説明

鞍乗型車両

【課題】コストの上昇を抑制しつつ騒音の発生を防止できる鞍乗型車両を提供する。
【解決手段】平面部31aを有する車両構成部品(車体フレーム)2を備えた鞍乗型車両であって、前記平面部31aに対向するよう配設された弾性部材34と、該弾性部材34を前記平面部31aに圧接させる圧接部材32とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、幅広の平面部を有する車両構成部品を備えた鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の鞍乗型車両では、形状に対する自由度が高く、かつ製造が容易である等の理由から車体フレームやリヤアーム等の車両構成部品を鋳造により製造する場合がある。このような車両構成部品は、エンジン,後輪等の重量物を支持することから、支持剛性を高めるために、比較的広い平面部を有する中空形状とするのが一般的である。
【0003】
この場合、前記車体構成部品の平面部が、エンジン振動や変速機のギヤ噛み合い音を増幅させ、耳障りな騒音を発生するおそれがある。このため、例えば特許文献1では、リヤアーム内に発泡剤を充填することで騒音の発生を抑制するようにしている。
【特許文献1】特開2004−90310号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記従来のように、大型のリヤアーム内全域に発泡剤を充填する構造では、多量の発泡剤を要し、コストが上昇するという問題がある。
【0005】
本発明は、前記従来の状況に鑑みてなされたもので、コスト及び重量の上昇を抑制しつつ騒音の発生を防止できる鞍乗型車両を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、平面部を有する車両構成部品を備えた鞍乗型車両であって、前記平面部に対向するよう配設された弾性部材と、該弾性部材を前記平面部に圧接させる圧接部材とを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る鞍乗型車両によれば、車両構成部品の平面部に、圧接部材により弾性部材を圧接させたので、平面部により、エンジン振動や変速機の切換時の振動等が増幅されるのを抑えることができ、その結果、騒音の発生を抑制できる。
【0008】
また車両構成部品の平面部に、圧接部材により弾性部材を圧接させる構造であるので、例えば従来のリヤアーム内に発泡剤を隙間無く充填する構造に比べてコストを低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0010】
図1ないし図5は、本発明の第1実施形態による自動二輪車(鞍乗型車両)を説明するための図である。なお、本実施形態の説明の中で前後,左右という場合は、特記なき限り、シートに着座した状態で見た場合の前後,左右を意味する。
【0011】
図において、1は自動二輪車を示しており、該自動二輪車1は、以下の概略構造を有する。車体フレーム2の前端部に位置するヘッドパイプ2aによりフロントフォーク3が左右に操向自在に支持されている。
【0012】
このフロントフォーク3の下端部には前輪4が軸支され、該前輪4の上方はフロントフェンダ5で覆われており、該フロントフェンダ5はフロントフォーク3の下部に取り付けられている。
【0013】
また前記フロントフォーク3の、上部にはヘッドライト装置6が配設され、上端部には操向ハンドル7が固定されている。前記ヘッドライト装置6には、スピードメータ及びタコメータ等を有する円形状の計器11が操向ハンドル7の前方に位置するように取り付けられている。
【0014】
また前記車体フレーム2には、エンジンユニット8が、前側懸架ブラケット9,中央懸架ブラケット10及び前記車体フレーム2の左,右のリヤアームブラケット部2b,2bにより懸架支持されている。このエンジンユニット8には吸気装置12,及び排気装置13が接続されており、また該エンジンユニット8の前方にはラジエータ装置14が配設されている。
【0015】
前記吸気装置12は、前記車体フレーム2の前部に配置されたフレームカバー15で上方から覆われており、該フレームカバー15には、車両状態を表示する表示装置16が配設されている。
【0016】
また前記エンジンユニット8の左側壁下部には、該自動二輪車1を左側に少し傾けた状態に起立させるサイドスタンド装置21が配設されている。
【0017】
さらにまた、前記左,右のリヤアームブラケット部2bによりリヤアーム17が上下揺動可能に支持されており、該リヤアーム17の後端部により後輪18が軸支されている。この後輪18及び前記前輪4は、油圧式の制動装置22により制動される。
【0018】
前記リヤアーム17と前記リヤアームブラケット部2bとの間には後輪懸架装置19が配設されており、該後輪懸架装置19は遠隔式の作動特性調整機構25を備えている。
【0019】
前記後輪懸架装置19の上側には、燃料タンク20が配設されている。該燃料タンク20の斜め前方には、前記制動装置22の油圧制御ユニット22aが配設されている。
【0020】
該油圧制御ユニット22a及び前記燃料タンク20の上方を覆うように鞍乗型のメインシート23aが配設され、該メインシート23aの後側に配置されたタンデムシート23bの下側には、前記後輪18を上方から覆うリヤフェンダ24が配設されている。
【0021】
車両構成部品である前記車体フレーム2は、鋳造により製造されており、前記ヘッドパイプ2aを含むガセット部2dと、該ガセット部2dから車幅方向外側に拡開しつつ後斜め下方に延びる左,右のメインフレーム部2cと、該左,右のメインフレーム部2cの後端に続いて下方に延びる前記左,右のリヤアームブラケット部2bとを備えている。
【0022】
また前記車体フレーム2は、左,右のリヤアームブラケット部2bから後斜め上方に延びるリヤフレーム26を備えている。該リヤフレーム26は、シートレール部26aとシートステー部26bとを有する。
【0023】
前記左,右のリヤアームブラケット部2bは、砂製中子を有する金型鋳造により一体に形成された中空状のものであり、前記左,右のメインフレーム部2cから後斜め下方に延びる上ブラケット部2eと、該上ブラケット部2eから車両前後方向に拡開しつつ下方に延びるエンジン懸架部2fと、該エンジン懸架部2fから下方に延びるリヤアーム支持部2gとを有する。
【0024】
前記エンジン懸架部2fの後端面2f′は、前記リヤアーム支持部2gの後端面2g′より後方に位置するよう膨出形成されている(図2参照)。
【0025】
前記左,右の上ブラケット部2eの後面には、シートレール取付ボス部2hが形成され、前記エンジン懸架部2fの後面には、シートステー取付ボス部2iが形成されている。
【0026】
また左,右の上ブラケット部2e同士は、車幅方向に延びる上クロス部材27aにより連結され、前記エンジン懸架部2f同士は、中間クロス部材27bにより連結されている。さらにリヤアーム支持部2g同士は、下クロス部材27cにより連結されている。
【0027】
前記左,右のリヤアーム支持部2gにより、前記リヤアーム17の前端部がピボット軸28を介して上下揺動可能に支持されている。
【0028】
前記左,右のエンジン懸架部2fの前下端部2jにより、前記エンジンユニット8の変速機ケース8aの上壁後端部が懸架ボルト29により懸架支持されている。
【0029】
前記左,右のリヤアームブラケット部2bは、車幅方向外側に位置するよう配置された第1壁部30と、該第1壁部30に略対向するよう車幅方向内側に配置された第2壁部31とを有する大略角筒形状をなしている。ここで、左,右のリヤアームブラケット部2bは、略左右対称であることから、左側のリヤアームブラケット部についてのみ説明し、右側のリヤアームブラケット部についての説明は省略する。
【0030】
前記エンジン懸架部2fの第1壁部30及び第2壁部31は、前記リヤアームブラケット部2bの前面から前方に突出するよう形成された前後方向に広がる第1平面部30a及び第2平面部31aを有する。
【0031】
前記第1平面部30aには、三角形状の凹部30bが車幅方向内側に凹設され、該凹部30bには円形状の開口30cが形成されている。該開口30cは、前記リヤアームブラケット部2bを金型鋳造する際の中子を構成する砂を抜くための孔である。
【0032】
前記凹部30bには、前記開口30cを閉塞する三角形状の化粧板32が配置されている。該化粧板32は、前記凹部30bの各頂角部分に形成されたボス部30dにボルト33により着脱可能に取り付けられている。
【0033】
前記リヤアームブラケット部2bは、防振,防音機構を備えている。該防振,防音機構は、前記エンジン懸架部2fの第2平面部31aに対向するよう配設されたゴムからなる円筒状の弾性部材34と、該弾性部材34を前記第2平面部31aに圧接させる圧接部材32とを備えており、詳細には以下の構造を有する。
【0034】
前記圧接部材32は、前記化粧板であり、該圧接部材32の内側面には前記弾性部材34の軸線方向端面34aが接着剤により固着されている。
【0035】
前記弾性部材34は、前記第1壁部30の第1平面部30aの開口30cから、前記第2壁部31の第2平面部31aに対向するよう挿入配置されている。
【0036】
そして前記各ボルト33をボス部30dに締め付けることにより、前記圧接部材32が、弾性部材34を圧縮変形させて前記第2平面部31aに圧接させている。前記弾性部材34の軸方向寸法t1は、エンジン懸架部2fの第1平面部31aの内面と、圧接部材32の取り付け時における内側面との寸法t2より大きい値に設定されている。ちなみに、弾性部材34の締め代は概ね10mm弱に設定されている。
【0037】
本実施形態によれば、リヤアームブラケット部2bの第2平面部31aに、圧接部材32により弾性部材34を圧接させたので、面積の広い第2平面部31aによる音の増幅作用を抑えることができ、エンジン振動,変速機のギヤ噛み合い音等に起因する騒音の発生を防止できる。
【0038】
また前記圧接部材32により弾性部材34を第2平面部31aに圧接させる構造であるので、従来のリヤアーム内全域に発泡剤を充填する場合に比べてコストを低減できる。即ち、金型鋳造する際に必要な中子用砂を抜くための孔である開口30dを閉塞する圧接部材(化粧板)32をそのまま利用して弾性部材34を取り付けたので、弾性部材34の追加だけで済み、安価に実施できる。
【0039】
本実施形態では、車体フレーム2のリヤアームブラケット部2bのエンジン懸架部2fに前記弾性部材34を配置したので、エンジン振動,ギヤ噛み合い音が伝わり易いエンジン懸架部2fでの騒音の発生を効果的に抑制できる。
【0040】
即ち、前記エンジン懸架部2fは、上ブラケット部2eに比べて前後方向に幅広となっている。このため中空状のリヤアームブラケット部2b内を伝わる振動や音がエンジン懸架部2fで増幅され、該エンジン懸架部2fの開口30cがスピーカーとして作用することとなり、このため耳障りな騒音が発生し易くなっている。本実施形態では、振動や音が増幅されるエンジン懸架部2fの開口30cに弾性部材34を挿入して第2平面部31aに圧接させたので、1つの弾性部材34で前記騒音を効率よく抑制できる。
【0041】
また前記圧接部材32に弾性部材34を一体に接着したので、圧接部材32の組み付け時に、弾性部材34を同時に組付けることができる。
【0042】
本実施形態では、前記エンジン懸架部2fを、車幅方向外側に位置し、かつ開口30cを有する第1壁部30と、該第1壁部30に対向するよう車幅方向内側に位置し、かつ幅広の第2平面部31aを有する第2壁部31とを備えたものとし、弾性部材34を、第1壁部30の開口30cから前記第2平面部31aに対向するよう挿入し、前記圧接部材32により前記第2平面部31aに圧接させたので、化粧板としての圧接部材32を第1壁部30に取り付ける際に弾性部材34も同時に取り付けることができ、組み付け工数が増えることはない。
【0043】
前記エンジン懸架部2fに、車幅方向内側に凹む凹部30bを形成し、該凹部30bに開口30cを形成したので、エンジン懸架部2fに開口30cを形成したことによる剛性の低下を回避できる。また凹部30b内に圧接部材32を配置したので、見栄えの悪化を防止できる。
【0044】
本実施形態では、前記リヤアームブラケット部2bを金型鋳造品で構成し、該製造時の砂抜き孔を、前記弾性部材34を挿入配置するための開口30cに兼用したので、弾性部材34を配置するための孔別途形成する必要はなく、剛性の低下及びコストの上昇といった問題を回避できる。
【0045】
本実施形態では、前述のように開口30cを閉塞する化粧板を圧接部材32として利用したので、弾性部材34を取り付けるための部品を不要にでき、コストの上昇を防止できる。
【0046】
図6ないし図8は、本発明の第2実施形態による自動二輪車を説明するための図である。図中、図1〜図5と同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0047】
本実施形態は、車体構成部品であるリヤアーム17に弾性部材34を配置した例である。
【0048】
前記リヤアーム17は、金型鋳造により構成され、後端部で前記後輪18を支持する左,右のアーム本体17a,17bと、該左,右のアーム本体17a,17bの前部を結合する結合部17cと、該結合部17cの前側に形成され、前記ピボット軸28を介して前記左,右のリヤアームブラケット部2bのリヤアーム支持部2gで支持されるピボット部17dとを有する。
【0049】
前記左のアーム本体17a内には、前記エンジンユニット8からのエンジ動力を前記後輪18に伝達するドライブシャフト35が挿入配置されている。該ドライブシャフト35は、傘歯車機構(不図示)を介して前記後輪18に連結されている。
【0050】
前記右のアーム本体17bの結合部17cの前側近傍は、車幅方向外側に位置する第1壁部30と、内側に位置する第2壁部31とを備えている。
【0051】
該第1壁部30及び第2壁部31は、上下方向に広がる第1平面部30a及び第2平面部31aを有している。また前記第1壁部30には、砂抜き孔としての開口30cが形成されている。
【0052】
そして前記弾性部材34は、前記第1壁部30の開口30cから前記第2壁部31の第2平面部31aに対向するよう挿入配置され、圧接部材36を一対のボルト37,37を介して前記第1壁部30に取り付けることにより、前記第2平面部31aに圧接されている。
【0053】
前記弾性部材34は圧接部材36に接着剤又はボルトにより固定されている。また該圧接部材36は、第1壁部30の曲面に沿うように折り曲げ形成されている。
【0054】
本実施形態によれば、リヤアーム17の第2平面部31aに、圧接部材36により弾性部材34を圧接させたので、上下方向に広い第2平面部31aによる音の増幅作用を抑えることができ、後輪18から伝わる振動,ドライブシャフト35のギヤ噛み合い音等に起因する騒音の発生を防止でき、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0055】
また前記圧接部材36により弾性部材34を第2平面部31aに圧接させる構造であるので、従来のリヤアーム内全域に発泡剤を充填する場合に比べてコストを低減でき、この点からも第1実施形態と略同様の効果が得られる。
【0056】
図9は、前記第2実施形態による弾性部材の変形例を示している。図中、図6〜図8と同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0057】
本変形例は、弾性部材34に、第1壁部30の開口30cを閉塞する蓋部40を一体的に形成し、該蓋部40に圧接部材36が係合する係合溝40aを形成した例である。該前記変形例では、第1壁部30の開口30cを簡単な構造で閉塞することができ、また弾性部材34と圧接部材36とを分離することができ、両者34,36を固定するための工程を省略できる。
【0058】
なお、前記第1,第2実施形態では、車両構成部品としてリヤアームブラケット部,リヤアームを例に説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、例えば、前記車体フレーム2のガセット部2d等の幅広の平面部を有する中空状の車両構成部品であれば適用可能である。
【0059】
また前記第1,第2実施形態では、金型鋳造成形品からなる車体構成部品を例に説明したが、本発明は、鍛造成形品,あるいは押し出し成形品からなる車両構成部品にも適用可能である。
【0060】
さらに前記第1,第2実施形態では、自動二輪車を例に説明したが、本発明は、鞍乗型シートを搭載した自動三,四輪車や不整地走行用鞍乗型車両にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1実施形態による自動二輪車の側面図である。
【図2】前記自動二輪車の車体フレームの側面図である。
【図3】前記車体フレームのエンジン懸架部の側面図である。
【図4】前記エンジン懸架部の断面図(図3のIV-IV線断面図)である。
【図5】前記エンジン懸架部に配設された弾性部材の図である。
【図6】本発明の第2実施形態によるリヤアームの斜視図である。
【図7】前記リヤアームに配設された弾性部材の斜視図である。
【図8】前記リヤアームの平面図である。
【図9】前記第2実施形態の変形例を示す弾性部材の斜視図である。
【符号の説明】
【0062】
1 自動二輪車(鞍乗型車両)
2 車体フレーム(車両構成部品)
2b リヤアームブラケット部
2f エンジン懸架部
17 リヤアーム(車両構成部品)
17a,17b アーム本体
17c 結合部
17d ピボット部
18 後輪
28 ピボット軸
30 第1壁部
30a 第1平面部
30c開口(砂抜き孔)
31 第2壁部
31a 第2平面部
32 圧接部材
36 圧接部材
34 弾性部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面部を有する車両構成部品を備えた鞍乗型車両であって、
前記平面部に対向するよう配設された弾性部材と、
該弾性部材を前記平面部に圧接させる圧接部材と
を備えたことを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項2】
請求項1に記載の鞍乗型車両において、
前記車両構成部品は、車体フレームであり、
該車体フレームは、第1壁部と、該第1壁部に対向するように配置され、前記平面部を有する第2壁部とを含み、
前記弾性部材は、前記第1壁部と第2壁部との間に配置されていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項3】
請求項2に記載の鞍乗型車両において、
前記第1壁部は、前記圧接部材を含むことを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項4】
請求項2に記載の鞍乗型車両において、
前記第1壁部は開口を有し、
前記弾性部材は、前記第1壁部の開口から前記第2壁部の平面部に対向するよう挿入配置され、前記圧接部材により前記平面部に圧接されていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項5】
請求項4に記載の鞍乗型車両において、
前記圧接部材は、前記開口を覆うように前記第1壁部に取り付けられ、前記弾性部材を第2壁部の平面部に圧接させていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項6】
請求項2に記載の鞍乗型車両において、
前記車体フレームは、後輪を支持するリヤアームをピボット軸を介して軸支するリヤアームブラケット部と、
該リヤアームブラケット部に前方に突出するよう形成されたエンジン懸架部とを含み、
該エンジン懸架部は、車幅方向の外側に位置するとともに、前記開口を有する第1壁部と、車幅方向の内側に位置する第2壁部とを含むことを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項7】
請求項6に記載の鞍乗型車両において、
前記エンジン懸架部の第1壁部は、車幅方向内側に凹む凹部を有し、前記開口は該凹部内に形成され、前記圧接部材は、前記凹部に取り付けられていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項8】
請求項6に記載の鞍乗型車両において、
前記弾性部材は、前記第1壁部の開口から前記第2壁部の平面部に対向するよう挿入され、
前記圧接部材は、前記開口を覆うように前記第1壁部に取り付けられ、かつ前記弾性部材を前記第2壁部の平面部に圧接させていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項9】
請求項4に記載の鞍乗型車両において、
前記車体フレームは、砂製中子を有する鋳造成形品で構成され、前記開口は、砂を抜くための孔として使われていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項10】
請求項9に記載の鞍乗型車両において、
前記圧接部材は、前記開口を閉塞するための板であることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項11】
請求項1に記載の鞍乗型車両において、
前記車両構成部品は、後輪を支持するリヤアームであり、
該リヤアームは、後端部で後輪を支持する左,右のアーム本体と、該左,右のアーム本体の前部同士を結合する結合部と、該結合部の前端部に形成され、ピボット軸を介して前記車体フレームで支持されたピボット部とを含み、
前記アーム本体は、車幅方向の外側に配置された第1壁部と、内側に配置され前記平面部を有する第2壁部とを含むことを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項12】
請求項11に記載の鞍乗型車両において、
前記第1壁部は開口を有し、
前記弾性部材は、前記第1壁部の開口から前記第2壁部の平面部に対向するよう挿入配置され、前記圧接部材により前記平面部に圧接されていることを特徴とする鞍乗型車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−90884(P2009−90884A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−264947(P2007−264947)
【出願日】平成19年10月10日(2007.10.10)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】