上方には下面に吸着パッド19aが設けられた第1の受け渡し手段19が固定的に配置されている。この第1の受け渡し手段19は上記パネル供給手段12とX方向において同じ位置に設けられている。
【0030】
上記貼着ステージ15が上記第2の受け渡し位置D2である、上記第1の受け渡し手段19の下方に位置決めされると、上記貼着ステージ15が上昇してその上面の基板Wが上記第1の受け渡し手段19に受け渡される。
【0031】
上記貼着ステージ15は基板Wを第1の受け渡し手段19に受け渡した後、第1の受け渡し位置D1に戻って上記パネル供給手段12から粘着テープ8が貼着されていない基板Wを受け取ることになる。
【0032】
上記第1の受け渡し手段19が基板Wを受け取ると、この第1の受け渡し手段19の下方に仮圧着ステージ21が位置決めされる。この仮圧着ステージ21は図1に示すように第2のX・Y・Z・θ駆動源22によってX、Y、Z及びθ方向に駆動されるようになっている。
【0033】
上記仮圧着ステージ21は第2の受け渡し位置D2である、上記第1の受け渡し手段19の下方に位置決めされた後、Z方向上方に駆動されて上記第1の受け渡し手段19に保持された基板Wを受け取る。
【0034】
基板Wを受けた上記仮圧着ステージ21は−Y方向に駆動されて図1にP2で示す上記仮圧着部4の仮圧着位置に位置決めされた後、+X方向に駆動されて粘着テープ8が貼着された一側部と他側部の上面に以下に説明するようにそれぞれ4つのFPC9が順次仮圧着される。
【0035】
図2に示すように、上記仮圧着部4は上記FPC9が収容された複数のトレイ23が段積みされたトレイローダ24を有する。上記トレイ23に収容されたFPC9はX、Y及びZ方向に駆動される搬送手段25の第1の吸着ヘッド26によって上面が吸着されて取出され、図8に示すインデックステーブル27に吸着面を上に向けて周方向に所定間隔で設けられた複数の第2の吸着ヘッド28に受け渡す。
【0036】
上記第2の吸着ヘッド28に保持されたFPC9は第1の実装手段としての第1の実装ツール29に受け渡される。この第1の実装ツール29は、上記インデックステーブル27の上方でX・Y駆動機構29a及びZ駆動機構29bによってX、Y方向及びZ方向に駆動可能に設けられている。
【0037】
そして、上記第2の吸着ヘッド28からFPC9を受けた上記第1の実装ツール29は、上記仮圧着部4の仮圧着位置P2に上記仮圧着ステージ21によって位置決めされた上記基板Wの粘着テープ8が貼着された側辺部の上面に上記FPC9が以下のように仮圧着される。
【0038】
すなわち、上記仮圧着ステージ21によって上記第2の受渡し位置D2から受け取られて仮圧着位置P2に位置決めされた上記基板Wは、図3(a)に示すように粘着テープ8が貼着された一側部の下面が第1のバックアップツール31によって全長が支持される。この第1のバックアップツール31は、長手方向をY方向に沿わせて配置されていて、長手方向の中央部で左右2つのバックアップツール部31a,31bに分割されている。これらバックアップツール部31a,31bはそれぞれY方向に沿って駆動可能に設けられている。
【0039】
2つのバックアップツール部31a,31bは、図3(a)に示すように端面を接触させた接触状態と、図4に示すように各バックアップツール部31a,31bの端面が上記基板Wの幅寸法よりもわずかに大きな間隔で離れる離反状態との間でY方向に駆動されるようになっている。
【0040】
上記仮圧着位置P2で上記基板Wを受けた上記仮圧着ステージ21は、基板Wの一側部が上記第1のバックアップツール31に上面に対向するよう+X方向に駆動される。ついで、Z方向上方に駆動されて上記基板Wの一側部の下面が上記第1のバックアップツール31によって支持される。この状態を図3(b)に示す。
【0041】
基板Wの一側部の下面が上記第1のバックアップツール31によって支持された状態で、その一側部の上面に上記第1の実装ツール29によって4つのFPC9が所定間隔で順次仮圧着される。この状態を図3(a)に示す。
【0042】
基板Wの一側部にFPC9が仮圧着されると、バックアップツール部31a,31bが上記基板Wの幅寸法よりもわずかに大きな間隔で離反する方向に駆動される。この状態を図4に示す。
【0043】
ついで、仮圧着ステージ21は基板Wを+Z方向に上昇させた後、図5に示すように基板Wをバックアップツール部31a,31bよりも−X側に位置するまで−X方向に駆動してから、矢印で示すように180度回転させる。
【0044】
その後、図6に示すように上記基板Wの他側部の下面が第1のバックアップツール31の離反した一対のバックアップツール部31a,31bとX方向に対して同じ位置になるよう+X方向に駆動される。
【0045】
上記基板Wの他側部の下面が第1のバックアップツール31とX方向の同じ位置に位置決めされると、離反状態にあった一対のバックアップツール31a,31bが矢印で示す接触方向に駆動されてから、上記基板Wが上記仮圧着ステージ21によって−Z方向に駆動される。それによって、図7に示すように上記基板Wの他側部の下面が上記第1のバックアップツール31の一対のバックアップツール31a,31bによって支持される。
【0046】
第1のバックアップツール31によって上記基板Wの他側部の下面が支持されると、その他側部の上面に上記第1の実装ツール29によって4つのFPC9が仮圧着される。つまり、基板Wには一側部と他側部との上面にそれぞれFPC9が仮圧着されることになる。
【0047】
上記FPC9は比較的長尺で、柔軟な材料で作られているため、上記基板Wの側辺部に長手方向の一端部が仮圧着されると、他端部側が基板Wの下面側に撓むことになる。そのため、FPC9を基板Wの一側部に仮圧着してから他側部に仮圧着するため、第1のバックアップツール31から外れる位置まで−X方向に移動させてから180度回転させる際、下方に垂れたFPC9が上記第1のバックアップツール31にぶつかり、基板Wから剥離して脱落する虞がある。
【0048】
しかしながら、図5に示すように基板Wを−X方向に移動させてから180度回転させるとき、図4に示すように上記第1のバックアップツール31の2つのバックアップツール部31a,31bを基板Wの幅寸法よりも大きな間隔で離反させるようにした。
【0049】
そのため、基板Wを−X方向に移動させるときにその一側部に仮圧着されたFPC9が第1のバックアップツール31にぶつかるのを防止でき、さらに−X方向に後退させた位置で180度回転させるときにも上記第1のバックアップツール31にぶつかるのを防止できる。
【0050】
したがって、基板Wの一側部にFPC9を仮圧着してから、他側部に仮圧着するために、基板Wを−X方向に後退させてから180度回転させる際、基板Wの一側部に仮圧着されたFPC9が脱落したり、損傷するのを確実に防止することができる。
【0051】
このようにして基板Wの一側部についで、他側部にもFPC9を仮圧着したならば、基板Wが載置された仮圧着ステージ21が−Y方向に駆動され、図1に示すように基板Wを第3の受け渡し位置D3に位置決めする。この第3の受け渡し位置D3は図2にSで示す分だけ、上記第1、第2の受け渡し位置D1,D2よりも+X方向側に位置している。
【0052】
つまり、第3の受け渡し位置D3は、第1のバックアップツール31上で他側辺部にFPC9が仮圧着された基板Wを、X方向に移動させることなく−Y方向に移動させた時に対応する位置にある。
【0053】
第3の受け渡し位置D3の上方には下面に複数の吸着パッド33aが設けられた、仮圧−本圧用受け渡し手段としての第2の受け渡し手段33が固定的に配置されている。したがって、仮圧着ステージ21が基板Wを第3の受け渡し位置D3に位置決めした後、Z方向上方に駆動されることで、上記基板Wが上記第2の受け渡し手段33に受け渡される。
【0054】
上記基板Wを上記第2の受け渡し手段33に受け渡した上記仮圧着ステージ21は第2の受け渡し位置D2に戻り、上記第1の受け渡し手段19からFPC9が仮圧着されていない基板Wを受け取ることになる。
【0055】
上記第2の受け渡し手段33が上記基板Wを受け取ると、この第2の受け渡し手段33の下方、つまり第3の受け渡し位置D3には第3のX・Y・Z・θ駆動源34によってX、Y、Z及びθ方向に駆動される第1の本圧着ステージ35が位置決めされる。この第1の本圧着ステージ35は上記本圧着部5に設けられている。
【0056】
上記第2の受け渡し手段33の下方に位置決めされた第1の本圧着ステージ35はZ方向上方に駆動され、上記第2の受け渡し手段33から基板Wを受けた後、Z方向下方に駆動される。ついで、第1の本圧着ステージ35は図9に矢印で示す−Y方向に駆動され、図10(a)に示すように基板Wを本圧着位置P3に位置決めする。
【0057】
上記本圧着部5の本圧着位置P3には、上記仮圧着部4の第1のバックアップツール31とY方向に対して一列となるよう、第2のバックアップツール36が配置されている。つまり、第1のバックアップツール31と第2のバックアップツール36はX方向において同じ位置に設けられている。
【0058】
そして、上記第1の本圧着ステージ35は上記基板WのFPC9が仮圧着された他側辺部の下面を上記第2のバックアップツール36の上方に位置決めする。
【0059】
ついで、上記第1の本圧着ステージ35はZ方向下方に駆動され、図10(b)に示すように上記基板Wの他側辺部の下面が上記第2のバックアップツール36の上面で支持される。上記第2のバックアップツール36の上方には第2の実装手段としての第2の実装ツール37が上下方向に駆動可能に設けられている。
【0060】
上記第1の本圧着ステージ35によって上記基板Wの側辺部(他側辺部)の下面が支持されると、図10(b)に示すように上記第2の実装ツール37が下降方向に駆動される。それによって、基板Wの側辺部(他側辺部)に仮圧着された4つのFPC9が一括で本圧着される。
【0061】
上記第2の実装ツール37によって基板Wの他側辺部のFPC9の本圧着が開始されると、図1に示すように上記本圧着位置P3の上方にZ駆動源38によってZ方向に駆動可能に設けられた本圧−本圧用受け渡し手段としての第3の受け渡し手段39が下方に駆動され、その下面に設けられた吸着パッド39aで本圧着中の基板Wの上面を吸着保持する。この状態を図11(a)に示す。
【0062】
上記第3の受け渡し手段39が本圧着中の基板Wの上面を吸着保持すると、上記第1の本圧着ステージ35が図11(b)に示すように下方に駆動されて基板Wの下面から離れた後、プラスY方向に駆動されて第3の受け渡し位置D3に戻り、ここで第2の受け渡し手段33から両側部にFPC9が仮圧着された基板Wを受ける。
【0063】
一方、上記第1の本圧着ステージ35が本圧着位置P3から第3の受け渡し位置D3に戻ると、上記本圧着部5に設けられ第4のX・Y・Z・θ駆動源41によってX、Y、Z、及びθ方向に駆動される第2の本圧着ステージ42が本圧着位置P3の第3の受け渡し手段39によって上面が保持された基板Wの下面側に位置決めされる。
【0064】
ついで、上記第2の本圧着ステージ42はZ方向上方に駆動されて上記基板Wの下面を保持する。それと同時に上記第3の受け渡し手段39の吸着ノズル39aによる基板Wの上面の保持が解除され、この第3の受け渡し手段39がZ方向上方に駆動される。
【0065】
上記基板Wの他側辺部のFPC9の本圧着が終了すると、上記第2の本圧着ステージ42はZ方向上方に駆動されて上記基板Wの下面を第2のバックアップツール36の上面から浮かした後、X方向に駆動されることなく、図12に矢印で示すように−Y方向に駆動される。
【0066】
そして、基板Wが上記第2のバックアップツール36から外れる位置で、上記第2の本圧着ステージ42は180度回転駆動されて基板Wの一側部と他側部のX方向に対する位置を変更する。つまり、基板Wの一側部を第2のバックアップツール36に対向させる。
【0067】
その状態で、上記第2の本圧着ステージ42は、図13(a)に示すように基板Wの一側部の下面が第2のバックアップツール36の上面に対向する位置まで+Y方向に駆動された後、Z方向下方に駆動される。それによって、基板Wの一側部の下面が第2のバックアップツール36によって支持されるから、その状態で図13(b)に示すように第2の実装ツール37が下降方向に駆動されることで、基板Wの一側部に仮圧着された複数のFPC9が他側部と同様、一括して本圧着される。
【0068】
このようにして、基板Wの他側部についで一側部に仮圧着されたFPC9が本圧着されると、上記第2の本圧着ステージ42はZ方向上方に駆動されて基板Wの下面を第2のバックアップツール36の上面から浮かした後、上記基板Wが第2のバックアップツール36から外れる位置まで−Y方向に駆動され、上記基板Wを第4の受け渡し位置D4に位置決めする。
【0069】
上記第4の受け渡し位置D4には第2のY駆動源43によってY方向に駆動されるとともに、下面に吸着パッド44aを有する搬出手段44が設けられている。したがって、上記基板Wが第4の受け渡し位置に位置決めされて上記第2の本圧着ステージ42が上昇方向に駆動されると、この第2の本圧着ステージ42の上面の基板Wが上記第2の本圧着ステージ42から上記搬出手段44に受け渡される。
【0070】
基板を受けた上記搬出手段44は−Y方向に駆動され、上記排出部6に設けられたエレベータ45によってZ方向に駆動される載置台46の上方、つまり第5の受け渡し位置D5に位置決めされる。ついで、上記エレベータ45が上昇方向に駆動され、上記載置台46が上記搬出手段44から一対の側辺部にFPC9が本圧着された基板Wを受ける。載置台46が受けた基板Wは図示しないロボットなどで次工程に受け渡される。
【0071】
上記仮圧着部4で一側部と他側部とにFPC9が仮圧着されて上記仮圧着ステージ21によって第3の受け渡し位置D3まで搬送された基板Wを、本圧着部5の第1の本圧着ステージ35に受け渡してから本圧着位置P3に搬送するとき、上記基板Wを上記第1の本圧着ステージ35によってマイナスY方向に直線的に移動させるようにした。
【0072】
つまり、基板Wの一側辺部にFPC9を仮圧着してから、他側辺部に仮圧着した後、この基板WをX方向に移動させることなく、Y方向だけに移動させてFPC9が仮圧着された他側辺部を本圧着部5の第2のバックアップツール36によって支持させるようにした。
【0073】
そのため、基板Wの他側辺部に仮圧着されて下方に垂れ下がったFPC9が上記第2のバックアップツール36にぶつかるようなことなく、上記基板Wの他側辺部を上記第2のバックアップツール36に支持させることができるから、基板Wの他側辺部に仮圧着されたFPC9が剥離したり、損傷するのを防止することができる。
【0074】
基板Wの他側辺部に仮圧着されたFPC9を本圧着した後、一側部に仮圧着されたFPC9を本圧着する際、基板Wを支持した第2の本圧着ステージ42を−Y方向駆動して基板Wが第2のバックアップツール36から外れた位置で、この基板Wを180度回転させてから、+Y方向に移動させることで、基板Wの一側辺部を第2のバックアップツール36によって支持し、この一側辺部に仮圧着されたFPC9を本圧着するようにした。
【0075】
そのため、基板Wの一側辺部に仮圧着されたFPC9を本圧着するときにも、その一側辺部に仮圧着されたFPC9を第2のバックアップツール36にぶつけて剥離させたり、損傷させるのを確実に防止することができる。
【0076】
上記貼着ステージ15の上面に保持された基板Wを仮圧着ステージ21に受け渡すために、これらステージ15,21の上方に第1の受け渡し手段19を固定的に配置した。また、仮圧着ステージ21の上面に保持された基板Wを第1の本圧着ステージ35に受け渡すために、これらステージ21,35の上方に第2の受け渡し手段33を固定的に配置した。
【0077】
つまり、各ステージ15,21,35に対して基板Wを受け渡すための第1の受け渡し手段19と第2の受け渡し手段33を上下方向に立体的に配置するようにした。そのため、実装装置全体のY方向の長さを短くし、装置の小型化を図ることができる。
【0078】
上記一実施の形態ではACF貼着部で基板の側辺部にFPCを仮圧着するために、基板の側辺部の上面に粘着テープを貼着したが、それぞれのFPCに予め所定長さに切断された粘着テープを貼着しておき、粘着テープが貼着されたFPCを仮圧着部で基板に供給するようにしてもよい。そのようにすることで、ACF貼着部が不要になるから、実装装置を小型化することが可能となる。
【0079】
また、上記一実施の形態では基板の対向する一対の側辺部にFPCを仮圧着してから本圧着する例を挙げて説明したが、基板の一側部だけにFPCを実装する場合に適用してもよい。
【0080】
また、基板はタッチパネルに限られず、液晶表示用のパネルなど側辺部に電子部品が実装されるものであればよく、電子部品としてもFPCだけでなく、柔軟な材料で作られたTCPなどの他の電子部品であってもよい。
【0081】
また、仮圧着部の第1のバックアップツールを2つのバックアップツール部に分割して開閉方向に駆動できるようにし、基板の一側辺部にFPCを仮圧着したならば、2つのバックアップツール部を開き、基板を−X方向に後退させてから180度回転させた後、+X方向に前進させて上記基板の他側辺部にFPCを仮圧着するようにした。
【0082】
それに代わって、上記第1のバックアップツールを本圧着部の第2のバックアップツールと同様、1本ものとし、基板の一側辺部にFPCを仮圧着したならば、基板を上記第1のバックアップツールから外れる位置まで−Y方向に移動させ、そこで180度回転させてから、+Y方向に移動させて他側辺部を第1のバックアップツールで支持し、その他側辺部にFPCを仮圧着するようにしてもよい。
【0083】
また、本圧着部の第2のバックアップツールを1本ものとするとともに、本圧着部には第1、第2の本圧着ステージを設け、基板を仮圧着部から第1の本圧着ステージに受け渡し、その基板の他側辺部に仮圧着されたFPCを本圧着しているときに第2の本圧着ステージに受け渡し、他側辺部に仮圧着されたFPCの本圧着が終了したならば、第2の本圧着ステージを基板が上記第2のバックアップツールから外れる位置まで−Y方向に移動させ、そこで180度回転させて+Y方向に戻して一側辺部に仮圧着されたFPCを本圧着するようにした。
【0084】
それに代わって、第2のバックアップツールを第1のバックアップツールと同様、接離可能に駆動される2つのバックアップツール部に分割し、第1の本圧着ステージに受け渡された基板の他側辺部のFPCを本圧着しているときに、基板を第2の本圧着ステージに受け渡し、本圧着が終了したならば、第2のバックアップツールの2つのバックアップツール部を離間方向に駆動し、第2の本圧着ステージを−X方向に後退させて基板を180度回転させた後、+X方向に駆動して基板の一側辺部に仮圧着されたFPCを本圧着するようにしてもよい。
【0085】
なお、本圧着部に第1の本圧着ステージと第2の本圧着ステージを設け、本圧着が開始されたならば、第1の本圧着ステージを仮圧着部でFPCが仮圧着された基板を受け取りに行かせることで、生産性の図るようにしたが、本圧着部に設けられる本圧着ステージを1つだけとしても、基板の他側辺部及び一側辺部に仮圧着されたFPCを本圧着することができる。
【符号の説明】
【0086】
2…供給部、3…ACF貼着部、4…仮圧着部、5…本圧着部、6…排出部、8…粘着テープ、9…FPC(電子部品)、15…貼着ステージ、21…仮圧着ステージ、29…第1の実装ツール、31…第1のバックアップツール、31a,31b…バックアップツール部、33…第2の受け渡し手段(仮圧−本圧用受け渡し手段)、35…第1の本圧着ステージ、36…第2のバックアップツール、37…第2の実装ツール、42…第2の本圧着ステージ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を基板の側辺部に粘着テープを介して仮圧着する仮圧着部及びこの仮圧着部の側方に並設され仮圧着部で仮圧着された電子部品を本圧着する本圧着部を有する実装装置であって、
上記仮圧着部にこの仮圧着部と上記本圧着部との並設方向に沿って駆動可能に設けられ上面に上記電子部品が仮圧着される前の上記基板が供給載置される仮圧着ステージと、
上記仮圧着部にこの仮圧着部と上記本圧着部との並設方向に沿って配置され上記仮圧着ステージに載置された上記基板の上記電子部品が仮圧着される側辺部の下面を支持する第1のバックアップツールと、
この第1のバックアップツールによって下面が支持された上記基板の側辺部の上面に上記電子部品を仮圧着する第1の実装手段と、
上記本圧着部に設けられ上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板が供給載置される第1の本圧着ステージと、
上記本圧着部に上記仮圧着部との並設方向に沿って上記第1のバックアップツールと一列に配置され上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板が供給載置された上記第1の本圧着ステージが横方向に直線移動することで、上記基板の電子部品が仮圧着された側辺部の下面を支持する第2のバックアップツールと、
この第2のバックアップツールによって側辺部の下面が支持された上記基板の上記側辺部の上面に仮圧着された上記電子部品を本圧着する第2の実装手段と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装装置。
【請求項2】
上記仮圧着部で上記電子部品が仮圧着された基板が上記仮圧着ステージによって上記第1のバックアップツールの長手方向に沿って上記本圧着部側に搬送されたときに、その基板の上面を保持して上記仮圧着ステージから受け取るとともに、上記仮圧着ステージから受けた基板の下方に上記第1の本圧着ステージが位置決めされることで、その基板を上記第1の本圧着ステージに受け渡す仮圧−本圧用受け渡し手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の電子部品の実装装置。
【請求項3】
上記仮圧着部の上記第1のバックアップツールは長手方向中央部で接離する方向に駆動可能な2つのバックアップツール部に分割されていて、
上記基板の一側部及びこの一側に対向する他側部との2つの側辺部に電子部品を仮圧着するために、一方の側辺部に電子部品が仮圧着された上記基板を180度回転させて他方の側辺部の下面を上記第1のバックアップツールに支持させるとき、上記2つのバックアップツール部は回転駆動される上記基板に干渉しないよう上記基板の側辺部よりも大きな間隔で離間する方向に駆動されることを特徴とする請求項1記載の電子部品の実装装置。
【請求項4】
上記本圧着部には、上記第1の本圧着ステージに保持され一側部に仮圧着された電子部品を本圧着するときにこの基板の上面を保持する本圧−本圧用受け渡し手段及びこの本圧−本圧用受け渡し手段によって保持されて一側部の電子部品が本圧着されているときにこの基板の下面側に入り込んで上記基板を保持する第2の本圧着ステージを有し、
上記基板の一側部に仮圧着された電子部品を本圧着してから上記基板を180度回転させて上記一側部に対向する他側部に仮圧着された電子部品を本圧着するとき、上記第2の本圧着ステージは上面に保持された基板が上記第2のバックアップツールに干渉しない位置まで上記第2のバックアップツールの側方に直線移動して上記基板を回転させてから、元も位置に戻って上記基板の他側部の下面を上記第2のバックアップツールによって支持させることを特徴とする請求項3記載の電子部品の実装装置。
【請求項5】
一側部と他側部とに仮圧着された電子部品が本圧着された基板が上記第2の本圧着ステージによって上記第2のバックアップツールの側方に搬出されたときに、上記第2の本圧着ステージから上記基板の上面を保持して受けて排出部の搬送する搬出手段を備えていることを特徴とする請求項4記載の電子部品の実装装置。
【請求項6】
仮圧着部で電子部品を基板の側辺部に粘着テープを介して仮圧着してから、上記仮圧着部の側方に並設された本圧着部で本圧着する本圧着部を有する実装方法であって、
上記仮圧着部に上記電子部品が仮圧着される前の上記基板を供給する工程と、
上記仮圧着部に供給された上記基板の上記電子部品が仮圧着される側辺部の下面を第1のバックアップツールによって支持する工程と、
上記第1のバックアップツールによって下面が支持された上記基板の側辺部の上面に上記電子部品を仮圧着する工程と、
上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板を上記本圧着部に上記仮圧着部との並設方向に沿って直線移動し、上記仮圧着部との並設方向に沿って上記第1のバックアップツールと一列に配置された第2のバックアップツールによって上記基板の側辺部の下面を支持する工程と、
上記第2のバックアップツールによって側辺部の下面が支持された上記基板の側辺部の上面に仮圧着された上記電子部品を実装する工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装方法。
【請求項1】
電子部品を基板の側辺部に粘着テープを介して仮圧着する仮圧着部及びこの仮圧着部の側方に並設され仮圧着部で仮圧着された電子部品を本圧着する本圧着部を有する実装装置であって、
上記仮圧着部にこの仮圧着部と上記本圧着部との並設方向に沿って駆動可能に設けられ上面に上記電子部品が仮圧着される前の上記基板が供給載置される仮圧着ステージと、
上記仮圧着部にこの仮圧着部と上記本圧着部との並設方向に沿って配置され上記仮圧着ステージに載置された上記基板の上記電子部品が仮圧着される側辺部の下面を支持する第1のバックアップツールと、
この第1のバックアップツールによって下面が支持された上記基板の側辺部の上面に上記電子部品を仮圧着する第1の実装手段と、
上記本圧着部に設けられ上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板が供給載置される第1の本圧着ステージと、
上記本圧着部に上記仮圧着部との並設方向に沿って上記第1のバックアップツールと一列に配置され上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板が供給載置された上記第1の本圧着ステージが横方向に直線移動することで、上記基板の電子部品が仮圧着された側辺部の下面を支持する第2のバックアップツールと、
この第2のバックアップツールによって側辺部の下面が支持された上記基板の上記側辺部の上面に仮圧着された上記電子部品を本圧着する第2の実装手段と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装装置。
【請求項2】
上記仮圧着部で上記電子部品が仮圧着された基板が上記仮圧着ステージによって上記第1のバックアップツールの長手方向に沿って上記本圧着部側に搬送されたときに、その基板の上面を保持して上記仮圧着ステージから受け取るとともに、上記仮圧着ステージから受けた基板の下方に上記第1の本圧着ステージが位置決めされることで、その基板を上記第1の本圧着ステージに受け渡す仮圧−本圧用受け渡し手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の電子部品の実装装置。
【請求項3】
上記仮圧着部の上記第1のバックアップツールは長手方向中央部で接離する方向に駆動可能な2つのバックアップツール部に分割されていて、
上記基板の一側部及びこの一側に対向する他側部との2つの側辺部に電子部品を仮圧着するために、一方の側辺部に電子部品が仮圧着された上記基板を180度回転させて他方の側辺部の下面を上記第1のバックアップツールに支持させるとき、上記2つのバックアップツール部は回転駆動される上記基板に干渉しないよう上記基板の側辺部よりも大きな間隔で離間する方向に駆動されることを特徴とする請求項1記載の電子部品の実装装置。
【請求項4】
上記本圧着部には、上記第1の本圧着ステージに保持され一側部に仮圧着された電子部品を本圧着するときにこの基板の上面を保持する本圧−本圧用受け渡し手段及びこの本圧−本圧用受け渡し手段によって保持されて一側部の電子部品が本圧着されているときにこの基板の下面側に入り込んで上記基板を保持する第2の本圧着ステージを有し、
上記基板の一側部に仮圧着された電子部品を本圧着してから上記基板を180度回転させて上記一側部に対向する他側部に仮圧着された電子部品を本圧着するとき、上記第2の本圧着ステージは上面に保持された基板が上記第2のバックアップツールに干渉しない位置まで上記第2のバックアップツールの側方に直線移動して上記基板を回転させてから、元も位置に戻って上記基板の他側部の下面を上記第2のバックアップツールによって支持させることを特徴とする請求項3記載の電子部品の実装装置。
【請求項5】
一側部と他側部とに仮圧着された電子部品が本圧着された基板が上記第2の本圧着ステージによって上記第2のバックアップツールの側方に搬出されたときに、上記第2の本圧着ステージから上記基板の上面を保持して受けて排出部の搬送する搬出手段を備えていることを特徴とする請求項4記載の電子部品の実装装置。
【請求項6】
仮圧着部で電子部品を基板の側辺部に粘着テープを介して仮圧着してから、上記仮圧着部の側方に並設された本圧着部で本圧着する本圧着部を有する実装方法であって、
上記仮圧着部に上記電子部品が仮圧着される前の上記基板を供給する工程と、
上記仮圧着部に供給された上記基板の上記電子部品が仮圧着される側辺部の下面を第1のバックアップツールによって支持する工程と、
上記第1のバックアップツールによって下面が支持された上記基板の側辺部の上面に上記電子部品を仮圧着する工程と、
上記仮圧着部で側辺部に電子部品が仮圧着された基板を上記本圧着部に上記仮圧着部との並設方向に沿って直線移動し、上記仮圧着部との並設方向に沿って上記第1のバックアップツールと一列に配置された第2のバックアップツールによって上記基板の側辺部の下面を支持する工程と、
上記第2のバックアップツールによって側辺部の下面が支持された上記基板の側辺部の上面に仮圧着された上記電子部品を実装する工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−42070(P2013−42070A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179483(P2011−179483)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】
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