説明

骨セメント混合装置

【課題】製造が容易で製造コストも抑えられ、充填、封止、開封も容易な、頑丈な容器が得られる骨セメント混合装置の機構を提供する。
【解決手段】粉体成分2および液体成分4を混合する少なくとも1つの混合空間部5を備えて骨セメントを生成する骨セメント混合装置1において、混合空間部5で発生した真空によって液体成分4を液体容器3から粉体成分2が収納された混合空間部5の内部に導入させるために、液体容器3は、封止された金属の管15または袋であって、骨セメント混合装置1に連結するための連結要素16を備えており、また、連結要素17と連結される際に開封されるように構成されている。管15または袋の金属素材は混合空間部5内部の真空状態により液体成分4が吸出される際に、この管15または袋の液体内包空間部18の容積が減少するような厚さを有するように設計されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨セメント混合装置が粉体成分および液体成分、好ましくはそれぞれ重合体およびモノマーを混合する少なくとも1つの混合空間部を備えて骨セメントを生成し、粉体成分は混合空間部に、液体成分は液体容器に収納され、前記混合空間部において発生した真空によって液体成分が液体容器から吸出されて混合空間部およびその内部に収納された粉体成分に導入されることができる、骨セメント混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第5,549,380号明細書(特許文献1)には、モノマー用の可撓性液体容器を備えた骨セメント混合装置の記述がある。可撓性モノマー容器は、この容器に可撓性を提供する可撓内壁素材と、このモノマーが可撓内壁素材に浸透することを防止する金属層、好ましくはアルミニウム層とで構成される。したがって、モノマー用容器の内壁は複数層構造となっており、そのためこの容器の製造コストは高い。また、モノマー用可撓性容器をモノマーで満たしてこの容器を封止および開封することは困難である。さらに、モノマー用可撓性容器は貯蔵、輸送および取扱いが難しく、その上、衝撃や衝突にも弱い。
【発明が解決しようとする課題とその解決手段】
【0003】
したがって、本発明の目的は前記の欠点を除去することにあり、これを実現するため、主に前記請求項1に示す特性を備えた器具が用いられる。
【0004】
この液体容器は、前記の特性を有する管または袋であることから、製造が容易で製造コストも抑えられ、充填、封止、開封も容易な、頑丈な容器が得られる。
【先行技術との対比】
【0005】
米国特許第5,370,221号A明細書(特許文献2)には、真空金属容器の記述がある。この容器の内部には、液体および粉体を収納するためのもう1つの可撓性容器が具備されている。この真空容器は堅固であることから、圧縮不能であり、後に真空を用いて吸出するための液体を含むことができない。本発明で設置される連結要素は見当たらない。
【0006】
米国特許第5,551,778号A明細書(特許文献3)には、とりわけ、金属薄片製の液体容器についての記述がある。この液体容器は、混合容器の内部に位置しており、混合容器の混合手段がこの液体容器に対してかける超過圧力によって圧壊させられる。この液体容器は、混合容器の内部に設置されるため、混合容器との連結のための連結要素を備えていない。真空を用いた圧縮は行われない。また混合容器の方も、液体容器との連結のための対応する連結要素を欠いている。
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,549,380号明細書
【特許文献2】米国特許第5,370,221号A明細書
【特許文献3】米国特許第5,551,778号A明細書
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、添付の図面を参照しつつ、以下により詳しく記述される。
【0009】
図面は、粉体成分2(重合体が好ましい)を含む骨セメント混合装置1を示す。また、液体成分4(モノマーが好ましい)を含む液体容器3も示す。
【0010】
一例として選ばれた骨セメント混合装置1は、米国特許第5,549,380号明細書で参照されているのと類似した種類の装置である。例えば、骨セメント混合装置1は、粉体成分2を含んだ混合空間部5を備えている。前記骨セメント混合装置1はまた混合手段6も備えており、混合空間部5に位置される粉体成分2と液体成分4とを手動操作により混合して骨セメント7を生成することが可能である。骨セメント混合装置1はまた、ピストン状の送出ピストン8も備えており、この骨セメント混合装置に従来の仕方でアンカー留めされ、粉体成分2と液体成分4とが混合されるときに所定の位置に保持されることができる。送出ピストン8は、骨セメント混合装置1から従来の仕方で解除されることができ、送出ツールPによってこの送出ピストン8を混合空間部5へと押し出して既調合骨セメント7を混合空間部5から送出することも可能である。
【0011】
骨セメント混合装置1は真空源9に連結可能であり、粉体成分2と液体成分4との混合過程において混合空間部5の内部で真空を発生させるように構成されており、またこの真空は、混合空間部5の送出部10におけるその後の既調合骨セメント7の集積過程を通じて維持されることが好ましい。真空源9は、このような真空を混合空間部6に発生させて、骨セメント7中の空隙を削減または排除することが想定されている。骨セメント7の集積のため、真空源9はまた、送出ピストン8を送出部10の方向に吸引し、送出部10に骨セメント7を集積させるようにも構成されている。送出部10はニップル11または同等物を備えており、このニップル11または同等物に真空源9から延びているホース32または同等物を連結させることによって骨セメント混合装置1を真空源9と連結させることができる。
【0012】
フィルタ12は、送出部10上のニップル11の内部および/または周辺に配置することもでき、粉体成分2、液体成分4または骨セメント7が混合空間部5から吸出されることを防止することができる。
【0013】
骨セメント7が骨セメント混合装置1の中で生成されたとき、真空源9から延びるホース32は遮断され、送出パイプ13がニップル11に連結される。その後、送出ピストン8が送出ツールPとともに送出部10に押し上げられ、これにより、既調合骨セメント7が送出パイプ13経由で送出される(図11)。
【0014】
液体成分4は、管または袋(図示された実施態様の中では管15)として設計された液体容器3の中にあり、金属素材で構成されており、この管または袋の内壁は液体成分の漏洩を防止する。管15は、この管15を骨セメント混合装置1へと連結する連結要素16を備えており、この連結要素16は、骨セメント混合装置1上の対応する連結要素17と連結する際に開封されるように構成される。骨セメント混合装置1と連結されて管15が開封される際、液体成分4は、混合空間部中の真空によって、管から吸出されて混合空間部5(矢印A)へと導入される。管15または袋は設計され、この管または袋の金属素材は、混合空間部5内部の前記の真空が液体内包空間部18内部にも広まって液体成分が液体内包空間部から吸出される際にこの管または袋の液体内包空間部18の容積が減少するような厚さを有している。
【0015】
管15は内壁を備えており、液体成分4を含んでいるときの管の堅固さを与えるのに十分な厚さであるが、上述したように、管から液体成分を完全に除去するために管から液体成分を吸出する際、管の内側と外側との圧力差によって管が圧壊するおそれがあるため、内壁は管自体の厚みよりは厚くない。管15または袋は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されることが好ましい。
【0016】
前記の実施態様に示すように、骨セメント混合装置1の混合空間部5(細長の形状で図1、10および11に図示されている)および骨セメント混合装置の連結要素17は、混合空間部の長手軸方向に対して半径方向に配置される。
【0017】
図2および3ならびに図4、5および6に記載の実施態様における管15の連結要素16および骨セメント混合装置1上の対応する連結要素17は、併せてねじ継手を形成するように設計されている。この目的のため、管15の連結要素16は、円筒状であって、またねじ山、好ましくは外ねじ山19を有していることが好ましく、これによって骨セメント混合装置1上の円筒状の対応する連結要素17上のねじ山、好ましくは内ねじ山20に確実にねじ込むことができる。あるいは、前記連結要素16および17は、併せてスナップ継手(図7、8および9)を形成することができ、この目的のため、骨セメント混合装置1の連結要素17は、例えば、半径方向内向きのフランジ28を備えていてもよく、このフランジ28は、管15上の対応する連結要素16上の半径方向外向きの複数のフランジ29の間に切られたねじ溝30にはめ込まれることによって締結可能となる。他の別の実施態様(図示されていない)によれば、前記連結要素16および17は、併せて差込継手を形成することもできる。連結要素16と連結要素17の間の他の種類の連結も可能である。
【0018】
管15または袋の連結要素16は、それを閉鎖する閉鎖壁21を備えている。この管15の連結要素16が、図示される実施態様において、骨セメント混合装置の連結要素17に確実にねじ込まれてまたははめ込まれて連結される際、閉鎖壁21は骨セメント混合装置1上の少なくとも1つの開手段22によって開封されることができる。開手段22は、混合空間部5における真空が液体成分4を管15の内部の液体内包空間部18から吸出させて、開手段の傍ら(図3)または開手段の内部(図6および9)を通じて混合空間部内に導入することができるように設定または配置される。図示される実施態様において、開手段22は、骨セメント混合装置1の連結要素17に配置されて、管15の閉鎖壁21の少なくとも1つの穴を押し上げ、このとき管15の連結要素16は、好ましくは確実にねじ込まれるかまたははめ込まれることによって、骨セメント混合装置1の連結要素17に連結される。開手段22は、実質的に図2および3のニードル24として、また実質的に図4ないし9のカニューレ25として設定されるが、他のいかなる適切な形状の開手段であってもよい。
【0019】
粉体成分2が骨セメント混合装置1の混合空間部5に維持されるよう確保し、また、混合空間部5の内部が真空でなくなった結果として液体成分4の供給よりも前に粉体成分がなくなってしまうのを防止するため、骨セメント混合装置の連結要素17は、前記混合空間部を封止するシール23を備えている。図2に記載のシール23は、手動で着脱可能なキャップ27として設定される。図4ないし9に記載のシール23は、連結が形成されるまで骨セメント混合装置1の混合空間部5の真空を維持するものであるが、図示される実施態様において管15の連結要素16が骨セメント混合装置1の連結要素17に確実にねじ込まれてまたははめ込まれて連結される際、この場合であれば開手段22によって開封されることができる。図4ないし9において、開手段22は、前記のように、カニューレ25の形状をとり、シール23はこのカニューレの少なくとも先端を覆うゴム・ソケット26の形状をとり、これによって、このカニューレは、まずゴム・ソケットの封止壁31の穴を押し上げ、次いで、管15の連結要素16の閉鎖壁21の穴を押し上げ、管15の連結要素は、図示される実施態様において、骨セメント混合装置1の連結要素17に確実にねじ込まれてまたははめ込まれて連結される。他の種類のシール23であってもよい。
【0020】
管15が、送出ピストン8を搭載した骨セメント混合装置1に対して用いられることを想定されている場合(図1、10および11に記載)、この管15は、前記の代わりとして、図12に示す送出ピストンに連結されてもよい。この場合、送出ピストンは、管または袋の連結要素16に適合する適切な種類の連結要素17を備えており、連結要素16、17は併せてねじ継手を形成し、このねじ継手は例えば前記の継手と同様の種類の継手、例えばそれぞれ外ねじ山19、内ねじ山20を備えたねじ継手であって、適切な開手段22および適切なシール23を備えている。
【0021】
図12で図示するように、送出ピストン8上の連結要素17は、この送出ピストン8の移動方向に配向されることにより、管15または袋の連結要素16は、送出ピストンをはさんで混合空間部5とは反対側で、連結要素17と連結できるようになる。
【0022】
本発明は、前記のおよび図面において示された好ましい実施態様に限定されるものではなく、前記の請求項の範囲内で変更することができる。図示されなかった実施態様の例について言えることは、連結要素16および17は他の何らかの方法で構成および/または配置されることもでき、開手段22は他の何らかの方法で構成および/または設置されることもでき、そして骨セメント混合装置1は他の何らかの方法で構成されることもできる、ということである。粉体成分2および液体成分4は、それぞれ重合体およびモノマー以外の成分であってもおそらくよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】液体容器と連結される骨セメント混合装置を横から見た液体容器の上面図である。
【図2】液体容器上の連結要素の第1の実施態様の、ならびに、骨セメント混合装置上の対応する連結要素の、相互連結の前における断面図である。
【図3】液体容器上の連結要素の第1の実施態様の、ならびに、骨セメント混合装置上の対応する連結要素の、相互連結の後における断面図である。
【図4】とりわけ、液体容器上の連結要素の第2の実施様態の、ならびに、骨セメント混合装置上の対応する連結要素の、相互連結の前における断面図である。
【図5】とりわけ、液体容器上の連結要素の第2の実施様態の、ならびに、骨セメント混合装置上の対応する連結要素の、相互連結の最中における断面図である。
【図6】とりわけ、液体容器上の連結要素の第2の実施様態の、ならびに、骨セメント混合装置上の対応する連結要素の、相互連結の後における断面図である。
【図7】とりわけ、液体容器上の連結要素の第3の実施様態の、ならびに、骨セメント混合装置上の対応する連結要素の、相互連結の前における断面図である。
【図8】とりわけ、液体容器上の連結要素の第3の実施様態の、ならびに、骨セメント混合装置上の対応する連結要素の、相互連結の最中における断面図である。
【図9】とりわけ、液体容器上の連結要素の第3の実施様態の、ならびに、骨セメント混合装置上の対応する連結要素の、相互連結の後における断面図である。
【図10】図1記載の液体容器が空の状態であってかつ骨セメント混合装置と連結されたときの上面図である。
【図11】骨セメント混合装置から骨セメントが送出されるときの骨セメント混合装置の上面図である。
【図12】骨セメント混合装置上の連結要素の代替位置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0024】
1 骨セメント混合装置
2 粉体成分
3 液体容器
4 液体成分
5 混合空間部
6 混合手段
7 骨セメント
8 送出ピストン
9 真空源
10 送出部
11 ニップル
12 フィルタ
13 送出パイプ
15 管
16 連結要素
17 連結要素
18 液体内包空間部
19 外ねじ山
20 内ねじ山
21 閉鎖壁
22 開手段
23 シール
24 ニードル
25 カニューレ
26 ゴム・ソケット
27 キャップ
28 フランジ
29 フランジ
30 ねじ溝
31 封止壁
32 ホース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨セメント混合装置であり、
骨セメント混合装置(1)は、粉体成分(2)および液体成分(4)、好ましくはそれぞれ重合体およびモノマーを混合する少なくとも1つの混合空間部(5)を備えて骨セメントを生成し、
粉体成分(2)は混合空間部(5)に、液体成分(4)は液体容器(3)に収納され、
液体成分(4)は、前記混合空間部において発生した真空によって、液体容器(3)から吸出されて混合空間部(5)に導入され、その内部には粉体成分(2)が収納されており、
液体容器(3)が、液体成分(4)の漏洩を防止する金属素材で構成された管(15)または袋であり、
管(15)または袋は連結要素(16)を備えて、この管(15)または袋を骨セメント混合装置(1)に連結し、
管(15)または袋は封止され、骨セメント混合装置(1)上の対応する連結要素(17)と連結される際に開封されるよう構成され、これにより液体成分(4)は、混合空間部(5)における前記の真空によって管または袋から吸出されて混合空間部(5)内に導入され、そして、
管(15)または袋は設計され、この管または袋の金属素材は、混合空間部(5)内部の前記の真空が液体内包空間部(18)内部にも広まって液体成分が液体内包空間部から吸出される際にこの管または袋の液体内包空間部(18)の容積が減少するような厚さを有することを特徴とする骨セメント混合装置。
【請求項2】
管(15)または袋がアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されていることを特徴とする請求項1記載の骨セメント混合装置。
【請求項3】
管(15)または袋が、液体成分(4)を含むときに堅固であるような厚さであることを特徴とする請求項1または2に記載の骨セメント混合装置。
【請求項4】
管(15)または袋の連結要素(16)と骨セメント混合装置(1)上の対応する連結要素(17)とが併せてねじ継手を形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の器具。
【請求項5】
管(15)または袋の連結要素(16)は、好ましくは円筒状であって、ねじ山、好ましくは外ねじ山(19)を備えており、連結要素(16)は骨セメント混合装置(1)上の好ましくは円筒状の対応する連結要素(17)上のねじ山、好ましくは内ねじ山(20)に確実にねじ込むことができることを特徴とする請求項4に記載の骨セメント混合装置。
【請求項6】
管(15)または袋上の連結要素(16)と骨セメント混合装置(1)上の対応する連結要素(17)とが併せてスナップ継手を形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の骨セメント混合装置。
【請求項7】
骨セメント混合装置(1)の連結要素(17)は半径方向内向きのフランジ(28)を備えており、管(15)または袋上の対応する連結要素(16)上の半径方向外向きの複数のフランジ(29)の間に切られたねじ溝(30)に確実にはめ込むことができることを特徴とする請求項6に記載の骨セメント混合装置。
【請求項8】
管(15)または袋の連結要素(16)と骨セメント混合装置(1)上の対応する連結要素(17)とが併せて差込継手を形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の骨セメント混合装置。
【請求項9】
骨セメント混合装置からなり、
管(15)または袋の連結要素(16)は、それを閉鎖する閉鎖壁(21)を備えており、骨セメント混合装置(1)上の少なくとも1つの開手段(22)によって開封されて、この管または袋上の連結要素が骨セメント混合装置(1)上の連結要素(17)に連結され、そして、
開手段(22)は、混合空間部(5)における真空が液体成分(4)を管(15)または袋の中の液体内包空間部(18)から吸出させて、開手段の傍らまたは内部を通じて、混合空間部(5)へと導入することを可能となるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の骨セメント混合装置。
【請求項10】
開手段(22)が骨セメント混合装置(1)の連結要素(17)に配置されており、開手段(22)が管(15)または袋の閉鎖壁(21)の少なくとも1つの穴を押し上げて、管(15)または袋の連結要素(16)が骨セメント混合装置の連結要素(17)に連結されることを特徴とする請求項9に記載の骨セメント混合装置。
【請求項11】
骨セメント混合装置(1)の連結要素(17)はシール(23)を備えており、骨セメント混合装置(1)の混合空間部(5)を封止することを特徴とする請求項10記載の骨セメント混合装置。
【請求項12】
シール(23)が開手段(22)によって開封されて、管(15)または袋の連結要素(16)が骨セメント混合装置(1)の連結要素(17)に連結されることを特徴とする請求項11に記載の器具。
【請求項13】
開手段(22)がカニューレ(25)の形状をとり、また、シール(23)が、カニューレ(25)を覆うように配置されるゴム・ソケット(26)の形状をとり、カニューレがまずゴム・ソケット(26)の封止壁(31)の穴を押し上げて、次いで管(15)または袋の連結要素(16)の閉鎖壁(21)の穴を押し上げて、管または袋の連結要素(16)が骨セメント混合装置(1)の連結要素(17)に連結されることを特徴とする請求項12記載の骨セメント混合装置。
【請求項14】
液体成分(4)の吸出のために骨セメント混合装置(1)内部で発生した真空が管または袋の中の液体内包空間部(18)に広まったときに、管(15)または袋が圧壊するように設計されていることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載の骨セメント混合装置。
【請求項15】
管(15)または袋は骨セメント混合装置(1)に連結可能であり、粉体成分(2)および液体成分(4)を混合するための少なくとも1つの混合手段(6)を備えていることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1つに記載の骨セメント混合装置。
【請求項16】
管(15)または袋は骨セメント混合装置(1)に連結可能であり、骨セメント混合装置(1)の混合空間部(5)の中に真空を発生させるように構成された真空源(9)に連結するためのニップル(11)を備えていることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1つに記載の器具。
【請求項17】
真空源(9)は粉体成分(2)および液体成分(4)の混合過程において混合空間部(5)の内部で真空を発生させるように構成されており、また、混合空間部(5)の送出部(10)における既調合骨セメントの集積過程を通じて前記真空を維持するように構成されており、集積された骨セメントはこの送出部(10)から送出されることを特徴とする請求項16記載の骨セメント混合装置。
【請求項18】
管(15)または袋は骨セメント混合装置(1)に連結可能であって、少なくとも1つのフィルタ(12)を備えており、粉体成分(2)および液体成分(4)および/または骨セメントが真空源(9)によって混合空間部(5)から吸出されることを防止することを特徴とする請求項16または17に記載の骨セメント混合装置。
【請求項19】
管(15)または袋は骨セメント混合装置(1)に連結可能であって、骨セメント混合装置に対してアンカー留めされることができかつ粉体成分(2)と液体成分(4)とを混合した後に骨セメント混合装置から解除されることができるピストン状の送出手段(8)を備えていることにより、送出ピストン(8)が骨セメント混合装置の混合空間部(5)に対して動くことができおよび/または動かされることができることを特徴とする請求項1ないし18のいずれか1つに記載の骨セメント混合装置。
【請求項20】
送出ピストン(8)は、骨セメント混合装置(1)から解除されることができ、既調合骨セメントを混合空間部(5)から送出するように構成されていることを特徴とする請求項19記載の骨セメント混合装置。
【請求項21】
送出ピストン(8)は、解除されることができ、混合空間部(5)中の真空によって混合空間部(5)に吸出されることができ、またこの混合空間部(5)の送出部(10)において既調合骨セメントを集積するように構成されていることを特徴とする請求項19および20のいずれかに記載の骨セメント混合装置。
【請求項22】
骨セメント混合装置(1)の連結要素(17)は送出ピストン(8)上に配置されることを特徴とする請求項19ないし21のいずれか1つに記載の骨セメント混合装置。
【請求項23】
送出ピストン(8)上の連結要素(17)は送出ピストン(8)の移動方向に配向され、管(15)または袋の連結要素(16)が、送出ピストン(8)をはさんで混合空間部(5)とは反対側で、連結要素(17)と連結できることを特徴とする請求項22記載の骨セメント混合装置。
【請求項24】
混合空間部(5)が細長の形状であって、骨セメント混合装置(1)の連結要素(17)が混合空間部(5)の長手軸方向に対して半径方向に配置されることを特徴とする請求項1ないし22のいずれか1つに記載の骨セメント混合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−44372(P2008−44372A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−210551(P2007−210551)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(507272430)バイオメット セメンティング テクノロジーズ アーベー (2)
【Fターム(参考)】