説明

靴製造のための熱可塑性補強材料及び該熱可塑性補強材料の製造法

本発明は、ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドが1種以上のホットメルト接着剤と、ホットメルト接着剤中で溶解しない、50〜15質量%の量の1種以上の充填材とから成り、ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドが、以下のパラメータ:1.MVR値 2〜6cm/10分、有利に3〜5cm/10分、2.DIN EN 14610に従って65℃で測定された表面粘着性/タック 少なくとも10N/2cm、有利に15N/2cm、殊に20N/2cm、3.DIN 53357に準拠して測定された、表材料及び裏地に対する接着値/剥離強度 少なくとも30N/5cm、4.温度90℃で測定された長さの伸び 最大25%、有利に20%未満を同時に満たすことを特徴とするホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの形の、靴もしくは靴部材製造のための新規の熱可塑性補強材料、及び、前記の熱可塑性補強材料を環境を汚染せずに製造する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴もしくは靴部材の製造のための新規の熱可塑性補強材料、及び、前記の熱可塑性補強材料を環境を汚染せずに製造する方法に関する。
【0002】
靴工業のための補強材料には、つま先キャップ及びかかとキャップ(Vorder- und Hinterkappe)、又、耐火性ソール、側面補強材及び滑りヒモ(Schlupfriem)、かかと裏張り及びキャップ組合せが含まれる。これらは久しく近代的な靴製造プロセスにおいて使用され、取付け靴型を取り外した後の完成した靴に、永続的な形状の保持及び良好な使用安定性、並びに、望ましい強度ないし反発弾性が付与される。
【0003】
熱可塑性補強材料は、加工プロセスの間に、通常は熱及び圧力の作用(活性化)を介して、表材料(例えば皮革)及び場合により裏張り材料(例えば皮革又はテキスタイル)に接着され、靴型に合わせられる。
【0004】
DE2621195Cには、平坦な物品の形で製造され、かつ、更になお充填材を含有する粉末状の溶融可能なプラスチック材料で担体材料を被覆することにより製造される補強材料が記載されている。溶融可能なプラスチック材料には、ポリエチレン、エチレンとビニルアセテート又はメチルアクリレートとのコポリマーがある。前記発明の本質的な目的は、粉末状の溶融可能なプラスチック材料を含有する混合物中の粉末状の充填材の量を高め、かつこの場合、材料の良好な強度を得ることができる方法を見出すことであった。前記課題の解決法は、充填材と溶融可能なプラスチック粉末との両成分の粒径分布が比肩し得る場合、充填材の量を、溶融可能なプラスチック粉末の量に対して100体積%まで高めることができるという見識である。そして、溶融されたプラスチック粉末は個々の充填材粒子を完全に被覆し、この充填材粒子がプラスチックの特性を受容し、即ち、充填材粒子はプラスチックのように振る舞う。充填材として、ここでは木粉及びチョークが記載されている。
【0005】
通常、この種の熱可塑性の平坦な構造物は加工温度で適当な接着特性を示さず、従って、前記構造物が持続的に幹部要素と結合し得るためには、その表面上に付加的にホットメルト接着剤被覆を必要とする。
【0006】
EP183192B2号には、直接接着可能である、靴の補強に適当な材料が記載されている。この材料は、完全又は部分的にその表面上がプラスチックと溶融可能なバインダーとの混合物から成る不活性充填材を使用することにより特徴付けられる。溶融可能なバインダーは、例えばポリカプロラクトンであってよく、これは約60℃のその比較的低い融点に基づき殊に適当であった。
【0007】
混合物中のバインダーと充填材との割合は、バインダー70〜20質量%及び充填材30〜80質量%である。充填材は、50〜500μmの粒径分布を有する。
【0008】
前記発明において、充填材が、バインダー中に活性化された状態で存在する不活性なプラスチック、即ち、バインダーの溶融範囲で溶解されていない不活性なプラスチックから成るという事実は本質的であった。ここではPVCが殊に適当であり、その際、粒径分布はここでも互いに適合するような状態でなければならず、従って、バインダーと充填材とから成る混合物は互いに比較的良好な付着性を示していた。バインダーとして、ここでは更に、ポリウレタン及び変性されたポリエチレンビニルアセテートが挙げられる。加工の際の十分な安定性ないし強度を達成するために、通常は、支持材料の使用が必要であった。この支持材料は、フリース、テキスタイル材料又は剥離紙から成っていた。これらの支持材料は、製造の際に必要とされる。前記の補強材料の場合、付加的なメルト接着剤はもはや不必要であり、適当な成分を選択した場合には、充填材粉末を全被覆に対して80%まで使用することができる。この被覆ないし補強材料は、カットされた(ausgeduennt)又は削られた状態であっても、”完全な”材料の場合と同じ接着特性及び熱可塑性変形特性を示す。ここに記載されたホットメルト接着剤は、50〜80℃の範囲内で可塑化し、充填材粒子を粘着によりその表面上に接着させる。靴製造のための補強材料は、他の多数の特許にも記載されている。例えば、ここでは以下の刊行物が挙げられるが、しかしながら更なる評価は行わず、それというのも、上記刊行物は本発明の対象に詳細には言及していないからである:WO00/41585A1号、出願人Texon UK及びWO00/53416号、出願人Texon UK。
【0009】
EP183192号の記載によるそのような補強要素のための靴の製造における1つの有利な適用法は、手で靴の軸(Schuhschaft)の中にはめ込んで配置する前に、バインダー(接着剤)の熱可塑性の軟化ないし溶融を伴って補強部材を予熱し、かつ、引き続き熱圧及び/又は冷圧により変形させかつ同時に接着させる方法である。前記の予熱又は”活性化”は、放射熱又は接触熱により行われ、高温状態での取扱いのための十分な機械的安定性及び制御された表面接着性を得るために、この製品にはテキスタイル支持体が備えられるか、又はテキスタイル多孔質織物、ニット、フリース等で両面を表面的に被覆される。この方法により、制御され低下された表面タックを伴って、この効率的な処理法のために十分に高い機械的安定性が得られ;接着剤は圧力下での加工の際に、テキスタイル表面被覆を押し通る。大きな欠点は、テキスタイル材料の高い材料費、及び、なお本質的には、テキスタイル分により制限される再利用可能性の不足である。
【0010】
ここで、型抜き及び削り(縁部のカット)の際の、平板状物からの要素の「屑」は、出発材料質量の30%までであり得ることに言及しなければならない。
【0011】
50〜100℃の加工温度範囲において十分に良好に凝集性又は安定性を有している場合に、良好な接着性であるが、しかし、高温状態で靴の軸の中へ手ではめ込む際にタック(接着)が乏しい、という矛盾した要求は、従来困難を伴ってのみ満たされ、上記の通りテキスタイル又は被覆との多層構造を必要とし、これは、一緒になって有用な補強材料をもたらす。この製造法における欠点は、高い費用及び再利用可能性の不足である。
【0012】
本発明は、多層構造を必要とせず、従って、製造残留物、例えば型抜き格子(Stanzgitter)及び削り断片も100%同じ溶融コンパウンドに原料として再利用することのできる、上記のパラメータをその全体において同時に満たす、全ての製造法にとって適当なホットメルト接着剤/充填材コンパウンドを見い出すという課題に基づく。
【0013】
本発明のもう1つの課題は、天然由来の充填材、例えば、木材、木粉、コルク製品を用いて、又、不活性無機充填材、例えば、チョーク、カオリン等を用いて、使用者により必要とされる強度及び接着性/タックの値を達成する熱可塑性ポリマーを選択することである。
【0014】
驚異的にも、ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドである熱可塑性補強材料が前記課題を解決することが見出され、前記ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドは、以下
1.(DIN ISO 1133に従って100℃、21.6kgで測定された)MVR−値が2〜300cm/10分、有利に10〜20cm/10分の値を有する、50〜95質量%の量の1種以上のホットメルト接着剤
及び
2.ホットメルト接着剤中で溶解しない、50〜5質量%の量の1種以上の充填材
から成り、
前記ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドは、以下のパラメータ:
1.MVR値 2〜6cm/10分、有利に3〜5cm/10分
2.DIN EN 14510に従って65℃で測定された表面粘着性(タック) 少なくとも10N〜最大60N、有利に15N、殊に30N
3.DIN 53357に準拠して測定された、表材料及び裏張りに対する接着値(剥離強度) 少なくとも30N/5cm
4.加熱炉中で温度90℃で5分間貯蔵した後に測定された長さの伸び 最大25%、有利に20%未満
を同時に満たす。
【0015】
本発明による、ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの形の靴製造のための熱可塑性補強材料は、特に、成分aであるホットメルト接着剤が、
1. 75〜95質量%の量の直鎖ポリエステル及び/又は75〜95質量%の量の熱可塑性ポリウレタンと、2. 10〜40%、有利に25〜30%のビニルアセテート含分を有する、0〜25質量%の量のエチレン−ビニルアセテートコポリマー、及び、10〜1000μm、有利に45〜500μmの粒径分布を有する、球形、多角形粒子の形の、又は、45〜1000μm、有利に45〜500μmの長さを有する繊維の形の、無機充填材、鉱物充填材、有機植物性充填材、プラスチック及びそれらの混合物の群から選択された充填材とからの混合物であることを特徴とする。充填材は有利に45〜500μmの粒径分布を有する木粉であってよい。しかしながら、充填材はチョーク、殊に10〜45μmの粒径分布を有する工業用チョークであってもよいし、又は、プラスチック、例えば45〜500μmの粒径分布を有するポリエチレンテレフタレート(PET)であってもよい。
【0016】
DIN EN 14510に従って65℃で測定されたホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの表面粘着性は、少なくとも10N、最高で60N、有利に15N、殊に30Nの値を有する。タックに関する60Nより高い値は、材料の取扱い性を強度に低下させる。
【0017】
活性化された状態での材料の安定性の代わりである長さの伸びを、加熱炉中で90℃で測定した。幅2cm、長さ10cm、厚さ0.95mmの吊された試料ストリップを、5分間の熱作用の後に室から取り出し、長さの伸びを測定した。元から試料の上に施与されていた区域(8cm)に関して、変化を%で記載した。
【0018】
温度90℃で最高20%の長さの伸びを示すホットメルト接着剤/充填材コンパウンドは、請求項1に記載された他の全てのパラメータが満たされている限り、最適な材料である。
【0019】
ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの形の靴製造のための熱可塑性補強材料の適当な製造法は、ホットメルト接着剤を最高220℃までの温度で溶融させ、充填材を、計量供給装置を用いて撹拌及び混練下に高温溶融物中に搬入し、この場合、湿気及び放出されるガスを脱気装置を用いて吸引し、このようにして生じる可塑性材料を更に真空脱気することを特徴とする。そのように処理された可塑性材料を、熱可塑性樹脂の加工の全ての公知の処理技術により更に加工し、靴補強部材にすることができる。
【0020】
第1表に、本発明のために適当なホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの混合物を示す。測定値は、靴補強材料としての前記コンパウンドの適性を明確に示す。
【0021】
【表1】

【0022】
配合物1〜14は以下の成分を含有する:
1. 80000g/モルの平均分子量を有するポリ(イプシロン)−カプロラクトン70質量%、及び、50〜500μmの粒径分布を有する木粉もしくは繊維(ピナスピネア)30質量%
2. 80000g/モルの平均分子量を有するポリ(イプシロン)−カプロラクトン80質量%、及び、150〜500μmの粒径分布を有する木粉もしくは繊維20質量%
3. 80000g/モルの平均分子量を有するポリ(イプシロン)−カプロラクトン70質量%、及び、150〜500μmの粒径分布を有する木粉もしくは繊維30質量%
4. 80000g/モルの平均分子量を有するポリ(イプシロン)−カプロラクトン60質量%、及び、150〜500μmの粒径分布を有する木粉もしくは繊維40質量%
5. 80000g/モルの平均分子量を有するポリ(イプシロン)−カプロラクトン65質量%、EVA 5質量%、及び、150〜500μmの粒径分布を有する木粉もしくは繊維30質量%
6. 190℃で負荷10kgで測定された20〜35cm/10分のMVR値を有する熱可塑性ポリウレタン70質量%、及び、150〜500μmの粒径分布を有する木粉もしくは繊維30質量%
7. 80000g/モルの平均分子量を有するポリ(イプシロン)−カプロラクトン70質量%、及び、平均粒径45μmのOmya社の市販の工業用チョーク30質量%
8. 80000g/モルの平均分子量を有するポリ(イプシロン)−カプロラクトン70質量%、及び、50〜500μmの粒径分布を有する充填材としての粉砕されたポリエチレンテレフタレート(PET)30質量%
9. 190℃で負荷10kgで測定された20〜35cm/10分のMVR値を有する熱可塑性ポリウレタン
10. 80000g/モルの平均分子量を有するポリ(イプシロン)−カプロラクトン
11. 40000g/モルの平均分子量を有するポリ(イプシロン)−カプロラクトン
12. 28%のビニルアセテート含分及び190℃/2.16kgでの150g/10分のMFIを有するエチレン−ビニルアセテートコポリマー
13. DE2621195Cに記載の材料
14. EP183192C1、実施例2に記載の材料。
【0023】
表中で使用した略記は以下の意味を有する:
n.n(1)=材料があまりにも不安定であるため認めることができず、前活性化、即ち高温で処理することができない。
【0024】
n.n(2)=織物分のため測定不可能。
【0025】
n.g.=測定しない。
【0026】
NC=不完全な合体 −材料は、接着の継ぎ目、即ち2つの材料(コンパウンド及び表材料)の間で分離する。
【0027】
CF=コンパウンドの内部の分離を意味する凝集破壊。
【0028】
結果の要約:
本発明による適当な材料1、3、5及び8は、これらが4つの全ての基準において、いわゆる「製造ウィンドウ(Produktfenster)」内にある目標値を満たすことが際立っているのに対して、純粋な原料、生成物9、10、11及び12、並びに、EP183192号及びDE2621195号に記載されている材料13及び14は、支持体のない、少なくとも1つの基準を逸脱する製品であり、使用することができず、この製造ウィンドウの外に見い出すことができる。
【0029】
更に、第1表は、プラスチックも充填材として条件付きで適当であるが、しかしながら、その平滑な表面に基づき、極めてわずかな凝集性を示すことを表す。
【0030】
製造法
ホットメルト接着剤である80000g/モルの平均分子量を有するポリ(イプシロン)−カプロラクトンを、温度約180℃で溶融する。充填材である、5〜30%の量の、150〜500μmの粒径分布を有する木粉−繊維混合物を、計量供給装置を用いて撹拌及び混練下に高温溶融物中に搬入し、湿気及び放出されるガスを脱気装置を用いて吸引する。可塑性材料が生じ、この可塑性材料を更に真空脱気する。最終的に、そのように処理された可塑性材料を多段のロールカレンダーに供給し、その際、ロールカレンダーの個々の段階の温度は、最初が40℃で最後が20℃未満の低下する温度プロフィールを有する。このカレンダー中で可塑性材料を平坦に圧延し、冷却した後にカレンダーから平坦な長尺物の形で取り出す。そのようにして得られた平坦な材料を、通常の方法で、型抜き及び削りによって後加工し、靴のための補強部材(つま先キャップ/かかとキャップ)にすることができる。その後、型抜き及び削りの際に生じる屑を収集し、荒破砕(屑処理(Haeckselprozess))の後に、再度製造プロセスに直接供給するか、又はそれとは別に、粉砕して粉末にし、補強材料の製造のための粉末技術において原料として使用することができる。
【0031】
しかしながら、ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドを造粒することもでき、顆粒を再度溶融した後に、押出し又はカレンダー加工により加工し、平坦な箔にすることができる。
【0032】
本発明によるホットメルト接着剤/充填材コンパウンドのもう1つの適当な製造法は射出成形技術であり、この技術を用いて、射出成形部材の形の補強部材をうまく製造することができる。
【0033】
本発明によるホットメルト接着剤/充填材コンパウンドを、50〜1000μmの粒径分布を有する微粉末の形に粉砕し、補強部材の二次加工のために使用する平坦な箔の製造のために使用することもできる。更に、このホットメルト接着剤/充填材コンパウンド粉末を、公知の粉末加工技術に従って、3次元の補強部材を製造するのに使用することができる。
【0034】
前記のホットメルト接着剤/充填材コンパウンドないし種々の方法により前記コンパウンドから製造された補強材料ないし補強部材を含む靴は、殊に良好な使用特性を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの形の靴製造のための熱可塑性補強材料において、前記ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドが、以下
a.(DIN ISO 1133に従って100℃、21.6kgで測定された)MVR−値が2〜300cm/10分、有利に10〜20cm/10分の値を有する、50〜95質量%の量の1種以上のホットメルト接着剤
及び
b.ホットメルト接着剤中で溶解しない、50〜5質量%の量の1種以上の充填材
から成り、
ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドが、以下のパラメータ:
1.MVR値 2〜6cm/10分、有利に3〜5cm/10分
2.DIN EN 14610に従って65℃で測定された表面粘着性/タック 少なくとも10N〜最大60N、有利に15N、殊に30N
3.DIN 53357に準拠して測定された、表材料及び裏張りに対する接着値/剥離強度 少なくとも30N/5cm
4.加熱炉中で温度90℃で5分間貯蔵した後に測定された長さの伸び 最大25%、有利に20%未満
を同時に満たすことを特徴とする、ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの形の靴製造のための熱可塑性補強材料。
【請求項2】
成分aであるホットメルト接着剤が、1. 75〜95質量%の量の直鎖ポリエステル及び/又は75〜95質量%の量の熱可塑性ポリウレタンと、2. 10〜40質量%、有利に15〜25質量%のビニルアセテート含分を有する、0〜25質量%の量のエチレン−ビニルアセテートコポリマー、及び、45〜1000μm、有利に45〜500μmの粒径分布を有する、球形、多角形粒子の形の、又は、45〜1000μm、有利に45〜500μmの長さを有する繊維の形の、無機充填材、鉱物充填材、有機植物性充填材、プラスチック及びそれらの混合物の群から選択された、50〜5質量%の量の充填材とからの混合物である、請求項1記載のホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの形の靴製造のための熱可塑性補強材料。
【請求項3】
充填材が45〜500μmの粒径分布を有する木粉である、請求項1記載の補強材料。
【請求項4】
充填材が45μmの粒径を有するチョークである、請求項1記載の補強材料。
【請求項5】
ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの表面粘着性/タックが25〜45Nの値を有する、請求項1記載の補強材料。
【請求項6】
ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの長さの伸びが、温度90℃で測定した場合20%未満である、請求項1記載の補強材料。
【請求項7】
請求項1記載のホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの形の靴製造のための熱可塑性補強材料の製造法において、ホットメルト接着剤を溶融させ、充填材を、計量供給装置を用いて撹拌及び混練下に高温溶融物中に搬入し、この場合、湿気及び放出されるガスを脱気装置を用いて吸引し、このようにして生じる可塑性材料を更に真空脱気し、そのように処理された可塑性材料を後加工に供給することを特徴とする、請求項1記載のホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの形の靴製造のための熱可塑性補強材料の製造法。
【請求項8】
請求項1記載のホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの形の靴製造のための熱可塑性補強材料の製造法において、ホットメルト接着剤/充填材コンパウンドを造粒し、顆粒を再度溶融させ、引き続き、押出し又はカレンダー加工により後加工して平坦な箔にすることを特徴とする、請求項1記載のホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの形の靴製造のための熱可塑性補強材料の製造法。
【請求項9】
請求項1記載のホットメルト接着剤/充填材コンパウンドを含む靴製造のための熱可塑性補強材料の製造法において、原料としてのホットメルト接着剤/充填材コンパウンドを射出成形機中で後加工して補強部材にする、請求項1記載のホットメルト接着剤/充填材コンパウンドを含む靴製造のための熱可塑性補強材料の製造法。
【請求項10】
補強部材の二次加工のために使用する平坦な箔を製造するための、50〜1000μmの粒径分布を有する微粉末の形の請求項1記載のホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの使用。
【請求項11】
3次元の補強部材を製造するための、50〜1000μmの粒径分布を有する微粉末の形の請求項1記載のホットメルト接着剤/充填材コンパウンドの使用。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれか1項記載の補強材料を含む靴。

【公表番号】特表2006−515895(P2006−515895A)
【公表日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−501730(P2005−501730)
【出願日】平成16年3月27日(2004.3.27)
【国際出願番号】PCT/EP2004/003300
【国際公開番号】WO2004/090061
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(504133899)ベーカー ギウリニ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (4)
【Fターム(参考)】