説明

【課題】 我々は加齢とともに、運動量が少なくなり筋力も衰え、足腰も弱りがちになる、また、脊椎を支える椎間板も水分が減少して弾力性が無くなり、腰痛の一因にもなってくる、そこで、歩くという行為だけでそれらの問題点が改善、解消できないかを、又、そういう靴が無いかを課題として研究開発を進めた。
【解決手段】 足の筋肉を使う散歩やジョギングなどは健康面にて大変よいことであるが、それが短時間であったり、ゆっくり歩行などでは運動量、筋力稼動面での肉体的負荷は少なすぎる、そこで歩行上の連帯道具である靴の底の形状を変え、又、歩行時の姿勢を少し変化させることで、短時間でも十分な運動量をもたらし、又、強制伸筋運動、ストレッチング効果、同時に背筋がピンと伸びる姿勢になるため、腰が曲がることを予防し、腰痛防止、健体効果を生み出すものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は腰痛予防、健脚、健体の促進を目的とし、ふくらはぎを中心として足、腰の筋肉を伸張し、ストレッチング効果を生み出すつまさき高の運動用靴に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の運動靴は長時間の歩行、ジョギングにも足元の疲労が少なくなるよう中敷の形状、その柔軟性、ゴムの反発力などに研究改良がなされ、また、前進歩行が前提のため、歩きやすさを求めるので、かかとが高くつま先が低く、という形状が主であり、歩き方もひざを曲げて歩くのが基本である。
【0003】
また、身長を高く見せるよう、男女とも極端に高いかかと甲高靴や、逆に、スリッパにおいては、健康、健脚を目的とした、必然的につまさき歩きになるようかかと部分がカットされた商品などもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に述べた従来の靴は、歩行が快適にかつ長距離を歩いて健康促進という、靴を通しての間接的な主旨となり、また、短時間のゆっくりした歩行だとカロリー消費も少なく筋肉の伸張運動の面でも、また、腰痛予防、健脚効果、脚部の筋繊維の強化の面でも不十分である。
【0005】
本発明は、そうした欠点を無くすため、また、靴そのものが筋力効果、健脚訓練となるように直接的な働きをもつため、靴及び歩き方に研究を重ねた。
【課題が解決するための手段】
【0006】
筋肉や関節が硬くなり、屈伸運動にて腰が十分曲がらないときでもストレッチングボードに膝を伸ばして30度程度の角度にて、つま先を上げた状態で1分程度乗るだけでも、腰まわりの筋肉、関節が柔らかくなり、屈伸力の向上につながる、また、背筋をピンと伸ばすことにもなる。本発明品は膝を伸ばして歩くことにより、上述した効果のみならず歩くという脚部の筋力を使うことでさらなる相乗効果をもたらし、日々短時間、継続的に歩行訓練を行うことで、強制的な伸筋運動となり、腰まわりの筋膜の強化につながり、そこで腰痛予防にもなる。
【発明の効果】
【0007】
上述したように本発明は、歩行用としては非常に不適なため、逆にただ歩くという行為だけで、通常歩行とは比べ物にならない筋肉運動を伴い、身体全体の伸筋運動となり、背筋もピンと伸び、ストレッチ、ヨガ運動にも匹敵する行為である、結果、持久力の筋肉といわれる遅筋繊維の老化を防ぎ、血液運搬を司る赤色筋の活性化につながり、足腰の強化、血液のサラサラ化を促進して、腰痛予防、健体効果をもたらすことになる。
【発明の実施するための最良の形態】
【0008】
各靴メーカーにてもこの種の形状での少数のテスト生産に難色を示されたので、市販のゴム底の靴を多数購入して、ゴム底部を分離加工して、図2の形状による試作品にて、歩行訓練を行った。職業上、同一姿勢にて長時間仕事をする腰痛もちのタクシー運転手さん中心に50代5名、60代6名にて、本発明品にて歩行訓練してもらった、最初は大変歩きにくく、思うように歩幅も取れなかったが、3〜4日頃から歩行に対しての違和感もうすれ、また、強制伸筋運動を伴うため、最初の2〜3分をウォーミングアップ時間とし、その後、5分間を一週間で、2週目には7分間、3週目以降10分間で、1日2回歩行訓練をしてもらったところ、4週目以降、歩幅も伸び、また、一歩目から4歩目まで大きく息を吐き、5〜6歩目にて大きく息を吸う腹式呼吸、有酸素運動さえできるようになった。それ以降各自全員が続けています、また、一部の人はより負荷がかかるよう、つま先をより高くして歩行運動を行っている。その結果11名中10名の方々が腰痛を感じる周期が大きく延びたり、痛みがうすれたりとの効果を得、また、その後の血液検査にて、血糖値が下がり、中性脂肪値が下がるなどの効果にもつながった。これは運動不足が解消され、伸筋運動によるヨガ効果にての血液のサラサラ化、血行促進に伴う血液循環の十分な適正化によるものである。
【0009】
したがって、運動不足、足腰の弱ってきた高齢者などが段階的に2分、3分、5分とリハビリ的に歩行訓練を日々励行することで足腰の強化につながり、血行促進による適正な血液循環効果をもたらし、健康体へと体質が改善するため、国の高齢者健康促進対策の十分な一助となり、医療費軽減効果をももたらすことになる。又、室内においてはつま先部にゴムなどで足下を3cm〜6cm位まで高くした素材を調整のきくマジックテープで足上で止めるトゥーアップバンドでひざを伸ばし室内を歩き回ることでも上述した効果が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】靴の中敷のつま先部を高く、30度程度の傾斜加工をほどこした断面図
【図2】

【符号の説明】
【0011】
1 中敷高靴の断面図 2 靴底高の側面図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
つま先部を高くして、又、歩行の際ヒザを伸ばして歩くことでストレッチング効果を生み出す、腰痛予防、健脚、健体を目的としたつま先高靴(トゥアップシューズ)

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−46455(P2010−46455A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−238640(P2008−238640)
【出願日】平成20年8月20日(2008.8.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(507074395)
【Fターム(参考)】