説明

電気カーペット

【課題】オンオフ時の温度差による熱膨張収縮への配慮と、ヒーター線の周方向の断熱性を配慮した電気カーペットを提供する。
【解決手段】ヒーター線3の周方向に空気層4を備えた電気カーペットに関するものであり、電気カーペット上部材1と電気カーペット下部材2と長尺のヒーター線3とを備えた電気カーペットであって、前記電気カーペット下部材2の上面に配線したヒーター線3と、該ヒーター線3を覆うように電気カーペット下部材2の上面と溶着又は貼着した電気カーペット上部材1の下面とを備、前記ヒーター線3の周方向に空気層4を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気カーペット上部材と電気カーペット下部材との間に蛇行させた長尺のヒーター線を配設した電気カーペットに関するものであり、更に詳細には、ヒーター線の周方向に空気層を備えた電気カーペットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の、電気カーペットのヒーター線の周方向には空気層は設けなく、逆に充填材等を充填して固定と保温性を保つようにしており、また、例えば、先に開示された、床面に接する裏面材6にヒーター8を取付け、そのヒーター8を表面材5で覆って電気カーペット本体2を構成する電気カーペットにおいて、前記裏面材6を繊維材9で構成し、その繊維材9の一面に熱反射皮膜14を設けるとともに、気密性のある空気層13を有するシート材12を設けたもの(特許文献1参照)や、床面に接する裏面材6にヒーター8を取付け、そのヒーター8を表面材5で覆って電気カーペット本体2を構成する電気カーペットにおいて、前記裏面材6を繊維材9で構成し、その繊維材9の一面にシート部材11を設け、前記シート部材11にシート部材12を被覆して気密性のある空気層13を形成し、前記シート部材12により形成する空気層13の厚みcを前記繊維材9と前記シート部材11との厚みdよりも小さくするもの(特許文献2参照)等が開示されている。
【特許文献1】特開平11−159779号公報
【特許文献2】特開平11−173585号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
然し乍ら、前述の開示されている特許文献1〜2に記載の電気カーペットも空気層13を設けて、断熱性に優れ、座り心地の良いカーペット本体構造によって省エネルギー化を計るものであるが、空気層13は電気カーペットの裏面材の下面に設けているもので、単に、下方に設けた空気層によるクッション性と断熱効果を有しているもので、ヒーター線の周方向は密着させているものであり、オンオフ時の温度差による熱膨張収縮への配慮と、ヒーター線の周方向の断熱性は配慮されていないものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は前記課題に鑑み、鋭意研鑽の結果、これらの課題を解決するもので、電気カーペット上部材と電気カーペット下部材と長尺のヒーター線とを備えた電気カーペットであって、電気カーペット下部材の上面に配線したヒーター線と、ヒーター線を覆うように電気カーペット下部材の上面と溶着又は貼着した電気カーペット上部材の下面とを備え、ヒーター線の周方向に空気層を備えているものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、電気カーペット下部材の上面に配線したヒーター線と、ヒーター線を覆うように電気カーペット下部材の上面と溶着又は貼着した電気カーペット上部材の下面とを備え、ヒーター線の周方向に空気層を備えているもので、ヒーター線がフリーであり、オンオフ時の温度差による熱膨張収縮にも周りと密着していないので、ストレスを与えることなく、更に、周りと密着していないので電気カーペットの使用時や収納時等の外部からのストレスにも強く、耐久性を有し、また、一旦空気層が加温されると抜群の保温性を有しているもので省エネルギーと成り、画期的で実用性の高い有効な発明である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の電気カーペットの実施の形態を図面によって具体的に説明すると、図1は本発明の電気カーペットの実施例の説明のための断面図である。
【0007】
本発明は、電気カーペット上部材1と電気カーペット下部材2との間に蛇行させた長尺のヒーター線3を配設した電気カーペットに関するものであり、更に詳細には、ヒーター線3の周方向に空気層4を備えた電気カーペットに関するものであり、電気カーペット上部材1と電気カーペット下部材2と長尺のヒーター線3とを備えた電気カーペットであって、前記電気カーペット下部材2の上面に配線したヒーター線3と、該ヒーター線3を覆うように電気カーペット下部材2の上面と溶着又は貼着した電気カーペット上部材1の下面とを備え、前記ヒーター線3の周方向に空気層4を備えていることを特徴とするものである。
【実施例】
【0008】
即ち、電気カーペットの基体は、電気カーペット上部材1と電気カーペット下部材2と長尺のヒーター線3とを備えているものである。
【0009】
そして、ヒーター線3は、両端が商業電源と電気的接続をするためにコネクター又は電源コード(図示しない)に接続され、通電性の内部コアの発熱線と、その発熱線を被覆した絶縁性の合成樹脂の外皮から成る長尺なものである。
【0010】
次に、コネクター又は電源コードは、電気カーペット上部材1と電気カーペット下部材2との間の周縁部の少なくとも一カ所の適宜箇所に取着したものである。
【0011】
次いで、電気カーペット上部材1は、電気カーペット下部材2の上面と下面とを溶着又は貼着したもので、電気カーペット上部材1と電気カーペット下部材2との間にはヒーター線3が配線されているものである。
【0012】
更に、空気層4は、ヒーター線3の周方向にを備えているもので、電気カーペット下部材2の上面と電気カーペット上部材1の下面との間に備えているものである。
【0013】
更には、ヒーター線3が配線されたトンネル状のスペースは空気層4であり、空気層4の暖まった空気は保温性と断熱性を有し省エネルギーに成るものである。
【産業上の利用可能性】
【0014】
本発明は、電気カーペット下部材の上面に配線したヒーター線と、ヒーター線を覆うように電気カーペット下部材の上面と溶着又は貼着した電気カーペット上部材の下面とを備え、ヒーター線の周方向に空気層を備えているもので、ヒーター線がフリーであり、オンオフ時の温度差による熱膨張収縮にも周りと密着していないので、ストレスを与えることなく、更に、周りと密着していないので電気カーペットの使用時や収納時等の外部からのストレスにも強く、耐久性を有し、また、一旦空気層が加温されると抜群の保温性を有しているもので省エネルギーと成る電気カーペットの提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は本発明の電気カーペットの実施例の説明のための断面図である。
【符号の説明】
【0016】
1 電気カーペット上部材
2 電気カーペット下部材
3 ヒーター線
4 空気層



【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気カーペット上部材と電気カーペット下部材と長尺のヒーター線とを備えた電気カーペットであって、前記電気カーペット下部材の上面に配線したヒーター線と、該ヒーター線を覆うように電気カーペット下部材の上面と溶着又は貼着した電気カーペット上部材の下面とを備え、前記ヒーター線の周方向に空気層を備えていることを特徴とする電気カーペット。

【図1】
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【公開番号】特開2012−163269(P2012−163269A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−24724(P2011−24724)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(396016973)株式会社広電 (8)
【Fターム(参考)】