食用油の配達兼その廃油の回収ケース
【課題】焼却処分し得る段ボールケースを使用しピロー包装で配達するものではあるが、帰り荷として別途袋を容易する必要がなく、しかも付属の袋に廃油を都合良く詰めることができ、それが180°C程度の高温であってもそれに耐えることのできる食用油の配達兼廃油の回収ケースを提供する。
【解決手段】食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部間でL字形に曲がるように、立ち上がる基部において一面壁と接着し取り付け、先端部をその上にピロー包装油が載るよう箱底面上に敷いてあることを特徴とする。
【解決手段】食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部間でL字形に曲がるように、立ち上がる基部において一面壁と接着し取り付け、先端部をその上にピロー包装油が載るよう箱底面上に敷いてあることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、天ぷらを揚げる等の業務用として或いは家庭用として食用油を配達するとともに、その廃油を都合良く回収できるようにした食用油の配達兼その廃油の回収ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
食用油業者は、それを購入する食品の加工業者や飲食店等の顧客に対して、従来、一般的に一斗缶等の金属製の容器で配達していた。この場合であると、顧客に空いた同じ容器に廃油を詰めて貰い、それで廃油を引き取っていたが、廃油で汚れた金属製容器の処分が困難であった。そこで、最近では、金属製の容器の代わりにリサイクル可能な段ボールケースを使用し、ポリ袋に小分けしピロー包装された食用油をそれで配達し、顧客では帰り荷としての廃油を別途用意された容器に入れて引き取らせていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記のように段ボールケースを使用すると、廃油を引き取った後の段ボールケースの始末が容易であるが、帰り荷では単独の別途容器を使用するために廃油の詰め込みが容易ではなかった。しかも、使い終わった廃油は、作業手順の要領から天ぷらを揚げた直後にポリ袋に投入されることがあり、そのとき廃油が180°C程度にも達していると、特に袋のシール部が高熱で破損しやすく、この危険を避けて温度が下がるまで放置した後に詰め込むとすると、天ぷらを揚げる手順の段取りが悪くなる等の問題があった。
【0004】
この発明は、上記のような実情に鑑みて、焼却処分し得る段ボールケースを使用し、ピロー包装で配達するものではあるが、帰り荷として別途容器を用意する必要がなく、しかも付属の袋に廃油を都合良く詰めることができ、それが180°C程度の高温であってもそれに耐えることのできる食用油の配達兼廃油の回収ケースを提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、第1発明は、食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部間でL字形に曲がるように、立ち上がる基部において一面壁と接し取り付け、先端部をその上にピロー包装油が載るよう箱底面上に敷いてあることを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケースを提供する(請求項1)。
【0006】
第2発明は、食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部間で反転して基部に対して先端部が折り返され、基部を一面壁と接着して取り付ける一方、反転した先端部をシール部で基部又は面壁に接着し、折り返しで先端部の端シール部に高さを付与したことを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケースを提供する(請求項2)。
【0007】
第3発明は、食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部が両横となるように、内袋を横にして一面壁に沿わせ、基部を一面壁に対して接着して取り付け、先端部において両角部を三角巾状に折り曲げて、両三角巾部の両シール部を上に配列することにより、その両シール部に高さを付与したことを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケースを提供する(請求項3)。
【0008】
第4発明は、食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、それぞれ樹脂フィルムのチューブの両端をシールしてなる内側短袋と外側長袋との二重袋であって、上端に両袋の共通シール部を有し,上端部においてスパウトが廃油を内側短袋に注入可能に接続され、外側長袋の長い部分が内側短袋の下端シール部の位置で裏側へ折り返され、さらに面壁ではその折返し部を面壁に沿って立ち上げるとともに、立上り部分を面壁に接着することにより、その外側長袋のシール部が面壁に保持してあることを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケースを提供するものである(請求項4)。
【0009】
食用油の配達兼その廃油の回収ケースを上記のように構成したから、これを使用するときには、外箱にピロー包装油を詰め包装してユーザーに届けると、ユーザーでは蓋を開いてピロー包装油を取り出して使用でき、しかも外箱を包装形態に組み立てておけば、使用後の廃油はスパウトから内袋に注入し回収されやすく、廃油を包装状態にできる。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、この発明の食用油の配達兼廃油の回収ケースによれば、焼却処分し得る段ボールケースを使用しピロー包装で配達するものであるが、内袋の付属でピロー包装油の安全な輸送形態が得られることはもちろん、帰り荷としての廃油をその付属の内袋に注入して都合良く詰めることができ、それが180°C程度の高温で注入されたとしても、注入経路でその間の温度低下が望め、また、廃油が高所のシール部に達しないことから、高温によりシール部が破損を被ることは決してなく、極めて安全に廃油の充填および輸送をなすことができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1発明の食用油の配達兼その廃油の回収ケースを開封型で示す一部切欠した斜視図である。
【図2】同食用油の配達兼廃油の回収ケースの使用状態を包装状態(ピロー包装油又は廃油の包装状態)で示す外観斜視図である。
【図3】同回収ケースに使用する内袋の一部切欠した裏面図である。
【図4】図1のA−A線矢視の断面図である。
【図5】廃油の包装状態を示す図2のB−B線矢視の断面図である。
【図6】第2発明の食用油の配達兼その廃油の回収ケースを示す図1に対応する斜視図である。
【図7】第3発明の食用油の配達兼その廃油の回収ケースを示す図1に対応する斜視図である。
【図8】同回収ケースにおける内袋の組み込み形態を説明する裏面図である。
【図9】第4発明の食用油の配達兼その廃油の回収ケースを示す図1に対応し且つ一部切欠した斜視図である。
【図10】図9のC−C線矢視の断面図である。
【図11】同回収ケースを廃油の包装形態において示す斜視図である。
【図12】同回収ケースの展開図である。
【図13】同実施例における内袋が内側短袋と外側長袋とで組み合わされてなることを裏側から示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この発明における食用油の配達兼その廃油の回収ケースPaは、段ボール製の外箱1とそれに常時内装される付属の内袋2とかり、外箱1は、リサイクルできる紙段ボール又は樹脂段ボール製であって、段ボール構造は特に限定するものではなく、箱型については原則的にはA式である。
【0013】
内袋2は、樹脂のチューブフィルムの両端にシール部33,34,36、37、38を形成した密閉形の平袋が原型であって、その一端部の裏面に注出注入口としての樹脂製のキャップ20付きスパウト6が取り付けられるが、シール部の配置により縦使用方式(請求項1、2、4)と、横使用方式(請求項3)とがある。なお、内袋2の樹脂フィルムの材質についても様々である。
【0014】
また、安全性確保のため、内容物を充填する内側短袋10と、それを被覆する外側長袋11とからなる二重袋として構成されることもあり(請求項4)、この場合は、スパウト6から内側短袋10に液体が充填されるが、廃油などの液体が達しないよう外側長袋11のシール部38が一定の高さHに保持されることが望ましい。
【0015】
フィルムの構成については,内袋9の内側短袋10は耐熱性のあるフィルムであれば特に限定しないが,内側短袋10がポリエチレン(外層)とナイロン(内層)のラミネート、外側長袋11がナイロン(外層)とポリエチレン(内層)とのラミネートフィルムであると特に好ましい。
【0016】
また、袋の形態については平袋又はガゼット袋等、特に限定しないが、ナイロンのガゼットシールが難しいことから平袋が特に好ましい。
【0017】
折畳み形式については、A式として菱形方向の変形が可能であるが、左右一対の中折れ線50,50(図12参照)による偏平方向の変形も可能となる。
【実施例1】
【0018】
外箱1は、A式として、胴部について左右両側壁19,19と前後両面壁21,21とが交互に配列され、両側壁19,19の上下両端に内フラップ23,23が、両面壁21,21の上下両端に外フラップ25,25がそれぞれ連設され、一端の糊代で矩形に組まれる。そのうち前側の外フラップ25に口孔を設け、それにスパウト6が嵌着される。
【0019】
内袋2は、基本的にはチューブフィルムの両端に熱溶着でシール部33,34を設けて偏平な平袋の密閉形式であって、一端部の裏面においてスパウト6が取り付けられ、それが外フラップ25に嵌着される。そこで、外フラップ25にスパウトと共に内袋2を取り付ける妨げにならないように左右内フラップ23,23には角切欠31,31が設けられる。
【0020】
図1は、外箱1に内袋2を組み合わせた形態を示したもので、内袋2を平袋として図示の如くL字形に折り曲げながら外箱1に納め、上半部2aは前面壁21にスパウト6を頂点とするほゞ二等辺三角形状の範囲内に接着し、下半部2bは、未接着において底面に伏せて敷かれる。そこで、ピロー包装油5は、下半部2bの上に置いて箱詰めされる。
【0021】
図2は、ピロー包装油5の包装状態(図4参照)の外観を示したもので(廃油の包装状態(図5参照)の外観も同じ)、内フラップ23,23の上に外フラップ25,25を重ねて蓋が閉じられるが、スパウト6及び内袋2の取付部が内フラップ23,23の切欠31,31間の中に納まっている。
【0022】
食用油の配達があったときのユーザーにおける使用手順については、蓋を開けピロー包装油5を取り出してそれを使用し、蓋を閉じた状態にして廃油をスパウト6から内袋2に注入し、適当な量になったならスパウト6をキャップ20で締めて業者に引き取らせる。
【実施例2】
【0023】
図6は、第2発明の実施例を示したもので、その食用油の配達兼その廃油の回収ケースPbは、前記実施例とほゞ同じであるが、内袋3は、基端部3aを面壁21に沿わせて立ち上げることで取り付けられるが、先端部3bは、折り曲げることによりシール部34を上に位置させ、その位置高さHで基端部3aにシール部33の位置で接着させてある。
【0024】
内袋3のこの取り付け方であると、基端部3a上端のシール部33は、外フラップ25に近接し最高位置にあるが、先端のシール部34もそれに近い最高位置にあるため、廃油を注入したときには、それが反転した折り返しの高さHにあるシール部33,34に到達しないため、廃油の高熱でシール部33,34が破損することは決してない。
【実施例3】
【0025】
図7および図8は、第3発明の実施例を示したもので、その食用油の配達兼その廃油の回収ケースPcは、内袋4をシール部35,35が縦となるように使用したもので、基部4aが面壁25に接着されるが、左右両角を三角巾状に折り曲げることにより、先端部における三角巾部32のシール部35a,35aは廃油が到達しない高さHを得た位置で外箱1に接着してある。
【0026】
実施例1の場合、一端のシール部34は、下に位置しているが、廃油がそれに到達する経路が長いために、その間における冷却が望めるので、シール部34の熱損が防げる。また、実施例2,3の場合、内袋3,4の容量が少なくなる傾向にあるが、食用油は使用により減量された廃油となるので、容量については問題はない。
【実施例4】
【0027】
図10ないし図14は、第4発明の実施例を示したもので,その食用油の配達兼その廃油の回収ケースPdは、以上の各実施例の場合と同様に、外箱1に内袋9を内装し、内袋9に接続されたスパウト6が外箱1の上端部に取り付けられその外面に露出している。
【0028】
また、外箱1は、A式として左右両側壁19,19と前後両面壁21,21の配列において、両側壁19,19の上下両端に内フラップ23,23が、両面壁21,21の上下両端に外フラップ25,25がそれぞれ連設され、そのうち前側の一面壁21の上端の外フラップ25に口孔を設け、内袋9付きのスパウト6がその口孔に嵌着される。しかし、次の通り異なる点がある。
【0029】
内袋9は、スパウト6から廃油が充填される内側短袋10と、それを内包する外側長袋11とからなるもので、両袋10,11には長短があるが、外フラップ25の裏側の位置に相当する上端で、揃って溶着された共通シール部36を有する。そして、その共通シール部36の近くでスパウト6が接続される。これについては、それぞれに接続孔が設けられ、その接続孔周縁部が共にスパウト6の内鍔と外フラップ25に孔周縁に接着される。したがって、両袋10,11の長短は下端において生じている。
【0030】
内側短袋10は、上端の共通シール部36から外箱1の内面に沿って下り底部に伏するように延びて、下端シール部37が底部上に位置している。これに対して長い寸法の外側長袋11は、その下端シール部37の位置で、内側に折り返され、その折返し部40が底部に沿って面壁21に至り、その面壁21に沿って立ち上がりながら、その立上り部分40aが面壁21に部分接着され(図12)、その結果、外側長袋11の上端シール部38がフラップの裏面の位置、つまり面壁21の上端の位置に高さHが付与され、部分接着39によりその高さHが保持されている。
【0031】
内側短袋10の下端部の拡がりは、外箱1の底面を這うように延びた拡がりとすることができ、例えば、外箱1の底面幅の1/2位とすることもでき、或いは底面幅一杯まで延びた内側短袋10とすることもできる。
【0032】
上記において、下端部幅が外箱底面の1/2程度であると、外箱を折り畳んだ場合内、袋が折り畳まれた外箱内に収納されるため、内袋の傷付きがほとんど無い。しかし、液体などの内容物の収納量が少なく、特に片方に片寄り、不安定となる恐れがある。
【0033】
一方、外箱底面幅一杯の短袋10だと、外箱を折り畳んだ場合、短袋10が外箱よりはみ出した部分が生じ、そのはみ出し部分の傷付きや、或いは折り畳みの手数が生じる。しかし、この場合は、内容物の容量が多くなるばかりか、内容物が均等に収納されるため、持ち運び等の場合でも安定性がある。
【0034】
(実施例4に係る回収ケースPdの特徴)
1.内側短袋10および外側長袋11との両方の袋を折り曲げるよりも(完全折り曲げ)、上記構成にすることで、内側短袋10が短くて良いため、その分コストの削減が可能である。
2.完全折り曲げより、フィルムが少ない分、内容物により内側短袋10が広がりやすい(図11参照)。
3.内側短袋10および外側長袋11の両方が短いものと比較すると、外側長袋11が折り曲がり立ち上がるため、内側短袋10のシール漏れが仮にあったとしても、外側長袋11の上端シール部38が上位の高さHにあるため、普通に使用する限りシールによる漏れは決して発生しなく安全である。
【符号の説明】
【0035】
Pa,Pb,Pc,Pd 食用油の配達兼その廃油の回収ケース
H 高さ
1 外箱
2,3,4 内袋
2a,3a,4a 基部
2b,3b,4b 先端部
5 ピロー包装油
6 スパウト
9 内袋
10 内側短袋
11 外側長袋
20 キャップ
23 内フラップ
25 外フラップ
31 角切欠
32 三角巾部
33,34,35 シール部
35a 三角巾部の両シール部
36 共通シール部
37 下端シール部
38 上端シール部
40 折返し部
40a 立上り部分
【技術分野】
【0001】
この発明は、天ぷらを揚げる等の業務用として或いは家庭用として食用油を配達するとともに、その廃油を都合良く回収できるようにした食用油の配達兼その廃油の回収ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
食用油業者は、それを購入する食品の加工業者や飲食店等の顧客に対して、従来、一般的に一斗缶等の金属製の容器で配達していた。この場合であると、顧客に空いた同じ容器に廃油を詰めて貰い、それで廃油を引き取っていたが、廃油で汚れた金属製容器の処分が困難であった。そこで、最近では、金属製の容器の代わりにリサイクル可能な段ボールケースを使用し、ポリ袋に小分けしピロー包装された食用油をそれで配達し、顧客では帰り荷としての廃油を別途用意された容器に入れて引き取らせていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記のように段ボールケースを使用すると、廃油を引き取った後の段ボールケースの始末が容易であるが、帰り荷では単独の別途容器を使用するために廃油の詰め込みが容易ではなかった。しかも、使い終わった廃油は、作業手順の要領から天ぷらを揚げた直後にポリ袋に投入されることがあり、そのとき廃油が180°C程度にも達していると、特に袋のシール部が高熱で破損しやすく、この危険を避けて温度が下がるまで放置した後に詰め込むとすると、天ぷらを揚げる手順の段取りが悪くなる等の問題があった。
【0004】
この発明は、上記のような実情に鑑みて、焼却処分し得る段ボールケースを使用し、ピロー包装で配達するものではあるが、帰り荷として別途容器を用意する必要がなく、しかも付属の袋に廃油を都合良く詰めることができ、それが180°C程度の高温であってもそれに耐えることのできる食用油の配達兼廃油の回収ケースを提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、第1発明は、食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部間でL字形に曲がるように、立ち上がる基部において一面壁と接し取り付け、先端部をその上にピロー包装油が載るよう箱底面上に敷いてあることを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケースを提供する(請求項1)。
【0006】
第2発明は、食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部間で反転して基部に対して先端部が折り返され、基部を一面壁と接着して取り付ける一方、反転した先端部をシール部で基部又は面壁に接着し、折り返しで先端部の端シール部に高さを付与したことを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケースを提供する(請求項2)。
【0007】
第3発明は、食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部が両横となるように、内袋を横にして一面壁に沿わせ、基部を一面壁に対して接着して取り付け、先端部において両角部を三角巾状に折り曲げて、両三角巾部の両シール部を上に配列することにより、その両シール部に高さを付与したことを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケースを提供する(請求項3)。
【0008】
第4発明は、食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、それぞれ樹脂フィルムのチューブの両端をシールしてなる内側短袋と外側長袋との二重袋であって、上端に両袋の共通シール部を有し,上端部においてスパウトが廃油を内側短袋に注入可能に接続され、外側長袋の長い部分が内側短袋の下端シール部の位置で裏側へ折り返され、さらに面壁ではその折返し部を面壁に沿って立ち上げるとともに、立上り部分を面壁に接着することにより、その外側長袋のシール部が面壁に保持してあることを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケースを提供するものである(請求項4)。
【0009】
食用油の配達兼その廃油の回収ケースを上記のように構成したから、これを使用するときには、外箱にピロー包装油を詰め包装してユーザーに届けると、ユーザーでは蓋を開いてピロー包装油を取り出して使用でき、しかも外箱を包装形態に組み立てておけば、使用後の廃油はスパウトから内袋に注入し回収されやすく、廃油を包装状態にできる。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、この発明の食用油の配達兼廃油の回収ケースによれば、焼却処分し得る段ボールケースを使用しピロー包装で配達するものであるが、内袋の付属でピロー包装油の安全な輸送形態が得られることはもちろん、帰り荷としての廃油をその付属の内袋に注入して都合良く詰めることができ、それが180°C程度の高温で注入されたとしても、注入経路でその間の温度低下が望め、また、廃油が高所のシール部に達しないことから、高温によりシール部が破損を被ることは決してなく、極めて安全に廃油の充填および輸送をなすことができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1発明の食用油の配達兼その廃油の回収ケースを開封型で示す一部切欠した斜視図である。
【図2】同食用油の配達兼廃油の回収ケースの使用状態を包装状態(ピロー包装油又は廃油の包装状態)で示す外観斜視図である。
【図3】同回収ケースに使用する内袋の一部切欠した裏面図である。
【図4】図1のA−A線矢視の断面図である。
【図5】廃油の包装状態を示す図2のB−B線矢視の断面図である。
【図6】第2発明の食用油の配達兼その廃油の回収ケースを示す図1に対応する斜視図である。
【図7】第3発明の食用油の配達兼その廃油の回収ケースを示す図1に対応する斜視図である。
【図8】同回収ケースにおける内袋の組み込み形態を説明する裏面図である。
【図9】第4発明の食用油の配達兼その廃油の回収ケースを示す図1に対応し且つ一部切欠した斜視図である。
【図10】図9のC−C線矢視の断面図である。
【図11】同回収ケースを廃油の包装形態において示す斜視図である。
【図12】同回収ケースの展開図である。
【図13】同実施例における内袋が内側短袋と外側長袋とで組み合わされてなることを裏側から示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この発明における食用油の配達兼その廃油の回収ケースPaは、段ボール製の外箱1とそれに常時内装される付属の内袋2とかり、外箱1は、リサイクルできる紙段ボール又は樹脂段ボール製であって、段ボール構造は特に限定するものではなく、箱型については原則的にはA式である。
【0013】
内袋2は、樹脂のチューブフィルムの両端にシール部33,34,36、37、38を形成した密閉形の平袋が原型であって、その一端部の裏面に注出注入口としての樹脂製のキャップ20付きスパウト6が取り付けられるが、シール部の配置により縦使用方式(請求項1、2、4)と、横使用方式(請求項3)とがある。なお、内袋2の樹脂フィルムの材質についても様々である。
【0014】
また、安全性確保のため、内容物を充填する内側短袋10と、それを被覆する外側長袋11とからなる二重袋として構成されることもあり(請求項4)、この場合は、スパウト6から内側短袋10に液体が充填されるが、廃油などの液体が達しないよう外側長袋11のシール部38が一定の高さHに保持されることが望ましい。
【0015】
フィルムの構成については,内袋9の内側短袋10は耐熱性のあるフィルムであれば特に限定しないが,内側短袋10がポリエチレン(外層)とナイロン(内層)のラミネート、外側長袋11がナイロン(外層)とポリエチレン(内層)とのラミネートフィルムであると特に好ましい。
【0016】
また、袋の形態については平袋又はガゼット袋等、特に限定しないが、ナイロンのガゼットシールが難しいことから平袋が特に好ましい。
【0017】
折畳み形式については、A式として菱形方向の変形が可能であるが、左右一対の中折れ線50,50(図12参照)による偏平方向の変形も可能となる。
【実施例1】
【0018】
外箱1は、A式として、胴部について左右両側壁19,19と前後両面壁21,21とが交互に配列され、両側壁19,19の上下両端に内フラップ23,23が、両面壁21,21の上下両端に外フラップ25,25がそれぞれ連設され、一端の糊代で矩形に組まれる。そのうち前側の外フラップ25に口孔を設け、それにスパウト6が嵌着される。
【0019】
内袋2は、基本的にはチューブフィルムの両端に熱溶着でシール部33,34を設けて偏平な平袋の密閉形式であって、一端部の裏面においてスパウト6が取り付けられ、それが外フラップ25に嵌着される。そこで、外フラップ25にスパウトと共に内袋2を取り付ける妨げにならないように左右内フラップ23,23には角切欠31,31が設けられる。
【0020】
図1は、外箱1に内袋2を組み合わせた形態を示したもので、内袋2を平袋として図示の如くL字形に折り曲げながら外箱1に納め、上半部2aは前面壁21にスパウト6を頂点とするほゞ二等辺三角形状の範囲内に接着し、下半部2bは、未接着において底面に伏せて敷かれる。そこで、ピロー包装油5は、下半部2bの上に置いて箱詰めされる。
【0021】
図2は、ピロー包装油5の包装状態(図4参照)の外観を示したもので(廃油の包装状態(図5参照)の外観も同じ)、内フラップ23,23の上に外フラップ25,25を重ねて蓋が閉じられるが、スパウト6及び内袋2の取付部が内フラップ23,23の切欠31,31間の中に納まっている。
【0022】
食用油の配達があったときのユーザーにおける使用手順については、蓋を開けピロー包装油5を取り出してそれを使用し、蓋を閉じた状態にして廃油をスパウト6から内袋2に注入し、適当な量になったならスパウト6をキャップ20で締めて業者に引き取らせる。
【実施例2】
【0023】
図6は、第2発明の実施例を示したもので、その食用油の配達兼その廃油の回収ケースPbは、前記実施例とほゞ同じであるが、内袋3は、基端部3aを面壁21に沿わせて立ち上げることで取り付けられるが、先端部3bは、折り曲げることによりシール部34を上に位置させ、その位置高さHで基端部3aにシール部33の位置で接着させてある。
【0024】
内袋3のこの取り付け方であると、基端部3a上端のシール部33は、外フラップ25に近接し最高位置にあるが、先端のシール部34もそれに近い最高位置にあるため、廃油を注入したときには、それが反転した折り返しの高さHにあるシール部33,34に到達しないため、廃油の高熱でシール部33,34が破損することは決してない。
【実施例3】
【0025】
図7および図8は、第3発明の実施例を示したもので、その食用油の配達兼その廃油の回収ケースPcは、内袋4をシール部35,35が縦となるように使用したもので、基部4aが面壁25に接着されるが、左右両角を三角巾状に折り曲げることにより、先端部における三角巾部32のシール部35a,35aは廃油が到達しない高さHを得た位置で外箱1に接着してある。
【0026】
実施例1の場合、一端のシール部34は、下に位置しているが、廃油がそれに到達する経路が長いために、その間における冷却が望めるので、シール部34の熱損が防げる。また、実施例2,3の場合、内袋3,4の容量が少なくなる傾向にあるが、食用油は使用により減量された廃油となるので、容量については問題はない。
【実施例4】
【0027】
図10ないし図14は、第4発明の実施例を示したもので,その食用油の配達兼その廃油の回収ケースPdは、以上の各実施例の場合と同様に、外箱1に内袋9を内装し、内袋9に接続されたスパウト6が外箱1の上端部に取り付けられその外面に露出している。
【0028】
また、外箱1は、A式として左右両側壁19,19と前後両面壁21,21の配列において、両側壁19,19の上下両端に内フラップ23,23が、両面壁21,21の上下両端に外フラップ25,25がそれぞれ連設され、そのうち前側の一面壁21の上端の外フラップ25に口孔を設け、内袋9付きのスパウト6がその口孔に嵌着される。しかし、次の通り異なる点がある。
【0029】
内袋9は、スパウト6から廃油が充填される内側短袋10と、それを内包する外側長袋11とからなるもので、両袋10,11には長短があるが、外フラップ25の裏側の位置に相当する上端で、揃って溶着された共通シール部36を有する。そして、その共通シール部36の近くでスパウト6が接続される。これについては、それぞれに接続孔が設けられ、その接続孔周縁部が共にスパウト6の内鍔と外フラップ25に孔周縁に接着される。したがって、両袋10,11の長短は下端において生じている。
【0030】
内側短袋10は、上端の共通シール部36から外箱1の内面に沿って下り底部に伏するように延びて、下端シール部37が底部上に位置している。これに対して長い寸法の外側長袋11は、その下端シール部37の位置で、内側に折り返され、その折返し部40が底部に沿って面壁21に至り、その面壁21に沿って立ち上がりながら、その立上り部分40aが面壁21に部分接着され(図12)、その結果、外側長袋11の上端シール部38がフラップの裏面の位置、つまり面壁21の上端の位置に高さHが付与され、部分接着39によりその高さHが保持されている。
【0031】
内側短袋10の下端部の拡がりは、外箱1の底面を這うように延びた拡がりとすることができ、例えば、外箱1の底面幅の1/2位とすることもでき、或いは底面幅一杯まで延びた内側短袋10とすることもできる。
【0032】
上記において、下端部幅が外箱底面の1/2程度であると、外箱を折り畳んだ場合内、袋が折り畳まれた外箱内に収納されるため、内袋の傷付きがほとんど無い。しかし、液体などの内容物の収納量が少なく、特に片方に片寄り、不安定となる恐れがある。
【0033】
一方、外箱底面幅一杯の短袋10だと、外箱を折り畳んだ場合、短袋10が外箱よりはみ出した部分が生じ、そのはみ出し部分の傷付きや、或いは折り畳みの手数が生じる。しかし、この場合は、内容物の容量が多くなるばかりか、内容物が均等に収納されるため、持ち運び等の場合でも安定性がある。
【0034】
(実施例4に係る回収ケースPdの特徴)
1.内側短袋10および外側長袋11との両方の袋を折り曲げるよりも(完全折り曲げ)、上記構成にすることで、内側短袋10が短くて良いため、その分コストの削減が可能である。
2.完全折り曲げより、フィルムが少ない分、内容物により内側短袋10が広がりやすい(図11参照)。
3.内側短袋10および外側長袋11の両方が短いものと比較すると、外側長袋11が折り曲がり立ち上がるため、内側短袋10のシール漏れが仮にあったとしても、外側長袋11の上端シール部38が上位の高さHにあるため、普通に使用する限りシールによる漏れは決して発生しなく安全である。
【符号の説明】
【0035】
Pa,Pb,Pc,Pd 食用油の配達兼その廃油の回収ケース
H 高さ
1 外箱
2,3,4 内袋
2a,3a,4a 基部
2b,3b,4b 先端部
5 ピロー包装油
6 スパウト
9 内袋
10 内側短袋
11 外側長袋
20 キャップ
23 内フラップ
25 外フラップ
31 角切欠
32 三角巾部
33,34,35 シール部
35a 三角巾部の両シール部
36 共通シール部
37 下端シール部
38 上端シール部
40 折返し部
40a 立上り部分
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部間でL字形に曲がるように、立ち上がる基部において一面壁と接着し取り付け、先端部をその上にピロー包装油が載るよう箱底面上に敷いてあることを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケース。
【請求項2】
食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部間で反転して基部に対して先端部が折り返され、基部を一面壁と接着して取り付ける一方、反転した先端部をシール部で基部又は面壁に接着し、折り返しで先端部の端シール部に高さを付与したことを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケース。
【請求項3】
食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部が両横となるように、内袋を横にして一面壁に沿わせ、基部を一面壁に対して接着して取り付け、先端部において両角部を三角巾状に折り曲げて、両三角巾部の両シール部を上に配列することにより、その両シール部に高さを付与したことを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケース。
【請求項4】
食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、それぞれ樹脂フィルムのチューブの両端をシールしてなる内側短袋と外側長袋との二重袋であって、上端に両袋の共通シール部を有し,上端部においてスパウトが廃油を内側短袋に注入可能に接続され、外側長袋の長い部分が内側短袋の下端シール部の位置で裏側へ折り返され、さらに面壁ではその折返し部を面壁に沿って立ち上げるとともに、立上り部分を面壁に接着することにより、その外側長袋のシール部が面壁に保持してあることを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケース。
【請求項1】
食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部間でL字形に曲がるように、立ち上がる基部において一面壁と接着し取り付け、先端部をその上にピロー包装油が載るよう箱底面上に敷いてあることを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケース。
【請求項2】
食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部間で反転して基部に対して先端部が折り返され、基部を一面壁と接着して取り付ける一方、反転した先端部をシール部で基部又は面壁に接着し、折り返しで先端部の端シール部に高さを付与したことを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケース。
【請求項3】
食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、樹脂フィルムのチューブの両端をシールして密閉され、その両端シール部が両横となるように、内袋を横にして一面壁に沿わせ、基部を一面壁に対して接着して取り付け、先端部において両角部を三角巾状に折り曲げて、両三角巾部の両シール部を上に配列することにより、その両シール部に高さを付与したことを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケース。
【請求項4】
食用油を小分けしたピロー包装油を輸送する食用油の配達兼廃油の回収ケースにおいて、上部に廃油を注入注出するキャップ付きスパウトが設けられるケース本体としての段ボール製の外箱と、そのスパウトから帰り荷の廃油が詰め込まれる樹脂製の内袋とからなり、外箱は、一の面壁に連設されるフラップにスパウトが取り付けられ、内袋は、それぞれ樹脂フィルムのチューブの両端をシールしてなる内側短袋と外側長袋との二重袋であって、上端に両袋の共通シール部を有し,上端部においてスパウトが廃油を内側短袋に注入可能に接続され、外側長袋の長い部分が内側短袋の下端シール部の位置で裏側へ折り返され、さらに面壁ではその折返し部を面壁に沿って立ち上げるとともに、立上り部分を面壁に接着することにより、その外側長袋のシール部が面壁に保持してあることを特徴とする食用油の配達兼その廃油の回収ケース。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−144292(P2012−144292A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5793(P2011−5793)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(504416091)ジャパンパック株式会社 (9)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(504416091)ジャパンパック株式会社 (9)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]