説明

電気回路装置

【課題】絶縁材料が印刷配線板の電路間や印刷配線板に搭載された電子部品をむらなく完全に覆い尽くした絶縁性の高い電気回路装置を提供することを目的とする。
【解決手段】印刷配線板1と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部11のある筐体3と、前記印刷配線板1上に固定される変成器2と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料6からなり、前記変成器2と向き合う前記印刷配線板1上に、前記製造時には液状化している絶縁材料6が流動可能な開口穴7を設けてなる電気回路装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁等を目的として絶縁材料によって印刷配線板の一部分または全部を封止する電気回路装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気回路装置を小型化する要望が高まってきている。
【0003】
従来この種の電気回路装置では、印刷配線板上に形成された各電路間の絶縁、及び前記印刷配線板に搭載した電気電子部品それぞれの充電部間の電位差に応じ、必要な所定の空間距離、沿面距離を確保する事によって絶縁を保つのが一般的であるが、印刷配線板の小型化を図った為に所定の空間距離、沿面距離を確保できない等の場合には印刷配線板そのものの一部分または全部を絶縁材料で封止し、印刷配線板の各電路間や前記印刷配線板に搭載した電気電子部品のそれぞれの充電部間に水や導体屑等が触れないようにして絶縁を確保する事が一般に行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、その電気回路装置について図8を参照しながら説明する。
【0005】
一般に電気回路装置は印刷配線板51の上に電気回路を構成する変成器52、コンデンサ53、抵抗器54、等の各種電気電子部品をはんだ付けする事によって組み立てられる。
【0006】
しかし、電気回路装置は小型化のニーズが高いため、それぞれの充電部間の電位差に応じて設計基準等で定めた所定の沿面距離、絶縁距離がとれない場合には、これら各種電気電子部品を搭載した印刷配線板の一部分または全部を一方に開口部を持つ筐体55へ挿入し、当該電気回路装置の製造時には液状化した絶縁材料56を流し込んだ後、加熱等の手段によって前記絶縁材料を凝固させ、絶縁性を確保するものであった。
【特許文献1】特開平8−84472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような従来の電気回路装置では、筐体内に印刷配線板を配し、前記筐体に液状化した絶縁材料を流し込み、熱等によって絶縁材料を固めて絶縁性を確保するのであるが、各種電気電子部品の中で、例えば変成器は更に鉄心コア、巻線の巻枠、巻線、スペーサー等の複雑な形状の構成部品から構成されており、また外形寸法も他の電気電子部品と比べて比較的大きい。
【0008】
一方、前記液状化した絶縁材料は一般に粘性が高く、印刷配線板を挿入した筐体内へ流し込んだ際、例えば前記変成器のような複雑な形状の電気電子部品があると充分に絶縁材料が流れる事ができず、気泡等が残ってしまい効率良く前記印刷配線板を完全に覆い尽くす事が難しく、絶縁不良が発生する危険性があった。
【0009】
本発明は、このような従来の課題を解決するもので、絶縁材料が印刷配線板の各電路間や印刷配線板に搭載された電子部品をむら無く完全に覆い尽くす事によって印刷配線板上の各電路間を完全に絶縁した、絶縁性の高い電気回路装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本発明の電気回路装置は、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に搭載される変成器と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記変成器と向き合う前記印刷配線板上に、前記絶縁材料が流動可能な開口穴を設けた構成としたものである。
【0011】
この手段により、絶縁材料が印刷配線板の表面や印刷配線板に搭載された電子部品をむら無く完全に覆い尽くした絶縁性の高い電気回路装置が得られる。
【0012】
また、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体を構成する一側面に対して前記印刷配線版を傾斜させた状態に保持した構成としたものである。
【0013】
この手段により、絶縁材料が印刷配線板の表面や印刷配線板に搭載された電子部品をむら無く完全に覆い尽くした絶縁性の高い電気回路装置が得られる。
【0014】
また、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に搭載される変成器と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記変成器と、前記印刷配線板上との間に前記液状化している絶縁材料が流動可能な間隙を設けた構成としたものである。
【0015】
また、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に固定される変成器と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体の収納開口部を垂直上方に保持した場合に、前記変成器の巻線の巻軸方向が水平方向となるように変成器を配した構成としたものである。
【0016】
この手段により、絶縁材料が印刷配線板の表面や印刷配線板に搭載された電子部品をむら無く完全に覆い尽くした絶縁性の高い電気回路装置が得られる。
【0017】
また、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に搭載される電気電子部品と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体の収納開口部を垂直上方に保持した場合に、前記電気電子部品の長辺を垂直方向に配した構成としたものである。
【0018】
この手段により、絶縁材料が印刷配線板の表面や印刷配線板に搭載された電子部品をむら無く完全に覆い尽くした絶縁性の高い電気回路装置が得られる。
【0019】
また、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に固定される変成器と、同じく前記印刷配線板上に搭載される電気電子部品と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体の収納開口部を垂直上方に保持し、前記印刷配線板を前記筐体内に挿入した場合に、前記変成器が前記筐体内の最も底に位置するように配したものである。
【0020】
この手段により、絶縁材料が印刷配線板の各電路間や印刷配線板に搭載された電子部品をむら無く完全に覆い尽くした絶縁性の高い電気回路装置が得られる。
【0021】
また、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、当該電気回路装置の製造時には液状化している流動可能な絶縁材料からなり、前記筐体を構成する側面もしくは底面に排出穴を設けたものである。
【0022】
この手段により、絶縁材料が印刷配線板の各電路間や印刷配線板に搭載された電子部品をむら無く完全に覆い尽くした絶縁性の高い電気回路装置が得られる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、液状化した絶縁材料を筐体へ流し込んだ際に、絶縁材料の流れがよく、印刷配線板の各電路間や印刷配線板に搭載された電子部品をむら無く完全に覆い尽くす事ができるので、印刷配線板上の各電路間を完全に絶縁した、絶縁性の高い電気回路装置を得ることができ、気泡などの無い絶縁性に優れた更には長寿命、高信頼性の電気回路装置を確保する事ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
請求項1記載の発明は、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に搭載される変成器と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記変成器と向き合う前記印刷配線板上に、前記絶縁材料が流動可能な開口穴を設ける事により、絶縁材料を流し込んだ際に変成器を構成する鉄心コア、巻き枠、巻線、樹脂部品等の複雑な形状の部分等に気泡が残る事なく、前記開口穴から前記絶縁材料が流入するため、絶縁材料がむら無く完全に浸透して覆い尽くす事により高い絶縁性能を確保する作用を有する。
【0025】
請求項2記載の発明は、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体を構成する一側面に対して前記印刷配線版を傾斜させた状態に保持する事により、絶縁材料を流し込んだ際に万一気泡が残っても傾斜させた印刷配線板に沿って気泡が集まり浮力によって液面へ浮上して抜け易くなるため、絶縁材料がむら無く完全に浸透して覆い尽くす事により高い絶縁性能を確保する作用を有する。
【0026】
請求項3記載の発明は、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に搭載される変成器と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記変成器と、前記印刷配線板上との間に前記液状化している絶縁材料が流動可能な間隙を設ける事により、絶縁材料を流し込んだ際に前記絶縁材料が前記印刷配線板と変成器との間隙もむら無く完全に浸透して覆い尽くす事により高い絶縁性能を確保する作用を有する。
【0027】
請求項4記載の発明は、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に搭載される変成器と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体の収納開口部を鉛直上方に保持した場合に、前記変成器の巻線の巻軸方向が水平方向となるように変成器を配した事により、絶縁材料を流し込んだ際に前記絶縁材料が前記変成器の巻線と巻線の間にまでむら無く完全に浸透して覆い尽くす事により高い絶縁性能を確保する作用を有する。
【0028】
請求項5記載の発明は、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に搭載される電気電子部品と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体の収納開口部を鉛直上方に保持した場合に、前記電気電子部品の長辺を垂直方向に配した事により、絶縁材料を流し込んだ際に前記絶縁材料が電気電子部品相互の間にまでむら無く完全に浸透して覆い尽くす事により高い絶縁性能を確保する作用を有する。
【0029】
請求項6記載の発明は、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に搭載される変成器と、同じく前記印刷配線板上に固定される電気電子部品と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体の収納開口部を垂直上方に保持し、前記印刷配線板を前記筐体内に挿入した場合に、前記変成器が前記筐体内の最も底に位置するように配した事により、前記絶縁材料を流し込んだ際に変成器が障害物となる事なく、前記絶縁材料が電気電子部品相互の間にまでむら無く完全に浸透して覆い尽くす事により高い絶縁性能を確保する作用を有する。
【0030】
請求項7記載の発明は、印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体の収納開口部を垂直上方に保持した場合に、前記筐体を構成する側面もしくは底面に排出穴を設ける事で前記絶縁材料を流し込んだ際に前記排出穴から筐体内の空気が抜けるため、前記絶縁材料が電気電子部品相互の間にまでむら無く完全に浸透して覆い尽くす事により高い絶縁性能を確保する作用を有する。
【0031】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について図1を参照しながら説明する。
【0032】
図1においては、印刷配線板1上には変成器2やコンデンサ3や抵抗器4などの電気電子部品が搭載されていが、変成器2と向き合う印刷配線板1上には、前記製造時には液状化している絶縁材料6が流動可能なように開口穴7を設けてある。
【0033】
製造時には液状化している絶縁材料6を流し込んだ際にこの製造時には液状化している絶縁材料6が前記開口穴7を通って変成器2を構成する鉄心コア21、巻線の巻枠22、スペーサー23等の複雑な形状の細部にまでむら無く浸透し、これらの複雑な形状の細部に部分的に気泡が残る事なく完全に覆い尽くす事ができる。
【0034】
ここで製造時には液状化している絶縁材料6とは具体的な一例としてはにはエポキシ系樹脂等を使う、これらの粘度は一般的に500から1000センチポアズ程度であり、直径5から10ミリメートル程度の開口穴7があれば流動可能である。
【0035】
(実施の形態2)
実施の形態1と同一部分は同一番号を付し、詳細な説明は省略する。図2においては、筐体5を構成するは筐体の一側面8に対して印刷配線板1を傾斜させた状態に保持する事により、製造時には液状化している絶縁材料6を流し込んだ際に例えば変成器2の下方向などに気泡9があっても、傾斜させた変成器2や印刷配線板1に沿って気泡が集まり浮力によって液面へ浮上して抜け易くなるため、絶縁材料が複雑な形状の細部にまでむら無く浸透し、部分等に気泡が残る事なく完全に覆い尽くす事ができる。
【0036】
ここで実施の形態1で述べたのと同じく具体的な一例として製造時には液状化している絶縁材料6にエポキシ系樹脂等を使い、これらの粘度が500から1000センチポアズ程度とした場合、気泡の直径が1から5ミリ程度であれば、筐体5を構成する一側面8に対する印刷配線板1の傾斜は一般的には5から10度程度あれば気泡9は浮力によって浮上し消滅する。
【0037】
(実施の形態3)
実施の形態1、2と同一部分は同一番号を付し、詳細な説明は省略する。図3においては、変成器2と印刷配線板1との間に製造時には液状化している絶縁材料6が流動可能な間隙10を設ける事により、製造時には液状化している絶縁材料6を流し込んだ際に前記間隙10を通って絶縁材料が変成器2を構成する鉄心コア21、巻線の巻枠22、スペーサー23等の複雑な形状の細部にまでむら無く浸透し、部分等に気泡が残る事なく完全に覆い尽くす事ができる。
【0038】
ここで実施の形態1で述べたのと同じく具体的な一例として当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料6にエポキシ系樹脂等を使い、これらの粘度が500から1000センチポアズ程度とした場合、前記製造時には液状化している絶縁材料6が流動可能な間隙10は5から10ミリメートル程度あれば流動可能である。
【0039】
(実施の形態4)
実施の形態1〜3と同一部分は同一番号を付し、詳細な説明は省略する。図4においては、筐体5の収納開口部11を鉛直上方に保持した場合に、変成器2の巻線の巻軸方向12が水平方向となるように変成器を配したものである。
【0040】
変成器2を構成している部品の中で巻線の巻枠22には1次巻線と2次巻線を絶縁するための絶縁板13や2次巻線の各層間絶縁のための絶縁板14が設けられているが、巻線の巻軸方向12を水平方向とする事によって、前記絶縁板はいずれも垂直方向となり、製造時には液状化している絶縁材料6を流し込んだ際に、絶縁板13や14が絶縁材料の流れを遮る事が少なく、絶縁材料が複雑な形状の細部にまでむら無く浸透し、部分等に気泡が残る事なく完全に覆い尽くす事ができる。
【0041】
(実施の形態5)
実施の形態1〜4と同一部分は同一番号を付し、詳細な説明は省略する。図5においては、筐体5の収納開口部11を鉛直上方に保持した場合に、コンデンサ3や抵抗器4の外形寸法の長辺を垂直方向に配した事により、製造時には液状化した絶縁材料6を流し込んだ際に、コンデンサ3や抵抗器4が絶縁材料の流れを遮る事が少なく、絶縁材料が複雑な形状の細部にまでむら無く浸透し、部分等に気泡が残る事なく完全に覆い尽くす事ができる。
【0042】
(実施の形態6)
実施の形態1〜5と同一部分は同一番号を付し、詳細な説明は省略する。図6においては、筐体5の収納開口部11を鉛直上方に保持した場合に、印刷配線板1上へ取り付けられている電気電子部品の中で一般的には外形寸法が大きい変成器2が最も底に位置するように配した事により、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料6を流し込んだ際に、変成器2が絶縁材料の流れを遮る事が少なく、絶縁材料が複雑な形状の細部にまでむら無く浸透し、部分等に気泡が残る事なく完全に覆い尽くす事ができる。
【0043】
(実施の形態7)
実施の形態1〜6と同一部分は同一番号を付し、詳細な説明は省略する。図7においては、筐体5の収納開口部11を鉛直上方に保持し収納開口部11から当該電気回路装置の製造時には液状化している流動可能な絶縁材料を流し込んだ際、筐体内の空気が排出穴15から押し出されるため、前記流動可能な絶縁材料が変成器2、コンデンサ3、抵抗器4といった複雑な形状の細部にまでむら無く浸透し、部分等に気泡が残る事なく完全に覆い尽くす事ができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明にかかる電気回路装置は、絶縁性に優れ、小型でも高電圧を扱う事ができることから、特に商品の小型化、更には高信頼性、長寿命化に対して有用である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の形態1の電気回路装置の構造を示す側断面図
【図2】本発明の実施の形態2の電気回路装置の構造を示す側断面図
【図3】本発明の実施の形態3の電気回路装置の構造を示す側断面図
【図4】本発明の実施の形態4の電気回路装置の構造を示す正面断面図
【図5】本発明の実施の形態5の電気回路装置の構造を示す正面断面図
【図6】本発明の実施の形態6の電気回路装置の構造を示す断面図
【図7】本発明の実施の形態7の電気回路装置の構造を示す断面図
【図8】従来の電気回路装置の実施の形態の構造を示す断面図
【符号の説明】
【0046】
1 印刷配線板
2 変成器
3 コンデンサ
4 抵抗器
5 筐体
6 製造時には液状化している絶縁材料
7 開口穴
8 筐体の一側面
9 気泡
10 間隙
11 収納開口部
12 巻線の巻軸方向
13 絶縁板
14 絶縁板
15 排出穴
21 鉄心コア
22 巻線の巻枠
23 スペーサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に固定される変成器と、当該電気回路装置の製造時には液状化している流動可能な絶縁材料からなり、前記変成器と向き合う前記印刷配線板上に前記当該電気回路装置の製造時には液状化している流動可能な絶縁材料が流動可能な開口穴を設けてなる電気回路装置。
【請求項2】
印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、当該電気回路装置の製造時には液状化している流動可能な絶縁材料からなり、前記筐体を構成する一側面に対して前記印刷配線板を傾斜させた状態に保持してなる電気回路装置。
【請求項3】
印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に固定される変成器と、当該電気回路装置の製造時には液状化している流動可能な絶縁材料からなり、前記変成器と、前記印刷配線板上との間に前記当該電気回路装置の製造時には液状化している流動可能な絶縁材料が流動可能な間隙を設けてなる電気回路装置。
【請求項4】
印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に固定される変成器と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体の収納開口部を垂直上方に保持した場合に、前記変成器の巻線の巻軸方向が水平方向となるように変成器を配してなる電気回路装置。
【請求項5】
印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に固定される電気電子部品と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体の収納開口部を垂直上方に保持し前記印刷配線板を前記筐体内へ挿入した場合に、前記電気電子部品の長辺を垂直方向に配してなる電気回路装置。
【請求項6】
印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な開口部のある筐体と、前記印刷配線板上に固定される変成器と、同じく前記印刷配線板上に固定される電気電子部品と、当該電気回路装置の製造時には液状化している絶縁材料からなり、前記筐体の収納開口部を垂直上方に保持し、前記印刷配線板を前記筐体内へ挿入した場合に、前記変成器が前記筐体内の最も底の部分に位置するように配してなる電気回路装置。
【請求項7】
印刷配線板と、前記印刷配線板の一部分または全部を収納可能な収納開口部のある筐体と、当該電気回路装置の製造時には液状化している流動可能な絶縁材料からなり、前記筐体を構成する側面もしくは底面に排出穴を設けてなる電気回路装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−207819(P2007−207819A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−22043(P2006−22043)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】