説明

食品の粉付け方法及び食品の粉付け装置

【課題】被粉付け物の前後端に粉状物を強制的に付着させる食品の粉付け方法及びその装置を提供する。
【解決手段】コンベア12により被粉付け物Wと粉状物Pとを移送する間に被粉付け物Wに粉状物Pを付着させる食品の粉付け方法及びその装置10を提供する。移送方向の上流側に配置される高速コンベア13とその下流側に接続され高速コンベア13よりも低速で運転する低速コンベア17を用意し、高速コンベア13において移送方向に間隔D1を隔てて複数の被粉付け物Wを移送すると共に被粉付け物と被粉付け物との間S1を粉状物Pで満たして低速コンベア17へ搬出し、高速コンベア13で移送される被粉付け物Wと粉状物Pを低速コンベアに乗り換えさせて移送することにより、低速コンベア17における複数の被粉付け物間の間隔D2を高速コンベア13における間隔D1よりも小さくすることで、被粉付け物の前後端Wf,Wbに粉状物Pを強制的に付着させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、揚げ物等の素材食品である被粉付け物の表面に、パン粉等の粉状物を付着させる食品の粉付け方法及び食品の粉付け装置の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、揚げ物等の素材食品である被粉付け物の表面に、パン粉等の粉状物を連続して付着させる食品用自動粉付け装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3499700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1で提案されている装置は、揚げ物等の素材食品である被粉付け物と被粉付け物の上方側から振りかけたパン粉やメリケン粉等の粉状物とを載置して前方から後方へ移送する移送部材と、被粉付け物に粉状物を左右両側から押付けて付着させる左右の側方押付け片と、被粉付け物に粉状物を上方から押付けて付着させる上方押付け部材と、左右の側方押付け片と上方押付け部材とを移動可能に支持する支持部材とを備え、被粉付け物と粉状物とが前方から後方へ移送される間に、その移送に伴って左右の側方押付け片と支持部材とで形成された移送部材上の流通路に被粉付け物と粉状物とを通過させることによって、被粉付け物に上方及び左右両側方から粉状物が押し付けられ、被粉付け物に粉状物を付着させるものである。また、左右の側方押付け片を案内する案内部材を備え、左右の側方押付け片の幅が、その案内部材によって粉状物に覆われた被粉付け物を流通路の前方から後方へ移送するに従って漸次狭くなるよう設定され、移送に伴い被粉付け物に左右両側方から粉状物が徐々に押し付けられ、確実に被粉付け物の左右の両側面に粉状物を付着させることができる。
【0005】
しかしながら、上記の装置を用いて被粉付け物に粉状物を付着させる際、被粉付け物の前端及び後端に粉状物を付着させる部材や手段が備えられておらず、被粉付け物の前後端への粉状物の付着が被粉付け物の他の面と比較して不十分であった。例えば、上記の装置を用いてバッター液に浸した被粉付け物にパン粉を付着させる際、移送部材によって被粉付け物とパン粉を前方から後方へ移送する間に、被粉付け物の前端及び後端に付着したバッター液が垂れてしまい、被粉付け物の前後端へのパン粉の付着が被粉付け物の他の面と比較して薄かったり、被粉付け物から付着したパン粉がはがれる場合があり、特に、被粉付け物の後端においては、バッター液の後方への垂れが顕著であった。よって、被粉付け物の表面全体への粉状物の付着が不均一となり、被粉付け物に対する粉状物の部分的なはがれや被粉付け物に付着される粉状物の厚みのばらつき、粉付けされた食品を揚げた場合にその前後端の揚げ色が他の面と比較して黒くなる等の調理品質の低下につながる恐れがあった。
【0006】
本願発明はこのことに鑑み、被粉付け物の表面全体、特に、被粉付け物の前端及び後端に粉状物を強制的に付着させることができる食品の粉付け方法及び食品の粉付け装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の発明は、コンベアによって移送される複数の被粉付け物に対して、上記コンベアによって移送されるパン粉等の粉状物を付着させる食品の粉付け方法において、上流側に配置される高速コンベアと、上記高速コンベアの下流側に接続される低速コンベアとを用意し、上記高速コンベアにおいて移送方向に間隔を隔てて上記複数の被粉付け物を移送すると共に、上記被粉付け物と被粉付け物との間を上記粉状物で満たした状態で上記高速コンベアから上記低速コンベアへ搬出し、上記低速コンベアを上記高速コンベアの移送速度よりも低速の移送速度で運転し、上記高速コンベアにおいて移送される上記複数の被粉付け物と上記粉状物とを、上記低速コンベアに乗り換えさせて移送することにより、上記低速コンベアにおける上記複数の被粉付け物間の間隔が、上記高速コンベアにおける間隔よりも小さくなるようにすることで、上記被粉付け物の前端及び後端に上記粉状物を強制的に付着させることを特徴とする食品の粉付け方法を提供する。
【0008】
また、本願の請求項2に記載の発明は、コンベアによって移送される複数の被粉付け物に対して、上記コンベアによって移送されるパン粉等の粉状物を付着させる食品の粉付け装置において、上流側に配置される高速コンベアと、上記高速コンベアの下流側に接続される低速コンベアとを備え、上記高速コンベアは、移送方向に間隔を隔てて上記複数の被粉付け物を移送すると共に、上記被粉付け物と被粉付け物との間を上記粉状物で満たして移送するものであり、上記低速コンベアは、上記高速コンベアの移送速度よりも低速で、上記複数の被粉付け物と上記粉状物とを移送するものであり、上記高速コンベアにおいて移送される上記複数の被粉付け物と上記粉状物とを、上記低速コンベアに乗り換えさせて移送することにより、上記低速コンベアにおける上記複数の被粉付け物間の間隔が、上記高速コンベアにおける間隔よりも小さくなるようにすることで、上記被粉付け物の前端及び後端に上記粉状物を強制的に付着させることを特徴とする食品の粉付け装置を提供する。
【0009】
また、本願の請求項3に記載の発明は、上記高速コンベアの上方に上記粉状物の一部を投入する上方投入部を備え、上記上方投入部は、上記被粉付け物が上記粉状物で覆われると共に、上記被粉付け物と被粉付け物との間が上記粉状物で満たされるように、上記粉状物を上方から投入するものであり、上記高速コンベアと上記低速コンベアとの少なくとも何れか一方の移送速度が調整可能であることを特徴とする請求項2に記載の食品の粉付け装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本願の発明は、コンベアによって移送される複数の被粉付け物に対して、上記コンベアによって移送されるパン粉等の粉状物を付着させる食品の粉付け方法及び食品の粉付け装置において、移送方向の上流側に配置される高速コンベアと、上記高速コンベアの下流側に接続され高速コンベアよりも低速で運転する低速コンベアとを用意し、上記高速コンベアにおいて移送方向に間隔を隔てて上記複数の被粉付け物を移送すると共に、上記被粉付け物と被粉付け物との間を上記粉状物で満たした状態で上記高速コンベアから上記低速コンベアへ搬出し、上記高速コンベアにおいて移送される上記複数の被粉付け物と上記粉状物とを低速コンベアに乗り換えさせて移送することにより、上記低速コンベアにおける上記複数の被粉付け物間の間隔が、上記高速コンベアにおける間隔よりも小さくなるようにすることで、上記被粉付け物と被粉付け物の間に満たされた上記粉状物が上記被粉付け物の前端及び後端に押さえ付けられ、上記被粉付け物の前端及び後端に上記粉状物を強制的に付着させることができる食品の粉付け方法並びに食品の粉付け装置を提供することができたものである。
さらに、高速コンベアの上方に粉状物の一部を投入する上方投入部を備え、上記粉状物を、高速コンベアによって移送される上記被粉付け物が上記粉状物で覆われると共に、上記被粉付け物と被粉付け物との間が上記粉状物で満たされるように上方から投入することにより、被粉付け物の粉付けに十分な粉状物を供給することができるほか、上記高速コンベアと上記低速コンベアとの少なくとも何れか一方の移送速度を調整可能とすることによって、被粉付け物及び粉状物の種類や形状、被粉付け物及び粉状物の粉付け時の状態によって被粉付け物間の間隔を容易に変更することができるため、連続して被粉付け物の前端及び後端に粉状物を強制的に付着させることができる食品の粉付け装置を提供することができたものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本願発明に係る食品の粉付け装置全体を側面視した状態を示す説明図である。
【図2】被粉付け物及び粉状物を高速コンベアから低速コンベアへ乗り換えさせて移送する状態を示す説明図である。
【図3】被粉付け物及び粉状物を高速コンベアから低速コンベアへ乗り換えさせて移送する際に、被粉付け物がひとつ前に移送された被粉付け物に乗り上げた状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づき本願発明の実施の形態の一例をとりあげて説明する。説明の便宜上、図面の各図において、図示右側を移送方向の上流側(後方)、図示左側を移送方向の下流側(前方)をとする。
【0013】
本願発明に係る食品の粉付け装置10は、図1に示すように、移送部11と、粉投入部41と、粉付け部51とから構成される。
【0014】
移送部11は、コンベア12と、コンベア12の下流側に接続された粉除去部20と、コンベア12及び粉除去部20の下方に配置されたリターンコンベア23とから構成される。
【0015】
コンベア12は、揚げ物等の素材食品である複数の被粉付け物W…Wとパン粉等の粉状物Pとを移送方向の上流側から下流側へ移送するためのもので、移送方向の上流側に配置される高速コンベア13と、高速コンベア13の下流側に接続される低速コンベア17とを備える。
【0016】
高速コンベア13は、図1に示すように、移送方向の上流側に配置され、複数の被粉付け物W…Wを移送方向に間隔D1を隔てて載置して移送するとともに、被粉付け物Wと被粉付け物Wとの間S1に粉状物Pを満たして移送するもので、無端状のベルトコンベアからなる。高速コンベア13の載置面をなすベルト14の上面に複数の被粉付け物W…Wと粉状物Pとを載置し、ベルト14が循環可動することによって複数の被粉付け物W…W及び粉状物Pを上流側から下流側に順次移送する。また、高速コンベア13の上流側の上方には、後述する上方投入部45が備えられている。
【0017】
低速コンベア17は、図1及び図2に示すように、高速コンベア13の下流側に接続して配置され、高速コンベア13により下流側に移送された複数の被粉付け物W…Wと粉状物Pとを低速コンベア17に搬出して乗り換えさせてさらに下流側に移送するもので、高速コンベア13と略同幅の無端状のネットコンベアと、そのネットコンベアの載置面をなすベルト18の下方に備えられた受け板19とからなる。高速コンベア13と同様、載置面をなすベルト18の上面に複数の被粉付け物W…Wと粉状物Pとを載置し、ベルト18が循環可動することによって複数の被粉付け物W…W及び粉状物Pを上流側から下流側に順次移送する。高速コンベア13により下流側に移送された複数の被粉付け物W…Wと粉状物Pとを低速コンベア17へ搬出して乗り換えさせる際、少なくとも高速コンベア13に載置され移送される複数の被粉付け物W…Wのうち高速コンベア13の前端側に載置される被粉付け物Wと、低速コンベア17に搬出され乗り換えさせられる複数の被粉付け物W…Wのうち低速コンベア17の後端側に載置される被粉付け物Wとの間S1(図2に矢印Pにて符した位置)を粉状物Pで満たした状態とする。また、高速コンベア13の前端と低速コンベアの後端の間には、高速コンベア13と略同幅で、かつ断面が逆三角形状の板状部材からなる渡し板27を備える。渡し板27は、高速コンベア13により下流側に移送された複数の被粉付け物W…Wと粉状物Pとを低速コンベア17に円滑に乗り換えさせるとともに、その乗り換え時に高速コンベア13の前端と低速コンベア17の後端の間から粉状物を落下させないためのものである。
【0018】
高速コンベア13と低速コンベア17との少なくとも何れか一方の移送速度は調節可能となっており、低速コンベア17の移送速度は、高速コンベア13の移送速度よりも低速に設定されている。このように、低速コンベア17の移送速度を設定し、低速コンベア17を高速コンベア13よりも低速で運転することによって、図2に示すように、低速コンベア17に載置され下流側に移送される複数の被粉付け物W…Wが渋滞し、移送される被粉付け物Wの前端Wfとひとつ前に移送される被粉付け物Wの後端Wbとの距離、つまり、低速コンベア17に載置される複数の被粉付け物W間の間隔D2が詰まる。よって、高速コンベア13に載置される複数の被粉付け物W間の間隔D1と比較して、乗り換えさせられた低速コンベア17に載置される複数の被粉付け物W間の間隔D2が小さくなる。また、複数の被粉付け物W間の空間S2に載置された粉状物Pは、複数の被粉付け物W間の間隔D2が小さくなったことにより、その間隔D2が小さくなった分低速コンベア17の上方の空間に逃げて嵩高く積まれるだけでなく、複数の被粉付け物W…Wの前端Wf…Wf及び後端Wb…Wbに押さえ付けられる。場合によっては、粉状物Pが押さえ付けられる際に個々の粉状物P間の間隙や被粉付け物Wの前端Wf及び後端Wbと粉状物Pとの間隙が詰まって、低速コンベア17における複数の被粉付け物W間の空間S2に載置された粉状物Pの密度が、高速コンベア13における複数の被粉付け物W間の空間S1に載置された粉状物Pの密度と比較して大きくなる。よって、被粉付け物Wと被粉付け物Wの間S2に満たされた粉状物Pが被粉付け物Wの前端Wf及び後端Wbに押さえ付けられることで被粉付け物Wの前端Wf及び後端Wbに粉状物Pを強制的に付着させることができる。なお、高速コンベア13及び低速コンベア17の性能、特に、移送速度の調節領域は任意の領域のものを選択して用いてもよい。例えば、高速コンベア13の移送速度の調節領域を低速コンベア17の移送速度の調節領域よりも高速な領域のみとする必要はなく、高速コンベア13の移送速度の調節領域と低速コンベア17の移送速度の調節領域が、全部、または部分的に重なってもよい。
【0019】
低速コンベア17の移送速度は、高速コンベア13の移送速度よりも遅ければよく、適宜変更して実施できる。低速コンベア17の移送速度は、高速コンベア13の移送速度の50〜99%の範囲に設定することが望ましく、高速コンベア13の移送速度の70〜95%の範囲に設定することがより望ましい。低速コンベア17の移送速度を高速コンベア13の移送速度の50%未満に設定すると、低速コンベア17に載置され移送される複数の被粉付け物W間の間隔D2が必要以上に小さくなり、図3に示すように高速コンベア13から低速コンベア17に乗り換えさせられる被粉付け物Wが、ひとつ前に低速コンベア17に乗り換えさせられた被粉付け物Wの上に乗り上げたり、ひとつ前に低速コンベア17に乗り換えさせられた被粉付け物Wとぶつかって被粉付け物Wの形状が変形する恐れがある。また、低速コンベア17の移送速度を高速コンベア13と同速度以上に設定すると、複数の被粉付け物W間の間隔D2が広くなり、被粉付け物の前後端Wf,Wbの良好な粉付け効果が得られなくなる。
【0020】
また、低速コンベア17に載置され下流側に移送される複数の被粉付け物W間の間隔D2は、高速コンベア13に載置され下流側に移送される複数の被粉付け物W間の間隔D1よりも小さくなることで、複数の被粉付け物W…Wの前端Wf…Wf及び後端Wb…Wbから複数の被粉付け物W間の空間S2に満たされた粉状物Pに対して力が加わる距離であり、かつ生産性を考慮した距離であればよく、適宜変更して実施できる。高速コンベア13に載置され下流側に移送される複数の被粉付け物W間の間隔D1、より詳しくは、移送される被粉付け物Wの前端Wfとひとつ前に移送される被粉付け物Wの後端Wbとの距離は、望ましくは10〜100mmの範囲とし、より望ましくは30〜50mmの範囲とする。高速コンベア13に載置され下流側に移送される複数の被粉付け物W間の間隔D1を上述の範囲とし、低速コンベア17を高速コンベア13よりも低速で運転することによって、低速コンベア17に搬出して乗り換えさせられ、さらに下流側に移送される複数の被粉付け物W間の間隔D2を高速コンベア13に載置され下流側に移送される複数の被粉付け物W間の間隔D1よりも望ましくは5〜20mmほど小さくするものとし、より望ましくは7〜15mmほど小さくするものとする。このように、高速コンベア13に対する低速コンベア17の移送速度と、高速コンベア13及び低速コンベア17に載置され下流側に移送される複数の被粉付け物W間の間隔D1,D2とを調整することによって、複数の被粉付け物W間の空間S2に満たされた粉状物Pが複数の被粉付け物W…Wの前端Wf…Wf及び後端Wb…Wbに押さえ付けられ、被粉付け物Wの前端Wf及び後端Wbに粉状物Pを強制的に付着させることができる。なお、高速コンベア13における被粉付け物Wと被粉付け物Wとの間S1、低速コンベア17における被粉付け物Wと被粉付け物Wとの間S2のそれぞれの空間は、少なくとも被粉付け物Wの前端Wf及び後端Wbからそれぞれの空間S1,S2に満たされた粉状物Pに対して力が加わる際にその力の伝達に直接関係する空間とする。
【0021】
粉除去部20は、低速コンベア17から移送される複数の被粉付け物W…Wをさらに下流側に移送するとともに、被粉付け物Wに付着しなかった余分な粉状物Pを後述するリターンコンベア23のベルト24上に落下させるためのものである。本実施形態においては、複数の円柱状のローラ21…21を、所定の間隔(以下、間隙とする)22をおいて移送方向に回転可能に並設し、回転手段(図示省略)により各々の円柱状のローラ21…21を回転させることによって、被粉付け物Wを下流側に移送するとともに、被粉付け物Wに付着しなかった余分な粉状物Pを後述するリターンコンベア23のベルト24上に落下させる。円柱状のローラ21とローラ21との間隙22は、粉状物Pによる目詰まり等を考慮して任意に設定することができる。また、粉除去部20の構成は上述のものに限らず、適宜変更して実施してもよい。
【0022】
リターンコンベア23は、図1に示すように、粉除去部20から落下した粉状物Pを受けて載置し、高速コンベア13の上流側まで移送するためのものであり、高速コンベア13と略同幅の無端状のベルトコンベアからなる。リターンコンベア23は、一方の端部(図示左側)が粉除去部20の下方に配設され、他方の端部(図示右側)が高速コンベア13の上流側の下方に配設され、上下方向においては、高速コンベア13側の端部(図示右側)が粉除去部20側の端部(図示左側)よりも高くなるよう傾斜している。また、リターンコンベア23の高速コンベア13側の端部と高速コンベア13の上流側の端部とは接続手段により接続されている。詳しくは、リターンコンベア23のベルト24がリターンホイール25に巻き付けられるとともに、高速コンベア13のベルト14を巻き付けている巻き付けホイール15に設けられた案内ホイール16の外周に、下方側から上方側にかけて押し付けられた状態で巻き付けられている。このように、リターンコンベア23のベルト24が、案内ホイール16に押し付けられた状態で案内ホイール16に巻き付けられることにより、リターンコンベア23のベルト24と高速コンベア13のベルト14との間に所定間隔の案内部26が形成され、リターンコンベア23のベルト24が高速コンベア13の案内ホイール16の回転に伴って高速コンベア13のベルト14とともに可動する。リターンコンベア23のベルト24と高速コンベア13のベルト14との間に形成される案内部26の間隔は特に制限されず、任意に設定すればよい。以上のように、リターンコンベア23は、粉除去部20から落下した粉状物Pを受けて載置し、その粉状物Pを高速コンベア13の上流側の下方まで移送して案内部26に送り込み、案内部26に送り込まれた粉状物Pを、リターンコンベア23のベルト24と高速コンベア13のベルト14とで挾持するようにして高速コンベア13に送り出す。これにより、粉状物Pを確実に移送部11間に循環させることができる。一方、リターンコンベア23により移送される粉状物Pの一部は、後述する粉供給コンベア42に落下載置されるようになっている。また、本願発明に係る食品の粉付け方法及び食品の粉付け装置10において、リターンコンベア23を備えずに食品への粉付けを行ってもよい。
【0023】
粉投入部41は、上方から粉状物Pを落下投入するためのもので、図1に示すように、粉供給コンベア42と、上方投入部45とから構成される。粉供給コンベア42は、粉状物Pを移送して上方投入部45に供給するためのもので、無端状のベルトコンベアからなり、移送部11であるコンベア12、粉除去部20、リターンコンベア23の側方に配置されている。粉供給コンベア42の一方の端部(図示左側)はリターンコンベア23の側方側の下方に配置され、リターンコンベア23によって移送される粉状物Pの一部を載置する。粉供給コンベア42の他方の端部(図示右側)は、高速コンベア13の上流側の上方にある上方投入部45内に配設されている。また、粉供給コンベア42のベルト43には所定間隔ごとにベルト43に対して垂直方向に突出した複数の突起部44…44を備え、複数の突起部44…44によりリターンコンベア23から落下して載置される粉状物Pを下方から上方へ移送することができるとともに、粉状物Pを所定量ずつ上方投入部45に供給することができる。さらに、粉供給コンベア42は、リターンコンベア23から落下載置された粉状物Pを所定量ずつ上方投入部45まで移送するだけではなく、ホッパー(図示省略)に収容された新規な粉状物Pを載置し上方投入部45まで移送することができる。上方投入部45は、粉供給コンベア42から供給された粉状物Pを、高速コンベア13に載置され移送される被粉付け物Wが粉状物Pで覆われると共に、被粉付け物Wと被粉付け物Wとの間S1が粉状物Pで満たされるように、上方から高速コンベア13に落下して投入するためのもので、本実施形態においては、高速コンベア13の上流側の上方に配置され、粉状物Pを上方から高速コンベア13の後端側に落下して投入する。上方投入部45は、高速コンベア13と略同幅の無底の箱形状に構成され、粉供給コンベア42から供給された粉状物Pをふるい分ける粉ふるい部46を備える。以上のように、粉投入部41は、粉供給コンベア42によって移送される粉状物Pを所定量ずつ上方投入部45に供給し、上方投入部45の粉ふるい部46でふるい分けられた粉状物Pを高速コンベア13の載置面となすベルト14の後端側にベルト14の幅方向にわたって略均一に落下させることができる。これにより、高速コンベア13の後端側に載置され移送される被粉付け物W及び被粉付け物Wと被粉付け物Wとの間S1に粉状物Pを上方から略均一に落下投入することができ、被粉付け物Wの表面全体が粉状物Pで覆われると共に、被粉付け物Wと被粉付け物Wとの間S1が粉状物Pで満たされる。
【0024】
粉付け部51は、コンベア12上に載置された複数の被粉付け物W…Wに粉状物Pを付着させるためのものであり、上方押し付け部52と側方押し付け部55とから構成される。
【0025】
上方押し付け部52は、高速コンベア13及び低速コンベア17に載置され移送される粉状物Pで覆われた被粉付け物Wを上方から押圧することによって、被粉付け物Wの上面及び下面と粉状物Pとを付着させるためのものであり、本実施形態においては、図1に示すように、高速コンベア13及び低速コンベア17の上方に設けられた4本の押圧ローラ53,53,53,54から構成される。各押圧ローラ53,53,53,54は、移送方向の上流側から下流側に向けて、第1〜第3押圧ローラ53,53,53、第4押圧ローラ54の順に回転可能に配置され、そのうち、第1〜第3押圧ローラ53,53,53は高速コンベア13の上方に、第4押圧ローラ54は低速コンベア17の上方に配置されている。各押圧ローラ53,53,53,54の移送方向における配置の間隔には特に制限はなく、任意に設定することができる。また、高速コンベア13及び低速コンベア17の載置面をなすベルト14,18と各押圧ローラ53,53,53,54の最下面との高さについても、被粉付け物Wが各押圧ローラ53,53,53,54とベルト14,18との間を通過して下流側に移送される間に被粉付け物Wが各押圧ローラ53,53,53,54によって押圧されて被粉付け物Wの上下面に粉状物Pを付着できる高さに設定すればよく、被粉付け物Wの形状や粉状物Pの種類に応じて任意に設定すればよい。本実施形態においては、第1〜第3押圧ローラ53,53,53については同じ高さに設定されているが、第1〜第3押圧ローラ53,53,53の高さを順次低くしたり、第1〜第2押圧ローラ53,53に対して第3押圧ローラ53の高さを低くするなど、上述の通り任意に設定すればよい。また、上方押し付け部52の構成は、上述のものに限らず、本願発明の目的を逸脱しない範囲において適宜変更して実施してもよい。例えば、上方押し付け部52を、特許文献1に記載の複数の板状体(図示省略)とその板状体を支持する複数の支持部材(図示省略)とから構成し、高速コンベア13の上流側から低速コンベア17にわたる上方に配置し、複数の被粉付け物W…Wと粉状物Pとが複数の板状体と高速コンベア13及び低速コンベア17の載置面であるベルト14,18との間を通過して下流側に移送される間に被粉付け物Wが複数の板状体によって上方から押圧されて被粉付け物Wの上下面に粉状物Pが付着されるように構成してもよい。また、例えば、上方押し付け部52を、一枚の傾斜板(図示省略)から構成し、高速コンベア13の上流側から低速コンベア17にわたる上方に、傾斜板とベルト14,18との間隔が下流側に向かうに従い小さくなるように配置し、複数の被粉付け物W…Wと粉状物Pとが傾斜板と高速コンベア13及び低速コンベア17の載置面であるベルト14,18との間を通過して下流側に移送される間に被粉付け物Wが傾斜板によって上方から押圧されて被粉付け物Wの上下面に粉状物Pが付着されるように構成してもよい。
【0026】
側方押し付け部55は、高速コンベア13に載置され移送される被粉付け物Wに粉状物Pを左右の側方から押し付けることによって、被粉付け物Wの左右の側面と粉状物Pとを付着させるためのものであり、本実施形態においては、高速コンベア13の下流側の上方に設けられた左右一対の循環ベルト(図示省略)から構成される。詳しくは、左右一対の循環ベルトを高速コンベア13の上方、かつ左右の側方に所定間隔をおいて配置し、下流側に向かうに従いその間隔が漸次狭くなるように配置するもので、上方から見ると下流側に向かうに従い逆ハの字形状となるよう配置する。左右一対の循環ベルトは、そのベルトの対向面が高速コンベア13の移送方向と同方向に循環可動するようになされている。複数の被粉付け物W…Wと粉状物Pとが高速コンベア13によって移送され、側方押し付け部55と高速コンベア13の載置面をなすベルト14との間を通過する際に、左右の循環ベルトによって被粉付け物Wの左右側面に粉状物Pが押し付けられ、被粉付け物Wの左右側面に粉状物Pが付着する。また、側方押し付け部55の構成は、上述のものに限らず、本願発明の目的を逸脱しない範囲において適宜変更して実施してもよい。例えば、側方押し付け部55を、特許文献1に記載の板状からなる複数の左右の側方押付け片(図示省略)とその左右の側方押付け片を支持する複数の支持部材(図示省略)とから構成し、高速コンベア13の上方に配置し、複数の被粉付け物W…Wと粉状物Pとが複数の左右の側方押付け用片と高速コンベア13の載置面であるベルト14との間を通過して下流側に移送される間に複数の左右の側方押付け用片によって被粉付け物Wに粉状物Pを左右の側方から押し付け、被粉付け物Wの左右の側面に粉状物Pが付着されるように構成してもよい。また、側方押し付け部55を、左右一対のローラ(図示省略)から構成し、高速コンベア13の上方、かつ左右の側方に所定間隔をおいて配置し、複数の被粉付け物W…Wと粉状物Pとが複数の左右一対のローラと高速コンベア13の載置面であるベルト14との間を通過して下流側に移送される間に左右一対のローラによって被粉付け物Wに粉状物Pを左右の側方から押し付け、被粉付け物Wの左右の側面に粉状物Pが付着されるように構成してもよい。
【0027】
次に、食品の粉付け装置10を用いて、被粉付け物Wに粉状物Pを付着させる食品の粉付け方法について、バッター液に浸した被粉付け物Wを粉状物Pとしてのパン粉に付着させる場合について説明する。まず、高速コンベア13及び低速コンベア17のベルト14,18上にパン粉Pを載置して移送部11間を循環させておく。この循環は、高速コンベア13及び低速コンベア17に載置されたパン粉Pがリターンコンベア23に落下し、リターンコンベア23のベルト24上に載置され移送されたパン粉Pがリターンコンベア23のベルト24と高速コンベア13のベルト14との間に形成された案内路26において、リターンコンベア23と高速コンベア24との双方のベルト14,24に挾持されるようにしてリターンコンベア23から高速コンベア13に送り出されることにより、パン粉Pが移送部11間を自動的に連続して循環する。また、リターンコンベア23のベルト24上に落下載置され、下方から上方に移送される余分なパン粉Pの一部は、粉供給コンベア42に落下載置され、上方投入部45に供給される。粉供給コンベア42は、また、ホッパー(図示省略)に収容された新規な粉状物Pを載置し上方投入部45まで移送することもできる。
【0028】
次に、表面全体をバッター液で覆われた複数の被粉付け物W…Wを、載置面をなすベルト14にパン粉Pが載置された高速コンベア13の上流側に載置する。その際、複数の被粉付け物W…Wを移送方向に間隔D1を隔てて載置する。本実施形態においては、図1の矢印に示す高速コンベア13の上流側の位置に載置されるものとする。被粉付け物Wの載置は、手動で行ってもよいが、例えば、高速コンベア13の後端側に被粉付け物Wのバッター液浸漬装置(図示省略)の一部をなすネットコンベア(図示省略)を接続しておき、ネットコンベアに載置された被粉付け物Wを、ネットコンベアから高速コンベア13の後端側に連続して移送してもよい。
【0029】
また、高速コンベア13の上流側の上方に備えられた上方投入部45から、高速コンベア13に載置され移送される被粉付け物Wが粉状物Pで覆われると共に、被粉付け物Wと被粉付け物Wとの間が粉状物Pで満たされるようにパン粉Pが落下投入され、高速コンベア13の後端側に載置された被粉付け物Wの表面全体がパン粉Pで覆われると共に、被粉付け物Wと被粉付け物Wとの間S1に粉状物Pが満たされた状態で移送される。
【0030】
高速コンベア13に載置され移送される被粉付け物Wとパン粉Pは、移送方向の上流側から下流側に移送される間に、表面全体がパン粉Pで覆われた被粉付け物Wが第1〜第3押圧ローラ53,53,53とベルト14との間を通過するのに伴い、それぞれの押圧ローラ53,53,53によって上方から押圧され、被粉付け物Wの上面及び下面にパン粉Pが押し付けられる。また、高速コンベア13に載置され移送される被粉付け物Wと粉状物Pとが側方押し付け部55とベルト14との間を通過する際、側方押し付け部55によって被粉付け物Wと粉状物Pとが通過できる幅が漸次狭くなるよう形成されているため、高速コンベア13に載置され移送されるパン粉Pが下流側に移送されるのに従い左右の側方押し付け部55によって中央に寄せられる。その際、側方押し付け部55の上方には、第3押圧ローラ53が配置されているためにパン粉Pの逃げ場がなく、その結果、パン粉Pは、被粉付け物Wの上面及び下面に押し付けられると同時に、左右の側方押し付け部55とによって被粉付け物Wの左右両側面に押し付けられる。従って、被粉付け物Wが側方押し付け部55を通過すると、被粉付け物Wの上下両面及び左右の両側面にパン粉Pが確実に付着された状態となる。
【0031】
次に、図1及び図2に示すように、高速コンベア13により下流側に移送された複数の被粉付け物Wとパン粉Pとを低速コンベア17に搬出して乗り換えさせてさらに下流側に移送する。その際、少なくとも高速コンベア13における複数の被粉付け物W…Wのうちの前端側に載置される被粉付け物Wと低速コンベア17における複数の被粉付け物W…Wのうち後端側に載置される被粉付け物Wとの間S1(図2に矢印Pにて符した位置)に粉状物Pを満たした状態で移送するものとする。低速コンベア17の移送速度は、高速コンベア13の移送速度よりも低速に設定され、低速コンベア17を高速コンベア13よりも低速で運転しているため、高速コンベア13に載置され移送される複数の被粉付け物W間の間隔D1と比較して、搬出して乗り換えさせられた低速コンベア17に載置され移送される複数の被粉付け物W間の間隔D2が小さくなり、複数の被粉付け物W間の空間S2に載置されたパン粉Pは、その間隔D2が小さくなった分低速コンベア17の上方の空間に逃げて嵩高く積まれるだけでなく、複数の被粉付け物W…Wの前端Wf…Wf及び後端Wb…Wbに押さえ付けられる。その結果、被粉付け物Wの前端Wf及び後端Wbにパン粉Pを強制的に付着させることができる。以上の方法によって、被粉付け物Wの表面全体にパン粉Pを確実に付着させることができる。
【0032】
次に、低速コンベア17の前端まで移送された被粉付け物Wとパン粉Pは、粉除去部20に連続的に移送される。粉除去部20は、複数の円柱状のローラ21…21の回転に伴い、パン粉Pを確実に付着した被粉付け物Wだけを下流側に移送するとともに、被粉付け物Wに付着しなかった余分なパン粉Pを円柱状のローラ21とローラ21との間に形成された間隙22から下方に落下させる。下方に落下させた余分なパン粉Pは、上述したようにリターンコンベア23で受けられ、再び高速コンベア13に送り込まれる。以上によって、被粉付け物Wの表面全体、特に、被粉付け物Wの前後端Wf,Wbへの粉状物Pの付着が均一にかつ確実に行えるようになったものである。従来の粉付け装置を用いて被粉付け物Wに粉状物Pを粉付けした場合、被粉付け物Wに対する粉状物Pの部分的なはがれや被粉付け物Wに付着される粉状物Pの厚みのばらつき等による製品不良が2〜3%発生していたが、本願発明に係る食品の粉付け装置10を用いて被粉付け物Wに粉状物Pを粉付けしたところ、不良率をほぼ0%に抑えることができた。
【0033】
本実施形態においては、高速コンベア13、リターンコンベア23、粉供給コンベア42に無端状のベルトコンベアを使用したが、それぞれのベルトにメッシュ形状を形成したネットを用いたネットコンベアやプレートコンベア等に替えて実施してもよい。また、低速コンベア17に無端状のネットコンベアを使用したが、無端状のベルトコンベアやプレートコンベア等に替えて実施してもよい。高速コンベア13、低速コンベア17、リターンコンベア23、粉供給コンベア42のそれぞれの構成は、複数の被粉付け物W…Wと粉状物Pとを移送することができれば、本願発明の目的を逸脱しない範囲において適宜変更して実施してもよい。
【0034】
本実施形態では、バッター液に浸した被粉付け物Wにパン粉Pを付ける場合を例示したが、この形態のものに限らず、フライや天ぷら等のメリケン粉等の打粉付け、から揚げ粉等の粉体調味料を含んだ粉付け、竜田揚げ等の調味液に浸した食材への粉付け、ピーナッツなどの木の実を粉砕した粉状物の食材への粉付け等を行う際に適用でき、種々の素材食品である被粉付け物Wに種々の粉状物Pを付着させる場合に使用できる。
【符号の説明】
【0035】
10 食品の粉付け装置
12 コンベア
13 高速コンベア
17 低速コンベア
45 上方投入部
W 被粉付け物
Wf 被粉付け物の前端
Wb 被粉付け物の後端
P 粉状物、パン粉
D1 高速コンベアにおいて移送される複数の被粉付け物間の間隔
D2 低速コンベアにおいて移送される複数の被粉付け物間の間隔
S1 高速コンベアにおいて移送される複数の被粉付け物間の空間
S2 低速コンベアにおいて移送される複数の被粉付け物間の空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベアによって移送される複数の被粉付け物に対して、上記コンベアによって移送されるパン粉等の粉状物を付着させる食品の粉付け方法において、
上流側に配置される高速コンベアと、上記高速コンベアの下流側に接続される低速コンベアとを用意し、
上記高速コンベアにおいて移送方向に間隔を隔てて上記複数の被粉付け物を移送すると共に、上記被粉付け物と被粉付け物との間を上記粉状物で満たした状態で上記高速コンベアから上記低速コンベアへ搬出し、
上記低速コンベアを上記高速コンベアの移送速度よりも低速の移送速度で運転し、
上記高速コンベアにおいて移送される上記複数の被粉付け物と上記粉状物とを、上記低速コンベアに乗り換えさせて移送することにより、上記低速コンベアにおける上記複数の被粉付け物間の間隔が、上記高速コンベアにおける間隔よりも小さくなるようにすることで、上記被粉付け物の前端及び後端に上記粉状物を強制的に付着させることを特徴とする食品の粉付け方法。
【請求項2】
コンベアによって移送される複数の被粉付け物に対して、上記コンベアによって移送されるパン粉等の粉状物を付着させる食品の粉付け装置において、
上流側に配置される高速コンベアと、上記高速コンベアの下流側に接続される低速コンベアとを備え、
上記高速コンベアは、移送方向に間隔を隔てて上記複数の被粉付け物を移送すると共に、上記被粉付け物と被粉付け物との間を上記粉状物で満たして移送するものであり、
上記低速コンベアは、上記高速コンベアの移送速度よりも低速で、上記複数の被粉付け物と上記粉状物とを移送するものであり、
上記高速コンベアにおいて移送される上記複数の被粉付け物と上記粉状物とを、上記低速コンベアに乗り換えさせて移送することにより、上記低速コンベアにおける上記複数の被粉付け物間の間隔が、上記高速コンベアにおける間隔よりも小さくなるようにすることで、上記被粉付け物の前端及び後端に上記粉状物を強制的に付着させることを特徴とする食品の粉付け装置。
【請求項3】
上記高速コンベアの上方に上記粉状物の一部を投入する上方投入部を備え、
上記上方投入部は、上記被粉付け物が上記粉状物で覆われると共に、上記被粉付け物と被粉付け物との間が上記粉状物で満たされるように、上記粉状物を上方から投入するものであり、
上記高速コンベアと上記低速コンベアとの少なくとも何れか一方の移送速度が調整可能であることを特徴とする請求項2に記載の食品の粉付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−130284(P2012−130284A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−285334(P2010−285334)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(391017447)サン・プラント工業株式会社 (16)
【Fターム(参考)】